集塵機のダスト排出装置および排出方法
【課題】上弁および下弁の間の空間の均圧化を図ってこの空間を構成する短管の内壁面へのダストの付着を防止するとともに、上弁付近に堆積するダストの流動化を促進してダストの噛み込みによる上弁の作動不良の発生を防止する。
【解決手段】集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるダスト排出口を備えるとともにこのダスト排出口が、ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、第1の開閉弁の下部に配置されてダストを下方へ導く中間流路と、中間流路の下部に配置されて中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有する集塵機のダスト排出装置において、第1の開閉弁と第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むための気体供給機構を備える集塵機のダスト排出装置である。
【解決手段】集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるダスト排出口を備えるとともにこのダスト排出口が、ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、第1の開閉弁の下部に配置されてダストを下方へ導く中間流路と、中間流路の下部に配置されて中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有する集塵機のダスト排出装置において、第1の開閉弁と第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むための気体供給機構を備える集塵機のダスト排出装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集塵機のダスト排出装置および排出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、焼結鉱製造設備から排出される排ガス集塵用の集塵機のダスト処理設備には、密閉式チェーンコンベアで乾ダストとして搬出する方式が採用されていた。この方式は、シール性が高く連続的に安定してダストを排出することが可能であるものの、密閉式のケーシングや集塵機の全長にわたってチェーンコンベアを配置する必要があり、設備費が著しく嵩むという問題があった。
【0003】
これに対し、ダストをスラリーとして処理する方式では、焼結主排電気集塵機で集塵された排ガス中のダストは集塵機下部のホッパに溜められ、ダスト排出口から排出されるために、設備費が安価である。しかし、集塵機の内部は運転時に負圧となっているため、ダスト排出口から外気を直接吸い込むと、内部の腐食ガスが結露して腐食促進の原因になる。また、吸い込まれた外気に水分が多量に含まれていると、ダストが固化して内部に固着し易くなる。そのため、ダスト排出口は、外気を吸い込み難い構造を有することが求められる。
【0004】
特許文献1には、集塵機下部に遮断弁を介してダスト排出手段を設置し、これと着脱可能な可搬密閉式集塵ダスト貯蔵・搬送手段を設置し、ダスト排出手段と集塵機入側部を均圧配管で接続することにより、系外とは完全にシールして集塵ダストを排出する技術が開示されている。
【0005】
特許文献2には、乾式集塵機の下部から切り出されたダストを、不活性ガスをキャリアガスとしてダストホッパに気流輸送し、キャリアガスと分離した後一時的に貯留し、その後、溶解型ミキサーで適当な濃度のスラリー状として系外に排出する技術が開示されている。
【0006】
特許文献3には、円筒型集塵塔内に形成した複数のバグチャンバのそれぞれに配列した多数のバグフィルタに付着した微粉炭を含有するダストを、逆洗ファンからのクーリングガスにより周期的に順次逆洗すると同時に、各バグチャンバの上部、下部に配置した音波発生器に加圧窒素ガスを用いて出力した音響を印加することにより微粉炭を払い落す技術が開示されている。
【0007】
さらに、特許文献4には、バクチャンバのホッパに集めたダストをダストピンに移した後、回転速度制御機能を有するロータリーバルブを、常時には、スラリーピット内のスラリーのダスト濃度が15%以下の低濃度となるように低速度制御してスラリーピットに供給する技術が開示されている。
【0008】
図5は、特許文献1〜4により開示されたダスト処理設備に共通するダスト排出口の主要部の構造を模式的に示す説明図である。
図5に示すように、特許文献1〜4により開示された技術は、いずれも、集塵機下部のホッパ1の下部に二重弁(図5に示す例では上弁としてシール性を重視してスライドゲート弁2を配置するとともに、短管3を介して下弁としてバタフライ弁4を配置する)を備えるダスト排出口5を設け、スライドゲート弁2およびバタフライ弁4を個々に開閉操作して、ホッパ1の内部に堆積したダスト6を断続的に落下させることにより、外気の吸い込みを防止しながらダスト6を排出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−23217号公報
【特許文献2】特開平11−50116号公報
【特許文献3】特開平10−71314号公報
【特許文献4】特開平4−326918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図5に示すダスト排出口5では、特に上弁であるスライドゲート弁2のシール性能が良好に維持されていれば、集塵機に直接外気が流入することは殆どない。しかし、スライドゲート弁2およびバタフライ弁4で仕切られた空間である短管3の内部には、運転時の集塵機の内部が例えば−1350mmAqと負圧であることから、バタフライ弁4の開閉動作により外気が直接吸い込まれる。この際、短管3の内部に吸い込まれた外気に水分が多く含まれていると、短管3の内壁面に付着したダスト6(例えば、嵩比重:1.0、粒径:10μm以下が60%)が固化し易くなり、ダスト排出口5の詰まりの原因となる。これは、ダストに水分を加えてスラリー化して処理するような湿式のダスト処理設備においては特に大きな課題となる。
【0011】
また、ホッパ1の内部におけるダスト6の堆積量が増加すると、スライドゲート弁2の動作が悪くなり、ダスト6の排出や外気の吸い込み防止に支障をきたす。特に、スライドゲート弁2を開にしてダスト6を短管3の内部に落下させてからスライドゲート弁2を閉じようとしても、スライドゲート弁2が、スライドゲート弁2の移動方向へ例えば100〜150mm程度の範囲において、短管3〜スライドゲート弁2の間において自重で押し固められて緻密な状態になったダスト6と干渉し、スライドゲート弁2が閉じなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上記課題を解決するための鋭意検討を重ねた結果、短管3の内部に気体を吹き込むことによって、(a)短管の内部の均圧化を図ることができるために短管3の内壁面へのダスト6の付着を防止できるとともに、(b)短管3〜スライドゲート弁2の間に堆積するダスト6の流動化を図ることができるためにスライドゲート弁2の閉不良を防止できることを知見した。
【0013】
具体的には、以下に列記する知見(A)〜(D)を得て、本発明を完成した。
(A)上弁(スライドゲート弁2)、短管3、および下弁(バタフライ弁4)により構成されるダスト排出口5を備える集塵機のダスト排出装置において、上弁2および下弁4で区切られた空間に気体(例えば空気)を、望ましくはこの空間内が外気に対して若干正圧になるように吹き込むことが可能な構成を採用することによって、上弁2および下弁4で区切られた空間内への外気流入を抑制または防止できるとともに、短管3〜上弁2の間に堆積するダスト6の流動化を図れること。
【0014】
(B)実際には、集塵機に外気が常時入らないようにすれば充分であり、上弁2および下弁4間の空間3に外気が不可避的に流入するが、一回当たりの開閉操作は数秒間程度であることから、実際には殆ど問題にならないので、空間3を正圧にする必要は必ずしもないこと。
【0015】
(C)上弁2および下弁4で区切られた空間3への気体(例えば空気)の吹き込みを、上弁2へ向けて行うことによって、上弁2付近のダストの撹拌(流動化)を強化でき、これにより上弁2の開閉動作の抵抗をいっそう低減できること。
【0016】
(D)気体の吹き込み圧(量)を調整可能とし、またホッパ内のダスト6の堆積状況の検出機構を備えることによって、ホッパ内のダスト堆積量に応じて気体の吹き込み圧(量)を調整でき、上弁2の付近を確実に撹拌できること。
【0017】
本発明は、集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるダスト排出口を備えるとともにこのダスト排出口が、ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、第1の開閉弁の下部に配置されてダストを下方へ導く中間流路と、中間流路の下部に配置されて中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有する集塵機のダスト排出装置において、第1の開閉弁と第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むための気体供給機構を備えることを特徴とする集塵機のダスト排出装置である。
【0018】
別の観点からは、集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるとともに、ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、第1の開閉弁の下部に配置されてダストを下方へ導く中間流路と、この中間流路の下部に配置されて中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有するダスト排出口を備える集塵機のダスト排出装置を用い、閉められた第1の開閉弁および第2の開閉弁のうちの第1の開閉弁を開くことによってホッパの内部に収容されたダストを中間流路の内部に輸送し、第1の開閉弁を閉じた後に第2の開閉弁を開くことによってダストを排出する集塵機の排出方法において、第1の開閉弁と第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むことを特徴とする集塵機のダスト排出方法である。
【0019】
これらの本発明では、気体供給機構は、気体を、第1の開閉弁またはその近傍へ向けて、吹き込むことが望ましい。
これらの本発明では、気体供給機構は、気体を、空間の内部の圧力が外気圧よりも高くなるように、吹き込み可能であることが望ましい。
【0020】
さらにこれらの本発明では、ホッパの内部におけるダストの堆積状況の検出機構と、この検出機構の検出結果に基づいて気体供給機構からの気体の吹き込み圧を制御する制御機構とを備えることによって、ホッパの内部におけるダストの堆積状況を検出し、この検出の結果に基づいて気体の吹き込み圧を制御することが望ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る集塵機のダスト排出装置および排出方法により、上弁および下弁の間の空間の均圧化を図ってこの空間を構成する短管の内壁面へのダストの付着を防止できるとともに、上弁付近に堆積するダストの流動化を促進してダストの噛み込みによる上弁の作動不良の発生を防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用した焼結主排電機集塵機の構成を、一部簡略化および省略して示す説明図である。
【図2】本発明に係るダストの排出装置におけるダスト排出口を拡大して示す説明図である。
【図3】本発明に係るダストの排出装置の、通常時におけるダスト排出状況を示す説明図である。
【図4】本発明に係るダスト排出装置の、ダスト堆積時におけるダスト排出状況を示す説明図である。
【図5】図5は、特許文献1〜4により開示されたダスト処理設備に共通するダスト排出口の主要部の構造を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の説明では本発明を、焼結鉱製造設備から排出される排ガス集塵用の集塵機のダスト処理設備に適用する場合を例にとるが、本発明は、この集塵機のダスト処理設備の適用する場合に限定されるものではなく、例えば、高炉から排出された高炉ガスのダストを捕集する乾式集塵機等に適用することも可能である。
【0024】
図1は、本発明を適用した焼結主排電機集塵機10の構成を、一部簡略化および省略して示す説明図である。
焼結主排電機集塵機10の内部には、図1中の矢印方向へ向けて、図示しない焼結鉱製造設備から排出される排ガス11が流されている。排ガス11は、焼結主排電機集塵機10の下部に連通して配置されるダストホッパ12−1、12−2、12−3、12−4にそれぞれ分流される。
【0025】
各ダストホッパ12−1〜12−4の下部には、ダスト排出口13−1、13−2、13−3、13−4がそれぞれ配置されている。なお、ダスト排出口13−1〜13−4はいずれも同一の構成および機能を有するので、以降の説明は、ダスト排出口13−1を例にとって行う。
【0026】
ダスト排出口13−1は、第1の開閉弁14、中間流路15および第2の開閉弁16を備える。
第1の開閉弁14は、ダストホッパ12−1からのダスト17の流路を開閉する。ここで、焼結主排系統は外気吸込みにより焼結鉱生産量が低下する。また、焼結主排ガス中に含まれるSOx分により酸露点腐食が発生する。さらに、外気吸込みによりガス温度が低下し酸露点腐食を促進させる。このため、上弁である第1の開閉弁14には、シール性が高いスライドゲート弁を用いることが望ましい。本例でもスライドゲート弁を用いる。
【0027】
スライドゲート弁14の開閉頻度、すなわちダスト排出装置22の排出頻度は、操業上経験的に得られた値を、例えばタイマーにより設定すればよく、本例では1回/約6分間とした。なお、スライドゲート弁14の一回の動作時間(閉⇒開⇒閉)は、10秒弱程度である。
【0028】
中間流路15は、第1の開閉弁14の下部に配置されてダスト17を下方へ導く。中間流路15は、例えば、内径300mm、長さ300mm程度の短管により構成されることが例示される。
【0029】
第2の開閉弁16は、中間流路15の下部に配置されて中間流路15を開閉する。第2の開閉弁16は、設置スペースが小さく安定した開閉動作が可能なバタフライ弁を用いることが望ましい。本例でもバタフライ弁を用いる。
【0030】
図1に示すように、ダスト排出口13−1〜13−4の下方には、ポンプ18、配管19、スラリーピット20が設置され、ダスト排出口13−1〜13−4から排出される集塵ダスト17をスラリー21として系外へ排出する。実際には、スラリー21を含む工水は循環させており、スラリーピット20にある程度の量のスラリー21が貯留された後に、系外に排出する。
【0031】
図1に示す例では、ダストの処理方式が湿式(スラリー化)である場合を例にとったが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、ダストのままコンベアやコンテナ等により系外に排出する方式(乾式)であってもよい。
【0032】
本発明に係るダスト排出装置22は、上述した第1の開閉弁14と、中間流路15と、第2の開閉弁16とを有するダスト排出口13−1を備える。
図2は、本発明に係るダストの排出装置22におけるダスト排出口13−1を拡大して示す説明図である。
【0033】
ダスト排出装置22は、さらに、気体供給機構23と、必要に応じて、検出機構24および制御機構25とを備えるので、これらを順次説明する。
【0034】
[気体供給機構23]
気体供給機構23は、第1の開閉弁14と第2の開閉弁16との間の空間に気体を吹き込むためのものである。具体的には、図2に示すように、スライドゲート弁14とバタフライ弁16の間の中間流路15に、気体供給配管26を取り付けることによって、気体供給機構23を形成することが例示される。
【0035】
この場合に、気体供給配管26の取付向きを、スライドゲート弁14の直下方向とすることによって、気体供給機構23が、気体を、第1の開閉弁14またはその近傍へ向けて、吹き込むことが望ましい。これにより、スライドゲート弁14付近に堆積するダスト17の流動化を促進してダスト17の噛み込みによるスライドゲート弁14の作動不良の発生を防止できるようになる。
【0036】
また、気体供給機構23は、気体を、空間の内部の圧力が外気圧よりも高くなるように、吹き込むことが望ましい。これにより、スライドゲート弁14およびバタフライ弁16で区切られた空間内への外気流入を確実に抑制または防止できるとともに、スライドゲート弁14〜中間流路15の間に堆積するダスト17の流動化を確実に図ることができる。
【0037】
さらに、気体供給機構23が吹き込む気体は、例えば空気が例示されるが、例えば不活性ガス等の空気以外の気体であってもよい。
気体として吹き込む空気は、乾燥しているほうがよい。また、腐食ガスの結露防止の観点で、供給前の空気を加熱してもよい。実際には、外気が常時流入する程度でないと中間流路15での結露および腐食は問題にならないと解される。
【0038】
[検出機構24および制御機構25]
本発明では、ホッパ12−1の内部におけるダスト17の堆積状況の検出機構24と、この検出機構24の検出結果に基づいて気体供給機構23からの気体の吹き込み圧を制御する制御機構25とを備えることによって、ホッパ12−1の内部におけるダスト17の堆積状況を検出し、この検出の結果に基づいて気体の吹き込み圧を制御することが望ましい。
【0039】
検出機構24としては、この種の検出機構として周知慣用のものを用いればよく、本例では、超音波式レベル計を用いた。また、制御機構25は、検出機構24から入力されるダスト堆積状況情報Sに基づいて、気体供給機構23の吹き込み圧制御部に制御信号Tを出力することができる機構であればよく、特定のものには限定されない。
【0040】
図3は、本発明に係るダストの排出装置22の、通常時におけるダスト排出状況を示す説明図であり、図4は、本発明に係るダスト排出装置22の、ダスト堆積時におけるダスト排出状況を示す説明図である。
【0041】
図3に示すように、ホッパ12−1の内部におけるダスト17の堆積量が零かあるいは少ない通常時には、気体供給機構23からスライドゲート弁14とバタフライ弁16の間の中間流路15の内部へ常時わずかに空気を流しながら、スライドゲート弁14とバタフライ弁16とを開閉してダスト17を系外へ排出する。中間流路15の内部の圧力は、最大でもごくわずかに正圧となる程度であり、例えば0.05kgf/cm2程度である。
【0042】
そして、検出機構24によりホッパ12−1の内部におけるダスト17の堆積状況を監視し、図4に示すようにダスト17の堆積量が増加した場合には、制御装置25により、気体供給機構23からスライドゲート弁14とバタフライ弁16の間の中間流路15の内部への空気の供給圧を、例えば0.6kgf/cm2程度に高める。これにより、図4に示すように、堆積ダストを撹拌してスライドゲート弁14の動作不良(閉不良)を防止する。
【0043】
本発明に係る排出装置22は、以上のように構成される。次に、この排出装置22を用いてダスト17を排出する状況を説明する。
図1において、スライドゲート弁14およびバタフライ弁16のうちスライドゲート弁14を開くことによってホッパ12−1の内部に収容されたダスト17を中間流路15の内部に輸送する。次に、スライドゲート弁14を閉じた後にバタフライ弁16を開くことによってダスト17を排出する。
【0044】
この際、スライドゲート弁14とバタフライ弁16との間の空間に気体を吹き込むことによって、中間流路15の内部の均圧化を図ることができるために中間流路15の内壁面へのダスト17の付着を防止できるとともに、中間流路15〜スライドゲート弁14の間に堆積するダスト17の流動化を図ることができるためにスライドゲート弁14の閉不良を防止できる。
【0045】
気体の吹き込みの時期は、少なくとも、スライドゲート弁14の開きを開始する時から閉まりを完了する時までの期間であることが、上記効果を確実に得るためには望ましい。
【符号の説明】
【0046】
1 ホッパ
2 スライドゲート弁
3 短管
4 バタフライ弁
5 ダスト排出口
6 ダスト
10 焼結主排電機集塵機
11 排ガス
12−1〜12−4 ダストホッパ
13−1〜13−4 ダスト排出口
14 第1の開閉弁
15 中間流路
16 第2の開閉弁
17 ダスト
18 ポンプ
19 配管
20 スラリーピット
21 スラリー
22 ダスト排出装置
23 気体供給機構
24 検出機構
25 制御機構
26 気体供給配管
【技術分野】
【0001】
本発明は、集塵機のダスト排出装置および排出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、焼結鉱製造設備から排出される排ガス集塵用の集塵機のダスト処理設備には、密閉式チェーンコンベアで乾ダストとして搬出する方式が採用されていた。この方式は、シール性が高く連続的に安定してダストを排出することが可能であるものの、密閉式のケーシングや集塵機の全長にわたってチェーンコンベアを配置する必要があり、設備費が著しく嵩むという問題があった。
【0003】
これに対し、ダストをスラリーとして処理する方式では、焼結主排電気集塵機で集塵された排ガス中のダストは集塵機下部のホッパに溜められ、ダスト排出口から排出されるために、設備費が安価である。しかし、集塵機の内部は運転時に負圧となっているため、ダスト排出口から外気を直接吸い込むと、内部の腐食ガスが結露して腐食促進の原因になる。また、吸い込まれた外気に水分が多量に含まれていると、ダストが固化して内部に固着し易くなる。そのため、ダスト排出口は、外気を吸い込み難い構造を有することが求められる。
【0004】
特許文献1には、集塵機下部に遮断弁を介してダスト排出手段を設置し、これと着脱可能な可搬密閉式集塵ダスト貯蔵・搬送手段を設置し、ダスト排出手段と集塵機入側部を均圧配管で接続することにより、系外とは完全にシールして集塵ダストを排出する技術が開示されている。
【0005】
特許文献2には、乾式集塵機の下部から切り出されたダストを、不活性ガスをキャリアガスとしてダストホッパに気流輸送し、キャリアガスと分離した後一時的に貯留し、その後、溶解型ミキサーで適当な濃度のスラリー状として系外に排出する技術が開示されている。
【0006】
特許文献3には、円筒型集塵塔内に形成した複数のバグチャンバのそれぞれに配列した多数のバグフィルタに付着した微粉炭を含有するダストを、逆洗ファンからのクーリングガスにより周期的に順次逆洗すると同時に、各バグチャンバの上部、下部に配置した音波発生器に加圧窒素ガスを用いて出力した音響を印加することにより微粉炭を払い落す技術が開示されている。
【0007】
さらに、特許文献4には、バクチャンバのホッパに集めたダストをダストピンに移した後、回転速度制御機能を有するロータリーバルブを、常時には、スラリーピット内のスラリーのダスト濃度が15%以下の低濃度となるように低速度制御してスラリーピットに供給する技術が開示されている。
【0008】
図5は、特許文献1〜4により開示されたダスト処理設備に共通するダスト排出口の主要部の構造を模式的に示す説明図である。
図5に示すように、特許文献1〜4により開示された技術は、いずれも、集塵機下部のホッパ1の下部に二重弁(図5に示す例では上弁としてシール性を重視してスライドゲート弁2を配置するとともに、短管3を介して下弁としてバタフライ弁4を配置する)を備えるダスト排出口5を設け、スライドゲート弁2およびバタフライ弁4を個々に開閉操作して、ホッパ1の内部に堆積したダスト6を断続的に落下させることにより、外気の吸い込みを防止しながらダスト6を排出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−23217号公報
【特許文献2】特開平11−50116号公報
【特許文献3】特開平10−71314号公報
【特許文献4】特開平4−326918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図5に示すダスト排出口5では、特に上弁であるスライドゲート弁2のシール性能が良好に維持されていれば、集塵機に直接外気が流入することは殆どない。しかし、スライドゲート弁2およびバタフライ弁4で仕切られた空間である短管3の内部には、運転時の集塵機の内部が例えば−1350mmAqと負圧であることから、バタフライ弁4の開閉動作により外気が直接吸い込まれる。この際、短管3の内部に吸い込まれた外気に水分が多く含まれていると、短管3の内壁面に付着したダスト6(例えば、嵩比重:1.0、粒径:10μm以下が60%)が固化し易くなり、ダスト排出口5の詰まりの原因となる。これは、ダストに水分を加えてスラリー化して処理するような湿式のダスト処理設備においては特に大きな課題となる。
【0011】
また、ホッパ1の内部におけるダスト6の堆積量が増加すると、スライドゲート弁2の動作が悪くなり、ダスト6の排出や外気の吸い込み防止に支障をきたす。特に、スライドゲート弁2を開にしてダスト6を短管3の内部に落下させてからスライドゲート弁2を閉じようとしても、スライドゲート弁2が、スライドゲート弁2の移動方向へ例えば100〜150mm程度の範囲において、短管3〜スライドゲート弁2の間において自重で押し固められて緻密な状態になったダスト6と干渉し、スライドゲート弁2が閉じなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上記課題を解決するための鋭意検討を重ねた結果、短管3の内部に気体を吹き込むことによって、(a)短管の内部の均圧化を図ることができるために短管3の内壁面へのダスト6の付着を防止できるとともに、(b)短管3〜スライドゲート弁2の間に堆積するダスト6の流動化を図ることができるためにスライドゲート弁2の閉不良を防止できることを知見した。
【0013】
具体的には、以下に列記する知見(A)〜(D)を得て、本発明を完成した。
(A)上弁(スライドゲート弁2)、短管3、および下弁(バタフライ弁4)により構成されるダスト排出口5を備える集塵機のダスト排出装置において、上弁2および下弁4で区切られた空間に気体(例えば空気)を、望ましくはこの空間内が外気に対して若干正圧になるように吹き込むことが可能な構成を採用することによって、上弁2および下弁4で区切られた空間内への外気流入を抑制または防止できるとともに、短管3〜上弁2の間に堆積するダスト6の流動化を図れること。
【0014】
(B)実際には、集塵機に外気が常時入らないようにすれば充分であり、上弁2および下弁4間の空間3に外気が不可避的に流入するが、一回当たりの開閉操作は数秒間程度であることから、実際には殆ど問題にならないので、空間3を正圧にする必要は必ずしもないこと。
【0015】
(C)上弁2および下弁4で区切られた空間3への気体(例えば空気)の吹き込みを、上弁2へ向けて行うことによって、上弁2付近のダストの撹拌(流動化)を強化でき、これにより上弁2の開閉動作の抵抗をいっそう低減できること。
【0016】
(D)気体の吹き込み圧(量)を調整可能とし、またホッパ内のダスト6の堆積状況の検出機構を備えることによって、ホッパ内のダスト堆積量に応じて気体の吹き込み圧(量)を調整でき、上弁2の付近を確実に撹拌できること。
【0017】
本発明は、集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるダスト排出口を備えるとともにこのダスト排出口が、ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、第1の開閉弁の下部に配置されてダストを下方へ導く中間流路と、中間流路の下部に配置されて中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有する集塵機のダスト排出装置において、第1の開閉弁と第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むための気体供給機構を備えることを特徴とする集塵機のダスト排出装置である。
【0018】
別の観点からは、集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるとともに、ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、第1の開閉弁の下部に配置されてダストを下方へ導く中間流路と、この中間流路の下部に配置されて中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有するダスト排出口を備える集塵機のダスト排出装置を用い、閉められた第1の開閉弁および第2の開閉弁のうちの第1の開閉弁を開くことによってホッパの内部に収容されたダストを中間流路の内部に輸送し、第1の開閉弁を閉じた後に第2の開閉弁を開くことによってダストを排出する集塵機の排出方法において、第1の開閉弁と第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むことを特徴とする集塵機のダスト排出方法である。
【0019】
これらの本発明では、気体供給機構は、気体を、第1の開閉弁またはその近傍へ向けて、吹き込むことが望ましい。
これらの本発明では、気体供給機構は、気体を、空間の内部の圧力が外気圧よりも高くなるように、吹き込み可能であることが望ましい。
【0020】
さらにこれらの本発明では、ホッパの内部におけるダストの堆積状況の検出機構と、この検出機構の検出結果に基づいて気体供給機構からの気体の吹き込み圧を制御する制御機構とを備えることによって、ホッパの内部におけるダストの堆積状況を検出し、この検出の結果に基づいて気体の吹き込み圧を制御することが望ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る集塵機のダスト排出装置および排出方法により、上弁および下弁の間の空間の均圧化を図ってこの空間を構成する短管の内壁面へのダストの付着を防止できるとともに、上弁付近に堆積するダストの流動化を促進してダストの噛み込みによる上弁の作動不良の発生を防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を適用した焼結主排電機集塵機の構成を、一部簡略化および省略して示す説明図である。
【図2】本発明に係るダストの排出装置におけるダスト排出口を拡大して示す説明図である。
【図3】本発明に係るダストの排出装置の、通常時におけるダスト排出状況を示す説明図である。
【図4】本発明に係るダスト排出装置の、ダスト堆積時におけるダスト排出状況を示す説明図である。
【図5】図5は、特許文献1〜4により開示されたダスト処理設備に共通するダスト排出口の主要部の構造を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の説明では本発明を、焼結鉱製造設備から排出される排ガス集塵用の集塵機のダスト処理設備に適用する場合を例にとるが、本発明は、この集塵機のダスト処理設備の適用する場合に限定されるものではなく、例えば、高炉から排出された高炉ガスのダストを捕集する乾式集塵機等に適用することも可能である。
【0024】
図1は、本発明を適用した焼結主排電機集塵機10の構成を、一部簡略化および省略して示す説明図である。
焼結主排電機集塵機10の内部には、図1中の矢印方向へ向けて、図示しない焼結鉱製造設備から排出される排ガス11が流されている。排ガス11は、焼結主排電機集塵機10の下部に連通して配置されるダストホッパ12−1、12−2、12−3、12−4にそれぞれ分流される。
【0025】
各ダストホッパ12−1〜12−4の下部には、ダスト排出口13−1、13−2、13−3、13−4がそれぞれ配置されている。なお、ダスト排出口13−1〜13−4はいずれも同一の構成および機能を有するので、以降の説明は、ダスト排出口13−1を例にとって行う。
【0026】
ダスト排出口13−1は、第1の開閉弁14、中間流路15および第2の開閉弁16を備える。
第1の開閉弁14は、ダストホッパ12−1からのダスト17の流路を開閉する。ここで、焼結主排系統は外気吸込みにより焼結鉱生産量が低下する。また、焼結主排ガス中に含まれるSOx分により酸露点腐食が発生する。さらに、外気吸込みによりガス温度が低下し酸露点腐食を促進させる。このため、上弁である第1の開閉弁14には、シール性が高いスライドゲート弁を用いることが望ましい。本例でもスライドゲート弁を用いる。
【0027】
スライドゲート弁14の開閉頻度、すなわちダスト排出装置22の排出頻度は、操業上経験的に得られた値を、例えばタイマーにより設定すればよく、本例では1回/約6分間とした。なお、スライドゲート弁14の一回の動作時間(閉⇒開⇒閉)は、10秒弱程度である。
【0028】
中間流路15は、第1の開閉弁14の下部に配置されてダスト17を下方へ導く。中間流路15は、例えば、内径300mm、長さ300mm程度の短管により構成されることが例示される。
【0029】
第2の開閉弁16は、中間流路15の下部に配置されて中間流路15を開閉する。第2の開閉弁16は、設置スペースが小さく安定した開閉動作が可能なバタフライ弁を用いることが望ましい。本例でもバタフライ弁を用いる。
【0030】
図1に示すように、ダスト排出口13−1〜13−4の下方には、ポンプ18、配管19、スラリーピット20が設置され、ダスト排出口13−1〜13−4から排出される集塵ダスト17をスラリー21として系外へ排出する。実際には、スラリー21を含む工水は循環させており、スラリーピット20にある程度の量のスラリー21が貯留された後に、系外に排出する。
【0031】
図1に示す例では、ダストの処理方式が湿式(スラリー化)である場合を例にとったが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、ダストのままコンベアやコンテナ等により系外に排出する方式(乾式)であってもよい。
【0032】
本発明に係るダスト排出装置22は、上述した第1の開閉弁14と、中間流路15と、第2の開閉弁16とを有するダスト排出口13−1を備える。
図2は、本発明に係るダストの排出装置22におけるダスト排出口13−1を拡大して示す説明図である。
【0033】
ダスト排出装置22は、さらに、気体供給機構23と、必要に応じて、検出機構24および制御機構25とを備えるので、これらを順次説明する。
【0034】
[気体供給機構23]
気体供給機構23は、第1の開閉弁14と第2の開閉弁16との間の空間に気体を吹き込むためのものである。具体的には、図2に示すように、スライドゲート弁14とバタフライ弁16の間の中間流路15に、気体供給配管26を取り付けることによって、気体供給機構23を形成することが例示される。
【0035】
この場合に、気体供給配管26の取付向きを、スライドゲート弁14の直下方向とすることによって、気体供給機構23が、気体を、第1の開閉弁14またはその近傍へ向けて、吹き込むことが望ましい。これにより、スライドゲート弁14付近に堆積するダスト17の流動化を促進してダスト17の噛み込みによるスライドゲート弁14の作動不良の発生を防止できるようになる。
【0036】
また、気体供給機構23は、気体を、空間の内部の圧力が外気圧よりも高くなるように、吹き込むことが望ましい。これにより、スライドゲート弁14およびバタフライ弁16で区切られた空間内への外気流入を確実に抑制または防止できるとともに、スライドゲート弁14〜中間流路15の間に堆積するダスト17の流動化を確実に図ることができる。
【0037】
さらに、気体供給機構23が吹き込む気体は、例えば空気が例示されるが、例えば不活性ガス等の空気以外の気体であってもよい。
気体として吹き込む空気は、乾燥しているほうがよい。また、腐食ガスの結露防止の観点で、供給前の空気を加熱してもよい。実際には、外気が常時流入する程度でないと中間流路15での結露および腐食は問題にならないと解される。
【0038】
[検出機構24および制御機構25]
本発明では、ホッパ12−1の内部におけるダスト17の堆積状況の検出機構24と、この検出機構24の検出結果に基づいて気体供給機構23からの気体の吹き込み圧を制御する制御機構25とを備えることによって、ホッパ12−1の内部におけるダスト17の堆積状況を検出し、この検出の結果に基づいて気体の吹き込み圧を制御することが望ましい。
【0039】
検出機構24としては、この種の検出機構として周知慣用のものを用いればよく、本例では、超音波式レベル計を用いた。また、制御機構25は、検出機構24から入力されるダスト堆積状況情報Sに基づいて、気体供給機構23の吹き込み圧制御部に制御信号Tを出力することができる機構であればよく、特定のものには限定されない。
【0040】
図3は、本発明に係るダストの排出装置22の、通常時におけるダスト排出状況を示す説明図であり、図4は、本発明に係るダスト排出装置22の、ダスト堆積時におけるダスト排出状況を示す説明図である。
【0041】
図3に示すように、ホッパ12−1の内部におけるダスト17の堆積量が零かあるいは少ない通常時には、気体供給機構23からスライドゲート弁14とバタフライ弁16の間の中間流路15の内部へ常時わずかに空気を流しながら、スライドゲート弁14とバタフライ弁16とを開閉してダスト17を系外へ排出する。中間流路15の内部の圧力は、最大でもごくわずかに正圧となる程度であり、例えば0.05kgf/cm2程度である。
【0042】
そして、検出機構24によりホッパ12−1の内部におけるダスト17の堆積状況を監視し、図4に示すようにダスト17の堆積量が増加した場合には、制御装置25により、気体供給機構23からスライドゲート弁14とバタフライ弁16の間の中間流路15の内部への空気の供給圧を、例えば0.6kgf/cm2程度に高める。これにより、図4に示すように、堆積ダストを撹拌してスライドゲート弁14の動作不良(閉不良)を防止する。
【0043】
本発明に係る排出装置22は、以上のように構成される。次に、この排出装置22を用いてダスト17を排出する状況を説明する。
図1において、スライドゲート弁14およびバタフライ弁16のうちスライドゲート弁14を開くことによってホッパ12−1の内部に収容されたダスト17を中間流路15の内部に輸送する。次に、スライドゲート弁14を閉じた後にバタフライ弁16を開くことによってダスト17を排出する。
【0044】
この際、スライドゲート弁14とバタフライ弁16との間の空間に気体を吹き込むことによって、中間流路15の内部の均圧化を図ることができるために中間流路15の内壁面へのダスト17の付着を防止できるとともに、中間流路15〜スライドゲート弁14の間に堆積するダスト17の流動化を図ることができるためにスライドゲート弁14の閉不良を防止できる。
【0045】
気体の吹き込みの時期は、少なくとも、スライドゲート弁14の開きを開始する時から閉まりを完了する時までの期間であることが、上記効果を確実に得るためには望ましい。
【符号の説明】
【0046】
1 ホッパ
2 スライドゲート弁
3 短管
4 バタフライ弁
5 ダスト排出口
6 ダスト
10 焼結主排電機集塵機
11 排ガス
12−1〜12−4 ダストホッパ
13−1〜13−4 ダスト排出口
14 第1の開閉弁
15 中間流路
16 第2の開閉弁
17 ダスト
18 ポンプ
19 配管
20 スラリーピット
21 スラリー
22 ダスト排出装置
23 気体供給機構
24 検出機構
25 制御機構
26 気体供給配管
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるダスト排出口を備えるとともに、該ダスト排出口が、前記ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、前記第1の開閉弁の下部に配置されて前記ダストを下方へ導く中間流路と、該中間流路の下部に配置されて該中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有する集塵機のダスト排出装置において、
前記第1の開閉弁と前記第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むための気体供給機構を備えること
を特徴とする集塵機のダスト排出装置。
【請求項2】
前記気体供給機構は、前記気体を、前記第1の開閉弁またはその近傍へ向けて、吹き込む請求項1に記載された集塵機のダスト排出装置。
【請求項3】
前記気体供給機構は、前記気体を、前記空間の内部の圧力が外気圧よりも高くなるように、吹き込み可能である請求項1または請求項2に記載された集塵機のダストの排出装置。
【請求項4】
さらに、前記ホッパの内部におけるダストの堆積状況の検出機構と、該検出機構の検出結果に基づいて前記気体供給機構からの気体の吹き込み圧を制御する制御機構とを備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された集塵機の排出装置。
【請求項5】
集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるとともに、前記ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、前記第1の開閉弁の下部に配置されて前記ダストを下方へ導く中間流路と、該中間流路の下部に配置されて該中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有するダスト排出口を備える集塵機のダスト排出装置を用い、閉められた前記第1の開閉弁および前記第2の開閉弁のうちの該第1の開閉弁を開くことによって前記ホッパの内部に収容されたダストを前記中間流路の内部に輸送し、前記第1の開閉弁を閉じた後に前記第2の開閉弁を開くことによって前記ダストを排出する集塵機の排出方法において、
前記第1の開閉弁と前記第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むこと
を特徴とする集塵機のダスト排出方法。
【請求項6】
前記気体を、前記第1の開閉弁またはその近傍へ向けて、吹き込む請求項5に記載された集塵機のダスト排出方法。
【請求項7】
前記気体を、前記空間の内部の圧力が外気圧よりも高くなるように、吹き込む請求項5または請求項6に記載された集塵機のダスト排出方法。
【請求項8】
前記ホッパの内部におけるダストの堆積状況を検出し、該検出の結果に基づいて前記気体の吹き込み圧を制御することを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載された集塵機のダスト排出方法。
【請求項1】
集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるダスト排出口を備えるとともに、該ダスト排出口が、前記ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、前記第1の開閉弁の下部に配置されて前記ダストを下方へ導く中間流路と、該中間流路の下部に配置されて該中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有する集塵機のダスト排出装置において、
前記第1の開閉弁と前記第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むための気体供給機構を備えること
を特徴とする集塵機のダスト排出装置。
【請求項2】
前記気体供給機構は、前記気体を、前記第1の開閉弁またはその近傍へ向けて、吹き込む請求項1に記載された集塵機のダスト排出装置。
【請求項3】
前記気体供給機構は、前記気体を、前記空間の内部の圧力が外気圧よりも高くなるように、吹き込み可能である請求項1または請求項2に記載された集塵機のダストの排出装置。
【請求項4】
さらに、前記ホッパの内部におけるダストの堆積状況の検出機構と、該検出機構の検出結果に基づいて前記気体供給機構からの気体の吹き込み圧を制御する制御機構とを備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された集塵機の排出装置。
【請求項5】
集塵機に設けられてダストを収容するホッパの下部に配置されるとともに、前記ホッパからのダストの流路を開閉する第1の開閉弁と、前記第1の開閉弁の下部に配置されて前記ダストを下方へ導く中間流路と、該中間流路の下部に配置されて該中間流路を開閉する第2の開閉弁とを有するダスト排出口を備える集塵機のダスト排出装置を用い、閉められた前記第1の開閉弁および前記第2の開閉弁のうちの該第1の開閉弁を開くことによって前記ホッパの内部に収容されたダストを前記中間流路の内部に輸送し、前記第1の開閉弁を閉じた後に前記第2の開閉弁を開くことによって前記ダストを排出する集塵機の排出方法において、
前記第1の開閉弁と前記第2の開閉弁との間の空間に気体を吹き込むこと
を特徴とする集塵機のダスト排出方法。
【請求項6】
前記気体を、前記第1の開閉弁またはその近傍へ向けて、吹き込む請求項5に記載された集塵機のダスト排出方法。
【請求項7】
前記気体を、前記空間の内部の圧力が外気圧よりも高くなるように、吹き込む請求項5または請求項6に記載された集塵機のダスト排出方法。
【請求項8】
前記ホッパの内部におけるダストの堆積状況を検出し、該検出の結果に基づいて前記気体の吹き込み圧を制御することを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれか1項に記載された集塵機のダスト排出方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2012−45469(P2012−45469A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188565(P2010−188565)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000002118)住友金属工業株式会社 (2,544)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000002118)住友金属工業株式会社 (2,544)
【Fターム(参考)】
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