説明

電圧検出回路及びその方法

【課題】本発明は、検出誤差が小さい電圧検出回路を提供する。
【解決手段】 本発明の電圧検出回路は、複数の偶数電圧検出ノードと、少なくとも1つの奇数電圧検出ノードと、電圧差生成回路と、選択回路と、及び演算回路を有する。選択回路は、電圧差生成回路と複数の偶数電圧検出ノード及び少なくとも1つの奇数電圧検出ノードとの間の接続関係を制御することにより、電圧差生成回路が前記電圧検出ノード間の電圧差を生成する。演算回路は、第一偶数電圧検出ノードの電圧が基準電圧であることを知っているか、又は基準電圧に基づき第一偶数電圧検出ノードの電圧が得られている。前記電圧検出ノードの間の電圧差と第一偶数電圧検出ノードの電圧に基づき、前記電圧検出ノードの電圧がそれぞれ得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電圧検出回路に関し、特に、バッテリ中の複数のバッテリセルそれぞれの電圧を検出するための電圧検出回路に関する。
【背景技術】
【0002】
充電池は繰り返し充電できるメリットを有し、これにより非常に便利かつ経済的である。一般的に、充電池を充電する場合、電圧検出回路により、バッテリ中の複数のセルそれぞれの電圧をモニターする。異常を発見した場合、適時充電プロセスを停止して、充電池を保護し、異状による災害の発生を回避したり、充電池の寿命を延ばしたりすることができる。
【0003】
図1は、従来の電圧検出回路の回路図である。図1のように、バッテリ10は、複数の相互に直列接続されたバッテリセル11を有す。電圧検出回路20は、複数の減算回路21を有する。各減算回路21は、分圧ユニット22と、参考電圧生成ユニット23及び減算ユニット24を有し、前記減算回路21はそれぞれ、前記セル11の正電極と負電極に接続されて、前記セル11の電圧を検出する。
【0004】
しかしながら、従来技術の電圧検出回路では、バッテリ中の各セルの電圧を検出する場合、誤差が大きく、必要な回路素子が多くなる問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、検出誤差が小さい電圧検出回路を提供することである。本発明の別の目的は、製造コストが低い電圧検出回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電圧検出回路は、複数の偶数電圧検出ノードと、少なくとも1つの奇数電圧検出ノードと、電圧差生成回路と、選択回路と、及び演算回路を有する。複数の偶数電圧検出ノードは、第一偶数電圧ノードと第二偶数電圧検出ノードを有する。少なくとも1つの奇数電圧検出ノードは、第一奇数電圧検出ノードを有する。選択回路は、電圧差生成回路と、前記偶数電圧検出ノードと、前記少なくとも1つの奇数電圧検出ノードに接続され、電圧差生成回路と複数の電圧検出ノード及び少なくとも1つの奇数電圧検出ノードとの間の接続関係を制御して、第一偶数電圧検出ノードの電圧と第一奇数電圧検出ノードの電圧を電圧差生成回路へ出力することにより、電圧差生成回路が第一電圧差を生成し、また、第一奇数電圧検出ノードの電圧と第二偶数電圧検出ノードの電圧を電圧差生成回路へ出力することにより、電圧差生成回路が、第二電圧差を生成する。演算回路は電圧差生成回路に接続され、第一電圧差と第二電圧差を受信する。演算回路は、前記第一偶数電圧検出ノードの電圧が基準電圧であると知っているか又は、基準電圧により第一偶数電圧検出ノードの電圧が得られている。第一電圧差、第一偶数電圧検出ノードの電圧により、第一奇数電圧検出ノードの電圧が得られる。また、第二電圧差、既に得られた第一奇数電圧検出ノードの電圧により第二偶数電圧検出ノードの電圧が得られる。
【0007】
本発明の電圧検出方法は、複数の偶数電圧検出ノードと少なくとも1つの奇数電圧検出ノードを検出する。電圧検出方法は、電圧差生成回路と前記偶数の電圧検出ノード及び少なくとも1つの奇数電圧検出ノードとの間の接続関係を制御することにより、第一偶数電圧検出ノードの電圧と第一奇数電圧検出ノードの電圧を電圧差生成回路へ出力して、電圧差生成回路が第一電圧差を生成し、また、第一奇数電圧検出ノードの電圧と第二偶数電圧検出ノードの電圧を電圧差生成回路へ出力して、電圧差生成回路が第二電圧差を生成するステップと、
第一偶数電圧検出ノードの電圧が基準電圧であるとすでに知っているか又は、基準電圧により第一偶数電圧検出ノードの電圧を得られているステップと、
第一電圧差、第一偶数電圧検出ノードの電圧により第一奇数電圧検出ノードの電圧を得るステップと、及び
第二電圧差、既に得られた第一奇数電圧検出ノードの電圧により第二偶数電圧検出ノードの電圧を得るステップと、を有する。
【0008】
本発明によれば、電圧検出回路は、電圧差生成回路が選択回路を合わせて、異なる時間において、複数のバッテリセルの電圧差を求める。これにより、従来技術と比較して減算回路が削減でき、誤差も小さくすることができる。
【0009】
本発明のその他の目的及びメリットは本発明が開示した技術特徴により更に理解できる。本発明の上記及びその他の目的と特徴とメリットをよりわかりやすくするため、下記において実施例を挙げ、図面を合わせて詳細に説明する。
【0010】
次に、図面に基づき、本発明の実施形態及びその機能を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来の電圧検出回路の回路図である。
【図2】本発明の実施例の電圧検出回路の回路図である。
【図3】本発明の実施例の電圧検出回路の回路図である。
【図4】本発明の実施例の電圧検出回路の回路図である。
【図5】本発明の実施例の電圧検出方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図2は、本発明の実施例の電圧検出回路の回路図である。図2に示すように、電圧検出回路200は、バッテリに接続されている。バッテリは複数のバッテリセル110を有し、前記セル110は相互に直列連結され且つ複数の接続点を形成している。電圧検出回路200は、複数のセル110の電圧差を検出することにより、前記接続点の電圧V0〜Vnを求める。電圧検出回路200は、複数の電圧検出ノードC0〜Cnと、電圧差生成回路210と、選択回路220と、演算回路230とを有する。電圧検出ノードC0〜Cnは、それぞれ前記セル110の接続点に接続され、また複数の偶数電圧検出ノードC0、C2、…及びCn-1、と少なくとも1つの奇数電圧検出ノードC1、…及びCnに区分される。複数の偶数電圧検出ノードは、第一偶数電圧ノードC0と第二偶数電圧検出ノードC2を有する。少なくとも1つの奇数電圧検出ノードは、第一奇数電圧検出ノードC1を有する。特に、本実施例において、nは奇数正整数であるが、当業者であれば、本発明の開示により、nも偶数正整数であり得ることがわかる。nが偶数正整数の場合、複数の偶数電圧検出ノードがC0、C2、…及びCnであり、少なくとも1つの奇数電圧検出ノードがC1、…及びCn-1である。更に、本発明に開示された内容の「奇数」と「偶数」の名称は説明のために便宜的に用いられ、二つの異なる群の電圧ノードに区分するためのものであり、数学上の奇数と偶数の定義に等しいとは限らない。
【0013】
選択回路220が電圧差生成回路210と偶数電圧検出ノードC0、C2、…及びCn-1と少なくとも1つの奇数電圧検出ノードC1、…及びCnに接続され、電圧差生成回路210と偶数電圧検出ノードC0、C2、…及びCn-1と少なくとも1つの奇数電圧検出ノードC1、…及びCnとの間の接続関係を制御する。例えば、選択回路220はある時点において、第一偶数電圧検出ノードC0と第一奇数電圧検出ノードC1を電圧差生成回路210に接続させることにより、第一偶数電圧検出ノードC0の電圧V0と第一奇数電圧検出ノードC1の電圧V1を電圧差生成回路210に出力して、電圧差生成回路210は第一電圧差を生成する。このように前記セル110の第一セル111の正電極と負電極間の電圧差を測定することができる。選択回路220は、別の時点で第一奇数電圧検出ノードC1と第二偶数電圧検出ノードC2を電圧差生成回路210に接続させることにより、第一奇数電圧検出ノードC1の電圧V1と前記第二偶数電圧検出ノードC2の電圧V2を電圧差生成回路210へ出力して、電圧差生成回路210は第二電圧差を生成する。このように前記セル110の第二セル112の正電極と負電極間の電圧差を測定することができる。
【0014】
演算回路230が電圧差生成回路210に接続されて第一電圧差と第二電圧差を受信する。本実施例において、V0は所定の基準電圧に等しく、故に、演算回路230は第一偶数電圧検出ノードC0の電圧V0の値が得られる。その後、再度第一電圧差、第一偶数電圧検出ノードC0の電圧V0及び所定演算規則により第一奇数電圧検出ノードC1の電圧V1が得られる。更に、第二電圧差、既に得られた第一奇数電圧検出ノードC1の電圧V1及び所定演算規則により第二偶数電圧検出ノードC2の電圧V2が得られる。このように行うと、電圧検出ノードC0〜Cnの電圧が求められる。本実施例において、第一偶数電圧検出ノードC0を接地させているので、基準電圧が接地電圧0Vとなり、また、第一偶数電圧検出ノードC0の電圧も0Vとなる。
【0015】
図3は、本発明の実施例の電圧検出回路の回路図である。本実施例において、選択回路220は、第一選択ユニット221と、第二選択ユニット222と選択制御回路223を有する。第一選択ユニット221は、前記奇数電圧検出ノードC1、…及びCnと電圧差生成回路210の第一入力端211に接続されて、選択制御回路223の支配下で、前記奇数電圧検出ノードC1、…及びCn中から電圧検出ノードを選択し、また、前記選択された電圧検出ノードの電圧を電圧差生成回路210の第一入力端211へ出力する。第二選択ユニット222は前記偶数電圧検出ノードC0、C2、…及びCn-1と電圧差生成回路210の第二入力端212に接続され、選択制御回路223の支配下で、偶数電圧検出ノードC0、C2、…及びCn-1中から電圧検出ノードを選択し、前記選択された電圧検出ノードの電圧を電圧差検出回路210の第二入力端212へ出力する。1つの実施例において、選択ユニット221及び222は、マルチプレクサにより行われてもよい。別の実施例において、選択ユニット221及び222は、複数のスイッチにより行われる。スイッチの利用と制御は本技術分野の通常の知識であるので、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有するものであれば、本発明の選択回路の開示に基づき、従来のスイッチと前記選択制御回路223を利用することで、本発明が実施できる。
【0016】
具体的には、前記バッテリセル110の第一セル111を検測する場合、第一選択ユニット221は前記奇数電圧検出ノードC1、…及びCn中から第一セル111の第一電極1b(正電極)の電圧検出ノードC1を選択して接続し、且つ第一電極1b(又は電極検出ノードC1)の第一電圧V1を電圧差生成回路210に出力する。第二選択ユニット222は前記偶数電圧検出ノードC0、C2、…及びCn-1中から選択して、第一セル111の第二電極1a(負電極)の電圧検出ノードC0に接続して、且つ第二電極1a(又は電圧検出ノードC0)の第二電圧V0を電圧差生成回路210に出力する。電圧差生成回路210は、第一セル111の第一電圧V1及び第二電圧V0を測定し、且つ第一セル111の電圧差を出力する。本実施例において、電圧差生成回路210は増幅器であってもよく、増幅器は、第一電圧V1及び第二電圧V0を利得係数により減算乗算した後、第一セル111の電圧差が求められる。本実施例において、簡単に説明するために前記利得係数を1とする。
【0017】
前記セル110の第二セル112を検測する場合、第一選択ユニット221は、第二電池セル112の第一電極(負電極)の電圧検出ノードC1を選択して接続し、第一電極(又は電圧検出ノードC1)の第一電圧V1を電圧差生成回路210へ出力する。第二選択ユニット222は第二セル112の第二電極(正電極)の電圧検出ノードC2を選択して接続し、第二電極(又は電圧検出ノードC2)の第二電圧V2を電圧差生成回路210へ出力する。電圧差生成回路210は、第二セル112の第一電圧V1及び第二電圧V2により第二セル112の電圧差を検出して出力する。前記セル110の第NセルNを測定する場合、第一選択ユニット221が第NセルNの第一電極(正電極)の電圧検出ノードCnを選択して接続し、第一電極(又は電圧検出ノードCn)の第一電圧Vnを電圧差生成回路210へ出力する。第二選択ユニット222は、第NセルNの第二電極(負電極)の電圧検出ノードCn-1を選択して接続し、第二電極(又は電圧検出ノードCn-1)の第二電圧Vn-1を電圧差生成回路210へ出力する。電圧差生成回路210は、第NセルNの第一電圧Vn及び第二電圧Vn-1により、第NセルNの電圧差を検出し出力する。
【0018】
図4は、本発明の別の実施例の電圧検出回路の回路図である。図4の実施例の電圧検出回路200aは、図3の実施例の電圧検出回路200と類似しているので、同一の部材は同一の符号を使用し、又、重複する説明は省略する。図4に示すように、演算回路230は、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)231を含む。ADコンバータ231は電圧差生成回路210aからのアナログ信号をデジタル信号に変換し、演算回路230の演算ユニット(図示せず)により演算を行う。
【0019】
電圧差生成回路210aは、減算ユニット213と分圧回路214を有し、且つ、電圧生成回路210aは、オフセット電圧Voffset,を受信し、これにより電圧差生成回路210aが出力する電圧差をいずれも演算回路230が処理するのに適合した正の値にする(ある実施例において負の値であってもいい)。具体的には、減算ユニット213は、増幅器213aであってもよい。増幅器213aの第一出力端211は、正の入力端であり、その第二入力端212は負の入力端であるが、前記第一入力端211は負の入力端とすることもでき、この場合、第二入力端212は正の入力端となる。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の開示により、その他変更の実施を容易に推知できる。よって、図4に示すように、増幅器213aがオフセット電圧Voffsetを受信して、前記セル110の電圧差をそれぞれ△V1= Voffset+(V1-V0)(第一セル111)、△V2= Voffset+(V1-V2)(第二セル112)、△V3= Voffset+(V3-V2)(第三セル;図示せず)、△V4= Voffset+(V3-V4)(第四セル;図示せず)、…及び△Vn= Voffset+(Vn-Vn-1)(第NセルN)とすることができ、これにより、増幅器213aが出力した前記セル110の電圧差をいずれも正負符号が同一の電圧にする(本実施例においては、正電圧である)。
【0020】
分圧回路214は、前記セル110の電圧差により、演算回路230の処理に適合する電圧差を生成する。詳しくは、電圧△Vを分圧回路214に入力する場合、分圧回路214は電圧k△Vを出力する。k値の大きさを調整することにより、前記セル110の電圧差を演算回路230が処理するのに適合した電圧差に変換することができる。本実施例において、前記k値は二抵抗の値の合計により決定される。本発明の技術の分野において通常の知識を有する者は、演算回路230が処理できる電圧範囲に基づき如何に抵抗値を選定するかを理解できるので、ここでは述べない。
【0021】
ここで注意すべきことは、前記オフセット電圧Voffsetと分圧回路214は本発明の実施のフレキシブル性を増加するための説明であって、演算回路230の処理可能電圧範囲が十分に大きく、且つ異なる正負符号の電圧が処理可能である場合、前記オフセット電圧Voffsetと分圧回路214を省略することができる。
【0022】
この他、前記電圧検出ノードC0〜Cn中の一つの電圧を基準電圧とし、演算回路230は前記基準電圧及び前記セル110の電圧差により、その他各電圧検出ノードの電圧が求められる。例えば、電圧検出ノードC0を接地して、電圧検出ノードC0の電圧を基準電圧とし、つまり、電圧V0が0Vとなり、また、分圧回路214のk値とオフセット電圧offsetが既に知られているために、演算回路230は、式: V1=(k△V1)/k-Voffset+V0、V2=-(k△V2)/k+Voffset+V1、V3=(k△V3)/k-Voffset+V2、V4=-(k△V4)/k+Voffset+V3、…Vn=(k△Vn)/k-Voffset+ Vn-1により電圧検出ノードC0〜Cnの電圧がそれぞれ得られる。
【0023】
本実施例の電圧検出回路200又は200aに基づき、電圧差生成回路210又は210aを使用し、選択ユニット221及び222を合わせて、異なる時点において、複数のセル110の電圧差を検出する。これにより、従来の技術と比較して誤差が小さくなる。なぜなら、従来技術において、複数の異なる減算回路を使用して複数の異なるセルの電圧差を測定すると、減算回路中の例えば抵抗などの部材の偏差により電圧測量の誤差が生じやすいので、前記セルの電圧差が正確に検出できないためである。これと比較して、本発明の実施例によれば、上述の問題が生じない。また、本発明の実施例は、従来技術と比較して電圧差生成回路210の使用を削減でき、これにより、製造コストが抑えられ、且つ複雑な回路のサーキットレイアウトを設計する時間とコストを必要としていない。
【0024】
図5は、本発明の実施例の電圧検出方法のフローチャートである。図5に示すように、本発明実施例の電圧検出方法によれば、その方法は複数の偶数電圧検出ノードと少なくとも1つの奇数電圧検出ノードの電圧の検出に用いる。前記電圧検出方法は、以下のステップを有する。
【0025】
ステップS02:電圧差生成回路と前記偶数電圧検出ノード及び少なくとも1つの奇数電圧検出ノードとの間の接続関係を制御することにより、第一偶数電圧検出ノードの電圧と第一奇数電圧検出ノードの電圧を電圧差生成回路へ出力して、電圧差生成回路が第一電圧差を生成し、また、第一奇数電圧検出ノードの電圧と第二偶数電圧検出ノードの電圧を電圧差生成回路へ出力して、電圧差生成回路が第二電圧差を生成する。
【0026】
ステップS04:第一偶数電圧検出ノードの電圧が基準電圧であると知っているか、又は基準電圧により第一偶数電圧検出ノードの電圧が得られている。別の実施例において、ステップS04はオフセット電圧を含むことを更に有することもできる。
【0027】
ステップS06:第一電圧差、第一偶数電圧検出ノードの電圧により、第一奇数電圧検出ノードの電圧が求められる。実施例において、ステップS06は、第一電圧差を第一偶数電圧検出ノードの電圧に加える工程を含むことができる。別の実施例において、ステップS06は、第一電圧差を第一偶数電圧検出ノードの電圧に加え、且つオフセット電圧を減算する工程を含むことができる。
【0028】
ステップS08:第二電圧差、既に得られた第一奇数電圧検出ノードの電圧により、第二偶数電圧検出ノードの電圧が求められる。本実施例において、ステップS08は、第一奇数電圧検出ノードの電圧から第二電圧差を減算する工程を含むことができる。別の実施例において、ステップS08は、第一奇数電圧検出ノードの電圧から第二電圧差を減算し、オフセット電圧を加える工程を加えてもよい。
【0029】
本発明は上記のように最良の形態を実施例として開示したが、これは本発明を制限するものではなく、本発明の要旨から外れなければ、当業者は、各種の変更を行うことができる。よって、本発明が保護しようとする範囲は、特許請求の範囲で定義したものを基準とする。また、本発明の実施例又は特許請求の範囲は、本発明で開示した目的又は長所又は特徴を全て達成しなくてもよい。更に、要約及び発明の名称は、特許文献検索のために用いられるのであり、本発明の権利の範囲を制限するものではない。
【符号の説明】
【0030】
10 電池
11 バッテリセル
1b 第一電極
1a 第二電極
20 電圧検出回路
21 減算回路
22 分圧ユニット
23 参考電圧生成ユニット
24 減算ユニット
110 バッテリセル
111 第一バッテリセル
112 第二バッテリセル
200、200a 電圧検出回路
210、210a 電圧差生成回路
211 第一入力端
212 第二入力端
213 減算ユニット
213a 増幅器
214 分圧回路
220 電圧差生成回路
221 第一選択ユニット
222 第二選択ユニット
223 選択制御回路
230 演算回路
231 アナログ/デジタルコンバータ (ADC)
C0〜Cn 電圧検出ノード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一偶数電圧検出ノードと第二偶数電圧検出ノードを含む複数の偶数電圧検出ノードと、
第一奇数電圧検出ノードを含む少なくとも1つの奇数電圧検出ノードと、
電圧差生成回路と、
前記電圧差生成回路、前記偶数電圧検出ノードと前記少なくとも1つの奇数電圧検出ノードに接続され、前記電圧差生成回路と前記複数の偶数電圧検出ノード及び前記少なくとも1つの奇数電圧検出ノードとの間の接続関係を制御することにより、前記第一偶数電圧検出ノードの電圧と前記第一奇数電圧検出ノードの電圧を前記電圧差生成回路に出力して、前記電圧差生成回路が第一電圧差を生成し、また、前記第一奇数電圧検出ノードの電圧と前記第二偶数電圧ノードの電圧を前記電圧差生成回路に出力して、前記電圧差生成回路が第二電圧差を生成する選択回路と、
前記電圧差生成回路に接続され、前記第一電圧差と前記第二電圧差を受信し、前記第一偶数電圧ノードの電圧が基準電圧であると知っているか又は前記基準電圧により前記第一偶数電圧ノードの電圧を求めており、そして、更に前記第一電圧差、前記第一偶数電圧検出ノードの電圧により前記第一奇数電圧検出ノードの電圧を求め、且つ前記第二電圧差、既に得られた前記第一奇数電圧検出ノードの電圧により前記第二偶数電圧検出ノードの電圧を求める演算回路と
を有すること特徴とする電圧検出回路。
【請求項2】
前記選択回路は、
前記複数の偶数電圧検出ノードに接続される第一選択ユニットと、
前記少なくとも1つの奇数電圧検出ノードに接続される第二選択ユニットと、及び
前記第一選択ユニットと前記第二選択ユニットを制御することにより、前記電圧差生成回路と前記複数の偶数電圧検出ノード及び前記少なくとも1つの奇数電圧検出ノードとの間の接続関係を制御する選択制御ユニットと、を有することを特徴とする請求項1に記載の電圧検出回路。
【請求項3】
前記電圧差生成回路は、
前記第一偶数電圧検出ノードの電圧と前記第一奇数電圧検出ノードの電圧を減算して第一電圧差を生成し、前記第一奇数電圧検出ノードの電圧と前記第二偶数電圧検出ノードの電圧を減算して第二電圧差を生成する減算ユニットと、
前記第一電圧差と前記第二電圧差により、前記演算回路に適合する前記第一電圧差と前記第二電圧差をそれぞれ生成する分圧回路と、を有することを特徴とする請求項1に記載の電圧検出回路。
【請求項4】
前記電圧差生成回路は、
オフセット電圧を受信して、前記第一電圧差と前記第二電圧差のいずれの正負記号が同一の電圧となすことを特徴とする請求項1に記載の電圧検出回路。
【請求項5】
前記演算回路は、所定の演算規則により前記第一奇数電圧検出ノードの電圧と前記第二偶数電圧検出ノードの電圧を算出し、前記所定の演算規則は、前記第一電圧差に前記第一偶数電圧検出ノードの電圧を加え、且つ前記オフセット電圧を減算することを含み、また、前記第一奇数電圧検出ノードの電圧から前記第二電圧差を減算し、且つ前記オフセット電圧を加えることを含むことを特徴とする請求項4記載の電圧検出回路。
【請求項6】
前記運算回路は、所定の演算規則により前記第一奇数電圧検出ノードの電圧及び前記第二偶数電圧検出ノードの電圧を算出し、前記所定の演算規則は、前記第一電圧差に前記第一偶数電圧検出ノードの電圧を加えることを含み、また、前記第一奇数電圧検出ノードの電圧から前記第二電圧差を減算することを含むことを特徴とする請求項1記載の電圧検出回路。
【請求項7】
複数の偶数電圧検出ノード及び少なくとも1つの奇数電圧検出ノードの電圧を検出する電圧検出方法であって、
電圧差生成回路と前記偶数電圧検出ノード及び前記少なくとも1つの奇数電圧検出ノードとの間の接続関係を制御することにより、前記第一偶数電圧検出ノードの電圧と前記第一奇数電圧検出ノードの電圧を前記電圧差生成回路に出力して、前記電圧差生成回路が第一電圧差を生成し、且つ前記第一奇数電圧検出ノードの電圧と前記第二偶数電圧検出ノードの電圧を前記電圧差生成回路へ出力して、前記電圧差生成回路が第二電圧差を生成するステップと、
前記第一偶数電圧検出ノードの電圧が基準電圧であることを知っている又は前記基準電圧により前記第一偶数電圧検出ノードの電圧が求められているステップと、
前記第一電圧差、前記第一偶数電圧検出ノードの電圧により、前記第一奇数電圧検出ノードの電圧を求めるステップと、
前記第二電圧差、既に得られた前記第一奇数電圧検出ノードの電圧により、前記第二偶数電圧検出ノードの電圧を求めるステップと、
を有することを特徴とする電圧検出方法。
【請求項8】
前記第一奇数電圧検出ノードの電圧を求める前記ステップは、記第一電圧差に前記第一偶数電圧検出ノードの電圧を加えるステップを有し、
前記第二偶数電圧検出ノードの電圧を求める前記ステップは、前記第一奇数電圧検出ノードの電圧から前記第二電圧差を減算するステップを有することを特徴とする請求項7記載の電圧検出方法。
【請求項9】
前記電圧差生成回路と前記偶数電圧検出ノード及び前記少なくとも1つの奇数電圧検出ノードとの間の接続関係を制御するステップは、
オフセット電圧を受信して、前記第一電圧差及び前記第二電圧差の正負記号がいずれも同一の電圧と成すステップを含むことを特徴とする請求項7記載の電圧検出方法。
【請求項10】
前記第一奇数電圧検出ノードの電圧を求める前記ステップは、前記第一電圧差に前記第一偶数電圧検出ノードの電圧を加え、前記オフセット電圧を減算するステップを含み、
前記第二偶数電圧検出ノードの電圧を求める前記ステップは、前記第一奇数電圧検出ノードの電圧から前記第二電圧差を減算し、前記オフセット電圧を加えるステップを含むことを特徴とする請求項9記載の電圧検出方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−209273(P2011−209273A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−29807(P2011−29807)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(511040528)新普科技股▲ふん▼有限公司 (2)
【氏名又は名称原語表記】SIMPLO TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.471, Sec. 2, Bade Rd., Hukou Township, Hsinchu County 303, Taiwan
【Fターム(参考)】