説明

電圧調整のための双方向コンバータ電圧制御電流源

【課題】電力システムにおいて非常に用途の広いビルディングブロックを形成する双方向コンバータ電圧制御電流源システムを提供する。
【解決手段】双方向コンバータ電圧制御電流システム100及び方法が開示されている。双方向コンバータ112は、可変デューティサイクル制御信号128にしたがって電気バス114、116に双方向電流130を供給する。また、双方向電流130を検出するセンサ108は双方向電流130を検出して、コンバータ電流と比例するセンサ電圧信号132を供給する。さらに、可変デューティサイクルコントローラ106は、エラー信号に基づいて可変デューティサイクル制御信号128のデューティサイクルを制御して、電気バス114,116の電圧を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は概して、電圧コンバータシステムに関するものである。さらに具体的には、本発明の実施形態は、電圧コンバータシステムの制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電圧コンバータは概して、電力コンバータの分野において、ある電圧レベルから別の電圧レベルへ電流源を変換する電子回路である。電圧コンバータは、例えば非限定的に、衛星、宇宙船、自動車、例えば携帯電話及びノート型パソコン等のポータブル電子機器等の電源又はその他の供給源から電力を供給する様々な応用形態において重要である。上記応用形態にはしばしば、いくつかの支回路が含まれ、各支回路は電源によって供給されるのとは異なるそれ自体の電圧レベルを有する。電圧レベルは電源からの電圧よりも高い、あるいは低い可能性がある。
【0003】
昇圧/ブーストコンバータは、出力電圧が入力電圧よりも大きい電圧コンバータである。降圧/バックコンバータは、出力電圧が入力電圧よりも低い電圧コンバータである。双方向電圧コンバータは、第1電圧の第1電気バス(例:バッテリに連結した電気バス)から第2電圧の第2電気バス(例:負荷)へ電流を送ることができ、またその逆に第2電圧の第2電気バスから第1電圧の第1電気バスへ電流を送ることができる。
【0004】
電気回路設計において使用されるバスを安定させる方法は、互い違いの設定値で各々個別に安定化される基本ユニットを有するシステムを含むことができる。互い違いの設定値は、中央増幅器がフル稼働範囲全体において変化すると、モードからモードへ遷移しうる。動作モード間のギャップにより、連続的な負荷過渡電流がかかるとバスに例えば大きな低周波数リップルを生じうるバスの過渡電流が起きる可能性がある。制御が中央増幅器のモードからモードへ遷移すると、バスのインピーダンスが非常に高くなりうる。またある場合には、電流源の性能が向上する、又は負荷が変化するまで、バスの振幅振動が制限され続ける。例えば過渡電流、振動、又はその他の原因により起こる電圧リップルを減らすために、電圧コンバータの入力及び/又は出力にコンデンサ及び、又はインダクタからできたフィルタが通常付け加えられる。
【発明の概要】
【0005】
双方向コンバータ電圧制御電流システム及び方法が開示されている。双方向コンバータは、可変デューティサイクル制御信号にしたがって、電気バスに双方向電流を供給する。また、双方向電流センサは双方向電流を検出して、コンバータ電流と比例するセンサ電圧信号を供給する。さらに、可変デューティサイクルコントローラは、エラー信号に基づき可変デューティサイクル制御信号のデューティサイクルを制御して、電気バスの電圧を制御する。このように、本発明の実施形態は、双方向コンバータの制御ループを安定化させる双方向コンバータ電圧制御電流源を提供する。双方向コンバータ電圧制御電流システムの伝達関数は、電圧制御電流源とほぼ等しくなるように簡易化される。伝達関数を簡易化することで、双方向コンバータが、電力が電気バスに連結した様々な供給源を出入りする制御システム(例:宇宙船)において使用されるときに、制御システムが根本的に簡易化される。
【0006】
このシステムの利点には、例えば非限定的に、同類のモジュールの電流共有、第1種の調整システム(例:ソーラパネル調整システム)から第2種の調整システム(例:バッテリ充電/放電制御システム)への遷移が容易となる、すべてのコンバータにより電気バスのキャパシタンス(例:宇宙船の負荷)に電圧制御電流が供給されるために簡易化された制御ループの安定化、及びその他の利点が含まれる。双方向コンバータ電圧制御電流源システムは、電力システムにおいて非常に用途の広いビルディングブロックを形成する。
【0007】
ある実施形態では、双方向コンバータ電圧制御電流システムは、双方向コンバータ、双方向電流センサ、及び可変デューティサイクルコントローラを含む。双方向コンバータは、可変デューティサイクル制御信号にしたがって電気バスに双方向電流を供給する。双方向電流センサは、双方向電流を検出して、双方向電流と比例するセンサ電圧信号を供給する。可変デューティサイクルコントローラは、エラー信号に基づいて可変デューティサイクル制御信号のデューティサイクルを制御して、電気バスの電圧を制御する。
【0008】
別の実施形態では、双方向コンバータ電圧制御電流システムの電圧を制御する方法は、可変デューティサイクル制御信号を使用して双方向コンバータを制御する。本方法はさらに、双方向電流センサを使用して双方向コンバータ内のコンバータ電流を検出して、コンバータ電流と比例するセンサ電圧信号を供給する。本方法はさらに、電圧エラー信号に基づき可変デューティサイクル制御信号のデューティサイクルを制御する。
【0009】
さらなる実施形態では、双方向コンバータ電圧制御電流源を提供する方法は、可変デューティサイクル制御信号にしたがって電気バスにコンバータ電流を供給するように動作可能な双方向コンバータを提供する。本方法はさらに、コンバータ電流を検出してコンバータ電流と比例するセンサ電圧信号を供給するように動作可能な双方向電流センサを提供する。本方法はさらに、可変デューティサイクル制御信号のデューティサイクルを制御して、エラー信号に基づいて電気バスの電圧を制御するように動作可能な可変デューティサイクルコントローラを提供する。
【0010】
本発明の実施形態は、可変デューティサイクルコントローラの切替周波数を制御することによって、可変デューティサイクル制御信号を供給して大幅に極端なデューティサイクル条件における性能を最適化する。
【0011】
本発明の実施形態は、可変デューティサイクル制御信号を供給するリップル調整可変デューティサイクルコントローラのヒステリシスを制御することによってデューティサイクルを減らす。
【0012】
本発明の実施形態は、可変デューティサイクル制御信号にしたがって電気バスにコンバータ電流を供給するように動作可能な双方向コンバータを提供する双方向コンバータ電圧制御電流源を提供する。
【0013】
本発明の実施形態は、コンバータ電流を検出して、コンバータ電流と比例するセンサ電圧信号を供給するように動作可能な双方向電流センサを提供し、可変デューティサイクル制御信号のデューティサイクルを制御して、エラー信号に基づいて電気バスの電圧を制御するように動作可能な可変デューティサイクルコントローラを提供する。
【0014】
本発明の実施形態は、センサ電圧信号の電圧制御信号に対する比較に基づいて、エラー信号を生成するエラー増幅器を提供する。
【0015】
この概要は、さらに下の詳細説明において記載される簡略化した形態で一連の概念を紹介するために提供されている。この概要は、主張する主題の重要な特徴、又は基本的な特徴を特定するためのものではなく、また主張する主題の範囲を決定するのに役立つものとして使用されるべきものでもない。
【0016】
本発明の実施形態のさらに完全な理解は、下記の図面と合わせて考慮し、詳細説明及び請求項を参照することによって得ることができる。下記図面においては、図面全体において同じ参照番号は同様の要素を示す。図面は、本発明の広さ、範囲、規模、又は適用性を限定することなく、本発明を理解しやすくするために提供されたものである。図面は必ずしも原寸に比例していない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は本発明の実施形態による双方向コンバータ電圧制御電流源システムの例示の機能ブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施形態によるリップル調整プロセスを示す例示のフロー図である。
【図3】図3は本発明の実施形態による電圧制御プロセスを示す例示のフロー図である。
【図4】図4は本発明の実施形態による双方向コンバータ電圧制御電流源システムの例示の機能ブロック図である。
【図5】図5は本発明の実施形態による電圧制御プロセスを示す例示のフロー図である。
【図6】図6は本発明の実施形態による双方向コンバータ電圧制御電流源を提供するプロセスを示す例示のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
下記の詳細説明は事実上例示のものであり、本発明の実施形態の開示、又は応用と使用を限定するものではない。特定のデバイス、技術、及び応用の説明は実施例としてのみ提供されている。本明細書に記載した実施例の変更は、当業者にはたやすく明らかとなるものであり、本明細書に定義した一般的原理を、本発明の精神及び範囲から逸脱することなくその他の実施例及び応用形態に適用することができる。本発明は、請求項と範囲が一致するとみなされるべきであり、本明細書に記載し示す実施例に限定するものではない。
【0019】
本発明の実施形態は、機能及び/又は論理ブロックコンポーネント、及びさまざまな処理ステップの観点から本明細書に記載されている。当然ながら、上記ブロックコンポーネントは特定機能を実施するいかなる数のハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアコンポーネントによって実現してもよい。簡潔にするために、電気制御システム、アナログ及びデジタル回路設計、及びその他のシステムの機能態様(及びシステムの個別の操作コンポーネント)に関する従来の技術及びコンポーネントは、本明細書において詳しくは説明していない可能性がある。加えて、当業者は本発明の実施形態を様々なハードウェア及びソフトウェアと合わせて実行することができ、本明細書に記載された実施形態が本発明の単なる例示の実施形態であることを認識するだろう。
【0020】
本発明の実施形態は、実際の非限定的な応用形態、すなわち有人及び無人宇宙船又は衛星の電気バスの電圧調整において本明細書に記載されている。本発明の実施形態はしかしながら、上記宇宙船又は衛星の応用形態に限定されるものではなく、本明細書に記載された技術はその他の応用形態において用いることも可能である。例えば非限定的に、実施形態は有人及び無人の航空機、船舶、自動車、建造物、列車、潜水艦、さまざまな電圧変換応用形態及び回路の電気バス、又はその他の電気バスに適用可能である。
【0021】
この説明を読んだ後では当業者に明らかとなるが、下記は本発明の実施例及び実施形態であり、これらの実施例にしたがって操作することに限定されるものではない。その他の実施形態を用いることができ、本発明の例示の実施形態の範囲から逸脱せずに、構造上の変更を加えることが可能である。
【0022】
本発明の実施形態は、双方向コンバータの制御ループを安定させる双方向コンバータ電圧制御電流源システムを提供する。双方向コンバータ電圧制御電流源システムの伝達関数は、電圧制御電流源とほぼ等しくなるように簡略化されている。伝達関数の簡略化により、双方向コンバータが、電力が電気バスに連結した様々な供給源を出入りする制御システム(例:宇宙船)において使用されるときに、制御システムが根本から簡略化される。このシステムの利点は例えば非限定的に、同類のモジュールの電流共有、第1種の調整システム(例:ソーラパネル調整システム)から第2種の調整システム(例:バッテリ充電/放電制御システム)への遷移が容易となる、すべてのコンバータにより電気バスのキャパシタンス(例:宇宙船の負荷)に電圧制御電流が供給されるために簡易化された制御ループの安定化、及びその他の利点が含まれる。双方向コンバータ電圧制御電流源システムは、電力システムにおける非常に用途の広いビルディングブロックを形成する。
【0023】
図1は本発明の実施形態による双方向コンバータ電圧制御電流源システム(システム100)の例示の機能ブロック図である。システム100は通常、プロセッサモジュール102、メモリモジュール104、リップル調整可変デューティサイクルコントローラ106(リップル調整コントローラ106)、双方向電流センサ108、双方向コンバータ112、第1電気バス114、第2電気バス116、電圧源118(例:バッテリ)、負荷120、及び共通グランド122(グランド122)を含む。システム100はまた、例えば定電圧太陽電池等のその他の調整電流源124も含むことができる。
【0024】
双方向コンバータ112は第1電気バス114及び第2電気バス116に連結されており、第1電気バス114から/へ、及び第2電気バス116へ/から双方向電流を供給する。例えば非限定的に、双方向コンバータ112は、バッテリを含む電圧源118に連結された第1電気バス114から/へ、宇宙船、又はその他の負荷を含む負荷120に連結された第2電気バス116へ/から双方向電流130を供給することができる。
【0025】
双方向電流センサ108は双方向コンバータ112に連結されており、双方向電流130を検出するように動作可能である。例えば非限定的に、整流器の電流を変圧器を介して双方向コンバータ112の同期整流器を通して測定することができ、これにより双方向電流130と比例する電流センサの電圧132が供給される。
【0026】
リップル調整コントローラ106は双方向電流センサ108及び双方向コンバータ112に連結されている。リップル調整コントローラ106は、双方向コンバータ112の双方向電流130が、プロセッサモジュール102の信号プロセッサ134からの制御信号110と比例するように制御する。双方向電流130が制御信号110と比例するために、双方向電流制御電流源106の制御ループ全体は一次システムに簡略化される。これにより、双方向コンバータ112は電圧制御電流源として機能するように制御され、例えば調整電流源124等のその他の調整電流源を含むシステムにおいて操作することができる。定電圧太陽電池124は調節電流源124の一例であり、このようなわけで、定電圧太陽電池124及び調整電流源124はこの文書において交互に使用することができる。
【0027】
リップル調整コントローラ106は例えば、(双方向コンバータ112の制御を介して)双方向電流センサ108から出力された電流センサ電圧132を制御信号110と等しいものにする例えばパルス幅変調(PWM)信号等の可変デューティサイクル制御信号128(制御信号128)を生成する。リップル調整コントローラ106は、双方向電流センサ108の平均出力電圧が制御信号110と等しいことにより、双方向コンバータ112を通して双方向電流が制御されるように、制御信号128のオン及びオフ電圧閾値を調節する。
【0028】
例えば非限定的に、双方向コンバータ112等の双方向コンバータに対し、第1電気バス114から第2電気バス116へ供給されたバス電流は、リップル調整コントローラ106によって設定されたPWMデューティサイクルを含む制御信号110等の制御信号にしたがい、同期スイッチを使用して制御することができる。
【0029】
PWMデューティサイクルの切替周波数は、(例えば負荷120が変化すると)第2電気バス116の電圧の関数として変化しうる。リップル調整コントローラ106のフィードバックループは、リップル調整コントローラ106のフィードバックループヒステリシスを調節して、PWMデューティサイクルの切替周波数の周波数を減らすことにより、双方向コンバータ112が(例えば、第1電気バス114の電圧が第2電気バス116の電圧に近付くにつれ)非常に高い、又は非常に低いデューティサイクルの制御を達成することができる。リップル調整コントローラ106のフィードバックループヒステリシスは最大及び最小に制限することができる。
【0030】
リップル調整コントローラ106は可変の周波数安定化を用いて、非常に高いデューティサイクル又は非常に低いデューティサイクル動作のいずれかを達成することができる。非常に高いデューティサイクルは、第1電気バス114の電圧が第2電気バス116の電圧と同程度であるときに要求されうる。非常に低いデューティサイクルは、第1電気バス114の電圧が第2電気バス116の電圧よりもかなり低い場合に要求されうる。リップル調整コントローラ106はまた、制御信号128の切替周波数も制御して、大幅に極端なデューティサイクルにおける例えば双方向コンバータ112等の双方向コンバータの動作を可能にする。このように、システム100の性能が最適化される。大幅に極端なデューティサイクルは例えば非限定的に、0が0%のデューティサイクルであり、1が100%のデューティサイクルである0又は1のいずれかに近いデューティサイクル、又はその他のデューティサイクルを含むことができる。リップル調整コントローラ106のフィードバックループのエラー信号をマイナスの固定値からプラスの固定値まで変化するように設定することができ、これにより第1電気バス114から第2電気バス116まで流れることができる電流の範囲が制限される。プロセッサモジュール102は例えば、通信ライン126を介して調整電流源124等の電力システムの要素からデータを収集し、制御信号110を発信することができる。制御信号110は、第1電気バス114又は第2電気バス116の電圧の電圧制御信号434に対する比較に基づいて、電圧エラー信号と比例するように制御することができる(図4)。プロセッサモジュール102は、システム100の動作に関連する機能、技術、及び処理タスクを実行する処理論理回路を含む。
【0031】
具体的には、処理論理回路は本明細書に記載するシステム100をサポートする。例えば、プロセッサモジュール102は第2電気バス116の電圧、定電圧太陽電池124の出力電流、及び/又は電圧源118のバッテリ電圧を監視して、電圧源118の充電電流、又は宇宙船のバス電圧等の第2電気バス116の電圧を制御することができる。別の実施例として、プロセッサモジュール102は制御信号110をリップル調整コントローラ106へ送るための信号プロセッサ134を含むことができる。
【0032】
プロセッサモジュール102は、本明細書に記載された機能を実施するように設計された汎用プロセッサ、連想記憶装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、すべての好適なプログラマブル論理素子、個別ゲート又はトランジスタ論理回路、個別ハードウェアコンポーネント、又はこれらの組み合わせすべてで実行する、又は実現することができる。このように、プロセッサはマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、状態機械等として実現することができる。プロセッサはまた、例えばデジタル信号プロセッサ及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサコア、又はその他すべての上記構成と連結した一又は複数のマイクロプロセッサ等のコンピュータデバイスの組み合わせとして実行することもできる。
【0033】
メモリモジュール104は、システム100の動作をサポートするようにフォーマット済みのメモリを有するデータ記憶領域であってよい。メモリモジュール104は必要に応じてデータを記憶する、保持する、及び提供して、本明細書に記載された方法でシステム100の機能性をサポートする。例えば、メモリモジュール104は、負荷120の電圧の関数として変化するリップル調整コントローラ106の周波数を記憶することができる。メモリモジュール104はまた、電圧、基準電圧、PWMデューティサイクル、又はその他のデータを記憶することもできる。実際の実施形態においては、メモリモジュール104は例えば非限定的に、非揮発性記憶デバイス(非揮発性半導体メモリ、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス等)、ランダムアクセス記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)、又はその他当技術分野で周知のすべての形態の記憶媒体を含むことができる。
【0034】
メモリモジュール104はプロセッサモジュール102に連結させることができ、例えば非限定的に、プロセッサモジュール102、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、プログラムの実行において使用される一時的なデータ、又はその他のアプリケーションによって実行されるコンピュータプログラムを記憶する。さらに、メモリモジュール104は上述したデータを更新するための表を含む動的更新データベースを表すものでありうる。メモリモジュール104を、プロセッサモジュール102がメモリモジュール104から情報を読み取ってメモリモジュール104に情報を書き込むことができるように、プロセッサモジュール102に連結することができる。例えば、プロセッサモジュール102はメモリモジュール104にアクセスして、リップル調整コントローラ106の制御信号のPWMデューティサイクルの切替周波数を監視することができる。このように、プロセッサモジュール102はリップル調整コントローラ106のフィードバックループを制御することができる。ある実施例では、プロセッサモジュール102とメモリモジュール104は、それぞれ特定用途向け集積回路(ASIC)に属していてよい。メモリモジュール104はまたプロセッサモジュール102に統合することができる。ある実施形態では、メモリモジュール104は、プロセッサモジュール102によって実行される命令の実行中に一時的に変数又はその他の中間情報を記憶するキャッシュメモリを含むことができる。
【0035】
電圧源118は例えば非限定的に、燃料タンク、バッテリ、発電機、衛星の電源、宇宙船の電源、航空機の電源、船上発電機、列車の電源、ソーラ及びエンジンを動力源とする長期滞空航空機、又は宇宙船(有人及び無人)の電源、リアクタからの過熱熱電対、又はその他の電流の出力又は吸い込みが可能な電圧源を含むことができる。
【0036】
負荷120は、例えば非限定的に、電子デバイス、モータ、バッテリ、ヒータ、電力分配システム、電気器具、追加の電気バス、又はその他の負荷を含むことができる。
【0037】
調整電流源124は、例えば非限定的に、定電圧太陽電池、リアクションホイール、30V負荷、又はその他電流の出力又は吸い込みが可能な電流源を含むことができる。
【0038】
図2は、本発明の実施形態によるリップル調整プロセス200を示す例示のフロー図である。プロセス200に関して行われる様々なタスクは機械的に、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又は任意のこれらの組み合わせによって行うことができる。当然ながら、プロセス200はいかなる数の追加の又は代替のタスクも含むことができ、図2に示すタスクは図示した順番で実施する必要がなく、プロセス200は本明細書に詳しくは記載していない追加の機能性を有するさらに包括的な手順又はプロセスに組み込むことができる。
【0039】
図示目的のために、プロセス200の下記の説明は、図1に関して上述した要素を指す場合がある。実際の実施形態では、プロセス200の部分は例えば、プロセッサモジュール102、メモリモジュール104、リップル調整コントローラ106、双方向電流センサ108、第1電気バス114、第2電気バス116、電圧源118、負荷120、共通グランド122等のシステム100の異なる要素によって実施可能である。プロセス200は図1に示す実施形態と同様の機能、材料、及び構造を有することができる。したがって、共通の特徴、機能、及び要素は本明細書には重複して説明していない場合がある。
【0040】
プロセス200は、制御信号にしたがって、例えば第1電気バス114又は第2電気バス116等の電気バスへ双方向コンバータ112から双方向電流を供給することによって開始することができる(タスク202)。制御信号は、例えば非限定的に、可変デューティサイクル制御信号、パルス幅変調制御信号、又はその他の制御信号を含むことができる。
【0041】
プロセス200は、例えば双方向電流センサ108等の双方向電流センサを使用して双方向電流を検出することによって続行することができる(タスク204)。
【0042】
プロセス200は、例えば制御信号128等の制御信号のデューティサイクルを制御して、双方向電流センサ108から出力された電流センサ電圧132等の電流センサ電圧を制御信号110の平均電圧とほぼ等しくなるようにする、リップル調整コントローラ106等のリップル調整コントローラによって続行することができる(タスク206)。プロセス200は、制御信号128の切替周波数を制御して、例えば双方向コンバータ112等の双方向コンバータが大幅に極端なデューティサイクルにおいて動作できるようにするリップル調整コントローラ106によって続行することができる(タスク208)。上で説明したように、大幅に極端なデューティサイクルは、例えば非限定的に、0は0%のデューティサイクルであり、1は100%のデューティサイクルである0又は1のいずれかに近いデューティサイクル、又はその他のデューティサイクルを含むことができる。
【0043】
プロセス200は、リップル調整コントローラ106のフィードバックループヒステリシスを最大及び最小にほぼ限定することによって続行することができる(タスク210)。
【0044】
図3は、本発明の実施形態による電圧制御プロセス300を示す例示のフロー図である。プロセス300に関連して実施される様々なタスクは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの全ての組合せによって機械的に行うことができる。当然ながら、プロセス300はいかなる数の追加の又は代替タスクを含むことができ、図3に示すタスクは図示した順番に行う必要がなく、プロセス300は本明細書に詳しくは記載していない追加の機能性を有するさらに包括的な手順又はプロセスに組み込むことができる。
【0045】
図示目的のために、プロセス300の下記の説明は図1に関して上述した要素を指すことができる。実際の実施形態においては、プロセス300の一部は例えばプロセッサモジュール102、メモリモジュール104、リップル調整コントローラ106、双方向電流センサ108、第1電気バス114、第2電気バス116、電圧源118、負荷120、共通グランド122等のシステム100の異なる要素によって実施することができる。プロセス300は、図1に示す実施形態と同様の機能、材料、及び構造を有することができる。したがって、共通の特徴、機能、及び要素は本明細書に重複して説明していない場合がある。
【0046】
プロセス300は例えば制御信号128等の制御信号を例えば双方向コンバータ112等の双方向コンバータへ供給することによって開始することができる(タスク302)。制御信号は例えば非限定的に、可変デューティサイクル制御信号、パルス幅変調制御信号、又はその他の制御信号を含むことができる。
【0047】
プロセス300は、双方向コンバータ112の双方向電流130等の双方向電流を検出することによって続行することができる(タスク304)。
【0048】
プロセス300は制御信号128のパルス幅の変調を起こさせて、双方向コンバータ112のスイッチのデューティサイクルを制御することによって続行することができる(タスク306)。
【0049】
プロセス300は、制御信号128のパルス幅変調の周波数を制御して、第1電気バス114の電圧が第2電気バス116の電圧に近づく時に、スイッチのデューティサイクルが非常に低くなるようにすることによって続行することができる(タスク308)。
【0050】
プロセス300は、リップル調整コントローラ106のデューティサイクルを制御して、例えば電流センサ電圧132等の電流センサ電圧が制御信号128と等しくなるようにすることによって続行することができる(タスク310)。
【0051】
図4は、本発明の実施形態による双方向コンバータ電圧制御電流源システム(システム400)の例示の機能性ブロック図である。システム400は概して、プロセッサモジュール402、メモリモジュール404、可変デューティサイクルコントローラ406、双方向電流センサ408、エラー増幅器410、双方向コンバータ412、第1電気バス414、第2電気バス416、電圧源418、負荷420、及び共通グランド422(グランド422)を含む。さらに、システム400は、第2電気バス416に連結され、プロセッサモジュール402によって制御される一又は複数の電圧制御電流源424をさらに含むことができる。
【0052】
システム400は、システム100と同様の機能、材料、及び構造を有していてよい。したがって、共通の特徴、機能、及び要素は本明細書に重複して説明していない場合がある。システム400は、可変デューティサイクルコントローラ406、エラー増幅器410、電圧制御電流源424がシステム400に追加されており、システム100のリップル調整コントローラ106と定電圧太陽電池124はシステム400に必ずしも含まれていない場合があるところが図1に示すシステム100と異なる。双方向コンバータ412は第1電気バス414と第2電気バス416に連結されており、双方向電流426(コンバータ電流426)を第1電気バス414から/へ、第2電気バス416へ/から供給する。例えば非限定的に、双方向コンバータ412は、バッテリ又はその他の電圧源を含む電圧源418に連結された第1電気バス414から/へ、及び宇宙船又はその他の負荷を含む負荷420に連結された第2電気バス416へ/から双方向電流426を供給するように構成することができる。別の実施例では、非限定的に、双方向コンバータ412は、電流を第1電気バス414に連結されたソーラパネル等の電圧源418から第2電気バス416に切り替えるか、又はグランド422に送るように動作可能でありえる。
【0053】
双方向コンバータ412はまた、可変デューティサイクルコントローラ406からの可変デューティサイクル制御信号430のデューティサイクルによって制御される、一方向への電力の流れ(例:双方向電流426)に対してはバックタイプの調節器として機能する、又は反対方向への電力の流れ(例:双方向電流426のマイナス)に対してはブースト調節器として機能するようにも構成することができる。デューティサイクルが増加すると、一方向の流れにおいて増加する電流を起こす電圧が発生する。デューティサイクルが減少すると、電流を反対方向に流す電圧が発生する。
【0054】
双方向電流センサ408は双方向コンバータ412に連結されており、双方向電流を検出して電流センサ出力を供給する。例えば非限定的に、整流器電流は変圧器を介し双方向コンバータ412の同期整流器を通して測定し、検出された双方向電流を供給することができる。双方向電流センサ408は双方向コンバータ412において流れる電流と比例する電圧を生成するように動作可能である。
【0055】
可変デューティサイクルコントローラ406は、双方向電流センサ408と双方向コンバータ412に連結される。可変デューティサイクルコントローラ406は例えば非限定的に、比例積分(PI)コントローラ、比例積分微分(PID)コントローラ、フィードバックコントローラ、又はその他のコントローラ等のコントローラを含む。可変デューティサイクルコントローラ406は、例えば非限定的に、PWM信号、パルス密度変調信号、パルス周波数変調信号、又はその他の可変デューティサイクル信号等の可変デューティサイクル制御信号(可変デューティサイクル制御信号430)を生成する。可変デューティサイクルコントローラ406は例えば非限定的に、可変デューティサイクル制御信号430を生成する、アナログ回路、アナログ回路、デジタル回路、及び/又はソフトウェアの組合せを含むことができる。可変デューティサイクルコントローラ406は例えば非限定的に、システムレベルの測定、システムのコマンド、制御アルゴリズム、又はその他のシステム状態に応じて可変デューティサイクル制御信号430を生成する。
【0056】
可変デューティサイクルコントローラ406はエラー信号428(電圧エラー信号428)と比例するデューティサイクルを発生させる。可変デューティサイクル制御信号430のデューティサイクルが増加すると、第1電気バス414から第2電気バス416への電流の流れが増加する。可変デューティサイクル制御信号430のデューティサイクルが減少すると、第2電気バス416から第1電気バス414への電流の流れが増加する。
【0057】
可変デューティサイクルコントローラ406は双方向コンバータ412の双方向電流が可変デューティサイクルコントローラ406からの可変デューティサイクル制御信号430と比例するように制御する。例えば非限定的に、双方向コンバータ412等の双方向コンバータについては、第1電気バス414から第2電気バス416へ送られるバス電流を、可変デューティサイクルコントローラ406によって設定されるPWMデューティサイクルを含む可変デューティサイクル制御信号430にしたがって同期スイッチを使用して制御することができる。PWMデューティサイクルは、第2電気バス416の電圧の電圧制御信号434に対する比較に基づいてエラー信号428(電圧エラー信号428)と比例するように制御することができる。第2電気バス416へ送られた双方向電流426はエラー増幅器410によって生成されたエラー信号428(電圧エラー信号428)と比例する。
【0058】
可変デューティサイクルコントローラ406は、双方向コンバータ412において電力スイッチのデューティサイクルを制御するために使用するパルス幅変調信号等の可変デューティサイクル制御信号430を発信する。可変デューティサイクルコントローラ406の周波数は、使われる変調技術によって固定又は可変のいずれかのものであってよい。可変デューティサイクルコントローラ406の重要な機能は、電圧制御信号434と比例する電圧源418等の電圧源の双方向電流426等の電流を発生させ、これにより電圧源418から除去された又は電圧源418に戻ったいずれかの電流の量を制御する。
【0059】
PWMデューティサイクルの切替周波数は、負荷420が変わると、第2電気バス416の電圧の関数として変化しうる。可変デューティサイクルコントローラ406のフィードバックループはPWM制御の切替周波数を調節して、2つのバス電圧がほぼ等しい時に非常に低いデューティサイクルを達成し、第1電気バス電圧が非常に低い時に、非常に高いデューティサイクルを達成するように制御する。周波数の調節は、周波数制御帯域内のほぼ最大及びほぼ最小の電圧値に制限される。
【0060】
エラー増幅器410は、双方向電流センサ408によって検出されるセンサ電圧信号432の電圧制御信号434に対する比較に基づいて電圧エラー信号428を生成する。
【0061】
例えば、宇宙船のバス調整器において、約−10V〜約0Vの領域のエラー電圧に対し、電圧制御電流源424(例えば太陽電池)から宇宙船のバスへ送られた電流は0から、宇宙船のバスに連結された太陽電池のほぼ最大出力まで増加する。約0Vと約+10Vの間では、(電圧源418としての)バッテリから宇宙船のバスに送られた電流は、約0Vから双方向コンバータ412に連結された太陽電池等の電源の電流の限界まで増加する。
【0062】
双方向コンバータ412と電圧制御電流源424を含む2つの並列調整システムのゲインが同程度である場合、両方のシステムを安定化させることができる単一の増幅器を設計して、一所要時間に対する電力を供給するのに十分なエネルギーがバッテリに貯蔵されている限り、負荷ゼロから全ての太陽電池の出力に対するほぼ最大の負荷にまで負荷電流が変化した時に滑らかなバス制御を提供することはたやすいことである。フィードバックループのエラー信号をマイナス固定値からプラスの固定値まで変化するように設定することにより、第1電気バス414から第2電気バス416の間で流れることができる最大電流を制限することができる。
【0063】
例えば非限定的に、システム400は第2電気バス416へ送られるソーラパネル電流を制御することができる、又は双方向コンバータ412が分路調整器として機能し、電圧源418(バッテリ)をほぼ最大使用可能電流で充電している、又は双方向コンバータ412が第1電気バス414から第2電気バス416までのブーストコンバータとして機能している間、第2電気バス416を制御することができ、システム400の伝達関数が、伝達制御電流源とほぼ同等に簡略化される。
【0064】
プロセッサモジュール402はシステム400の動作に関する機能、技術、及び処理タスクを行う処理論理回路を含む。具体的には、処理論理回路は本明細書に記載するシステム400をサポートする。例えば、プロセッサモジュール402は負荷電圧(例:バッテリ電圧)の関数として変化する可変デューティサイクルコントローラ406の可変デューティサイクル制御信号430のPWMデューティサイクルの切替周波数を監視することができる。別の実施例として、プロセッサモジュール402は可変デューティサイクルコントローラ406を制御する。プロセッサモジュール402は、システム100のプロセッサモジュール102の説明において上述したように実行する又は実現することができる。
【0065】
メモリモジュール404はシステム400の動作をサポートするようにフォーマット済みのメモリを有するデータ記憶領域であってよい。メモリモジュール404は下に説明するような方法でシステム400の機能性をサポートする必要に応じてデータを記憶、保持、及び提供する。例えば、メモリモジュール404は負荷420の電圧の関数として変化する可変デューティサイクルコントローラ406の周波数を記憶することができる。
【0066】
実際の実施形態において、メモリモジュール404は、システム100のメモリモジュール104の説明において上述したように実行する、実現する、又は用いることができる。メモリモジュール404は、プロセッサモジュール402がメモリモジュール404から情報を読み取る、又はメモリモジュール404に情報を書き込むことができるようにプロセッサモジュール402に連結させることができる。例えば、プロセッサモジュール402はメモリモジュール404にアクセスして可変デューティサイクルコントローラ406の周波数を監視することができる。電圧源418は例えば非限定的に、燃料電池、バッテリ、発電機、衛星の電源、宇宙船の電源、航空機の電源、船舶の発電機、列車の電源、太陽及びエンジンを動力源とする長期滞空航空機、又は宇宙船(有人及び無人)の電源、リアクタからの過熱熱電対、又はその他の電流の出力又は吸い込みが可能な電圧源を含むことができる。
【0067】
電圧制御電流源424は例えば非限定的に、ソーラパネル、太陽電池ストリング、燃料電池、バッテリ、発電機、衛星の電源、宇宙船の電源、航空機の電源、船舶の発電機、列車の電源、太陽及びエンジンを動力源とする長期滞空航空機、又は宇宙船(有人及び無人)の電源、リアクタからの過熱熱電対、又はその他の電圧制御電流源を含むことができる。
【0068】
負荷420は例えば非限定的に、宇宙船、電子デバイス、モータ、ヒータ、電力分配システム、電気器具、追加の電気バス、又はその他の負荷を含むことができる。
【0069】
例示の実施形態では、第2バス416は宇宙船のバスを含み、負荷420は宇宙船のシステムを含み、電圧源418はバス調節器と結合したバッテリチャージコントローラを含み、電圧制御電流源424はソーラパネルシステムを含む。ソーラパネルシステムを使用して宇宙船のバスに電力を供給する時に、双方向コンバータ412を使用してバッテリを充電することができる。この実施形態では、プロセッサモジュール402は電圧制御信号434としてマイナスの電圧を印加することができる宇宙船の調整器制御システムを含む。
【0070】
この結果、第1電気バス414等のバスから、可変デューティサイクル制御信号430と比例するバッテリ等の電圧源418へ電流が流れ、これによりバッテリが充電される。第2バス416に連結されたソーラパネルシステムを含む電圧制御電流源424が宇宙船の負荷に対応するための十分な電力を第2バス416に供給することができない場合、プロセッサモジュール402は電圧制御信号434へプラス電圧を印加することにより、双方向コンバータ412から電流が流れ出して、第2バス416を調整するのに必要な電流が供給される宇宙船の調整器制御システムを含む。
【0071】
別の実施形態では、双方向コンバータ412を使用して、100Vバスの約100Vのバス電力を30Vバスの約30Vのバス電力に変換する。30Vバスの負荷のうちの一つは、回転しているときにエネルギーを貯蔵するリアクションホイールである。リアクションホイールの回転速度を減速する必要がある場合、電気エネルギーは30Vバスに戻る。リアクションホイールからくる電流が負荷電流よりも高い場合、30Vコントローラは電圧制御信号434に印加された電圧を低下させ、それにより電流が30Vバスから100Vバスへ流れる。
【0072】
したがって、電圧制御電流源双方向コンバータ(双方向コンバータ412)は100Vバスから30Vバスへ電力を供給するバック調整器として、又は30Vバスからエネルギーを除去してこのエネルギーを効率的に100Vバスに送り、100Vバスにおいて100Vバスから走る機器がこのエネルギーを使用することが可能であるブースト調整器として機能することができる。
【0073】
図5は、本発明の実施形態による電圧制御プロセス500を示す例示のフロー図である。プロセス500に関して行われる様々なタスクは機械的に、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又は任意のこれらの組み合わせによって行うことができる。当然ながら、プロセス500はいかなる数の追加の又は代替のタスクをも含むことができ、図5に示すタスクは図示した順番で実施する必要がなく、プロセス500は本明細書に詳しくは記載していない追加の機能性を有するさらに包括的な手順又はプロセスに組み込むことができる。
【0074】
図示目的のために、プロセス500の下記の説明は、図4に関して上述した要素を指す場合がある。実際の実施形態では、プロセス500の部分は例えば、プロセッサモジュール402、メモリモジュール404、可変デューティサイクルコントローラ406、双方向電流センサ408、双方向コンバータ412、第1電気バス414、第2電気バス416、電圧源418、負荷420、共通グランド422等のシステム400の異なる要素によって実施可能である。プロセス500は図4に示す実施形態と同様の機能、材料、及び構造を有することができる。したがって、共通の特徴、機能、及び要素は本明細書には重複して説明していない場合がある。
【0075】
プロセス500は、例えば可変デューディサイクル制御信号430等の可変デューティサイクル制御信号を使用して、双方向コンバータ412等の双方向コンバータを制御することによって開始することができる(タスク502)。
【0076】
プロセス500は、例えば双方向電流センサ408等の双方向電流検出回路を使用して、双方向コンバータ412のコンバータ電流426等のコンバータ電流を検出して、コンバータ電流426と比例するセンサ電圧信号432等のセンサ電圧信号を供給することによって続行することができる(タスク504)。
【0077】
プロセス500は、センサ電圧信号432の、電圧制御信号434等の電圧制御信号に対する比較に基づいて電圧エラー信号428等の電圧エラー信号を生成することによって続行することができる(タスク506)。
【0078】
プロセス500は、電圧エラー信号428に基づいて可変デューティサイクル制御信号430のデューティサイクルを制御することによって続行することができる(タスク508)。プロセス500は、可変デューティサイクル制御信号430を使用して電圧エラー信号428の電圧エラーを減らすように双方向コンバータを制御することによって続行することができる(タスク510)。
【0079】
プロセス500は、可変デューティサイクル制御信号430のデューティサイクルをほぼ一定に保つことによって、電圧エラー信号428の電圧エラーを最小限に抑えることによって続行することができる(タスク512)。電圧エラー信号428の電圧エラーには、センサ電圧信号432(電流センサフィードバック信号)と電圧制御信号434(プロセッサモジュール制御信号)との間の差が含まれうる。
【0080】
プロセス500は、可変デューティサイクル制御信号430を供給する可変デューティサイクルコントローラ406の切替周波数を制御して、大幅に極端なデューティサイクル条件において動作を最適化することによって続行することができる(タスク514)。例えば、大幅に極端なデューティサイクル条件には、0が0%のデューティサイクルであり、1が100%のデューティサイクルである0又は1のいずれかに近いデューティサイクルを含みうる。
【0081】
プロセス500は、可変デューティサイクル制御信号430を供給するリップル調整可変デューティサイクルコントローラ406のヒステリシスを制御することによってデューティサイクルを減少させることによって続行することができる(タスク516)。
【0082】
このように、双方向コンバータ電圧制御電流源システムの使用により、双方向コンバータの制御ループが安定化され、この結果:同類のモジュールの電流共有、第1種の調整システム(例:ソーラパネル調整システム)から第2種の調整システム(例:バッテリ充電/放電制御システム)への遷移が容易となる、すべてのコンバータにより電気バスのキャパシタンス(例:宇宙船の負荷)に電圧制御電流が供給されるために簡易化された制御ループの安定化が可能となる。したがって双方向コンバータ電圧制御電流源システム100/400は、電力システムにおける非常に用途の広いビルディングブロックを形成する。システム100/400の双方向コンバータの使用を組み合わせて多数の制御された供給源へ/からの電力の流れを調整することができる。
【0083】
図6は、本発明の実施形態による双方向コンバータ電圧制御電流源を提供するプロセス600を示す例示のフロー図である。プロセス600に関して行われる様々なタスクは、機械的にソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又は任意のこれらの組み合わせによって行うことができる。当然ながら、プロセス600はいかなる数の追加の又は代替のタスクを含むことができ、図6に示すタスクは図示した順番で実施する必要がなく、プロセス600は本明細書に詳しくは記載していない追加の機能性を有するさらに包括的な手順又はプロセスに組み込むことができる。
【0084】
図示目的のために、プロセス600の下記の説明は、図4に関して上述した要素を指す場合がある。実際の実施形態では、プロセス600の部分は例えば、プロセッサモジュール402、メモリモジュール404、可変デューティサイクルコントローラ406、双方向電流センサ408、双方向コンバータ412、第1電気バス414、第2電気バス416、電圧源418、負荷420、共通グランド422等のシステム400の異なる要素によって実施可能である。プロセス600は図4に示す実施形態と同様の機能、材料、及び構造を有することができる。したがって、共通の特徴、機能、及び要素は本明細書には重複して説明していない場合がある。
【0085】
プロセス600は、例えば可変デューティサイクル制御信号430等の可変デューティサイクル制御信号にしたがって、例えばコンバータ電流426等のコンバータ電流を第1電気バス414又は第2電気バス416等の電気バスに供給するように動作可能な例えば双方向コンバータ412等の双方向コンバータを提供することによって開始することができる(タスク602)。
【0086】
プロセス600は、コンバータ電流426を検出して、コンバータ電流426と比例するセンサ電圧信号を供給するように動作可能な、例えば双方向電流センサ408等の双方向電流検出回路を提供することによって続行することができる(タスク604)。
【0087】
プロセス600は、センサ電圧信号の、例えば電圧制御信号434等の電圧制御信号に対する比較に基づいてエラー信号428等のエラー信号を生成するように動作可能な、例えばエラー増幅器410等のエラー増幅器を提供することによって続行することができる(タスク606)。
【0088】
プロセス600は、エラー信号428に基づいて可変デューティサイクル制御信号430のデューティサイクルを制御して、電気バス414/416の電圧を制御するように動作可能である、例えば可変デューティサイクルコントローラ406等の可変デューティサイクルコントローラを提供することによって続行することができる(タスク608)。
【0089】
プロセス600は、電気バス414/416を提供することによって続行することができる(タスク610)。この方法において、本発明の実施形態は、双方向コンバータを組み合わせて多数の制御された供給源へ/からの電力の流れを調整する制御方法を提供する。
【0090】
上述した明細及び図1〜6において、双方向コンバータ電圧制御電流システムの電圧制御方法が開示されている。この方法は、可変デューティサイクル制御信号128、430コントロールを使用して双方向コンバータ112、412を制御して、双方向電流センサ108、408を使用して双方向コンバータ412のコンバータ電流426を検出し、コンバータ電流426と比例するセンサ電圧信号423を供給することを含む。ある変形例では、本方法は電圧エラー信号428に基づき可変デューティサイクル制御信号128、430のデューティサイクルを制御することを含むことができる。さらに別の変形例では、本方法は可変デューティサイクル制御信号128、430を供給する可変デューティサイクルコントローラ406の切替周波数を制御して、大幅に極端なデューティサイクル条件において性能を最適化することを含むことができる。別の代替例では、本方法はさらに、可変デューティサイクル制御信号128、430を供給するリップル調整可変デューティサイクルコントローラ106のヒステリシスを制御することによってデューティサイクルを減少させることを含むことができる。
【0091】
本発明のさらに別の態様においては、双方向コンバータ電圧制御電流源を提供する方法が開示されている。本方法は、可変デューティサイクル制御信号128、430にしたがって、コンバータ電流426を電気バスに供給するように動作可能な双方向コンバータ112、412を提供し、コンバータ電流426を検出して、コンバータ電流426と比例するセンサ電圧信号を供給するように動作可能な双方向電流センサを提供し、エラー信号428に基づいて可変デューティサイクル制御信号128、430のデューティサイクルを制御して、電気バスの電圧を制御するように動作可能である可変デューティサイクルコントローラ406を提供することを含む。ある変形例において、本方法はセンサ電圧信号の電圧制御信号434に対する比較に基づいてエラー信号を生成するように動作可能なエラー増幅器を提供することができる。ある代替例では、コンバータ電流426は制御信号と比例する。
【0092】
上記の説明は、互いに「接続され」又は「連結され」ている要素又はノード又は機構を指すものである。本明細書で使用される「接続された」とは、特に明記しない限り、一つの要素/ノード/機構が別の要素/ノード/機構に必ずしも機械的にではなく、直接結合されている(又は直接連通している)ことを意味する。同様に、特に明記しない限り、「連結された」とは、一つの要素/ノード/機構が別の要素/ノード/機構に必ずしも機械的にではなく、直接あるいは間接的に結合されている(又は直接あるいは間接的に連通している)ことを意味する。このため、図1及び4は要素の例示的な配置構成を示しているが、本発明の実施形態において追加の介在要素、デバイス、機構、又はコンポーネントが存在しうる。
【0093】
この文書において使用する用語及び表現、そしてこれらの変形は、特に明記しない限り、限定するものではなく制約のないものとして解釈すべきである。前述の例として、用語「含む」は「非限定的に含む」等と意味するものと読解するべきであり、用語「実施例」は説明している品目の例を提供するものとして使用され、これらのリストを包括する、又は限定するものではなく、「従来の」、「伝統的な」、「通常の」、「標準の」、「既知の」等の形容詞、及び同様の意味を持つ用語は、一定時間に対して、又は一定時間において利用可能な品目に対して記載された品目を限定するものとして解釈するべきでなく、むしろ、利用可能であり得る、又は現在あるいは未来のいかなる時点においても知られている従来の、伝統的な、通常の、標準の、既知の技術を網羅するものと読解するべきである。
【0094】
同様に、接続詞「及び」でつながった品目グループは、グループ分けにおいて各々及びすべてのこれらの品目が存在することが要求されると読解するべきではなく、特に明記しない限り、むしろ「及び/又は」として読解するべきである。同様に、接続詞「又は」でつながった品目グループはグループ内における相互排他性が要求されると読解するべきではなく、特に明記しない限り、むしろ「及び/又は」として読解するべきである。
【0095】
さらに、本発明の品目、要素又はコンポーネントは単一として説明されている又は主張されている場合があるが、単一に限定されることが明確に記されていない限り、複数の場合があることが本発明の範囲内において考えられる。いくつかの場合において例えば「一又は複数の」、「少なくとも」、「に限定されない」又はその他の同様の表現等の広がりのある言葉及び表現が存在することによって、上記の広がりのある表現がない場合において範囲が狭いことを意味することが意図される、又は要求されると読解するべきものではない。
【0096】
本明細書に使用される「動作可能な」は、特に明記しない限り、使用することができる、適合することができる、又は使用又は稼働する準備ができている、特定目的において使用可能である、及び本明細書に記載される列挙された又は望ましい機能を実施可能であることを意味する。システム及びデバイスに関しては、「動作可能な」という用語は、システム及び/又はデバイスが完全に動作し修正済みのものであり、作動した時に列挙された機能を行うための要素を備え、作動した時に列挙された機能を行うために適用可能な動作可能要件を満たすものであることを意味する。システム及び回路に関しては、「動作可能な」という用語はシステム及び/又は回路が完全に動作し修正済みのものであり、作動した時に列挙された機能を行うための論理回路を備え、作動した時に列挙された機能を行うために適用可能な動作可能要件を満たすものであることを意味する。
【符号の説明】
【0097】
100 双方向コンバータ電圧制御電流源システム
102 プロセッサモジュール
104 メモリモジュール
106 リップル調整可変デューティサイクルコントローラ
108 双方向電流センサ
110 制御信号
112 双方向コンバータ
114 第1電気バス
116 第2電気バス
118 電圧源(バッテリ)
120 負荷(宇宙船)
122 共通グランド
124 調整された電流源(調整された太陽電池)
126 通信ライン
128 制御信号
130 双方向電流
132 電流センサ電圧
134 信号プロセッサ
400 双方向コンバータ電圧制御電流源システム
402 プロセッサモジュール
404 メモリモジュール
406 可変デューティサイクルコントローラ
408 双方向電流センサ
410 エラー増幅器
412 双方向コンバータ
414 第1電気バス
416 第2電気バス
418 電圧源(バッテリ)
420 負荷
422 共通グランド
424 電圧制御電流源
426 コンバータ電流
428 エラー信号
430 可変デューティサイクル制御信号
432 センサ電圧信号
434 電圧制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向コンバータ電圧制御電流システム(100、400)であって:
可変デューティサイクル制御信号(128、430)にしたがって電気バス(114、414、116、416)へ双方向電流(130、426)を供給するように動作可能な双方向コンバータ(112、412)と、
双方向電流(130、426)を検出して、双方向電流(130、426)と比例するセンサ電圧信号(132、432)を供給するように動作可能な双方向電流センサ(108、408)と、
エラー信号に基づいて可変デューティサイクル制御信号(128、430)のデューティサイクルを制御して、電気バス(114、414、116、416)の電圧を制御するように動作可能な可変デューティサイクルコントローラ(106、406)
を含む双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項2】
センサ電圧信号(132、432)の電圧制御信号(110、128、434)に対する比較に基づいて、エラー信号(428)を生成するように動作可能なエラー増幅器(410)をさらに含む、請求項1に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項3】
可変デューティサイクルコントローラ(406)を制御するように動作可能なプロセッサモジュール(102、402)と、
電気バス(114、414)に結合し、プロセッサモジュール(102、402)によって制御されるように動作可能な一又は複数の電圧制御電流源
をさらに含む、請求項1又は2に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項4】
双方向電流(130、426)がエラー信号(428)と比例する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項5】
双方向電流(130、426)が可変デューティサイクル制御信号(128、430)と比例する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項6】
電気バス(114、414、116、416)をさらに含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項7】
電気バス(114、414)が電圧源(418)に連結されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項8】
電気バス(116、416)が負荷(422)に連結されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項9】
可変デューティサイクルコントローラ(406)が、フィードバックループを調節して双方向電流(130、426)を制御信号とほぼ比例させるように動作可能なリップル調整コントローラ(106)を含む、請求項1乃至3又は5乃至8のいずれか1項に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項10】
リップル調整コントローラ(106)がさらに、双方向電流(130、426)を制御する可変デューティサイクル制御信号(128、430)の切替周波数を安定化させるように動作可能である、請求項9に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項11】
切替周波数を大幅に極端なデューティサイクル条件において減少させて、0%及び100%のうちの一つに近いデューティサイクルを達成できる、請求項10に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項12】
可変デューティサイクルコントローラ(406)が、比例積分(PI)コントローラ、比例積分微分(PID)コントローラ、及びフィードバックコントローラのうちの少なくとも一つを含む、請求項10に記載の双方向コンバータ電圧制御電流システム。
【請求項13】
双方向コンバータ電圧制御電流システム(100、400)の電圧制御方法であって:
可変デューティサイクル制御信号(128、430)を使用して双方向コンバータ(112、412)を制御し、
双方向電流センサ(108、408)を使用して双方向コンバータ(112、412)のコンバータ電流(130、426)を検出し、コンバータ電流(426)と比例するセンサ電圧信号(432)を供給し、
電圧エラー信号(428)に基づいて可変デューティサイクル制御信号(128、430)のデューティサイクルを制御する
ことを含む電圧制御方法。
【請求項14】
センサ電圧信号(432)の電圧制御信号(434)に対する比較に基づいて電圧エラー信号(428)を生成することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
双方向コンバータ(112、412)を制御して電圧エラー信号(428)を減らすことをさらに含む、請求項13又は14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−228169(P2012−228169A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−90328(P2012−90328)
【出願日】平成24年4月11日(2012.4.11)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
【Fターム(参考)】