説明

電力システムを制御するコントローラおよび方法

【課題】停電や、電力消費量が電力供給量を超えるような状態の場合にも、安定的に適正な需給状態を維持する。
【解決手段】プロセッサは、複数の電力システム・コンポーネントのうちの少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントと少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントとの動作状態を決定する。またプロセッサは、所定条件が満足されているか否かを少なくとも1つの動作状態に基づいて判定することと、コマンドを少なくとも1つの他のコントローラ106に送信して、第1の電力システム・コンポーネントを第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させることおよび第1の電力システム・コンポーネントを第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することの少なくとも一方を、所定条件が満足されているか否かに基づいて行なうことと、を実行するようにプログラムされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は一般的に、電力システムに関し、より詳細には、電力システムを制御するコントローラおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一部の既知の電力システムでは、複数の光起電パネル(ソーラー・パネルとしても知られている)が、論理的または物理的にグループ化されて、ソーラー・パネルのアレイを形成している。ソーラー・パネル・アレイは、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換して、エネルギーを配電グリッドまたは他の目的地に送信する。
【0003】
ソーラー・パネルは一般的に、直流(DC)電力を出力する。このようなソーラー・パネルを配電グリッドに適切に結合するために、ソーラー・パネルから受け取った電力を交流(AC)に変換しなければならない。少なくとも一部の既知の電力システムでは、インバータを用いてDC電力をAC電力に変換している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,967,711号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、配電グリッドが、障害または事象として、配電グリッドが利用できないかまたは存在しないようなものを被った場合には、ソーラー・パネル・アレイから発生した電力は消費者には到達しない場合がある。加えて、高電力需要の期間中に、電気負荷が要求または消費する電力量が、電力の供給量を超える場合がある。電力システムが要求電力を供給できない場合、停電が起こることがあり、特定の高優先負荷が電力を失うという望ましくないことが起こる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態においては、複数の電力システム・コンポーネントを含む電力システムに対するコントローラが提供される。コントローラは、コンピュータ実行可能命令を記憶するためのメモリと、メモリと複数の電力システム・コンポーネントとに結合されたプロセッサであって、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されたプロセッサと、を含んでいる。コンピュータ実行可能命令は、プロセッサを、複数の電力システム・コンポーネントのうちの少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントと少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントとの動作状態を決定するようにプログラムする。またプロセッサは、所定条件が満足されているか否かを少なくとも1つの動作状態に基づいて判定することと、コマンドを少なくとも1つの他のコントローラに送信して、少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させることおよび少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することの少なくとも一方を、所定条件が満足されているか否かに基づいて行なうことと、を実行するようにプログラムされている。
【0007】
別の実施形態においては、コンピュータ実行可能命令が内部で具体化される少なくとも1つのコンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。プロセッサによって実行されると、コンピュータ実行可能命令は、プロセッサに、電力システム内の複数の電力システム・コンポーネントのうちの少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントおよび少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントの動作状態を決定することを実行させる。またコンピュータ実行可能命令は、プロセッサに、所定条件が満足されているか否かを少なくとも1つの動作状態に基づいて判定することと、コマンドを少なくとも1つのコントローラに送信して、少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させることおよび少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することの少なくとも一方を、所定条件が満足されているか否かに基づいて行なうことと、を実行させる。
【0008】
さらに別の実施形態では、電力システムを制御する方法が提供される。本方法は、第1のコントローラによって、電力システム内の複数の電力システム・コンポーネントのうちの少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントおよび少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントの動作状態を決定することを含む。また本方法は、第1のコントローラによって、所定条件が満足されているか否かを少なくとも1つの動作状態に基づいて決定することと、第1のコントローラによって、コマンドを少なくとも1つの第2のコントローラに送信して、少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させることおよび少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することの少なくとも一方を、所定条件が満足されているか否かに基づいて行なうことと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】典型的な電力システムのブロック図である。
【図2】図1に示す電力システムとともに用いても良い典型的な中央充電コントローラのブロック図である。
【図3】図2に示す中央充電コントローラによって実行しても良い電力システムを制御する典型的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
いくつかの実施形態においては、用語「電気車両」は一般的に、1または複数の電動モータを含む車両を指す。電気車両が用いるエネルギーは、種々の供給源(たとえば、限定することなく、車載充電池および/または車載燃料電池)に由来する場合がある。一実施形態においては、電気車両はハイブリッド電気車両であり、たとえばブレーキングによって生成したエネルギーを捕捉して貯蔵する。ハイブリッド電気車両は、燃料を節約するためにアイドリングしているときには、電源(たとえばバッテリ)に貯蔵されたエネルギーを用いて動作を続ける。ハイブリッド電気車両の中には、電源受け口(たとえば電源コンセント)にプラグ接続することによってバッテリを再充電できるものもある。したがって、用語「電気車両」は、本明細書で用いる場合、ハイブリッド電気車両または任意の他の車両であって、電気エネルギーがたとえば電力網を介して送出され得るものを指す場合がある。
【0011】
図1に、典型的な電力システム100を例示する。電力システム100は、複数の電源102、複数の電気負荷104、および複数のコントローラ106を含んでいる。少なくともいくつかの電源102は負荷104として動作しても良く、少なくともいくつかの負荷104は、1または複数のコントローラ106によって制御されるときに、電源102として動作しても良い。システム100は、電気車両108および/または1または複数の他の負荷104に電気を供給する(「充電する」としても知られている)。
【0012】
本明細書で用いる場合、用語「供給源」および「電源」は、電力を生成しおよび/または少なくとも1つの他の装置またはシステム(たとえば負荷104)に供給する装置またはシステムを指す。本明細書で用いる場合、用語「負荷」は、たとえば電源102から受け取った電力を消費および/または貯蔵する装置またはシステムを指す。
【0013】
典型的な実施形態においては、電源10に2は、1もしくは複数の再生可能電源110および/または公益事業会社によって運転される1もしくは複数の電源112(以下、「商用電源112」と言う)が含まれる。いくつかの実施形態においては、再生可能電源の1もしくは複数の電力貯蔵装置114(以下、「再生可能な電力貯蔵装置114」と言う)および/または電気車両108の1もしくは複数の電力貯蔵装置116(以下、「車両電力貯蔵装置116」と言う)を、電力をシステム100内の1または複数の装置またはコンポーネントに供給する電源102として動作するように構成しても良い。本明細書で用いる場合、用語「ユーティリティ」および「公益事業会社」は、エネルギーまたは別の資源を複数の顧客または消費者に供給するために用いられるインフラストラクチャおよび/または1または複数の供給源を設置し、維持し、および/または運転する実体または実体のグループを指す。典型的な実施形態においては、公益事業会社は、電力を複数の負荷104に供給するためのインフラストラクチャ(配電グリッドと言われることが多い)を設置し、維持し、および/または運転する電気公益事業会社である。

負荷104には、1もしくは複数の再生可能電力貯蔵装置114および/または1もしくは複数の車両電力貯蔵装置116が含まれる。一実施形態においては、負荷104にはまた、電力を1または複数の車両電力貯蔵装置116に供給するための1または複数の充電装置118が含まれる。再生可能電力貯蔵装置114および/または車両電力貯蔵装置116には、限定することなく、1または複数のバッテリが含まれる。その代わりにまたはそれに加えて、負荷104には、システム100内の任意の他の装置であって、システム100内で電力を消費しおよび/または貯蔵する装置が含まれていても良い。たとえば、負荷104には、限定することなく、1または複数のモータ、圧縮機、送風機、電灯、および/またはコンピュータ・システム(図示せず)が含まれていても良い。
【0014】
典型的な実施形態においては、コントローラ106には、再生可能貯蔵充電コントローラ120、インバータ・コントローラ122、ユーティリティ・コントローラ124、負荷中心コントローラ126、充電装置コントローラ128、車両コントローラ130、および/または中央充電コントローラ132が含まれる。典型的な実施形態においては、システム100内の各コントローラ106は、少なくとも1つのプロセッサおよび少なくとも1つのメモリ(どちらも図示せず)を含んでいる。プロセッサには、任意の好適なプログラマブル回路が含まれており、たとえば、1または複数のシステムおよびマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理回路(PLC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、および任意の他の回路であって、本明細書で説明した機能を実行することができるものであっても良い。前述の例は単に典型であり、したがって、用語「プロセッサ」の定義および/または意味を決して限定することは意図されていない。メモリには、コンピュータ読取可能な記憶媒体が含まれており、たとえば、限定することなく、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュ・メモリ、ハード・ディスク・ドライブ、ソリッド・ステート・ドライブ、ディスケット、フラッシュ・ドライブ、コンパクト・ディスク、デジタル・ビデオ・ディスク、および/または任意の好適なメモリであって、プロセッサが命令および/またはデータを記憶し、取り出し、および/または実行することを可能にするものである。
【0015】
典型的な実施形態においては、再生可能電源110は、再生可能貯蔵充電コントローラ120およびインバータ134に結合されている。再生可能電源110には、典型的な実施形態においては、電気エネルギーを太陽エネルギーから生成する少なくとも1つの光起電(PV)パネルおよび/またはアレイが含まれる。その代わりにまたはそれに加えて、再生可能電源110には、1または複数の風力タービン発電機、水力発電機、地熱発電機、燃料電池、および/または任意の他の電源であって、電気エネルギーを1または複数の再生可能資源から生成するものが含まれていても良い。典型的な実施形態においては、再生可能電源110は、直流(DC)電圧および電流を生成し、DC電圧および電流を、再生可能電力貯蔵装置114および/または他の負荷104にインバータ134を通して供給する。
【0016】
再生可能貯蔵充電コントローラ120は、再生可能電源110および再生可能電力貯蔵装置114に結合されている。典型的な実施形態においては、再生可能貯蔵充電コントローラ120は、再生可能電力貯蔵装置114の充電状態(「充電の状態」としても知られている)をモニタする。本明細書で用いる場合、用語「充電状態」および「充電の状態」は、電力貯蔵装置たとえば再生可能電力貯蔵装置114および/または車両電力貯蔵装置116内に貯蔵されるエネルギーの量またはレベル(「充電レベル」とも言われる)を指す。典型的な実施形態においては、充電状態にはまた、電力貯蔵装置内の充電レベルと、電力装置が貯蔵できるかまたは貯蔵するように構成されている最大充電量との間の関係の表現が含まれる。
【0017】
加えて、再生可能貯蔵充電コントローラ120は、再生可能電力貯蔵装置114の充電動作を制御する。より具体的には、再生可能貯蔵充電コントローラ120は再生可能電力貯蔵装置114を再生可能電源110に接続することを、装置114が充電可能である場合に(たとえば、コントローラ120が、装置114の充電レベルが所定の充電閾値を下回っていると判定した場合に)行なう。再生可能電力貯蔵装置114が充電可能でない場合(たとえば、コントローラ120が、装置114の充電レベルが所定の充電閾値以上であると判定した場合)には、コントローラ120は再生可能電力貯蔵装置114を再生可能電源110から取り外す。加えて、再生可能貯蔵充電コントローラ120は、再生可能電力貯蔵装置114を、電力貯蔵モードでの動作から電力供給モードでの動作に、たとえば中央充電コントローラ132から受け取った入力に応答して切り替える。
【0018】
本明細書で用いる場合、用語「電力貯蔵モード」は、装置が電源から受け取った電力を貯蔵する動作のモードまたは状態を指す。本明細書で用いる場合、用語「電力供給モード」は、装置が電力を、たとえば装置に貯蔵された電力を用いて供給する動作のモードまたは状態を指す。
【0019】
典型的な実施形態においては、インバータ134は、再生可能電源110から受け取ったDC電圧および電流を、交流(AC)電圧および電流に変換する。インバータ・コントローラ122は、インバータ134内に含まれていて、インバータ134の動作(たとえば、DC−AC変換)を制御する。典型的な実施形態においては、インバータ・コントローラ122は、変換されたAC電流および電圧を、配電ネットワーク136(「配電グリッド」としても知られている)の電圧および/または電流と同期させる。加えて、インバータ・コントローラ122は、インバータ134の動作を制御して再生可能電源110を配電ネットワーク136におよび/または1または複数の負荷104に結合して、電力をネットワーク136および/または負荷104に供給することを図る。またインバータ・コントローラ122は、インバータ134を制御して再生可能電源110を配電ネットワーク136からおよび/または1または複数の負荷104から取り外し、再生可能電源110からネットワーク136におよび/または負荷104に実質的に電力が供給されないようにする。インバータ134は、変換されたAC電力を直接、配電ネットワーク136におよび/または1もしくは複数の負荷104に、または別の装置(たとえば負荷中心138)に送信して、AC電力をネットワーク136におよび/または負荷104に送出することを図る。
【0020】
公益事業会社140は、1または複数の商用電源112を、1または複数のユーティリティ・コントローラ124を用いて制御する。商用電源112には、1または複数の蒸気タービン発電機、ガス・タービン発電機、および/または任意の他の発電機であって、電力をシステム100および/または1もしくは複数の負荷104に配電ネットワーク136を通して供給するものが含まれる。
【0021】
典型的な実施形態においては、1または複数の電気メーター142が、商用電源112に配電ネットワーク136を通して結合されている。各メーター142は、メーター142に結合された1または複数の負荷104に商用電源112から供給される電力量を測定および/または計算する。加えて、メーター142を、ユーティリティ・コントローラ124に高度検針インフラストラクチャ(AMI)ネットワーク(図示せず)を通して結合しても良く、またメーター142から、測定電力を表わすデータをユーティリティ・コントローラ124にAMIネットワークを通して送信しても良い。
【0022】
負荷中心138は、メーター142に、インバータ134に、および充電装置118を含む負荷104に結合されている。負荷中心138には、複数の回路遮断器、ヒューズ、電子トリップ・ユニット、および/または任意の他の装置(図示せず)であって、負荷中心138に結合された1または複数の負荷104に電力を構成可能に分配することまたは分配しないことを可能にするものが含まれる。典型的な実施形態においては、負荷中心138は、電力を電源102(たとえば、商用電源112および/または再生可能電源110)から受け取り、電力を、負荷中心138に結合された1または複数の負荷104に分配する。加えて、負荷中心138は、信号および/またはメッセージを別のコントローラ106(たとえば中央充電コントローラ132)から受信し、1または複数の負荷104を1または複数の電源102から電気的に分離して、負荷104が電源102から実質的に電力を受け取らないようにしても良い(すなわち、負荷中心138が負荷104から電力を取り除く)。
【0023】
典型的な実施形態においては、負荷中心138は負荷中心コントローラ126を含んでいる。負荷中心コントローラ126は、他のコントローラ106(たとえば中央充電コントローラ132)と通信して、負荷中心138の動作を制御し、ならびに/またはコマンドを受信および実施して負荷104を電源102から電気的に分離し、また負荷104を供給源102に電気的に結合させる。加えて、負荷中心コントローラ126は、負荷中心138に結合された負荷104に供給される電流、電圧、および/または電力の量、周波数、位相、および/またはレートを、測定しおよび/またはそれらの測定値を受信する。負荷中心コントローラ126は、電流、電圧、および/または電力測定値を表わすデータを、中央充電コントローラ132に送信する。
【0024】
充電装置118は、典型的な実施形態においては、負荷中心138および電気車両108に結合されている。充電装置118は、電力を1または複数の電源102から負荷中心138を通して受け取り、充電動作を行なって電力を電気車両108に供給する。充電装置118は、充電装置118の動作(たとえば、充電動作)を制御する充電装置コントローラ128を含んでいる。より具体的には、充電装置コントローラ128は、車両電力貯蔵装置116に供給する電流、電圧、および/または電力の量、周波数、位相、および/またはレートを決定する。加えて、充電装置コントローラ128は、車両電力貯蔵装置116に供給される電流、電圧、および/または電力の量、周波数、位相、および/またはレートを測定しおよび/またはそれらの測定値を受信する。一実施形態においては、充電装置コントローラ128はまた、車両電力貯蔵装置116に対する電流フローの方向を制御する。より具体的には、充電装置コントローラ128は、車両電力貯蔵装置116の動作が電力貯蔵モードであるか電力供給モードであるかを判定する。したがって、充電装置コントローラ128は、電力を(たとえば、電源102から)車両電力貯蔵装置116に供給するか否かを、または車両電力貯蔵装置116に貯蔵された電力を装置116からシステム100内の1または複数の負荷104に供給するか否かを制御する。
【0025】
典型的な実施形態においては、ユーザは、充電装置118に結合された車両電力貯蔵装置116に対する充電装置118の充電動作用の所望のまたは要求される完了時間を入力しても良い。言い換えれば、ユーザは、ユーザが望む車両電力貯蔵装置116の充電動作の完了時間を入力しても良い。充電装置コントローラ128は、充電動作を、所望のまたは要求される完了時間が過ぎるときまたは過ぎる前に完了するように制御する。典型的な実施形態においては、充電装置コントローラ128および/または中央充電コントローラ132は、電力貯蔵装置が電力供給モードの動作に切り替えられたら、充電動作を要求完了時間内に完了するのに十分な時間が存在するか否かを判定する。存在する時間が不十分である場合には、充電装置コントローラ128および/または中央充電コントローラ132は、車両電力貯蔵装置116が電力供給モードに切り替わらないようにする。
【0026】
電気車両108は、車両電力貯蔵装置116および車両コントローラ130を含んでいる。車両コントローラ130は、車両電力貯蔵装置116の充電状態(または充電の状態)をモニタしおよび/または決定する。一実施形態においては、車両電力貯蔵装置116の充電状態に基づいて、車両コントローラ130は、充電装置118から要求する電力および/または電流の量、周波数、位相、および/またはレートを決定する。車両コントローラ130は、電力および/または電流の決定された量、周波数、位相、および/またはレートに対する要求を、充電装置118に送信する。あるいは、車両コントローラ130は、車両電力貯蔵装置116が受け取ることができる電力および/もしくは電流の最大量および/もしくはレート、または電力および/もしくは電流の任意の他の量、周波数、位相、および/もしくはレートに対する要求を送信する。
【0027】
典型的な実施形態においては、中央充電コントローラ132は、システム100内の各コントローラ106に結合されている。一実施形態においては、中央充電コントローラ132は、1または複数のコントローラ106に有線接続を通して結合されている。たとえば有線イーサネット(商標)接続、推奨規格(RS)485準拠の接続、電力線通信(PLC)接続、および/または任意の他の有線接続である。それに加えてまたはその代わりに、中央充電コントローラは、1または複数のコントローラ106に無線接続を通して結合されている。たとえば無線イーサネット(商標)接続、ジグビー接続、ブルートゥース接続、セルラー接続、および/または任意の他の無線接続である。
【0028】
中央充電コントローラ132は、少なくとも1つの他のコントローラ106(たとえば、再生可能貯蔵充電コントローラ120、インバータ・コントローラ122、負荷中心コントローラ126、充電装置コントローラ128、および/または車両コントローラ130)の充電動作を制御する。本明細書においてより十分に説明するように、中央充電コントローラ132は、システム100の動作状態および/または1もしくは複数の電力システム・コンポーネント(たとえば、システム100内の電源102および/または負荷104)の動作状態を決定する。典型的な実施形態においては、中央充電コントローラ132は、データをコントローラ106および/またはシステム100の他のコンポーネントから受信して、動作状態を決定する。中央充電コントローラ132は、システム100内の1または複数のコントローラ106と通信して、負荷104の充電または負荷104への電力送出を、決定した動作状態に基づいて制御する。
【0029】
典型的な実施形態においては、1または複数のモバイル・デバイス144および/または1または複数のコンピュータ146を、中央充電コントローラ132に結合して、中央充電コントローラ132の構成および/または制御を図っても良い。モバイル・デバイス144には、限定することなく、以下のものが含まれていても良い。セルラー・フォン、スマート・フォン、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピューティング・デバイス、携帯情報端末(PDA)、および/または任意の他の装置であって、データおよび/またはコマンドを中央充電コントローラ132へ送信することができるものである。コンピュータ146には、限定することなく、以下のものが含まれていても良い。サーバ・コンピュータ、コンピューティング・デバイスの分散アレイ、デスクトップ・コンピュータ、および/または任意の他のコンピューティング・デバイスであって、データおよび/またはコマンドを中央充電コントローラ132へ送信することを可能にするものである。モバイル・デバイス144および/またはコンピュータ146は、中央充電コントローラ132との通信を、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、および/または任意の他のネットワークまたは接続を通して行なう。
【0030】
ユーザは、コマンドおよび/またはデータ(たとえば構成データ)を中央充電コントローラ132に入力することを、モバイル・デバイス144および/またはコンピュータ146を用いて行なっても良い。たとえば、中央充電コントローラ132を、少なくとも部分的に、データセンターまたはクラウド・コンピューティング環境において、実施しても良い。このような実施形態においては、ユーザ・インターフェース(図1に示さず)の実施および/またはそれへのアクセスを、モバイル・デバイス144および/またはコンピュータ146が行なって、ユーザがデータおよび/またはコマンドをユーザ・インターフェースを通して入力し、またデータおよび/またはコマンドが中央充電コントローラ132に送信されるようにしても良い。
【0031】
動作中に、典型的な実施形態においては、再生可能電源110は再生可能資源から電力を生成する。再生可能貯蔵充電コントローラ120は、再生可能電力貯蔵装置114の充電状態を決定して、充電状態が充電閾値を下回っている場合には、再生可能電源110が生成した電力を装置114に送る(すなわち、伝送する)。再生可能電力貯蔵装置114は、再生可能電源110から受け取った電力を貯蔵する。再生可能電源110が生成した電力の一部のみが再生可能電力貯蔵装置114に貯蔵される場合、または再生可能電源110が生成した電力がまったく再生可能電力貯蔵装置114に貯蔵されない場合には、再生可能電源110からの残りの電力はインバータ134に送られて(すなわち、伝送されて)DC電力からAC電力への変換が図られる。いくつかの実施形態においては、再生可能電力貯蔵装置114内の貯蔵電力の少なくとも一部をインバータ134に供給して、AC電力への変換を図る。変換されたAC電力を負荷中心138へ送って、負荷104への分配を図る。
【0032】
少なくとも1つの商用電源112は、AC電力を生成しおよび/またはシステム100へ供給する。商用電源112から供給された電力を、メーター142によって測定して、負荷中心138へ送る。負荷中心138は、(たとえば、再生可能電源110および/または商用電源112から)受け取った電力を負荷104へ分配する。加えて、負荷中心138は、負荷104を、システム100の再生可能電源110、商用電源112、および/または任意の他のコンポーネントから電気的に分離することを、負荷中心コントローラ126からおよび/またはシステム100内の任意の他のコントローラ106から受信した信号に基づいて行なっても良い。たとえば、ユーティリティ・コントローラ124および/または中央充電コントローラ132が、負荷制限ポリシを実施してシステム100内の消費電力を減らす場合、負荷中心コントローラ126は、1または複数の負荷104を「取り除く」ことを、接触器または別の回路保護デバイス(図示せず)を開にして負荷104を再生可能電源110、商用電源112、および/またはシステム100の任意の他のコンポーネントから電気的に分離することによって行なう。
【0033】
電気車両108が充電装置118に結合されていて、電力の供給を要求する場合、充電装置118は、電力を1または複数の電源102から受け取って、電力を車両108に供給する。電気車両108がもはや電力を要求しない場合(たとえば、車両電力貯蔵装置116が所定の充電閾値に達した場合)、充電装置118は、電力を車両108に供給することを停止する。
【0034】
中央充電コントローラ132は、データを他のコントローラ106から受信して、システム100の充電状態を決定する。充電状態には、限定することなく、以下のものが含まれていても良い。電源102によって供給されおよび/もしくは供給されることが予測される電流、電圧、および/もしくは電力の量を決定すること、負荷104によって要求されおよび/もしくは要求されることが予測されおよび/もしくは受け取られる電流、電圧、および/もしくは電力の量を決定すること、ピーク需要事象が起きているかまたは起きることが予測されると決定すること、ならびに/または任意の他の決定であって、システム100が本明細書で説明したように機能することを可能にするものである。
【0035】
中央充電コントローラ132は、電力を負荷104に送出することを、システム100の充電状態に基づいて制御する。たとえば、中央充電コントローラ132から1または複数の信号を再生可能貯蔵充電コントローラ120に送信して、再生可能電力貯蔵装置114の充電動作を制御すること、再生可能電力貯蔵装置114を電力貯蔵モードと電力供給モードとの間で切り替えることを制御すること、および/または再生可能電力貯蔵装置114からの電力の供給を制御することを行なう。
【0036】
加えて、中央充電コントローラ132は、1または複数の信号をインバータ134に送信して、再生可能電源110および/または再生可能電力貯蔵装置114から受け取ったDC電力をAC電力に変換することを制御する。一実施形態においては、中央充電コントローラ132はまた、インバータ134に通知および/または命令して、AC電力を配電ネットワーク136におよび/もしくは負荷104に送らせるか、または再生可能電源110および/もしくは再生可能電力貯蔵装置114をネットワーク136および/もしくは負荷104から電気的に分離させる。
【0037】
中央充電コントローラ132は、1または複数の信号を負荷中心コントローラ126に送信して、1もしくは複数の負荷104を1もしくは複数の電源102に電気的に結合させるか、または1もしくは複数の負荷104を1もしくは複数の電源102から分離する。たとえば、電源102によって供給されるかまたは供給されることが予測される電力量が、要求される電力量を負荷104に与えるには不十分である場合、中央充電コントローラ132は、1または複数の信号を負荷中心コントローラ126に送信して、電力を、中央充電コントローラ132および/または負荷中心コントローラ126によって識別される1または複数の負荷104から取り除いても(すなわち、電気的に分離しても)良い。加えて、負荷中心コントローラ126は、1または複数の商用電源112を負荷104から分離することを、たとえば中央充電コントローラ132から受信したコマンドまたは他の信号に応答して行なって、負荷104が、電力を、再生可能電源110、再生可能電力貯蔵装置114、および/または車両電力貯蔵装置116のみから受け取るようにしている。たとえば、中央充電コントローラ132は、負荷中心コントローラ126に命令して、1または複数の商用電源112を電気的に分離させることを、以下の場合に行なっても良い。負荷104から要求または要望される電力を商用電源112が満足する必要がない場合、ピーク需要通知または事象を受信する場合、商用電源112から供給される電力のコストが閾値を超える場合、および/または任意の他の好適な条件が満足または満たされる場合である。
【0038】
加えて、中央充電コントローラ132は、充電装置118の動作の制御を、1または複数の信号を充電装置コントローラ128に送信することによって行なう。たとえば、中央充電コントローラ132は、電気車両108が要求している第1の量、周波数、位相、および/またはレートの電流を示すデータを充電装置コントローラ128から受信しても良く、また充電装置118から電気車両108に供給する第2の量、周波数、位相、および/またはレートの電流を示すデータを充電装置コントローラ128に送信しても良い。加えて、中央充電コントローラ132は、中央充電コントローラ132に命令を出して電流を電気車両108から受け取らせて、車両108が電力貯蔵モードではなくて電力供給モードで動作するようにしても良い。その代わりにまたはそれに加えて、中央充電コントローラ132は、信号を車両コントローラ130に送信して電気車両108に命令を出し、特定の量、周波数、位相、および/またはレートの電流を充電装置118から供給することを要求させても良い。また中央充電コントローラ132は、信号を車両コントローラ130に送信して電気車両108を電力貯蔵モードと電力供給モードとの間で切り替えて、電気車両108が電流を充電装置118から受け取るかまたは電流を充電装置118に供給することを、中央充電コントローラ132からの命令通りに行なうようにしても良い。
【0039】
図2は、電力システム100(図1に示す)とともに用いても良い典型的な中央充電コントローラ132のブロック図である。典型的な実施形態においては、中央充電コントローラ132は、プロセッサ202、メモリ204、ディスプレイ206、ユーザ・インターフェース208、ネットワーク・インターフェース210、および/または入出力(I/O)インターフェース212を含んでいる。典型的な実施形態においては、各中央充電コントローラ132のコンポーネントは、プロセッサ202に通信可能に結合されている。加えて、電源102、負荷104、および/またはコントローラ106(図1に示す)は、プロセッサ202に通信可能に結合されている。あるいは、中央充電コントローラ132の1または複数のコンポーネントを、中央充電コントローラ132に通信可能に結合された別の装置(たとえばモバイル・デバイス144および/またはコンピュータ146(図1に示す))によって、実施しても良いし、および/またはその内部に含めても良い。
【0040】
プロセッサ202には、任意の好適なプログラマブル回路が含まれており、たとえば、1または複数のシステムおよびマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理回路(PLC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、および任意の他の回路であって、本明細書で説明した機能を実行することができるものであっても良い。前述の例は単に典型であり、したがって、用語「プロセッサ」の定義および/または意味を決して限定することは意図されていない。プロセッサ202は中央充電コントローラ132の動作を制御する。
【0041】
メモリ204には、コンピュータ読取可能な記憶媒体が含まれており、たとえば、限定することなく、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュ・メモリ、ハード・ディスク・ドライブ、ソリッド・ステート・ドライブ、ディスケット、フラッシュ・ドライブ、コンパクト・ディスク、デジタル・ビデオ・ディスク、および/または任意の好適なメモリであって、プロセッサが命令および/またはデータを記憶し、取り出し、および/または実行することを可能にするものである。メモリ204には、複数のコンピュータ実行可能命令が含まれている。コンピュータ実行可能命令は、プロセッサ202によって実行されると、プロセッサ202に、本明細書で説明した機能を行なわせるものである。
【0042】
典型的な実施形態においては、ディスプレイ206には以下のものが含まれている。液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)、プラズマ・ディスプレイ、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、1もしくは複数の発光ダイオード(LED)、および/または任意の他の好適な視覚的出力装置であって、グラフィック・データおよび/またはテキストをユーザに表示することができるものである。典型的な実施形態においては、ユーザ・インターフェース208の様子が、ユーザにディスプレイ206によって表示される。
【0043】
ユーザ・インターフェース208には、限定することなく、以下のものが含まれる。キーボード、キーパッド、タッチ・センサー式スクリーン、スクロール・ホイール、ポインティング・デバイス、音声認識ソフトウェアを用いるオーディオ入力デバイス、および/または任意の好適な装置であって、ユーザが、データを中央充電コントローラ132に入力することおよび/またはデータを中央充電コントローラ132から取り出すことを可能にするものである。ユーザ・インターフェース208を通して、ユーザは、データおよび/またはコマンドを中央充電コントローラ132に入力して、中央充電コントローラ132の制御および/または構成を図っても良い。一実施形態においては、ディスプレイ206および/またはユーザ・インターフェース208は、中央充電コントローラ132から遠隔にある装置(たとえばモバイル・デバイス144および/またはコンピュータ146)によって実施されおよび/またはその内部に含まれる。このような実施形態においては、データは、遠隔装置(たとえば、ディスプレイ206および/またはユーザ・インターフェース208)と中央充電コントローラ132との間で送信される。
【0044】
ネットワーク・インターフェース210は、中央充電コントローラ132と遠隔装置またはシステムとの間でデータを送受信する。典型的な実施形態においては、ネットワーク・インターフェース210は、少なくとも1つの他のコントローラ106(図1に示す)に通信可能に結合されて、各コントローラ106が中央充電コントローラ132にデータを送信しおよびそこからデータを受信するようになっている。典型的な実施形態においては、ネットワーク・インターフェース210は、少なくとも1つの他のコントローラ106に、任意の好適な有線データ線管を用いて結合されている。たとえばイーサネット(商標)・ケーブル、推奨規格(RS)485準拠のケーブル、および/または任意の他のデータ線管であって、中央充電コントローラ132が本明細書で説明したように機能することを可能にするものである。それに加えてまたはその代わりに、ネットワーク・インターフェース210は、少なくとも1つの他のコントローラ106と無線通信することを、任意の好適な無線接続および/またはプロトコルを用いて行なっても良い。
【0045】
I/Oインターフェース212は、中央充電コントローラ132と遠隔装置またはシステムとの間でデータを送受信する。典型的な実施形態においては、I/Oインターフェース212は、少なくとも1つの他の電源102および/または負荷104(図1に示す)に通信可能に結合されて、1または複数の電源102および/または負荷104からデータが中央充電コントローラ132に送信されるようになっている。より具体的には、各電源102および/または負荷104は、I/Oインターフェース212に結合され、動作状態データを中央充電コントローラ132に送信することを、システム100の充電状態の決定用に行なっている。典型的な実施形態においては、I/Oインターフェース212は、電源102および/または負荷104に、任意の好適なデータ線管を用いて結合されている。たとえばユニバーサル・シリアル・バス(USB)ケーブル、RS−232ケーブル、ペリフェラル・コンポーネント・インターコネクト・エクスプレス(PCIエクスプレス)ケーブル、および/または任意の他のデータ線管であって、中央充電コントローラ132が本明細書で説明したように機能することを可能にするものである。代替的な実施形態においては、中央充電コントローラ132にはI/Oインターフェース212は含まれておらず、I/Oインターフェース212の機能性はネットワーク・インターフェース210内に含まれている。
【0046】
図3は、電力システムたとえば電力システム100(図1に示す)を制御するための典型的な方法300のフロー図である。典型的な実施形態においては、方法300は、中央充電コントローラ132(図1に示す)によって実施される。したがって、方法300は、メモリ204内に貯蔵された複数の命令内で具体化され、プロセッサ202(両方とも図2に示す)によって実行される。
【0047】
典型的な実施形態においては、中央充電コントローラ132は、構成データを受信して302、コントローラ132の動作および/または方法300を構成する。一実施形態においては、ユーザまたは別のコンピュータまたは装置から、構成データを中央充電コントローラ132に送信および/または入力することを、ユーザ・インターフェース208を通しておよび/またはネットワーク・インターフェース210(両方とも図2に示す)を通して行なう。構成データには、システム100内の負荷104、電源102、および/もしくはコントローラ106を識別するもの、ならびに/または負荷104、電源102、および/もしくはコントローラ106とのデータ接続の設定に関する情報が含まれていても良い。また構成データには、各負荷104に対する優先順位決定または分類が含まれていても良く、また電力の送出先として高優先である負荷104と電力の送出先として低優先である負荷104とを識別または分類することが含まれていても良い。その代わりにまたはそれに加えて、構成データには、満足もしくは満たすべき1もしくは複数の所定の条件、および/または任意の他のデータであって、方法300が本明細書で説明したように機能することを可能にするものが含まれていても良い。
【0048】
中央充電コントローラ132は、データを、システム100のコンポーネント(「電力システム・コンポーネント」とも言われる)たとえば負荷104、電源102、および/またはコントローラ106から受信する304。典型的な実施形態においては、システム・コンポーネントはデータを中央充電コントローラ132に送信することを、コントローラ132から送信される情報要求に応じて行ない、および/またはコンポーネントは「自己報告」することを、データを中央充電コントローラ132に所定の基準に基づいて送信することによって行なう。受信したデータ304には、限定することなく、システム・コンポーネントの動作に関係するデータが含まれている。
【0049】
たとえば、中央充電コントローラ132は、各再生可能電源110から、供給源110が生成する電流および/または電圧を表わすデータを受信する。再生可能貯蔵充電コントローラ120からは、データとして、再生可能電力貯蔵装置114の充電状態と、再生可能電力貯蔵装置114に供給されているかまたはそこから供給されている充電電流および/または電力の量および/またはレートとを表わすデータが送信される。インバータ・コントローラ122からは、データとして、再生可能電源110から受け取った電流および/もしくは電圧、ならびに/または配電ネットワーク136におよび/もしくは1または複数の負荷104に供給されている電流および/もしくは電圧の量を表わすデータが送信される。
【0050】
ユーティリティ・コントローラ124は、典型的な実施形態においては、以下のものを表わすデータを送信する。ピーク需要通知または事象、商用電源112から供給される電力に対する1または複数のレート、停電通知または事象、商用電源112からの電力出力の減少または増加、前述のタイプのデータの1つに関係する予測状態またはデータ、および/または任意の他のデータであって、方法300が本明細書で説明したように機能することを可能にするものである。メーター142からは、データとして、負荷104の消費電力ならびに/または負荷104に商用電源112から供給される電流および/もしくは電圧を表わすデータが送信される。
【0051】
負荷中心コントローラ126は、以下のものを表わすデータを送信する。1もしくは複数の負荷104の消費電力、1もしくは複数の負荷104に供給される電圧および/もしくは電流、ならびに/または負荷中心138に電気的に結合されおよび/もしくは電力を1または複数の電源102から受け取っている負荷104の数または識別である。充電装置コントローラ128および/または車両コントローラ130は、以下のものを表わすデータを送信する。車両電力貯蔵装置116に供給されるかもしくはそれから供給される電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレート、ユーザが要求する充電装置118の車両電力貯蔵装置116に対する充電動作の完了時間、ならびに/または車両電力貯蔵装置116の充電の状態である。
【0052】
それに加えてまたはその代わりに、システム・コンポーネントは、任意の好適なデータを中央充電コントローラ132に送信して、方法300が本明細書で説明したように機能できるようにしても良く、また中央充電コントローラ132は、システム・コンポーネントから送信されたデータを受信する304。一実施形態においては、複数の中央充電コントローラ132がシステム100内に含まれている。このような実施形態においては、各中央充電コントローラ132は、データを、少なくとも1つの他の中央充電コントローラ132から受信する。
【0053】
典型的な実施形態においては、中央充電コントローラ132は、システム100内の複数のコンポーネントのそれぞれが有する動作状態(たとえばシステム100内の各負荷104および/または各電源102の動作状態)を決定する306。動作状態には、たとえば以下のものを決定することが含まれる。負荷104によって要求されるかまたはそれに供給される電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレート;負荷104によって要求されるかまたはそれに供給されることが予測される電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレート;電源102による供給に利用可能な電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレート;電源102による供給に利用可能な予測される電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレート;要求される電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレートと、利用可能な電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレートとの間の差;ならびに/または要求されることが予測される電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレートと、利用可能であることが予測される電流、電圧、および/もしくは電力の量、周波数、位相、および/もしくはレートとの間の差。それに加えてまたはその代わりに、典型的な実施形態においては、動作状態には、供給に利用可能な電力のコスト、供給される電力のコスト、供給に利用可能な電力の予測コスト、および/または将来供給すべき電力の予測コストを決定することが含まれる。典型的な実施形態においては、動作状態の決定は、信号および/またはデータを電源102、負荷104、および/またはコントローラ106から受信して分析することによって行なう。
【0054】
中央充電コントローラ132は、所定条件が満足または満たされているか否かの判定308を、電力システム100の少なくとも1つのコンポーネントの少なくとも1つの決定された動作状態に基づいて行なう。典型的な実施形態においては、中央充電コントローラ132が、所定条件が満足または満されていると判定するのは308、負荷104が要求しているかまたは要求すると予測される電力が、電源102から利用可能であるかまたは利用可能であると予測されるものよりも多いかまたは少ない場合である。それに加えてまたはその代わりに、中央充電コントローラ132は、所定条件が満足または満たされていると判定することを308、以下の場合に行なっても良い。ピーク需要事象が起きているかまたは起きると予測される場合、条件たとえば天候条件(たとえば、良く晴れた天気または濁った天気)が起きると予測される場合、商用電源112によって供給されるかまたは供給されると予測される電力のコストが、変化しておよび/もしくは増加して所定の閾値を上回るかもしくは減少して所定の閾値を下回る場合、ユーザによって識別される条件が起こる場合、ならびに/または任意の他の条件が満足または満たされる場合である。
【0055】
中央充電コントローラ132が、所定条件が満足も満たされてもいないと判定した場合には308、中央充電コントローラ132は、データをシステム100のコンポーネントから受信すること304に戻る。しかし、中央充電コントローラ132が、所定条件が満足または満たされていると判定した場合には308、中央充電コントローラ132は、負荷104に供給される電力を調整する310ための少なくとも1つの行為を実施する。
【0056】
一実施形態においては、中央充電コントローラ132は、負荷104に供給される電力の調整310を、少なくとも1つのコンポーネント(たとえば再生可能電力貯蔵装置114および/または車両電力貯蔵装置116)の動作モードを切り替えること312によって行なう。より具体的には、中央充電コントローラ132は、コマンドを再生可能貯蔵充電コントローラ120に送信して、再生可能電力貯蔵装置114を、電力貯蔵モードから電力供給モードにまたは電力供給モードから電力貯蔵モードに切り替える。中央充電コントローラ132は、コマンドを充電装置コントローラ128および/または車両コントローラ130に送信して、車両電力貯蔵装置116を、電力貯蔵モードから電力供給モードにまたは電力供給モードから電力貯蔵モードに切り替える。電力供給モードである場合、再生可能電力貯蔵装置114および/または車両電力貯蔵装置116は、電力を、システム100内の少なくとも1つの負荷104に、たとえば負荷中心138を通して供給する。
【0057】
別の実施形態においては、中央充電コントローラ132は、負荷104に供給される電力の調整310を、少なくとも1つのシステム・コンポーネントによって供給すべき最大電流量および/または電力量を設定すること314によって行なう。一実施形態においては、中央充電コントローラ132は、コマンドを充電装置コントローラ128に送信して、車両電力貯蔵装置116に供給すべき最大電流量を設定する314。また中央充電コントローラ132は、コマンドを充電装置コントローラ128および/または車両コントローラ130に送信して、車両電力貯蔵装置116から供給すべき最大電流量を設定しても良い314。
【0058】
典型的な実施形態においては、中央充電コントローラ132は、負荷104に供給される電力を調整すること310を、コマンドを少なくとも1つの他のコントローラ106に送信して316、第1の電力システム・コンポーネントを第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させるか、または第1の電力システム・コンポーネントを第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することによって行なう。たとえば、所定条件が満足される場合(たとえば、負荷104が必要とするより多い電力を、電源102が供給しているかまたは供給に利用可能である場合)には、中央充電コントローラ132は、コマンドを負荷中心コントローラ126に送信して316、1または複数の商用電源112を1または複数の負荷104から電気的に分離する。したがって、負荷104は、電力を、再生可能電源102ならびに/または電力貯蔵装置114および/もしくは116のみから受け取っても良い。それに加えてまたはその代わりに、所定条件が満足される場合には、中央充電コントローラ132は、コマンドを負荷中心コントローラ126に送信して316、車両電力貯蔵装置116を1または複数の負荷104に電気的に結合させることを、車両電力貯蔵装置116が電力貯蔵モードから電力供給モードに切り替えられたときに行なっても良い。
【0059】
一実施形態においては、中央充電コントローラ132は、負荷104を分類するかまたは優先順位付けして、少なくとも1つの負荷104が高優先負荷104として分類され、および少なくとも1つの負荷104が低優先負荷104として分類されるようにしても良い。このような実施形態においては、中央充電コントローラ132は、1または複数の電源102を低優先負荷104から電気的に分離する一方で、電力を高優先負荷104に電源102から供給することを維持しても良い。分類または優先順位付けは、任意の好適な基準に基づいても良く、たとえば以下のものに基づいても良い。ユーザによって識別される優先度リスト、負荷104によって消費される電力のコスト、負荷104の経済的利益、負荷104によって消費される電力の量、負荷104の場所、負荷104の所有権および/もしくは負荷104の運転員の素性に関する情報、負荷104(たとえば、再生可能電力貯蔵装置114および/もしくは車両電力貯蔵装置116)の充電動作を完了するのに必要な充電量、ならびに/または任意の他の基準である。
【0060】
加えて、1または複数の電源102の優先順位付けおよび/または分類を、同様の方法で、同じかまたは異なる基準を用いて行なって、たとえば、負荷104の電力需要を満たすのにすべての電源102が必要なわけではない場合に、どの電源102から電力を負荷104に供給するかの優先順位付けを、中央充電コントローラ132が行ない得るようにしても良い。このような実施形態においては、中央充電コントローラ132は、各低優先度電源102から供給される電力が必要でない場合に、低優先度電源102を負荷104から電気的に分離しても良い。同様の方法で、追加の電力が必要でない場合には、電源102を負荷104に優先順位を付けて結合しても良い。
【0061】
一実施形態においては、中央充電コントローラ132からコマンドを少なくとも1つの他のコントローラ106に送信して316、システム100内で電力を受け取っている負荷104の数を調整する318。たとえば、中央充電コントローラ132からコマンドを負荷中心コントローラ126に送信して、1または複数の負荷104を電気的に分離するかまたはそれらから電力を取り除いて、負荷104が電力を電源102から受け取らないようにしても良い。一実施形態においては、中央充電コントローラ132は、高優先負荷104への電力の供給を維持して、1または複数の低優先度負荷104のみから電力を取り除く。それに加えてまたはその代わりに、中央充電コントローラ132は、電力を受け取る負荷104の数を調整すること318を、負荷104を電力貯蔵モードの動作から電力供給モードの動作に切り替えて、負荷104が電力を受け取るのではなく電力を供給する電源102として動作するようにすることによって、行なっても良い。
【0062】
別の実施形態においては、中央充電コントローラ132からコマンドを少なくとも1つの他のコントローラ106に送信して316、システム100内で電力を供給している電源102の数を調整する320。たとえば、中央充電コントローラ132が、供給に利用可能であるかまたは供給されると予測される電力量が、負荷104によって要求されるかまたは負荷104によって要求されると予測される電力量を超えると決定した場合には、中央充電コントローラ132は、コマンドをインバータ・コントローラ122に送信して1または複数の再生可能電源110をシステム100から電気的に分離して、再生可能電源110が電力をシステム100内の1または複数の負荷104に供給しないようにしても良い。それに加えてまたはその代わりに、中央充電コントローラ132からコマンドを負荷中心コントローラ126に送信して、1または複数の商用電源112を1または複数の負荷104および/もしくは負荷中心138から電気的に分離して、商用電源112が電力をシステム100内の1または複数の負荷104に供給しないようにする。それに加えてまたはその代わりに、中央充電コントローラ132は、電力を負荷104に供給する電源102の数を調整することを320、負荷104を電力貯蔵モードの動作から電力供給モードの動作に切り替えて負荷104が電源102として動作するようにして、行なっても良い。
【0063】
中央充電コントローラ132が、負荷104に供給される電力を調整した310後に、中央充電コントローラ132は、データをシステム・コンポーネントから受信すること304に戻る。これは前述した通りである。前述の実施形態のうちの1または複数について別個に説明している場合があるが、前述の実施形態のうちのいずれか、またはその一部を、本明細書で説明した任意の他の実施形態の代わりにまたはそれとともに用いても良いことを認識されたい。
【0064】
本明細書で説明したように、堅固な中央充電コントローラによって、電力システムの動作が制御される。充電コントローラは、データを複数の電力システム・コンポーネント(たとえば、1または複数の負荷、電源、および/またはコントローラ)から受信する。中央充電コントローラは、1または複数の負荷に供給される電力を調整すべきか否かを判定して、供給電力を調整する1または複数の行為を実施する。中央充電コントローラは、コンポーネントを電力貯蔵モードと電力供給モードとの間で切り替えること、負荷に供給すべき最大電流を設定すること、電力を電源から受け取る負荷の数を調整すること、および/または電力を負荷に供給する電源の数を調整することを行なっても良い。また中央充電コントローラは、少なくとも1つの負荷に供給される電力を、1または複数の予測条件に基づいて調整しても良い。したがって、配電グリッドが利用できないかまたは存在しない場合であっても、ソーラー・パネル・アレイによって生成される電力が依然として1または複数の負荷に供給される場合がある。加えて、高電力需要の期間中に、1または複数のコンポーネントを電力供給モードに切り替えて追加電力を供給しても良く、および/または1または複数の負荷を電気的に分離して電力システム内で要求される電力の量を減らしても良い。こうして、中央充電コントローラによって、維持することが要求される電力量を電力システム内で供給される電力量にほぼ等しくすることができる。
【0065】
本明細書で説明したシステム、装置、および方法の技術的効果には、以下のうちの少なくとも1つが含まれる。(a)第1のコントローラによって、電力システム内の複数の電力システム・コンポーネントのうちの少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントおよび少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントの動作状態を決定すること、(b)第1のコントローラによって、所定条件が満足されているか否かを少なくとも1つの動作状態に基づいて判定すること、および(c)第1のコントローラによって、コマンドを少なくとも1つの第2のコントローラに送信して、少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させることおよび少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することの少なくとも一方を、所定条件が満足されているか否かに基づいて行なうこと。
【0066】
以上、電力システム制御するコントローラおよび方法の典型的な実施形態について詳細に述べた。本コントローラおよび方法は、本明細書で説明した特定の実施形態に限定されず、むしろコントローラのコンポーネントおよび/または方法のステップは、本明細書で説明した他のコンポーネントおよび/またはステップから独立および別個に用いても良い。たとえば、コントローラは他の電力システムおよび方法と組み合わせて用いても良く、本明細書で説明したような電力システムとともに実施することに限定されない。むしろ、典型的な実施形態は、他の多くの電力システム応用例と関連して実施および使用することができる。
【0067】
本発明の種々の実施形態の特定の特徴を、一部の図面上で示して他では示さない場合があるが、これは単に便宜上である。本発明の原理によれば、図面の任意の特徴部を、他の任意の図面の任意の特徴部と組み合わせて参照および/または請求しても良い。
【0068】
この書面の説明では、実施例を用いて、本発明を、ベスト・モードも含めて開示するとともに、どんな当業者も本発明を実施できるように、たとえば任意の装置またはシステムを作りおよび用いること、ならびに取り入れた任意の方法を実行することができるようにしている。本発明の特許可能な範囲は、請求項によって規定されており、当業者に想起される他の例を含んでいても良い。このような他の実施例は、請求項の文字通りの言葉使いと違わない構造要素を有する場合、または請求項の文字通りの言葉使いとの違いが非実質的である均等な構造要素を含む場合には、請求項の範囲内であることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電力システム・コンポーネントを含む電力システム(100)に対するコントローラ(132)であって、
コンピュータ実行可能命令を記憶するためのメモリ(204)と、
前記メモリと前記複数の電力システム・コンポーネントとに結合されたプロセッサ(202)であって、前記コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されたプロセッサと、を含み
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサを、
前記複数の電力システム・コンポーネントのうちの少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントと少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントとの動作状態を決定することと、
所定条件が満足されているか否かを少なくとも1つの動作状態に基づいて判定することと、
コマンドを少なくとも1つの他のコントローラ(106)に送信して、前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させることおよび前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することの少なくとも一方を、前記所定条件が満足されているか否かに基づいて行なうことと、を実行するようにプログラムするコントローラ(132)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第2のコンポーネントは電力貯蔵装置を含み、前記プロセッサ(202)はさらに、コマンドを前記少なくとも1つの他のコントローラ(106)に送信して前記電力貯蔵装置に供給する最大電流量を設定するようにプログラムされている請求項1に記載のコントローラ(132)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第2のコンポーネントは電力貯蔵装置を含み、前記プロセッサ(202)はさらに、コマンドを前記少なくとも1つの他のコントローラ(106)に送信して前記電力貯蔵装置を電力貯蔵モードの動作から電力供給モードの動作に切り替えるようにプログラムされている請求項1に記載のコントローラ(132)。
【請求項4】
前記電力貯蔵装置は、電気車両(108)の電力貯蔵装置(116)であり、前記プロセッサ(202)はさらに、
前記電力貯蔵装置用の充電動作に対する要求完了時間を決定することと、
前記電力貯蔵装置が前記電力供給モードの動作に切り替えられたときに前記充電動作を前記要求完了時間以内に完了する十分な時間が存在するか否かを判定することと、を実行するようにプログラムされている請求項3に記載のコントローラ(132)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントは、前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに結合された商用電源(112)であって、電力を前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに供給するように構成された商用電源(112)を含み、前記プロセッサ(202)はさらに、前記商用電源を前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することを、前記所定条件が満足されているか否かに基づいて行なうようにプログラムされている請求項1に記載のコントローラ(132)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントは、電力を前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントから受け取るように構成された複数の負荷(104)を含み、前記プロセッサ(202)はさらに、前記複数の負荷を少なくとも1つの高優先負荷および少なくとも1つの低優先負荷に分類するようにプログラムされている請求項1に記載のコントローラ(132)。
【請求項7】
前記プロセッサ(202)はさらに、前記少なくとも1つの低優先負荷(104)を前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントから電気的に分離し、一方で、電力を前記少なくとも1つの高優先負荷に前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントから供給することを維持するようにプログラムされている請求項6に記載のコントローラ(132)。
【請求項8】
前記プロセッサ(202)はさらに、コマンドを前記少なくとも1つの他のコントローラ(106)に送信して、前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させることおよび前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することの少なくとも一方を、前記電力システムの少なくとも1つの予測状態に基づいて行なうようにプログラムされている請求項1に記載のコントローラ(132)。
【請求項9】
コンピュータ実行可能命令が内部で具体化される少なくとも1つのコンピュータ読取可能な記憶媒体(204)であって、
プロセッサ(202)によって実行されると、前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
電力システム(100)内の複数の電力システム・コンポーネントのうちの少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントおよび少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントの動作状態を決定することと、
所定条件が満足されているか否かを少なくとも1つの動作状態に基づいて判定することと、
コマンドを少なくとも1つのコントローラ(106)に送信して、前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントに電気的に結合させることおよび前記少なくとも1つの第1の電力システム・コンポーネントを前記少なくとも1つの第2の電力システム・コンポーネントから電気的に分離することの少なくとも一方を、前記所定条件が満足されているか否かに基づいて行なうことと、を実行させる少なくとも1つのコンピュータ読取可能な記憶媒体(204)。
【請求項10】
前記コンピュータ実行可能命令はさらに、前記プロセッサ(202)に、コマンドを前記少なくとも1つのコントローラ(106)に送信して、前記複数の電力システム・コンポーネントのうちの少なくとも1つを電力貯蔵モードの動作から電力供給モードの動作に切り替えることを実行させる請求項9に記載の少なくとも1つのコンピュータ読取可能な記憶媒体(204)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−59250(P2013−59250A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−193660(P2012−193660)
【出願日】平成24年9月4日(2012.9.4)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】