説明

電圧増倍回路

【課題】入力電圧を上げ、電気的な負荷に、その閾値電圧よりも低い低電圧の入力から電力供給し、従来技術による回路よりも消費電流が少なく製造が安価で小型である、電圧増倍回路を提供すること。
【解決手段】電圧Vdcが回路の第1の入力に印加される増倍回路(100)であって、第1のキャパシタ(104)および第2のキャパシタ(106)と、第1の状態において、各キャパシタの第1の端子をゼロ電位に、各キャパシタの第2の端子をVdcに等しい電位に電気的に結合でき、第2の状態において、第1のキャパシタの第1の端子を電位Vdcに、第2のキャパシタの第2の端子をゼロ電位に、第1のキャパシタの第2の端子を第1の出力端子に、第2のキャパシタの第1の端子を第2の出力端子に電気的に結合できる、結合手段(108、110、112、114)と、一方の状態からもう一方の状態への変化を制御できる、制御手段(116)と、を含む、増倍回路。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば1つまたはいくつかのLED(発光ダイオード)に対して、LEDの閾値電圧よりも低い入力電圧から電力を供給するために用いられる、電圧増倍回路(voltage multiplier circuit)に関する。
【0002】
電圧増倍回路は、有利には、1つまたはいくつかのLEDをフラッシュさせるために用いられる。
【背景技術】
【0003】
しばしば起きる問題として、たとえばLEDのような負荷に対して、その負荷に正常かつ連続的に電力を供給するのに不十分な電圧から、電力を供給しなければならないということがある。たとえば、LEDを点灯させる閾値電圧は、比較的高い(赤色LEDでは約1.6V、青色LEDでは約3V、さらに一部の高輝度の白色LEDでは3.5V)。
【0004】
LEDを通る電流は、LEDの端子に印加される電圧により決まり、得られる輝度は、端子の電圧が閾値電圧を超えた場合、入力される電流に対してほぼ線形の関係である。したがって、0.7Vに等しい電圧を通常出力する太陽電池は、それだけでは、LEDに十分に電力供給するには十分ではない。
【0005】
電圧の値を上げるための1つの知られている技術は、スイッチトキャパシタ回路を用いることである。マルチバイブレータが、キャパシタの端子の電圧を変化させるのに用いられる。入力電圧の2倍よりも高い出力電圧を得る必要がある場合は、いくつかのスイッチトキャパシタをカスケードに配置しなければならない。
【0006】
この場合、キャパシタ間に位置するダイオードの損失が、非常に大きくなる。さらに、そのようなカスケード構成は、位相信号を生成しなければならないため、低電圧においては非常に動作が悪い。さらに、飽和現象もそのようなシステムの動作を乱す。
【0007】
電圧の値を上げるための別の知られている手段は、従来はインダクタンスおよびマルチバイブレータを用いて動作する、「昇圧型コンバータ」または「ステップアップコンバータ」回路を用いることである。この種類の回路の問題点は効率性であり(たとえば約70%)、消費電流が大きくない限り魅力的にはならない。
【0008】
非常に消費電流が小さい場合(LEDに電力を供給する場合のように)、この種類の回路は、効率的ではないだけでなく、無負荷の時に大きな電流(たとえば約1mAオーダー)を消費もするため、効率的ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一目的は、約3の倍率で入力電圧を上げ、たとえばLEDのような電気的な負荷に、たとえばそのLEDの閾値電圧よりも低い低電圧の入力から電力供給し、従来技術による回路よりも消費電流が少なく、製造が安価で小型である、電圧増倍回路を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のために、本発明は、電圧Vdcが回路の少なくとも1つの第1の入力に印加されることが意図される、増倍回路を開示し、この増倍回路は、
電荷を蓄積することができる第1のキャパシタおよび第2のキャパシタと、
第1の状態において、各キャパシタの第1の端子をゼロ電位に、各キャパシタの第2の端子をVdcに等しい電位に電気的に結合でき、第2の状態において、第1のキャパシタの第1の端子を電位Vdcに、第2のキャパシタの第2の端子をゼロ電位に、第1のキャパシタの第2の端子を回路の第1の出力端子に、第2のキャパシタの第1の端子を回路の第2の出力端子に電気的に結合可能な、結合手段と、
第1の状態または第2の状態に対応する一方の状態から、第2の状態または第1の状態に対応するもう一方の状態への変化を、それぞれ制御可能な、制御手段と、を少なくとも含む。
【0011】
電圧Vdcが回路の少なくとも1つの第1の入力に印加されることが意図される、増倍回路も開示され、この増倍回路は、
電荷を蓄積することができる第1のキャパシタおよび第2のキャパシタと、
第1の状態において、各キャパシタの第1の端子をゼロ電位に、各キャパシタの第2の端子をVdcに等しい電位に電気的に結合でき、第2の状態において、第1のキャパシタの第1の端子を電位Vdcに、第2のキャパシタの第2の端子をゼロ電位に、第1のキャパシタの第2の端子を回路の第1の出力端子に、第2のキャパシタの第1の端子を回路の第2の出力端子に電気的に結合できる、結合手段と、
第1の状態または第2の状態に対応する一方の状態から、第2の状態または第1の状態に対応するもう一方の状態への変化を、それぞれ制御する制御信号を印加することが意図される、第2の入力と、を少なくとも含む。
【0012】
この文書では、用語「結合された(coupled)」または「結合した(coupling)」は、2つの結合された素子間の直接的であり得る接続だけではなく、2つの結合された素子の間に1つまたはいくつかの素子または部品を含む(たとえば、2つの結合された素子の間に抵抗または任意の他の部品がある)、間接的であり得る接続にも対応するものとして、理解されるべきである。
【0013】
第1の状態に対応する第1の段階では、この増倍回路は、入力電圧Vdcを用いてキャパシタを充電し、次いで第2の状態に対応する第2の段階では、負荷(たとえばLED)がその両端で約3Vdcに等しい電圧を「見る」ように、キャパシタのチャージポンプ現象を用いる。これらの2つの段階を繰り返すことによって、この回路にインダクタンスがないためにとりわけ可能になる最小エネルギー消費で、LEDを超低周波でフラッシュさせることができる。
【0014】
増倍回路は、電圧を「フラッシュ」の形で、言い換えると電圧がLEDの閾値電圧よりも低くなるのにかかる時間に相当する時間の間、LEDを発光させるのに十分な短い期間、負荷の端子に印加することができる。
【0015】
本発明による回路は、たとえば、発光するのに3Vに等しい電圧を通常必要とするLEDを、約1Vに等しい電圧Vdcを出力する電源により点灯させるのに、用いられ得る。
【0016】
この回路は、約0.8Vから1.8Vの間の電圧Vdcで、有利に動作することができる。
【0017】
電気的な結合手段は、
第1のキャパシタの第1の端子を、第1の状態においてゼロ電位に、または第2の状態において電位Vdcに電気的に結合できる、第1の接続手段と、
第1のキャパシタの第2の端子を、第1の状態において電位Vdcに、または第2の状態において第1の出力端子に電気的に結合できる、第2の接続手段と、
第2のキャパシタの第1の端子を、第1の状態においてゼロ電位に、または第2の状態において第2の出力端子に電気的に結合できる、第3の接続手段と、
第2のキャパシタの第2の端子を、第1の状態において電位Vdcに、または第2の状態においてゼロ電位に電気的に結合できる、第4の接続手段と、を含み得る。
【0018】
第1、第2、第3および第4の接続手段の各々は、少なくとも1つのスイッチまたはCMOSインバータを含み得る。さらに、第1、第2、第3および第4の接続手段の各々は、MOSトランジスタで作られてもよい。
【0019】
制御手段は、制御信号を受け取ることが意図される回路の第2の入力を含み得る。
【0020】
第1の接続手段は、電圧Vdcにより電力供給されることが意図されるCMOSインバータを含んでもよく、回路の第2の入力は、前記CMOSインバータの入力に電気的に結合されてもよく、前記CMOSインバータの出力は、第1のキャパシタの第1の端子に電気的に結合されてよい。
【0021】
この場合、第2および第3の接続手段は、第1の接続手段のCMOSインバータの出力に出力される信号により制御されることが意図される、スイッチを各々含み得る。
【0022】
第4の接続手段は、電圧Vdcにより電力供給されることが意図される、CMOSインバータを含んでもよく、第1のキャパシタの第1の端子は、第4の接続手段のCMOSインバータの入力に電気的に結合されてもよく、第4の接続手段のCMOSインバータの出力は、第2のキャパシタの第2の端子に電気的に結合されてよい。
【0023】
第2の接続手段はCMOSインバータを含んでもよく、CMOSインバータは、電位Vdcおよび回路の第1の出力端子にソースが電気的に結合され得る少なくとも2つのMOSトランジスタを含み、第1のキャパシタの第2の端子は、第2の接続手段のCMOSインバータの出力に電気的に結合されてもよく、第1のキャパシタの第1の端子は、第2の接続手段のCMOSインバータの入力に電気的に結合されてよい。
【0024】
第3の接続手段はCMOSインバータを含んでもよく、CMOSインバータは、ゼロ電位および回路の第2の出力端子にソースが電気的に結合され得る少なくとも2つのMOSトランジスタを含み、第2のキャパシタの第1の端子は、第3の接続手段のCMOSインバータの出力に電気的に結合されてもよく、第2のキャパシタの第2の端子は、第3の接続手段のCMOSインバータの入力に電気的に結合されてよい。
【0025】
結合手段および制御手段は、
第1のキャパシタの第1の端子を、第1の状態においてゼロ電位に、または第2の状態において電位Vdcに電気的に結合でき、第2のキャパシタの第2の端子を、第1の状態において電位Vdcに、または第2の状態においてゼロ電位に電気的に結合できる、マイクロコントローラと、
増倍回路の第1の出力端子と第2の出力端子との間に出力される電圧により電力供給されることが意図され、電圧Vdcよりも低いことが意図される閾値電圧を有する、少なくとも1つの電気的な負荷と、
電位Vdcと増倍回路の第1の出力端子との間に電気的に結合される、第1の電気抵抗と、
増倍回路の第2の出力端子とゼロ電位との間に電気的に結合される、第2の電気抵抗と、を含み得る。
【0026】
本発明は、電子デバイスにも関し、この電子デバイスは少なくとも、
上で定義されたような増倍回路と、
増倍回路の第1の出力端子と第2の出力端子との間に出力される電圧により電力供給されることが意図される、少なくとも1つの電気的な負荷と、を含む。
【0027】
電気的な負荷は、少なくとも1つのLEDを含み得る。この場合、増倍回路から出力される電圧は、LEDの閾値電圧よりも大きくてよい。
【0028】
デバイスはまた、
出力に電圧Vdcを生成可能な電源手段と、
出力において2つの異なる値の間で発振する制御信号を生成できる第2の制御手段と、を含んでもよく、
このデバイスにおいて、増倍回路の第1の入力は、前記電源手段の出力に電気的に結合されてもよく、増倍回路の制御手段、たとえば第2の入力は、制御手段の出力に電気的に結合されてもよい。
【0029】
電源手段は、変換手段により出力されたエネルギーを蓄積でき、電圧Vdcを前記キャパシタの端子に供給できる、少なくとも1つのキャパシタに結合された、光起電エネルギー変換手段を含み得る。そのような電源手段により、デバイスを、保守作業が全く不要な(たとえば電池交換が不要な)、完全に自己完結型のデバイスにすることができる。光起電エネルギー変換手段および変換エネルギー蓄積キャパシタは、エネルギー蓄積システムを形成し、このエネルギー蓄積システムは特に、経年的なエネルギー蓄積性能の高速な劣化を防ぐという、電気化学的な電池に対する利点を有し(通常数千サイクル後に性能が劣化する電池の場合とは異なり、蓄積キャパシタは少なくとも100万サイクルは有効であり得る)、電圧および電荷の監視(電池の場合の過充電および過放電を防ぐための監視)を実行する必要がない。
【0030】
変換エネルギー蓄積キャパシタは、約0.1ファラドよりも大きな容量を有し得る。そのような容量の主な利点は、占有する体積が非常に小さい(通常1ファラド当たり約1cm3)ということである。光起電性エネルギー変換手段は、少なくとも1つの太陽電池、または、太陽電池の代わりに非常に小型(数mm2)の1つまたはいくつかのPINダイオードを含み得る。
【0031】
一変形形態では、電源手段は、少なくとも1つの電池を含み得る。別の変形形態では、電源手段は、制御信号から出力された電荷を蓄積できる、少なくとも1つのキャパシタを含み得る。
【0032】
第2の制御手段は、少なくとも1つの発振器またはマルチバイブレータを含んでもよく、電源手段および増倍回路に結合され得る。
【0033】
電気的な負荷は、複数のLEDと、各LEDを増倍回路の第1および第2の出力端子と交互に結合できる少なくとも1つのマルチプレクサと、を含み得る。
【0034】
この場合、マルチプレクサは、複数のLEDと、増倍回路の第1の出力端子と第2の出力端子のいずれかとの間の結合を制御できる、少なくとも1つのバイナリカウンタに結合され得る。したがって、異なるLEDを交互に点灯する、航行灯(running light)を作ることができる。
【0035】
本発明はまた、電圧Vdcを増幅するための方法に関し、この方法は、
a)ゼロ電位を、電荷を蓄積できる第1のキャパシタおよび第2のキャパシタの各々の第1の端子に、かつVdcに等しい電位を、2つのキャパシタの各々の第2端子に結合または印加して、第1のキャパシタおよび第2のキャパシタを充電するステップと、
b)電位Vdcを第1のキャパシタの第1の端子に、かつゼロ電位を第2のキャパシタの第2の端子に印加して、増幅された電圧Vdcに相当する出力電圧が、第1のキャパシタの第2の端子と第2のキャパシタの第1の端子との間で取り出される、ステップと、を少なくとも含む。
【0036】
ステップa)およびb)は、連続して繰り返されてもよく、出力電圧は場合によっては、少なくとも1つのLEDの端子に印加される。
【0037】
本発明は、単に情報として与えられ添付の図面に関して何ら限定されない、例示的な実施形態の説明を読んだ後で、より理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による、電圧増倍回路の実施形態を示す図である。
【図2】本発明による、電圧増倍回路の実施形態を示す図である。
【図3】本発明による、電圧増倍回路の実施形態を示す図である。
【図4】本発明による、電圧増倍回路の実施形態を示す図である。
【図5】本発明による電圧増倍回路を含む、本発明による電子デバイスを図式的に示す図である。
【図6】図5に示される電子デバイスの要素の、例示的な実施形態を示す図である。
【図7A】図5に示される電子デバイスの要素の、例示的な実施形態を示す図である。
【図7B】図5に示される電子デバイスの要素の、例示的な実施形態を示す図である。
【図8】本発明による電圧増倍回路を含む、本発明による電子デバイスを示す図である。
【図9】本発明による電圧増倍回路を含む、本発明による電子デバイスを示す図である。
【図10】本発明による電圧増倍回路を含む、本発明による電子デバイスを示す図である。
【図11】本発明による電圧増倍回路を含む、本発明による電子デバイスを示す図である。
【図12】本発明の別の実施形態による、電圧増倍回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下で説明される異なる図の、同一の、同様の、または等価の部分は、異なる図の間での比較を容易にするために、同一の参照番号を割り当てられている。
【0040】
図中で示される異なる部分は、図をより読みやすくするために、必ずしも全てが同じ縮尺ではない。
【0041】
様々な可能性(変形および実施形態)は、互いに排他的であると理解されるべきではなく、場合によっては互いに組み合わされるものと理解されるべきである。
【0042】
まず、第1の実施形態による電圧増倍回路100を示す、図1および2を参照する。この場合、回路100は、電源電圧Vdcの値を約3倍にでき、約3Vdcに等しいこの電圧を負荷102、この場合はLEDの端子に印加できる、対称(symmetric)チャージポンプのように動作する。
【0043】
回路100は、2つのキャパシタ104および106と、4つの電気的な結合手段または接続手段を含み、この場合、結合手段または接続手段は、キャパシタの充電段階に対応する第1の状態(図1に示される状態)から、LED102のキャパシタ104および106の放電段階に対応する第2の状態(図2に示される状態)に同時に切り替える、スイッチ108、110、112および114に対応する。4つのスイッチは、回路100の入力に印加され、たとえば0と+Vdcのような2つの値の間で発振する、単一の制御信号116に対応する制御手段により制御される。スイッチ108、110、112および114が、異なる値の信号により制御されるように適合された場合、電圧増倍回路100は、スイッチ108、110、112および114により受け取られることが意図される値に応じて、制御信号の値を適合させる手段を含み得る。制御信号116はたとえば、矩形波信号であってよい。
【0044】
第1のキャパシタ104は、第1のスイッチ108に電気的に結合された第1の端子または端部と、第2のスイッチ110に電気的に結合された第2の端子と、を含む。第2のキャパシタ106は、第3のスイッチ112に電気的に結合された第1の端子と、第4のスイッチ114に電気的に結合された第2の端子と、を含む。
【0045】
キャパシタ104および106の充電段階の間、4つのスイッチ108、110、112および114は、キャパシタ104および106が各々、第1の端子が電位Vdcに電気的に結合され、第2の端子がグランドのようなゼロ電位に電気的に結合されるような、スイッチング状態にある。
【0046】
4つのスイッチ108、110、112および114が、キャパシタの放電段階(図2)に対応する第2のスイッチング状態に同時に変わると、第1のスイッチ108に結合された第1のキャパシタ104の第1の端子は、ゼロ電位から電位+Vdcに変化し、第2のスイッチ110に結合された第1のキャパシタ104の第2の端部は、LED102の第1の端子に結合される。第4のスイッチ114に結合される第2のキャパシタ106の第2の端子は、+Vdcに等しい電位からゼロ電位に変化し、第2のキャパシタ106の第1の端子は、LED102の第2の端子に結合される。
【0047】
したがって、スイッチ108、110、112および114が、図1に示される第1の状態から図2に示される第2の状態に変化すると、チャージポンプ現象により、+2.Vdcに等しい電位(第1のキャパシタ104の第1の端子の電位+Vdc+第1のキャパシタ104の2つの端子間の電位差+Vdc)が、(第2のスイッチ110に結合される)LED102の第1の端子に印加され、-Vdcに等しい電位(第2のキャパシタ106の2つの端子間の電位に対応する)が、(第3のスイッチ112に結合される)LED102の第2の端子に印加される。したがって、スイッチ108、110、112および114が第1の状態から第2の状態に変化した直後、電源電圧Vdcの3倍に等しい電圧がLED102の端子に印加される。3Vdcという電圧は、LED102の閾値電圧(LED102の色に応じて約1.5Vと3.5Vの間であり得る)よりも高く、次いでLED102は導通するようになり、キャパシタ104および106は、LED102の端子の電位が閾値電圧よりも低くなるまで、LED102を通じて放電する。この放電の間、LED102は電力供給され、LED102の閾値電圧に達するまで、キャパシタ104および106の放電期間に対応する期間、光を放出する。
【0048】
LED102の端子の電圧がLED102の閾値電圧よりも低くなった後、スイッチ108、110、112および114は、キャパシタ104および106が再充電され得る第1の状態に戻り、第1の状態〜第2の状態のサイクルは繰り返されるので、LED102はフラッシュする。
【0049】
キャパシタ104および106の充電段階と放電段階の長さ、言い換えると、スイッチ108、110、112および114がその状態にある長さは、制御信号116の周波数により決まる。この制御信号は、たとえば、約0.5Hzに等しい周波数の矩形波信号であってよい。この場合、各段階の長さは、約1秒に等しい。
【0050】
電圧増倍回路100は、LED102に十分な電圧を供給して、ある期間LED102を点灯させることができ、これにより、光の「フラッシュ」をLEDを通じて放出できるようになり、そのフラッシュの長さは、キャパシタ104、106およびLED102の等価抵抗の値により決まり、キャパシタ104および106が完全に放電できない場合には、キャパシタ104および106の次の充放電サイクルに充電がとっておかれるため、たとえば約1ボルトに等しい電圧Vdcから始まり、閾値電圧が約1.6Vに等しい赤色LEDに対しても、閾値電圧が約3Vに等しい青色LEDに対しても、または閾値電圧が約3.5Vの白色LEDに対しても、優れたエネルギー効率を有する。
【0051】
たとえば、キャパシタ104および106の値は、たとえば必要な効果(LED102の出力)に応じて、約1μFから10μFの間にあってもよい。キャパシタ104および106の値が約10μFに等しく、LEDの等価抵抗が約100Ωに等しい場合、LED102のフラッシュの長さは約1msに等しい(τ=RC)。
【0052】
同時の制御、すなわち回路100の結合手段を有する4つのスイッチ108、110、112および114は、たとえば、テキサスインスツルメンツ社により製造される回路TS3A44159(約1.65Vに等しい電圧から動作する)に、またはアナログデバイセズ社により製造される回路ADG734(約1.8Vから動作する)に相当する、単一のコンポーネントとして、製造され得る。電圧Vdcの値は、それ以上の電圧で4つのスイッチ108、110、112および114を形成するコンポーネントが機能する、最低電圧に相当するように適合され得る。
【0053】
スイッチ108、110、112および114は、好ましくは「ブレークビフォメーク」のタイプであり、言い換えると、第1の状態から第2の状態に変化する間、第1の状態の間に形成された電気的な接続は、第2の状態の電気的な接続を確立する変化の前に開放され、これにより、増倍回路100の消費電流を増加させ得る予期しない回路の短絡が防がれる。
【0054】
図3は、第2の実施形態による電圧増倍回路200を示す。上で説明された回路100のように、増倍回路200は、電源電圧Vdcの値を3倍にでき、この3倍の電圧をLED102の端子に印加できる、対称チャージポンプを形成する。
【0055】
回路100と比較すると、第1のスイッチ108および第4のスイッチ114が、電圧+Vdcにより電力供給される2つのCMOSタイプのインバータ202および204により置き換えられている。第1のインバータ202は、0から+Vdcに値が変化する矩形波制御信号が印加される、入力206(インバータ202を形成するNMOSおよびPMOSの2つのトランジスタのゲートに結合される)を含む。第1のインバータ202は、第1のキャパシタ104の第1の端子および第2のインバータの入力210(第2のインバータ204のNMOSおよびPMOSの2つのトランジスタのゲートに対応する)に電気的に結合される、出力208(インバータ202の2つのMOSトランジスタのドレインに結合される)を含む。第2のインバータ204の出力212(第2のインバータ204の2つのMOSトランジスタのドレインに電気的に結合される)は、第2のキャパシタ106の第2の端部に電気的に結合される。第2のスイッチ110および第3のスイッチ114のスイッチングを制御する制御信号116は、第1のインバータ202から出力される信号に対応するので、第1のインバータ202の入力206に印加される信号の逆の信号に対応する。インバータ202および204は、電圧Vdcで電力供給される。
【0056】
第1のインバータ202の入力206に印加される信号の値が+Vdcに等しい場合、この第1のインバータは、出力208でゼロ電位の信号を出力するので、このゼロ電位は第1のキャパシタ104の第1の端子に印加される。次いで、第2のスイッチ110は、第1のキャパシタ104の第2の端子を、+Vdcの電位に接続する。このゼロ電位信号はまた、第2のインバータ204の入力210にも印加される。したがって、第2のインバータ204は、出力212で+Vdcに等しい電位の信号を出力し、この電位は、第2のキャパシタ106の第2の端子に印加される。第3のスイッチ112は、第2のキャパシタ106の第1の端部をグランドに接続する。
【0057】
したがって、第1のインバータ202の入力206に印加される信号が値+Vdcに等しい場合、回路200は、図1を参照して上で説明された第1の状態と同様の構成にあり、言い換えると、回路200は、キャパシタ104および106が充電される状態にある。
【0058】
第1のインバータ202の入力206に印加される信号が、値を変えてゼロになると、第1のインバータは、出力208で+Vdcに等しい電位の信号を出力するので、この電位+Vdcは、第1のキャパシタ104の第1の端子に印加される。制御信号116に相当する、第1のインバータ202から出力される信号は、スイッチ110および112を第2のスイッチング状態に変え、第1のキャパシタ104の第2の端子および第2のキャパシタ106の第1の端子を、LED102の端子に電気的に結合する。電位+Vdcのこの信号は、第2のインバータ204の入力210にも印加される。したがって、第2のインバータ204は、出力212でゼロ電位の信号を出力し、この電位は、第2のキャパシタ106の第2の端部に印加される。
【0059】
したがって、第1のインバータ202の入力206に印加される信号の値がゼロである場合、回路200は、図2を参照して上で説明された第2の状態と同様の構成にあり、言い換えると、回路200は、キャパシタ104および106がLED102へ放電している状態にあり、第1の状態から第2の状態に変化するときには、3Vdcに等しい電圧がLED102の端子に印加される。
【0060】
スイッチ110および112のように、インバータ202および204は、制御信号をNMOSおよびPMOSに送る際に時間のずれがあるように、「ブレークビフォメーク」のタイプの特性を好ましくは有する。この時間のずれは、これらの信号を時間内にずらすことができる、いくつかのインバータまたはキャパシタを用いて得ることができる。
【0061】
一変形形態では、スイッチ108または114のうちの1つのみが、CMOSインバータにより置き換えられ得ることが可能である。
【0062】
図4は、第3の実施形態による、電圧増倍回路300を示す。
【0063】
上で説明された回路100および200のように、回路300は、回路300の入力に印加される電源電圧Vdcの値を3倍にできる、対称チャージポンプを形成する。
【0064】
回路200と比較すると、第2のスイッチ110および第3のスイッチ112が、第3のインバータおよび第4のインバータと呼ばれる、2つのCMOSインバータ302および304で置き換えられている。第3のインバータ302および第4のインバータ304は、(従来はグランドと電位+Vdcとの間で電力供給される)第1のインバータ202、第2のインバータ204とは異なる方式で電力供給される。第1のインバータ202の出力208は、第3のインバータ302の入力306に電気的に結合され、言い換えると、出力208は、第3のインバータ302のNMOSトランジスタおよびPMOSの2つのトランジスタのゲートに電気的に結合される。電圧+Vdcは、第3のインバータ302のNMOSトランジスタのソースに印加され、第3のインバータ302のPMOSトランジスタのソースは、LED102の端子のうちの1つに電気的に結合される。(第3のインバータ302の2つのMOSトランジスタのドレインに結合される)第3のインバータ302の出力308は、第1のキャパシタ104の第2の端部に電気的に結合される。第2のインバータ204の出力212は、第4のインバータ304の入力310に電気的に結合され、言い換えると、出力212は、第4のインバータ304のNMOSトランジスタおよびPMOSトランジスタの2つのゲートに電気的に結合される。第4のインバータ304のPMOSトランジスタのソースはグランドに結合され、第4のインバータ304のNMOSトランジスタのソースは、LED102の他の端子に電気的に結合される。(第4のインバータ304の2つのMOSトランジスタのドレインに結合される)第4のインバータ304の出力312は、第2のキャパシタ106の第1の端部に電気的に結合される。
【0065】
回路300の動作は、前述の回路100および200の動作と同様であり、第1のインバータ202の入力206に印加される信号の値の変化は、回路300を一方のスイッチング状態からもう一方のスイッチング状態に変え、次いでキャパシタ104および106を充放電し、第1の状態から第2の状態に変化するときに、3Vdcに等しい電圧がLED102の端子に印加される。
【0066】
前述のように、CMOSインバータ302および304は、「ブレークビフォアメーク」のタイプの特性を有し得る。
【0067】
その他のインバータは、上で説明されたように、回路内で一方の状態からもう一方の状態への切り替えを実行するMOSFETと置き換えられ得る。
【0068】
一変形形態では、スイッチ110および112のうちの1つのみが、MOSインバータと置き換えられてもよい。さらに、1つまたは2つのCMOSインバータ202および204が、1つまたは2つのスイッチ104および114と置き換えられてもよい。
【0069】
上で説明された全ての実施形態(回路100、200および300)において、キャパシタ104および106の充電段階の間にキャパシタ104および106の端子に印加される電源電圧は、たとえば、第2のスイッチ110または第3のインバータ302と電源電位+Vdcの間に、かつ第4のスイッチ114または第2のインバータ204と電源電位+Vdcの間に、抵抗を挿入することによって、制限され得る。これらの抵抗は、キャパシタ104、106の充電電流を制限し、スイッチング時の電圧源への過剰な突入電流に関連する、電圧増倍回路における突然の電圧降下を防ぐことができる。
【0070】
図5は、LED102に結合される電圧増倍回路100を含む、電子デバイス400を示す。デバイス400は、電源手段402も含み、電源手段402は、電圧Vdcを出力し、たとえば発振器またはマルチバイブレータに相当する、2つの異なる値の間で発振する制御信号を出力できその制御信号116を電圧増倍回路100に出力できる制御手段404に、電気的に結合される。別の変形形態では、電圧増倍回路100は、前に説明された回路200または300のうちの1つと置き換えられ得る。
【0071】
図6は、電源手段402の例示的な実施形態を示す。これらの手段402は、たとえばアモルファスタイプの太陽電池406を含み、太陽電池406の1つの端子はショットキーダイオード408に電気的に結合され、ショットキーダイオード408はそれ自体、たとえば約0.2Fに等しい蓄積キャパシタ410に電気的に結合され、蓄積キャパシタ410の値は約0.1Fよりも大きくてよい。したがって、たとえば約3Vと5Vの間の電圧を出力する太陽電池406は、太陽電池がもはや電流を出力しない(太陽電池がもはや動作しない)場合に蓄積キャパシタ410から太陽電池406への電流の漏洩を防ぐショットキーダイオード408を通じて、蓄積キャパシタ410を充電する。電圧Vdcは、電源手段402から出力412に供給される。数百mΩオーダーである蓄積キャパシタ410の内部抵抗は、デバイス400の消費電流が、負荷が数百kΩであるのと等価な約1mAよりもはるかに小さいため、問題ではない。
【0072】
図7Aは、手段404の例示的な実施形態を示し、この場合、発振器の形態である。発振器は、演算増幅器414、たとえば型番LPV7215を含み、演算増幅器414は、発振器の出力416で、約0.5Hzの周波数の矩形波信号を出力する。
【0073】
演算増幅器414は、電圧Vdcにより電力供給され、グランドにも結合される。そのような矩形波信号は、約2秒に1回、LED102をフラッシュさせることができる。発振器は、電圧+Vdcが印加される入力418を含む。この入力418は、たとえば約10MΩに等しい2つの抵抗420および422に、直列に電気的に結合される。演算増幅器414の正の入力は、2つの抵抗420と422の間の接続に結合される。出力416は、たとえば約22MΩに等しい値を有する抵抗424を通じて、演算増幅器414の正の入力に電気的に結合される。出力416は、たとえば約10MΩに等しい値を有する抵抗426を通じて、演算増幅器414の負の入力にも電気的に結合される。たとえば約470nFに等しいキャパシタ428は、演算増幅器414の負の入力をグランドに接続する。
【0074】
一変形形態として、発振器は、たとえば2つのインバータを用いて、図7Aに示されたようなコンポーネントとは異なるコンポーネントから作られてもよい。
【0075】
発振器の代わりとして、手段404は、シュミットトリガを有するマルチバイブレータの形態で作られてもよく、この例示的な実施形態が図7Bに示される。このマルチバイブレータは、1つの入力がキャパシタ409に結合され入力と出力の間に反作用(retroaction)ループを含むシュミットトリガ407を含み、抵抗411がこの反作用ループに配置される。
【0076】
図7Aに示される発振器と比較したそのようなマルチバイブレータの利点は、発振器が発振信号を出力する際の電源電圧よりも低い電源電圧(たとえば約0.8Vに等しい)から、発振信号を出力することである。一方、そのようなマルチバイブレータは、約1.6Vに等しい電圧を用いる発振器よりも、多くの電流を消費する。さらに、周波数が入力電圧の値にあまり依存しない発振信号を出力する発振器とは異なり、マルチバイブレータにより出力される信号の周波数は入力電圧の値に依存する。
【0077】
デバイス400で用いられるキャパシタ104および106は、たとえば、1μFの値を各々有し得る。さらに、本明細書で説明される例では、抵抗が、電圧増倍回路100において、電源電位+Vdcとスイッチ110および114との間に挿入されている。
【0078】
LED102の端子の電圧が約2Vに等しい場合、回路100の消費電流は約5μAから約7μAの間であり、これはLED102をよくフラッシュさせることができる。
【0079】
回路100が約1.6Vで動作することを考えると、蓄積キャパシタ410を約3Vに充電することで、約1.4Vに等しい動作電圧が与えられる。
Iが蓄積キャパシタ410により出力される電流(単位A)であり、
Cが蓄積キャパシタ410の値(単位F)であり、
Vが蓄積キャパシタ410の端子の電圧(単位V)である場合に、
Q=t.I=CV
であることが知られている。
【0080】
したがって(消費電流を、LED102に印加される全体の電圧の範囲で、平均10μAと丸めた後)、t=1.4×0.2/(10×10-6)、すなわちt=7.7時間が得られる。よって、蓄積キャパシタ410が、日中に太陽電池406により充電されていた場合、デバイス400は、一晩中LED102をフラッシュさせることができる。蓄積キャパシタ410の値は、電源手段402がもはや何ら電圧または電流を供給しない場合、具体的にはデバイス400の必要な動作時間に従って選択される。
【0081】
太陽電池406の大きさは、必要な明るさにより決まる。
【0082】
したがって、デバイス400が屋内で動作する場合は、太陽電池406は大型のアモルファスタイプの電池であってよく、デバイス400が屋外で動作する場合は、太陽電池406は小型のモノクリスタルの電池であってよい。
【0083】
デバイス400(LED102+電圧増倍回路100)のフラッシュ部分の消費電流は、0.5Hzで約10μAに等しく、これは24時間では1クーロンよりもやや少ない。デバイス400が一晩中(太陽電池406が電流の出力を止める間)動作することになる場合、デバイス400の電源は、約0.5ファラドのキャパシタを必要とし、または、蓄積キャパシタ410の端子で出力される電圧が、たとえば約1.5Vよりも大きく、たとえば約1.5Vと3Vの間である場合には、さらに小さな容量のキャパシタを必要とする。このことは、たとえば、電池406により受け取られる光束が約100ルクスから200ルクスの間であり得る、住宅内での光に乏しい条件で、太陽電池406が数十マイクロアンペア、たとえば3ボルトで約30μAから50μA(すなわち、少なくとも90μW)を8時間にわたり集めることができるように、太陽電池406の大きさを決めることで実現することができ、これは、4個から8個のエネルギー変換要素で構成される、約1cm2から2cm2の有効表面積を有するアモルファス型の太陽電池により可能である。デバイス400が屋外で太陽光のもとで用いられる場合(光束は50000ルクスから100000ルクスの間)、同じアモルファス型の電池は数mAの電流を生成するので、16分程度の蓄積キャパシタ410の充電時間で、同じ結果を得ることができる。電池406の効率が約15%である場合、約1mm2の表面積で十分であろう(たとえば、光起電性の変換要素として用いられるいくつかのPIN型のフォトダイオードを直列に置くことで得られる)。
【0084】
発振器またはマルチバイブレータと、電圧増倍回路100、200または300とは、LED102および電源手段402により単一の支持体上で組み立てられることが意図される、特定の集積回路の形態で作製され得る。
【0085】
ある変形形態として、デバイス400は、LED102のフラッシュを引き起こし止めることができる手段も含み得るので、たとえば、デバイス400は夜間にのみ動作し、または、物体の存在または動きを検出するものを用いて動作する。たとえば、これらの手段は、太陽電池406による電流の生成がいつ停止したかを検出し、その瞬間からLED102のフラッシュを開始することが可能である。
【0086】
図示されていない別の変形形態では、デバイス400は、電源(たとえば太陽電池406)と蓄積キャパシタ410との間に位置する、従来型の昇圧デバイスを含んでもよい。そのような昇圧デバイスは、蓄積キャパシタ410が耐え得る限界、たとえば5V以内で、蓄積キャパシタ410の端子の電圧を上げることができるので、蓄積キャパシタ410に蓄積されるエネルギーを大きくすることができる。
【0087】
電源手段402は、蓄積キャパシタに結合される太陽電池の代わりに、従来型の電池を含んでもよい。
【0088】
用いられる電池の種類は、寿命、コストなどに応じて選択される。そのような電池は、単3電池またはボタン型リチウム電池であってよい。
【0089】
上で説明される電圧増倍回路100、200または300は、低電圧のLEDタイプのデバイスを作製するためにも用いられ得る。そのようなデバイス500が図8に示される。
【0090】
LED102、2つのキャパシタ104、106、および電圧増倍回路100、200または300は、単一の支持体において統合される。デバイス500はまた、それぞれ電源電位Vdcおよびグランドに結合される2つの電源入力502および504と、発振器またはマルチバイブレータにより出力される制御信号が印加される第3の入力506と、を含み、第3の入力506は、電圧増倍回路のキャパシタ104および106の充電/放電段階を制御するためのものである。
【0091】
電圧増倍回路100において抵抗が小さなスイッチ(たとえば約100オームに等しい)を用いることで実現する、値が約10μFに等しい高速に充電するキャパシタ104および106を用いることで、等価RCダイポールの時定数τは、約1msに等しくなる。約1kHzの周波数の矩形波信号の形態の制御信号を、デバイス500の入力に入れることで、LEDは、網膜残像によりLEDが連続的に点灯しているように見えるほど、非常に高速にフラッシュする。
【0092】
そのようなデバイス500は、有利には、たとえば青色LEDまたは白色LEDのような閾値電圧が高いLEDとともに用いられ、デバイス500は、これらの閾値電圧よりも低い電圧でこれらのLEDを動作させることができる。
【0093】
ある変形形態として、デバイス500は、デバイス500の他のコンポーネントと統合される、発振器またはマルチバイブレータも含み得る。
【0094】
図9に示される別の変形形態では、バッファキャパシタ508が、電源入力502と504とを互いに結合する。バッファキャパシタ508の値は、電圧増倍回路のキャパシタ104および106の値以上である。この追加のキャパシタ508は、入力506に印加される制御信号の値が「1」(たとえば+Vdc)である場合に、エネルギーを蓄積する。
【0095】
制御信号が値「0」に変わると、電源は短い間なくなるが、バッファキャパシタ508が、組立体が機能できるように局所的に充電を続ける。示されていないが、バッファキャパシタ508から電源への電流の逆流を制限または防止するために、キャパシタ508と電源との間に、ダイオード、たとえばショットキー型のダイオードが存在する。
【0096】
前に説明された照明デバイス400または500の多くの可能な用途として、
特に住宅内での、夜間または停電時における障害物の警告、
床のタイルの継ぎ目、壁への埋め込み、屋外などへの設置、
階段の段差の端または段差の角、廊下または扉の敷居、扉の取っ手、スイッチへの埋め込み、
たとえば車庫のような一般に照明が不十分な場所での使用、
衣服のボタン、宝飾品(ブレスレット、ネックレス)、キーホルダー、広告用の物品、光るグラス、玩具、クリスマスの装飾などのような、装飾用途がある。
【0097】
デバイス400または500は、1つまたはいくつかのLEDと、LEDのフラッシュを制御できる低電圧マイクロコントローラと、を含み得る。そのようなデバイス400が図10に示される。図3に示される回路200と比較すると、デバイス400は、インバータ202および204を置き換えるマイクロコントローラ430を含む。マイクロコントローラ430は、キャパシタ104および106に結合される2つの出力を含み、マイクロコントローラ430は、これらの2つの出力で反対の信号を出力するようにプログラムされる。デバイス400の動作は、前に説明された回路と同様である。
【0098】
図11は、電圧増倍回路100、200または300を用いて、いくつかのLEDにより航行灯タイプの照明を作製する、別のデバイス600を示す。
【0099】
デバイス600は、たとえば、図7Aを参照して前に説明された発振器と同様の発振器602に結合される、電圧増倍回路100を含む。デバイス600は、連続的に点灯することが意図される、いくつかのLED604も含む。これを実現するために、デバイス600は、電圧増倍回路100の出力の1つ(たとえばスイッチ112に対応する)をLED604の端子の1つに結合できる、アナログマルチプレクサ606を含む。電圧増倍回路100の他の出力(たとえばスイッチ110に対応する)は、LED604の全ての他の端子に電気的に結合される。
【0100】
マルチプレクサ606は、バイナリカウンタ608を通じて制御される。バイナリカウンタ608は発振器602にも結合され、発振器602により出力される制御信号は、バイナリカウンタ608のインクリメントを制御する。バイナリカウンタ608はnビットで計数することができ、この場合、デバイス600は2n個のLED604を含み得る(LEDの各々が電圧増倍回路100に結合され得るように、マルチプレクサも2n個の出力を含む)。
【0101】
こうして、単一のLEDをフラッシュさせるデバイスと比較して、増幅器がまったくないためにデバイスの消費電力を大幅に増加させることなく、航行灯が作製される。
【0102】
マルチプレクサ606のトランジスタにおけるあらゆる過電圧を防ぐために、マルチプレクサ606のスイッチを通る電流は、たとえば約1kΩに等しい抵抗をマルチプレクサ606の入力に追加することによって、制限され得る。
【0103】
そのような制限抵抗は、上で説明された全ての回路およびデバイスの、LED102と電圧増倍回路との間にも配置されうる。そのような抵抗は、電源における電流のピークを制限することができる。
【0104】
上で説明された回路のようないくつかの電圧増倍回路を直列に配置して、入力電圧の3倍よりも大きな電圧に等しい出力電圧を得ることもできる。
【0105】
しかし、この場合、異なる電圧増倍段階におけるキャパシタの値は、次の増幅段階での放電の間に失う電圧を可能な限り小さくするように適合される(たとえば、第1の段階では容量値は少なくとも100μFに等しく、次の段階では数μFに等しい)。
【0106】
ここで、別の実施形態による電圧増倍回路700を表す図12を参照する。
【0107】
上で説明される増倍回路100と比較すると、キャパシタ104の第1の端子および第2のキャパシタ106の第2の端子が、たとえばMSP430タイプのマイクロコントローラ702に電気的に結合される。キャパシタの充電段階の間、マイクロコントローラ702は、第1のキャパシタ104の第1の端子をグランドに結合し、第2のキャパシタ106の第2の端子を電位+Vdcに結合する。次いでキャパシタ104および106は、2つの抵抗704および706を通じて充電され、第1の抵抗704は、電位+Vdcと第1のキャパシタ104の第2の端子との間に電気的に結合され、第2の抵抗706は、第2のキャパシタ106の第1の端子とグランドとの間に電気的に結合される。キャパシタ104および106の充電は、電源電圧+VdcがLED102の閾値電圧よりも低く、これにより、キャパシタ104および106の充電段階で2つの抵抗704と706との間の絶縁が確実になるために、起きる。
【0108】
キャパシタ104および106が充電されると、マイクロコントローラ702は第2の状態に切り替わり、第1のキャパシタ104の第1の端子は電位+Vdcに電気的に結合され、第2のキャパシタ106の第2の端子はグランドに電気的に結合される。そして、チャージポンプにより、第1のキャパシタ104の第2の端子の電圧が上昇し、第2のキャパシタ106の第1の端子の電圧が低下するので、キャパシタ104および106はLED102を通じて放電し、LED102の端子の電圧は、LED102の閾値電圧を超える。このLED102を通じた放電により、LED102が点灯する。
【0109】
LED102の点灯時間は約20マイクロ秒であり、キャパシタ104および106により供給される電荷は約2マイクロクーロン(1ボルトでの1マイクロファラドの約2倍)である。これは、LED102を通る電流が約100mAであることに相当し、これが光が点灯する理由である。LEDの熱は、光が点灯する時間が非常に短いことから、無視できる。
【0110】
LED102のキャパシタ104および106の放電の間、第1のキャパシタ104の第2の端子の電圧が上昇するに従い、電流が抵抗704を(および抵抗706にも)流れる。約47kΩの抵抗における約1ボルトの電圧は、21マイクロアンペアの電流に相当し、この電流は放電段階においてLED102を通る数百ミリアンペアの電流と比較すると無視可能で、これはエネルギー損失として十分許容可能である。また、抵抗704および706がそれぞれ、たとえば約100kΩに等しい値を、または任意の他の適切な値(たとえば10kΩ)を有することも可能である。
【0111】
他のこの実施形態では、マイクロコントローラ702は、増倍回路700の結合手段の一部と、この回路700の制御手段の一部と、を形成する。抵抗704および706は、回路700の結合手段の一部も形成する。さらに、この負荷の閾値電圧により、LED102がいつ導通するかしないかが決まるため、LED102により形成される負荷は、回路の結合手段と制御手段の一部も形成する。
【0112】
この実施形態は、回路において4つのスイッチ108、110、112および114を実現する必要がないため、より安価であるという利点がある。さらに、キャパシタの放電段階の期間を調整することによってマイクロコントローラ702をプログラムすることで、光のフラッシュの強さを簡単に調整することができる。
【0113】
マイクロコントローラ702のいくつかのピンを各キャパシタで並列に配置することで、キャパシタ104および106を通る電流を増やすこともできる。これにより、キャパシタの放電段階の期間が短くなる。マイクロコントローラ702の2つの出力が各キャパシタで並列に配置されると、最初の配置とほぼ同一の結果を得るのに、放電段階の期間を1/2にすることができ、得られる最大の強さは許容可能な値に収まる。
【符号の説明】
【0114】
100 回路
102 LED
104 キャパシタ
108 スイッチ
200 増倍回路
202 インバータ
300 増倍回路
302 CMOSインバータ
400 電子デバイス
402 電源手段
404 制御手段
406 太陽電池
407 シュミットトリガ
408 ショットキーダイオード
410 蓄積キャパシタ
414 演算増幅器
430 マイクロコントローラ
500 デバイス
502 電源入力
600 デバイス
604 LED
606 マルチプレクサ
608 バイナリカウンタ
700 電圧増倍回路
702 マイクロコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1の入力に印加されることが意図される電圧Vdcの増倍回路(100、200、300、700)であって、
電荷を蓄積可能な第1のキャパシタ(104)および第2のキャパシタ(106)と、
第1の状態において、各キャパシタ(104、106)の第1の端子をゼロ電位に、各キャパシタ(104、106)の第2の端子をVdcに等しい電位に電気的に結合でき、第2の状態において、前記第1のキャパシタ(104)の前記第1の端子を前記電位Vdcに、前記第2のキャパシタ(106)の前記第2の端子を前記ゼロ電位に、前記第1のキャパシタ(104)の前記第2の端子を前記回路(100、200、300、700)の第1の出力端子に、前記第2のキャパシタ(106)の前記第1の端子を前記回路(100、200、300、700)の第2の出力端子に電気的に結合可能な結合手段(102、108、110、112、114、202、204、302、304、702、704、706)と、
前記第1の状態または前記第2の状態に対応する一方の状態から、前記第2の状態または前記第1の状態にそれぞれ対応するもう一方の状態への変化を、制御可能な制御手段(116、702)と、
を少なくとも具備することを特徴とする増倍回路(100、200、300、700)。
【請求項2】
前記結合手段が、
前記第1のキャパシタ(104)の前記第1の端子を、前記第1の状態において前記ゼロ電位に、または前記第2の状態において前記電位Vdcに、電気的に結合可能な第1の接続手段(108、202)と、
前記第1のキャパシタ(104)の前記第2の端子を、前記第1の状態において前記電位Vdcに、または前記第2の状態において前記第1の出力端子に、電気的に結合可能な第2の接続手段(110、302)と、
前記第2のキャパシタ(106)の前記第1の端子を、前記第1の状態において前記ゼロ電位に、または前記第2の状態において前記第2の出力端子に、電気的に結合可能な第3の接続手段(112、304)と、
前記第2のキャパシタ(106)の前記第2の端子を、前記第1の状態において前記電位Vdcに、または前記第2の状態において前記ゼロ電位に、電気的に結合可能な第4の接続手段(114、204)と、
を含み、
前記第1、第2、第3および第4の接続手段の各々が、少なくとも1つのスイッチ(108、110、112、114)またはCMOSインバータ(202、204、302、304)を含み、
前記制御手段が、制御信号(116)を受け取ることが意図される前記回路(100、200、300)の第2の入力を含むことを特徴とする請求項1に記載の増倍回路(100、200、300)。
【請求項3】
前記第1の接続手段が、前記電圧Vdcにより電力供給されることが意図されるCMOSインバータ(202)を含み、
前記回路(200、300)の前記第2の入力が、前記CMOSインバータ(202)の入力(206)に電気的に結合され、
前記CMOSインバータ(202)の出力(208)が、前記第1のキャパシタ(104)の前記第1の端子に電気的に結合されることを特徴とする請求項2に記載の増倍回路(200、300)。
【請求項4】
前記第2の接続手段および前記第3の接続手段が、前記第1の接続手段の前記CMOSインバータ(202)の前記出力(208)に出力される信号により制御されることが意図されるスイッチ(110、112)を各々含むことを特徴とする請求項3に記載の増倍回路(200)。
【請求項5】
前記第4の接続手段が、前記電圧Vdcにより電力供給されることが意図されるCMOSインバータ(204)を含み、
前記第1のキャパシタ(104)の前記第1の端子が、前記第4の接続手段の前記CMOSインバータ(204)の入力(210)に電気的に結合され、
前記第4の接続手段の前記CMOSインバータ(204)の出力(212)が、前記第2のキャパシタ(106)の前記第2の端子に電気的に結合されることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の増倍回路(200、300)。
【請求項6】
前記第2の接続手段がCMOSインバータ(302)を含み、
前記CMOSインバータが、前記電位Vdcおよび前記回路(300)の前記第1の出力端子にソースが結合される少なくとも2つのMOSトランジスタを含み、
前記第1のキャパシタ(104)の前記第2の端子が、前記第2の接続手段の前記CMOSインバータ(302)の出力(308)に電気的に結合され、
前記第1のキャパシタ(104)の前記第1の端子が、前記第2の接続手段の前記CMOSインバータ(302)の入力(306)に電気的に結合されることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の増倍回路(300)。
【請求項7】
前記第3の接続手段がCMOSインバータ(304)を含み、
前記CMOSインバータが、前記ゼロ電位および前記回路(300)の前記第2の出力端子にソースが電気的に結合される少なくとも2つのMOSトランジスタを含み、
前記第2のキャパシタ(106)の前記第1の端子が、前記第3の接続手段の前記CMOSインバータ(304)の出力(312)に電気的に結合され、
前記第2のキャパシタ(106)の前記第2の端子が、前記第3の接続手段の前記CMOSインバータ(304)の入力(310)に電気的に結合されることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の増倍回路(300)。
【請求項8】
前記結合手段および前記制御手段が、
前記第1のキャパシタ(104)の前記第1の端子を、第1の状態において前記ゼロ電位に、または前記第2の状態において前記電位Vdcに電気的に結合可能であり、前記第2のキャパシタ(106)の前記第2の端子を、前記第1の状態において前記電位Vdcに、または前記第2の状態において前記ゼロ電位に電気的に結合可能であるマイクロコントローラ(702)と、
前記増倍回路(700)の前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間に出力される電圧により電力供給されることが意図され、前記電圧Vdcよりも低いことが意図される閾値電圧を有する、少なくとも1つの電気的な負荷(102)と、
前記電位Vdcと前記増倍回路(700)の前記第1の出力端子との間に電気的に結合される、第1の電気抵抗(704)と、
前記増倍回路(700)の前記第2の出力端子と前記ゼロ電位との間に電気的に結合される、第2の電気抵抗(706)と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の増倍回路(700)。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の増倍回路(100、200、300、700)と、
前記増倍回路(100、200、300、700)の前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間に出力される電圧により電力供給されることが意図される、少なくとも1つの電気的な負荷(102、604)と、
を少なくとも含むことを特徴とする電子デバイス(400、500、600)。
【請求項10】
前記電気的な負荷は、少なくとも1つのLED(102、604)を含むことを特徴とする請求項9に記載の電子デバイス(400、500、600)。
【請求項11】
出力(412)に電圧Vdcを生成可能な電源手段(402)と、
出力(416)において2つの異なる値の間で発振する制御信号を生成可能な第2の制御手段(404)と、
も含み、
前記増倍回路(100、200、300、700)の前記第1の入力が、前記電源手段(402)の前記出力(412)に電気的に結合され、
前記増倍回路(100、200、300、700)の前記制御手段(116)が、前記第2の制御手段(404)の前記出力(416)に電気的に結合されることを特徴とする請求項9または10に記載の電子デバイス(400、500、600)。
【請求項12】
前記電源手段(402)は、光起電性エネルギー変換手段(406)により出力されたエネルギーを蓄積し、前記電圧Vdcを前記キャパシタ(410)の前記端子に供給可能な少なくとも1つのキャパシタ(410)に結合された、前記光起電性エネルギー変換手段(406)を含むか、または、
前記電源手段(402)は、前記制御信号から出力された電荷を蓄積可能な少なくとも1つの電池もしくは少なくとも1つのキャパシタ(506)を含むことを特徴とする請求項11に記載の電子デバイス(400、500、600)。
【請求項13】
前記第2の制御手段(404)は、少なくとも1つの発振器またはマルチバイブレータを含むとともに、前記電源手段(402)および前記増倍回路(100、200、300、700)に結合されることを特徴とする請求項11または12に記載の電子デバイス(400、500、600)。
【請求項14】
前記電気的な負荷は、
複数のLED(604)と、
各LED(604)を前記増倍回路(100、200、300、700)の前記第1の出力端子および前記第2の出力端子と交互に結合可能な少なくとも1つのマルチプレクサ(606)と、
を含むことを特徴とする請求項9から13のいずれか一項に記載の電子デバイス(600)。
【請求項15】
電圧Vdcを増幅するための方法であって、
a)ゼロ電位を、電荷を蓄積できる第1のキャパシタ(104)および第2のキャパシタ(106)の各々の第1の端子に結合し、かつVdcに等しい電位を、前記2つのキャパシタ(104、106)の各々の第2の端子に結合し、前記第1のキャパシタ(104)および前記第2のキャパシタ(106)を充電するステップと、
b)前記電位Vdcを前記第1のキャパシタ(104)の前記第1の端子に印加し、かつゼロ電位を前記第2のキャパシタ(106)の前記第2の端子に印加して、前記増倍された電圧Vdcに相当する出力電圧が、前記第1のキャパシタ(104)の前記第2の端子と前記第2のキャパシタ(106)の前記第1の端子との間で取り出されるステップと、
を少なくとも含むことを特徴とする電圧Vdcを増幅するための方法。
【請求項16】
前記ステップa)およびb)が連続して繰り返され、前記出力電圧が、少なくとも1つのLED(102、604)の前記端子に印加されることを特徴とする請求項15に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2013−21912(P2013−21912A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−152410(P2012−152410)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【出願人】(502124444)コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ (383)
【Fターム(参考)】