説明

除細動用電極留置システム

【課題】心臓に対して電極部の位置がずれるのを防止する留置システムを提供する。
【解決手段】留置システム1は、基準軸線C上に配置された先端部材12、先端部材における基準軸線に対する一方側D1に接続され基端側に延びる第一の線状部材13、先端部材における基準軸線に対する他方側に接続され基端側に延びる第二の線状部材14、および両線状部材を基準軸線に沿ってそれぞれ進退させる操作部16を有する剥離装置10と、電圧を印加する除細動ユニット32に接続可能な一対の電極部31と、先端部材、両線状部材、および一対の電極部を収容し、先端側に開口42が設けられた収容穴41を有する収容部40とを備え、操作部を操作することで先端部材が開口から突没する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心臓に電圧を印加する電極部を留置するための除細動用電極留置システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、開胸手術することなく電極部を体内に植え込むために、様々な除細動用電極留置システム(以下、「留置システム」とも称する。)が検討されている。
たとえば、特許文献1に記載された留置システムでは、電極リード線の先端に電極部が設けられたものが一対備えられている。それぞれの電極リード線の基端は細動除去モジュールに取付けられている。電極部は、予め螺旋状に形成されている。
さらに、留置システムは、一対の結合ボタン、および、一対のカニューレを備えている。結合ボタンには、カニューレが通過する孔が形成されていて、金属製のかしめリングが設けられている。
【0003】
このように構成された留置システムは、以下のように用いられる。
まず、術者は、患者の上部腹壁および心膜を切開し、これらの切開部を通してカニューレを心膜の中に挿入する。
螺旋状に形成された電極部を伸ばし、電極部をカニューレを通して心膜の中に挿入する。電極部の先端をカニューレの先端を超えて伸ばすことで、電極部は予め形成された螺旋状となる。この電極部を、心膜内における心臓の前面および背後にそれぞれ配置する。
結合ボタンをカニューレに取り付けるとともに、この結合ボタンを縫合用糸で心膜に縫い付ける。電極リード線の基端を細動除去モジュールに連結し、身体の切開部を閉じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−148276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された留置システムでは、心膜と心臓との間の空間に、心膜または心臓に固定することなく電極部を配置している。このため、心臓と電極部との相対的な位置がずれてしまい、電圧を心臓に効果的に印加することができないという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、心臓に対して一対の電極部の位置がずれてしまうのを防止して、心臓の所望の位置に電極部を留置できる除細動用電極留置システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の除細動用電極留置システムは、先端側から基端側に延びる基準軸線上に配置された先端部材、前記先端部材における前記基準軸線に対する一方側に一端が接続され前記基準軸線の基端側に延びる第一の線状部材、前記先端部材における前記基準軸線に対する他方側に一端が接続され基端側に延びる第二の線状部材、および、前記第一の線状部材および前記第二の線状部材を前記基準軸線に沿ってそれぞれ進退させる操作部を有し、前記先端部材により心膜と胸膜とを剥離する剥離装置と、電圧を印加する除細動ユニットに接続可能な一対の電極部と、前記先端部材、前記第一の線状部材、前記第二の線状部材、および一対の前記電極部を収容し、先端側に開口が設けられた収容穴を有する収容部と、を備え、前記操作部を操作することで、前記先端部材が前記開口から突没することを特徴としている。
【0008】
また、上記の除細動用電極留置システムにおいて、前記先端部材、前記第一の線状部材、および前記第二の線状部材は、ワイヤで一体に形成されていることがより好ましい。
また、上記の除細動用電極留置システムにおいて、一対の前記電極部は、前記収容穴内で前記先端部材の先端側に配置されることがより好ましい。
また、上記の除細動用電極留置システムにおいて、前記収容部として、第一の収容部および第二の収容部を有し、前記第一の収容部に形成された第一の収容穴の幅寸法と、前記第二の収容部に形成された第二の収容穴の幅寸法とは、互いに異なることがより好ましい。
また、上記の除細動用電極留置システムにおいて、前記収容部は、前記収容穴として先端部材用収容穴および電極用収容穴を有し、前記先端部材用収容穴には、前記先端部材、前記第一の線状部材、および前記第二の線状部材が収容され、前記電極用収容穴には、一対の前記電極部が収容されることがより好ましい。
【0009】
また、上記の除細動用電極留置システムにおいて、前記収容部は、先端部材用収容部と電極用収容部とで構成され、前記先端部材用収容部は前記収容穴として先端部材用収容穴を有し、前記先端部材用収容穴には前記先端部材、前記第一の線状部材、および前記第二の線状部材が収容され、前記電極用収容部は前記収容穴として電極用収容穴を有し、前記電極用収容穴には一対の前記電極部が収容され、前記電極用収容部は、前記先端部材、前記第一の線状部材、および前記第二の線状部材の少なくとも一つに係止されることがより好ましい。
また、上記の除細動用電極留置システムにおいて、前記先端部材には、前記基準軸線に略平行に貫通孔またはガイド溝が形成され、前記貫通孔または前記ガイド溝に進退可能に挿通されたガイドワイヤを備えることがより好ましい。
また、上記の除細動用電極留置システムにおいて、一対の前記電極部間に電圧を印加する前記除細動ユニットを備えることがより好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の除細動用電極留置システムによれば、心臓に対して一対の電極部の位置がずれてしまうのを防止して、心臓の所望の位置に電極部を留置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態の留置システムにおける一部を破断した平面図である。
【図2】同留置システムにおける一部を破断した側面図である。
【図3】同留置システムの剥離装置における平面の断面図である。
【図4】同留置システムの除細動装置における電極部の斜視図である。
【図5】同剥離装置の動作を説明する図である。
【図6】患者の正中矢視面を右側からみた要部の断面図である。
【図7】同留置システムを用いた除細動装置の留置方法の手順を説明する図である。
【図8】同留置システムを用いた除細動装置の留置方法の手順を説明する図である。
【図9】同留置システムを用いた除細動装置の留置方法の手順を説明する胸腔の正面図である。
【図10】同留置システムを用いた除細動装置の留置方法の手順を説明する正中矢視面を右側からみた要部の図である。
【図11】本発明の第1実施形態の変形例の留置システムにおける要部の平面図である。
【図12】本発明の第1実施形態の変形例の留置システムにおける一部を破断した側面図である。
【図13】本発明の第2実施形態の留置システムにおける要部の平面図である。
【図14】同留置システムにおける要部の平面の断面図である。
【図15】同留置システムを用いた除細動装置の留置方法の手順を説明する正中矢視面を右側からみた要部の図である。
【図16】本発明の第3実施形態の留置システムにおける要部の側面図である。
【図17】同留置システムのワイヤと環状部材とが係止している状態を説明する図である。
【図18】同留置システムの電極用収容部における側面の断面図である。
【図19】同留置システムの電極用収容部における一部を破断した平面図である。
【図20】図18中の切断線A−Aの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る留置システムの第1実施形態を、図1から図12を参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、本留置システム1は、折り返された形状のワイヤ11が、折り返し部(先端部材)12が先端側となるように配置され、心膜と胸膜とを剥離する剥離装置10と、シート状に形成された一対の電極部31を有する除細動装置30と、剥離装置10に接続され、ワイヤ11および一対の電極部31を収容する収容穴(第一の収容穴)41を有する収納筒(収容部、第一の収容部)40とを備えている。
【0013】
剥離装置10は、前述のワイヤ11と、ワイヤ11における折り返し部12に対する一方側の端部13、および、折り返し部12に対する他方側の端部14を進退させる操作部16とを有している。
端部13は、折り返し部12の幅方向の中間部上に先端側から基端側に延びる基準軸線Cを規定したときに、基準軸線Cに対する一方側D1に配置されている。同様に、端部14は基準軸線Cに対する他方側D2に配置されている。端部13、14は、基準軸線Cに沿って延びている。
なお、端部13が第一の線状部材に、端部14が第二の線状部材にそれぞれ相当する。本実施形態では、ワイヤ11は、先端部材、第一の線状部材、および第二の線状部材を一体に形成したものとなっている。
ワイヤ11の線径は、φ1mm程度のものを用いることが望ましい。ワイヤ11の材質は、ステンレス鋼などの金属である。ワイヤ11は、NiTi等の超弾性材料や、ステンレス鋼などの生体適合性が良くバネ性の良い材料で形成されることが望ましい。折り返し部12は、先端の角度が約90°に折り返されたV字状とされ、ワイヤ11は全体として矢状に形成されている。
【0014】
操作部16は、略円筒状に形成された操作部本体17と、操作部本体17に前後方向にスライド可能に接続されたワイヤ操作ハンドル18とを有している。
操作部本体17には、基準軸線Cに平行にスリット17aが形成されている。
ワイヤ操作ハンドル18は、円板状に形成されている。ワイヤ操作ハンドル18の一方の面には、ワイヤ操作ハンドル18と同軸上に設けられた軸部材19が取付けられている。軸部材19は、スリット17a内に挿通されている。スリット17a内に挿通された軸部材19の端部には、図3に示すように、軸部材19と同軸にピニオンギア20が取り付けられている。
端部13、14には、ラックギア21、22がそれぞれ取り付けられている。ラックギア21、22は、ラックギア21の歯部21aとラックギア22の歯部22aとが対向するように配置されている。ピニオンギア20は、ラックギア21、22に挟まれるように配置され、歯部21a、22aは、ピニオンギア20に係合している。
操作部本体17内には、略円柱状に形成されたガイド部材23が基準軸線Cに平行に配置されている。ガイド部材23は、端部13と端部14との間、ラックギア21とラックギア22との間に配置されている。
【0015】
図1および図2に示すように、除細動装置30は、前述の一対の電極部31と、一対の電極部31間に除細動電圧を印加する除細動ユニット32と、一対の電極部31と除細動ユニット32とを電気的に接続するリード33と、を有している。
電極部31は、図4に示すように、シート状に形成された絶縁部材36と、絶縁部材36の一方の面に露出するように設けられた電極37とで構成されている。
絶縁部材36は、外力が作用しない自然状態でほぼ平坦なシート状に形成されている。絶縁部材36には、弾性、可撓性、および絶縁性を有するとともに、生体適合性を有するシリコーンが用いられている。絶縁部材36の厚さは、例えば、最大値が0.5mm程度となるように設定されている。
電極37は、絶縁部材36の一方の面に蛇行するように配置されている。電極37は、後述するように心膜を介して心臓に対向するように配置されるため、体内に留置された後には絶え間なく形状が変化する。このため、電極37は、例えば、白金系材料で可撓性を有するように線径φ0.2mm程度に形成することが好ましく、白金イリジウム合金の拠線構造とすることがより好ましい。なお、蛇行するように配置された電極37は、略円弧状に折り返された部分を絶縁部材36内に埋設するように構成してもよい。
【0016】
このように構成された電極部31は、非常に柔軟性に富むものとなっており、電極部31を心臓に取り付けても、心臓の拍動を妨げて不整脈を誘発する危険性が少ない硬さとなっている。さらに、後述するように、電極部31を、折りたたんだり巻いたりすることで外径を小さくした状態で、収納筒40の収容穴41内に収容する。収納筒40から押し出されたときに、一対の電極部31は絶縁部材36の弾性力により広がり、元の平坦なシート状に復元するように絶縁部材36の弾性力が調節されている。
【0017】
リード33は、除細動ユニット32から電極部31に電気的な絶縁を保って除細動電圧を伝達できるものであれば特に限定されない。本実施形態では、リード33は、例えば、ポリウレタンチューブ内に、MP35N合金線がコイル状に巻かれた構成となっている。
そして、図1に示すように、一対の電極部31からそれぞれ引き出されたリード33が途中で一体化され、リード33の基端に設けられたIS−1型のコネクタ34により除細動ユニット32に着脱可能となっている。コネクタ34は、ネジ締結を用いて除細動ユニット32に強固に固定される。リード33の内部には長手方向に貫通孔が形成されていて、スタイレットをコネクタ34から貫通孔を通すことで、電極部31の誘導、送り出しの操作をすることができる。
一方で、リード33の先端と電極部31とは、絶縁部材36の他方の面側で電気的に接続されている。リード33と電極部31とは、溶接や機械的なカシメ接続などにより強固に固定されている。リード33と電極部31との接続部は、絶縁部材に覆われている。
除細動ユニット32は、図示はしないが、電池、除細動エネルギーを蓄えるコンデンサ、心電図を検出する回路、心電図を判定する回路、コンデンサからのエネルギーを放出する除細動発生回路などを内蔵している。
【0018】
このように構成された除細動装置30は、一対の電極部31を通して除細動ユニット32が心臓の細動を検出するとともに、除細動ユニット32が必要と判断した場合には、一対の電極部31間に除細動電圧を印加し、心臓の細動を除去することができる。
【0019】
収納筒40は略筒状に形成され、開口42が基準軸線C上で先端側を向くとともに、基端側が操作部本体17の先端部から中間部までを覆うように操作部本体17に接続されている。収納筒40の基端側の側方には、リード用開口43が形成されている。本実施形態では、収納筒40は操作部本体17と一体に形成されている。
収納筒40および操作部本体17は、ETFEなどのフッ素樹脂のように、すべりがよく柔軟な材料で形成されている。収納筒40の厚さは、操作部本体17の厚さに比べて薄く設定されている。収納筒40における操作部本体17との接続部分は、操作部本体17に向かうにしたがって漸次厚くなるように形成されたテーパー部40aとなっている。収納筒40は、術者の力により容易に曲げることができるが、操作部本体17は術者が力を加えても容易に変形しないように収納筒40に比べて剛性が高く設定されている。
操作部本体17の内部空間は、収納筒40の収容穴41に連通している。リード用開口43は、操作部本体17の外周面と収納筒40の内周面との間に形成された空間を介して収容穴41に連通している。
【0020】
このように構成された留置システム1は、操作部本体17に対してワイヤ操作ハンドル18を基準軸線Cの方向に前進させることで、操作部本体17内に収容されていたワイヤ11を収納筒40の開口42より前方に突出させることができる。操作部本体17に対してワイヤ操作ハンドル18を後退させることで、収納筒40の前方に突出していたワイヤ11を操作部本体17内に再び収容することができる。
さらに、ワイヤ操作ハンドル18を時計回りに回転させることで、ラックギア21を介して端部13が基端側に移動すると同時に、ラックギア22を介して端部14が先端側に移動する。これにより図5に示すように、ワイヤ11の先端側を一方側D1に湾曲させることができる。同様に、ワイヤ操作ハンドル18を反時計回りに回転させることで、ワイヤ11の先端側を他方側D2に湾曲させることができる。このように、ワイヤ操作ハンドル18を回転させることで、ワイヤ11の先端側に、いわゆる、首振り運動をさせることができる。
なお、ワイヤ11が収納筒40から突出する長さは、剣状突起から心臓の心室の位置に合わせて、50mm程度に設定されていることが望ましい。
【0021】
次に、以上のように構成された留置システム1を用いて行われる、電極部31の留置方法について説明する。以下では、留置システム1を患者の剣状突起部から挿入し、心膜と胸膜との間の結合組織内に一対の電極部31を留置する場合を例にとって説明する。なお、コネクタ34と除細動ユニット32とを分離することで、予め、リード33と除細動ユニット32とを分離しておく。
図6に示すように、心臓201は心膜202で覆われ、心膜202は胸膜203で覆われている。心膜202と胸膜203との間は、結合組織204で繋がれている。
【0022】
まず、剥離工程において、心膜202と胸膜203とを一部剥離して、自然状態での電極部31を収容可能な袋状の空間を形成する。
具体的には、術者は、図7に示すように、患者の剣状突起206の近傍の皮膚207を切開する。切開部からトロッカー(トラカール)220を挿入し、横隔膜208に沿って結合組織204を切開しながらトロッカー220を進め、トロッカー220の先端が心尖部201aに到達するように配置する。
【0023】
図8に示すように、トロッカー220から留置システム1の収納筒40を挿入する。X線透視下においてワイヤ11の位置を確認しながら、操作部本体17に対してワイヤ操作ハンドル18を前進させてワイヤ11を収納筒40より前方に突出させ、心膜202の湾曲形状に沿って心膜202と胸膜203とを剥離する。このとき、操作部本体17を自身の軸線回りに回転させて折り返し部12の向きを調節し、心臓201の右室201b(図9参照。)上にワイヤ11を配置する。操作部本体17は剛性が比較的高く設定されているため、操作部本体17を回転させることでワイヤ11の向きを調節することができる。一方で、収納筒40は剛性が比較的低く設定されているため、ワイヤ11とともに屈曲可能で、胸膜203の剥離時に心臓201の湾曲形状に沿って進むことが可能である。
ワイヤ操作ハンドル18を回転操作してワイヤ11の先端側に首振り運動をさせることで、図9および図10に示すように、手前側の心尖部201aまでは収納筒40の幅で剥離を行い、心尖部201aより奥側となる右室201b上で剥離する幅を収納筒40の幅より広げる。必要に応じて、首振り状態のまま、剥離装置10全体を進退させてもよい。
このように操作することで、心膜202と胸膜203とを、導入部の幅が狭く、奥側で幅が広い袋状に剥離し、剥離空間S1を形成する。剥離空間S1の導入部の幅は、展開された後の電極部31の幅より小さく、かつ、リード33を挿通可能となるように形成する。剥離空間S1の奥側の幅は、展開された後の電極部31の幅にほぼ等しく形成する。
心臓201の左室201c上においても同様に操作することで、剥離空間S2を形成する。
【0024】
次に、留置工程において、剥離空間S1、S2に電極部31をそれぞれ留置する。
まず、ワイヤ操作ハンドル18を後退させ、図1に示すように、操作部本体17内にワイヤ11を収容する。留置システム1の収納筒40およびワイヤ11を患者の体内から取り出す。
収納筒40の開口42側からリード33、一対の電極部31の順で、収容穴41内に収容していく。リード用開口43からリード33の基端側を引き出しておく。
一対の電極部31は折りたたむなどして収容穴41内に収容する。このとき、一対の電極部31を、ワイヤ11の折り返し部12の先端側に配置しておく。
【0025】
再び、トロッカー220から留置システム1の収納筒40を挿入する。
収納筒40の先端側を剥離空間S1側に向けた状態でワイヤ操作ハンドル18を前進させることで、折り返し部12を先端側に移動させ、折り返し部12により一対の電極部31を収納筒40の開口42から前方に押し出す。
折りたたまれた状態で剥離空間S1の導入部を通過した電極部31は、剥離空間S1で平坦なシート状に展開し、剥離空間S1内で位置決めされる。このとき、電極部31の電極37が、心膜202を介して心臓201に対向するように配置する。これにより、電極37が心膜202に接触した状態が保持される。
剥離空間S2内にも、同様に電極部31を平坦にして配置する。このように、心臓201を右室201b側および左室201c側から挟むように、一対の電極部31が互いに対向するように配置する。
一対の電極部31およびリード33を留置して留置システム1を患者の体内から取り出す。トロッカー220を取り外し、心尖部201a付近でリード33を縫合などにより固定する。リード33のコネクタ34と除細動ユニット32とを接続し、除細動ユニット32を左胸皮下などに植え込んで手技を終了する。
【0026】
以上説明したように、本実施形態の留置システム1によれば、収納筒40にワイヤ11を収容した状態で収納筒40を患者の体内に導入し、操作部16を操作して端部13、14を進退させることで、ワイヤ11の先端側を進退させるとともに、首振り運動をさせる。これにより、心膜202と胸膜203との間に袋状に剥離された剥離空間S1、S2を形成することができる。
さらに、患者の体外にて収納筒40に折りたたんだ電極部31を収容し、再び、収納筒40を患者の体内に導入する。操作部16を操作してワイヤ11を介して電極部31を収納筒40の前方に押し出すことで、折りたたまれた状態で剥離空間S1、S2内に挿入された電極部31が自身の弾性力により平坦な形状に戻り、剥離空間S1、S2内で位置決めされる。
このように、心膜202に対して一対の電極部31を位置決めすることで、一対の電極部31を心臓201に対して位置決めし、心臓201の右室201bおよび左室201cに対向する位置に電極部31を留置することができる。
【0027】
剥離空間S1、S2以外は心膜202と胸膜203とが接合されているため、電極部31が位置ずれすることがない。したがって、電極部31を縫合などで心膜202などに固定する必要がない。
心膜202と胸膜203との間に電極部31を納めることで、電極部31が心臓201や肺に直接触れてこれらの臓器に負担をかけることがなくなり、電極部31の長期留置が可能となる。
【0028】
先端部材、第一の線状部材、および第二の線状部材は、ワイヤ11で一体に形成されているため、先端部材、第一の線状部材、および第二の線状部材を容易に構成することができる。
留置工程において、一対の電極部31は収容穴41内で折り返し部12の先端側に配置される。このため、操作部16を操作して折り返し部12を先端側に移動させることで、一対の電極部31を収納筒40の開口42から前方に容易に押し出すことができる。
また、留置システム1に除細動ユニット32を備えることで、除細動ユニット32が印加する電圧をリード33および一対の電極部31を介して心臓201に作用させ、心臓201に生じた細動を除去することができる。
【0029】
なお、前述の留置システム1を用いた手技においては、留置工程において、一対の電極部31を同時に収容穴41内に収容した。しかし、留置工程において、1つ目の電極部31を収容穴41内に収容して剥離空間S1に留置してから、2つ目の電極部31を収容穴41内に収容して剥離空間S2に留置してもよい。
【0030】
本実施形態では、操作部本体17に対して収納筒40が着脱可能とされるとともに、図11に示すように、収容部として、操作部本体17に着脱可能とされた第二の収容部50を備えてもよい。この変形例では、収納筒40の収容穴41の幅寸法L1(図1参照。)と、第二の収容部50に形成された第二の収容穴51の幅寸法L2とは互いに異なり、幅寸法L1より幅寸法L2の方が小さく設定されている。第二の収容部50は、第二の収容穴51内に収容されたワイヤ11の端部13、14を外側から挟み、端部13、14の間隔を自然状態のときより狭めている。
留置システムをこのように構成することで、端部13、14の距離を変化させ、剥離空間S1の導入部の幅を調節することができる。
【0031】
また、本実施形態では、図12に示すように、収納筒55が、収容穴として先端部材用収容穴56および電極用収容穴57を有するように構成してもよい。
先端部材用収容穴56および電極用収容穴57は、収納筒55の先端側にそれぞれ開口を有していて、互いに略平行となるように形成されている。先端部材用収容穴56にはワイヤ11が収容され、電極用収容穴57には一対の電極部31が収容されている。
留置システムをこのように構成することで、前述の留置工程において、留置システムを患者の体内に配置したままで、リード33をそのまま押し込んだり、リード33に形成された貫通孔にスタイレットを通して前進させたりすることで、一対の電極部31を剥離空間S1、S2にそれぞれ留置することができる。
【0032】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図13から図15を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図13および図14に示すように、本実施形態の留置システム2は、前記第1実施形態の留置システム1のワイヤ11に代えて、基準軸線C上に配置されたヘラ部(先端部材)61と、ヘラ部61に一端が接続された第一の操作ワイヤ(第一の線状部材)62および第二の操作ワイヤ(第二の線状部材)63とを備えている。
さらに、ヘラ部61に形成された貫通孔61aに進退可能に挿通されたガイドワイヤ64を備えている。
ヘラ部61は、ステンレス鋼などの金属板で形成されている。貫通孔61aは、基準軸線Cに平行に形成されている。
第一の操作ワイヤ62は、基準軸線Cに対する一方側D1に配置されている。同様に、第二の操作ワイヤ63は、基準軸線Cに対する他方側D2に配置されている。
第一の操作ワイヤ62、第二の操作ワイヤ63は基端側に延び、それぞれの他端がラックギア21、ラックギア22に取り付けられている。
【0033】
操作ワイヤ62、63、およびガイドワイヤ64は、ワイヤ11と同一の材料で形成されている。
ガイドワイヤ64の基端は操作部16まで延び、術者がガイドワイヤ64の基端を進退させることができる。
収納筒40の先端には、収納筒40の幅が先端に向かうにしたがって狭くなるように切り欠き40aが形成されている。
【0034】
次に、以上のように構成された留置システム2を用いて行われる手技について、胸腔から収納筒40を導入する場合で説明する。
まず、肺を片肺換気とし、胸部のしぼませた肺側の肋骨間にトロッカー220を設置する。トロッカー220から、胸腔に収納筒40を導入した後で、ガイドワイヤ64を押し込むことで、図15に示すように、ガイドワイヤ64で胸膜203を穿孔する。ガイドワイヤ64を操作して、心膜202と胸膜203との間の結合組織204内を通し、このガイドワイヤ64の位置を保持しておく。ワイヤ操作ハンドル18を前進させることで、ヘラ部61がガイドワイヤ64に沿って前方に移動する。ヘラ部61により胸膜203に形成した孔を広げ、前記第1実施形態と同様に、心膜202と胸膜203との剥離を行う。
これ以降の工程は、前述の第1実施形態の工程と同様なので説明を省略する。
【0035】
以上説明したように、本実施形態の留置システム2によれば、心臓201に対して電極部31の位置がずれてしまうのを防止して、心臓201の所望の位置に電極部31を留置することができる。
さらに、ヘラ部61を備えることで、前記実施形態の折り返し部12に比べて先端部材の剛性を高めることができ、心膜202と胸膜203との剥離をより簡単に行うことができる。
ガイドワイヤ64を備え、このガイドワイヤ64がヘラ部61の貫通孔61aに進退可能に挿通されている。このため、ガイドワイヤ64を前方に容易に送り出すことができ、送り出したガイドワイヤ64に沿ってヘラ部61を移動させることができる。
ガイドワイヤ64によって胸膜203に形成される孔は略円形となり、引き裂きに強い形状となるため、剥離工程時に胸膜203の孔が裂けて大きくなり過ぎるのを抑えることができる。
収納筒40に切り欠き40aが形成されているため、収納筒40の挿入性を向上させることができる。
【0036】
本実施形態では、先端部材61に貫通孔61aが形成されているとした。しかし、先端部材61にガイド溝が形成され、ガイドワイヤ64がガイド溝に挿通されて基準軸線Cに沿って案内されるように構成してもよい。
【0037】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図16から図20を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図16に示すように、本実施形態の留置システム3は、前記第1実施形態の留置システム1の収納筒40に代えて、収容部として先端部材用収容部71および電極用収容部72を備えている。
先端部材用収容部71は、リード用開口43が形成されていないこと以外は、収納筒40と同一の構成となっている。先端部材用収容部71に形成された先端部材用収容穴(収容穴)71aには、ワイヤ11が進退可能に収容されている。
図17に示すように、ワイヤ11における端部13の長手方向の先端側には、基準軸線Cに向かって凹んだ凹部13aが形成されている。同様に、端部14の長手方向の先端側には、基準軸線Cに向かって凹んだ凹部14aが形成されている。
【0038】
電極用収容部72は、図18から図20に示すように、略角筒状に形成された収容部本体73と、収容部本体73の先端部の側面に設けられた環状部材74とを有している。
基準軸線Cに平行に見た形状は、環状部材74と先端部材用収容部71の先端とで略同一となっている。図16に示すように、環状部材74の基端面を先端部材用収容部71の先端面に対向配置させたときに、収容部本体73が先端部材用収容部71の外形に沿うように、収容部本体73にはテーパー部40aに対応するように屈曲した退避部73aが形成されている。収容部本体73の管路である電極用収容穴(収容穴)75は、図19に示すように、自身の先端側に、基端側の内径より幅が広く設定された拡径部75aを有している。
図20に示す環状部材74における対向する一対の側壁74a、74bは、図17に示すように、ワイヤ11の凹部13a、凹部14aにそれぞれ係止される。電極用収容部72は、収納筒40と同一の材料で、柔軟性を有するように形成されている。
図19および図20に示すように、拡径部75aには一対の電極部31が折りたたまれた状態で収容され、リード33は収容部本体73の基端側の開口から外部に引き出される。
【0039】
次に、以上のように構成された留置システム3を用いて行われる留置手技について説明する。
剥離工程は、ワイヤ11に電極用収容部72を係止させずに、前記第1実施形態と同様に行う。
次に、留置工程において、留置システム3の先端部材用収容部71およびワイヤ11を患者の体内から取り出す。
先端部材用収容部71の先端からワイヤ11の凹部13a、14aを突出させ、一対の電極部31を収容した電極用収容部72の環状部材74を凹部13a、14aに係止させる。
トロッカー220から留置システム3の先端部材用収容部71および電極用収容部72を挿入する。ワイヤ操作ハンドル18を前進させたり、操作部本体17を軸線回りに回転させたりすることで、電極用収容部72を剥離空間S1の導入部に対向させる。
リード33をそのまま押し込んだり、リード33に形成された貫通孔にスタイレットを通して前進させたりすることで、電極用収容部72の前方に電極部31を押し出し、導入部を通して剥離空間S1内に配置させる。
これ以降の工程は、前述の第1実施形態の工程と同様なので説明を省略する。
【0040】
以上説明したように、本実施形態の留置システム3によれば、心臓201の所望の位置に電極部31を留置することができる。
さらに、ワイヤ11に電極用収容部72を係止させることで、電極用収容部72の先端の向きや、電極用収容部72の体内への挿入量を容易に調節することができる。
また、電極部31およびリード33を電極用収容部72に収容させるため、剥離工程において用いられる先端部材用収容部71の外径を収納筒40の外径より小さくすることができる。
電極用収容部72の環状部材74をワイヤ11の凹部13a、14aに係止させるため、留置工程において、電極用収容部72がワイヤ11から外れるのが防止される。
【0041】
なお、本実施形態では、環状部材74にワイヤ11の端部13、14が係止されるように構成した。しかし、ワイヤ11のいずれかの部分に環状部材74が係止されるように構成されていればよく、例えば、ワイヤ11の折り返し部12に環状部材74が係止されるように構成してもよい。
【0042】
以上、本発明の第1実施形態から第3実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
たとえば、前記第1実施形態から第3実施形態では、収納筒40や電極用収容部72から押し出されたときに、電極部31が元のシート状に確実に復元するように、絶縁部材36内に、自身が患者の体温になったときに所定の形状に変形する形状記憶合金を埋設してもよい。
また、リード33と除細動ユニット32とをIS−1型のコネクタ34で接続したが、DF1型のコネクタなどで接続してもよい。
【0043】
前記第1実施形態および第3実施形態では、折り返し部12の線径を端部13、14の線径より太くして折り返し部12の剛性を高めることで、ワイヤ11の先端側が首振り運動する範囲を広げることができる。
折り返し部12はV字状に形成されていたが、半円状や矩形状に形成されていてもよい。
【0044】
前記第1実施形態および第3実施形態では、ワイヤ11を金属で形成し、X線透視下においてワイヤ11の位置が確認できるようにした。この場合、ワイヤ11の先端側を電極部31と同一の形状にして、剥離範囲が十分であるかを確認することもできる。その際には、ワイヤとして、柔軟でX線撮影が容易なX線マーカーを含むチューブワイヤを使用することが好ましい。また、操作部本体17に、ワイヤ11が前方に突出した量を確認できるメモリを設けてもよい。
ワイヤ11の位置は、X線透視以外でも、超音波透視、または内視鏡を用いて確認することができる。
【0045】
前記第1実施形態から第3実施形態の留置システムの電極部31は、患者の剣状突起部から挿入するだけでなく、胸腔からもそれぞれ挿入することができる。
胸部の肋骨間にトロッカー220を設置した場合には、トロッカー220から、胸腔鏡、把持鉗子、鋏鉗子をそれぞれ挿入し、胸腔鏡下で把持鉗子と鋏鉗子とを用いて、胸膜203の一部を収納筒40が挿入可能な幅で切開してもよい。この場合、肋骨間からのアプローチでも、心臓201の湾曲形状に合わせて収納筒40が柔軟に変形することで心膜202や胸膜203を破かずに剥離空間を形成することができる。
【0046】
また、前記第1実施形態から第3実施形態では、リード33が除細動ユニット32に着脱可能となっていれば、留置システムに除細動ユニット32は備えられなくてもよい。
絶縁部材36はシート状に形成されているとしたが、絶縁部材36の形状はこれに限ることなく、網状やリング状などの、収納筒内に折りたたんで収容され、収納筒から押し出されたときに自身の弾性により展開される形状であれば特に限定されない。
【0047】
本発明は、以下の技術的思想を含む。
(付記項)
心膜と胸膜との間を、手前側より奥側の方が幅が広くなる袋状に剥離する剥離工程と、
前記剥離工程において剥離された心膜と胸膜との間に、弾性を有する電極部を小さく折り曲げて導入し、内部で展開させてから留置する留置工程と、
を備えることを特徴とする電極部の留置方法。
【符号の説明】
【0048】
1、2、3 留置システム(除細動用電極留置システム)
10 剥離装置
11 ワイヤ
12 折り返し部(先端部材)
13 端部(第一の線状部材)
14 端部(第二の線状部材)
16 操作部
30 除細動装置
31 電極部
32 除細動ユニット
33 リード
40 収納筒(収容部、第一の収容部)
41 収容穴(第一の収容穴)
42 開口
50 第二の収納筒(収容部)
51 第二の収容穴
55 収納筒(収容部)
56 先端部材用収容穴
57 電極用収容穴
61 ヘラ部(先端部材)
61a 貫通孔
62 第一の操作ワイヤ(第一の線状部材)
63 第二の操作ワイヤ(第二の線状部材)
71 先端部材用収容部
71a 先端部材用収容穴(収容穴)
72 電極用収容部
75 電極用収容穴(収容穴)
202 心膜
203 胸膜
C 基準軸線
D1 一方側
D2 他方側
L1、L2 幅寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端側から基端側に延びる基準軸線上に配置された先端部材、前記先端部材における前記基準軸線に対する一方側に一端が接続され前記基準軸線の基端側に延びる第一の線状部材、前記先端部材における前記基準軸線に対する他方側に一端が接続され基端側に延びる第二の線状部材、および、前記第一の線状部材および前記第二の線状部材を前記基準軸線に沿ってそれぞれ進退させる操作部を有し、前記先端部材により心膜と胸膜とを剥離する剥離装置と、
電圧を印加する除細動ユニットに接続可能な一対の電極部と、
前記先端部材、前記第一の線状部材、前記第二の線状部材、および一対の前記電極部を収容し、先端側に開口が設けられた収容穴を有する収容部と、
を備え、
前記操作部を操作することで、前記先端部材が前記開口から突没することを特徴とする除細動用電極留置システム。
【請求項2】
前記先端部材、前記第一の線状部材、および前記第二の線状部材は、ワイヤで一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の除細動用電極留置システム。
【請求項3】
一対の前記電極部は、前記収容穴内で前記先端部材の先端側に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の除細動用電極留置システム。
【請求項4】
前記収容部として、第一の収容部および第二の収容部を有し、
前記第一の収容部に形成された第一の収容穴の幅寸法と、前記第二の収容部に形成された第二の収容穴の幅寸法とは、互いに異なることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の除細動用電極留置システム。
【請求項5】
前記収容部は、前記収容穴として先端部材用収容穴および電極用収容穴を有し、
前記先端部材用収容穴には、前記先端部材、前記第一の線状部材、および前記第二の線状部材が収容され、
前記電極用収容穴には、一対の前記電極部が収容されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の除細動用電極留置システム。
【請求項6】
前記収容部は、先端部材用収容部と電極用収容部とで構成され、
前記先端部材用収容部は前記収容穴として先端部材用収容穴を有し、前記先端部材用収容穴には前記先端部材、前記第一の線状部材、および前記第二の線状部材が収容され、
前記電極用収容部は前記収容穴として電極用収容穴を有し、前記電極用収容穴には一対の前記電極部が収容され、
前記電極用収容部は、前記先端部材、前記第一の線状部材、および前記第二の線状部材の少なくとも一つに係止されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の除細動用電極留置システム。
【請求項7】
前記先端部材には、前記基準軸線に略平行に貫通孔またはガイド溝が形成され、
前記貫通孔または前記ガイド溝に進退可能に挿通されたガイドワイヤを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の除細動用電極留置システム。
【請求項8】
一対の前記電極部間に電圧を印加する前記除細動ユニットを備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の除細動用電極留置システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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