説明

除電除塵装置

【課題】モードを適宜切り替えながらの作業効率を向上させることができる手持ち式の除電除塵装置を提供する。
【解決手段】本体ケース11には、外部操作に基づき連続出射モード、第1間欠出射モード、及び第2間欠出射モードのいずれかで、電磁弁ユニット15を動作させるためのモード切替手段としてのモード切替スイッチM1及びモードスイッチ回路M2が本体ケース11に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ち式の除電除塵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
除電除塵装置は、放電針に高電圧を印加してコロナ放電を発生させ空気をイオン化させるとともに、このイオン化された空気を、ワーク(除電除塵対象物)に吹き付けることによって付着した微細な塵を除去するものである。
【0003】
近年、このような除電除塵装置において、本体ケースを手に持って操作が可能な手持ち式(ガンタイプ)のものがある(例えば特許文献1参照)。このような除電除塵装置は、出射口を有する胴部とトリガー部を有する把持部とからなる手持ち式の本体ケースを備え、該ケース内にはイオンを発生させるための放電針と、空気供給源からの空気をイオンと共に出射口から出射させるための電磁弁を備えている。そして、把持部を手に持ちトリガーを引くことで、電磁弁を開状態とさせて出射口からイオン化された空気が出射されるようになっている。
【0004】
ところで、上記のような手持ち式の除電除塵装置では、本体ケースと接続された外部コントローラにて切替操作が可能な連続出射モードと間欠出射モードとを備えたものがある。このような除電除塵装置では、連続出射モードが選択された状態でトリガーが押されると、イオン化された空気が連続的に出射され、間欠出射モードが選択された状態でトリガーが押されると、イオン化された空気が間欠的に出射されるようになっている。間欠出射モードでの吹き付けは、電磁弁の開状態及び閉状態の繰り返しで行われるものであり、その閉状態では空気供給源からの空気と放電針にて発生するイオンとが蓄積され、それらが開状態で大量に出射されるため、ワークの塵埃が溜まりやすい箇所への吹き付けに適している。一方、連続出射モードでは、吹き付けのムラが生じにくいため、ワークの広い範囲を対象とした吹き付けに適している。従って、このような除電除塵装置では、各モードを適宜切り替えながらワークへの吹き付けを行うことで、作業効率の向上に寄与することができる。
【特許文献1】特開2008−62153号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような連続出射モード及び間欠出射モードが用意された手持ち式の除電除塵装置では、モード切替のスイッチ操作を行う度にわざわざ外部コントローラとワークとの間を往復しなければならない状況が生じてしまい、作業効率を悪化させるものであった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、モードを適宜切り替えながらの作業効率を向上させることができる手持ち式の除電除塵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、手で持つための把持部、外部操作可能なトリガー部及び出射口を有する手持ち式の本体ケースと、電圧を発生させる電圧発生手段とを備え、前記本体ケース内には、前記電圧発生手段からの電圧が印加される放電針と、開閉制御手段と、該開閉制御手段により開閉される電磁弁とが設けられ、連続出射モードにおいて、前記開閉制御手段は、前記トリガー部の操作に基づき前記電磁弁を連続的に開状態として、空気供給源からの空気を前記放電針にて発生したイオンとともに前記出射口から連続的に出射し、間欠出射モードにおいて、前記開閉制御手段は、前記トリガー部の操作に基づき前記電磁弁をその開状態及び閉状態を繰り返すように動作させて、前記空気供給源からの空気を前記イオンとともに前記出射口から間欠的に出射する除電除塵装置であって、前記本体ケースには、外部操作に基づき前記開閉制御手段を前記各モードのいずれかで動作させるためのモード選択信号を該開閉制御手段に出力するモード切替手段が設けられたことを特徴とする。
【0008】
この発明では、本体ケースに設けられたモード切替手段により連続出射モードと間欠出射モードとの切り替えが可能である。これにより、イオン化された空気の吹き付け作業中等に、モードの切り替えを手元で行うことができるため、操作性を向上させることができ、ひいては、モードを適宜切り替えながらの作業効率を向上させることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の除電除塵装置において、前記モード切替手段は、前記間欠出射モードにおける間欠供給のオン期間及びオフ期間の少なくとも一方を変更可能に構成されたことを特徴とする。
【0010】
この発明では、間欠供給の設定変更も手元で行うことができるため、操作性をより向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の除電除塵装置において、前記モード切替手段は、前記本体ケースの把持部を持った手で操作可能な位置に設けられたことを特徴とする。
【0011】
この発明では、把持部を持った手でモードの切り替えが可能となるため、操作性のより一層の向上に寄与できる。
【発明の効果】
【0012】
従って、上記記載の発明によれば、手持ち式の除電除塵装置の操作性を向上させて、モードを適宜切り替えながらの作業効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した除電除塵装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、除電除塵装置10は、ガン(ピストル)形状をなし、その本体ケース11は、筒形状の胴部11aと、その胴部11aから下方に延出形成された把持部11bを有している。本体ケース11の胴部11aは、先端部が先細形状に形成され、その先端に吐出口12が開口形成され、その吐出口12にはノズルNが取着されている。そして、ノズルNからイオン化した空気Aが噴射されるようになっている(図3参照)。尚、吐出口12の上部には照光ランプLが設けられている。また、胴部11aの上面基端部には、環状の掛け止め13が延出形成され、除電除塵装置10を吊下する際に、フック(図示せず)に引っ掛けられるようになっている。
【0014】
本体ケース11の把持部11bは、その幅方向(図2における紙面直交方向)の寸法が、胴部11aの幅方向の寸法よりも小さく形成されており、手で握るのに適した形状をなしている。把持部11bの前面(出射側の面)には、トリガー14(トリガー部)が設けられている。トリガー14は把持部11bを握った手の指で押されえると、本体ケース11内に没入して、図2に示す同ケース11内に設けられたスイッチング手段としてのトリガースイッチSWをオフからオンさせるようになっている。また、トリガー14は、指をトリガー14から離すと元の状態に復帰し、トリガースイッチSWをオンからオフにする。トリガースイッチSWは、自動復帰型のスイッチであって、トリガー14が指で押されている間オン状態となり、指が離されると自動復帰してオフ状態になる。
【0015】
図2に示すように、本体ケース11の胴部11a内の基端部よりには、電磁弁ユニット15が設けられている。
電磁弁ユニット15は、電磁弁16と、電磁弁16を駆動制御する開閉制御手段としての電磁弁制御回路部17を備えている。電磁弁16は、その一端(上流側)に空気導入ホース18が接続されている。空気導入ホース18は、本体ケース11の把持部11b内を通って該把持部11bの下端から導出されるとともに、除電除塵装置10の外部に設けた空気供給源19に接続されている。空気供給源19は、圧縮ポンプ及び蓄圧器等で構成され一定圧力の空気を供給する。従って、電磁弁ユニット15(電磁弁16)には、空気導入ホース18を介して、常に一定圧力の空気が空気供給源19から供給されるようになっている。
【0016】
電磁弁16の他端(下流側)には、空気流路管20の基端部が連結され、その空気流路管20の先端部は胴部11aの吐出口12に取着したノズルNと連結されている。従って、電磁弁ユニット15(電磁弁16)は、空気導入ホース18を介して空気供給源19から供給される一定圧力の空気を、空気流路管20を介してノズルNから噴出させることができる。
【0017】
詳述すると、電磁弁ユニット15の電磁弁制御回路部17は、電磁弁16を駆動して電磁弁16を開状態にすると、空気供給源19からの一定圧力の空気を空気流路管20に送出してノズルNから噴出させる状態にすることができる。反対に、電磁弁制御回路部17は、電磁弁16を駆動して電磁弁16を閉状態にすると、空気供給源19からの一定圧力の空気を遮断し、ノズルNから該空気の噴出を停止させる状態にすることができる。
【0018】
ノズルNは、例えばステンレス等の金属よりなる導電体であり、このノズルNは接地されて接地電極(対向電極)として機能する。ノズルN内には、円筒状に形成された絶縁体21が配設されている。空気流路管20内であって絶縁体21の近傍位置には、放電針22が配置されている。放電針22は、絶縁体よりなる間隔保持部材23を介して空気流路管20に支持固定されているとともに、空気流路管20に対して電気的に絶縁されている。また、電磁弁16から送出される空気は間隔保持部材23で形成された空気流路管20と放電針22との間を介してノズルNに流れる。
【0019】
上記絶縁体21は、例えばセラミックよりなる。絶縁体21は、放電電極である放電針22と接地電極(対向電極)として機能するノズルNとの間の距離を短くするとともに、放電電極(放電針22)と接地電極(ノズルN)との間の電位差を大きくしてコロナ放電を発生し易くするものであり、この絶縁体により除電除塵装置10の小型化が可能となる。
【0020】
そして、放電針22とノズルNとの間に高周波高電圧の放電電圧Vが印加されると、放電針22とノズルNとの間にコロナ放電が発生し、このコロナ放電によりノズルN及び空気流路管20内にある空気がプラス又はマイナスにイオン化されるようになっている。本実施形態では、ノズルN及び空気流路管20内をイオン生成室24とする。従って、電磁弁16が閉状態にある時、放電針22とノズルNとの間に高電圧の交流電圧が印加されると、イオン生成室24内にプラス又はマイナスにイオン化された空気が生成され滞留する。そして、イオン生成室24内に生成されたイオン化された空気が滞留している状態から電磁弁16を開状態にすると、電磁弁ユニット15(電磁弁16)から一定圧力の空気が空気流路管20(イオン生成室24)内に送出される。これによって、イオン生成室24内に滞留していたイオン化された全ての空気Aは、ノズルNから除電除塵対象物Wに向かって噴出される(図3参照)。
【0021】
本体ケース11の胴部11a内には、電圧発生手段としての放電電圧生成ユニット25が設けられている。放電電圧生成ユニット25は、圧電トランス26と、圧電トランス26を駆動制御する放電制御回路部27を備えている。放電制御回路部27は、本体ケース11の把持部11b内を通って伸びる配線28を介して除電除塵装置10の外部に設けた電圧電源29に接続されている。放電制御回路部27は、電圧電源29からの電源電圧を圧電トランス26に供給制御して、圧電トランス26から高周波高電圧の放電電圧Vを放電針22とノズルNとの間に印加制御するようになっている。
【0022】
尚、除電除塵装置10の外部に設けた電圧電源29は、電磁弁ユニット15にも電源電圧を供給している。
[モード切替手段]
本体ケース11の把持部11bの背面(反出射側の面)には、モード切替手段を構成するモード切替スイッチM1が設けられている。即ち、モード切替スイッチM1は、把持部11bを持った手で操作可能となっている。モード切替スイッチM1は、電磁弁16の開閉動作のモードを切り替えるためのものであり、本実施形態では、連続出射モード、第1間欠出射モード、及び第2間欠出射モードの3つのモードから選択可能となっている。そして、連続出射モードが選択された状態では、トリガー14の操作に基づきイオン化された空気Aの連続的な噴射が可能となっており、第1及び第2間欠出射モードが選択された状態では、トリガー14の操作に基づきイオン化された空気Aの間欠的な噴射が可能となっている。
【0023】
また、第1間欠出射モードと第2間欠出射モードとでは、間欠出射の条件、即ち、デューティー比が互いに異なる設定となっている。従って、モード切替スイッチM1の操作により間欠出射のデューティー比が変更可能となっている。
【0024】
尚、このモード切替スイッチM1は、3つのモードを選択可能に設けられるものであれば、スライド式、押しボタン式、回転つまみ式等、どのような構成としてもよい。
また、把持部11b内には、モード切替スイッチM1とでモード切替手段を構成するモードスイッチ回路M2が設けられている。モードスイッチ回路M2は、モード切替スイッチM1の操作に基づき連続出射モード選択信号MS1、第1間欠出射モード選択信号MS2及び第2間欠出射モード選択信号MS3のいずれかを出力するようになっている。
【0025】
次に、上記のように構成した除電除塵装置10の電気的構成について説明する。
図4において、放電電圧生成ユニット25に設けられた放電制御回路部27は、トリガースイッチSWと接続され、トリガースイッチSWからオン・オフのトリガー信号SG1を入力する。放電制御回路部27は、トリガースイッチSWのオンに応答して、即ち、図5(a)に示すようにトリガー信号SG1がオフからオンに立ち上がる時の立ち上がり信号に応答して、図5(b)に示すように圧電トランス26の一次端子に高周波電圧を印加し、同圧電トランス26の2次端子から高周波高電圧の放電電圧Vを放電針22とノズルN間に印加する。このとき、トリガースイッチSWがオンしている間、放電制御回路部27は、圧電トランス26を介して高周波高電圧の放電電圧Vを放電針22とノズルN間に印加する。
【0026】
そして、トリガースイッチSWがオフすると、即ち、図5(a)に示すようにトリガー信号SG1がオンからオフに立ち下がる時の立ち下がり信号に応答して、放電制御回路部27は、図5(b)に示すように放電針22とノズルN間への放電電圧Vの印加を停止する。
【0027】
電磁弁ユニット15に設けられた電磁弁制御回路部17は、モードスイッチ回路M2と接続され、該モードスイッチ回路M2からの連続出射モード選択信号MS1、第1間欠出射モード選択信号MS2又は第2間欠出射モード選択信号MS3を入力する。電磁弁制御回路部17は、各モード選択信号MS1〜MS3が入力されると、その各モード選択信号MS1〜MS3に応じた第1〜第3状態となる。
【0028】
また、電磁弁制御回路部17は、トリガースイッチSWと接続され、トリガースイッチSWからオン・オフのトリガー信号SG1を入力する。
電磁弁制御回路部17は、連続出射モード選択信号MS1の入力に基づく第1状態にあるときには、図5(a)に示すようにトリガー信号SG1がオフからオンに立ち上がる時の立ち上がり信号に応答して、図5(c)に示すように電磁弁16を開状態とする。このとき、トリガー信号SG1がオンの間では、電磁弁制御回路部17は電磁弁16を開状態とし続ける。そして、トリガー信号SG1のオンからオフへの立ち下がり信号に応答して、電磁弁制御回路部17は電磁弁16を閉状態とするようになっている。即ち、モード切替スイッチM1の操作によって連続出射モードが選択された状態でトリガー14が押されると、空気供給源19からの空気がイオン生成室24に連続的に供給され、イオン化された空気AがノズルNから連続的に噴射されるようになっている。
【0029】
また、電磁弁制御回路部17は、第1間欠出射モード選択信号MS2の入力に基づく第2状態、及び第2間欠出射モード選択信号MS3の入力に基づく第3状態にあるときには、トリガー信号SG1の立ち上がり信号に応答して、各状態(モード)毎に予め設定されたデューティー比に基づくタイミング信号SG2を電磁弁16に出力する。そして、電磁弁16は、そのタイミング信号SG2の立ち上がり信号に応じて開作動し、立ち上がり信号に応じて閉作動するようになっている。尚、タイミング信号SG2の周期Tに対するパルス幅(電磁弁16が開状態にある時間)は、第2状態(第1間欠出射モード)において出力されるタイミング信号SG2のパルス幅T1(図5(d)参照)よりも、第3状態(第2間欠出射モード)において出力されるパルス幅T2(図5(e)参照)の方が短く設定されている。
【0030】
つまり、モード切替スイッチM1の操作によって第1又は第2間欠出射モードが選択された状態でトリガー14が押されると、空気供給源19からの空気がイオン生成室24に間欠的に供給され、イオン化された空気AがノズルNから間欠的に噴射されるようになっている。また、第1間欠出射モードと第2間欠出射モードでの間欠供給のデューティー比が互いに異なるため、モード切替スイッチM1の操作により2種類の異なるデューティー比での間欠出射が可能となっている。
【0031】
以上のように、本実施形態の除電除塵装置10では、本体ケース11に設けられたモード切替スイッチM1により連続出射モード、第1間欠出射モード及び第2間欠出射モードの切り替えが可能となっている。これにより、モードの切り替えを吹き付け作業中に手元で行うことができるようになっており、その結果、除電除塵装置10の操作性が向上されている。
【0032】
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態では、本体ケース11には、外部操作に基づき連続出射モード、第1間欠出射モード、及び第2間欠出射モードのいずれかで、電磁弁ユニット15を動作させるためのモード切替手段としてのモード切替スイッチM1及びモードスイッチ回路M2が本体ケース11に設けられるため、本体ケース11にモード切替スイッチM1により連続出射モードと間欠出射モードとの切り替えが可能である。これにより、イオン化された空気Aの吹き付け作業中等に、モードの切り替えを手元で行うことができるため、操作性を向上させることができ、ひいては、モードを適宜切り替えながらの作業効率を向上させることができる。
【0033】
(2)本実施形態では、モード切替手段(モード切替スイッチM1及びモードスイッチ回路M2)が間欠出射モードにおける間欠供給のデューティー比を変更可能に構成されるため、間欠供給のデューティー比の変更も手元で行うことができるため、操作性をより向上させることができる。
【0034】
(3)本実施形態では、電圧発生手段としての放電電圧生成ユニット25が本体ケース11内に設けられるため、高周波高電圧に耐えうる大径のケーブルが不要となる。その結果、本体ケース11に接続されるホース等の引き回しが楽になり、作業効率をより向上させることができる。
【0035】
(4)本実施形態では、モード切替スイッチM1が本体ケース11の把持部11bに設けられるため、把持部11bを持った手でモードの切り替えが可能となり、その結果、操作性のより一層の向上に寄与できる。
【0036】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、モード切替手段(モード切替スイッチM1及びモードスイッチ回路M2)が本体ケース11の把持部11bに設けられたが、これ以外に例えば、図6に示すように、本体ケース11の胴部11aの幅方向一側面に設けてもよい。尚、図6に示すモード切替スイッチM1はスライド式であり、該モード切替スイッチM1の下側には、照光ランプLの設定を変更するためのスイッチが設けられている。
【0037】
また、本体ケース11の胴部11aの背面等にモード切替スイッチM1を設けた場合も、本実施形態と同様に把持部11bを持った手で操作可能となるため、操作性のより一層の向上に寄与できる。
【0038】
・上記実施形態では、モード切替手段は、連続出射モード、第1間欠出射モード及び第2間欠出射モードの3つのモードを選択可能に構成されたが、これ以外に例えば、連続出射モード及び間欠出射モードの2種類のみ選択可能に構成してもよい。また、間欠出射モードにおける間欠供給のデューティー比を2種類以上選択可能に構成してもよく、また、多段階的に変更可能に構成してもよい。
【0039】
・上記実施形態では、モード切替手段は、間欠出射モードにおける間欠供給のデューティー比を変更可能、即ち、間欠供給のオン期間(電磁弁16が開状態とされる期間)及びオフ期間(電磁弁16が閉状態とされる期間)の両方を変更するように構成されたが、間欠供給のオン期間及びオフ期間のいずれか一方を変更するように構成してもよい。
【0040】
・上記実施形態では、電圧発生手段としての放電電圧生成ユニット25は本体ケース11内に設けられたが、電圧発生手段を本体ケース11外に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】除電除塵装置の斜視図。
【図2】除電除塵装置の断面図。
【図3】除電除塵装置の噴射状態を説明するための説明図。
【図4】除電除塵装置の電気的構成を説明するための電気ブロック回路図。
【図5】除電除塵装置の電磁弁の開閉動作を説明するためのタイムチャートであって、(a)はトリガー信号のタイムチャート、(b)は放電電圧のタイムチャート、(c)は連続噴射モードにおけるタイムチャート、(d)は第1間欠モードにおけるタイミング信号と補助タイミング信号のタイミングチャート、(e)は第2間欠モードにおけるタイミング信号と補助タイミング信号のタイミングチャート。
【図6】別例の除電除塵装置の斜視図。
【符号の説明】
【0042】
A…空気、V…放電電圧、W…除電除塵対象物、M1…モード切替手段を構成するモード切替スイッチ、M2…モード切替手段を構成するモードスイッチ回路、MS1〜MS3…モード選択信号、10…除電除塵装置、11…本体ケース、11b…把持部、14…トリガー(トリガー部)、15…電磁弁ユニット、16…電磁弁、17…開閉制御手段としての電磁弁制御回路部、19…空気供給源、22…放電針、25…電圧発生手段を構成する放電電圧生成ユニット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手で持つための把持部、外部操作可能なトリガー部及び出射口を有する手持ち式の本体ケースと、電圧を発生させる電圧発生手段とを備え、
前記本体ケース内には、前記電圧発生手段からの電圧が印加される放電針と、開閉制御手段と、該開閉制御手段により開閉される電磁弁とが設けられ、
連続出射モードにおいて、前記開閉制御手段は、前記トリガー部の操作に基づき前記電磁弁を連続的に開状態として、空気供給源からの空気を前記放電針にて発生したイオンとともに前記出射口から連続的に出射し、
間欠出射モードにおいて、前記開閉制御手段は、前記トリガー部の操作に基づき前記電磁弁をその開状態及び閉状態を繰り返すように動作させて、前記空気供給源からの空気を前記イオンとともに前記出射口から間欠的に出射する除電除塵装置であって、
前記本体ケースには、外部操作に基づき前記開閉制御手段を前記各モードのいずれかで動作させるためのモード選択信号を該開閉制御手段に出力するモード切替手段が設けられたことを特徴とする除電除塵装置。
【請求項2】
請求項1に記載の除電除塵装置において、
前記モード切替手段は、前記間欠出射モードにおける間欠供給のオン期間及びオフ期間の少なくとも一方を変更可能に構成されたことを特徴とする除電除塵装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の除電除塵装置において、
前記モード切替手段は、前記本体ケースの把持部を持った手で操作可能な位置に設けられたことを特徴とする除電除塵装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−485(P2010−485A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−163780(P2008−163780)
【出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(000106221)サンクス株式会社 (578)
【Fターム(参考)】