説明

電力制御システム、電力制御方法、電力制御装置、及びその電力制御プログラム

【課題】電気料金の安い時間帯に電気機器が運転されるように、タイマー予約運転すると、電気料金の安い時間帯まで電気機器を使用することができず、ユーザが電気機器を使用したい時間帯に制限が発生してしまう。
【解決手段】制御判定手段11は、車載バッテリー23の放電可能な電力量に関する情報を取得して、車載バッテリー23から電気機器1へ電力供給をして電気機器1を運転する時刻を決定し、電気自動車が到着した後に車載バッテリー23に蓄電した電力を放電して電気機器1を運転させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の運転開始時刻又は運転終了時刻を制御する電力制御システム、電力制御方法、電力制御装置、及びその電力制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一日のうちで電力会社の電力供給装置の負荷が低い時間帯を提示して各需要家にこの時間帯での電力の使用を促す電力負荷平準化システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記の電力負荷平準化システムでは、一日のうちで電力供給装置の負荷が低い時間帯(電力使用推奨時間)を各需要家に提示してこの時間帯での電力の使用を促すことで、電力需要のボトム電力を増加させることができることが記載されている。また、これに伴ってピーク電力も削減することが期待でき、電力供給装置の負荷が全体的に平準化されることが記載されている。
【0004】
また、負荷が平準化することで電力会社にとっては電力需要にあわせて電力供給装置の発電量を制御するコストの削減に繋がるため、電力使用推奨時間を提示するだけでなくその時間の電気料金の割引等を行えば、需要家である電力使用者は意図してその時間に安い電力を使用することが期待でき、さらに効果的に電力需要の平準化を図れることができると記載されている。
【0005】
一例として、家庭においては深夜電力契約や時間帯別電灯契約を使ってお湯を沸かす電気温水器やヒートポンプ給湯器がすでに普及している。前日の深夜(例えば午後11時〜午前7時のあいだ)の電気料金の安い電力を使って沸かしたお湯を貯湯タンクに貯めておき、このお湯を日中や朝、夜の食事やシャワー、入浴に使うことで、お湯を沸かすための電力需要を前日の深夜の時間帯にシフトさせている。
【0006】
電気温水器及びヒートポンプ給湯器は、貯湯タンクへ貯めるお湯を電力需要の少ない夜間に作り、昼間に使用することが一般的に行われている。これにより、昼間と比べて電力需要が少ない夜間へ機器の運転がシフトするので、電力需要の平準化が可能となる。また、ユーザにとっても電力料金が安い夜間に電力を使用することにより電気代を削減することができる。
【0007】
これら深夜電力対応の電気温水器やヒートポンプ給湯器は、その機器内に時計手段を持ち、予め電力会社との契約で設定された時刻となったときに沸き上げ運転を開始している。つまり、予め設定された運転開始時刻(または運転終了時刻)で予約運転を毎日行っている。
【0008】
今後は太陽光発電装置や風力発電装置といった自然エネルギー発生装置が普及することが考えられるが、これらの自然エネルギー発生装置は気候や時刻によって発電量が大きく変化することが予想される。
【0009】
そうなると、電力需要を制御する技術が今後ますます重要になる。電力需要を平準化し、それに応じて発電量を制御する従来のシステムだけでなく、変動する発電量に応じて電力需要を制御する新たなシステムが必要となると考えられる。
【0010】
例えば、電力会社は変動する発電量に応じて電気料金を変動させ、発電量が多いときは電気料金を安くし、発電量が少ないときは電気料金を高くすれば、変動する発電量に応じて電力需要を制御することができる。
【0011】
そこで、ホームサーバを介して電気機器を制御する電気機器の制御システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この制御システムは、複数の電気機器の運転条件と予め記憶されている条件とを比較して、理想の運転パターンを算出して電気機器を制御するホームサーバと、ホームサーバの制御により理想の運転パターンに基づいて運転される電気機器とを備えている。
【0012】
そして、理想の運転パターンとして電気料金の安い時間帯に電気機器が運転されるように、電力会社(電力供給者)から提供される電気料金メニューをホームサーバに記憶し、これを予め入力した運転条件と比較、演算して電気料金の安い時間帯に洗濯乾燥機や炊飯器、ポットを運転させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2007−124793号公報
【特許文献2】特開2008−067473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
例えば、特許文献1のように電気料金の安い時間帯に電気機器を運転することで電気料金を安くすることができるが、その反面、ユーザが電気機器を使用したい時間帯に制限が発生する。
【0015】
たとえば、現在の日本の電力会社の時間帯別電灯契約で一例を示す。
【0016】
電気料金の一番安い時間帯は午後11時〜翌日の午前7時までの夜間時間でその電気料金は1kWhあたり約9円である。
【0017】
その次に電気料金の安い時間帯は夜間電力の前後である、午後5時〜午後11時までと、翌日午前7時〜午前10時までの朝晩時間でその電気料金は1kWhあたり約23円である。
【0018】
そして、午前10時〜午後5時までの昼間時間は電気料金が高くなり1kWhあたり夏季(7月1日〜9月30日)が約33円、その他の季節が約28円である。
【0019】
ユーザが電気料金の安い時間帯で衣類の洗濯乾燥機や食器洗い乾燥機、IHクッキングヒータによる長時間の煮込み調理をしようとした場合、午後11時〜午前7時という夜間のあいだに電気機器を使用するのが一番安くなる。
【0020】
したがって、午前10時を過ぎて上記の電気機器を安い電気料金で使う場合は午後11時まで使用者は待つ必要がある。ユーザの事情により夜間まで待てない場合は、次に電気料金の安い午後5時〜午後11時の時間帯で電気機器を使うことになる。
【0021】
電気料金の差は、夜間時間の9円/kWhと晩時間の23円/kWhで約2.5倍である。
【0022】
本発明は、電気料金の安い時間帯を待たずに安い電気料金で電気機器を使用することを
目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電力制御システムは、電動車両と、電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御装置とを備える電力制御システムであって、電動車両は、蓄電池と、蓄電池の放電に関する放電情報を取得する放電情報取得部と、電動車両から電力を放電する場所に前記電動車両が到着する前に、放電情報取得部によって取得された放電情報を送信する送信部とを含み、電力制御装置は、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に、送信部によって送信された放電情報を受信する受信部と、受信部によって受信された放電情報に基づいて、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定する電力制御部とを含むものである。
【0024】
これによって、電動車両の蓄電池に蓄電した電力の放電に関する放電情報を電動車両が到着する前に取得し、この放電情報に基づいて蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定するものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明の電力制御システム、電力制御方法、電力制御装置、及びその電力制御プログラムは、電動車両の蓄電池に蓄電した電力を放電して電気機器を運転することができる。また、その電気機器の運転時刻を電動車両が到着する前に決定することができる。
【0026】
たとえば、電動車両の蓄電池に自宅にて前日の夜間時間の安い電気料金にて充電しておき、日中に電動車両で外出した後、夕方に電動車両が帰宅した時に蓄電池に残量があればこれを放電することで夜間時間の電気料金と同等の電気料金で電気機器を運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電力制御システムの概略構成を示す説明図
【図2】本発明の実施の形態1に係る電力制御システムの動作について説明するためのフローチャート
【図3】本発明の実施の形態1に係わる電力制御システムの運転時間を説明するための模式図
【図4】本発明の実施の形態2に係る電力制御システムの概略構成を示す説明図
【図5】本発明の実施の形態2に係るサーバ装置の概略構成を示す説明図
【図6】本発明の実施の形態3に係る電力制御システムの概略構成を示す説明図
【図7】本発明の実施の形態3に係わる電力制御システムの運転時間を説明するための模式図
【発明を実施するための形態】
【0028】
第1の発明は、電動車両と、前記電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御装置とを備える電力制御システムであって、電動車両は、蓄電池と、蓄電池の放電に関する放電情報を取得する放電情報取得部と、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に、放電情報取得部によって取得された放電情報を送信する送信部とを含み、電力制御装置は、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に、送信部によって送信された放電情報を受信する受信部と、受信部によって受信された放電情報に基づいて、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定する電力制御部とを含む電力制御システムである。
【0029】
これにより、電力制御システムは、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に蓄電池の放電に関する放電情報を取得し、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定し、電動車両の蓄電池に蓄電した電力を放電して電気機器を運転することができる。また、その電気機器の運転時刻を電動車両が到着する前に決定することができる。
【0030】
たとえば、電動車両の蓄電池に自宅にて前日の夜間時間の安い電気料金にて充電しておき、日中に電動車両で外出した後、夕方に電動車両が帰宅した時にその蓄電池に電力の残量があればこれを放電することで夜間時間の電気料金と同等の電気料金で電気機器を運転することができる。それが電動車両の到着前に運転の計画をたてることができる。
【0031】
第2の発明は、上記第1の発明において、その放電情報は、現在の前記蓄電池の残量を含み、電力制御部は、現在の前記蓄電池の残量に応じて蓄電池から放電可能な電力量を算出し、算出した前記蓄電池からの放電可能な電力量に基づいて、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定する電力制御システムである。
【0032】
これにより、電動車両から受信した放電情報から蓄電池から放電可能な電力量が算出できるので、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻の精度を高めることができる。
【0033】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、その放電情報は、電動車両の現在位置から電力制御装置が設置されている設置場所までの距離に基づいて求められた、設置場所への到着時点における蓄電池の残量の情報を含み、電力制御部は、設置場所への到着時点における蓄電池の残量に応じて蓄電池から放電可能な電力量を算出し、算出した蓄電池から放電可能な電力量に基づいて、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定する電力制御システムである。
【0034】
これにより、電動車両の現在位置から電力制御装置(自宅など)が設置されている設置場所までの移動にともなう電力使用量を考慮して、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決めるのでその精度を高めることができる。
【0035】
第4の発明は、上記第1〜第3のいずれかの発明において、その放電情報は、電力制御装置が設置されている設置場所に電動車両が到着する到着予定時刻を含み、電力制御部は、到着予定時刻に基づいて、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定する電力制御システムである。
【0036】
これにより、電動車両の現在位置から電力制御装置(自宅など)が設置されている設置場所に到着する到着予定時刻を考慮して、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決めるのでその精度を高めることができる。
【0037】
第5の発明は、上記第3または第4の発明において、電動車両と電力制御装置との通信を仲介するサーバ装置をさらに備え、そのサーバ装置は、電動車両の位置情報と放電情報とを電動車両から受信する情報受信部と、情報受信部によって受信された位置情報と放電情報に基づいて、設置場所への到着時点における蓄電池の残量または到着予定時刻の少なくとも一つを算出する到着状態算出部と、到着状態算出部によって算出された蓄電池の残量または到着予定時刻の少なくとも1つを電力制御装置へ送信する情報送信部とを含む電力制御システムである。
【0038】
これにより、サーバ装置によって、電動車両の現在位置から電力制御装置(自宅など)が設置されている設置場所までの移動にともなう電力使用量と電動車両の現在位置から電
力制御装置(自宅など)が設置されている設置場所に到着する到着予定時刻の少なくとも1つを算出するので蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻の精度を高めることができる。
【0039】
第6の発明は、上記第1〜第3のいずれかの発明において、その電力制御部は、複数の電気機器において、電気機器が運転するのに必要とする電力量が蓄電池から放電可能な電力量の範囲内である電気機器に電力供給を優先する電力制御システムである。
【0040】
これにより、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する際は、蓄電池から放電可能な電力量で運転可能な電気機器を優先することができる。
【0041】
第7の発明は、上記第1〜第6のいずれかの発明において、その電力制御装置は、時間帯に応じて異なる電気料金に関する電気料金情報を記憶する電気料金情報記憶部をさらに有し、電力制御部は、電気料金情報記憶部に記憶されている電気料金情報を参照し、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定する電力制御システムである。
【0042】
これにより、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する際は、電気料金の時間帯を考慮することができる。
【0043】
第8の発明は、電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御方法であって、蓄電池の放電に関する放電情報を取得する放電情報取得ステップと、電動車両に電力を放電する場所に電動車両が到着する前に、放電情報取得ステップにおいて取得された放電情報を送信する送信ステップと、その送信ステップにおいて送信された放電情報を受信する受信ステップと、その受信ステップにおいて受信された放電情報に基づいて、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定する電力制御ステップとを含む電力制御方法である。
【0044】
これにより、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に蓄電池の放電に関する放電情報を取得し、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定し、電動車両の蓄電池に蓄電した電力を放電して電気機器を運転することができる。また、その電気機器の運転時刻を電動車両が到着する前に決定することができる。
【0045】
第9の発明は、電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御装置であって、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に、電動車両から送信された蓄電池の放電に関する放電情報を受信する受信部と、その受信部によって受信された放電情報に基づいて、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定する電力制御部とを備える電力制御装置である。
【0046】
これにより、電力制御装置は、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に蓄電池の放電に関する放電情報を取得し、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定し、電動車両の蓄電池に蓄電した電力を放電して電気機器を運転することができる。また、その電気機器の運転時刻を電動車両が到着する前に決定することができる。
【0047】
第10の発明は、電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御プログラムであって、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に、電動車両から送信された蓄電池の放電に関する放電情報を受信する受信部と、受信部によって受信された前記放電情報に基づいて、前記蓄電池から前
記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する電力制御部としてコンピュータを機能させる電力制御プログラムである。
【0048】
これにより、電力制御プログラムは、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に蓄電池の放電に関する放電情報を取得し、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定し、電動車両の蓄電池に蓄電した電力を放電して電気機器を運転することができる。また、その電気機器の運転時刻を電動車両が到着する前に決定することができる。
【0049】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0050】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電力制御システムの構成の一例を示す図である。以下、図1を用いて説明する。
【0051】
図1に示す電力制御システムは、電気機器1及び電気自動車2を備える。電気自動車2は、電動車両の一例であり、電動車両は、内蔵する蓄電池からの電力供給により動く車両である。
【0052】
電気自動車2は、駆動用モータ及び車載電装品を稼動させるための車載バッテリー23と、充放電プラグ24と、充放電情報検知部22と、第1の通信部21とを具備している。
【0053】
車載バッテリー23は、充放電プラグ24を介して電力給電部13(後述)から充電したり放電する。
【0054】
充放電情報検知部22は、蓄電池の充電と放電に関する充放電情報を取得する。蓄電池の放電のみに関する放電情報を取得するでも構わない。
【0055】
充放電情報検知部22は、車載バッテリー23の現在の残量や放電に関する情報を含む充放電情報を検知する。また車載バッテリー23から放電可能な電力量は、残量の全てを放電可能とするとバッテリー寿命が短くなるので、残量に対する所定量とする。たとえば車載バッテリー23から放電可能な電力量は、残量の60%とする。これを充放電情報に含める。
【0056】
第1の通信部21は、電気自動車2に系統電力を供給(充電)したりする場所(たとえば住宅家屋)に電気自動車2が到着する前に、充放電情報検知部22によって取得された上記の充放電情報を送信する。第1の通信部21は、充放電情報検知部22によって検知された充放電情報を定期的または状態変化の大きいときに送信する。
【0057】
第1の通信部21の通信経路は、電気自動車2の走行中に刻々と変化する車載バッテリー23の残量や放電可能量に関する充放電情報を常時又は定期的に通信することが最も好ましく、例えば、常時又は定期的に通信可能ないわゆるモバイル通信網(携帯電話通信網、PHS(Personal Handy−phone System)通信網、WiFi及びWiMaxなど)で構成される。
【0058】
充放電情報は、最終的には住宅家屋に設置されている電気機器1の具備する第2の通信部14で受信され、制御判定部11に取り込まれる。
【0059】
電気機器1は、機器制御部10と、電力給電部13と、電力制御装置16とを備える。
【0060】
電気機器1はたとえば、衣類洗濯乾燥機であり、機器制御部10は、衣類を洗濯するための洗濯運転を行い、その後に衣類を乾燥させるための乾燥運転を行う。
【0061】
電力給電部13は、電気自動車2の充電時には充放電プラグ24を介して車載バッテリー23に系統電力(家庭用100V電源)から電力を供給し、車載バッテリー23を充電する。また、電気自動車2からの放電時には充放電プラグ24を介して車載バッテリー23から電気機器1へ電力を放電する。また、電気自動車2からの放電がないときは系統電力から電気機器1に電力を給電する。電気自動車2からの放電が足りないときは系統電力からそれを補って電気機器1に電力を給電する。
【0062】
なお、電力給電部13は電気機器1に内蔵するように図示しているが、電力給電部13を電気機器1と別機器で構成してもよい。電気自動車2からの放電時には電気機器1のほかの機器に電力を放電するようにしてもよい。
【0063】
電力制御装置16は、制御判定部11と、時計部12と、第2の通信部14と、表示入力部15と、電気料金情報記憶部17とを備える。
【0064】
時計部12は、時間を計測し、現在時刻を出力する。
【0065】
第2の通信部14は、電気自動車2に電力の供給と放電をする場所(たとえば住宅家屋)に電気自動車2が到着する前に、第1の通信部21によって送信された充電情報を受信する。
【0066】
表示入力部15は、種々の情報を表示するとともに、使用者による入力を受け付ける。
【0067】
制御判定部11は、第2の通信部14によって受信された充放電情報のうち放電に関する情報に基づいて、車載バッテリー23から電気機器1へ電力給電部13を介して電力供給し電気機器1を運転する時刻を決定する。
【0068】
制御判定部11は、この電力制御システムの中心的な役割を果たしており、データ算出処理、判定処理及び各部の制御を行う。
【0069】
充放電情報は、現在の車載バッテリー23の残量や放電に関する情報を含む。
【0070】
制御判定部11は、車載バッテリー23の残量等の放電情報に応じて車載バッテリー23から電力給電部13を介して電気機器1に放電可能な電力量を算出し、算出した車載バッテリー23からの放電可能な電力量に基づいて、車載バッテリー23から電気機器1へ電力給電部13を介して電力供給し電気機器1を運転する時刻を決定する。
【0071】
具体的には、制御判定部11は、時計部12から時間を読み込んで、機器制御部10に電気機器1の運転指示(たとえば、衣類洗濯乾燥機の洗濯運転や乾燥運転の制御)を行う。
【0072】
また、制御判定部11は、機器制御部10に電気機器1の運転指示に関連して、電力給電部13及び充放電プラグ24を介して、車載バッテリー23からの放電を制御する。
【0073】
さらに、制御判定部11は、家電機器1の運転に要する時間(運転時間)を算出したり、その運転に必要な使用電力量を算出したり、その使用電力量と車載バッテリー23から
放電可能な電力量とを比較したりする。
【0074】
電気料金情報記憶部17は、時間帯に応じて異なる電気料金に関する時間帯別電気料金情報を記憶している。
【0075】
制御判定部11は、時間帯別電気料金情報に基づいて、機器制御部10での電気機器の運転制御と、車載バッテリー23からの放電とが効率的に行われるように制御する。
【0076】
なお、ここで述べている効率的とは、時間帯別電気料金情報に基づいて、最も電気料金が安くなるように制御したり最もCO2排出量が少なくなるように制御することだけではなく、使用者の省エネルギーに関する意図も考慮して、電気料金と利便性とを両立させる制御も含んでいる。
【0077】
時間帯別電気料金情報は、時間帯や季節に応じて変化するが、それ以外にも、契約している契約者(家庭又は事務所)毎に異なる時間帯及び料金であってもよい。また、時間帯別電気料金情報は、電力を使用する電気機器の種類毎(家庭用機器又は業務用機器)に異なる時間帯及び料金であってもよい。
【0078】
また、制御判定部11は、電気機器1への電力供給に基づいて車載バッテリー23からの放電を開始し、車載バッテリー23から放電する電力が電気機器1の運転の途中で足りなくなった場合は電力給電部13によって系統電力からの電力供給に切り換える。
【0079】
さらに、制御判定部11は、電気機器1の運転終了後に電力給電部13によって系統電力からの電力供給先を車載バッテリー23へ切り換えて車載バッテリー23の充電を開始する。
【0080】
このように、制御判定部11は電力給電部13によって車載バッテリー23の放電と充電を電気機器1の運転に基づいて切り換える。そして、時間帯別電気料金情報を取得して、電気料金が高い時間帯に車載バッテリー23に放電可能な電力量があればそれを電気機器1に放電する。電気料金が安い時間帯(夜間など)に車載バッテリー23を充電する。充電するときは電気機器1の運転と同時に行ってもよいし、電気機器1の運転とは別の時間に充電してもよい。
【0081】
車載ナビゲーション25は、現在の電気自動車の位置情報を取得して自宅までの距離に関する情報、および、帰宅時間(帰宅可能と思われる予想時間)に関する情報を提供する機能を具備している。
【0082】
充放電情報検知手段22は車載バッテリー23の現在の残量や放電に関する情報を含めた充電情報を取得すると共に、車載ナビゲーション25から取得した自宅までの距離に関する情報とから、帰宅までに消費するバッテリー消費量の算出を行い、帰宅時点での前記車載バッテリーの現在の残量や放電に関する情報を算出して、常時、あるいは、随時、あるいは一定時間毎に、第1の通信手段21から送信している。
【0083】
この場合の通信経路は、携帯電話、PHS、WiFi、WiMaxなどのモバイル通信網を想定しており、最終的には住宅に設置されている電気機器1の具備する第2の通信手段14で受信、制御判定手段11に取り込まれる。
【0084】
また、帰宅までに消費するバッテリー消費量の算出を行う方法は、いくつか考えられ、ひとつは、充放電情報検知手段22に、その電気自動車固有の平均的なキロメートルあたりの消費量をあらかじめ登録しておいて、消費量と自宅までの距離を乗じて算出するとい
う方法がある。
【0085】
また、その日の走行状況からキロメートルあたりの消費量を算出して、前記同様に自宅までの距離を乗じて算出するという方法も考えられる。
【0086】
また、車載ナビゲーション25には放送電波受信装置、ビーコンと呼ばれる受信装置を具備しており、帰宅までに予想される渋滞情情報を加味して、自宅までに消費するであろうバッテリーの予想精度を更に向上させるといったことも可能であり、更に効果が期待できる。
【0087】
帰宅時間(自宅への到着予定時刻)についても同様で、自宅までの距離と平均速度から算出した時間を、現時間に加えることにより算出可能であり、前述したように渋滞除法を加味して帰宅時間の予想精度を更に向上させるといったことも可能であり、同様に更に効果が期待できる。ただし、突然の事故による予想外の渋滞といったことは実際に起こりうるが、このような事態が生じて帰宅時間が当初の予定よりも大幅に遅れてしまうといったことは日常的に予想され、そのような状況にも柔軟に対応して制御していくことが望まれる。
【0088】
次に本発明の実施の形態1に係る電力制御システムの動作について説明する。
【0089】
図2は電力制御システムの動作フローチャート、図3は電力制御システムの運転時間を説明するための模式図である。以下、図1とあわせて図2、図3を用いて説明する。
【0090】
ステップS1において、ユーザが表示入力部15で設定した運転条件(衣類洗濯乾燥機の運転コースや衣類量)に基づいて制御判定部11は家電機器1の運転時間とその運転に必要な電力量(必要電力量)を算出する。
【0091】
また、ステップS2において、制御判定部11は電気料金情報記憶部17から時間帯別電気料金情報を取得する。
【0092】
そして、ステップS3において、第2の通信部14で受信した電気自動車2の到着予定時刻と車載バッテリー23からの放電可能な電力量とを含んだ放電情報を取得する。
【0093】
ここで、電気自動車2の到着予定時刻は車載ナビゲーション装置25によって上述のように算出する。また、車載バッテリー23からの放電可能な電力量は電動自動車2の充放電情報検知部22によって上述のように検知する。
【0094】
そして、電気自動車2の到着予定時刻と車載バッテリー23からの放電可能な電力量を充放電情報に含めて電気自動車2の第1の通信部21から家屋の第2の通信部に送信する。
【0095】
次にステップS4において、制御判定部11は、電気自動車2の到着予定時刻が時間帯別電気料金の中で電気料金の安い時間帯の前であるのか、電気料金の安い時間帯中であるのかを判断する。
【0096】
そしてステップS5において、電動自動車2が電気料金の安い時間帯の前に到着予定であれば、車載バッテリー23からの放電可能な電力量は電気機器1の運転に必要な電力量よりも多いか少ないかを判断する。
【0097】
電動自動車2が電気料金の安い時間帯の前に到着予定であって、かつ、車載バッテリー
23からの放電可能な電力量は電気機器1の運転に必要な電力量よりも多いときは、ステップS6において、制御判定部11は電気機器1の運転開始時間を電気自動車2の到着予定時刻に設定する。
【0098】
これにより、詳細は後述するが、電力制御システムは、電気自動車が自宅に到着する前に車載バッテリーの放電に関する放電情報を取得し、電気自動車が自宅に到着した後に、車載バッテリーから電気機器への電力供給をして電気機器を運転するような計画を立てることができる。これによって、電気料金が安い時間帯の前であっても電気自動車の車載バッテリーに蓄電した電力を放電して電気機器を運転することができる。
【0099】
たとえば、電気自動車の蓄電池に自宅にて前日の夜間時間の安い電気料金にて充電しておき、日中に電気自動車で外出した後、夕方に電気自動車が帰宅した時にその車載バッテリーに放電可能な電力があればこれを放電することで夜間時間の電気料金と同等の電気料金で電気機器を運転することができる。
【0100】
また、上記のステップS5において、電動自動車2が電気料金の安い時間帯の前に到着予定であって、かつ、車載バッテリー23からの放電可能な電力量は電気機器1の運転に必要な電力量よりも少ないときは、ステップS51において、車載バッテリー23からの放電可能な電力量を電気機器1に放電したときに電気機器1の運転開始からどれだけ運転可能であるかの運転可能時間を制御判定部11は算出する。
【0101】
そのために、制御判定部11はユーザが設定可能な運転条件別に電気機器1の運転で使用する電力量について、運転開始してからの経過時間毎に予め記憶している。もしくは、ユーザが設定可能な運転条件別に電気機器1の運転で使用する電力量について、運転開始してからの経過時間毎に算出できるように演算式を備えている。
【0102】
そして、ステップS52において、電気自動車2の到着予定時刻を電気機器1の運転開始時間にして、車載バッテリー23からの放電可能な電力量を電気機器1に放電して運転したときに、放電する電力だけで電気料金の安い時間帯まで運転可能であるかを判断する。すなわち、到着予定時刻に運転可能時間を加えた時刻を算出して、その時刻が電気料金の安い時間帯の中に含まれるか否かを判断する。
【0103】
到着予定時刻に運転可能時間を加えた時刻を算出して、その時刻が電気料金の安い時間帯の中に含まれる場合は、ステップS53において、制御判定部11は電気機器1の運転開始時間を電気自動車2の到着予定時刻の後、電気料金の安い時間帯から上記運転可能時間だけ遡った時間に設定する。
【0104】
これにより、詳細は後述するが、電力制御システムは、電気自動車が自宅に到着する前に車載バッテリーの放電に関する放電情報を取得し、電気自動車が自宅に到着した後すぐに電気機器を運転開始することはできないが、車載バッテリーから放電可能な電力量を使って電気機器への電力供給をして、電気料金が安い時間帯の前であっても電気機器を運転するような計画を立てることができる。
【0105】
また、上記のステップS4において、電気自動車2の到着予定時刻が時間帯別電気料金の中で電気料金の安い時間帯中であれば、ステップS41において、電気機器1の運転開始時間は電気料金の安い時間帯(たとえば23時以降)に設定する。
【0106】
すなわち、電気自動車2の車載バッテリーに放電可能な電力量が残っていてもそれを放電せず、系統電力の電力を用いて電気機器1を運転する。電気料金が安い時間帯の前に電気自動車が到着できないので、車載バッテリーに蓄電した電力を放電して電気機器を運転
することはできない。電気機器1は電気料金の安い時間帯に運転する。
【0107】
ステップS7に戻って、時計部12で計測する現在時刻と、上記で設定した運転開始時間とを比較し、現在時刻が運転開始時刻に一致したとき、制御判定部11は電気自動車2の車載バッテリーから放電した電力を電力給電部13によって電気機器1に給電し、電気機器1を運転開始する(ステップS8)。
【0108】
このように、電気自動車2の車載バッテリーから放電した電力を電力給電部13によって電気機器1に給電し電気機器1を運転するときは、制御判定部11は電気自動車2の充放電情報検知部22と通信をして、車載バッテリー23の充電状態を取得し、放電可能な電力量を超えたら放電終了として車載バッテリーの放電から系統電力へ切り換える。すなわち、電気料金の安い時間帯でなくても系統電力に切り換えて運転を継続する。
【0109】
ステップS9において、制御判定部は、電気機器1を運転しながら、時計部12で計測する現在時刻と、電気料金情報記憶部17から取得した電気料金の安くなる時間帯とを比較し、現在時刻が電気料金の安い時間帯に一致したとき、制御判定部11は電力給電部13によって電気機器1の給電を電気自動車2の車載バッテリーの放電から系統電力に切り換える(ステップS10)。すなわち、電気機器1が使用する電力を車載バッテリー23から電気料金の安い系統電力に切り換えて電気機器1の運転を継続する。
【0110】
またステップ8においても、電気自動車2の車載バッテリーから放電した電力を電力給電部13によって電気機器1に給電し電気機器1を運転するときは、制御判定部11は電気自動車2の充放電情報検知部22と通信をして、車載バッテリー23の充電状態を取得し、放電可能な電力量を超えたら放電終了として車載バッテリーの放電から系統電力へ切り換える。すなわち、電気料金の安い時間帯でなくても系統電力に切り換えて運転を継続する。
【0111】
そして、ステップS11において、家電機器1の運転が終了した後、制御判定部11は電力給電部13によって系統電力からの給電を電気機器1から電気自動車2の車載バッテリーの充電に切り換える(ステップS12)。すなわち、電気料金の安い系統電力で車載バッテリーを充電する。
【0112】
最後に、ステップS13において、制御判定部11は電気自動車2の充放電情報検知部22と通信をして(第1の通信部、第2の通信部を使用)車載バッテリー23の充電状態を取得し、充電が所定値を超えたら満充電として系統電力からの車載バッテリーの充電を終了する。
【0113】
なお、電気自動車2の車載バッテリーから放電した電力を電力給電部13によって電気機器1に給電し電気機器1を運転するときも、制御判定部11は電気自動車2の充放電情報検知部22と通信をして、車載バッテリー23の充電状態を取得し、放電可能な電力量を超えたら放電終了として車載バッテリーの放電から系統電力へ切り換える。すなわち、電気料金の安い時間帯でなくても系統電力に切り換えて運転を継続する。
【0114】
上記の動作フローに基づいて電力制御システムの運転時間を図3で説明する。
【0115】
横軸に示す時間にしたがって、縦軸の上側に電気自動車からの電力供給や系統電力による電力供給を示す。縦軸の下側に電気機器による電力使用や電気自動車の充電による電力使用を示す。
【0116】
図3(a)は、電気自動車2は到着予定時刻である19時に帰宅したが、電気自動車2
の車載バッテリー23に放電可能な電力がまったく無い場合を示す。
【0117】
これは図2のフローチャートのステップS53で、電気自動車2の車載バッテリー23にて電気機器1の運転可能時間が無いとして、電気機器1の運転開始時間を電気料金の安い時間帯が始まる時刻に設定した場合に相当する。
【0118】
電気自動車2の車載バッテリー23に放電可能な電力がまったく無いので(ステップS5のNo)、電気機器1を運転できる運転可能時間は無く(ステップS52のNo)、電気機器1(洗濯乾燥機)の運転開始時間は系統電力の電気料金の安い時間帯(23時)に設定される(ステップS53)。
【0119】
図3(a)のように、23時から系統電力から電力を供給して運転を開始する。そして、電気機器1の運転が終了したら、続いて、系統電力から電力を供給して電気自動車2の車載バッテリー23を充電する。
【0120】
なお、系統電力の電気料金の安い時間帯まで待って、図3(a)のように電気機器1から運転を開始しても、あるいはまた、電気自動車2の車載バッテリー23から先に充電を開始してもよい。そのために電気機器1と車載バッテリー23とでどちらを先に開始するかの優先順位を制御判定部11に備えて、これをユーザが設定するようにしてもよい。
【0121】
次に図3(b)は、電気自動車2は到着予定時刻である19時に帰宅し、電気自動車2の車載バッテリー23に放電可能な電力が有る場合を示す。そして、車載バッテリー23から放電可能な電力量が、電気機器1が運転するのに必要とする電力量よりも大きい場合を示す。
【0122】
これは図2のフローチャートのステップS5で、電気自動車2の車載バッテリー23から放電可能な電力量が電気機器1の運転に必要な電力量以上あるので(ステップS5のYes)、S6にて電気機器1の運転開始時間を電気自動車2の到着予定時刻に設定した場合に相当する。
【0123】
図3(b)のように、電気自動車2が到着した19時から、車載バッテリー23から電気機器1に電力を放電し、この電力で電気機器1の運転を行う(洗濯乾燥)。電気料金が安くなる時間(23時)までに洗濯乾燥が終わった場合は、電気料金が安くなる時間(23時)まで、車載バッテリー23から電力を放電してその電力を他の電気機器で使用することができる。
【0124】
そして、23時から系統電力から電力を供給して電気自動車2の車載バッテリー23を充電する。
【0125】
このように、電気自動車2の車載バッテリー34から電力放電することで、電気自動車2が到着したあとすぐに電気機器を19時から運転して23時前に終了することができる。
【0126】
このとき、電気自動車2の車載バッテリー23に前日の夜間時間の安い電気料金にて充電しておき、日中に電動車両で外出した後、夕方に電動車両が帰宅した時にその蓄電池に放電可能な電力があればこれを放電することで夜間時間の電気料金と同等の電気料金で電気機器を運転することができる。それを電気自動車が到着前に運転の計画をたてることができる。
【0127】
また、電気自動車2が到着した19時から、車載バッテリー23から電気機器1に電力
を放電し、この電力で電気機器1の運転を行って(洗濯乾燥)、電気料金が安くなる時間(23時)までに洗濯乾燥が終わらない場合は、図3(c)のように、電気料金が安くなる時間(23時)からは、家電機器1は系統電力からの電力供給に切り換えて運転を継続する。そして、電気機器1の運転が終了したら、続いて、系統電力から電力を供給して電気自動車2の車載バッテリー23を充電する。
【0128】
このように、電気料金の安い時間帯には、系統電力からの電力供給を優先して、車載バッテリー23から電力を放電するのを減らす。これにより、車載バッテリー23から放電した電力を系統電力で充電するのにかかる時間を減らすことができる。
【0129】
なお、電気料金の安い時間帯であっても車載バッテリー23に放電可能な電力のほうが電気料金がより安い場合は、車載バッテリー23から放電することをユーザが選択できるよう、制御判定部11は電力給電部13を介して車載バッテリー23に充電したときの系統電力の電気料金を記憶し、これを表示入力部15でユーザに報知して、電気機器1の運転に給電する電力を車載バッテリー23から放電するか系統電力を使用するかをユーザに選択させる。
【0130】
このように、電気自動車2の車載バッテリー34から電力放電することで、電気自動車2が到着したあとすぐに電気機器1を19時から運転し、電気料金が安くなる23時からは系統電力で電気機器1を運転することができる。
【0131】
最後に、図3(d)は、電気自動車2は到着予定時刻である19時に帰宅し、電気自動車2の車載バッテリー23に放電可能な電力が有る場合を示す。そして、車載バッテリー23から放電可能な電力量が、電気機器1が運転するのに必要とする電力量よりも小さい場合を示す。
【0132】
これは図2のフローチャートのステップS5で、電気自動車2の車載バッテリー23から放電可能な電力量が電気機器1の運転に必要な電力量に足りなくて(ステップS5のNo)、S51にて放電可能な電力量で運転できる運転可能時間(たとえば2時間とする)を算出し、到着予定時刻(19時)から運転開始してもその運転可能時間(2時間)では電気料金の安い時間帯(23時)まで運転することができない(ステップS52のNo)として、運転開始時間を電気料金の安い時間帯(23時)から運手可能時間(2時間)だけ遡った21時に設定した場合に相当する。
【0133】
図3(d)のように、電気自動車2が到着した後、21時から、車載バッテリー23から電気機器1に電力を放電し、この電力で電気料金が安くなる時間(23時)まで電気機器1の運転を行う(洗濯乾燥)。電気料金が安くなる時間(23時)になったら、家電機器1は系統電力からの電力供給に切り換えて運転を継続する。そして、電気機器1の運転が終了したら、続いて、系統電力から電力を供給して電気自動車2の車載バッテリー23を充電する。
【0134】
このように、電気自動車2の車載バッテリー34から電力放電することで、電気料金が安くなる23時前から電気機器1を運転することができる。
【0135】
なお、本実施の形態において、電気自動車2が電動車両の一例に相当し、車載バッテリー23が蓄電池の一例に相当し、電気給湯機1が電気機器の一例に相当し、電力制御装置16が電力制御装置の一例に相当し、充電情報検知部22が充電情報取得部の一例に相当し、第1の通信部21が送信部の一例に相当し、第2の通信部14が受信部の一例に相当し、制御判定部11が電力制御部の一例に相当し、電気料金情報記憶部17が電気料金情報記憶部の一例に相当する。
【0136】
以上のように、本実施の形態1の電力制御システムは、電動車両から電力を放電する場所に電動車両が到着する前に蓄電池の放電に関する放電情報を取得し、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決定し、電動車両の蓄電池に蓄電した電力を放電して電気機器を運転することができる。また、その電気機器の運転時刻を電動車両が到着する前に決定することができる。
【0137】
そして、電動車両から受信した放電情報から蓄電池から放電可能な電力量が算出できるので、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻の精度を高めることができる。
【0138】
そのときに、電動車両の現在位置から電力制御装置(自宅など)が設置されている設置場所までの移動にともなう電力使用量を考慮して、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決めるのでその精度を高めることができる。
【0139】
あるいはまた、電動車両の現在位置から電力制御装置(自宅など)が設置されている設置場所に到着する到着予定時刻を考慮して、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻を決めるのでその精度を高めることができる。
【0140】
(実施の形態2)
上記の実施の形態1では、電力制御装置16(電気機器1)が設置されている設置場所への到着時点における車載バッテリー23の残量や放電に関する情報を電気自動車2において算出している。これに対し、実施の形態2では、電力制御装置16(電気機器1)が設置されている設置場所への到着時点における車載バッテリー23の残量や放電に関する情報をサーバ装置において算出する。
【0141】
図4は、本発明の実施の形態2における電力制御システムの構成の一例を示す図である。以下、図2を用いて説明する。
【0142】
図2に示す電力制御システムは、電気機器1、電気自動車2及びサーバ装置3を備える。なお、本実施の形態3において、実施の形態1と同じ構成については説明を省略する。
【0143】
サーバ装置3は、電気自動車2と電力制御装置16(電気機器1)との通信を仲介する。
【0144】
車載ナビゲーション装置25は、電気自動車2の現在の位置情報を取得して、現在位置から自宅までの距離に関する情報を提供する。
【0145】
充放電情報検知部22は、車載バッテリー23の放電に関する情報を取得すると共に、電気自動車2の現在位置から電気機器1(電力制御装置16)の設置されている場所(例えば、自宅)までの距離に関する情報を車載ナビゲーション装置25から取得する。
【0146】
第1の通信部21は、充放電情報検知部22によって取得された、車載バッテリー23の放電に関する情報と、電気自動車2の現在位置から電気機器1(電力制御装置16)の設置されている場所(例えば、自宅)までの距離に関する情報とを含む充放電情報をサーバ装置3へ送信する。
【0147】
図6は、図5に示すサーバ装置3の構成を示す図である。
【0148】
サーバ装置3は、距離情報受信部31、残量算出部32、到着予定時刻算出部33、及
び送信部34を備える。
【0149】
距離情報受信部31は、車載バッテリー23の現在の残量に関する情報と、電気自動車2の現在位置と電気機器1(電力制御装置16)の設置されている場所(例えば、自宅)の位置に関する情報とを含む充放電情報を電気自動車2から受信する。
【0150】
残量算出部32は、受信した車載バッテリー23の現在の残量に関する情報と、受信した現在位置と自宅位置との距離に関する情報とに基づいて、自宅到着時点での車載バッテリー23の残量を算出する。
【0151】
具体的には、残量算出部32は、受信した現在位置から自宅までの距離に関する情報に基づいて、自宅到着までに車載バッテリー23が消費する電力消費量を算出する。
【0152】
残量算出部32は、算出した自宅到着までに車載バッテリー23が消費する電力消費量を、受信した車載バッテリー23の現在の残量から減算することにより、自宅到着時点での車載バッテリー23の残量を算出する。
【0153】
送信部34は、残量算出部32によって算出された自宅到着時点での車載バッテリー23の残量に関する情報を含む充放電情報を電力制御装置16へ送信する。
【0154】
また、到着予定時刻算出部33は、受信した現在位置から自宅までの距離に関する情報とに基づいて、自宅への到着予定時刻を算出する。これは、実施の形態1の車載ナビゲーション25において、現在の電気自動車の位置情報を取得して自宅の位置までの距離に関する情報、および、帰宅時間(帰宅可能と思われる予想時間)に関する情報を提供する機能と同じである。
【0155】
帰宅時間(自宅への到着予定時刻)は、自宅までの距離と平均速度から算出した時間を、現時間に加えることにより算出可能である。また、サーバ装置は他のサーバ装置である交通情報サーバから道路の渋滞情報を取得し、帰宅までに予想される渋滞情情報を加味して、到着予定時刻を算出させるといったことも可能であり、更に効果が期待できる。
【0156】
電力制御装置16の第2の通信部14は、電気自動車2に電力を供給する場所に電気自動車2が到着する前に、送信部34によって送信された残量情報、到着予定時刻を含んだ充放電情報を受信する。
【0157】
なお、制御判定部11の処理は、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
【0158】
以上のように、本実施の形態2によれば、電気自動車2又は電力制御装置16において、設置場所への到着時点における車載バッテリー23の残量や到着予定時刻を算出する必要がなく、電気自動車2及び電力制御装置16における処理を軽減することができる。
【0159】
これにより、サーバ装置によって、電気自動車の現在位置から電力制御装置(自宅など)が設置されている設置場所までの移動にともなう電力使用量と電動車両の現在位置から電力制御装置(自宅など)が設置されている設置場所に到着する到着予定時刻の少なくとも1つを算出するので蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する時刻の精度を高めることができる。
【0160】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における電力制御システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0161】
実施の形態1の図1と比較して、図1では電気機器1に電力制御装置16を内蔵していたが、図6ではこれを分離する構成とした。そして、電力制御装置16の制御判定装置11が制御する電気機器を複数として、電気機器1aと電気機器1bとを示した。なお、電気機器は3つ以上であってもよい。
【0162】
実施の形態1では、電力制御装置16は1つの電気機器1について、電気自動車2の車載バッテリー23から電力を供給して運転するか、系統電力から供給して運転するかについて、電気料金の安い時間帯と電気自動車2の到着予定時刻から制御判定部11が判定し電力給電部13によって供給電力を切り換えていた。
【0163】
この実施の形態3では、電気機器は複数になるが、同様に、電力制御装置16は電気機器1aと電気機器1bについて、電気自動車2の車載バッテリー23から電力を供給して運転するか、系統電力から供給して運転するかについて、電気料金の安い時間帯と電気自動車2の到着予定時刻から制御判定部11が判定し電力給電部13によって供給電力を切り換える。
【0164】
したがって、図6の電力制御システムの構成は図1と同じ部についての説明は省略する。また、その動作フローは実施の形態1の図2と同じである。
【0165】
よって、その動作フローに基づいた電力制御システムの運転時間は図3と同じである。ここでは電気機器が複数個あるということで、図7に示すような、電気機器1a(洗濯乾燥機)を電気自動車2からの放電電力で運転し、引き続いて電気機器2(食器洗い機)1bを電気自動車2からの放電電力で運転した後、電気料金の安い時間帯(23時)になったら、系統電力で電気機器2を運転し、それが終了したら電気料金の安い系統電力で電気自動車2の車載バッテリーを充電するような運転計画が可能となる。
【0166】
なお、電気機器1aと電気機器1bのどちらを先に運転するかについては優先順位を制御判定部11に備えて、これをユーザが設定するようにしてもよい。優先順位の設定によっては、電気機器1bの運転より先に車載バッテリー23の充電を電気料金の安い時間帯を待って系統電力によって行い、それが終了後に電気機器1bを電気料金の安い系統電力で運転させてもよい。
【0167】
また、電力制御部11は、複数の電気機器において、車載バッテリー23から放電可能な電力量と各電気機器が運転するのに必要な電力量を比較して、電気機器が運転するのに必要とする電力量が蓄電池から放電可能な電力量の範囲内である電気機器に電力供給を優先するようにしてもよい。これにより、蓄電池から電気機器への電力供給をして電気機器を運転する際は、蓄電池から放電可能な電力量で運転可能な電気機器を優先することができる。
【0168】
このような電力制御装置16はパーソナルコンピュータのような情報処理機器によって実現可能である。またパーソナルコンピュータを電力制御装置として動作させるソフトウエアプログラムとして実現することも可能である。
【0169】
なお、本実施の形態1〜3において、電気料金が安い時間帯の例として、時間帯別電灯契約で説明したが、本発明はこれに限らない。
【0170】
たとえば、太陽光発電装置や風力発電装置の普及が進んでいる地域ではリアルタイムプライシング制度を取り入れている国がある。これは、時間帯別電灯契約が毎日午後11時〜午前7時の決まった時間帯に電気料金を安くするのに対して、リアルタイムプライシン
グは太陽光発電装置や風力発電装置の発電量などに応じてリアルタイムに電力料金が変動するもので、同じ時間帯であっても日によって電気料金が変動する。変動する電気料金について電気会社は現在時間から24時間後までの電気料金をユーザに発表する。
【0171】
そこで電力制御装置16が有する、時間帯に応じて異なる電気料金に関する電気料金情報を記憶する電気料金情報記憶部17は、電力会社のサーバ装置と通信して上記のリアルタイムプライシングの24時間先までの電気料金情報を取得して、制御判定部11が利用できるようにする。
【0172】
また、電気自動車2が走行中に刻々と変化する車載バッテリー23の残量に関する情報を常時、あるいは定期的に通信することが好ましいが、必ずしも走行中でなくても、駐車中に通信を行っても何ら問題はないし、電気自動車の始動時(乗車時)、あるいは、終了時(降車時)に通信を行うといったことでもかまわない。
【0173】
また本実施の形態では充電装置の設置場所を自宅として説明したが、これに限らず店舗や商業施設の駐車場、事務所、工場など電動車両を駐車して放電ができる場所であればよい。充電と放電ができる場所であればなお良い。
【0174】
なお、発明を実施するための形態の項においてなされた具体的な実施態様又は実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と特許請求事項との範囲内で、種々変更して実施することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0175】
以上のように、本発明によれば、電動車両の蓄電池を用いて、電気料金の安い時間帯を待たずに安い電気料金で電気機器を使用するが可能となり、利便性や経済性を考慮して電気機器への電力供給を制御する電力制御システム、電力制御方法、電力制御装置、電力制御システム、電力制御方法、及びその電力制御プログラムとして有用である。
【符号の説明】
【0176】
1、1a、1b 電気機器
2 電気自動車
3 サーバ装置
10、10a、10b 機器制御部
11 制御判定部
12 時計部
13 電力給電部
14 第2の通信部
15 表示入力部
21 第1の通信部
22 充放電情報検知部
23 車載バッテリー
24 充放電プラグ
25 車載ナビゲーション装置
31 距離情報受信部
32 残量算出部
33 到達予定時刻算出部
34 送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車両と、前記電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御装置とを備える電力制御システムであって、
前記電動車両は、
前記蓄電池と、
前記蓄電池の放電に関する放電情報を取得する放電情報取得部と、
前記電動車両から電力を放電する場所に前記電動車両が到着する前に、前記放電情報取得部によって取得された前記放電情報を送信する送信部とを含み、
前記電力制御装置は、
前記電動車両から電力を放電する場所に前記電動車両が到着する前に、前記送信部によって送信された前記放電情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記放電情報に基づいて、前記蓄電池から前記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する電力制御部とを含む電力制御システム。
【請求項2】
前記放電情報は、現在の前記蓄電池の残量を含み、
前記電力制御部は、現在の前記蓄電池の残量に応じて前記蓄電池から放電可能な電力量を算出し、算出した前記蓄電池からの放電可能な電力量に基づいて、前記蓄電池から前記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する請求項1記載の電力制御システム。
【請求項3】
前記放電情報は、前記電動車両の現在位置から前記電力制御装置が設置されている設置場所までの距離に基づいて求められた、前記設置場所への到着時点における前記蓄電池の残量の情報を含み、
前記電力制御部は、前記設置場所への到着時点における前記蓄電池の残量に応じて前記蓄電池から放電可能な電力量を算出し、算出した前記蓄電池から放電可能な電力量に基づいて、前記蓄電池から前記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する請求項1又は2記載の電力制御システム。
【請求項4】
前記放電情報は、前記電力制御装置が設置されている設置場所に前記電動車両が到着する到着予定時刻を含み、
前記電力制御部は、前記到着予定時刻に基づいて、前記蓄電池から前記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する請求項1〜3のいずれかに記載の電力制御システム。
【請求項5】
前記電動車両と前記電力制御装置との通信を仲介するサーバ装置をさらに備え、
前記サーバ装置は、
前記電動車両の位置情報と前記放電情報とを前記電動車両から受信する情報受信部と、
前記情報受信部によって受信された前記位置情報と前記放電情報に基づいて、前記設置場所への到着時点における前記蓄電池の残量または前記到着予定時刻の少なくとも一つを算出する到着状態算出部と、
前記到着状態算出部によって算出された前記蓄電池の残量または前記到着予定時刻の少なくとも1つを前記電力制御装置へ送信する情報送信部とを含む請求項3又は4記載の電力制御システム。
【請求項6】
前記電力制御部は、複数の電気機器において、前記電気機器が運転するのに必要とする電力量が前記蓄電池から放電可能な電力量の範囲内である電気機器に電力供給を優先する請求項1〜3のいずれかに記載の電力制御システム。
【請求項7】
前記電力制御装置は、時間帯に応じて異なる電気料金に関する電気料金情報を記憶する電気料金情報記憶部をさらに有し、
前記電力制御部は、前記電気料金情報記憶部に記憶されている前記電気料金情報を参照し、前記蓄電池から前記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する請求項1〜6のいずれかに記載の電力制御システム。
【請求項8】
電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御方法であって、
前記蓄電池の放電に関する放電情報を取得する放電情報取得ステップと、
前記電動車両に電力を放電する場所に前記電動車両が到着する前に、前記放電情報取得ステップにおいて取得された前記放電情報を送信する送信ステップと、
前記送信ステップにおいて送信された前記放電情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記放電情報に基づいて、前記蓄電池から前記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する電力制御ステップとを含む電力制御方法。
【請求項9】
電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御装置であって、
前記電動車両から電力を放電する場所に前記電動車両が到着する前に、前記電動車両から送信された前記蓄電池の放電に関する放電情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記放電情報に基づいて、前記蓄電池から前記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する電力制御部とを備える電力制御装置。
【請求項10】
電動車両が有する蓄電池からの放電を制御するととともに、電気機器への電力供給を制御する電力制御プログラムであって、
前記電動車両から電力を放電する場所に前記電動車両が到着する前に、前記電動車両から送信された前記蓄電池の放電に関する放電情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記放電情報に基づいて、前記蓄電池から前記電気機器への電力供給をして前記電気機器を運転する時刻を決定する電力制御部としてコンピュータを機能させる電力制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−151948(P2012−151948A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7449(P2011−7449)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】