説明

電子カメラ

【構成】イメージャ18は、撮像面で捉えられたシーンを表す生画像データを繰り返し出力する。文書ページ撮影モードが選択されると、CPU32は、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義し、定義された文書ページ領域に属する部分画像データからページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する。CPU32はまた、探索処理の結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知し、検知タイミングでイメージャ18から出力された生画像データに基づくYUV形式の画像データを静止画像エリア26bに抽出する。
【効果】文書ページの撮像性能が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子カメラに関し、特に文書ページを撮影する機能を有する、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のカメラの一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、読取り対象の原稿は原稿台によって支持される。原稿画像は、撮像手段によって電気信号に変換される。原稿台と撮像手段との間には、原稿のセッティングのための開放空間が存在する。測距センサは、原稿台の上方に配置され、原稿台に向かう方向の対物間距離を測定する。原稿画像は、測距センサによって測定された対物間距離の変化に呼応して読み取られる。これによって、複数の原稿画像の読み取りに掛かる作業負担を軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−307712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、撮像手段と別に設けられた測距センサの出力に基づいてページ捲り動作の実行/中断が判別されるため、構成が複雑化するという問題がある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、構成の複雑化を抑えつつ、文書ページの撮像性能を高めることができる、電子カメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う電子カメラ(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(18)、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義手段(S55~S59)、撮像手段から出力された画像のうち定義手段によって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索手段(S107, S113, S117)、探索手段の探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知手段(S67)、および検知手段の検知に対応して撮像手段から出力された画像を抽出する抽出手段(S71~S75)を備える。
【0007】
好ましくは、探索手段は人物の指を表す指画像を1または2以上の特徴画像の1つとして探索する指画像探索手段(S151)を含む。
【0008】
さらに好ましくは、探索手段は指画像探索手段によって探知された指画像の色に相当する色と基準を上回る面積とを有する部分画像を1または2以上の特徴画像の1つとして探索する特定画像探索手段(S173~S175)をさらに含む。
【0009】
より好ましくは、探索手段は指画像探索手段によって探知された指画像の色が文書ページの余白の色に近似するとき特定画像探索手段の処理を制限する制限手段(S159)をさらに含む。
【0010】
好ましくは、検知手段は1または2以上の特徴画像にそれぞれ対応する1または2以上の探索結果の少なくとも1つが探知を示す状態から1または2以上の特徴画像にそれぞれ対応する1または2以上の探索結果のいずれもが非探知を示す状態への遷移をページ捲り動作の終了として検知する。
【0011】
好ましくは、定義手段によって定義された文書ページ領域のサイズに適合するようにズーム倍率を調整する調整手段(S61)がさらに備えられ、探索手段は調整手段の処理の後に探索処理を実行する。
【0012】
好ましくは、抽出手段によって抽出された1または2以上の画像を収めたファイルを作成する作成手段(S85)がさらに備えられる。
【0013】
好ましくは、抽出手段によって抽出された画像のうち定義手段によって定義された文書ページ領域を囲う領域に属する部分画像を文書ページの余白の色を有する単色画像に修正する修正手段(S77)がさらに備えられる。
【0014】
この発明に従う撮像制御プログラムは、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(18)を備える電子カメラ(10)のプロセッサ(32)に、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義ステップ(S55~S59)、撮像手段から出力された画像のうち定義ステップによって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索ステップ(S107, S113, S117)、探索ステップの探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知ステップ(S67)、および検知ステップの検知に対応して撮像手段から出力された画像を抽出する抽出ステップ(S71~S75)を実行させるための、撮像制御プログラムである。
【0015】
この発明に従う撮像制御方法は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(18)を備える電子カメラ(10)によって実行される撮像制御方法であって、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義ステップ(S55~S59)、撮像手段から出力された画像のうち定義ステップによって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索ステップ(S107, S113, S117)、探索ステップの探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知ステップ(S67)、および検知ステップの検知に対応して撮像手段から出力された画像を抽出する抽出ステップ(S71~S75)を備える。
【0016】
この発明に従う外部制御プログラムは、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(18)、およびメモリ(40)に保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサ(32)を備える電子カメラ(10)に供給される外部制御プログラムであって、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義ステップ(S55~S59)、撮像手段から出力された画像のうち定義ステップによって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索ステップ(S107, S113, S117)、探索ステップの探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知ステップ(S67)、および検知ステップの検知に対応して撮像手段から出力された画像を抽出する抽出ステップ(S71~S75)を内部制御プログラムと協働してプロセッサに実行させるための、外部制御プログラムである。
【0017】
この発明に従う電子カメラ(10)は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(18)、外部制御プログラムを取り込む取り込み手段(42)、および取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリ(40)に保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサ(32)を備える電子カメラであって、外部制御プログラムは、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義ステップ(S55~S59)、撮像手段から出力された画像のうち定義ステップによって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索ステップ(S107, S113, S117)、探索ステップの探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知ステップ(S67)、および検知ステップの検知に対応して撮像手段から出力された画像を抽出する抽出ステップ(S71~S75)を内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、文書ページ撮像モードが選択されると、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域が定義され、ページエッジを含む1または2以上の特徴画像が文書ページ領域に属する部分画像から探索される。探索結果に基づいてページ捲り動作の終了が探知されると、これに対応して撮像手段から出力された画像が抽出される。これによって、構成の複雑化が抑制され、かつ文書ページの撮像性能が向上する。
【0019】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明の一実施例の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すディジタルカメラを机に固定された治具に装着した状態の一例を示す図解図である。
【図4】図2に示すディジタルカメラを机に固定された治具に装着した状態の他の一例を示す図解図である。
【図5】文書ページ撮影モードにおける撮影動作の一部を示す図解図である。
【図6】文書ページ撮影モードにおける撮影動作の他の一部を示す図解図である。
【図7】文書ページ撮影モードにおいて参照される辞書画像の一例を示す図解図である。
【図8】文書ページ撮影モードにおける撮影動作のその他の一部を示す図解図である。
【図9】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図10】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図11】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図13】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図14】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図15】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図16】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図17】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図18】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図19】この発明の他の実施例の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0022】
図1を参照して、この実施例の電子カメラは、基本的に次のように構成される。撮像手段1は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する。定義手段2は、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する。探索手段3は、撮像手段1から出力された画像のうち定義手段2によって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する。検知手段4は、探索手段3の探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する。抽出手段5は、検知手段4の検知に対応して撮像手段1から出力された画像を抽出する。
【0023】
文書ページ撮像モードが選択されると、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域が定義され、ページエッジを含む1または2以上の特徴画像が文書ページ領域に属する部分画像から探索される。探索結果に基づいてページ捲り動作の終了が探知されると、これに対応して撮像手段1から出力された画像が抽出される。これによって、構成の複雑化が抑制され、かつ文書ページの撮像性能が向上する。
[実施例]
【0024】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ20a〜20cによってそれぞれ駆動されるズームレンズ12,フォーカスレンズ14および絞りユニット16を含む。これらの部材を経た光学像は、イメージャ18の撮像面に照射され、光電変換を施される。
【0025】
CPU32は、μITRONのようなマルチタスクOSの上で複数のタスクを並列的に実行するCPUである。電源が投入されると、CPU32は、現時点で選択されている動作モードを判別する処理と、判別された動作モードに対応するタスクを起動する処理とをメインタスクの下で実行する。判別された動作モードが通常撮影モードであれば通常撮影タスクが起動され、判別された動作モードが文書ページ撮影モードを示していれば文書ページ撮影タスクが起動される。キー入力装置34に設けられたモード切り換えボタン34swが操作されると、起動中のタスクが停止され、モード切り換えボタン34swの操作によって選択された動作モードに対応するタスクが代替的に起動される。
【0026】
なお、文書ページ撮影モードは、図3〜図4に示す要領で机DSK1に固定された専用の治具FX1を準備し、撮像面が下を向く姿勢でディジタルカメラ10を治具FX1に装着し、そして文書ページが撮像面で捉えられるように文書BK1を机DSK1の上に配置することを前提とする。
【0027】
通常撮影タスクが起動されると、CPU32は、動画取り込み処理を実行するべく、ドライバ20dに露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ20dは、周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、イメージャ18の撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージャ18からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0028】
信号処理回路22は、イメージャ18から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施す。これによって生成されたYUV形式の画像データは、メモリ制御回路24を通してSDRAM26のYUV画像エリア26aに書き込まれる。LCDドライバ28は、YUV画像エリア26aに格納された画像データをメモリ制御回路24を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ30を駆動する。この結果、撮像面で捉えられたシーンを表すリアルタイム動画像(スルー画像)がモニタ画面に表示される。
【0029】
信号処理回路22はまた、画像データを形成するYデータをCPU32に与える。CPU32は、与えられたYデータに簡易AE処理を施して適正EV値を算出し、算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間をドライバ20cおよび20dにそれぞれ設定する。これによって、イメージャ18から出力される生画像データひいてはLCDモニタ30に表示されるスルー画像の明るさが適度に調整される。
【0030】
キー入力装置34に設けられたズームボタン34zmが操作されると、CPU32は、ドライバ20aを制御してズームレンズ12を光軸方向に移動させる。この結果、撮像面に照射される光学像の倍率ひいてはLCDモニタ30に表示されるスルー画像の倍率が変化する。
【0031】
キー入力装置34に設けられたシャッタボタン34shが半押しされると、CPU32は、信号処理回路22から与えられたYデータに厳格AE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ20cおよび20dにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが厳格に調整される。CPU32はまた、信号処理回路22から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。これによってフォーカスレンズ14が合焦点に配置され、イメージャ18から出力される生画像データひいてはLCDモニタ30に表示されるスルー画像の鮮鋭度が向上する。シャッタボタン34shが全押しされると、CPU32は、静止画取り込み処理を実行するとともに、記録処理の実行をメモリI/F36に命令する。
【0032】
シャッタボタン34shが全押しされた時点のシーンを表す画像データは、静止画取り込み処理によってYUV画像エリア26aから静止画像エリア26bに退避される。記録処理の実行を命令されたメモリI/F36は、静止画像エリア26bに退避された画像データをメモリ制御回路24を通して読み出し、読み出された画像データを収めた画像ファイルを記録媒体38に記録する。
【0033】
ディジタルカメラ10が図3〜図4に示す治具FX1に装着されかつ机DSK1の上の文書BK1が左手HD_Lおよび右手HD_Rによって開かれた状態で文書ページ撮影タスクが起動されると、CPU32は、上述した動画取り込み処理を実行する。この結果、文書BK1を表すスルー画像がLCDモニタ30に表示される。
【0034】
この状態でシャッタボタン34shが操作されると、CPU32は、文書ページ撮影開始操作が行われたとみなして、YUV画像エリア26aに格納された画像データから文書ページを探索する。文書ページが探知されると、CPU32は、探知された文書ページを覆う領域を文書ページ領域PR1として定義し(図5参照)、定義された文書ページ領域PR1が画像データの90%を占めるようにズーム倍率(=ズームレンズ12の位置)を調整する。ズーム倍率が調整された結果、図5において太線で囲う領域の画像がLCDモニタ30に表示される。
【0035】
ズーム倍率の調整が完了すると、ページ見開き状態検出タスクが起動される。ページ見開き検出タスクの下では、垂直同期信号Vsyncが発生する毎にページ捲り判別処理1〜3が実行される。ページ捲り判別処理1はページエッジを参照して実行され、ページ捲り判別処理2は人物の指を参照して実行され、ページ捲り判別処理3は手の色を参照して実行される。
【0036】
ただし、ページ捲り判別処理2は、ページ捲り判別処理1で“ページ捲り動作停止状態”との判別結果が得られたときに、この判別結果の信頼性を検証するべく補完的に実行される。さらに、ページ捲り判別処理3は、ページ捲り判別処理2で“ページ捲り動作停止状態”との判別結果が得られたときに、この判別結果の信頼性を検証するべく補完的に実行される。
【0037】
ページ捲り判別処理1では、まず文書ページを形成する縦エッジの最長部分に相当する線分が文書ページ領域PR1に属する画像データから探索される。探索対象は、詳しくは、傾きθ1が45°以下でかつ文書ページ領域PR1の縦サイズの40%以上の長さを有する1または2以上の線分のうち最長の線分である。探知された線分の長さは、変数EhL1に設定される。
【0038】
図6に示す例では、左手HD_Lによって捲られている文書ページPG1の縦エッジが文書ページ領域PR1に現れる。このうち、親指FG_Lの下側の縦エッジに相当する線分が最長の線分として探知され、探知された線分の長さが変数EhL1として設定される。
【0039】
続いて、探知された線分の延長線上にある線分が、文書ページ領域PR1に属する画像データから検出する。検出された線分は同じ縦エッジを形成する他の一部の線分であり、検出された線分の長さは変数EhL2に設定される。図6に示す例では、親指FG_Lの上側の縦エッジに相当する線分が検出され、この線分の長さが変数EhL2として設定される。
【0040】
変数EhL1およびEhL2の総和が文書ページ領域PR1の縦サイズの50%以上70%未満であれば、文書ページの横エッジに相当する線分が追加的に探索される。探索対象は、詳しくは、上述の要領で探知された縦エッジと交差角度であるθ2が60°〜100°の範囲に属しかつ文書ページの横サイズの70%以上の長さを有する線分に相当する。図6に示す例では、文書ページPG1の横エッジに相当する線分が探知される。
【0041】
ページ捲り判別処理1の判別結果は、変数EhL1およびEhL2の総和が文書ページ領域の縦サイズの70%以上であるときに“ページ捲り動作実行状態”とされる。
【0042】
ページ捲り判別処理1の判別結果はまた、変数EhL1およびEhL2の総和が文書ページ領域の縦サイズの50%以上70%未満でかつ文書ページの横エッジに相当する線分が探知されたときに“ページ捲り動作実行状態”とされる。
【0043】
これに対して、文書ページの縦エッジが探知されない場合、探知された縦エッジの長さ(=EhL1+EhL2)が50%未満である場合、或いは探知された縦エッジの長さが50%〜70%の範囲でかつ横エッジが探知されない場合は、ページ捲り判別処理1の判別結果は“ページ捲り動作停止状態”とされる。
【0044】
ページ捲り判別処理2では、指を表す画像(=指画像)が文書ページ領域PR1から探索される。探索にあたっては、フラッシュメモリ40の辞書DICに収められた図7に示す辞書画像FG1〜FG15が参照される。辞書画像FG1〜FG15のいずれか1つと符合する部分画像が探知されると、指画像が文書ページ領域PR1に存在するとみなされる。さらに、探知された指画像の色が文書ページの余白の色と近似していなければ、探知された指画像の色を示す数値が変数HandColorに設定される。
【0045】
図6の例では、親指FG_Lを表す部分画像が図7に示す辞書画像FG10またはFG11と符合する。このとき、指FG_Lの色が文書ページRG1の余白の色と近似しないことを条件として、指FG_Lの色を示す数値が変数HandColorに設定される。
【0046】
ページ捲り判別処理2の判別結果は、指画像が文書ページ領域PR1から探知されたとき“ページ捲り動作実行状態”とされ、指画像が文書ページ領域PR1から探知されなかったとき“ページ捲り動作停止状態”とされる。
【0047】
ページ捲り判別処理3では、変数HandColorによって特定される色と同じ色を有する塊画像が文書ページ領域PR1に属する画像データから抽出され、抽出された塊画像の面積が閾値THdmと比較される。図6の例では、親指FG_Lの色が文書ページRG1の余白の色と近似しないことを条件として、文書ページ領域PR1に現れた左手HD_Lを表す画像が抽出され、抽出された画像の面積が閾値THdmと比較される。
【0048】
面積が閾値THdmを上回れば、ページ捲り判別処理3の判別結果は“ページ捲り動作実行状態”とされる。これに対して、塊の面積が閾値THdm以下であるか、或いは変数HandColorが未設定であれば、ページ捲り判別処理3の判別結果は“ページ捲り動作停止状態”とされる。
【0049】
文書ページ撮影タスクでは、このような判別結果の時間的変化に注目してページ捲り動作の終了が検知される。ページ捲り操作の終了が検知されない間、CPU32は、簡易AE処理を繰り返し実行する。この結果、スルー画像の明るさが適度に調整される。
【0050】
これに対して、ページ捲り動作の終了が検知されると、CPU32は、厳格AE処およびAF処理を実行するとともに、静止画取り込み処理を実行する。この結果、ページ捲り動作が終了した時点のシーンを表しかつ明るさおよび鮮鋭度が厳格に調整された画像データが、YUV画像エリア26aから静止画像エリア26bに退避される。
【0051】
退避処理が完了すると、画像修正処理が実行される。画像修正処理では、文書ページ領域PR1を囲う領域が不要画像検出領域DR1として設定され、不要画像検出領域DR1の色が文書ページの余白の色に変更される。この結果、図6の例では、図8に示す要領で不要画像検出領域DR1が設定され、設定された領域の画像が文書ページの余白の色によって塗り潰される。
【0052】
このような処理は、文書ページが捲られる毎に実行され、この結果、1または2以上のフレームの画像データが静止画像エリア26bに退避される。文書ページ撮影を終了するためにシャッタボタン34shが再度操作されると、CPU32は記録処理の実行をメモリI/F36に命令する。メモリI/F36は、静止画像エリア26bに退避された1または2以上のフレームの画像データをメモリ制御回路24を通して読み出し、読み出された画像データを収めた単一の画像ファイルを記録媒体38に記録する。
【0053】
CPU32は、図9に示すメインタスクを動作モードに関係なく実行し、通常撮影モードが選択されたときに図10に示す通常撮影タスクを実行し、そして文書ページ撮影モードが選択されたときに図11〜図13に示す文書ページ撮影タスクおよび図14〜図18に示すページ見開き状態検出タスクを実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ40に記憶される。
【0054】
図9を参照して、ステップS1では現時点の動作モードが通常撮影モードであるか否かを判別し、ステップS3では現時点の動作モードが文書ページ撮影モードであるか否かを判別する。ステップS1の判別結果がYESであればステップS5で通常撮影タスクを起動し、ステップS3の判別結果がYESであればステップS7で文書ページ撮影タスクを起動する。なお、現時点の動作モードが通常撮影モードおよび文書ページ撮影モードのいずれでもなければ、ステップS9で他の処理を実行する。
【0055】
ステップS5,S7またはS9の処理が完了すると、モード切り換えボタン34swが操作されたか否かをステップS11で繰り返し判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、起動中のタスクをステップS13で停止し、その後にステップS1に戻る。
【0056】
図10を参照して、ステップS21では動画取り込み処理を実行する。この結果、スルー画像がLCDモニタ30に表示される。ステップS23ではシャッタボタン34shが半押しされたか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS25に進む一方、判別結果がYESであればステップS31に進む。
【0057】
ステップS25では、簡易AE処理を実行する。この結果、スルー画像の明るさが適度に調整される。簡易AE処理が完了すると、ズームボタン34zmが操作されたか否かをステップS27で判別する。判別結果がNOであればそのままステップS23に戻り、判別結果がYESであればステップS29でズーム倍率を変更(=レンズ12を光軸方向に移動)してからステップS23に戻る。ステップS29の処理の結果、スルー画像の倍率が変化する。
【0058】
シャッタボタン34shが半押しされると、ステップS31で厳格AE処理を実行し、ステップS33でAF処理を実行する。この結果、スルー画像の明るさおよび鮮鋭度が厳格に調整される。ステップS35ではシャッタボタン34shが全押しされたか否かを判別し、ステップS37ではシャッタボタン34shの操作が解除されたか否かを判別する。ステップS37の判別結果がYESであれば、そのままステップS23に戻る。ステップS35の判別結果がYESであれば、ステップS39で静止画取り込み処理を実行し、ステップS41で記録処理の実行をメモリI/F36に命令してからステップS23に戻る。
【0059】
ステップS39の処理の結果、シャッタボタン34shが全押しされた時点のシーンを表す画像データがYUV画像エリア26aから静止画像エリア26bに退避される。また、ステップS41の処理の結果、メモリI/F36は、静止画像エリア24bに退避された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された画像データを収めた画像ファイルを記録媒体38に記録する。
【0060】
図11を参照して、ステップS51では、ステップS21と同様の動画取り込み処理を実行する。この結果、スルー画像がLCDモニタ30に表示される。ステップS53では、シャッタボタン34shが操作されたか否かを繰り返し判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、文書ページ撮影開始操作が行われたとみなしてステップS55に進む。
【0061】
ステップS55ではYUV画像エリア26aに格納された画像データから文書ページを探索し、ステップS57では文書ページが探知されたか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS57に戻る一方、判別結果がYESであればステップS59に進む。ステップS59では、探知された文書ページを覆う領域を文書ページ領域PR1として定義する。
【0062】
ステップS61では定義された文書ページ領域PR1が画像データの90%を占めるようにズーム倍率(=ズームレンズ12の位置)を調整し、ステップS63ではページ見開き状態検出タスクを起動する。ステップS65ではフラグFLG_Page_PRを“0”に設定し、ステップS67ではフラグFLG_Page_PRが“0”を示しかつフラグFLG_Page_CRが“1”を示すという論理積条件が満足されるか否かを判別する。
【0063】
ここで、フラグFLG_Page_PRは、前フレームに相当するタイミングにおいてページ捲り動作が実行状態および停止状態のいずれにあるかを識別するためのフラグである。また、フラグFLG_Page_CRは、現フレームに相当するタイミングにおいてページ捲り動作が実行状態および停止状態のいずれにあるかを識別するためのフラグである。いずれも、“0”が実行状態を示す一方、“1”が停止状態を示す。また、フラグFLG_Page_CRの値は、ページ見開き状態検出タスクによって制御される。
【0064】
ステップS67の判別結果がNOであれば、現時点の状態はページ捲りの途中の状態(FLG_Page_PR=FLG_Page_CR=0)或いはページ捲りが終了した後の状態(FLG_Page_PR=FLG_Page_CR=1)であるとみなし、ステップS69で簡易AE処理を実行してからステップS79に進む。
【0065】
これに対して、ステップS67の判別結果がYESであれば、現時点の状態はページ捲り動作が終了した直後の状態であるとみなし、ステップS71およびS73で厳格AE処およびAF処理を実行するとともに、ステップS75で静止画取り込み処理を実行する。この結果、ページ捲り動作が終了した時点のシーンを表しかつ明るさおよび鮮鋭度が厳格に調整された画像データが、YUV画像エリア26aから静止画像エリア26bに退避される。ステップS75の処理が完了すると、ステップS77で画像修正を実行してからステップS79に進む。ステップS77の処理の結果、文書ページ領域PR1を囲う不要画像検出領域DR1の画像が文書ページの余白の色によって塗り潰される。
【0066】
ステップS79では、フラグFLG_Page_CRの値をフラグFLG_Page_PRに設定する。ステップS81ではシャッタボタン34shが再度操作されたか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS67に戻る一方、判別結果がYESであれば文書ページ撮影終了操作が行われたとみなしてステップS83に進む。
【0067】
ステップS83では1または2以上のフレームの画像データが静止画像エリア26bに退避されているか否かを判別し、判別結果がNOであればそのままステップS53に戻る一方、判別結果がYESであればステップS85で記録処理の実行をメモリI/F36に命令する。メモリI/F36は、静止画像エリア26bに退避された1または2以上のフレームの画像データをメモリ制御回路24を通して読み出し、読み出された画像データを収めた単一の画像ファイルを記録媒体38に記録する。記録処理が完了すると、ステップS53に戻る。
【0068】
ステップS77の画像修正は、図13に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS91では文書ページ領域PR1を囲う領域を不要画像検出領域DR1として設定し、ステップS93では文書ページ領域PR1に属する画像データを参照して文書ページの余白の色を検出する。ステップS95では、不要画像検出領域DR1に属する画像の色をステップS93で検出された色に変更する。ステップS95の処理が完了すると、上階層のルーチンに復帰する。
【0069】
図14を参照して、ステップS101ではフラグFLG_Page_CRを“0”に設定し、ステップS103では変数HandColor_setを“0”に設定する。ステップS105では垂直同期信号Vsyncが発生したか否かを繰り返し判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、ページエッジを参照したページ捲り判別処理1をステップS107で実行する。フラグFLG_Edge_PageTurningは、ページエッジが文書ページ領域PR1に属する画像データから探知されたとき“1”に設定され、ページエッジが文書ページ領域PR1に属する画像データから探知されなかったとき“0”に設定される。
【0070】
ステップS109では、フラグFLG_Edge_PageTurningが“0”を示すか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS111でフラグFLG_Page_CRを“0”に設定してからステップS105に戻る。これに対して、判別結果がYESであれば、人物の指を参照したページ捲り判別処理2をステップS113で実行する。フラグFLG_Finger_PageTurningは、指画像が文書ページ領域PR1に属する画像データから探知されたとき“1”に設定され、指画像が文書ページ領域PR1に属する画像データから探知されなかったとき“0”に設定される。
【0071】
ステップS115では、フラグFLG_Finger_PageTurningが“0”を示すか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS123でフラグFLG_Page_CRを“0”に設定してからステップS105に戻る。これに対して、判別結果がYESであれば、手の色を参照したページ捲り判別処理3をステップS117で実行する。フラグFLG_HandColor_PageTurningは、指画像の色と同色を有して文書ページ領域PR1に存在する塊画像の面積が閾値THdmを上回るとき“1”に設定され、この条件が満足されないとき“0”に設定される。
【0072】
ステップS119では、フラグFLG_HandColor_PageTurningが“0”を示すか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS123でフラグFLG_Page_CRを“0”に設定してからステップS105に戻る。これに対して、判別結果がYESであれば、ステップS121でフラグFLG_Page_CRを“1”に設定してからステップS105に戻る。
【0073】
図14に示すステップS107のページ捲り判別処理1は、図16に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS131では、文書ページを形成する縦エッジの最長部分を文書ページ領域PR1に属する画像データから探索する。探索対象は、詳しくは、傾きθ1が45°以下でかつ文書ページ領域PR1の縦サイズの40%以上の長さを有する1または2以上の線分のうち最長の線分である。探知された線分の長さは、変数EhL1に設定される。
【0074】
ステップS133では、探索対象が探知されたか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS145でフラグFLG_Edge_PageTurningを“0”に設定し、その後に上階層のルーチンに復帰する。一方、判別結果がYESであればステップS135に進み、ステップS131で探知された線分の延長線上にある線分を文書ページ領域に属する画像データから検出する。検出された線分の長さは、変数EhL2に設定される。
【0075】
ステップS137では、変数EhL1およびEhL2の総和が文書ページ領域PR1の縦サイズの70%以上であるか否かを判別する。また、ステップS139では、変数EhL1およびEhL2の総和が文書ページ領域PR1の縦サイズの50%以上であるか否かを判別する。
【0076】
ステップS137の判別結果がYESであれば、ステップS147でフラグFLG_Edge_PageTurningを“1”に設定し、その後に上階層のルーチンに復帰する。ステップS137の判別結果およびステップS139の判別結果がいずれもNOであれば、ステップS145の処理を経て上階層のルーチンに復帰する。
【0077】
ステップS137の判別結果がNOである一方、ステップS139の判別結果がYESであれば、文書ページを形成する横エッジをステップS141で探索する。探索対象は、詳しくは、ステップS131で探知された線分との交差角度であるθ2が60°〜100°の範囲に属しかつ文書ページの横サイズの70%以上の長さを有する線分に相当する。ステップS143ではこのような線分が探知されたか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS145の処理を経て上階層のルーチンに復帰する一方、判別結果がYESであればステップS147の処理を経て上階層のルーチンに復帰する。
【0078】
図15に示すステップS113のページ捲り判別処理2は、図17に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS151では、指画像を文書ページ領域から探索する。探索にあたっては、辞書DICに収められた辞書画像FG1〜FG15が参照される。ステップS153では、指画像が探知されたか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS155でフラグFLG_Finger_PageTurningを“0”に設定し、その後に上階層のルーチンに復帰する。
【0079】
判別結果がYESであれば、探知された指画像の色(厳密には指の肌の色)をステップS157で検出し、検出された色がページの余白の色に近似するか否か(検出された色を定義するパラメータ値が余白の色を定義するパラメータ値を含む既定の範囲に属するか否か)を判別する。判別結果がYESであれば、そのままステップS165に進む一方、判別結果がNOであれば、ステップS161〜S163の処理を経てステップS165に進む。ステップS161では、変数HandColor_setを“1”に設定する。ステップS163では、ステップS157で検出された色を示す数値を変数HandColorに設定する。ステップS165ではフラグFLG_Finger_PageTurningを“1”に設定し、設定が完了すると上階層のルーチンに復帰する。
【0080】
図15に示すステップS117のページ捲り判別処理3は、図18に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS171では、変数HandColor_setが“1”を示すか否かを判別する。判別結果がNOであれば、ステップS179でフラグFLG_HandColor_PageTurningを“0”に設定し、その後に上階層のルーチンに復帰する。判別結果がYESであればステップS173に進み、変数HandColorによって特定される色と同じ色を有する塊画像を文書ページ領域に属する画像データから抽出する。ステップS175では、抽出された塊画像の面積が閾値THdmを上回るか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS179の処理を経て上階層のルーチンに復帰する一方、判別結果がYESであればステップS177でフラグFLG_Finger_PageTurningを“1”に設定してから上階層のルーチンに復帰する。
【0081】
以上の説明から分かるように、イメージャ18は、撮像面で捉えられたシーンを表す生画像データを繰り返し出力する。文書ページ撮影モードが選択されると、CPU32は、撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義し(S55~S59)、定義された文書ページ領域に属する部分画像データからページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する(S107, S113, S117)。CPU32はまた、探索処理の結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知し(S67)、検知タイミングでイメージャ18から出力された生画像データに基づくYUV形式の画像データを静止画像エリア26bに抽出する(S71~S75)。これによって、文書ページの撮像性能が向上する。
【0082】
なお、この実施例では、マルチタスクOSおよびこれによって実行される複数のタスクに相当する制御プログラムは、フラッシュメモリ40に予め記憶される。しかし、図19に示すように通信I/F42をディジタルカメラ10に設け、一部の制御プログラムを内部制御プログラムとしてフラッシュメモリ40に当初から準備する一方、他の一部の制御プログラムを外部制御プログラムとして外部サーバから取得するようにしてもよい。この場合、上述の動作は、内部制御プログラムおよび外部制御プログラムの協働によって実現される。
【0083】
また、この実施例では、CPU32によって実行される処理を上述の要領で複数のタスクに区分するようにしている。しかし、各々のタスクをさらに複数の小タスクに区分してもよく、さらには区分された複数の小タスクの一部を他のタスクに統合するようにしてもよい。また、各々のタスクを複数の小タスクに区分する場合、その全部または一部を外部サーバから取得するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0084】
10 …ディジタルカメラ
12 …ズームレンズ
18 …イメージャ
22 …信号処理回路
26 …SDRAM
32 …CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段、
前記撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義手段、
前記撮像手段から出力された画像のうち前記定義手段によって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索手段、
前記探索手段の探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知手段、および
前記検知手段の検知に対応して前記撮像手段から出力された画像を抽出する抽出手段を備える、電子カメラ。
【請求項2】
前記探索手段は人物の指を表す指画像を前記1または2以上の特徴画像の1つとして探索する指画像探索手段を含む、請求項1記載の電子カメラ。
【請求項3】
前記探索手段は前記指画像探索手段によって探知された指画像の色に相当する色と基準を上回る面積とを有する部分画像を前記1または2以上の特徴画像の1つとして探索する特定画像探索手段をさらに含む、請求項2記載の電子カメラ。
【請求項4】
前記探索手段は前記指画像探索手段によって探知された指画像の色が文書ページの余白の色に近似するとき前記特定画像探索手段の処理を制限する制限手段をさらに含む、請求項3記載の電子カメラ。
【請求項5】
前記検知手段は前記1または2以上の特徴画像にそれぞれ対応する1または2以上の探索結果の少なくとも1つが探知を示す状態から前記1または2以上の特徴画像にそれぞれ対応する1または2以上の探索結果のいずれもが非探知を示す状態への遷移を前記ページ捲り動作の終了として検知する、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項6】
前記定義手段によって定義された文書ページ領域のサイズに適合するようにズーム倍率を調整する調整手段をさらに備え、
前記探索手段は前記調整手段の処理の後に探索処理を実行する、請求項1ないし5のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項7】
前記抽出手段によって抽出された1または2以上の画像を収めたファイルを作成する作成手段をさらに備える、請求項1ないし6のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項8】
前記抽出手段によって抽出された画像のうち前記定義手段によって定義された文書ページ領域を囲う領域に属する部分画像を文書ページの余白の色を有する単色画像に修正する修正手段をさらに備える、請求項1ないし7のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項9】
撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段を備える電子カメラのプロセッサに、
前記撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義ステップ、
前記撮像手段から出力された画像のうち前記定義ステップによって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知ステップ、および
前記検知ステップの検知に対応して前記撮像手段から出力された画像を抽出する抽出ステップを実行させるための、撮像制御プログラム。
【請求項10】
撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段を備える電子カメラによって実行される撮像制御方法であって、
前記撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義ステップ、
前記撮像手段から出力された画像のうち前記定義ステップによって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知ステップ、および
前記検知ステップの検知に対応して前記撮像手段から出力された画像を抽出する抽出ステップを備える、撮像制御方法。
【請求項11】
撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段、および
メモリに保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサを備える電子カメラに供給される外部制御プログラムであって、
前記撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義ステップ、
前記撮像手段から出力された画像のうち前記定義ステップによって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知ステップ、および
前記検知ステップの検知に対応して前記撮像手段から出力された画像を抽出する抽出ステップを前記内部制御プログラムと協働して前記プロセッサに実行させるための、外部制御プログラム。
【請求項12】
撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段、
外部制御プログラムを取り込む取り込み手段、および
前記取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリに保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサを備える電子カメラであって、
前記外部制御プログラムは、
前記撮像面で捉えられたシーン内で文書ページ領域を定義する処理を文書ページ撮像モードに対応して実行する定義ステップ、
前記撮像手段から出力された画像のうち前記定義ステップによって定義された文書ページ領域に属する部分画像からページエッジを含む1または2以上の特徴画像を探索する探索ステップ、
前記探索ステップの探索結果に基づいてページ捲り動作の終了を検知する検知ステップ、および
前記検知ステップの検知に対応して前記撮像手段から出力された画像を抽出する抽出ステップを前記内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する、電子カメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−46376(P2013−46376A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185031(P2011−185031)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】