説明

階段手摺

【課題】高齢者などの昇降動作での安全性の向上と恐怖感を緩和し、使い勝手の工夫により効果的に力を入れ易くして身体への負担を軽減させる。
【解決手段】連接固定手段を備える連接固定部材11と縦手摺12からなる縦手摺ユニット1と連結手段を備える連結部材21と横手摺22からなる横手摺ユニット2とを90cm程度の間隔で階段数に応じて交互に配置して階段状に形成し、縦手摺12と横手手摺22の上下可動12a・22aを行い、最適な手摺高さ設定を可能にして保持させる手段を備えて構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、階段手摺に関するもので、移動は手摺に手を沿えて滑らしながら行い、昇降動作は手摺を掴んで使用できるように両機能を兼ね備えた構成であり、また、手摺を上下
移動させて身体に合せた最適な手摺高さを設定し、加齢に伴う身体の変化にも対応した手摺高さ調整が容易であり、現場での施工を簡単にした階段手摺に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の階段手摺は、廊下手摺と同じように側壁に腰部近辺の高さで階段の傾斜角度に合せて傾斜して設置されており、健常者は手摺に手を沿えて滑らしながら歩行補助手摺と同じような使い方で使用されている。また、高齢者などは昇降動作時に手摺を握って力を入れて使用する場合が多く、現状の傾斜した階段手摺は握って力を入れるので握力を要し、握力が低下した人達には使い難いものになっている。高齢者などが使い易い階段手摺を実現させることを目的とした階段手摺について、次のような先行技術文献が公開されている。
【0003】
以下、先行技術文献について説明する。「階段用手摺り(例えば、特許文献1)」は、握力の弱い者でも効果的に力を入れて階段の登り降りを安全に行えるように階段に応じて水平部材・垂直部材・連結部材の部材を用いて構成する。と記載されている。
【0004】
また、「階段手摺り(例えば、特許文献2)」は、階段状に一体的に形成された階段の手摺りにおいて、隣接する水平部分の段差を階段2段分の段差にして従来手摺りよりも高所に設置することによって、手摺りを持った時の力が鉛直方向に加わり二段分で持ち変えることで階段が楽に上がれるようにする。と記載されているが、実施上の詳細な記述は省略されている。
【0005】
更に、「階段の手すり構造及び握り部材(例えば、特許文献3)」は、老人であっても階段昇降動作を十分にアシストできる手摺り構造を提供する。と記載されており、握り部は水平部と垂直部を個々に設置した場合と握り部を階段に合せて連続して形成した場合で、このように特許文献1・2.3共、何れも詳細な実施例は省略されている。先行技術文献と本発明とは、以下に示すように機能及び構成が異なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−033445号公報
【特許文献2】特開平7−139116号公報
【特許文献3】特開平7−269056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上に述べた特許文献1〜3の課題は、階段の1段又は2段毎に水平握り部材と垂直握り部材で構成されており、その使い方は階段毎に水平握り部材を小刻みに持ち変えるので円滑な昇降動作が困難になり、このような握り部材の配置においては鉛直方向の力が入れ難く、両手使いの動作では水平部分の余裕が少なく窮屈感が伴う。階段状の水平握り部材と垂直握り部材に沿って手を滑らすのは円滑な手摺動作の妨げになり、握り部材と手が離れる事も予見され、使い勝手および安全性において十分な構成とは言い難い。階段形状に設置されている握り部材は恐怖感を排除する配慮が見受けられない。特許文献1〜3の実施例から判断すると部品構成などの実用性においても多くの課題が予想される。
【0008】
本発明は、このような従来の構成が有していた課題を解決しようとすると同時に、次のような高齢者などが階段の昇降動作における使い勝手の工夫を行い、安全性の向上と恐怖感の緩和を目指している。力を入れ易く、小さい力で、安全で、安心して使用できる使い勝手の良い、簡素な部品で構成し、現場での施工が簡単な階段手摺りを現実化させて握力など体力の低下した高齢者などのニーズに応える。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するのに、その課題を解決するための手段として、縦方向に取り付けられる棒状の縦手摺と、横方向に取り付けられる棒状の横手摺と、縦方向と横方向とを連結する連結部材と、縦手摺および横手摺の少なくとも一方を側壁に取付ける固定部材とを備え、連接部材は縦手摺または横手摺に沿って移動可能で、縦手摺と横手摺が交互に階段状に取り付けられる。
【0010】
また、固定部材によって縦手摺が側壁に取り付けられ、連結部材が縦手摺に沿って移動可能である。
【0011】
更に、縦手摺の上下端の少なくとも一方が、横手摺の連結部よりも外方に突出している。
【0012】
更に、横手摺の連結部からの、縦手摺の突出量は5cm〜40cmの範囲である。
【0013】
更に、横手摺の長さが、階段4段〜6段に対応する長さである。
【0014】
更に、課題を解決するための手段について具体的な説明を以下に補足する。
【0015】
固定部材は、円筒体と半球体で一体に形成され、その結合面に交差する方向に縦手摺が挿通される貫通穴と、貫通穴から離れた位置に着脱可能な固定座の装着穴を備えた本体と、側壁と本体に取付けられる固定座を備える。
【0016】
また、連結部材は円筒体と半球体で一体に形成され、その結合面に交差する方向に縦手摺が挿通される貫通穴と、貫通穴から離れた位置に横手摺が取り付けられる受座を備える。
【0017】
更に、コーナー連結部材は2ケの円筒体の45°半径切欠き面どうしと1/4球体の平面を合せて一体に形成され、その結合面に交差する方向に縦手摺が挿通される貫通穴と、貫通穴から離れた位置の2方向に横手摺が取り付けられる受座を備える。
【発明の効果】
【0018】
上述の手段による効果として、縦手摺と横手摺は昇降動作時に手が届く掴み易い位置で階段状に交互に配置されて縦手摺が横手摺の連結部よりも外方に突出しており、立ち姿勢および四つん這い姿勢の動作で階段を踏み外して身体のバランスが崩れた時など瞬時に手摺に掴まることができるので転倒および転落防止に役立つ。また、縦手摺の突出部は階段上部より見下ろした時の視線において安心感が得られ、恐怖感を和らげる。
【0019】
また、昇降動作では、側壁に向かって左右に縦手摺と上部に横手摺が3方向に配置されており、片手または両手使いで手摺に対し力の入れ易い位置で手摺を掴んで動作を行い、次の位置まで手をずらして動作を行うことができる。この繰り返しによる円滑な階段移動を可能にして安全性の向上を図っている。
【0020】
更に、使い勝手では、手摺を握らずに指を曲げて掴んで力を入れることができ、横手摺が低い位置にある場合、手摺上面に肘を当てて動作することも可能であり、四つん這い動作でも縦手摺を掴むことができる。横手摺が高い位置にある場合、日常の生活動作において横手摺を使って腕および背筋などの屈伸運動を行う事も可能。
【0021】
実施例における部品構成では、従来のL型継手およびT型継手などを使用した場合、用途が異なるために不釣り合いで金具が大きく出っ張り美観が損なわれる。その欠点をカバーするために固定部材および連結部材などは、金具の出っ張りを減らしてシンプルで手摺に合った形状にし、その表面には装飾模様などを入れる事が可能であり意匠性を向上させインテリアとしての商品価値を高める。
【0022】
また、施工およびメンテナンスでは、施工において簡素な部品構成にして芯出し・仮位置決め作業および取付作業が簡単になり、クロス張替作業などの際に固定部材を分離できるようにして縦手摺の着脱を可能にする。メンテナンスにおいて、従来手摺では作業が面倒なために高さ調整は殆ど行わず使用されているが、手摺高さの調整はユーザーが試用を行い縦手摺および横手摺を上下可動させて自身に合せた最適高さが設定でき、加齢に伴う身体の変化にも対応可能。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す基本構成の斜視図
【図2】本発明の実施形態の一例を示す直進階段に設置した場合の斜視図
【図3】本発明の実施形態の一例を示す曲がり階段に設置した場合の斜視図
【図4】本発明の実施形態の一例を示す固定部材取付け部の斜視図
【図5】本発明の実施形態の一例を示す連結部材取付け部の斜視図
【図6】本発明の実施形態の一例を示すコーナー連結部材取付け部の斜視図
【図7】本発明の実施形態の一例を示す固定部材の外観斜視図
【図8】本発明の実施形態の一例を示す固定部材の断面斜視図
【図9】本発明の実施形態の一例を示す固定部材の仮止め斜視図
【図10】本発明の実施形態の一例を示す連結部材の外観斜視図
【図11】本発明の実施形態の一例を示す連結部材の二分割外観斜視図
【図12】本発明の実施形態の一例を示す連結部材の二分割断面斜視図
【図13】本発明の実施形態の一例を示す連結部材の仮止め斜視図
【図14】本発明の実施形態の一例を示すコーナー連結部材の外観斜視図
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態の一例を図1〜図6に示し、更に実施形態の具体的な説明を図7〜図14に基づいて補足する。
【0025】
図1において、Aは階段、Bは側壁、Cの階段手摺で示すように、縦方向に取り付けられる棒状の縦手摺12と、横方向に取り付けられる棒状の横手摺22と、縦手摺12と横手摺22とを連結する連結部材21と、縦手摺12および横手摺22の少なくとも一方を側壁Bに取付ける固定部材11とを備え、連結部材21は縦手摺12または横手摺22に沿って移動可能12a・22aで、縦手摺12と横手摺22とが交互に階段状に取り付けている。固定部材11によって縦手摺12が側壁Bに取り付けられ、連結部材21が縦手摺に沿って移動22aを可能。縦手摺12の上下端の少なくとも一方が、横手摺22の連結部より外方に突出12bしている。横手摺22連結部からの、縦手摺12の突出量12bが5cm〜40cmの範囲である。縦手摺12および横手摺22の長さが、階段Aの4段〜6段に対応する長さである。
【0026】
図2で示すように縦手摺の設置間隔が複数有する直進階段では、階段Aに応じて縦手摺ユニット1と横手摺ユニット2を交互に連結して構成し、住まいの一般的な階段に設置可能であり、縦手摺ユニット1および横手摺ユニット2を使用して廊下などの歩行手摺と連結して構成する事も可能。
【0027】
図3は、曲がり階段に設置した場合を示し、踊り場などと階段段差の高さに応じてコーナー縦調整手摺31およびコーナー横調整手摺32を用いてコーナー連結部材33で連結し、縦手摺12と横手摺22との縦方向および横方向の位置合せができるようにしており、コーナー連結部材33は側壁Bのコーナー部に用いてコーナー縦調整手摺31を可動可能に取付け、横手摺22およびコーナー横調整手摺32と連結して構成する。
【0028】
図4は、固定部材11取付け部の本体111と固定座112の分離状態を示し、その結合は装着穴111bに固定座112をはめ込み保持ねじ114で保持し、固定ねじ113を用いて側壁Bに固定する。縦手摺12は保持ねじ115で保持する。
【0029】
図5は、連結固定部材21取付け部を示し、本体211は縦手摺12を保持ねじ(締結ねじ)213で保持し、横手摺22を取り付ける。
【0030】
図6は、入り隅コーナー部でコーナー連結部材33にコーナー縦調整手摺31とコーナー横調整手摺32と横手摺22を取付けた状態を示す。
【0031】
図7は、固定部材11の外観を示し、本体111と固定座112と固定ねじ113と締結ねじ114と保持ねじ115で構成する。
【0032】
図8は、本体111の断面図を示し、図9は本体111外観に仮釘挿入時を示す。本体111は円筒体と半球体で一体に形成され、その結合面に交差する方向に縦手摺12が挿通される貫通穴111aと、貫通穴111aから離れた位置に着脱可能な固定座112の装着穴111bと締結穴111cと側壁面111dと保持穴111eと仮釘穴111fを設けて形成する。固定座112は壁受面112aと固定ねじ穴112bと締結ねじ穴112cを設けて形成し、本体111と固定座112には仮釘穴111f・112eを設けて仮釘116を打ち込んで仮止めができる。
【0033】
図10は、連結部材21の外観を示し、図13は仮釘の挿入時を示す。連結部材21は本体211と固定ねじ212と保持ねじ(締結ねじ)213で構成しており、本体211は円筒体と半球体で一体に形成され、その結合面に交差する方向に貫通穴211aと縦手摺12が挿通される貫通穴211aと、貫通穴211aから離れた位置に受座211bと固定穴211cと保持穴211dを備えて形成し、固定ねじ212で横手摺22を固定し、保持ねじ(締結ねじ)213で縦手摺12を保持する。また、本体211には仮釘穴211hを設けて仮釘116を打ち込んで縦手摺12との間で仮止めができる。
【0034】
図11は、連結部材21の本体211を二分割した場合の外観を示し、図12はその断面を示す。本体211と同じようにして固定部材11の本体111も二分割した構成が可能とする。円筒体と半球体で一体に形成された本体211は、本体上211eと本体下211fに分割し、その結合部に位置決め片211gを設けている。縦手摺12が挿通される貫通穴211aと、貫通穴211aから離れた位置211bと固定穴211cと保持穴211dを備えて形成し、固定ねじ212で横手摺22を固定し、保持ねじ(締結ねじ)213で縦手摺12を保持する。
【0035】
図14は、コーナー連結部材33の外観を示しており、コーナー連結部材33は貫通穴33aと保持穴33bと受座33cと固定ねじ穴33dと受座33eと固定ねじ穴33fを設けて形成する。コーナー連結部材33は踊り場などの側壁Bのコーナー部において縦手摺ユニット1と横手摺ユニット2との高さ寸法調整にコーナー縦調整手摺31と横方向寸法調整を行うのにコーナー横調整手摺32を使用し、側壁Bのコーナー部入隅及び出隅での連結が可能。
【0036】
以下、上記構成の昇降動作について説明する。健常者が階段を昇降する時は、手摺に手を当てて滑らしながら移動できる階段手摺として使用できる。高齢者などが立ち姿勢で昇降動作を行う場合、手摺に対し出来るだけ直角方向で力を入れ易い位置で手摺を掴んで身体を引き寄せて持上げ一段ずつ上昇動作を行い、手をずらして移動を行い、この動作の繰り返しによって上昇移動を行う。横手摺が低い位置にある場合は、手摺に肘を当てて身体を持ち上げる動作ができ、四つん這いでは力を入れ易い位置で手摺を掴んで動作することができ、両手使い動作を容易にしており、使い勝手の工夫を施す。
【0037】
また、階段を下る時は、階段上部で縦手摺を掴んで下降動作を始め、縦手摺ユニット1と横手摺ユニット2の長さは階段Aの4段〜6段に相当する90cm程度として、その間隔で交互に設置されて縦手摺12は横手摺22の連結部より突出量は5cm〜40cmの範囲で突出しており恐怖感を感じさせない段差形状に構成する。階段移動は手摺に対し出来るだけ直角方向で力の入れ易い位置で手摺を掴んで体重を支えながら一段ずつ下降して手摺を持ち替え、この繰り返し動作によって階段下降ができる。また、前記90cm程度の間隔に縦手摺12を設置した事によって両手を伸ばして手摺を交互に掴んで動作ができ、手と手摺が分離するのを防止して安全性の向上を図る。
【0038】
以上のように、本実施形態によれば簡素で少ない部品で意匠性を高めて構成しており、着脱が可能であり、施工およびメンテナンスを容易にする。使い方では、健常者は手摺に手を沿えてガイドされ、高齢者などは体形・体力に応じた使い方ができる使い勝手の工夫を行った階段手摺として構築する。
【符号の説明】
【0039】
A 階段
B 側壁
C 階段手摺
1 縦手摺ユニット
11 固定部材
111 本体
111a 縦手摺貫通穴(連接保持座)
111b 装着穴
111c 締結穴
111d 側壁面
111e 保持穴
111f 仮釘穴
112 固定座
112a 壁受面
112b 固定ねじ穴
112c 締結ねじ穴
112e 仮釘穴
113 固定ねじ
114 締結ねじ
115 保持ねじ
116 仮釘
12 縦手摺
12a 移動
12b 突出(突出量)
2 横手摺ユニット
21 連結部材
211 本体
211a 貫通穴(連結保持座)
211b 受座
211c 固定穴
211d 保持穴
211e 本体上
211f 本体下
211g 位置決め片
211h 仮釘穴
212 固定ねじ
213 保持ねじ(締結ねじ)
22 横手摺
22a 移動
31 コーナー縦調整手摺
32 コーナー横調整手摺
33 コーナー連結部材
33a 貫通穴
33b 保持穴
33c 受座
33d 固定穴
33f 固定穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向に取り付けられる棒状の縦手摺と、
横方向に取り付けられる棒状の横手摺と、
縦手摺と横手摺とを連結する連結部材と、
縦手摺および横手摺の少なくとも一方を側壁に取付ける固定部材とを備え、
連接部材は縦手摺または横手摺に沿って移動可能で、
縦手摺と横手摺とが交互に階段状に取り付けられることを特徴とする階段手摺。
【請求項2】
固定部材によって縦手摺が側壁に取り付けられ、連結部材が縦手摺に沿って移動可能である請求項1記載の階段手摺。
【請求項3】
縦手摺の上下端の少なくとも一方が、横手摺の連結部よりも外方に突出している請求項1又は2記載の階段手摺。
【請求項4】
横手摺の連結部からの、縦手摺の突出量は5cm〜40cmの範囲である請求項3記載の階段手摺。
【請求項5】
横手摺の長さが、階段4段〜6段に対応する長さである請求項1〜4のいずれか1項に記載の階段手摺。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−104184(P2013−104184A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247002(P2011−247002)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(300036741)有限会社デザインサポートオフィス (5)
【出願人】(591145461)榎本金属株式会社 (40)
【Fターム(参考)】