説明

電子カメラ

【課題】無線通信機能を備えた記憶媒体が装着された場合に、該無線通信機能を容易に、且つ適切に無効にする。
【解決手段】データを自動的に送信する無線通信機能を備えた記憶媒体と、無線通信機能を有効とするか否かの設定を含む設定情報を記憶する情報記憶部と、記憶媒体に設定情報が記憶されているか否かを参照するとともに、設定情報を読み出す読出部と、設定情報が情報記憶部に記憶された設定情報と異なる場合に記憶媒体に記憶された設定情報を情報記憶部に記憶された設定情報に書き換えるとともに、記憶媒体に設定情報が記憶されていない場合に情報記憶部に記憶された設定情報を記憶媒体に書き込む書込部と、記憶媒体に書き込まれた設定情報を書き換えることができない場合、又は記憶媒体に設定情報を新たに書き込めない場合のいずれか一方の場合に、記憶媒体に対する給電を停止する給電停止部を備えたことを特徴とする電子カメラ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書き込まれた画像データを、サーバやユーザのPCに向けて自動的に送信することが可能な無線通信機能を備えた記憶媒体を使用することが可能な電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デジタルカメラにおいては、撮影により取得される画像データは、カメラ本体に差し込まれた記憶媒体に記録されるのが一般的である。この場合、ユーザは、デジタルカメラをユーザの所有するPCとケーブルを用いて接続するなどして、撮影により取得された画像データをPCにて取り扱うことになる。最近では、書き込まれるデータを自動的にサーバやPCに送信することが可能な無線通信機能を備えた記憶媒体が提供されており、このような記憶媒体に対応するデジタルカメラも考案されている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Eye−Fi Japanのホームページ(http://www.eyefi.co.jp/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような無線通信機能を備えた記憶媒体をデジタルカメラに差し込んでいるときには、通信禁止領域内で撮影を行った場合であっても、撮影時に書き込まれた画像データは自動的に送信されてしまうことになる。この無線通信機能を無効にするためには、デジタルカメラから記憶媒体を引き抜く必要があるが、通信禁止領域から外れた場合には、記憶媒体を再びデジタルカメラに装着させる必要があり面倒である。また、デジタルカメラにおいて、記憶媒体における無線通信機能の設定を変更できるようにしても良いが、記憶媒体の破損などが原因で無線通信機能の設定を変更することができないことも考えられることから、適切な解決策とはならない。
【0005】
本発明は、無線通信機能を備えた記憶媒体が装着された場合に、該無線通信機能を容易に、且つ適切に無効にすることができるようにした電子カメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の電子カメラは、データを自動的に送信する無線通信機能を備えた記憶媒体と、接続された前記記憶媒体に対して給電を行う給電部と、前記無線通信機能を有効とするか否かの設定を含む設定情報を記憶する情報記憶部と、前記記憶媒体に前記設定情報が記憶されているか否かを参照するとともに、前記設定情報が記憶されている場合に該設定情報を読み出す読出部と、前記記憶媒体に記憶された設定情報が前記情報記憶部に記憶された設定情報と異なる場合に前記記憶媒体に記憶された設定情報を前記情報記憶部に記憶された設定情報に書き換えるとともに、前記記憶媒体に前記設定情報が記憶されていない場合に前記情報記憶部に記憶された設定情報を新たに前記記憶媒体に書き込む書込部と、前記記憶媒体に書き込まれた設定情報を書き換えることができない場合、又は前記記憶媒体に前記設定情報を新たに書き込めない場合のいずれか一方の場合に、前記記憶媒体に対する給電を停止する給電停止部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、前記情報記憶部に記憶された設定情報が前記無線通信機能を無効とする設定を示す情報から、前記記憶媒体に記憶された設定情報が前記無線通信機能を有効とする設定を示す情報からそれぞれなる場合に、前記給電停止部は前記記憶媒体に対する給電を停止することが好ましい。
【0008】
また、前記情報記憶部に記憶された設定情報が前記無線通信機能を有効とする設定を示す情報から、前記記憶媒体に記憶された設定情報が前記無線通信機能を無効とする設定とする設定を示す情報からそれぞれなる場合に、前記給電停止部は、前記記憶媒体に対する給電を許可することが好ましい。
【0009】
前記記憶媒体を初期化する初期化部をさらに備え、前記初期化部による記憶媒体の初期化を行う場合に、前記給電部は、前記給電停止部によって停止された前記記憶媒体への給電を再開することが好ましい。
【0010】
また、前記情報記憶部に記憶された設定情報を変更する際に操作される設定操作部をさらに備え、前記設定操作部による設定情報を変更する時に、前記給電部は、前記給電停止部によって停止された前記記憶媒体への給電を再開することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、無線通信機能を備えた記憶媒体が装着された場合であっても、該無線通信機能を容易に、且つ適切に無効にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のデジタルカメラの概略を示す図である。
【図2】デジタルカメラの主電源がオンとなるときの処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】デジタルカメラが撮影待機状態となる場合に実行される各種処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明を用いたデジタルカメラ10の一例を示す。周知のように、デジタルカメラ10は、撮像光学系15によって取り込まれた被写体光を撮像素子16によって光電変換し、光電変換後の電気信号(画像信号)に基づいた画像データを取得する。撮像光学系15は、図示を省略したズームレンズやフォーカスレンズなどを含むレンズ群から構成される。これらズームレンズやフォーカスレンズは図示を省略したレンズ駆動機構によって光軸L方向に移動する。なお、撮像素子16は、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサが用いられる。なお、撮像素子16における光電変換された画像信号は、AFE回路21に出力される。
【0014】
ドライバ17は、撮像素子16の駆動を制御する。なお、撮像素子16の駆動を制御するとは、撮像素子16の各画素における信号電荷の蓄積、及び蓄積された信号電荷の出力を制御することが挙げられる。
【0015】
AFE(Analog Front End)回路21は、図示しないAGC回路やCDS回路を含んで構成される。AFE回路21は、入力された画像信号に対してゲインコントロール、雑音除去などのアナログ処理を施した後、図示しないA/D変換回路により、アナログの信号をデジタルの信号に変換する。デジタルの画像信号は、DFE回路22に出力される。
【0016】
DFE(Digital Front End)回路22は、入力された画像信号に対してノイズ補正処理や欠陥補正処理を行う。これら処理が施された画像信号は、画像データとしてバッファメモリ31に記録される。なお、符号23はタイミングジェネレータ(TG)であり、TG23は、ドライバ17、AFE回路21及びDFE回路22の駆動タイミングを制御するために設けられる。
【0017】
画像処理回路32は、バッファメモリ31に記憶された画像データに対して、ホワイトバランス処理、色補間処理、輪郭補償処理、ガンマ処理などの画像処理を施す。これら処理の後、画像処理回路32は、予め設定された圧縮率を用いた圧縮符号化処理を施す。この圧縮符号化処理が実行されることで、例えばJPEG方式の圧縮画像データが生成される。また、画像処理回路32は、解像度変更処理を行うことによってサムネイル画像データを生成する。
【0018】
LCD35は、表示装置の一形態であって、スルー画像や、撮影時に得られた画像を表示する。また、この他に、LCD35は、デジタルカメラ10の設定を行う際の設定用の画像を表示する。なお、符号36は、LCD35の駆動制御を行う表示制御回路である。電源装置37は、デジタルカメラ10の各部や、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45に給電を行う。なお、この電源装置37における給電は、CPU65によって制御される。
【0019】
メディアスロット41は、記憶媒体45が抜き差し可能となっている。このメディアスロット41に抜き差し可能な記憶媒体45としては、メモリカードや光学ディスク、或いは磁気ディスクなどの記憶媒体が挙げられる。また、記憶媒体45としては、無線通信機能を備えた記憶媒体もメディアスロット41に抜き差し可能となっている。以下、無線通信機能を備えていない記憶媒体に対しては符号45aを、無線通信機能を備えた記憶媒体に対しては符号45bを付して説明する。なお、記憶媒体45には、メディアスロット41に差し込まれたときに電源装置37により給電される。
【0020】
記憶媒体45bは、メディアスロット41に差し込まれたときに給電されることで、無線通信部51の機能が有効(オン)となる。この無線通信部51は、アクセスポイント55との間でデータ通信を行う。なお、このアクセスポイント55は、インターネット56と接続されており、無線通信部51によってアクセスポイント55に送信されたデータは、インターネット56を介して共有サーバ57や、ユーザの所有するPC58に送信される。なお、共有サーバ57やユーザの所有するPC58とアクセスポイント55とが直接接続されている場合には、無線通信部51からアクセスポイント55に送信されたデータは、インターネット56を介さずに直接ユーザの所有するPC58や共有サーバ57に送信される。
【0021】
この記憶媒体45bは、データ記憶領域60を有している。このデータ記憶領域60には、画像ファイル61の他に、上述した無線通信部51による無線通信機能を有効にするか否かの設定を含む設定情報としての設定ファイル62が記憶される。以下では、無線通信部51の機能を無線通信機能と称して説明する。なお、この記憶媒体45bにおける初期設定を示す情報は、データ記憶領域60とは異なる領域(図示省略)に記憶される。
【0022】
CPU65は、バス66を介して、バッファメモリ31、画像処理回路32、メディアスロット41、表示制御回路36、内蔵メモリ67などと電気的に接続される。このCPU65は、内蔵メモリ67に記憶された制御プログラム(図示省略)を実行することで、デジタルカメラ10の各部を統括的に制御する。
【0023】
例えばメディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれた場合には、メディアスロット41と記憶媒体45とが電気的に接続される。この際に、CPU65は、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45を参照することで、差し込まれた記憶媒体45が無線通信機能を備えていない記憶媒体45aであるか、無線通信機能を備えた記憶媒体45bであるかを判定する。この判定の後、CPU65は、メディアスロット41に記憶媒体45が電気的に接続されていることを示す情報と、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45の種類を示す情報とをまとめた接続情報を内蔵メモリ67に書き込む。また、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45が抜き取られると、メディアスロット41と記憶媒体45との電気的接続が解消される。これを受けて、CPU65は内蔵メモリ67に書き込まれた接続情報を消去する。
【0024】
また、このCPU65には、電源ボタン68、レリーズボタン69、設定操作部70などが接続されており、CPU65は、これら操作部材における操作要求や制御プログラムに基づいて、デジタルカメラ10の各部を制御する。
【0025】
CPU65は、上述した制御プログラムを実行することで、通信設定部71や給電判定部72の機能を有している。通信設定部71は、無線通信機能を備えた記憶媒体45bがメディアスロット41に差し込まれているときに、無線通信機能を有効にするか否かを設定する。この無線通信機能を有効にするか否かの設定は、設定操作部70の操作を受けて実行される。設定操作部70の操作により無線通信機能を有効にするか否かが設定されると、通信設定部71は、内蔵メモリ67を参照し、内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73を書き換える。なお、内蔵メモリ67に設定ファイル73が記憶されていない場合には、通信設定部71は、内蔵メモリ67に設定ファイル73を新たに書き込む。
【0026】
これに併せて、通信設定部71は、記憶媒体45bを参照する。記憶媒体45bのデータ記憶領域60に設定ファイル62が記憶されていない場合には、通信設定部71は、新たに設定ファイル62を書き込む。一方、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に設定ファイル62が記憶されている場合には、通信設定部71は、記憶された設定ファイル62を新たな設定ファイル62に書き換える。以下、設定ファイル62を書き換える処理を更新処理と称する。
【0027】
なお、設定ファイル62を書き込む処理は、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bを初期化した場合や、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に設定ファイル62が記憶されていない場合に実行される。一方、設定ファイル62を更新する処理は、通信設定部71により内蔵メモリ67に格納された設定ファイル73が更新された場合や、デジタルカメラ10の主電源をオンした場合に実行される。
【0028】
給電判定部72は、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bに給電を行っている場合に、該記憶媒体45bに対する給電を停止させるか否かを判定する。この判定は、通信設定部71によって実行される、記憶媒体45bに設定ファイル62を書き込む処理、又は記憶媒体45bに格納された設定ファイル62を更新する処理のいずれか一方が正常に行えるか否かに基づいて判定される。上述した処理の少なくとも一方が正常に実行されている場合には、記憶媒体45bに対する給電を停止させないと判定する。この場合、引き続き電源装置37から記憶媒体45bに向けて給電が実施される。これに併せて、記憶媒体45bに対して給電を行っている旨を示す給電情報を内蔵メモリ67に書き込む。
【0029】
一方、上述した処理のいずれか一方が正常に実行することができないと判定された場合、給電判定部72は、記憶媒体45bに対する給電を停止させる判定を行う。このような判定結果の場合には、記憶媒体45bに対する電源装置37からの給電が停止される。記憶媒体45bに対する給電の停止に併せて、CPU65は、表示制御回路36を介して、LCD35に警告表示を行う。なお、記憶媒体45bの設定ファイル62が、無線通信機能を無効(オフ)とする設定を示す場合には、記憶媒体45bに格納された設定ファイル62を更新することができないと判定されても、給電判定部72は給電を停止する判定は行わず、そのまま、電源装置37から記憶媒体45bに給電を行わせる。
【0030】
なお、設定ファイル62を書き込む処理や更新する処理が正常に行えない場合としては、例えば記憶媒体45bのデータ記憶領域60の残り空き容量が、新たに書き込む設定ファイル62のファイル容量未満となる場合や、書き込み禁止に設定された記憶媒体45bがメディアスロット41に差し込まれている場合や、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bが破損している場合や、記憶媒体45bのフォーマット形式がデジタルカメラ10に対応するフォーマット形式とは異なる場合が挙げられる。
【0031】
また、給電判定部72は、記憶媒体45bに対する給電が停止されている場合に、停止された記憶媒体45bへの給電を再開するか否かを判定する。例えば設定操作部70による操作が無線通信機能をオンからオフに(又はその逆に)設定変更する操作である場合や、記憶媒体のデータ記憶領域60をフォーマット処理する操作である場合に、停止された記憶媒体45bへの給電を再開すると判定する。この場合には、電源装置37による記憶媒体45bへの給電が再開される。一方、それ以外の場合には、停止された記憶媒体45bへの給電を再開しないと判定する。この場合には、引き続き、記憶媒体45bに対する給電が停止される。これに併せて、給電判定部72は、内蔵メモリに書き込まれた給電情報を、記憶媒体45bへの給電を行っている旨の情報から給電を停止している旨の情報に書き換える。
【0032】
次に、起動時のデジタルカメラ10における処理の流れを図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、図2のフローチャートは、デジタルカメラ10の主電源がオフとなる場合を契機にして実行される。
【0033】
ステップS101は、主電源がオンであるか否かを判定する処理である。CPU65には、図示を省略した電源ボタン68からの操作信号が入力されることから、この電源ボタン68の操作信号が入力されたか否かによって主電源がオンとなるか否かを判定する。電源ボタン68が操作されている場合には、その操作信号がCPU65に入力されるので、CPU65は主電源がオンであると判定する。これにより、ステップS101の判定処理がYesとなり、ステップS102に進む。この場合、デジタルカメラ10の各部に電源装置37による給電が行われる。一方、電源ボタン68が操作されない場合には、電源ボタン68からの操作信号はCPU65には入力されないことから、ステップS101の判定処理がNoとなる。この場合、ステップS101の判定処理がYesとなるまで、このステップS101の判定処理が繰り返し実行される。
【0034】
ステップS102は、メディアスロットに差し込まれた記憶媒体をチェックする処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された接続情報を参照することで、メディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれているか否か、メディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれている場合には、記憶媒体45の種類を特定する。
【0035】
ステップS103は、差し込まれた記憶媒体があるか否かを判定する処理である。ステップS102において、CPU65は、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45の有無をチェックしている。例えば、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45がある場合には、ステップS103の判定処理はYesとなる。この場合、ステップS104に進む。一方、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45がない場合には、ステップS103の判定処理はNoとなる。この場合、一連の処理が終了する。
【0036】
ステップS104は、メディアスロットに差し込まれた記憶媒体が、無線通信機能を備えた記憶媒体であるか否かを判定する処理である。メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45が、無線通信機能を備えた記憶媒体45bである場合には、ステップS104の判定処理はYesとなり、ステップS105に進む。一方、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45が、無性通信機能を備えていない記憶媒体45aの場合には、ステップS104の判定処理はNoとなる。この場合、一連の処理が終了する。
【0037】
ステップS105は、無線通信機能をオフする処理である。ステップS104の判定処理を実行することで、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45は無線通信機能を備えた記憶媒体45bであると判定されていることから、CPU65は、記憶媒体45bにおける無線通信機能を強制的にオフにする。なお、記憶媒体45bに設定ファイル62があれば、その設定ファイル62における無線通信機能を一時的にオフに変更することで、記憶媒体45bにおける無線通信機能を強制的にオフにすればよい。
【0038】
ステップS106は、一定時間が経過したか否かを判定する処理である。CPU65は図示を省略したタイマによって、ステップS105の処理が開始されてからの経過時間を測定している。このタイマによって一定時間が経過した場合に、このステップS106の判定がYesとなり、ステップS107に進む。一方、タイマによる経過時間が一定時間経過していない場合は、このステップS106の判定がNoとなり、タイマによる経過時間が一定時間経過するまで、このステップS106の判定処理が実行される。
【0039】
ステップS107は、記憶媒体に設定ファイルがあるか否かを判定する処理である。CPU65はメディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bのデータ記憶領域60を参照し、設定ファイル62があるか否かを判定する。記憶媒体45bのデータ記憶領域60に設定ファイル62がある場合には、このステップS107の判定処理がYesとなり、ステップS108に進む。一方、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に設定ファイル62がない場合には、このステップS107の判定処理がNoとなり、ステップS115に進む。
【0040】
ステップS108は、カメラ側の設定ファイルと記憶媒体側の設定ファイルとを照合する処理である。CPU65は、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62と、内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73とをそれぞれ読み出し、これら設定ファイル62,73を照合する。
【0041】
ステップS109は、カメラ側の設定ファイルと記憶媒体側の設定ファイルとが一致しているか否かを判定する処理である。デジタルカメラ10の内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73と記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62とが一致している場合は、このステップS109の判定がYesとなる。この場合、一連の処理が終了する。一方、デジタルカメラ10の内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73と記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62とが不一致である場合は、このステップS109の判定がNoとなる。この場合、ステップS110に進む。
【0042】
ステップS110は、記憶媒体に記憶された設定ファイルを書き換える処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73を読み出す。そして、CPU65は、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62を、内蔵メモリ67から読み出した設定ファイル73に書き換える。これにより、記憶媒体45bに記憶される設定ファイル62が更新される。
【0043】
ステップS111は、設定ファイルの書き換えがNGであるか否かを判定する処理である。ステップS110の処理が実行されていれば、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62の書き換えが実行されているので、CPU65は、このステップS111の判定処理をNoとする。この場合、一連の処理が終了する。
【0044】
一方、書き込み禁止に設定された記憶媒体45bがメディアスロット41に差し込まれている場合や、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bが破損している場合、又は、記憶媒体45bのフォーマット形式がデジタルカメラ10におけるフォーマット形式とは異なる場合には、ステップS110の処理が実行されていても記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62の書き換えができないので、CPU65はステップS111の判定処理をYesとする。この場合、ステップS112に進む。
【0045】
ステップS112は、記憶媒体に記憶された設定ファイルの無線通信機能の設定がオンであるか否かを判定する処理である。例えばメディアスロット41に差し込まれている記憶媒体45bが書き込み禁止に設定されている場合には、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62を読み出すことができることから、CPU65は、設定ファイル62を読み出し、無線通信機能の設定を参照する。無線通信機能の設定がオンである場合には、このステップS112の判定処理はYesとなり、ステップS113に進む。一方、無線通信機能の設定がオフである場合には、ステップS112の判定処理はNoとなり、この場合、一連の処理が終了する。なお、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bが破損している場合や、記憶媒体45bのフォーマット形式がデジタルカメラ10に対応するフォーマット形式とは異なる場合には、記憶媒体45のデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62を読み出すことができないので、この場合は、CPU65は、ステップS112の判定処理をYesとする。この場合、ステップS113に進む。
【0046】
ステップS113は、記憶媒体への給電をオフする処理である。ステップS112の判定処理で無線通信機能がオンであると判定されていることから、CPU65は、電源装置37を制御して、記憶媒体45bへの給電を停止させる。この記憶媒体45bへの給電が停止されることで、無線通信機能がオフとなる。
【0047】
上述したステップS107の処理で、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に設定ファイル62が記憶されていない場合には、ステップS107の判定処理がNoとなり、ステップS115に進む。
【0048】
ステップS115は、記憶媒体のデータ記憶領域に設定ファイルを書き込む処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73を読み出して、該設定ファイル73を記憶媒体45bのデータ記憶領域60に書き込む。
【0049】
ステップS116は、設定ファイルの書き込みがNGであるか否かを判定する処理である。ステップS115の処理が実行されていれば、設定ファイル62の書き換えが行われているので、CPU65は、このステップS116の判定処理をNoとする。この場合、起動時の処理が終了する。一方、記憶媒体45bのデータ記憶領域60の残り空き容量が設定ファイル62のファイル容量未満となる場合や、書き込み禁止に設定された記憶媒体45bがメディアスロット41に差し込まれている場合や、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bが破損している場合、又は、記憶媒体45bのフォーマット形式がデジタルカメラ10に対応するフォーマット形式とは異なる場合には、ステップS115の処理が実行されていても、記憶媒体45bのデータ記憶領域60には、設定ファイル62を書き込むことができない。これにより、CPU65はステップS116の判定処理をYesとする。この場合、ステップS112に進む。以下、ステップS112及びステップS113の処理が実行され、記憶媒体45bへの給電が停止される。
【0050】
このようにして、デジタルカメラ10の内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73に合わせて、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62を書き換えることができない場合や、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に新たに設定ファイル62を書き込むことができない場合には、無線通信機能がオフとなっていることがわかっている場合を除いて、記憶媒体45bに対する給電が停止されることになる。これによれば、記憶媒体45bに記憶されたデータを不用意に送信することが無くなる。一方、記憶媒体45bにおける無線通信機能がオフになっていれば、記憶媒体45bに新たにデータが書き込まれても、無線通信機能により新たに書き込まれたデータを送信することがないので、記憶媒体45bに対する給電を停止させる必要はない。
【0051】
また、デジタルカメラ10の状態が、撮影に対するレリーズボタン69の操作が行われていない、所謂撮影待機状態となる場合において、記憶媒体45bにおける無線通信機能の設定を変更する場合や、記憶媒体45bをフォーマット処理する場合もある。以下、記憶媒体45bにおける無線通信機能の設定や記憶媒体45bをフォーマット処理する場合の処理の流れを、図3のフローチャートに基づいて説明する。
【0052】
ステップS201は、設定操作部70の操作があるか否かを判定する処理である。設定操作部70が操作されると、設定操作部70からの操作信号がCPU65に入力される。これを受けてCPU65は、設定操作部70の操作が行われたと判定する。この場合、ステップS201の判定処理がYesとなり、ステップS202に進む。なお、この判定により、CPU65は、表示制御回路を介して、設定変更を行う画面をLCD35に表示させる。一方、設定操作部70からの操作信号がCPU65に入力されない場合には、CPU65は、設定操作部70の操作が行われていないと判定する。この場合、ステップS201の判定処理がNoとなり、撮影待機状態となる。
【0053】
ステップS202は、設定ファイルの変更を行うか否かを判定する処理である。設定ファイル73を変更する旨の操作が行われた場合には、CPU65は、このステップS202の判定処理をYesとし、ステップS203に進む。一方、設定ファイル73の変更以外となる操作が実行された場合には、CPU65は、このステップS202の判定処理をNoとし、ステップS215に進む。なお、設定ファイル73を変更する旨の操作や、それ以外の操作は設定操作部70によって実行され、それら操作に対する操作信号がCPU65に入力される。これにより、CPU65は、入力される操作信号からいずれかの処理に対する信号であるかを判定する。
【0054】
ステップS203は、内蔵メモリに記憶された設定ファイルを書き換える処理である。CPU65は、設定操作部70における設定変更を示す要求信号に基づいて、内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73を書き換える。これにより、設定ファイル73が更新される。
【0055】
ステップS204は、挿入された記憶媒体があるか否かを判定する処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された接続情報を参照することで、メディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれているか否か、また、メディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれている場合には、記憶媒体45の種類を特定する。例えば、内蔵メモリ67に接続情報が記憶されている場合には、CPU65はメディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれていると判定する。つまり、ステップS204の判定処理はYesとなり、ステップS205に進む。一方、内蔵メモリ67に接続情報が記憶されていない場合には、メディアスロット41には記憶媒体45が差し込まれていないと判定する。この場合は、ステップS204の判定処理はNoとなるので、撮影待機状態となる。
【0056】
ステップS205は、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体が、無線通信機能を備えた記憶媒体であるか否かを判定する処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された接続情報からメディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45の種類を特定している。メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45が無線通信機能を備えた記憶媒体45bであると特定されている場合には、ステップS205の判定処理はYesとなり、ステップS206に進む。一方、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45が無性通信機能を備えていない記憶媒体45aであると特定されている場合には、ステップS205の判定処理はNoとなる。この場合、撮影待機状態となる。
【0057】
ステップS206は、記憶媒体への給電を停止しているか否かを判定する処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された給電情報を読み出し、記憶媒体45bへの給電を行っているか、給電を停止しているかを判定する。例えば給電情報が、記憶媒体45bへの給電を停止している旨の情報であれば、CPU65は、ステップS206の判定処理をYesとする。この場合はステップS207に進む。一方、給電情報が記憶媒体45bへの給電を行っている旨を示す情報であれば、CPU65は、このステップS206の判定処理をNoとする。この場合はステップS208に進む。
【0058】
ステップS207は、記憶媒体への給電を開始する処理である。CPU65は、電源装置37を介して、記憶媒体45bへの給電を開始する。これに併せて、CPU65は、内蔵メモリ67に書き込まれた給電情報を、記憶媒体45bへの給電が停止された旨の情報から、記憶媒体45bへの給電が行われている旨の情報に書き換える。
【0059】
ステップS208は、記憶媒体における設定ファイルの書き換えを行う処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73を読み出し、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶されている設定ファイル62を、内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73に書き換える。
【0060】
ステップS209は、設定ファイルの書き換えが行えないか否かを判定する処理である。ステップS209の処理が実行されていれば、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶される設定ファイル62の書き換えができているので、CPU65は、このステップS111の判定処理をNoとする。この場合、設定変更に係る処理が終了し、撮影待機状態となる。一方、書き込み禁止に設定された記憶媒体45bがメディアスロット41に差し込まれている場合や、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bが破損している場合、或いは、記憶媒体45bのフォーマット形式がデジタルカメラ10におけるフォーマット形式とは異なる場合には、ステップS209の処理が実行されても設定ファイル62の書き換えができないので、この場合には、CPU65は、ステップS209の判定処理をYesとする。この場合、ステップS210に進む。
【0061】
ステップS210は、記憶媒体のデータ記憶領域に記憶された設定ファイルの無線通信機能の設定がオンであるか否かを判定する処理である。例えばメディアスロット41に差し込まれている記憶媒体45bが書き込み禁止に設定されている場合には、設定ファイル62が読めることから、CPU65は設定ファイル62を読み出し、無線通信機能の設定を参照する。参照した無線通信機能の設定がオンである場合には、CPU65は、ステップS210の判定処理はYesとなり、ステップS211に進む。一方、無線通信機能の設定がオフである場合には、ステップS210の判定処理はNoとなる。この場合、設定変更に係る処理が終了し、撮影待機状態に移行させる。
【0062】
メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bにおけるデータが破損している場合や、記憶媒体45bのフォーマット形式がデジタルカメラ10におけるフォーマット形式とは異なる場合には、記憶媒体に設けられた無線通信機能がオンになっているか否かに関係なく、CPU65は、ステップS210の判定処理をYesとする。この場合、ステップS211に進む。
【0063】
ステップS211は、記憶媒体への給電をオフする処理である。CPU65は、電源装置37を制御して、記憶媒体45bへの給電を停止させる。この記憶媒体45bへの給電が停止されることで、記憶媒体45bへの通電が無くなるので、無線通信機能が無効となる。これに併せて、CPU65は、給電情報を、記憶媒体45bへの給電を行っている旨の情報から、記憶媒体45bへの給電を停止する旨の情報に書き換える。
【0064】
ステップS202の判定処理で、設定操作部70の操作が設定ファイル70の変更を示すものでない場合には、ステップS215に進む。
【0065】
ステップS215は、設定操作部の操作が記憶媒体のフォーマット処理を示すものであるか否かを判定する処理である。フォーマット処理を示すものであれば、CPU65は、このステップS215の判定処理をYesとする。この場合、ステップS216に進む。一方、設定操作部70の操作が記憶媒体45bのフォーマット処理以外のものであれば、CPU65は、このステップS215の判定処理をNoとする。この場合、図示は省略したが、設定操作部70の操作に応じた内容の動作が実行される。
【0066】
ステップS216は、挿入された記憶媒体があるか否かを判定する処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された接続情報を参照することで、メディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれているか否か、また、メディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれている場合には、記憶媒体45の種類を特定する。例えば、内蔵メモリ67に接続情報が記憶されている場合には、CPU65はメディアスロット41に記憶媒体45が差し込まれていると判定する。つまり、ステップS216の判定処理はYesとなり、ステップS217に進む。一方、内蔵メモリ67に接続情報が記憶されていない場合には、メディアスロット41には記憶媒体45が差し込まれていないと判定する。この場合は、ステップS216の判定処理はNoとなるので、撮影待機状態に移行する。
【0067】
ステップS217は、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体が、無線通信機能を備えた記憶媒体であるか否かを判定する処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された接続情報からメディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45の種類を特定している。メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45が無線通信機能を備えた記憶媒体45bであると特定されている場合には、ステップS217の判定処理はYesとなり、ステップS218に進む。一方、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45が無性通信機能を備えていない記憶媒体45aであると特定されている場合には、ステップS218の判定処理はNoとなる。この場合、ステップS220に進む。
【0068】
ステップS218は、記憶媒体への給電を停止しているか否かを判定する処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された給電情報を読み出し、記憶媒体45bへの給電を行っているか、給電を停止しているかを判定する。例えば給電情報が、記憶媒体45bへの給電を停止している旨の情報であれば、CPU65は、ステップS218の判定処理をYesとする。この場合はステップS219に進む。一方、給電情報が記憶媒体45bへの給電を行っている旨を示す情報であれば、CPU65は、このステップS218の判定処理をNoとする。この場合はステップS220に進む。
【0069】
ステップS219は、記憶媒体への給電を開始する処理である。CPU65は、電源装置37を介して、記憶媒体45bへの給電を開始する。これに併せて、CPU65は、内蔵メモリ67に書き込まれた給電情報を、記憶媒体45bへの給電が停止された旨の情報から、記憶媒体45bへの給電が行われている旨の情報に書き換える。
【0070】
ステップS220は、記憶媒体のフォーマット処理である。これにより、記憶媒体のデータ記憶領域が初期化される。
【0071】
ステップS221は、記憶媒体のデータ記憶領域に設定フィルを書き込む処理である。CPU65は、内蔵メモリ67に記憶された設定ファイル73を読み出し、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に設定ファイル62を書き込む。この処理が実行されると、撮影待機状態に移行する。なお、図示は省略したが、記憶媒体45bのフォーマット処理が実行できない場合には、ステップS220及びステップS221の処理は省略され、再度記憶媒体45bへの給電が停止される。
【0072】
このように、メディアスロット41に差し込まれている記憶媒体45bへの給電が停止されている場合に、無線通信機能などの設定を変更する場合や、記憶媒体45bをフォーマット処理する場合には、記憶媒体45bへの給電が再開された後、これら処理が記憶媒体45bに対して実行される。なお、これら処理が実行できない場合には、再度記憶媒体45bへの給電が停止される。このようにデジタルカメラ10側で、記憶媒体45bへの制御が実行できない場合には、記憶媒体45bへの給電が停止される。
【0073】
本実施形態では、記憶媒体45bのデータ記憶領域60に記憶された設定ファイル62を書き換えることができない場合や、記憶媒体45のデータ記憶領域60に新たに設定ファイル62を書き込むことができない場合に、電源装置37による給電を停止させているが、この電源装置37による給電を停止させるときに、記憶媒体45bへの給電を停止する旨の表示をLCD35に実行させることも可能である。このように、記憶媒体45bへの給電を停止する旨の表示をLCD35に実行させることで、ユーザに記憶媒体45bを使用できないことを意識させることが可能となる。
【0074】
本実施形態では、設定ファイル62を書き込む処理や更新する処理が正常に行えない場合として、記憶媒体45bのデータ記憶領域60の残り空き容量が設定ファイル62のファイル容量未満となる場合や、書き込み禁止に設定された記憶媒体45bがメディアスロット41に差し込まれている場合、或いは、メディアスロット41に差し込まれた記憶媒体45bが破損している場合や、記憶媒体45bのフォーマット形式がデジタルカメラ10におけるフォーマット形式とは異なる場合を挙げているが、この他に、記憶媒体のプロトコルのバージョンが正規のバージョンと異なる場合も挙げられる。
【0075】
本実施形態では、設定ファイル62を書き込む処理や更新する処理が正常に行えない場合で、且つ設定ファイルにおいて無線通信機能がオフとなる場合には、記憶媒体への給電を停止していないが、これに限定される必要はなく、設定ファイル62を書き込む処理や更新する処理が正常に行えない場合には、無線通信機能のオンオフに関係なく、記憶媒体への給電を停止させることも可能である。
【符号の説明】
【0076】
10…デジタルカメラ、37…電源装置、45、45a、45b…記憶媒体、62,73…設定ファイル、65…CPU、67…内蔵メモリ、71…通信設定部、72…給電判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを自動的に送信する無線通信機能を備えた記憶媒体と、
接続された前記記憶媒体に対して給電を行う給電部と、
前記無線通信機能を有効とするか否かの設定を含む設定情報を記憶する情報記憶部と、
前記記憶媒体に前記設定情報が記憶されているか否かを参照するとともに、前記設定情報が記憶されている場合に該設定情報を読み出す読出部と、
前記記憶媒体に記憶された設定情報が前記情報記憶部に記憶された設定情報と異なる場合に前記記憶媒体に記憶された設定情報を前記情報記憶部に記憶された設定情報に書き換えるとともに、前記記憶媒体に前記設定情報が記憶されていない場合に前記情報記憶部に記憶された設定情報を新たに前記記憶媒体に書き込む書込部と、
前記記憶媒体に書き込まれた設定情報を書き換えることができない場合、又は前記記憶媒体に前記設定情報を新たに書き込めない場合のいずれか一方の場合に、前記記憶媒体に対する給電を停止する給電停止部と、
を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記情報記憶部に記憶された設定情報が前記無線通信機能を無効とする設定を示す情報から、前記記憶媒体に記憶された設定情報が前記無線通信機能を有効とする設定を示す情報からそれぞれなる場合に、前記給電停止部は前記記憶媒体に対する給電を停止することを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子カメラにおいて、
前記情報記憶部に記憶された設定情報が前記無線通信機能を有効とする設定を示す情報から、前記記憶媒体に記憶された設定情報が前記無線通信機能を無効とする設定とする設定を示す情報からそれぞれなる場合に、前記給電停止部は、前記記憶媒体に対する給電を許可することを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子カメラにおいて、
前記記憶媒体を初期化する初期化部をさらに備え、
前記初期化部による記憶媒体の初期化を行う場合に、前記給電部は、前記給電停止部によって停止された前記記憶媒体への給電を再開することを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子カメラにおいて、
前記情報記憶部に記憶された設定情報を変更する際に操作される設定操作部をさらに備え、
前記設定操作部による設定情報を変更する時に、前記給電部は、前記給電停止部によって停止された前記記憶媒体への給電を再開することを特徴とする電子カメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−288061(P2010−288061A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−140110(P2009−140110)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】