説明

除草用混合液剤

【課題】
十分な残効性を維持しつつ速効性が付与された除草用混合液剤等を提供すること。
【解決手段】
有効成分として、N’―メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウムとDL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナートの塩類とを重量比で1:1〜20:1の割合で含有することを特徴とする除草用混合液剤、及び、当該混合液剤の有効量を雑草又は当該雑草が生息する領域に対して施用することを特徴とする除草方法等。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草用混合液剤等に関する。
【背景技術】
【0002】
農耕地、非農耕地を問わず雑草類の繁茂は、農業生産物の生産量の低下や生活環境の悪化をもたらしている。これらの対策として除草剤が広く利用されている。中でもN’―メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウム(methyl sulfanilylcarbamate)(即ち、アシュラム:以下、化合物Aと記すこともある。)は、当該化合物を雑草の発生前から生育期までに土壌処理したり又は茎葉処理することにより、長い残効性を有する除草剤の有効成分として広く利用されている。
一方、DL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナート(DL-homoalanin-yl(methyl)-phosphinate)の塩類(即ち、グルホシネートの塩類:以下、化合物Bと記すこともある。)は、当該化合物を茎葉散布処理することにより、薬剤処理後2,3日間で変色等の兆候が現れ巾広い種類の植物に対して除草活性を有するとともに、土壌に落下した後速やかに分解又は土壌に吸着されて、薬剤を散布した直後から作物を植栽できる特徴を持つ除草剤の有効成分として広く使用されている。そして当該化合物(アンモニウム塩)を有効成分として含有し、当該有効成分以外の他の有効成分を含有する除草剤が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特許第3293867号公報(第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、各々単独での施用では、如何なる条件においても、常に十分な残効性を維持しつつ速効性が付与されるとは言いがたい状況があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、かかる状況の下、鋭意研究を行った結果、上記のいずれの有効成分も水溶性であり、当該有効成分を混合した液剤の形態として使用した場合、N’―メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウム(即ち、化合物A)を主剤にして、その1/1から1/20までの割合(好ましくは1/2から1/10までの割合)でDL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナートの塩類(即ち、化合物B)を添加することにより、残効性を維持しつつ速効性が付与されるとともに投下薬剤量を約30%程度減少させることが可能となることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、
1.有効成分として、N’―メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウムとDL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナートの塩類とを重量比で1:1〜20:1(好ましくは、2:1〜10:1)の割合で含有することを特徴とする除草用混合液剤(以下、本発明混合液剤と記すこともある。);
2.前項1の除草用混合液剤の有効量を雑草又は当該雑草が生息する領域に対して施用することを特徴とする除草方法(以下、本発明方法と記すこともある。);
等を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、十分な残効性を維持しつつ速効性が付与された除草用混合液剤等を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明混合液剤の有効成分のひとつであるN’―メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウム(即ち、化合物A)は、ファ−ム ケミカルズ ハンドブック(マイスタープロ インフォメーション リソーシズ発行)〔Farm Chemical Handbook(Meister Pro Imformation Resources発行)〕2002年度版第c45頁、ザ ペスティサイド マニュアル サーティンス エディション(ブリティッシュ クロップ プロテクション カウンシル発行)〔The Pesticide Manual Thirteenth Edition(British Crop Protection Council発行)〕2003年第38頁に記載の化合物である。
一方、他の一つの有効成分であるDL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナートの塩類(即ち、化合物B)は、ファ−ム ケミカルズ ハンドブック(マイスタープロ インフォメーション リソーシズ発行)〔Farm Chemical Handbook(Meister Pro Imformation Resources発行)〕2002年度版第c216頁、ザ ペスティサイド マニュアル サーティンス エディション(ブリティッシュ クロップ プロテクション カウンシル発行)〔The Pesticide Manual Thirteenth Edition(British Crop Protection Council発行)〕2003年第511頁に記載の化合物である。
【0009】
本発明混合液剤は、有効成分として、N’―メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウム(即ち、化合物A)とDL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナートの塩類(即ち、化合物B)とを重量比で1:1〜20:1の割合で含有することを特徴とする。当該混合割合はその範囲内において対象とする雑草種、施用場面、施用条件等により変わり得るが、好ましくは2:1〜10:1で含有すればよい。このように、本発明混合液剤は、N’―メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウム(即ち、化合物A)を主剤にして、その1/1から1/20までの割合(好ましくは1/2から1/10までの割合)でDL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナートの塩類(即ち、化合物B)を添加してなる除草用混合液剤である。尚、化合物Aと化合物Bとは共に水溶性であり、誤った混合割合で混合すると、両有効成分が沈降してしまう性質が存在しているが、上記の混合割合であれば、両有効成分が沈降してしまう性質を抑制できる。特に化合物Bに対する化合物Aの混合割合が1未満となることがよい。
【0010】
本発明は、本発明混合液剤のの有効量を雑草又は当該雑草が生息する領域に対して施用することを特徴とする除草方法も包含している。
【0011】
本発明混合液剤は、広範囲の雑草に対し除草活性を有し、通常の耕起栽培が行われる作物畑、不耕起栽培、果樹園等の農園芸分野及び運動場、空き地、林地、線路端、道路端、工業用地等の非農耕地においても優れた除草活性を発揮することから、除草剤として優れている。本発明混合液剤は果樹園に発生する広範囲の雑草を防除する上で効果的である。また、本発明混合液剤は殊に冬期から春期にかけてダイズ及びトウモロコシ畑に発生する広範囲の雑草を播種前に防除する上でも効果的である。
【0012】
本発明混合液剤は果樹園、ダイズ及びトウモロコシ畑、非農耕地等において問題となる下記の種々の雑草に対して除草効力を有する。
アカバナ科雑草:オオマツヨイグサ(Oenothera erythrosepala)、メマツヨイグサ(Oenothera biennis)、コマツヨイグサ(Oenothera laciniata)
キンポウゲ科雑草:トゲミノキツネノボタン(Ranunculus muricatus)、イボミキンポウゲ(Ranunculus sardous)
タデ科雑草:ソバカズラ(Polygonum convolvulus)、サナエタデ(Polygonum lapathifolium)、アメリカサナエタデ(Polygonum pensylvanicum)、ハルタデ(Polygonum persicaria)、イタドリ(Polygonum cuspidatum)、ミチヤナギ(Polygonum aviculare)、ナガバギシギシ(Rumex crispus)、エゾノギシギシ(Rumex obtusifolius)、ヒメスイバ(Rumex acetosella)
スベリヒユ科雑草:スベリヒユ(Portulaca oleracea)
ナデシコ科雑草:ハコベ(Stellaria media)、オランダミミナグサ(Cerastium glomeratum)
アカザ科雑草:シロザ(Chenopodium album)、ホウキギ(Kochia scoparia)
ヒユ科雑草:アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、ホナガアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)、オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)、トールウォーターヘンプ(Amaranthus tuberculatus)、コモンウォーターヘンプ(Amaranthus rudis)
アブラナ科雑草:ワイルドラディッシュ(Raphanus raphanistrum)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、ナズナ(Capsella bursa−pastoris)、マメグンバイナズナ(Lepidium virginicum)
マメ科雑草:アメリカツノクサネム(Sesbania exaltata)、エビスグサ(Cassia obtusifolia)、フロリダベガ−ウィ−ド(Desmodium tortuosum)、シロツメクサ(Trifolium repens)、オオカラスノエンドウ(Vicia sativa)、コメツブウマゴヤシ(Medicago lupulina)
ケシ科雑草:ヒナゲシ(Papaver rhoeas)
アオイ科雑草:イチビ(Abutilon theophrasti)、アメリカキンゴジカ(Sida spinosa)、ギンセンカ(Hibiscus trionum)
スミレ科雑草:フィ−ルドパンジ−(Viola arvensis)、ワイルドパンジ−(Viola tricolor)
アカネ科雑草:ヤエムグラ(Galium aparine)
ヒルガオ科雑草:アメリカアサガオ(Ipomoea hederacea)、マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)、マルバアメリカアサガオ(Ipomoea hederacea var integriuscula)、マメアサガオ(Ipomoea lacunosa)、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis)、ヒロハヒルガオ(Calystegia sepium)
シソ科雑草:ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)
ナス科雑草:シロバナチョウセンアサガオ(Datura stramonium)、イヌホオズキ(Solanum nigrum)、ワルナスビ(Solanum carolinense)
ゴマノハグサ科雑草:オオイヌノフグリ(Veronica persica)、タチイヌノフグリ(Veronica arvensis)、フラサバソウ(Veronica hederaefolia)
キク科雑草:オナモミ(Xanthium strumarium)、野生ヒマワリ(Helianthus annuus)、カミツレ(Matricaria chamomilla)、イヌカミツレ(Matricaria perforata or inodora)、コシカギク(Matricaria matricarioides)、コ−ンマリ−ゴ−ルド(Chrysanthemum segetum)、ブタクサ(Ambrosia artemisiifolia)、オオブタクサ(Ambrosia trifida)、ヒメムカシヨモギ(Erigeron canadensis)、ヨモギ(Artemisia princeps)、セイタカアワダチソウ(Solidago altissima)、オオアワダチソウ(Solidago gigantea)、セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)、ノボロギク(Senecio vulgaris)、ハキダメギク(Galinsoga ciliata)
ムラサキ科雑草:ワスレナグサ(Myosotis scorpioides)、ノハラムラサキ(Myosotis arvensis)
ガガイモ科雑草:オオトウワタ(Asclepias syriaca)
トウダイグサ科雑草:トウダイグサ(Euphorbia helioscopia)、オオニシキソウ(Euphorbia maculata)
フウロソウ科雑草:アメリカフウロ(Geranium carolinianum)
カタバミ科雑草:ムラサキカタバミ(Oxalis corymbosa)
ウリ科雑草:アレチウリ(Sicyos angulatus)
イネ科雑草:イヌビエ(Echinochloa crus−galli)、エノコログサ(Setaria viridis)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)、メヒシバ(Digitaria sanguinalis)、オヒシバ(Eleusine indica)、スズメノカタビラ(Poa annua)、ブラックグラス(Alopecurus myosuroides)、カラスムギ(Avena fatua)、シルキーベントグラス(Apera spica−venti)、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、シバムギ(Agropyron repens)、ウマノチャヒキ(Bromus tectorum)、ギョウギシバ(Cynodone dactylon)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、テキサスパニカム(Panicum texanum)、シャタ−ケ−ン(Sorghum vulgare)、ナルコビエ(Eriochloa villosa)、スズメノテッポウ(Alopecurus geniculatus)
ツユクサ科雑草:ツユクサ(Commelina communis)、マルバツユクサ(Commelina benghalensis)
トクサ科雑草:スギナ(Equisetum arvense)
カヤツリグサ科雑草:コゴメガヤツリ(Cyperus iria)、ハマスゲ(Cyperus rotundus)、キハマスゲ(Cyperus esculentus)
また本発明化合物は、水田の湛水処理において、次に挙げられる問題となる種々の雑草に対して除草効力を有する。
イネ科雑草:タイヌビエ(Echinochloa oryzicola)
ゴマノハグサ科雑草:アゼナ(Lindernia procumbens)、アメリカアゼナ(Lindernia dubia)
ミソハギ科雑草:キカシグサ(Rotala indica)、ヒメミソハギ(Ammannia multiflora)、ホソバヒメミソハギ(Ammannia coccinea)
ミゾハコベ科雑草:ミゾハコベ(Elatine triandra)
カヤツリグサ科雑草:タマガヤツリ(Cyperus difformis)、ホタルイ(Scirpus juncoides subsp. hotarui)、イヌホタルイ(Scirpus juncoides subsp. juncoides)、マツバイ(Eleocharis acicularis)、ミズガヤツリ(Cyperus serotinus)、クログワイ(Eleocharis kuroguwai)
ミズアオイ科雑草:コナギ(Monochoria vaginalis)
オモダカ科雑草:ウリカワ(Sagittaria pygmaea)、オモダカ(Sagittaria trifolia)、ヘラオモダカ(Alisma canaliculatum)
ヒルムシロ科雑草:ヒルムシロ(Potamogeton distinctus)
セリ科雑草:セリ(Oenanthe javanica)
【0013】
本発明混合液剤中には、化合物Aと化合物Bとが一般に合計で0.5〜90重量%、好ましくは5〜80重量%含有される。
製剤化に際し、用いられる液体担体としては、例えば、水等が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては、例えば、カゼイン、ゼラチン、多糖類(澱粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸等)などの固着剤や分散剤、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2、6―tert−ブチル−4―メチルフェノール)、BHA(2−/3−tert−ブチル−4―メトキシフェノール)、植物油、鉱物油、脂肪酸、脂肪酸エステル等の安定剤や補助溶剤が挙げられる。
【0014】
本発明混合液剤は、有効成分である化合物Aと化合物Bとを通常の製剤手法によりそれぞれ製剤化した後、これらを混合することにより調製することもできる。 本発明混合液剤は、そのままで又は水等で希釈して土壌或いは植物体茎葉部に散布される。本発明混合液剤は、さらに、他の除草剤と混合して用いることにより除草効力の増強を期待でき、さらに殺虫剤、殺菌剤、植物生長調節剤、肥料、薬害軽減剤(セーフナー)、土壌改良剤等と併用することもできる。
本発明混合液剤の施用量は、有効成分化合物である化合物Aと化合物Bとの混合比、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、防除対象雑草、対象作物により変わり得るが、1ヘクタール当り有効成分化合物の合計量は、通常、1gから5000g、好ましくは5gから2000gである。その所定量を1ヘクタール当り通常100〜1000リットルの水で希釈して施用する。また、本発明混合液剤を雑草に茎葉処理する場合には、本発明混合液剤の希釈水にさらにアジュバントを加え、雑草に対する効力の増強を期待することができる。
また、本発明においては上述の本発明混合液剤の使用量、使用形態等に準じて有効成分である化合物Aと化合物Bとを施用時に併用して雑草に有効量処理することによっても優れた除草効果を発揮し得る。
【実施例】
【0015】
以下に製剤例及び試験例等の実施例を挙げ、本発明を更に具体的に説明する。
【0016】
製剤例1
化合物A37%液剤64.9gに、化合物B(グルホシネ−トアンモニウム塩)の50%溶液、(a)4.8g、(b)6.0g、(c)8.0g、(d)12.0g、及び(e)24.0gの各量を添加した。次いで界面活性剤としてカチオン性界面活性剤であるラウリルトリメチルアンモニウムクロライド5.0g(コ−タミン24P:花王社製)及び水を加えて重量合計を100gに調製した後、それを撹拌混合することにより、除草用混合液剤を作製した。
【0017】
製剤例2
化合物A37%液剤64.9gに、化合物B(グルホシネ−トアンモニウム塩)の50%溶液、(a)4.8g、(b)6.0g、(c)8.0g、(d)12.0g、及び(e)24.0gの各量を添加した。次いで界面活性剤としてカチオン性界面活性剤であるラウリンジメチルアミンオキサイド8.0g(アンヒト−ル20N:花王社製)及び水を加えて重量合計を100gに調製した後、それを撹拌混合することにより、除草用混合液剤を作製した。
【0018】
試験例1 (ポット試験)
ポット試験は、下記の試験条件で実施された。
試験期間:2001年3月8日〜3月29日
試験場所:(株)日本グリ−ンアンドガ−デン社筑波分室内ガラス室
試験植物:メヒシバ 葉令5〜6、草高20〜25cm
エノコログサ 葉令4.5〜6 草高25〜35cm、アオビユ 葉令4〜5 草高6〜12cm、オナモミ 葉令5〜6 草高15〜25cm、
試験規模:180cmポット、2反復
薬剤処理日:2001年3月8日
試験方法:上記製剤例によって調製された5種類の液剤、及び対照として市販されている各液剤を1平方メートル当たり、0.5ml、1.0mlに相当する量を水で希釈して、1平方メートル当たり200ml散布した。
調査日:2001年3月12日、3月29日
評価は、0:除草効果なし〜10:完全枯殺の11段階で目視観察による判定で実施された。試験結果を表1及び表2(左欄:処理4日後、右欄:処理21日後)に示した。
【0019】
【表1】

【0020】
【表2】

【0021】
試験例2 (圃場試験)
圃場試験は、下記の試験条件で実施された。
試験場所:関東鉄道 下妻保線区内
試験植物:アオビユ 20〜30cm、ヨモギ 15〜30cm、スギナ 15〜25cm、メヒシバ 15〜25cm、エノコログサ 10〜20cm
試験規模:10m/区、2反復
薬剤処理日:2002年5月13日
試験方法:上記製剤例によって調製された5種類の液剤、及び対照として市販されている各液剤を1平方メートル当たり、0.5ml、1.0mlに相当する量を水で希釈して、1平方メートル当たり200ml散布した。
調査日:2002年5月20日、6月24日
評価は、0:除草効果なし〜10:完全枯殺の11段階で目視観察による判定で実施された。試験結果を表3及び表4(左欄:処理7日後、右欄:処理42日後)に示した。
【0022】
【表3】

【0023】
【表4】

【0024】
以上の試験例で明らかなように、化合物Bに対する化合物Aの混合割合が1/2から1/10までの割合において、供試された混合液剤は、残効性を維持しつつ速効性を付与するとともに投下薬剤量を30%程度減少することを可能することが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明により、十分な残効性を維持しつつ速効性が付与された除草用混合液剤等を提供することが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分として、N’―メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウムとDL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナートの塩類とを重量比で1:1〜20:1の割合で含有することを特徴とする除草用混合液剤。
【請求項2】
請求項1記載の除草用混合液剤の有効量を雑草又は当該雑草が生息する領域に対して施用することを特徴とする除草方法。

【公開番号】特開2006−248933(P2006−248933A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−64938(P2005−64938)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【出願人】(393000928)株式会社日本グリーンアンドガーデン (11)
【出願人】(000232564)バイエルクロップサイエンス株式会社 (23)
【Fターム(参考)】