隣接する基地局のリストをブロードキャストする技術
【課題】隣接する基地局の表示に関する技術を提供する。
【解決手段】基地局は複数の隣接する基地局を示すメッセージを生成して無線により送信することができる。メッセージは、1以上のワイルドカード値を有するインジケータを含みうる。ワイルドカード値の利用によりインジケータは複数の隣接する基地局に対応する情報を提供することができる。インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示しうる。インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示すこともできる。インジケータは複数のキャリア周波数を示すこともできる。この技術を利用することで、移動管理を曖昧にすることなくオーバヘッドを節約することができるようになる。
【解決手段】基地局は複数の隣接する基地局を示すメッセージを生成して無線により送信することができる。メッセージは、1以上のワイルドカード値を有するインジケータを含みうる。ワイルドカード値の利用によりインジケータは複数の隣接する基地局に対応する情報を提供することができる。インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示しうる。インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示すこともできる。インジケータは複数のキャリア周波数を示すこともできる。この技術を利用することで、移動管理を曖昧にすることなくオーバヘッドを節約することができるようになる。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
無線ネットワークは通常セルラートポロジーを利用して、物理的に大きな領域に無線通信機能を提供している。これらトポロジーを利用することで、複数の個々のセルが様々な利点を提供することができる。この利点の例としては、通信容量の向上とトランスミッタ電力レベルの低減とが挙げられる。
【0002】
各セル内では、対応する基地局(BS)が1以上の移動局(MS)に対して通信アクセスを提供する。動作中、セルの基地局は隣接する基地局のリストをブロードキャストすることができる。隣接する基地局のリストは、移動局(MS)に対して、隣接する基地局を通知する。従って、隣接する基地局のリストを利用することで、移動局はネットワークトポロジーの情報を得ることができる。これによりセル間の移動管理(ハンドオーバ等)が可能となる。
【0003】
WiMAXネットワークは、IEEE802.16規格に準拠して動作する無線ネットワークである。WiMAXネットワークでは、基地局は、隣接する基地局のリストをNBR−ADVメッセージの形でブロードキャストすることができる。
【0004】
セルラートポロジーは、重複するセルの様々な配置を利用することができる。例えば、大きなセル(例えばマクロセル)は、多くの小さなセル(例えばマイクロセル、ピコセル、および/または、フェムトセル)を含みうる。故にこのシナリオでは、多くの基地局が隣り合っており、それらの報告が必要となる場合がある。これにより隣接する基地局のリストのブロードキャストが非常に大きくなってしまう。この結果、過剰な通信オーバヘッドが消費されうる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図面では、概して、同一の、機能的に類似した、および/または、構造的に類似したエレメントを示す場合には同じ参照番号を利用する。エレメントが最初に登場した図面番号を、参照番号の一番左側の桁に示す。以下の添付図面を参照して本発明を説明する。
【図1】例示的な動作環境を示す。
【図2】例示的な隣接する基地局のリストフォーマットを示す。
【図3】例示的な隣接する基地局のリストフォーマットを示す。
【図4】例示的な隣接する基地局のリストフォーマットを示す。
【図5A】基地局と移動デバイスとの間の例示的な相互作用を示す。
【図5B】基地局と移動デバイスとの間の例示的な相互作用を示す。
【図6】例示的なワイルドカードエンコード技術を示す。
【図7】論理フロー図である。
【図8】無線デバイス内の実装例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
実施形態では、隣接する基地局の表示に関する技術が提供される。例えば実施形態では、複数の隣接する基地局を示すメッセージを生成して無線により送信することができる。このメッセージは、1以上のワイルドカード値を有するインジケータを含みうる。このワイルドカード値を利用する実施形態によると、インジケータは複数の隣接する基地局に対応する情報を提供することができる。例えば、インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示しうる。この代わりに、インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示すこともできる。さらには、インジケータは複数のキャリア周波数を示すこともできる。このような技術を利用することにより、移動管理を曖昧にすることなくオーバヘッドを節約することができるようになる。このような技術は、任意の過去、現在、または将来のIEEE802.16(WiMAX)規格またはその拡張規格に(部分的に、または全体的に)準拠して動作するネットワークで利用することができる。しかし実施形態はそのようなネットワークに限定はされない。
【0007】
図1は、例示的な動作環境100を示す。この環境には、複数の基地局(BS102a−g)、および、複数の移動局(MS)104a−hが含まれている。BS102a−gはそれぞれ対応するセル106a−gを提供する。図1に示すように、セル106d、106e、および106fはセル106a内にある。従って例えばセル106aはマイクロセルであり、セル106d、106e、および106fはそれぞれマクロセル、ピコセル、またはフェムトセルであってよい。
【0008】
図1はMS104aがセル106aおよび106eの中にあると示している。MS104bはセル106a内にあり、MS104cはセル106fおよび106a内にあり、MS104dはセル106dおよび106a内にあり、MS104eはセル106c内にあり、MS104fはセル106b内にあり、MS104gはセル106g内にあり、MS104hはセル106g内にある。
【0009】
基地局102a−gは、MS104a−hに対して無線接続を提供して、これらMSが互いに通信できるよう、あるいはネットワークの任意の他の実体と通信できるようにしてよい。さらに基地局102a−gは、他のネットワークに対する接続を提供することができる。例えば図1は、コアネットワーク109に接続された基地局102aを示す。また、コアネットワーク109は、MS104a−hに対して、有線電話ネットワーク110に対するアクセスおよびインターネット112に対するアクセスを提供する。これらの接続は例示であって限定ではない。従って他の接続の構成を利用することもできる。
【0010】
図1のエレメントは、様々なネットワーキング規格に準拠して動作することができる。規格の例には1以上のIEEE802.16WiMAX規格が含まれるがこれに限定はされない。
【0011】
一般的な動作においては、BS102a−gは、それぞれ隣接する基地局のリスト(例えばNBR−ADVメッセージ)をブロードキャストすることができる。例えば図1はBS102cが隣接する基地局のリスト120をブロードキャストしていると示している。隣接する基地局のリスト120は、BS102cに隣接する基地局を特定する。一例としては、隣接する基地局のリスト120は、BS102a、102d、102e、102f、および102gをそれぞれ隣接する基地局として特定している。
【0012】
隣接する基地局のリスト120を受信すると、セル106c内の移動局(例えばMS104e)は、含まれている情報を利用して様々な動作を行うことができる。動作の例には、スキャンおよびハンドオーバ動作が含まれるがこれらに限定はされない。
【0013】
現在のIEEE802.16(WiMAX)ネットワークでは、隣接する基地局のリスト(例えばNBR−ADVメッセージ)の生成が、全ての隣接する基地局のループにより管理されている。このループを以下の疑似コード例1に示す。
【表1】
【0014】
疑似コード例1においては、Nは隣接する基地局の数を表す。従って、隣接する基地局のリストは、各隣接する基地局(BSi)について、該隣接する基地局の識別子(BSID)、および、該隣接する基地局のキャリア周波数を示すことができる。さらに隣接する基地局のリストは、各隣接する基地局(BSi)について、該隣接する基地局の他の構成情報を示すこともできる。
【0015】
IEEE802.16ネットワークでは、BSIDは一意に基地局を特定する48ビット値である。さらにIEEE802.16ネットワークでは、プリアンブルインデックスは、基地局が特定のキャリア周波数で利用する予め定められたプリアンブルを示す一定の値(例えば整数値)である。
【0016】
図2は、疑似コード例1に準拠する例示的なフォーマット200を示す。このフォーマットは、隣接する基地局のリストのブロードキャストに(例えばNBR−ADVメッセージ内に)含めることもできる。図2に示すように、このフォーマットはN個の隣接する基地局の情報を含む。より詳しくは、図2は、隣接する基地局各々について個別に、BSID202(2021−202Nとして図示)、プリアンブル204(2041−204Nとして図示)、およびキャリア周波数206(2061−206Nとして図示)が含まれることを示している。さらにオプションとして構成情報208(2081−208Nとして図示)を各隣接する基地局に個別に設けることもできる。
【0017】
上述したように、隣接する基地局のリストは非常に大きくなりがちである。従ってそれらの送信には、過度の通信リソース消費が伴う。実施形態では隣接する基地局のリストのサイズを低減させることができるので好適である。例えば実施形態では、特定のフィールドについては部分的な情報しか含めないような隣接する基地局のリストをブロードキャストすることができる。この特徴によると、移動管理を曖昧にすることなくオーバヘッドを節約することができるので好適である。
【0018】
疑似コード例1により上で示したように、現在のIEEE802.16における隣接する基地局のリストのブロードキャストには、各隣接する基地局について複数の形態の情報が含まれている。しかし、通常はこのような完全な情報を隣接する基地局のリストで搬送することは必ずしも必要ではない。例えばある移動局が隣接する基地局についてスキャンを行うときであれば、プリアンブルインデックスおよびキャリアは、他のものよりも有用であろう。これは移動局が、自身が特定のキャリア周波数でスキャンを行う対象であるBSのダウンリンク制御送信を読み取ることにより対応するBSIDを最終的に取得することができるからである。
【0019】
従って実施形態では、1つの識別子が一群の隣接する基地局を示すことができるよう、例えば、ワイルドカード値を有するインジケータを利用することができる。例えば実施形態では、BSIDインジケータ等(本明細書では「BSID*」と称する)を利用することができる。特定のBSID*の値によって一群の基地局を取り出すことができる。こうすることでBSID*インジケータを利用することで、隣接する基地局のリストのブロードキャストのオーバヘッドを低減させることができるので好適である。
【0020】
例えば、3つの隣接するBSが以下のBSID(16進数法による):0xFFFFFFFF0001, 0xFFFFFFFF00A5, 0xFFFFFFFF0A02を有するようなケースを想定することにする。これらのBSID値は、0xFFFFFFFF0***というBSID*として抽象化することができる。このBSID*では、星印が「ワイルドカード」あるいは「ドントケア」値を表している。従ってこのBSID*が、3つのBSID各々がカバーする範囲をエンコードしている。
【0021】
複数の隣接する基地局をカバーするBSID*を利用した、隣接する基地局のリストを、以下の疑似コード例2に示す。
【表2】
【0022】
この疑似コードでは、隣接する基地局のリストのブロードキャストにBSID*が含まれている。このBSID*は、ワイルドカード値(1または複数)を含むことにより複数(N個)の隣接する基地局をカバーしている。一方で、この隣接する基地局のリストには、N個の隣接する基地局各々に対して個々にプリアンブルインデックスが含まれている。さらにこの隣接する基地局のリストには、隣接する基地局各々に対して個別に構成情報も含まれている。
【0023】
図3は、疑似コード例2に準拠する例示的なフォーマット300を示す。このフォーマットは、隣接する基地局のリストのブロードキャストに(例えばNBR−ADVメッセージ内に)含めることもできる。図3に示すように、このフォーマットはN個の隣接する基地局の情報を含む。より詳しくは、図3は、N個の隣接する基地局全てをカバーするBSID*302が提供されていることを示している。さらに隣接する基地局各々について個別に、プリアンブルインデックス304(3041−304Nとして図示)およびキャリア周波数306(3061−306Nとして図示)が含まれることを示している。さらにオプションとして構成情報308(3081−308Nとして図示)を各隣接する基地局に個別に設けることもできる。
【0024】
図3のフォーマットによって、1つのセットのN個の隣接する基地局の情報が提供される。実施形態では、このフォーマットをさらなるセットの基地局についても繰り返すことができる。従って隣接する基地局のリストは、各セットを対応するBSID*で表すようにすることで、複数のセットの隣接する基地局を公示する(advertise)ことができる。
【0025】
上述したような隣接する基地局のリストを受信すると、MSは隣接する基地局をスキャンして、それらのBSIDを判断することができる(先ずは隣接する基地局のリストが公示しているプリアンブルインデックスから基地局を特定することにより)。BSID値がブロードキャストされているBSID*がカバーする範囲内にある場合には、MSは対応する基地局を、公示されている隣接する基地局であるとみなす。従って実施形態では、MSはこの基地局を、ハンドオーバ用に推奨できる潜在的な対象基地局とみなすことができる。
【0026】
従ってBSID*をプリアンブルインデックスと組み合わせて利用することができる。例えば、疑似コード例2(既に示した)では、隣接する基地局のリストは、BSID*(1以上の隣接する基地局をカバーする)、および、複数の隣接する基地局各々について個別にプリアンブルインデックスを含んでいる。
【0027】
しかし、多くの小さなセルを有する密集した配置においては、各隣接する基地局のプリアンブルインデックスをブロードキャストすると高価になりすぎる。従って実施形態では、複数のプリアンブルインデックスを示すために、1以上のワイルドカード値を含むプリアンブルインデックスインジケータを利用することができる。
【0028】
例えば実施形態ではこのようなプリアンブルインデックスインジケータを利用することができる(本明細書では「プリアンブルインデックス*」と称することにする)。特定のプリアンブルインデックス*の値によって複数のプリアンブルインデックスを取り出すことができる。この結果、プリアンブルインデックス*を利用することで、隣接する基地局のリストのブロードキャストのオーバヘッドを低減させることができるので好適である。
【0029】
ワイルドカードBSID*およびプリアンブルインデックス*を利用した、隣接する基地局のリストを以下の疑似コード例3に示す。
【表3】
【0030】
この疑似コード例3に示されているように、SBSはBSID*およびプリアンブルインデックス*を利用して、特定のキャリア周波数にある一群の隣接する基地局を示すことができる。あるいは、BSID*およびプリアンブルインデックス*に関連付けられた特定のキャリア周波数を示す代わりに、1以上のワイルドカード値を有するキャリア周波数インジケータ(キャリア周波数*インジケータ)を利用して複数のキャリア周波数(例えば1つの範囲内の複数のキャリア周波数)をカバーすることもできる。疑似コード例3においては、プリアンブルインデックス*は、隣接する基地局が利用している1つの範囲内の複数のプリアンブルインデックス値を示すことにより複数のプリアンブルインデックスをカバーすることができる。
【0031】
従って実施形態では、隣接する基地局のリストの1つの入力値で、一群の隣接する基地局を表すことができる。この1つの入力値には、様々な形態の圧縮された情報を含めることができる。例えばこの圧縮された情報には、BSID*インジケータ、プリアンブルインデックス*インジケータ、キャリア周波数インジケータ、および/または、キャリア周波数*インジケータが含まれてよい。
【0032】
さらに、疑似コード例3に従って生成される隣接する基地局のリストには構成情報が含まれてよい。この構成情報には、隣接する基地局のリストに含まれる全ての隣接する基地局が共有する情報が含まれてよい。さらにこの構成情報には、1以上の情報が含まれてよく、各情報は、隣接する基地局のリストに含まれる個々の基地局に関するものであってよい。
【0033】
「圧縮」された情報は、移動局の効率的なスキャンを促すのに足るものであってよい。移動局はこのスキャンに基づいて(適宜)、ある隣接する基地局のダウンリンク制御チャネルから直接、より多くのシステム構成情報を取得することができる。
【0034】
図4は、疑似コード例3に準拠する例示的なフォーマット400を示す。このフォーマットは、隣接する基地局のリストのブロードキャストに(例えばNBR−ADVメッセージ内に)含めることもできる。図4に示すように、このフォーマットはN個の隣接する基地局の情報を含む。より詳しくは、図4は、N個の隣接する基地局全てをカバーして、BSID*402、プリアンブルインデックス*404、およびキャリア周波数406(あるいはこの代わりにキャリア周波数*インジケータであってもよい)が含まれることを示している。さらに、N個の隣接する基地局全てが共有する構成情報408が提供されていてもよい。さらに構成情報410(4101−410Nとして図示)を各隣接する基地局に個別に設けることもできる。
【0035】
図4のフォーマットによって、1つのセットのN個の隣接する基地局の情報が提供される。実施形態では、このフォーマットをさらなるセットの基地局についても繰り返すことができる。従って隣接する基地局のリストは、各セットが対応するBSID*、プリアンブルインデックス*、およびキャリア周波数(またはキャリア周波数*)の値それぞれで表されるような複数のセットの隣接する基地局を公示することができる。
【0036】
実施形態ではワイルドカードを有するインジケータを他の方法で利用することもできる。例えばサービス提供基地局(SBS)は、BSID*を利用して移動局に対して一群の基地局をスキャンするよう命令することができる。これは例えばSBSがどの隣接する基地局が移動局に対する最適なハードオーバの候補局であるか分からない場合等に行うことができる。
【0037】
従ってBSID桁値(バイナリ桁値、16進法の桁値等)をワイルド値で置き換えることにより、実施形態ではMAC制御シグナリングメッセージに纏わるオーバヘッドを低減させることができるので好適である。このオーバヘッドの低減効果は、マクロセル、フェムトセル、および/または、ピコセルを利用するような、密集した配置では顕著なものとなろう。
【0038】
上述した例はあくまで例示であって限定ではない。従って実施形態では他の形態の情報を圧縮する目的にワイルドカードエンコードフォーマットを利用することもできる。例えばキャリア周波数インジケータがワイルドカード値(1または複数)を利用して複数のキャリア周波数を示すこともできる。
【0039】
例えばネットワークオペレータは、キャリア周波数を1セット利用する複数の基地局を提供する場合がある。本例においては、この1セットのキャリア周波数を、インデックス値とキャリア周波数との間に1対1の対応関係があるようなネットワーク全体のインデックススキームにより表す。一群の基地局(例えば特定のセルタイプの基地局)がこれらキャリア周波数のサブセットに配置される場合、ワイルド値を有するキャリア周波数インジケータを利用することによりこのサブセット全体をカバーすることができる。例えばこのようなインジケータは1つの範囲内の複数のキャリア周波数をエンコードすることができる。これにより移動局のスキャンが促されるので好適である。
【0040】
ここで記載するように、サービス提供基地局は隣接する基地局のリストをブロードキャストすることができる。これを受信した移動局は、この隣接する基地局のリストが示している隣接する基地局(1または複数)の動作をスキャンすることができる。そして移動局は、サービス提供基地局に対してスキャンレポートを送信することで応答することができる。スキャンレポートには、1以上の隣接する基地局それぞれの計測レポートが含まれる。
【0041】
圧縮された隣接する基地局のリストを利用している場合には(例えば、疑似コード例2または疑似コード例3におけるフォーマットの隣接する基地局のリストを利用している場合)、対応するスキャンレポート(1または複数)は、どの基地局がどの計測レポートに対応するものかの対応付けを、曖昧でないようにしておかなくてはならない。このことはサービス提供基地局が適切なハンドオーバに関する決定を行う際等に必要となる。
【0042】
対応付けが曖昧になる場合は、計測レポートが圧縮されたインジケータ(例えばBSID*、プリアンブルインデックス*等)を利用している場合に生じやすい。これは、圧縮された隣接する基地局のリストを利用すると、移動局が、たとえスキャン後であっても、隣接する基地局のサブセットの情報(例えばBSID、プリアンブルインデックス等)しか入手できないことに起因している。これは、サービス提供基地局が、全隣接する基地局に関する全情報(例えばBSID,プリアンブルインデックス等)を有する場合とは対照的である。
【0043】
計測レポートで他の形態のインジケータを利用する場合にも、対応付けが曖昧になりやすい。例えば、対象BSの順序インデックスを、隣接するBSから見つけるのが難しいことがある。これは移動局が、圧縮された隣接する基地局のリストから特定のBSの順序インデックスを推定することが難しいことに起因している。さらに、プリアンブルインデックスがスキャンレポートの識別に利用される際にも混乱が起きやすい。これは、プリアンブルインデックスが(空間的に)再利用されうるためである。例えば2つのフェムトセルが、同じマクロセルのカバーする範囲内で同じプリアンブルインデックスを有する場合がある。
【0044】
従って、曖昧さが生じる可能性を排除するべく、実施形態では、BSIDの全値を含む計測レポートを利用する(つまりワイルドカードを利用しないBSID値を利用する)。
【0045】
図5Aおよび図5Bは、サービス提供基地局502と移動局504との間の例示的な相互作用を示す。より詳しくは、これらの図は、隣接する基地局のリストのブロードキャストおよびスキャンプロシージャを例示したものである。
【0046】
図5Aのブロック520で、サービス提供基地局502は隣接する基地局のリストをブロードキャストする。この隣接する基地局のリストは、3グループの隣接する基地局を公示する。より具体的には、隣接する基地局のリストは、BSID*1、プリアンブルインデックス*1、およびキャリア周波数1がカバーする第1グループ、BSID*2、プリアンブルインデックス*2、およびキャリア周波数1がカバーする第2グループ、BSID*3、プリアンブルインデックス*3、およびキャリア周波数3がカバーする第3グループを含む。このように実施形態のこの隣接する基地局のリストでは、図4のフォーマットが利用されている。
【0047】
図5Aではさらに(ブロック522で)サービス提供基地局502が移動局504にコマンドを送信する。このコマンドにより、移動局504は一群の対象基地局にスキャン動作を行うよう指示される。図5Aではこの一群の対象基地局は、BSID*2、プリアンブルインデックス*2、およびキャリア周波数1で示されている。
【0048】
このコマンドを受信した移動局504は(ブロック524で)キャリア周波数1でスキャン動作を行い、BSID*2、プリアンブルインデックス*2がカバーしていない対象基地局を対象から外す。
【0049】
このスキャン動作に続いて、移動局504は(ブロック526で)基地局502に対してスキャンレポートを送信する。図5Aにおけるスキャンレポートは、2つの隣接する基地局の計測値を含んでいる(つまり、BSID1の計測値1、および、BSID2の計測値2)。上で示したようにこれらのスキャンレポートはBSID*を利用しておらず、隣接する基地局各々に対して通常のBSID値を利用している。
【0050】
図5Bの相互作用は、図5Aのものに類似している。しかし図5Bでは、スキャンが移動局504側から始められている。より具体的には、ブロック522、524、および526がブロック550および552で置き換わっている。
【0051】
ブロック550で移動局504は、ブロック520でブロードキャストされた隣接する基地局のリストに基づいたスキャンを行う。特に、移動局504は、キャリア周波数1でスキャンを行う。このスキャン中に、移動局504は、キャリア周波数1でブロードキャストされた隣接する基地局のリストがカバーしていない(つまり、BSID*2およびプリアンブルインデックス*2がカバーしていない)対象基地局を対象から外す。
【0052】
このスキャン動作に続いて、移動局504は(ブロック552で)基地局502に対してスキャンレポートを送信する。図5Bにおけるスキャンレポートは、2つの隣接する基地局の計測値を含んでいる(つまり、BSID1の計測値1、および、BSID2の計測値2)。本例ではこれら隣接する基地局は、ブロック520で送られた隣接する基地局のリストのブロードキャストによりカバーされている(より具体的にはキャリア周波数1の範囲内にある)。上に示したようにこれらのスキャンレポートはBSID*を利用しておらず、隣接する基地局各々に対して通常のBSID値を利用している。
【0053】
上述したように、ワイルドカード技術を利用することで複数の値をカバーすることができる。例えばこの技術では、BSID* = 0xFFFFFFFF0***というように共通の接頭辞を示すことができる。さらにこの技術では、BSID* = 0x***FFFFFFFF0というように共通の接尾辞を示すこともできる。さらにこの技術は、BSID* = 0xFFFF***FFFF0というように一般的な範囲を示すこともできる。
【0054】
この技術は、様々な方法によるフォーマットが可能である。図6は、ワイルドカードエンコード技術のフォーマット600の例を示す。このフォーマットは、IEEE802.16のNBR−ADV等の隣接する基地局のリストで利用することができる。
【0055】
図6に示すフォーマット600は、ワイルドカードフラグパラメータ602を含む。このパラメータは、複数の値(例えば複数のBSIDまたは複数のプリアンブルインデックス)をカバーする「ワイルドカード化された」インジケータが利用されているのか、あるいは、単一の値(例えば単一のBSIDまたは単一のプリアンブルインデックス)を示す従来のインジケータが利用されているのかを表している。
【0056】
ワイルドカード技術パラメータ604は、複数のエンコード技術のうちいずれが利用されているかを示す。例えばパラメータ604は、共通の接頭辞、共通の接尾辞、または範囲のいずれがエンコードされているかを示すことができる。
【0057】
フィールド606は、パラメータ604が示す技術に則った値を示す。例えばパラメータ604が共通の接頭辞の利用を示している場合には、フィールド606はその接頭辞の長さおよび値を示す。一方でパラメータ604が共通の接尾辞の利用を示している場合には、フィールド606はその接尾辞の長さおよび値を示す。また、パラメータ604が範囲の利用を示している場合には、フィールド606は開始値および終了値を示す。
【0058】
これに加えて、または、この代わりに、ワイルドカード値は、固定された長さのストリングでフォーマットされてもよい。例えば、固定された長さのシンボル(例えば8ビットの文字)は、16進数法フィールドの各桁をエンコードすることができる。例えば、文字ストリングは、ワイルドカードを表す特定の文字(例えば「X」)を1以上有する16進数法に基づく値を示すこともできる。例えば、「XFFFXXFFFF10」のストリングにおいて各「X」がワイルドカード値を表している。
【0059】
図7は本明細書の1以上の実施形態で実行される動作を表しうる論理フロー700の一例を示す。このフローは図1のコンテキストで利用することができる。しかし実施形態がこのコンテキストに限定されるわけではない。さらに図7では特定のシーケンスが示されているが、他のシーケンスを利用することもできる。さらに図示されている動作は、パラレルおよび/またはシーケンシャルに様々な組み合わせで実行されてよい。
【0060】
ブロック702で、基地局は隣接する基地局を特定する。これは、例えば制御メッセージの交換、様々な管理プロトコルの実行等の様々な技術により実行可能である。
【0061】
この特定に基づいて、基地局は(ブロック704)で複数の基地局を示すメッセージを生成する。例えばこのメッセージは隣接する基地局のリスト(NBR−ADV)メッセージ、スキャンコマンドメッセージ、さらには他の種類のメッセージであってよい。このメッセージでは、複数の基地局を、ここで記載する技術(例えばワイルドカードに基づく技術)によって表示することができる。そしてブロック706で基地局はメッセージを無線により送信する。
【0062】
ブロック708で移動局(例えば基地局のサービスを受けている移動局)がメッセージを受信する。すると移動局は、このメッセージに基づく動作を行うことができる。動作の例には、隣接する基地局のリストの格納/更新、スキャン動作の実行(例えば基地局がそれを指示した場合等)、その他が含まれるが、これらに限定はされない。
【0063】
ブロック710が示すように、移動局は基地局に応答メッセージを送ることができる。例えば、移動局はスキャンレポートメッセージを送信することができる。このメッセージには、隣接する基地局を明示するような計測レポートが含まれてよい。例えばこの計測レポートはBSIDインジケータを含むことができる。
【0064】
図8は、例えば基地局(例えばBS102a−gのいずれか)および/または移動局(MS104a−hのいずれか)等の無線デバイスに含まれうる実装例800を示す。実装例800は、様々なエレメントを含むことができる。例えば図8は、複数のアンテナ802a−c、トランシーバモジュール804、ホストモジュール806、および制御モジュール808を含む実装例800を示している。これらエレメントはハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装可能である。
【0065】
アンテナ802a−cは、遠隔デバイスとの間で無線信号を交換する。3つのアンテナが図示されてはいるが、アンテナの数はいずれであっても構わない(例えば1以上)。さらに実施形態では、1以上の送信アンテナおよび1以上の受信アンテナを利用してよい。この複数のアンテナ構成は、ビーム形成をする場合、あるいは遠隔デバイスとの間で複数の空間ストリームを利用する場合に利用可能である。
【0066】
トランシーバモジュール804は、他のデバイスとの間で情報を交換する。図8に示すように、トランシーバモジュール804は、送信部810と受信部812とを含む。動作中に、トランシーバモジュール804は、アンテナ802a−cと他のエレメント(例えばホストモジュール806および制御モジュール808)との間のインタフェースを提供する。例えば、送信部810は、これらエレメントからシンボルを受信して、アンテナ802a−cの1以上による無線送信用の対応する信号を生成する。これには、変調、増幅、および/または、フィルタリング等の動作が利用されてよい。しかし他の動作を利用することもできる。
【0067】
一方で、受信部812はアンテナ802a−cの1以上からの信号を取得して、対応するシンボルを生成する。そしてこれらシンボルは、ホストモジュール806および制御モジュール808等のエレメントに提供されてよい。このシンボルの生成には、復調、増幅、および/または、フィルタリングを含むがこれらに限定はされない動作が利用されてよい。
【0068】
トランシーバモジュール804が生成および受信する信号は様々なフォーマットであってよい。例えばこれら信号は、OFDM(直交周波数分割多重)に基づくスキーム(例えばOFDMA(直交周波数分割多元接続))に準拠して変調されていてよい。もちろん他のスキームおよびフォーマット(例えばQPSK、BPSK、FSK等)を利用することもできる。
【0069】
これら特徴を提供するべく、送信部810および受信部812は、各々が様々なコンポーネント(例えば変調器、復調器、増幅器、フィルタ、バッファ、アップコンバータ、および/またはダウンコンバータ)を含むことができる。これらコンポーネントは、ハードウェア(例えばエレクトロニクス)、ソフトウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装可能である。
【0070】
トランシーバモジュール804と他のエレメントとの間で交換されるシンボルは、1以上のプロトコルに関する、および/または、1以上のユーザアプリケーションに関するメッセージまたは情報を形成することができる。従ってこれらエレメントは、これらプロトコル(1または複数)および/またはユーザアプリケーション(1または複数)に対応する動作を行うことができる。プロトコルの例には、様々な媒体アクセスの制御および発見プロトコルが含まれてよいが、これらに限定はされない。ユーザアプリケーションの例には、電話技術、メッセージング、電子メール、ウェブ閲覧、コンテンツ(例えば動画および音声)配信/受信が含まれてよい。
【0071】
さらにトランシーバモジュール804は信号を送信するのに様々なアクセス技術を利用することができる。例えば、トランシーバモジュール804は、時間分割複信(TDD)、周波数分割複信(FDD)等の複信方式を利用することができる。しかし実施形態はこれらの技術に限定はされない。
【0072】
実施形態における制御モジュール808はここに記載される様々な動作を行うことができる。例えば図8は、様々なメッセージを生成することのできるメッセージ生成モジュール814を含む制御モジュール808を示している。メッセージの例には、ここに記載される隣接する基地局のリスト(例えばNBR−ADV)メッセージ、スキャンコマンドメッセージ、およびスキャンレポートメッセージが含まれる。さらに図8は、スキャンモジュール816を含む制御モジュール808を示している。スキャンモジュール816は、(例えば移動局の実装例では)、隣接する基地局(例えばサービス提供基地局が示す隣接する基地局)をスキャンおよび計測する目的に利用することができる。
【0073】
これら動作を実行するべく、制御モジュール808は、トランシーバモジュール804との間で情報および/または信号を交換する。この情報は、遠隔デバイス(例えばBSおよび/またはMS)との間で交換されるメッセージの形態、および、計測およびスキャンレポートの生成に利用されるBSから受信される情報の形態であってよい。
【0074】
ホストモジュール806は、遠隔デバイスとの間で交換される無線信号に対応するシンボルをトランシーバモジュール804との間で交換することができる。これらシンボルは、1以上のプロトコルに関する、および/または、1以上のユーザアプリケーションに関するメッセージまたは情報を形成することができる。従ってホストモジュール806は、これらプロトコル(1または複数)および/またはユーザアプリケーション(1または複数)に対応する動作を行うことができる。プロトコルの例には、様々な媒体アクセス、ネットワーク、トランスポートおよび/またはセッション層プロトコルが含まれる。ユーザアプリケーションの例には、電話技術、メッセージング、電子メール、ウェブ閲覧、コンテンツ(例えば動画および音声)配信/受信が含まれてよい。
【0075】
本明細書では、様々な実施形態がハードウェアエレメント、ソフトウェアエレメント、またはこれらの組み合わせにより実装可能である。ハードウェアエレメントの例には、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路エレメント(例えばトランジスタ、抵抗、コンデンサ、インダクタ等)、集積回路、特定用途向けIC(ASIC)、プログラム可能論理回路(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体素子、チップ、マイクロチップ、チップセット等が含まれてよい。
【0076】
ソフトウェアの例には、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、機械プログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、プロシージャ、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、シンボル、またはこれらの任意の組み合わせが含まれてよい。
【0077】
一部の実施形態は、例えば機械可読である格納媒体または物品を利用して実装することができる。格納媒体は、機械により実行されると、機械に実施形態における方法および/または動作を実行させることのできる命令または命令セットを格納することができる。このような機械には、例えば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングデバイス、処理デバイス、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ等が含まれてよく、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適切な組み合わせを利用した実装が可能である。
【0078】
本明細書に示す実施形態は、格納媒体または機械可読物品を含むことができる。これらには、例えば任意の適切な種類のメモリユニット、メモリデバイス、メモリ物品、メモリ媒体、格納デバイス、格納物品、格納媒体および/または格納ユニット(例えば、メモリ、取り外し可能または取り外し不可能媒体、消去可能または消去不可能媒体、書き込み可能または再書き込み可能媒体、デジタルまたはアナログ媒体、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、CD−R,CD−RW、光ディスク、磁気媒体、光磁気媒体、取り外し可能メモリカードまたはディスク、様々な種類のDVD,テープ、カセット等)が含まれてよい。命令には、任意の適切な高レベル、低レベル、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイル済み、および/または、解釈済みプログラミング言語を利用して実装された、任意の適切な種類のコード(例えばソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、暗号化コード等)が含まれてよい。
【0079】
本発明の様々な実施形態を上述してきたが、これらは例示目的で示されたにすぎず、限定は意図していないことを理解されたい。例えば実施形態はIEEE802.16ネットワークに関するコンテキストに限定されない。
【0080】
当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱することなく形態および詳細に対して様々な変更を加えることができるであろう。従って本発明の範囲は、上述された例示的な実施形態のいずれにも限定されるべきではなく、以下の請求項およびその均等物によってのみ定義されるべきである。
【背景技術】
【0001】
無線ネットワークは通常セルラートポロジーを利用して、物理的に大きな領域に無線通信機能を提供している。これらトポロジーを利用することで、複数の個々のセルが様々な利点を提供することができる。この利点の例としては、通信容量の向上とトランスミッタ電力レベルの低減とが挙げられる。
【0002】
各セル内では、対応する基地局(BS)が1以上の移動局(MS)に対して通信アクセスを提供する。動作中、セルの基地局は隣接する基地局のリストをブロードキャストすることができる。隣接する基地局のリストは、移動局(MS)に対して、隣接する基地局を通知する。従って、隣接する基地局のリストを利用することで、移動局はネットワークトポロジーの情報を得ることができる。これによりセル間の移動管理(ハンドオーバ等)が可能となる。
【0003】
WiMAXネットワークは、IEEE802.16規格に準拠して動作する無線ネットワークである。WiMAXネットワークでは、基地局は、隣接する基地局のリストをNBR−ADVメッセージの形でブロードキャストすることができる。
【0004】
セルラートポロジーは、重複するセルの様々な配置を利用することができる。例えば、大きなセル(例えばマクロセル)は、多くの小さなセル(例えばマイクロセル、ピコセル、および/または、フェムトセル)を含みうる。故にこのシナリオでは、多くの基地局が隣り合っており、それらの報告が必要となる場合がある。これにより隣接する基地局のリストのブロードキャストが非常に大きくなってしまう。この結果、過剰な通信オーバヘッドが消費されうる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図面では、概して、同一の、機能的に類似した、および/または、構造的に類似したエレメントを示す場合には同じ参照番号を利用する。エレメントが最初に登場した図面番号を、参照番号の一番左側の桁に示す。以下の添付図面を参照して本発明を説明する。
【図1】例示的な動作環境を示す。
【図2】例示的な隣接する基地局のリストフォーマットを示す。
【図3】例示的な隣接する基地局のリストフォーマットを示す。
【図4】例示的な隣接する基地局のリストフォーマットを示す。
【図5A】基地局と移動デバイスとの間の例示的な相互作用を示す。
【図5B】基地局と移動デバイスとの間の例示的な相互作用を示す。
【図6】例示的なワイルドカードエンコード技術を示す。
【図7】論理フロー図である。
【図8】無線デバイス内の実装例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
実施形態では、隣接する基地局の表示に関する技術が提供される。例えば実施形態では、複数の隣接する基地局を示すメッセージを生成して無線により送信することができる。このメッセージは、1以上のワイルドカード値を有するインジケータを含みうる。このワイルドカード値を利用する実施形態によると、インジケータは複数の隣接する基地局に対応する情報を提供することができる。例えば、インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示しうる。この代わりに、インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示すこともできる。さらには、インジケータは複数のキャリア周波数を示すこともできる。このような技術を利用することにより、移動管理を曖昧にすることなくオーバヘッドを節約することができるようになる。このような技術は、任意の過去、現在、または将来のIEEE802.16(WiMAX)規格またはその拡張規格に(部分的に、または全体的に)準拠して動作するネットワークで利用することができる。しかし実施形態はそのようなネットワークに限定はされない。
【0007】
図1は、例示的な動作環境100を示す。この環境には、複数の基地局(BS102a−g)、および、複数の移動局(MS)104a−hが含まれている。BS102a−gはそれぞれ対応するセル106a−gを提供する。図1に示すように、セル106d、106e、および106fはセル106a内にある。従って例えばセル106aはマイクロセルであり、セル106d、106e、および106fはそれぞれマクロセル、ピコセル、またはフェムトセルであってよい。
【0008】
図1はMS104aがセル106aおよび106eの中にあると示している。MS104bはセル106a内にあり、MS104cはセル106fおよび106a内にあり、MS104dはセル106dおよび106a内にあり、MS104eはセル106c内にあり、MS104fはセル106b内にあり、MS104gはセル106g内にあり、MS104hはセル106g内にある。
【0009】
基地局102a−gは、MS104a−hに対して無線接続を提供して、これらMSが互いに通信できるよう、あるいはネットワークの任意の他の実体と通信できるようにしてよい。さらに基地局102a−gは、他のネットワークに対する接続を提供することができる。例えば図1は、コアネットワーク109に接続された基地局102aを示す。また、コアネットワーク109は、MS104a−hに対して、有線電話ネットワーク110に対するアクセスおよびインターネット112に対するアクセスを提供する。これらの接続は例示であって限定ではない。従って他の接続の構成を利用することもできる。
【0010】
図1のエレメントは、様々なネットワーキング規格に準拠して動作することができる。規格の例には1以上のIEEE802.16WiMAX規格が含まれるがこれに限定はされない。
【0011】
一般的な動作においては、BS102a−gは、それぞれ隣接する基地局のリスト(例えばNBR−ADVメッセージ)をブロードキャストすることができる。例えば図1はBS102cが隣接する基地局のリスト120をブロードキャストしていると示している。隣接する基地局のリスト120は、BS102cに隣接する基地局を特定する。一例としては、隣接する基地局のリスト120は、BS102a、102d、102e、102f、および102gをそれぞれ隣接する基地局として特定している。
【0012】
隣接する基地局のリスト120を受信すると、セル106c内の移動局(例えばMS104e)は、含まれている情報を利用して様々な動作を行うことができる。動作の例には、スキャンおよびハンドオーバ動作が含まれるがこれらに限定はされない。
【0013】
現在のIEEE802.16(WiMAX)ネットワークでは、隣接する基地局のリスト(例えばNBR−ADVメッセージ)の生成が、全ての隣接する基地局のループにより管理されている。このループを以下の疑似コード例1に示す。
【表1】
【0014】
疑似コード例1においては、Nは隣接する基地局の数を表す。従って、隣接する基地局のリストは、各隣接する基地局(BSi)について、該隣接する基地局の識別子(BSID)、および、該隣接する基地局のキャリア周波数を示すことができる。さらに隣接する基地局のリストは、各隣接する基地局(BSi)について、該隣接する基地局の他の構成情報を示すこともできる。
【0015】
IEEE802.16ネットワークでは、BSIDは一意に基地局を特定する48ビット値である。さらにIEEE802.16ネットワークでは、プリアンブルインデックスは、基地局が特定のキャリア周波数で利用する予め定められたプリアンブルを示す一定の値(例えば整数値)である。
【0016】
図2は、疑似コード例1に準拠する例示的なフォーマット200を示す。このフォーマットは、隣接する基地局のリストのブロードキャストに(例えばNBR−ADVメッセージ内に)含めることもできる。図2に示すように、このフォーマットはN個の隣接する基地局の情報を含む。より詳しくは、図2は、隣接する基地局各々について個別に、BSID202(2021−202Nとして図示)、プリアンブル204(2041−204Nとして図示)、およびキャリア周波数206(2061−206Nとして図示)が含まれることを示している。さらにオプションとして構成情報208(2081−208Nとして図示)を各隣接する基地局に個別に設けることもできる。
【0017】
上述したように、隣接する基地局のリストは非常に大きくなりがちである。従ってそれらの送信には、過度の通信リソース消費が伴う。実施形態では隣接する基地局のリストのサイズを低減させることができるので好適である。例えば実施形態では、特定のフィールドについては部分的な情報しか含めないような隣接する基地局のリストをブロードキャストすることができる。この特徴によると、移動管理を曖昧にすることなくオーバヘッドを節約することができるので好適である。
【0018】
疑似コード例1により上で示したように、現在のIEEE802.16における隣接する基地局のリストのブロードキャストには、各隣接する基地局について複数の形態の情報が含まれている。しかし、通常はこのような完全な情報を隣接する基地局のリストで搬送することは必ずしも必要ではない。例えばある移動局が隣接する基地局についてスキャンを行うときであれば、プリアンブルインデックスおよびキャリアは、他のものよりも有用であろう。これは移動局が、自身が特定のキャリア周波数でスキャンを行う対象であるBSのダウンリンク制御送信を読み取ることにより対応するBSIDを最終的に取得することができるからである。
【0019】
従って実施形態では、1つの識別子が一群の隣接する基地局を示すことができるよう、例えば、ワイルドカード値を有するインジケータを利用することができる。例えば実施形態では、BSIDインジケータ等(本明細書では「BSID*」と称する)を利用することができる。特定のBSID*の値によって一群の基地局を取り出すことができる。こうすることでBSID*インジケータを利用することで、隣接する基地局のリストのブロードキャストのオーバヘッドを低減させることができるので好適である。
【0020】
例えば、3つの隣接するBSが以下のBSID(16進数法による):0xFFFFFFFF0001, 0xFFFFFFFF00A5, 0xFFFFFFFF0A02を有するようなケースを想定することにする。これらのBSID値は、0xFFFFFFFF0***というBSID*として抽象化することができる。このBSID*では、星印が「ワイルドカード」あるいは「ドントケア」値を表している。従ってこのBSID*が、3つのBSID各々がカバーする範囲をエンコードしている。
【0021】
複数の隣接する基地局をカバーするBSID*を利用した、隣接する基地局のリストを、以下の疑似コード例2に示す。
【表2】
【0022】
この疑似コードでは、隣接する基地局のリストのブロードキャストにBSID*が含まれている。このBSID*は、ワイルドカード値(1または複数)を含むことにより複数(N個)の隣接する基地局をカバーしている。一方で、この隣接する基地局のリストには、N個の隣接する基地局各々に対して個々にプリアンブルインデックスが含まれている。さらにこの隣接する基地局のリストには、隣接する基地局各々に対して個別に構成情報も含まれている。
【0023】
図3は、疑似コード例2に準拠する例示的なフォーマット300を示す。このフォーマットは、隣接する基地局のリストのブロードキャストに(例えばNBR−ADVメッセージ内に)含めることもできる。図3に示すように、このフォーマットはN個の隣接する基地局の情報を含む。より詳しくは、図3は、N個の隣接する基地局全てをカバーするBSID*302が提供されていることを示している。さらに隣接する基地局各々について個別に、プリアンブルインデックス304(3041−304Nとして図示)およびキャリア周波数306(3061−306Nとして図示)が含まれることを示している。さらにオプションとして構成情報308(3081−308Nとして図示)を各隣接する基地局に個別に設けることもできる。
【0024】
図3のフォーマットによって、1つのセットのN個の隣接する基地局の情報が提供される。実施形態では、このフォーマットをさらなるセットの基地局についても繰り返すことができる。従って隣接する基地局のリストは、各セットを対応するBSID*で表すようにすることで、複数のセットの隣接する基地局を公示する(advertise)ことができる。
【0025】
上述したような隣接する基地局のリストを受信すると、MSは隣接する基地局をスキャンして、それらのBSIDを判断することができる(先ずは隣接する基地局のリストが公示しているプリアンブルインデックスから基地局を特定することにより)。BSID値がブロードキャストされているBSID*がカバーする範囲内にある場合には、MSは対応する基地局を、公示されている隣接する基地局であるとみなす。従って実施形態では、MSはこの基地局を、ハンドオーバ用に推奨できる潜在的な対象基地局とみなすことができる。
【0026】
従ってBSID*をプリアンブルインデックスと組み合わせて利用することができる。例えば、疑似コード例2(既に示した)では、隣接する基地局のリストは、BSID*(1以上の隣接する基地局をカバーする)、および、複数の隣接する基地局各々について個別にプリアンブルインデックスを含んでいる。
【0027】
しかし、多くの小さなセルを有する密集した配置においては、各隣接する基地局のプリアンブルインデックスをブロードキャストすると高価になりすぎる。従って実施形態では、複数のプリアンブルインデックスを示すために、1以上のワイルドカード値を含むプリアンブルインデックスインジケータを利用することができる。
【0028】
例えば実施形態ではこのようなプリアンブルインデックスインジケータを利用することができる(本明細書では「プリアンブルインデックス*」と称することにする)。特定のプリアンブルインデックス*の値によって複数のプリアンブルインデックスを取り出すことができる。この結果、プリアンブルインデックス*を利用することで、隣接する基地局のリストのブロードキャストのオーバヘッドを低減させることができるので好適である。
【0029】
ワイルドカードBSID*およびプリアンブルインデックス*を利用した、隣接する基地局のリストを以下の疑似コード例3に示す。
【表3】
【0030】
この疑似コード例3に示されているように、SBSはBSID*およびプリアンブルインデックス*を利用して、特定のキャリア周波数にある一群の隣接する基地局を示すことができる。あるいは、BSID*およびプリアンブルインデックス*に関連付けられた特定のキャリア周波数を示す代わりに、1以上のワイルドカード値を有するキャリア周波数インジケータ(キャリア周波数*インジケータ)を利用して複数のキャリア周波数(例えば1つの範囲内の複数のキャリア周波数)をカバーすることもできる。疑似コード例3においては、プリアンブルインデックス*は、隣接する基地局が利用している1つの範囲内の複数のプリアンブルインデックス値を示すことにより複数のプリアンブルインデックスをカバーすることができる。
【0031】
従って実施形態では、隣接する基地局のリストの1つの入力値で、一群の隣接する基地局を表すことができる。この1つの入力値には、様々な形態の圧縮された情報を含めることができる。例えばこの圧縮された情報には、BSID*インジケータ、プリアンブルインデックス*インジケータ、キャリア周波数インジケータ、および/または、キャリア周波数*インジケータが含まれてよい。
【0032】
さらに、疑似コード例3に従って生成される隣接する基地局のリストには構成情報が含まれてよい。この構成情報には、隣接する基地局のリストに含まれる全ての隣接する基地局が共有する情報が含まれてよい。さらにこの構成情報には、1以上の情報が含まれてよく、各情報は、隣接する基地局のリストに含まれる個々の基地局に関するものであってよい。
【0033】
「圧縮」された情報は、移動局の効率的なスキャンを促すのに足るものであってよい。移動局はこのスキャンに基づいて(適宜)、ある隣接する基地局のダウンリンク制御チャネルから直接、より多くのシステム構成情報を取得することができる。
【0034】
図4は、疑似コード例3に準拠する例示的なフォーマット400を示す。このフォーマットは、隣接する基地局のリストのブロードキャストに(例えばNBR−ADVメッセージ内に)含めることもできる。図4に示すように、このフォーマットはN個の隣接する基地局の情報を含む。より詳しくは、図4は、N個の隣接する基地局全てをカバーして、BSID*402、プリアンブルインデックス*404、およびキャリア周波数406(あるいはこの代わりにキャリア周波数*インジケータであってもよい)が含まれることを示している。さらに、N個の隣接する基地局全てが共有する構成情報408が提供されていてもよい。さらに構成情報410(4101−410Nとして図示)を各隣接する基地局に個別に設けることもできる。
【0035】
図4のフォーマットによって、1つのセットのN個の隣接する基地局の情報が提供される。実施形態では、このフォーマットをさらなるセットの基地局についても繰り返すことができる。従って隣接する基地局のリストは、各セットが対応するBSID*、プリアンブルインデックス*、およびキャリア周波数(またはキャリア周波数*)の値それぞれで表されるような複数のセットの隣接する基地局を公示することができる。
【0036】
実施形態ではワイルドカードを有するインジケータを他の方法で利用することもできる。例えばサービス提供基地局(SBS)は、BSID*を利用して移動局に対して一群の基地局をスキャンするよう命令することができる。これは例えばSBSがどの隣接する基地局が移動局に対する最適なハードオーバの候補局であるか分からない場合等に行うことができる。
【0037】
従ってBSID桁値(バイナリ桁値、16進法の桁値等)をワイルド値で置き換えることにより、実施形態ではMAC制御シグナリングメッセージに纏わるオーバヘッドを低減させることができるので好適である。このオーバヘッドの低減効果は、マクロセル、フェムトセル、および/または、ピコセルを利用するような、密集した配置では顕著なものとなろう。
【0038】
上述した例はあくまで例示であって限定ではない。従って実施形態では他の形態の情報を圧縮する目的にワイルドカードエンコードフォーマットを利用することもできる。例えばキャリア周波数インジケータがワイルドカード値(1または複数)を利用して複数のキャリア周波数を示すこともできる。
【0039】
例えばネットワークオペレータは、キャリア周波数を1セット利用する複数の基地局を提供する場合がある。本例においては、この1セットのキャリア周波数を、インデックス値とキャリア周波数との間に1対1の対応関係があるようなネットワーク全体のインデックススキームにより表す。一群の基地局(例えば特定のセルタイプの基地局)がこれらキャリア周波数のサブセットに配置される場合、ワイルド値を有するキャリア周波数インジケータを利用することによりこのサブセット全体をカバーすることができる。例えばこのようなインジケータは1つの範囲内の複数のキャリア周波数をエンコードすることができる。これにより移動局のスキャンが促されるので好適である。
【0040】
ここで記載するように、サービス提供基地局は隣接する基地局のリストをブロードキャストすることができる。これを受信した移動局は、この隣接する基地局のリストが示している隣接する基地局(1または複数)の動作をスキャンすることができる。そして移動局は、サービス提供基地局に対してスキャンレポートを送信することで応答することができる。スキャンレポートには、1以上の隣接する基地局それぞれの計測レポートが含まれる。
【0041】
圧縮された隣接する基地局のリストを利用している場合には(例えば、疑似コード例2または疑似コード例3におけるフォーマットの隣接する基地局のリストを利用している場合)、対応するスキャンレポート(1または複数)は、どの基地局がどの計測レポートに対応するものかの対応付けを、曖昧でないようにしておかなくてはならない。このことはサービス提供基地局が適切なハンドオーバに関する決定を行う際等に必要となる。
【0042】
対応付けが曖昧になる場合は、計測レポートが圧縮されたインジケータ(例えばBSID*、プリアンブルインデックス*等)を利用している場合に生じやすい。これは、圧縮された隣接する基地局のリストを利用すると、移動局が、たとえスキャン後であっても、隣接する基地局のサブセットの情報(例えばBSID、プリアンブルインデックス等)しか入手できないことに起因している。これは、サービス提供基地局が、全隣接する基地局に関する全情報(例えばBSID,プリアンブルインデックス等)を有する場合とは対照的である。
【0043】
計測レポートで他の形態のインジケータを利用する場合にも、対応付けが曖昧になりやすい。例えば、対象BSの順序インデックスを、隣接するBSから見つけるのが難しいことがある。これは移動局が、圧縮された隣接する基地局のリストから特定のBSの順序インデックスを推定することが難しいことに起因している。さらに、プリアンブルインデックスがスキャンレポートの識別に利用される際にも混乱が起きやすい。これは、プリアンブルインデックスが(空間的に)再利用されうるためである。例えば2つのフェムトセルが、同じマクロセルのカバーする範囲内で同じプリアンブルインデックスを有する場合がある。
【0044】
従って、曖昧さが生じる可能性を排除するべく、実施形態では、BSIDの全値を含む計測レポートを利用する(つまりワイルドカードを利用しないBSID値を利用する)。
【0045】
図5Aおよび図5Bは、サービス提供基地局502と移動局504との間の例示的な相互作用を示す。より詳しくは、これらの図は、隣接する基地局のリストのブロードキャストおよびスキャンプロシージャを例示したものである。
【0046】
図5Aのブロック520で、サービス提供基地局502は隣接する基地局のリストをブロードキャストする。この隣接する基地局のリストは、3グループの隣接する基地局を公示する。より具体的には、隣接する基地局のリストは、BSID*1、プリアンブルインデックス*1、およびキャリア周波数1がカバーする第1グループ、BSID*2、プリアンブルインデックス*2、およびキャリア周波数1がカバーする第2グループ、BSID*3、プリアンブルインデックス*3、およびキャリア周波数3がカバーする第3グループを含む。このように実施形態のこの隣接する基地局のリストでは、図4のフォーマットが利用されている。
【0047】
図5Aではさらに(ブロック522で)サービス提供基地局502が移動局504にコマンドを送信する。このコマンドにより、移動局504は一群の対象基地局にスキャン動作を行うよう指示される。図5Aではこの一群の対象基地局は、BSID*2、プリアンブルインデックス*2、およびキャリア周波数1で示されている。
【0048】
このコマンドを受信した移動局504は(ブロック524で)キャリア周波数1でスキャン動作を行い、BSID*2、プリアンブルインデックス*2がカバーしていない対象基地局を対象から外す。
【0049】
このスキャン動作に続いて、移動局504は(ブロック526で)基地局502に対してスキャンレポートを送信する。図5Aにおけるスキャンレポートは、2つの隣接する基地局の計測値を含んでいる(つまり、BSID1の計測値1、および、BSID2の計測値2)。上で示したようにこれらのスキャンレポートはBSID*を利用しておらず、隣接する基地局各々に対して通常のBSID値を利用している。
【0050】
図5Bの相互作用は、図5Aのものに類似している。しかし図5Bでは、スキャンが移動局504側から始められている。より具体的には、ブロック522、524、および526がブロック550および552で置き換わっている。
【0051】
ブロック550で移動局504は、ブロック520でブロードキャストされた隣接する基地局のリストに基づいたスキャンを行う。特に、移動局504は、キャリア周波数1でスキャンを行う。このスキャン中に、移動局504は、キャリア周波数1でブロードキャストされた隣接する基地局のリストがカバーしていない(つまり、BSID*2およびプリアンブルインデックス*2がカバーしていない)対象基地局を対象から外す。
【0052】
このスキャン動作に続いて、移動局504は(ブロック552で)基地局502に対してスキャンレポートを送信する。図5Bにおけるスキャンレポートは、2つの隣接する基地局の計測値を含んでいる(つまり、BSID1の計測値1、および、BSID2の計測値2)。本例ではこれら隣接する基地局は、ブロック520で送られた隣接する基地局のリストのブロードキャストによりカバーされている(より具体的にはキャリア周波数1の範囲内にある)。上に示したようにこれらのスキャンレポートはBSID*を利用しておらず、隣接する基地局各々に対して通常のBSID値を利用している。
【0053】
上述したように、ワイルドカード技術を利用することで複数の値をカバーすることができる。例えばこの技術では、BSID* = 0xFFFFFFFF0***というように共通の接頭辞を示すことができる。さらにこの技術では、BSID* = 0x***FFFFFFFF0というように共通の接尾辞を示すこともできる。さらにこの技術は、BSID* = 0xFFFF***FFFF0というように一般的な範囲を示すこともできる。
【0054】
この技術は、様々な方法によるフォーマットが可能である。図6は、ワイルドカードエンコード技術のフォーマット600の例を示す。このフォーマットは、IEEE802.16のNBR−ADV等の隣接する基地局のリストで利用することができる。
【0055】
図6に示すフォーマット600は、ワイルドカードフラグパラメータ602を含む。このパラメータは、複数の値(例えば複数のBSIDまたは複数のプリアンブルインデックス)をカバーする「ワイルドカード化された」インジケータが利用されているのか、あるいは、単一の値(例えば単一のBSIDまたは単一のプリアンブルインデックス)を示す従来のインジケータが利用されているのかを表している。
【0056】
ワイルドカード技術パラメータ604は、複数のエンコード技術のうちいずれが利用されているかを示す。例えばパラメータ604は、共通の接頭辞、共通の接尾辞、または範囲のいずれがエンコードされているかを示すことができる。
【0057】
フィールド606は、パラメータ604が示す技術に則った値を示す。例えばパラメータ604が共通の接頭辞の利用を示している場合には、フィールド606はその接頭辞の長さおよび値を示す。一方でパラメータ604が共通の接尾辞の利用を示している場合には、フィールド606はその接尾辞の長さおよび値を示す。また、パラメータ604が範囲の利用を示している場合には、フィールド606は開始値および終了値を示す。
【0058】
これに加えて、または、この代わりに、ワイルドカード値は、固定された長さのストリングでフォーマットされてもよい。例えば、固定された長さのシンボル(例えば8ビットの文字)は、16進数法フィールドの各桁をエンコードすることができる。例えば、文字ストリングは、ワイルドカードを表す特定の文字(例えば「X」)を1以上有する16進数法に基づく値を示すこともできる。例えば、「XFFFXXFFFF10」のストリングにおいて各「X」がワイルドカード値を表している。
【0059】
図7は本明細書の1以上の実施形態で実行される動作を表しうる論理フロー700の一例を示す。このフローは図1のコンテキストで利用することができる。しかし実施形態がこのコンテキストに限定されるわけではない。さらに図7では特定のシーケンスが示されているが、他のシーケンスを利用することもできる。さらに図示されている動作は、パラレルおよび/またはシーケンシャルに様々な組み合わせで実行されてよい。
【0060】
ブロック702で、基地局は隣接する基地局を特定する。これは、例えば制御メッセージの交換、様々な管理プロトコルの実行等の様々な技術により実行可能である。
【0061】
この特定に基づいて、基地局は(ブロック704)で複数の基地局を示すメッセージを生成する。例えばこのメッセージは隣接する基地局のリスト(NBR−ADV)メッセージ、スキャンコマンドメッセージ、さらには他の種類のメッセージであってよい。このメッセージでは、複数の基地局を、ここで記載する技術(例えばワイルドカードに基づく技術)によって表示することができる。そしてブロック706で基地局はメッセージを無線により送信する。
【0062】
ブロック708で移動局(例えば基地局のサービスを受けている移動局)がメッセージを受信する。すると移動局は、このメッセージに基づく動作を行うことができる。動作の例には、隣接する基地局のリストの格納/更新、スキャン動作の実行(例えば基地局がそれを指示した場合等)、その他が含まれるが、これらに限定はされない。
【0063】
ブロック710が示すように、移動局は基地局に応答メッセージを送ることができる。例えば、移動局はスキャンレポートメッセージを送信することができる。このメッセージには、隣接する基地局を明示するような計測レポートが含まれてよい。例えばこの計測レポートはBSIDインジケータを含むことができる。
【0064】
図8は、例えば基地局(例えばBS102a−gのいずれか)および/または移動局(MS104a−hのいずれか)等の無線デバイスに含まれうる実装例800を示す。実装例800は、様々なエレメントを含むことができる。例えば図8は、複数のアンテナ802a−c、トランシーバモジュール804、ホストモジュール806、および制御モジュール808を含む実装例800を示している。これらエレメントはハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装可能である。
【0065】
アンテナ802a−cは、遠隔デバイスとの間で無線信号を交換する。3つのアンテナが図示されてはいるが、アンテナの数はいずれであっても構わない(例えば1以上)。さらに実施形態では、1以上の送信アンテナおよび1以上の受信アンテナを利用してよい。この複数のアンテナ構成は、ビーム形成をする場合、あるいは遠隔デバイスとの間で複数の空間ストリームを利用する場合に利用可能である。
【0066】
トランシーバモジュール804は、他のデバイスとの間で情報を交換する。図8に示すように、トランシーバモジュール804は、送信部810と受信部812とを含む。動作中に、トランシーバモジュール804は、アンテナ802a−cと他のエレメント(例えばホストモジュール806および制御モジュール808)との間のインタフェースを提供する。例えば、送信部810は、これらエレメントからシンボルを受信して、アンテナ802a−cの1以上による無線送信用の対応する信号を生成する。これには、変調、増幅、および/または、フィルタリング等の動作が利用されてよい。しかし他の動作を利用することもできる。
【0067】
一方で、受信部812はアンテナ802a−cの1以上からの信号を取得して、対応するシンボルを生成する。そしてこれらシンボルは、ホストモジュール806および制御モジュール808等のエレメントに提供されてよい。このシンボルの生成には、復調、増幅、および/または、フィルタリングを含むがこれらに限定はされない動作が利用されてよい。
【0068】
トランシーバモジュール804が生成および受信する信号は様々なフォーマットであってよい。例えばこれら信号は、OFDM(直交周波数分割多重)に基づくスキーム(例えばOFDMA(直交周波数分割多元接続))に準拠して変調されていてよい。もちろん他のスキームおよびフォーマット(例えばQPSK、BPSK、FSK等)を利用することもできる。
【0069】
これら特徴を提供するべく、送信部810および受信部812は、各々が様々なコンポーネント(例えば変調器、復調器、増幅器、フィルタ、バッファ、アップコンバータ、および/またはダウンコンバータ)を含むことができる。これらコンポーネントは、ハードウェア(例えばエレクトロニクス)、ソフトウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装可能である。
【0070】
トランシーバモジュール804と他のエレメントとの間で交換されるシンボルは、1以上のプロトコルに関する、および/または、1以上のユーザアプリケーションに関するメッセージまたは情報を形成することができる。従ってこれらエレメントは、これらプロトコル(1または複数)および/またはユーザアプリケーション(1または複数)に対応する動作を行うことができる。プロトコルの例には、様々な媒体アクセスの制御および発見プロトコルが含まれてよいが、これらに限定はされない。ユーザアプリケーションの例には、電話技術、メッセージング、電子メール、ウェブ閲覧、コンテンツ(例えば動画および音声)配信/受信が含まれてよい。
【0071】
さらにトランシーバモジュール804は信号を送信するのに様々なアクセス技術を利用することができる。例えば、トランシーバモジュール804は、時間分割複信(TDD)、周波数分割複信(FDD)等の複信方式を利用することができる。しかし実施形態はこれらの技術に限定はされない。
【0072】
実施形態における制御モジュール808はここに記載される様々な動作を行うことができる。例えば図8は、様々なメッセージを生成することのできるメッセージ生成モジュール814を含む制御モジュール808を示している。メッセージの例には、ここに記載される隣接する基地局のリスト(例えばNBR−ADV)メッセージ、スキャンコマンドメッセージ、およびスキャンレポートメッセージが含まれる。さらに図8は、スキャンモジュール816を含む制御モジュール808を示している。スキャンモジュール816は、(例えば移動局の実装例では)、隣接する基地局(例えばサービス提供基地局が示す隣接する基地局)をスキャンおよび計測する目的に利用することができる。
【0073】
これら動作を実行するべく、制御モジュール808は、トランシーバモジュール804との間で情報および/または信号を交換する。この情報は、遠隔デバイス(例えばBSおよび/またはMS)との間で交換されるメッセージの形態、および、計測およびスキャンレポートの生成に利用されるBSから受信される情報の形態であってよい。
【0074】
ホストモジュール806は、遠隔デバイスとの間で交換される無線信号に対応するシンボルをトランシーバモジュール804との間で交換することができる。これらシンボルは、1以上のプロトコルに関する、および/または、1以上のユーザアプリケーションに関するメッセージまたは情報を形成することができる。従ってホストモジュール806は、これらプロトコル(1または複数)および/またはユーザアプリケーション(1または複数)に対応する動作を行うことができる。プロトコルの例には、様々な媒体アクセス、ネットワーク、トランスポートおよび/またはセッション層プロトコルが含まれる。ユーザアプリケーションの例には、電話技術、メッセージング、電子メール、ウェブ閲覧、コンテンツ(例えば動画および音声)配信/受信が含まれてよい。
【0075】
本明細書では、様々な実施形態がハードウェアエレメント、ソフトウェアエレメント、またはこれらの組み合わせにより実装可能である。ハードウェアエレメントの例には、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路エレメント(例えばトランジスタ、抵抗、コンデンサ、インダクタ等)、集積回路、特定用途向けIC(ASIC)、プログラム可能論理回路(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体素子、チップ、マイクロチップ、チップセット等が含まれてよい。
【0076】
ソフトウェアの例には、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、機械プログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、プロシージャ、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、シンボル、またはこれらの任意の組み合わせが含まれてよい。
【0077】
一部の実施形態は、例えば機械可読である格納媒体または物品を利用して実装することができる。格納媒体は、機械により実行されると、機械に実施形態における方法および/または動作を実行させることのできる命令または命令セットを格納することができる。このような機械には、例えば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングデバイス、処理デバイス、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ等が含まれてよく、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適切な組み合わせを利用した実装が可能である。
【0078】
本明細書に示す実施形態は、格納媒体または機械可読物品を含むことができる。これらには、例えば任意の適切な種類のメモリユニット、メモリデバイス、メモリ物品、メモリ媒体、格納デバイス、格納物品、格納媒体および/または格納ユニット(例えば、メモリ、取り外し可能または取り外し不可能媒体、消去可能または消去不可能媒体、書き込み可能または再書き込み可能媒体、デジタルまたはアナログ媒体、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、CD−R,CD−RW、光ディスク、磁気媒体、光磁気媒体、取り外し可能メモリカードまたはディスク、様々な種類のDVD,テープ、カセット等)が含まれてよい。命令には、任意の適切な高レベル、低レベル、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイル済み、および/または、解釈済みプログラミング言語を利用して実装された、任意の適切な種類のコード(例えばソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、暗号化コード等)が含まれてよい。
【0079】
本発明の様々な実施形態を上述してきたが、これらは例示目的で示されたにすぎず、限定は意図していないことを理解されたい。例えば実施形態はIEEE802.16ネットワークに関するコンテキストに限定されない。
【0080】
当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱することなく形態および詳細に対して様々な変更を加えることができるであろう。従って本発明の範囲は、上述された例示的な実施形態のいずれにも限定されるべきではなく、以下の請求項およびその均等物によってのみ定義されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークにおける方法であって、
複数の隣接する基地局を示すメッセージであり、1以上のワイルドカード値を有して前記複数の隣接する基地局の各々に対応する情報を示すインジケータを含むメッセージを生成する段階と、
前記メッセージを無線により送信する段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示す請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示す請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記インジケータは複数のキャリア周波数を示す請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記メッセージは隣接する基地局のリストのブロードキャストメッセージである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記メッセージは移動局に対するスキャンコマンドである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記移動局からスキャンレポートメッセージを受信する段階をさらに備え、
前記スキャンレポートメッセージは、前記複数の隣接する基地局の各々に対する計測レポートを含み、各計測レポートは単一の対応する隣接する基地局を特定するインジケータを含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記計測レポートの各々が含む前記インジケータは、基地局識別子(BSID)である請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークはIEEE802.16ネットワークである請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数の隣接する基地局を示すメッセージであり、1以上のワイルドカード値を有して前記複数の隣接する基地局の各々に対応する情報を示すインジケータを含むメッセージを生成するメッセージ生成モジュールと、
前記メッセージを無線により送信するトランシーバと
を備える装置。
【請求項11】
前記インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示す請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示す請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記インジケータは複数のキャリア周波数を示す請求項10に記載の装置。
【請求項14】
複数の隣接する基地局の各々に対応する情報を示すインジケータを含む無線メッセージを受信するトランシーバと、
前記複数の隣接する基地局をスキャンするスキャンモジュールとを備え、前記インジケータは1以上のワイルド値を有する装置。
【請求項15】
前記インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示す請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示す請求項14に記載の装置。
【請求項17】
スキャンレポートメッセージを生成するレポート生成モジュールをさらに備え、
前記スキャンレポートメッセージは、前記複数の隣接する基地局の各々に対して個別に基地局識別子(BSID)を含む請求項14に記載の装置。
【請求項18】
複数の隣接する基地局を示すメッセージであり、1以上のワイルドカード値を有して前記複数の隣接する基地局の各々に対応する情報を示すインジケータを含むメッセージを生成する手段と、
前記メッセージを無線により送信する手段と
を備える装置。
【請求項19】
前記インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示す請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示す請求項17に記載の装置。
【請求項1】
無線通信ネットワークにおける方法であって、
複数の隣接する基地局を示すメッセージであり、1以上のワイルドカード値を有して前記複数の隣接する基地局の各々に対応する情報を示すインジケータを含むメッセージを生成する段階と、
前記メッセージを無線により送信する段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示す請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示す請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記インジケータは複数のキャリア周波数を示す請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記メッセージは隣接する基地局のリストのブロードキャストメッセージである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記メッセージは移動局に対するスキャンコマンドである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記移動局からスキャンレポートメッセージを受信する段階をさらに備え、
前記スキャンレポートメッセージは、前記複数の隣接する基地局の各々に対する計測レポートを含み、各計測レポートは単一の対応する隣接する基地局を特定するインジケータを含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記計測レポートの各々が含む前記インジケータは、基地局識別子(BSID)である請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークはIEEE802.16ネットワークである請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数の隣接する基地局を示すメッセージであり、1以上のワイルドカード値を有して前記複数の隣接する基地局の各々に対応する情報を示すインジケータを含むメッセージを生成するメッセージ生成モジュールと、
前記メッセージを無線により送信するトランシーバと
を備える装置。
【請求項11】
前記インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示す請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示す請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記インジケータは複数のキャリア周波数を示す請求項10に記載の装置。
【請求項14】
複数の隣接する基地局の各々に対応する情報を示すインジケータを含む無線メッセージを受信するトランシーバと、
前記複数の隣接する基地局をスキャンするスキャンモジュールとを備え、前記インジケータは1以上のワイルド値を有する装置。
【請求項15】
前記インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示す請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示す請求項14に記載の装置。
【請求項17】
スキャンレポートメッセージを生成するレポート生成モジュールをさらに備え、
前記スキャンレポートメッセージは、前記複数の隣接する基地局の各々に対して個別に基地局識別子(BSID)を含む請求項14に記載の装置。
【請求項18】
複数の隣接する基地局を示すメッセージであり、1以上のワイルドカード値を有して前記複数の隣接する基地局の各々に対応する情報を示すインジケータを含むメッセージを生成する手段と、
前記メッセージを無線により送信する手段と
を備える装置。
【請求項19】
前記インジケータは複数の基地局識別子(BSID)を示す請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記インジケータは複数のプリアンブルインデックスを示す請求項17に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2011−155635(P2011−155635A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−245630(P2010−245630)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245630(P2010−245630)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]