階段形成用護岸ブロック
【課題】安定した足場を有する階段を形成でき、大きな前面開口部を得ることで魚巣効果を発揮でき、しかも位置安定性が優れる階段形成用護岸ブロックを提供すること。
【解決手段】土羽面を保護し、且つそこに階段状の構造物を敷設する階段形成用護岸ブロックAであって、足場を形成する平らな天壁部1と、該天壁部1の左右の端部に垂直に立設される直角三角形状の側壁部21,22と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部3と、を備えている階段形成用護岸ブロックA。
【解決手段】土羽面を保護し、且つそこに階段状の構造物を敷設する階段形成用護岸ブロックAであって、足場を形成する平らな天壁部1と、該天壁部1の左右の端部に垂直に立設される直角三角形状の側壁部21,22と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部3と、を備えている階段形成用護岸ブロックA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は川岸に階段を形成し、且つ川岸の侵食を防止するための階段形成用護岸ブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、河川、海岸、湖沼などの水辺の法面(以下、「土羽面」という)を水による侵食や崩壊から守るために、コンクリート製の護岸ブロックの敷設が行われている。
護岸ブロックには様々な形状なものがあり、中には護岸以外の効果を有するものもある。例えば、特許文献1に記載されている護岸ブロックは土羽面の保護機能に加えて魚介類の生態環境の改善機能も備えている。
【0003】
特許文献1の護岸ブロックは、平板状本体部と、該平板状本体部における上面の前端縁及び左右各端縁近傍に形成された周壁部と、からなる。
そして、この護岸ブロックの敷設を行う前に、周壁部により区画された空間に土砂または割栗石を充填することにより、その部分に植生効果や魚巣効果を期待するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−256550号公報
【特許文献2】特開平10−121437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで近年、土羽面の親水性を高めるために土羽面に階段を設けることの需要が高まり、特許文献2に記載されているような形状の護岸ブロックが開発されている。
この護岸ブロックは、水辺の法面に階段を形成することができるもので、底面が法面に沿う平面で、上面が水平で上下ブロックが互いに係止すべく係合部を有しており、前面や両側面に開口した空洞が形成されている。
また踏面である上面には皿状の凹部が形成され砂利等を入れることにより植生機能を発揮でき、また皿状の凹部の底面には排水孔を設け、固定ボルトの孔としても使えるものである。
このような護岸ブロックは、植生効果や魚巣効果更には階段機能を備えることから、有用である。
しかし植生用の凹部を階段の足場として利用するため、風雨等の影響により崩れたり、ぬかるんだりする。排水にしても土砂等により排水孔が詰まり易い。
また、両側壁をつなぐ前面下部の壁があるため荷重が大きくなり易く、且つ魚等の出入り口となる前面の開口部も狭くならざるをえない。
更に、底面が四角い枠状になっているので、土羽面に単に載置された際、ズレ易く位置安定性が必ずしも十分でない。
【0006】
本発明は以上の課題を解決すべく開発されたものである。
すなわち、安定した足場を有する階段を形成でき大きな前面開口部を得ることで魚巣効を発揮でき、しかも位置安定性が優れる階段形成用護岸ブロックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、以上のような課題背景をもとに鋭意研究を重ねた結果、階段の平場を形成する天壁部をコンクリート製にすることで上記の課題を解決できることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【0008】
すなわち本発明は、(1)、土羽面を保護し、且つそこに階段状の構造物を敷設する階段形成用護岸ブロックであって、足場を形成する平らな天壁部と、該天壁部の左右の端部に垂直に立設される直角三角形状の側壁部と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部と、を備えていることを特徴とする階段形成用護岸ブロックに存する。
【0009】
また本発明は、(2)、前記側壁部及び中壁部には貫通空部が形成されている上記(1)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0010】
また本発明は、(3)、前記中壁部が複数形成されている上記(1)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0011】
また本発明は、(4)、前記天壁部に、土羽面へ敷設するための固定具を取り付けるための固定孔が形成されている上記(1)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0012】
また本発明は、(5)、前記固定孔に、固定具が天壁部から突出することを防止するための浅底部が設けられており、該浅底部に一対の細孔が形成されている上記(4)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0013】
また本発明は、(6)、前記固定孔は、天壁部の後端部に形成されている上記(4)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0014】
また本発明は、(7)、前記天壁部の後端部に肉厚部が形成され該肉厚部に固定孔が貫通して設けられている上記(6)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0015】
なお、本発明の目的に添ったものであれば上記の発明を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の階段形成用護岸ブロックは、足場を形成する平らな天壁部と、該天壁部の左右の端部に垂直に立設される直角三角形状の側壁部と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部とを備えているので階段形成機能に加えて護岸機能も有するものである。
従って、該ブロックが敷設された部分も確実に護岸され侵食等の発生、または拡大が防止され、またその護岸の登り降りが容易に可能となる。
【0017】
また、天壁部が足場となっており、風雨等に晒されても平場にぬかるみが生じたりすることも無い。
全体として形状が簡単であり、しかも、敢えて中壁部を備えているので荷重に強く、各壁部を薄肉にすることが可能であり、材料も節約される。
また側壁部と中壁部とが土羽面に食い込むように作用するので、位置安定性が良い。
【0018】
側壁部及び中壁部には貫通空部が形成されていることで、水の流線を確保できると共に減速もされ、生息する魚類の住処となり、更に前面が開放されるため魚類の出入りが容易となり、効果的な魚巣機能が発揮される。
【0019】
前記固定孔は、天壁部の後端部に形成されているので、アンカーの土羽面に対する打ち込み長さが大きくなり、固定力が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す斜視図である。
【図2】図2は、本実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す側面図である。
【図3】図3は、図1における固定孔周囲のX−X断面を示す図である。
【図4】図4は、図3における固定孔周囲のY−Y断面を示す図である。
【図5】図5は、固定具であるコの字状のアンカーを示す図である。
【図6】図6は、護岸手順を示す説明図である。
【図7】図7は、最下段の敷設手順を示す説明図である。
【図8】図8は、2段目の敷設手順を示す説明図である。
【図9】図9は、護岸方法の一例を示す斜視図である。
【図10】図10は、護岸方法の別の例を示す斜視図である。
【図11】図11は、別の実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す斜視図である。
【図12】図12は、更に別の実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0022】
図1は、本実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す斜視図である。
図2は、本実施形態の階段形成用護岸ブロックの側面図である。
本実施形態の階段形成用護岸ブロックAは、土羽面を侵食等から保護し、且つその敷設箇所に階段を形成するための土木用資材として使用される。
この階段形成用護岸ブロックAは、従来の階段を形成するためのコンクリートブロックとは異なり、階段形成機能に加えて護岸機能も有している。
従って、階段が形成された箇所も確実に護岸され、従来のように階段形成用のコンクリートブロックが敷設された箇所が起点となった侵食等は殆ど発生しない。
【0023】
次に、階段形成用護岸ブロックAについて具体的に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の階段形成用護岸ブロックAはコンクリート製であって、矩形の天壁部1と、天壁部1の両側縁に垂下形成された両側の側壁部21、22と、両側の側壁部21、22の中間に、垂下形成された中壁部3と、を備える。
これら側壁部21、22及び中壁部3は天壁部1から垂直に形成される。
天壁部1と両側の側壁部21、22とで空間が形成され、該両空間V1、V2を中壁部3が区分する。
そのため、階段形成用護岸ブロックAの前方は全面的に開放される。
【0024】
中壁部3は、天壁部1に加わる荷重を側壁部21、22と共に支持する。
そのため左右の側壁部の間隔が広い場合は、支持力を確保するため特に有効である。
また階段形成用護岸ブロックAの自重や天壁部1に加わる荷重が、側壁部21、22及び中壁部3により支えられて、側壁部と中壁部とが土羽面に食い込むように作用するので、ズレが防止され位置安定性が良くなる。
【0025】
側壁部21、22及び中壁部3は直角三角形状であり、最大辺部Mが接地される部分、中辺部が足場となる部分、短辺部が前面に位置する部分である。
また、図2に示すように、最大辺部と中辺部とがなす角αによって敷設される土羽面の傾斜角度θが設定される(図6参照)。
通常、規格の関係から、この傾斜角度θは45°や50°が採用される。
【0026】
また、側壁部21、22及び中壁部3には貫通空部Hが形成されており、この貫通空部Hは、階段形成用護岸ブロックAが敷設された際に水の逃がし道となる。
通常の護岸ブロックの場合は、上流から流れる水の水圧が上流側の側壁部21に対して常に加わることになるが、この貫通空部Hが形成されることにより側壁部21に加わる水圧が軽減される。
【0027】
入り口側の側壁部21の貫通空部Hから流入した水は出口側の側壁部22の貫通空部Hから逃がすことができる(図1の流線矢印参照)。
そのため階段形成用護岸ブロックAを通る水の流線は護岸と平行になる。
通常、蛇行した河川の護岸においては、護岸ブロックの側壁部21が受圧面となり、ブロックAは土羽面から剥離し易くなるが、本発明の階段形成用護岸ブロックAにおいてはそのような問題は殆ど発生しない。
【0028】
また、上流から流れてきた水は、側壁部21の貫通空部Hを通過した後、中壁部3(詳しくは貫通空部H以外の部分)に衝突することにより減速される。
その結果、流速が低下し、一部に滞留、淀み等が生じ、側壁部21と中壁部3との間の空間V1、及び中壁部3と側壁部22との間の空間V2は魚介類や陸生小動物にとって好適な住処(生息空間、外的からの隠れ家、または産卵場所等)となり、いわゆる魚巣効果を発揮する。
このとき階段形成用護岸ブロックAの前方部は、図1に示すように、開口しているため、魚介類等はここから空間V1、または空間V2へと自由に出入りすることができる。
【0029】
階段形成用護岸ブロックAは、敷設の際、傾斜した土羽面に側壁部21と中壁部3の底面が接地された状態で固定される。
その固定のためには固定具が使用される。
天壁部1には固定具を取り付けるための固定孔4が複数個形成されている(図面では二個)。
ここで図3は、図1における固定孔周囲のX−X断面を示す図であり、図4は、図3における固定孔周囲のY−Y断面を示す図である。
この固定孔4は、天壁部1の後端部に形成した肉厚部分11(コンクリートの無垢の部分)を貫通するようにして設けられている。
尚、この肉厚部分11は、側壁部21、22における最大辺部と中辺部との角部に相当する領域の位置にある。
【0030】
固定孔が天壁部1の後端部に形成されているので、後述するようなアンカー等の固定具がすぐ土羽面に到達して、有効な打ち込み長さが大きくなる。
ちなみに、従来の護岸ブロック(特許文献1)では、中央付近の空洞を通って土羽面に打ち込むため、固定具の有効な打ち込み長が短くなり、長い固定具を必要とする。
固定孔4にアンカー等の固定具を取り付けることで、階段形成用護岸ブロックAが確実に土羽面に固定され、護岸効果や階段形成機能が十分に発揮される。
【0031】
この固定孔4には、図に示すように、浅底部41が設けられており、該浅底部41にはその一対の細孔S、Sが形成されている。
この場合、固定具としては、基部K1とその両側から直角に曲がった脚部K2を有するコの字状のアンカーK(図5参照)が用いられる。
アンカーKの脚部K2を固定孔4へ差し込むと、アンカーKの脚部K2が細孔S、Sに通された状態で基部下面が浅底部41に当接される。
この状態では、基部上面が天壁部1から突出することはなく、アンカーKと天壁部1とがほぼ面一になる。
【0032】
このようにアンカーKの基部下面が浅底部41に当接した状態となってブロックを土羽面に押し付けるので固定力が安定する。
その結果、天壁部1に凸部が形成されず足が引っ掛かるようなことが防止され足場としては安全となる。
またブロック敷設後の外観上の見栄えも良い。
仮にも、経年変化により、アンカーKが浮き上がってきても、天壁部1の後端部の位置なので足に引っ掛かりにくい。
また、天壁部1には、雨等の水は溜まりにくいが、仮にも溜まったとしても、固定孔4及び細孔S、Sが雨を下方に逃がす役割を果たす。
【0033】
階段形成用護岸ブロックAが形成する階段の足場(すなわち平場)は、従来のように土砂等を充填することにより形成されたものではなく、コンクリート製の平らな天壁部それ 自体によって形成されているので、風雨等の天候や気象の変化に影響されず常に安定した状態の足場が維持される。
すなわち、特許文献1、2に記載されている護岸ブロックにおいては、平場は護岸ブロックに充填された土砂等充填物により形成されるため、風や雨の影響によって充填物が水浸しとなり、歩く場合に支障となる。
また極端な場合には、充填物が外に流出し、その結果、前壁部が露出して突出し極めて危険である。
【0034】
次に、階段形成用護岸ブロックの敷設方法の施工例について説明する。
先ず、図6に示すように、護岸を形成する土羽面Gの直下の基礎砕石100の上に基礎コンクリート101を設置する。基礎コンクリート101の設置が完了したら、土羽面Gに裏込め土砂102を敷き均す。
以上により、階段形成用護岸ブロックAを安定的に敷設するための準備(基礎工)が整う。
なお、土羽面の状態によっては、裏込め土砂102を敷設する前に、吸い出しシートを張設ことが好ましい。
【0035】
基礎工が完了したら、図7に示すように、施工すべき部分の土羽面Gの端から(図面では左側から)順次、右方向に、階段形成用護岸ブロックAを隙間無く並べて最下段を敷設していく。
その際、階段形成用護岸ブロックAを一つ敷設する毎に固定具であるアンカーを固定孔4に差し込み、一個ずつ確実に土羽面Gに固定していく。
アンカーが、天壁部の後端部から差し込まれるので、土羽面に対して十分な打ち込み長さを確保でき固定が確実となる。
【0036】
最下段における敷設が完了したら、その上後方に二段目の敷設を行うが、図8に示すように、最下段に敷設されたブロックの位置と揃えるように上後方に敷設する。
以下、三段目、四段目と順次このような方法で敷設していき最上段まで繰り返す。
これで、施工対象となる領域全体に敷設されて護岸が完成する。
図9は、上述したように、下段の階段形成用護岸ブロックAの位置と揃えるように、上段の階段形成用護岸ブロックAを上後方に敷設する例を示す図である。
【0037】
また図10は、下段の階段形成用護岸ブロックAから横方向にずらせて上段の階段形成用護岸ブロックAを上後方に敷設する別の例を示す図である。
すなわち、最下段の敷設が完了し、二段目に階段形成用護岸ブロックを敷設する際には、上述した敷設方法とは異なり、二段目のブロックの位置を最下段のブロックの位置から横方向にずらして敷設する。
以下、三段目以降のブロックについても下段に敷設された階段形成用護岸ブロックの位置からずらして、上段の階段形成用護岸ブロックを敷設していく。
以上が、敷設方法の施工例である。
【0038】
ところで、上述した施工例において、階段形成用護岸ブロックAは、通常、施工前は、置き場等に載置保管されている。
この場合、本発明の階段形成用護岸ブロックは、側壁部と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部とで支持する構造であり前面下部が開放されていることから、重ね合わせることが可能である。
すなわち、2つの階段形成用護岸ブロックの側壁部及び中壁部側を互いに重ね合わせることによって嵩が減り、また積み合わせることができ、保管スペースも小さくなる利点がある。
ちなみに、上述した従来の護岸ブロックは、底面が四角い枠状になっているので、本発明のように重ね合わせてスペースを小さくすることはできない。
【0039】
以上、本発明をその一実施形態を例に説明したが、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上述した実施形態では中壁部は側壁部の間に一つだけ設けられていたが、二つ以上設けることも可能である。
図11は、中壁部が2つの場合の階段形成用コンクリートブロッがクを示し、図12は、壁部が3つの場合の階段形成用護岸ブロックを示す。
このように、側壁部の間隔が広くなると支持力を得るための中壁部を増やした方が良い。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の階段形成用護岸ブロックを土羽面に敷設することで、川岸に階段を容易に形成され、水辺に人が気楽に近づけるようにする。
また、この階段形成用護岸ブロックは魚巣機能も発揮するため、水生生物の繁殖場所となり、河川の生態系維持にも高い効果を発揮する。
【符号の説明】
【0041】
1…天壁部
11…肉厚部
21…側壁部
22…側壁部
3…中壁部
4…固定孔
41…浅底部
100…基礎砕石
101…基礎コンクリート
102…裏込め土砂
A…階段形成用護岸ブロック
G…土羽面
H…貫通空部
K…アンカー
K1…基部
K2…脚部
M…最大辺部
S…細孔
V1…空間
V2…空間
【技術分野】
【0001】
本発明は川岸に階段を形成し、且つ川岸の侵食を防止するための階段形成用護岸ブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、河川、海岸、湖沼などの水辺の法面(以下、「土羽面」という)を水による侵食や崩壊から守るために、コンクリート製の護岸ブロックの敷設が行われている。
護岸ブロックには様々な形状なものがあり、中には護岸以外の効果を有するものもある。例えば、特許文献1に記載されている護岸ブロックは土羽面の保護機能に加えて魚介類の生態環境の改善機能も備えている。
【0003】
特許文献1の護岸ブロックは、平板状本体部と、該平板状本体部における上面の前端縁及び左右各端縁近傍に形成された周壁部と、からなる。
そして、この護岸ブロックの敷設を行う前に、周壁部により区画された空間に土砂または割栗石を充填することにより、その部分に植生効果や魚巣効果を期待するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−256550号公報
【特許文献2】特開平10−121437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで近年、土羽面の親水性を高めるために土羽面に階段を設けることの需要が高まり、特許文献2に記載されているような形状の護岸ブロックが開発されている。
この護岸ブロックは、水辺の法面に階段を形成することができるもので、底面が法面に沿う平面で、上面が水平で上下ブロックが互いに係止すべく係合部を有しており、前面や両側面に開口した空洞が形成されている。
また踏面である上面には皿状の凹部が形成され砂利等を入れることにより植生機能を発揮でき、また皿状の凹部の底面には排水孔を設け、固定ボルトの孔としても使えるものである。
このような護岸ブロックは、植生効果や魚巣効果更には階段機能を備えることから、有用である。
しかし植生用の凹部を階段の足場として利用するため、風雨等の影響により崩れたり、ぬかるんだりする。排水にしても土砂等により排水孔が詰まり易い。
また、両側壁をつなぐ前面下部の壁があるため荷重が大きくなり易く、且つ魚等の出入り口となる前面の開口部も狭くならざるをえない。
更に、底面が四角い枠状になっているので、土羽面に単に載置された際、ズレ易く位置安定性が必ずしも十分でない。
【0006】
本発明は以上の課題を解決すべく開発されたものである。
すなわち、安定した足場を有する階段を形成でき大きな前面開口部を得ることで魚巣効を発揮でき、しかも位置安定性が優れる階段形成用護岸ブロックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、以上のような課題背景をもとに鋭意研究を重ねた結果、階段の平場を形成する天壁部をコンクリート製にすることで上記の課題を解決できることを見出し、その知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【0008】
すなわち本発明は、(1)、土羽面を保護し、且つそこに階段状の構造物を敷設する階段形成用護岸ブロックであって、足場を形成する平らな天壁部と、該天壁部の左右の端部に垂直に立設される直角三角形状の側壁部と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部と、を備えていることを特徴とする階段形成用護岸ブロックに存する。
【0009】
また本発明は、(2)、前記側壁部及び中壁部には貫通空部が形成されている上記(1)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0010】
また本発明は、(3)、前記中壁部が複数形成されている上記(1)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0011】
また本発明は、(4)、前記天壁部に、土羽面へ敷設するための固定具を取り付けるための固定孔が形成されている上記(1)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0012】
また本発明は、(5)、前記固定孔に、固定具が天壁部から突出することを防止するための浅底部が設けられており、該浅底部に一対の細孔が形成されている上記(4)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0013】
また本発明は、(6)、前記固定孔は、天壁部の後端部に形成されている上記(4)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0014】
また本発明は、(7)、前記天壁部の後端部に肉厚部が形成され該肉厚部に固定孔が貫通して設けられている上記(6)記載の階段形成用護岸ブロックに存する。
【0015】
なお、本発明の目的に添ったものであれば上記の発明を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の階段形成用護岸ブロックは、足場を形成する平らな天壁部と、該天壁部の左右の端部に垂直に立設される直角三角形状の側壁部と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部とを備えているので階段形成機能に加えて護岸機能も有するものである。
従って、該ブロックが敷設された部分も確実に護岸され侵食等の発生、または拡大が防止され、またその護岸の登り降りが容易に可能となる。
【0017】
また、天壁部が足場となっており、風雨等に晒されても平場にぬかるみが生じたりすることも無い。
全体として形状が簡単であり、しかも、敢えて中壁部を備えているので荷重に強く、各壁部を薄肉にすることが可能であり、材料も節約される。
また側壁部と中壁部とが土羽面に食い込むように作用するので、位置安定性が良い。
【0018】
側壁部及び中壁部には貫通空部が形成されていることで、水の流線を確保できると共に減速もされ、生息する魚類の住処となり、更に前面が開放されるため魚類の出入りが容易となり、効果的な魚巣機能が発揮される。
【0019】
前記固定孔は、天壁部の後端部に形成されているので、アンカーの土羽面に対する打ち込み長さが大きくなり、固定力が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す斜視図である。
【図2】図2は、本実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す側面図である。
【図3】図3は、図1における固定孔周囲のX−X断面を示す図である。
【図4】図4は、図3における固定孔周囲のY−Y断面を示す図である。
【図5】図5は、固定具であるコの字状のアンカーを示す図である。
【図6】図6は、護岸手順を示す説明図である。
【図7】図7は、最下段の敷設手順を示す説明図である。
【図8】図8は、2段目の敷設手順を示す説明図である。
【図9】図9は、護岸方法の一例を示す斜視図である。
【図10】図10は、護岸方法の別の例を示す斜視図である。
【図11】図11は、別の実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す斜視図である。
【図12】図12は、更に別の実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0022】
図1は、本実施形態の階段形成用護岸ブロックを示す斜視図である。
図2は、本実施形態の階段形成用護岸ブロックの側面図である。
本実施形態の階段形成用護岸ブロックAは、土羽面を侵食等から保護し、且つその敷設箇所に階段を形成するための土木用資材として使用される。
この階段形成用護岸ブロックAは、従来の階段を形成するためのコンクリートブロックとは異なり、階段形成機能に加えて護岸機能も有している。
従って、階段が形成された箇所も確実に護岸され、従来のように階段形成用のコンクリートブロックが敷設された箇所が起点となった侵食等は殆ど発生しない。
【0023】
次に、階段形成用護岸ブロックAについて具体的に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の階段形成用護岸ブロックAはコンクリート製であって、矩形の天壁部1と、天壁部1の両側縁に垂下形成された両側の側壁部21、22と、両側の側壁部21、22の中間に、垂下形成された中壁部3と、を備える。
これら側壁部21、22及び中壁部3は天壁部1から垂直に形成される。
天壁部1と両側の側壁部21、22とで空間が形成され、該両空間V1、V2を中壁部3が区分する。
そのため、階段形成用護岸ブロックAの前方は全面的に開放される。
【0024】
中壁部3は、天壁部1に加わる荷重を側壁部21、22と共に支持する。
そのため左右の側壁部の間隔が広い場合は、支持力を確保するため特に有効である。
また階段形成用護岸ブロックAの自重や天壁部1に加わる荷重が、側壁部21、22及び中壁部3により支えられて、側壁部と中壁部とが土羽面に食い込むように作用するので、ズレが防止され位置安定性が良くなる。
【0025】
側壁部21、22及び中壁部3は直角三角形状であり、最大辺部Mが接地される部分、中辺部が足場となる部分、短辺部が前面に位置する部分である。
また、図2に示すように、最大辺部と中辺部とがなす角αによって敷設される土羽面の傾斜角度θが設定される(図6参照)。
通常、規格の関係から、この傾斜角度θは45°や50°が採用される。
【0026】
また、側壁部21、22及び中壁部3には貫通空部Hが形成されており、この貫通空部Hは、階段形成用護岸ブロックAが敷設された際に水の逃がし道となる。
通常の護岸ブロックの場合は、上流から流れる水の水圧が上流側の側壁部21に対して常に加わることになるが、この貫通空部Hが形成されることにより側壁部21に加わる水圧が軽減される。
【0027】
入り口側の側壁部21の貫通空部Hから流入した水は出口側の側壁部22の貫通空部Hから逃がすことができる(図1の流線矢印参照)。
そのため階段形成用護岸ブロックAを通る水の流線は護岸と平行になる。
通常、蛇行した河川の護岸においては、護岸ブロックの側壁部21が受圧面となり、ブロックAは土羽面から剥離し易くなるが、本発明の階段形成用護岸ブロックAにおいてはそのような問題は殆ど発生しない。
【0028】
また、上流から流れてきた水は、側壁部21の貫通空部Hを通過した後、中壁部3(詳しくは貫通空部H以外の部分)に衝突することにより減速される。
その結果、流速が低下し、一部に滞留、淀み等が生じ、側壁部21と中壁部3との間の空間V1、及び中壁部3と側壁部22との間の空間V2は魚介類や陸生小動物にとって好適な住処(生息空間、外的からの隠れ家、または産卵場所等)となり、いわゆる魚巣効果を発揮する。
このとき階段形成用護岸ブロックAの前方部は、図1に示すように、開口しているため、魚介類等はここから空間V1、または空間V2へと自由に出入りすることができる。
【0029】
階段形成用護岸ブロックAは、敷設の際、傾斜した土羽面に側壁部21と中壁部3の底面が接地された状態で固定される。
その固定のためには固定具が使用される。
天壁部1には固定具を取り付けるための固定孔4が複数個形成されている(図面では二個)。
ここで図3は、図1における固定孔周囲のX−X断面を示す図であり、図4は、図3における固定孔周囲のY−Y断面を示す図である。
この固定孔4は、天壁部1の後端部に形成した肉厚部分11(コンクリートの無垢の部分)を貫通するようにして設けられている。
尚、この肉厚部分11は、側壁部21、22における最大辺部と中辺部との角部に相当する領域の位置にある。
【0030】
固定孔が天壁部1の後端部に形成されているので、後述するようなアンカー等の固定具がすぐ土羽面に到達して、有効な打ち込み長さが大きくなる。
ちなみに、従来の護岸ブロック(特許文献1)では、中央付近の空洞を通って土羽面に打ち込むため、固定具の有効な打ち込み長が短くなり、長い固定具を必要とする。
固定孔4にアンカー等の固定具を取り付けることで、階段形成用護岸ブロックAが確実に土羽面に固定され、護岸効果や階段形成機能が十分に発揮される。
【0031】
この固定孔4には、図に示すように、浅底部41が設けられており、該浅底部41にはその一対の細孔S、Sが形成されている。
この場合、固定具としては、基部K1とその両側から直角に曲がった脚部K2を有するコの字状のアンカーK(図5参照)が用いられる。
アンカーKの脚部K2を固定孔4へ差し込むと、アンカーKの脚部K2が細孔S、Sに通された状態で基部下面が浅底部41に当接される。
この状態では、基部上面が天壁部1から突出することはなく、アンカーKと天壁部1とがほぼ面一になる。
【0032】
このようにアンカーKの基部下面が浅底部41に当接した状態となってブロックを土羽面に押し付けるので固定力が安定する。
その結果、天壁部1に凸部が形成されず足が引っ掛かるようなことが防止され足場としては安全となる。
またブロック敷設後の外観上の見栄えも良い。
仮にも、経年変化により、アンカーKが浮き上がってきても、天壁部1の後端部の位置なので足に引っ掛かりにくい。
また、天壁部1には、雨等の水は溜まりにくいが、仮にも溜まったとしても、固定孔4及び細孔S、Sが雨を下方に逃がす役割を果たす。
【0033】
階段形成用護岸ブロックAが形成する階段の足場(すなわち平場)は、従来のように土砂等を充填することにより形成されたものではなく、コンクリート製の平らな天壁部それ 自体によって形成されているので、風雨等の天候や気象の変化に影響されず常に安定した状態の足場が維持される。
すなわち、特許文献1、2に記載されている護岸ブロックにおいては、平場は護岸ブロックに充填された土砂等充填物により形成されるため、風や雨の影響によって充填物が水浸しとなり、歩く場合に支障となる。
また極端な場合には、充填物が外に流出し、その結果、前壁部が露出して突出し極めて危険である。
【0034】
次に、階段形成用護岸ブロックの敷設方法の施工例について説明する。
先ず、図6に示すように、護岸を形成する土羽面Gの直下の基礎砕石100の上に基礎コンクリート101を設置する。基礎コンクリート101の設置が完了したら、土羽面Gに裏込め土砂102を敷き均す。
以上により、階段形成用護岸ブロックAを安定的に敷設するための準備(基礎工)が整う。
なお、土羽面の状態によっては、裏込め土砂102を敷設する前に、吸い出しシートを張設ことが好ましい。
【0035】
基礎工が完了したら、図7に示すように、施工すべき部分の土羽面Gの端から(図面では左側から)順次、右方向に、階段形成用護岸ブロックAを隙間無く並べて最下段を敷設していく。
その際、階段形成用護岸ブロックAを一つ敷設する毎に固定具であるアンカーを固定孔4に差し込み、一個ずつ確実に土羽面Gに固定していく。
アンカーが、天壁部の後端部から差し込まれるので、土羽面に対して十分な打ち込み長さを確保でき固定が確実となる。
【0036】
最下段における敷設が完了したら、その上後方に二段目の敷設を行うが、図8に示すように、最下段に敷設されたブロックの位置と揃えるように上後方に敷設する。
以下、三段目、四段目と順次このような方法で敷設していき最上段まで繰り返す。
これで、施工対象となる領域全体に敷設されて護岸が完成する。
図9は、上述したように、下段の階段形成用護岸ブロックAの位置と揃えるように、上段の階段形成用護岸ブロックAを上後方に敷設する例を示す図である。
【0037】
また図10は、下段の階段形成用護岸ブロックAから横方向にずらせて上段の階段形成用護岸ブロックAを上後方に敷設する別の例を示す図である。
すなわち、最下段の敷設が完了し、二段目に階段形成用護岸ブロックを敷設する際には、上述した敷設方法とは異なり、二段目のブロックの位置を最下段のブロックの位置から横方向にずらして敷設する。
以下、三段目以降のブロックについても下段に敷設された階段形成用護岸ブロックの位置からずらして、上段の階段形成用護岸ブロックを敷設していく。
以上が、敷設方法の施工例である。
【0038】
ところで、上述した施工例において、階段形成用護岸ブロックAは、通常、施工前は、置き場等に載置保管されている。
この場合、本発明の階段形成用護岸ブロックは、側壁部と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部とで支持する構造であり前面下部が開放されていることから、重ね合わせることが可能である。
すなわち、2つの階段形成用護岸ブロックの側壁部及び中壁部側を互いに重ね合わせることによって嵩が減り、また積み合わせることができ、保管スペースも小さくなる利点がある。
ちなみに、上述した従来の護岸ブロックは、底面が四角い枠状になっているので、本発明のように重ね合わせてスペースを小さくすることはできない。
【0039】
以上、本発明をその一実施形態を例に説明したが、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上述した実施形態では中壁部は側壁部の間に一つだけ設けられていたが、二つ以上設けることも可能である。
図11は、中壁部が2つの場合の階段形成用コンクリートブロッがクを示し、図12は、壁部が3つの場合の階段形成用護岸ブロックを示す。
このように、側壁部の間隔が広くなると支持力を得るための中壁部を増やした方が良い。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の階段形成用護岸ブロックを土羽面に敷設することで、川岸に階段を容易に形成され、水辺に人が気楽に近づけるようにする。
また、この階段形成用護岸ブロックは魚巣機能も発揮するため、水生生物の繁殖場所となり、河川の生態系維持にも高い効果を発揮する。
【符号の説明】
【0041】
1…天壁部
11…肉厚部
21…側壁部
22…側壁部
3…中壁部
4…固定孔
41…浅底部
100…基礎砕石
101…基礎コンクリート
102…裏込め土砂
A…階段形成用護岸ブロック
G…土羽面
H…貫通空部
K…アンカー
K1…基部
K2…脚部
M…最大辺部
S…細孔
V1…空間
V2…空間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土羽面を保護し、且つそこに階段状の構造物を敷設する階段形成用護岸ブロックであって、
足場を形成する平らな天壁部と、該天壁部の左右の端部に垂直に立設される直角三角形状の側壁部と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部と、を備えていることを特徴とする階段形成用護岸ブロック。
【請求項2】
前記側壁部及び中壁部には貫通空部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項3】
前記中壁部が複数形成されていることを特徴とする請求項1記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項4】
前記天壁部に、土羽面へ敷設するための固定具を取り付けるための固定孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項5】
前記固定孔に、固定具が天壁部から突出することを防止するための浅底部が設けられており、該浅底部に一対の細孔が形成されていることを特徴とする請求項4記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項6】
前記固定孔は、天壁部の後端部に形成されていることを特徴とする請求項4記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項7】
前記天壁部の後端部に肉厚部が形成され該肉厚部に固定孔が貫通して設けられていることを特徴とする請求項6記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項1】
土羽面を保護し、且つそこに階段状の構造物を敷設する階段形成用護岸ブロックであって、
足場を形成する平らな天壁部と、該天壁部の左右の端部に垂直に立設される直角三角形状の側壁部と、該左右の端部の側壁部の間に立設される中壁部と、を備えていることを特徴とする階段形成用護岸ブロック。
【請求項2】
前記側壁部及び中壁部には貫通空部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項3】
前記中壁部が複数形成されていることを特徴とする請求項1記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項4】
前記天壁部に、土羽面へ敷設するための固定具を取り付けるための固定孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項5】
前記固定孔に、固定具が天壁部から突出することを防止するための浅底部が設けられており、該浅底部に一対の細孔が形成されていることを特徴とする請求項4記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項6】
前記固定孔は、天壁部の後端部に形成されていることを特徴とする請求項4記載の階段形成用護岸ブロック。
【請求項7】
前記天壁部の後端部に肉厚部が形成され該肉厚部に固定孔が貫通して設けられていることを特徴とする請求項6記載の階段形成用護岸ブロック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−174561(P2010−174561A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−20403(P2009−20403)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000201490)前田工繊株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000201490)前田工繊株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
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