説明

電子キー付分配システム及びその設置と使用の関連方法

機械的キーの必要性を排除するために、電子的に電力供給されたキー装置及び/又は補充容器と関連した識別コードを利用する分配システムを開示する。装置の1つの実施例は、流体補充容器と関連した高周波識別タブ又はバーコードに記憶された一致コード、及びディスペンサーハウジングと関連した識別コードを利用する。コントローラによる両コードの一致は、或るタイプの操作機構を介するディスペンサーの継続的な使用を可能にする。別の実施例は、一致コードを有するキーを使用する。さらに別の実施例は、キーとディスペンサーハウジングが一致するコードを有していない場合に、ディスペンサーのプッシュバーの使用を防止するためにブロッキング機構を使用する。また別の実施例は、ディスペンサーハウジングへの最初のアクセスを許すためにディスペンサーの識別コードと一致する一致コードを有するキーの使用を必要とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に分配システムに関する。特に、本発明は、選択されたディスペンサー内に或るタイプの材料だけが設置されるのを可能にし、要望により、選択された配給業者によって設置されるのを可能にするキー付ディスペンサーに関する。より具体的には、本発明は、電子キー付流体分配システムに関する。
【背景技術】
【0002】
レストラン、工場、病院、浴室及び家庭で使用するために流体ディスペンサーを提供することはよく知られている。これらのディスペンサーは、例えば、石けん、抗菌性クレンザー、殺菌剤、ローションなどの流体を含んでもよい。ディスペンサーに何らかの種類のポンプ作動機構を提供することも知られており、ユーザはレバーを押すか引くかして、一定量の流体をユーザの手の中に分与する。「ハンドフリー」ディスペンサーもまた使用してもよく、ユーザは単に自分の手をセンサの下に置くだけで、一定量の流体が分配される。関連した種類のディスペンサーを使用して、粉末又はエアロゾル材料を分配してもよい。
【0003】
ディスペンサーは一定量の流体を直接保持してもよいが、それは、扱いにくく提供することが困難であることがわかった。そのため、一定量の流体を保持しポンプ及びノズル機構を備える補充袋又は容器を使用することが知られている。これらの補充袋は、厄介さがなく容易に設置されるため有利である。ディスペンサーは、使用量をモニタして補充袋が少量のときを示すことができ、且つ、他のディスペンサー状態情報を提供することができる。
【0004】
これらの流体材料の製造業者は、様々な場所にディスペンサーを設置し且つディスペンサーに製造業者の製品を置くように配給業者に協力を求める。さらに、製造業者は、ディスペンサーハウジングに正しい補充容器を入れるために配給業者を信頼する。例えば、病院職員が抗菌石けんを欲しいときに保湿ローションが出て来たらかなり動揺することになる。従って、製造業者は、適正な補充袋のみが対応流体ディスペンサーに設置されるように流体補充袋の各種類用にキー付ノズル及びポンプ機構を提供する。
【0005】
配給業者は、競争相手ではなく自分たちだけがディスペンサーを補充することができるようなキー付システムを好む。未承認の配給業者による補充容器の交換は、「スタッフィング」と称されることもある。製品とディスペンサーとの適合性を確実にするためにディスペンサーと流体補充容器との間にキー付けを提供するのに加えて、キー付けを使用して配給業者の競争相手が配給業者の商売を獲得しないことを確実にする。競争相手が自分の製品を製造業者のディスペンサーに詰め込まないことも製造業者には重要である。そのような活動は、製造業者が、典型的に原価以下で販売されるディスペンサーから十分な経済的利益を得るのを防害する。
【0006】
機械的キーは、適正な補充容器が適正なディスペンサー内に設置され且つ配給業者が顧客を維持するのを確実にするのに有用であるが、これらのキー付システムは不十分であることがわかった。例えば、配給業者の競争相手が自分の補充パッケージを配給業者のディスペンサー装置に設置することができない場合には、競争相手はキー付機構を除去するか改造することがある。そのため、粗悪な流体が特定のディスペンサー内に設置されることがあり、好適な配給業者が売り上げを失う。機械的キー付けはまた、互いに適合可能である特別なノズル及びディスペンサーを設計するために、製造業者が引き受ける大きな機械コストを必要とする。言い換えると、各ディスペンサーは、特定の製品、特定の配給業者、及び、おそらくは特定の場所にさえ、キー付けされなければならない。従って、特定のキーを備えた補充袋を維持するための在庫コストが大きい。そのような補充袋を製造するための準備期間が、非常に長くなることもある。さらに、特定のキー付装置の特定の識別は失われるか又は損傷されることもあり、そのため、いずれの種類のキー付構成が補充袋に必要であるかを決定することが困難である。
【0007】
ディスペンサーに組み合わされる製品の種類を制御する1つの試みは、米国特許第6,431,400号に開示されている。この特許には、磁石を検出してオンオフスイッチを効果的に閉じるために、ハウジング内に適正に配向されなければならない埋め込み磁石を備えたウェーハを使用する補充袋が開示されている。磁石が検出されない場合には、ディスペンサーは使用不可になる。この特許に開示された装置は、その述べられた目的には有効であるが、補充容器を設置するために特別な配向が必要であるため、不十分である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、業界では、容器の配向にかかわりなく、補充容器と受取ハウジングとの間でデータの交換を提供する分配システムが必要である。データの交換は、キー付システムの改良を可能にし、これは、各新規配給業者に必要な且つディスペンサーと関連づけるのに必要な各新規製品用に必要な大きな機械コストを排除する。適正な材料が適正なディスペンサー内に設置されるのを確実にするために流体ディスペンサー用の改良されたキー付システムも必要である。配給業者が適正な補充材料を使用するのを確実にするために配給業者へ送られる補充袋の数を制御する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述を考慮すると、本発明の第1の態様は、電子キー付分配システム及びその設置と使用の関連方法を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、詳細な説明が進むにつれて明らかになるものであるが、分配システムによって達成され、このシステムは、ハウジングと関連する第1のデータ通信装置を有するハウジングと、材料を保持し、補充容器と関連する第2のデータ通信装置を有し、ハウジング内に収容可能な補充容器と、ハウジング及び補充容器の一方と関連して、材料の分配を可能にする操作機構と、第1及び第2のデータ通信装置と通信して、それらの間のでデータの共有を容易にするとともに、操作機構を選択的に作動するコントローラと、を包含する。
【0011】
本発明の他の様相は、補充容器をディスペンサーに設置する方法によって達成され、この方法は、第1のデータ通信装置をハウジングと関連させること、第2のデータ通信装置をハウジング内に収容可能な補充容器と関連させること、操作機構をハウジング及び補充容器の一方と関連させること、第1及び第2のデータ通信装置の間の通信を制御すること、及び、制御ステップの結果として操作機構を選択的に作動させること、を包含する。
【0012】
本発明のこれらの態様及び他の態様、及び、従来の先行技術の形態に対する利点は、下記の説明から明らかになるが、本願に記載され且つ請求される改良によって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の目的、技術及び構造を完全に理解するために、下記の詳細な説明及び添付の図面を参照しなければならない。
【0014】
背景技術を読むことから、分配システムの主な必要性は、製造業者のディスペンサーに又は製造業者によって公認された配給業者によって提供されたディスペンサーに、競争相手の補充容器を「スタッフィングする」ことを防止する能力であることが認識される。本願に開示された模範的なシステムは、補充容器に連結された通信装置とディスペンサーハウジングに連結された通信装置との間でデータを共有するのを容易にすることによって、この必要性を満たす。データの共有として、補充容器内の材料の種類、補充容器の識別コード、補充容器内の濃度率、配給業者の識別コード、品質管理情報例えば製造日及びロットサイズ、ポンプ及び/又はノズルのサイズ、ディスペンサーに連結されたポンプ作動機構の種類、ディスペンサーの場所の種類[レストラン、病院、学校、工場等]、ディスペンサーの使用歴、などが挙げられるが、それらに限定されない。参照された通信装置は、バーコード、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、高周波識別(RF ID)タグ又はスマートラベル、及び、関連媒体を含んでもよいが、それらに限定されない。RF IDタグは好適な通信装置になり、これらは、電気的アンテナ、誘導アンテナ又は容量性アンテナを使用するチップ装置を含むか、あるいは、マイクロ波リフレクタ、遠隔磁気学、トランジスター又はトランジスターレス回路を利用するチップレス装置を含むことが予見される。そして、通信装置は、どちらのモードが選択されようが、装置に記憶されたデータを変化、アップテート及びロックする能力を備える。
【0015】
補充容器、ハウジング又はスタンドアロン型装置のいずれかに連結され得るマイクロプロセッサベースのコントローラは、通信装置の間のデータを共有するのを容易にするために使用されることが好ましい。そして、コントローラが行う通信装置のモニタリングに基づいて、コントローラは、分配システムの使用を可能にするいずれの数の操作機構を制御する。コントローラはまた、単一のディスペンサーが1つ以上の補充容器から材料を受け取り分配するのを可能にしてもよく、又は、1つ以上のディスペンサーの制御を可能にしてもよい。
【0016】
スタンドアロン型装置は、ディスペンサーハウジングが受け取ることができる電子プラグ又はキーであってもよい。実際、キーは、電力供給装置、第1又は第2の通信装置及びコントローラを提供してもしなくてもよい。前記特徴及び選択肢は、適切であるとみなされるように、配給業者又は製造業者によって望まれる安全特徴に依存して、選択されてもよい。
【0017】
本願に開示されたディスペンサーは、一定量の流体を分配するために、プッシュバー機構又は「ハンドフリー」機構のいずれかの操作機構を使用してもよい。プッシュバー機構は、測定された量の流体を分配するために、補充容器によって担持されたポンプ機構を作動するバーを、ユーザが押すことによって操作される。「ハンドフリー」機構は、その例が、米国特許第6,390,329号に開示されており、これは、参照してここに組み込まれ、個人の手の存在を検出し次いで測定された量の流体を分配するセンサを使用する。操作機構はまた、補充容器を担持するハウジングへのアクセスを可能にするいずれのラッチング構成要素も含んでもよい。言い換えると、補充容器へのアクセスを防止するために、ラッチ又は一連のラッチが使用されてもよい。その場合、コントローラがラッチ機構のロック解除を防止するならば、分配システムは有効でなくてもよい。又は、コントローラは、補充容器に連結されたポンプを制御する機構と作用的であってもよく、通信装置の不適合が、ポンプの作動を妨げてもよい。
【0018】
ハンドフリーディスペンサー及び状態情報を提供する他のディスペンサーを操作するために、流体ディスペンサーハウジング内に低電圧電池等の電源を備えることが知られている。従って、流体ディスペンサー内に含まれる電池を使用して、コントローラ及び特定のディスペンサーのディスプレイを操作してもよい。言い換えると、内部電力を使用して、キー又は補充容器が設けられた通信装置を読み取ってもよい。代替例において、且つ、先に注記されたように、電力は、ディスペンサー内に挿入された電子キーによって外部から提供されてもよい。この特徴は、電力供給装置を各ディスペンサーへ提供する手間を省き、放電した電池を交換するのにかかるコストを節約する。
【0019】
上記に挙げられた特徴は、有意に改良された操作特徴を備えた分配システムを提供する。実際、通信装置の使用及びコントローラによって容易にされる情報の交換は、システムを選択的に有効にするだけではなく、システムのモニタリングも提供する。追加システム情報を収集することによって、ディスペンサーのユーザ、配給業者及び製造業者の必要性に合致することができる。例えば、ディスペンサーの使用頻度は、操作のピーク時間、指定された時間期間内での使用などと合わせて決定することができる。下記の詳細な検討から認識されるように、異なる実施形態の様々な特徴が、いずれの数の組み合わせで、及び、1つ又は複数のディスペンサーで使用されてもよい。従って、好適な実施形態を述べる下記の詳細な説明及び図面が参照される。
【0020】
内部電子キー、電子ロックアウトシステム及び
内部電力を使用する流体分配システム
次に、図面、特に図1〜5を参照すると、本発明による分配システムが全体として符号100で示されているのがわかる。ここに示されたシステム100及びすべての分配システムは、好適には流体材料の分配のために使用される。しかし、システムはまた、粉末、ペレット又はエアロゾルタイプ材料を分配するために使用されてもよい。分配システム100は、壁又はコラムに固定又は取り付けられ得るバックプレート104を有するハウジング102を含む。ここに示されたディスペンサーシステムは好適には壁取付け式であるが、本発明の概念は、あらゆるフリースタンド式又は他の取付け式流体分配装置に適用可能であることが認識される。可動のフロントカバー106はバックプレート104に連結され、ハウジング102内に収納された構成要素にアクセスできるようにフロントカバーの取外しを可能にするために、ラッチ掛けされ及び/又はヒンジ留めされてよい。情報ディスプレイパネル108はカバー106に設けられてよい。パネル108は、電池が弱いこと、流体が少ないことをユーザに知らせるための照明されたインジケータを提供し、及び/又は、タイマー、カウンターなどのような分配装置のプログラム可能な特徴を提供してよい。
【0021】
図2Aに最も良く示されるように、補充容器又は袋は、全体として符号110で示される。容器110は、典型的に、製造業者の流体材料112を受け取って密封される柔軟なプラスチック材料である。容器110の底端部には、ノズル116が延在するポンプ機構114が固定されている。よく文書化されているように、ポンプ機構114は、押した際にノズル116を開き測定された量の流体を分配できるポンプドームであってよい。証印118が袋の任意の表面に配置されてよい。証印118は、流体材料、成分、製作年月日及び他の適正な製品情報に関する情報を含む。本実施例では、電子タグ122の形状のデータ通信装置は、容器110に担持され又は取り付けられる。好適な実施例では、タグは、アンテナを組込んでも組込まなくてもよい高周波識別(RF ID)タグである。タグは、また、「一致」識別コードを記憶すると共に、袋内に封入された材料、ポンプのサイズ、流体材料の容量などものに関する他の関連情報を入れていてよい電子メモリ装置を含む。さらに、タグ122は情報を記憶され及び/又は製造業者の設備でプログラムされ、また製造業者による場合以外は容易に変更又は消去されない情報を含んでいることが認識される。図2Bに示されるように、タグ122に記憶された同一形式の01情報及び「一致」コードを入れているバーコード128が使用されてもよい。
【0022】
次に、図3を参照すると、ハウジング102は補充品キャリヤ132を含むことがわかる。キャリヤ132はバックプレート104に取り付けられ、補充容器110を所定位置に保持するように機能する。キャリヤ132は、容器のための構造支持体を提供するとともに、ポンプ機構が適正に収納されることを保証するように、ポンプ機構114及びノズル116を収容するスロット134を設けている。補充品キャリヤ132は、補充品キャリヤ132の動きを許して補充容器110の挿入及び引き抜きを容易にするために、バックプレートに対して枢動可能なヒンジ136を含んでいてよい。
【0023】
フロントカバー106は、バックプレート104から延びるラッチバー142とかみ合うラッチ140を上面に設けた裏面138を有する。ラッチバー142はフロントカバー106の開閉運動を可能にするように手動で又は自動的に作動されてよいことが認識される。
【0024】
裏面138は、概略図においてVとして示された複数の電池146を担持してよい。これらの電池146は流体ディスペンサーのための「内部」電力を提供する。言い換えると、ここに示された実施例のうちのいくつかでは、電力は、ハウジング内に格納された適切な電圧の電池によって内部に提供される。また、裏面138には、モータ、伝動装置及びハンズフリー装置の操作用のセンサを入れるモータハウジング148が取り付けられる。簡潔に、補充容器が設置されると、センサはノズル116の近くで各個人の手の存在を検知する。その後、センサは、モータハウジング内に入れてあるモータに、ポンプアクチュエータ150に伝達される回転力を発生させる。ポンプアクチュエータ150は、フロントカバーが閉じている時にポンプ機構114に接触し、それから、ポンプ機構が測定された量の流体を分配する。総体として、前記構成要素は操作機構として参照されてよい。
【0025】
図4に示されるように、全体として符号151で示された通信システムは、ハウジング102内に入れてある。システム151は、典型的に、ディスペンサーの他の特徴を働かせるのに利用される電子部品の一部であるが、システム151は別個のモジュール内に入れることができる。システム151は、カバー106が閉じている時にタグ122との通信を可能にする検出器152を含む。代替案では、検出器152はバーコードを検知し同様の情報を提供できることが認識される。
【0026】
システム151の別の部分は、補充容器と関連した通信装置及びハウジング102と関連した別の通信装置とで操作情報を送受するコントローラ156である。コントローラ156は、流体分配システム100の操作特徴の実行に必要なハードウェア、ソフトウェア及びメモリ装置を含む。これに関し、システム151の一部であるメモリ装置158は、コントローラ156に接続され、メモリ装置それ自体は、配給業者の「識別コード」及び他の関連情報を入れてあり、この情報は電力損失の場合でさえもメモリ装置158に記憶維持される。また、コントローラ156は、流体ディスペンサーの通常操作に関する目的のために情報をディスプレイ108へ伝達するが、システム151の操作に関する情報及び配給業者及び/又は製造業者と関連した識別コードに関する情報を提供するのにも利用されてよい。識別コードは、製造業者によってメモリ158へ記憶されるかプログラムされる。理想的には、製造業者だけが、メモリ158に記憶された情報を記憶、変更又は消去することができる。従って、ハンズフリー装置のセンサが各個人の手の存在を検知すると、この情報はコントローラ156に転送され、コントローラはモータ154の作動を開始させて、アクチュエータ150を印加し測定された量の流体を分配する。
【0027】
簡潔に、容器110が補充品キャリヤ132に設置され、フロントカバーが閉じられる[閉じる必要はないが]と、通信システム151は印加され、検出器152は一致コードを読み取る。その後、コントローラ156は一致コードを識別コードと比較する。両コードが一致する場合、ディスペンサー100は通常操作を続ける。両コードが一致しない場合、通信システムがリセットされるまで、コントローラ156及びディスペンサーはシャットダウンする。このリセットは、適正な一致コードを有する異なる容器110を設置することにより、あるいは他の手段により行われてよい。
【0028】
次に、図5を参照すると、流体ディスペンサー100のための操作フローチャートが全体として符号160で示されていることがわかる。流体ディスペンサーの操作ステップは2連のステップに分離可能である。第1連のステップは、全体として符号162で示され、製造業者によって行われる容器及びディスペンサーの製造ステップに関する。第2連のステップは、全体として符号164で示され、これらのステップは、典型的に、分配装置を設置する配給業者によって行われ、補充容器が空になった場合に補充容器を交換する。
【0029】
製造ステップ162は、分配装置の製造業者が配給業者識別コードをディスペンサーメモリ装置158に記憶する第1のステップ166を含む。ディスペンサーは、補充容器を備えて、あるいは、補充容器なしで配給業者に送られる。どんな場合も、ステップ168で、製造業者は補充容器を製造し、容器一致コードをタグ122に記憶する。代替案では、情報は、バーコード又は他の電子的に読み取り可能な記憶装置に記憶されてよい。ステップ170で、補充容器は予め指定の配給業者に送られる。
【0030】
補充容器を受け取った際に、配給業者は、ステップ172で、ディスペンサーハウジング102を所定の方法で開く。このステップは、コントローラ156を非作動にし得る。その後、配給業者は空の補充容器110を取り外し、それを満杯の補充容器と適正な位置に交換する。この交換により、タグ122がコード検出器152のすぐ近くを通り、検出器が通信システム151及びコントローラ156を印加するので、通信システム151により行われる検出ルーチン174を起動する。ステップ176で、コントローラ156はタグから一致コードにアクセスし及び/又は検索し、この一致コードをメモリ装置158に記憶された配給業者識別コードと比較する。袋の「一致」識別コードが配給業者の識別コードと一致しないことをコントローラ156が判定した場合、ステップ178で、コントローラ156はシステム100の操作機構を無効にする。しかしながら、ステップ176で、袋識別コードが配給業者識別コードと一致することが判定された場合、ステップ180で、コントローラ156は操作シーケンスを継続可能にし、ディスペンサーは使用の準備ができる。ステップ178で、システム100が無効にされた場合、コントローラ156は、エンドユーザが事情を調査できるようにステップ172に戻り、不適正な補充容器がハウジングに設置されていたか否かを判定することができる。あるいは、エンドユーザは、その問題の原因を判定するために製造業者と連絡をとる必要がある。
【0031】
この実施例は、無許可の補充容器が設置されていることが判定された場合に、ディスペンサーの使用をロックアウト又はシャットダウンするための巧妙で且つコスト的に有効な手段を提供する。そのため、システム100は多数の利点を備えている。主要なことは、ポンプ・ノズル機構及びこのポンプ・ノズル機構を収容するハウジングの開口のためのキー工作機械設備コストが排除されることである。また、各配給業者ベースの非能率的な対応したキーの維持、製造手順、及びこれと関連する分配問題ためのコストは、大幅に縮小される。さらに、この電子キーイングシステムは最小の工作機械設備を必要とし、補充容器の製造において実施するのが比較的容易である。本実施例のさらに別の利点は、任意の数のユーザ識別コードが利用可能で、配給業者コードを追加するためのコストペナルティがないことである。また、システム100は製造の複雑さ及び在庫の要求を軽減している。そして、不適正な補充容器が設置された場合にシステムが非作動となるので、このシステムによってセキュリティが増強される。
【0032】
外部電子キー、電子ロックアウトシステム及び
内部電力を利用する流体分配システム
次に、図6〜9を参照すると、本発明の概念に従って作られた他の流体分配システムが、全体として符号200で示されていることがわかる。分配システム200は、前記実施例に記載したのと同じであるが修正を加えた多数の構成要素を使用する。特に、システム200はハウジング102を含むが、バックプレート104は電子キーを受け入れるためのキーポート202を設けている。好適な実施例では、キーポート202は標準の雌型電話線受ジャックである。しかしながら、データと電力を伝送できる任意のタイプのコネクタが使用されてよいことが認識される。事実、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コネクタシステムを使用することができる。どんな場合も、キーポート202は、図7に示され全体として符号206で示された電子キーを受け入れる。
【0033】
電子キー206は、成型品又はクラムシェル構造であるハウジング208を含む。ハウジング208は、好適な実施例ではポート202に適合可能な4ピン電話ジャックであるプラグ210を保持する。ハウジング208に繋いであるものは、キーが使用されていない場合にプラグのピンを保護するためのキャップ212である。ハウジング208からさらに延びるものは、複数のキーを保持するリングに電子キーを取り付けできるようにするキーリング214である。この特定の実施例のために利用されるものではないが、ハウジング208は充電器ポート216を設けていてよい。後述するように、電池はハウジング208内に封入され、充電器ポート216へのアクセスにより充電されてよい。このような変更は、電池又は他の電力がディスペンサーハウジング内に供給されず、電力が通信システム151及び関係する構成要素を起動するのに使用されることが必要とされる場合に、利用される。
【0034】
次に、図8を参照すると、電子キーはハウジング208内に幾つかの内部構成要素を含むことがわかる。この特定の実施例では、もし必要ならば、キー206はキーコントローラ220を含み、このキーコントローラは、通信システム151、特にディスペンサー200内に設けたコントローラ156と通信するために必要なハードウェア、ソフトウェア及びメモリを入れてある。キーコントローラ220は、キーカウンター222及びキーメモリ装置224を含み、あるいは、これらと通信状態にある。キー206は、キーコントローラ220とディスペンサーコントローラ156とを通信できるようにキーポート202内に受け入れ可能である。簡潔に、システム200は、キー206に記憶された「一致」コードを配給業者の識別コードと比較する通信システム151及びコントローラ156によって作動する。これら2つの間で一致が得られない場合、操作機構は無効になり、システム200がシャットダウンされる。また、キーが所定回数を使用されている場合にはシステム200がシャットダウンされるように、キーによってカウントが維持されてよい。
【0035】
次に、ディスペンサー及び容器・袋を製造するための、またキー206をシステム200で利用するの操作ステップを示す図9が参照される。操作フローチャートは、全体として符号250で示されており、全体として符号252で示された一連の製造ステップと、全体として符号254で示された補充品交換ステップとを含む。製造ステップ252に関して、第1ステップ256は、製造業者が配給業者識別コードをディスペンサーメモリ装置158に記憶することが示されている。ステップ258で、製造業者は所定数の補充容器110を製造する。ステップ260で、製造業者は、もし望まれれば、「一致」識別コード及びステップ258で製造された補充容器の数をキーメモリ224に記憶する。特に、所定値と関連した補充容器の数が、キーカウンター222に記憶される。ステップ262で、製造業者は、補充容器及びこれら補充容器と関連したキーを配給業者へ送る。キーは補充容器を備えた箱に含まれていてもよいし、あるいは、セキュリティの理由で別個に送られてもよい。
【0036】
符号254で示された設置ステップは、配給業者がキーポート202にキー206を挿入するステップ266を含む。これにより、通信システム151及びコントローラ156を起動する。ステップ268で、ハウジングは開かれ、古い補充容器が取り外され、そして新しい補充容器が設置される。この実施例において、補充容器は高周波IDタグ又はバーコードラベルのような通信装置を設けることを必要とされていないことが認識される。どんな場合も、キーを設置することで、コントローラ156は、メモリ158に記憶されたディスペンサー識別コードをキーメモリ224に記憶された一致コードと比較するためにキーコントローラ220と通信し、その点で、キーは通信装置として機能する。従って、ステップ270で、コントローラ156は、一致コードが配給業者識別コードと一致するか否かを判定する。両コードが一致しない場合、ステップ272で、操作機構[モータ154、アクチュエータ150及び関係する構成要素]は無効にされ、システムの使用が防止される。そのような無効の指示は、ユーザに不適正なキー等が挿入されたことをユーザに指示するように、ディスプレイ108に示されてよい。ステップ270に続き、コントローラ156は、コントローラ156内に残るカウント数に関してカウンター222から照会する。カウントが0に等しいことが判定された場合、プロセスは再びステップ272に進み、ディスペンサーコントローラ156は無効にされる。これにより、補充品の特定数を特定の配給業者及び特定の位置にも関連づけることができる。言い換えると、一度キーと関連した設定回数の補充品が使い尽くされると、新しいのキーが必要とされることが明白である。この情報はまたディスプレイ108上に表すことができる。ステップ280で、カウントが0に等しくないことが判定された場合、プロセスはステップ282に進み、コントローラ220はカウンター222をディクリメントする。当業者には、ダウンカウンターを使用する代わりに、アップカウンターも使用できることが認識される。どんな場合も、ステップ284で、コントローラ156は、この場合には少なくともモータ154及び分配機構150を含む操作機構の使用を可能にするために起動される。最後に、ステップ286で、キーは取り外され、ユニットは操作の準備ができる。
【0037】
上述したシステム200は、ほぼ、ウォッシュタイマーを設けて装置の使用のカウント数を主として得るために、また、装置の操作状態に関する他の情報を提供すために電池電力源を使用するハンズフリー装置又はディスペンサー装置である。また、電力源は、キー206の存在を判定するために、また、ディスペンサーの識別コード及びキーの一致コードに関して予め記憶された情報を比較するために使用されてよい。
【0038】
この特定の実施例は、前記実施例において列記された理由のすべてにとって有益である。さらに、この実施例は、製造業者が特定のロットにおいて使用される補充品の数を制御することを可能にし、キーを特定のロットの補充容器と関連させることができる。従って、1ロットの補充容器のすべてが使い尽くされると、配給業者は、ハウジングへのアクセスを許すキーと共に、補充製品の新たな製造を実行するために、製造業者と連絡をとらなければならない。
【0039】
外部電子キー、機械的ロックアウトシステム及び
内部電力を利用する流体分配システム
次に、図10〜13を参照すると、外部電子キー、機械的ロックアウト及び内部電力を利用する流体分配システムが、全体として符号300で示されていることがわかる。この特定の実施例を実行するために、図10において全体として符号132で示された補充品キャリヤに修正がなされる。特に、キャリヤ132は、垂直に側壁304が延びるキャリヤ壁302を含む。キャリヤ壁302は、ポンプ機構114及びノズル116を収容する開口306を設けている。キャリヤ壁302はまた、窓308及び内側に延びたポケット310を設けている。壁304の底端部から延びているものは、図1で既に識別されたラッチ142である。キャリヤ壁302を貫通するものは、開口306の周辺のまわりに配置された複数のシェルスロット314である。開口306の下方に位置して壁302を貫通するものは、ラッチスロット316である。
【0040】
窓308のすぐ近くで組み合わせられポケット310内に収容されるものは、全体として符号320で示された検出器・ロックアウトアセンブリである。アセンブリ320はキャリヤ壁302に取り付けられ、操作機構の主構成要素を形成する。アセンブリ320の操作構造及び利点はさらに詳細に後述される。
【0041】
シェル330はキャリヤ壁302に連結され、ロックアウトアセンブリ320をそれらの間に閉じ込める。シェル330は、開口306と整合するフレームスロット334を有するフレーム332を含む。補充容器が補充品キャリヤ132内に挿入されると、フレームスロット334及び開口306は一緒にポンプ機構114及びノズル116を支持することが認識される。フレーム332から延びるものは、シェルスロット314に受け入れかみ合う複数のシェルタブ336である。フレーム332はまたアセンブリ隔室338を設けていて、アセンブリ320がこの隔室内に収容され、シェル330とキャリヤ壁302との間に閉じ込められる。アセンブリ隔室338は、フレームスロット334と実質的に平行なロックアームスロット3400を設けている。シェル330はまた、シェル330をキャリヤ壁302に固定する目的のためにラッチスロット316に受け入れられるシェルラッチ342を設けている。フレーム332から外側に延びているものは、プッシュバーの過剰行程を止める一対のプッシュバー停止部344であり、ここで、ディスペンサー300は一定量の流体を分配するためにこのプッシュバーを利用する。
【0042】
検出器・ロックアウトアセンブリ320は、補充袋110に設けたバーコード128を検出する目的のためのバーコードセンサ348を含む。もちろん、補充袋に取り付けられた通信装置のタイプに依存して、他のタイプのセンサ検出又は通信装置を使用できることが認識される。
【0043】
アセンブリ320は、プッシュバーロックアーム358に接続されたシャフト356を回転させるモータ354を含む。模範的なモータは日本のマブチモータ社で製造され、作動トルク6.86mNmを有する部品番号RE−260RAとして識別される。シャフト356の回転時、ロックアーム358はロックアームスロット340を貫通できる。一対の電力リード線360がモータ354から延びて、ディスペンサー内に設けた電池に接続され、あるいは代替案において、電力を備えたキーによって電池に接続される。
【0044】
図11A及び11Bに最も良く示されるように、ディスペンサーハウジング102、そして特にフロントカバー106は、プッシュバー364を枢動可能に取り付けてある。プッシュバー364から内側に延びるものは、通常操作においてポンプ機構114に係合できるアクチュエーター366である。従って、プッシュバー364を内側に押した際に、アクチュエーター366はポンプ機構114に係合して、測定された量の流体をノズル116から分配する。通常操作では、ロックアーム358は隔室338内に保持される。しかしながら、アセンブリ320が起動されると、モータ354はシャフト356を回転させ、次に、ロックアーム358はロックアームスロット340を通って延在し、プッシュバー364の動きを防止する。そして、前の実施例におけるように、コントローラ156は、分配システム300の操作を実行するために必要なハードウェア、ソフトウェア及びメモリを設けている。システム300は、キーメモリ224に記憶された一致コードをメモリ158に記憶された配給業者の識別コードと比較するために通信システム151を利用する。2つの通信装置の間で一致が得られる場合、操作機構は無効にされる。特に、ロックアーム358が起動され、プッシュバー364の動きが阻止される。また、カウントはキーの使用を制限するために維持されてよい。
【0045】
次に、図12を参照すると、分配システム300が概略的に表されていることがわかる。さらに、キーポート202がポート202とコントローラ156との間の接続Aを提供しており、多数の構成要素間の接続がアルファベット文字で示されることが認識される。同様に、接続Bがコントローラ156とモータ354との間で提供される。
【0046】
次に、図12に関して図13を参照すると、分配システム及び補充容器の製造及び設置のステップを示す操作フローチャートは、全体として符号370で示されている。フローチャート370において、製造ステップは全体として符号372で示され、設置ステップは全体として符号374で示されている。
【0047】
製造ステップに関し、ステップ376で、製造業者は配給業者識別コードをディスペンサーのメモリ装置158に記憶する。ステップ378で、特定の配給業者と関連する所定数の補充容器が製造される。ステップ380で、製造業者は、配給業者識別コード及び配給業者へ送られる特定のロットと関連した容器の数をキーメモリ装置224に記憶する。最後に、ステップ382で、補充容器及びプログラムされたキー206が配給業者に送られる。前記ように、補充容器及びキーはセキュリティの理由で配給業者に別個に送られてよい。
【0048】
設置ステップは、ステップ384で、キー206をポート202に挿入して、コントローラ156を起動し電子キーに電力を供給することを必要とする。その後、設置業者はハウジングを開き、古い補充品を取り外し、新しい補充品を設置する。その後、ステップ386で、ディスペンサーカバーが閉じられる。キー206がポート202内に維持されていることで、コントローラ156は、キーメモリ224に記憶された一致コードがメモリ158に記憶された識別コードと一致するか否かを判定するために検出回路152に問い合わす。両コードが一致しない場合、ステップ390で、コントローラ156はモータ354を起動し、ロックバー358は回転されて、プッシュバー364が作動されるのを防止する。しかしながら、キー206に記憶された一致コードがメモリ装置158に記憶された識別コードと一致する場合、ステップ392へプロセスが継続され、ここで、カウンター222に記憶されたカウントが零又は他の所定値と等しいか否かを判定する。そうである場合、ステップ390へプロセスが再び進み、ロックバー358は起動されて、プッシュバー364の動きを防止する。しかしながら、カウントが零又は他の所定値と等しくない場合、ステップ394へプロセスが継続され、ここで、カウンター222が1だけ減らされ記憶される。
【0049】
ステップ390でロックバーが起動されている場合、プロセスはステップ384に戻り、分配装置と適正に関連される新しいキーの挿入を待つ。どんな場合でも、ステップ396で、キーが一致し且つカウントが零に等しくないことが判定された場合、ロックバーは、必要ならばプッシュバー364の動きを許すように、隔室内の定位置へ戻り回転する。その上、両コードが一致し且つカウントが零に等しくない場合、他の制御はコントローラ156によって実行できる。最後に、ステップ398で、キーが取り外され、分配システムは通常の方法で動作する。
【0050】
他の実施例に関して前述した利点をすべて備えることに加えて、本実施例は、ディスペンサープッシュバーの実際の使用を防ぐために使用できるという点で有益である。さらに、ロックバー又はアセンブリ320を除去する分配ユニットの変更は、補充容器を適正な位置に保持できず、その結果分配システム300が作動できなくするように、装置を無効にする。さらに、一度カウンターが零又は他の所定値まで減らされると、カウンターはそのメモリをすべて失い、もはや他の配給業者の識別コードと関連することはできない。
【0051】
内部電子キー、機械的ロックアウトシステム及び
外部電力を利用する流体分配システム
次に、図14及び15を参照すると、機械的ロックアウトシステム及び外部電力を利用する流体分配システムは全体として符号400で示されている。この特定のシステム400は、図3〜6、7、10及び11において前述したシステムの特徴を組み入れている。この特定の実施例では、キー206は、再充電可能でも再充電不能でもよい充電式電池404を含む。概略図において示されているように、電池404はVkとして示された電圧を供給する。従って、システム400の操作に必要な電力はすべてキーによって供給され、ディスペンサー内部電池は必要とされない。キー206は、ハウジング208内に支持された電池ポート406を利用できる。好適な実施例では、電池404は、電池ポート406に適正なアダプターを差し込むことにより再充電可能な再充電可能ニッケルカドミウム電池であってよい。もちろん、他のタイプの充電式電池が使用できる。この実施例における通信システム151は、タグ122及び関連するアンテナ、又はバーコードラベル128の存在を検出するコード検出器152を使用する。そのため、検出器152はほとんどすべてのタイプの電子コード化情報を読み取るように設定されている。また、この特定の実施例は、一定量の流体を分配するためにプッシュバー機構364を使用していることが認識される。従って、この実施例においてプッシュバーの動きをブロックするために、ロックアウト機構あるいは検出器・ロックアウトアセンブリ320のような操作機構が組み込まれている。従って、システム400は、電力がキー206によって供給される以外はシステム300と同様の方法で動作し、一致コードは、補充容器によって担持された通信装置によって提供される。
【0052】
次に、図15を参照すると、システム400のための操作フローチャートが全体として符号420で示されていることがわかる。システム及び補充容器の製造に関するステップは、全体として符号422で示されている。設置及び使用のステップは、全体として符号424で示されている。
【0053】
ステップ426で、製造業者は配給業者識別コードをハウジングのメモリ装置158に記憶する。ステップ428で、補充容器110が製造され、識別コードがタグ122又はバーコード128に記憶される。補充容器は、エンドユーザにより要求されるように、ディスペンサーとは別個に送られるものと考えられる。
【0054】
次に、設置ステップ424を参照すると、第1のステップ430は、ポート202へのキー206の挿入を含む。キー206の挿入は、コントローラ156を含む通信システム151及びモータ354の両方に電力を供給する。これにより、前述した方法で、タグ122又はバーコード128のいずれかによって提供される電子コーディングの読み取りが可能となる。その後、ハウジングが開かれ、補充品は、検出器152が適正な電子コーディングと通信できるようにディスペンサーハウジング内で定位置に設置される。ステップ434で、コントローラ156は、タグ122と関連する識別コードがメモリ158に記憶された識別コードに一致するか否かを判定する。一致が検出されない場合、コントローラ156はモータ354を起動し、ステップ436で、ロックバーは起動されてブロッキング位置に配置される。しかしながら、袋識別又は一致コードがメモリ158に記憶された配給業者識別コードと一致する場合、コントローラ156はモータを起動することはなく、あるいは、代替案では、モータを逆転させて、前にロックされた位置にある場合にはロックバーをブロッキング位置から引っ込めて、プッシュバーがポンプ装置114に係合できるようにする。ロックアームの解放時、ステップ440で、キー206は取り外すことができ、分配システムは通常操作の準備ができる。
【0055】
システム400は、前述した実施例と同様の多数の利点を提供する。その上、本発明は、電力がキー206を介して供給されるので、ハウジング自体が電池の設置を必要としない点で有益である。この装置はさらに、電気機械的なロックアウトシステムが不正に変更された場合、システム400が無効にされる点で有益である。本実施例のさらに他の利点は、電池がキー内に入れられており、その結果、キーはいつでも充電することができ、ディスペンサーハウジングの各々に電池を維持するコストを節約できる。
【0056】
外部電子キー、キャビネットラッチング機構及び
外部電力を利用する流体分配システム
次に、図16〜19を参照すると、外部電子キー、キャビネットラッチング機構及び外部電力を利用する流体分配システムが、全体として符号500で示されている。システム500の独特の構成要素のうちのいくつかは、図16A〜16C及び図17A〜17Dに示されており、ここでは、予めハウジングに記憶されたコードと一致するコードを備えた電子キーの挿入時にのみディスペンサーハウジングラッチング機構が作動され、また、キーはラッチング機構の動きに電力を供給する。この実施例において、ラッチング機構は、補充容器からの材料の分配を可能にする操作機構として機能する。
【0057】
この実施例は、2つの択一的なラッチング機構を構想しており、そのうちの1つが図16A〜16Cで示される。特に、ディスペンサーは、全体として符号504で示されたラッチ機構を含む。ラッチ機構504は、バックプレート104とフロントカバー106の背面との間に挿置される。特に、ラッチ機構504はラッチキャリジ508を含む。キャリジ508は、シャフト512を回転させるモータ510を支持する。シャフト512に接続されたものは、シャフト512と共に回転するラッチアーム514である。
【0058】
バックプレート104から延びるものは、ラッチアーム514に係合するバックプレート延長部518である。特に、バックプレート延長部518は、ラッチアーム514がロック解除位置へ回転されたときにこのアームを受け入れるバックプレートノッチ520を設けている。ロック解除位置では、フロントカバー106は、ハウジング102の内部機構へアクセスできるようにバックプレートから取り外し可能である。
【0059】
次に、図17A〜17Dを参照すると、他のラッチ機構が全体として符号530で示されていることがわかる。機構530は、フロントカバー106とバックプレート104との間に挿置される。特に、ラッチ機構530は、貫通するアーム穴536を有するカバーアーム534を設けたフロントカバー106に組み込んである。バックプレート104は、スライドバー542を摺動可能に収容するバー開口540を含む。バー542は、カム端部546とは反対側にありアーム穴536内に受け入れ可能なアーム端部544を含む。ラッチ機構530の一部として含まれているものは、シャフト552を回転させるモータ550である。シャフト552の遠位端部から延びているものは、カム端部546に係合する回転可能なカム554である。従って、図17Cに最も良く示されているように、カム554が第1位置へ回転されることで、アーム端部544はアーム穴536を通って延在し、バックプレート104に対してフロントカバーの動きを防止する。図17Dに示されるように、カム554が回転されると、カム端部546はバー542の下方への動き許容し、その結果、アーム端部544はカバーアーム534から外れる。従って、フロントカバーはバックカバー104から離れるように揺動可能又は枢動可能に動くことができ、補充容器及び流体ハウジングの内部構成要素へのアクセスを可能にする。
【0060】
次に、図18を参照すると、電力を供給されるキーが利用され、カウンター及び識別コードを記憶するためのメモリ装置を備えた通信装置として機能することがわかる。ラッチング機構は、概略的に符号504及び530で示され、各機構の特定の詳細について図16及び17が参照される。ラッチング機構504,530のどちらの使用でも、コントローラ156によって制御されるモータ510,550を必要とする。
【0061】
ディスペンサー500はキーの電池404から電力を供給され、この電池はモータ510,550及び通信システム151、そして必要ならばディスプレイ108に電力を供給する。確認システム151は、メモリ224に記憶された一致コードをメモリ158に記憶されたコードと比較する。両コードが一致するか否かによって、モータ510,550は起動され得る。また、コントローラ156及び220は、キー206の使用回数を制限するためにカウンター222を操作する。キー206内に保持された電池404は、再充電可能であってよい。
【0062】
次に、図19を参照すると、分配システム500を利用するための操作ステップは、全体として符号560で示されている。システムのための製造ステップは、全体として符号562で示され、システム500ための操作ステップは、全体として符564号で示されている。
【0063】
ステップ566で、製造業者は配給業者識別コードをディスペンサーメモリ装置158に記憶する。次に、ステップ568で、製造業者は配給業者識別又は一致コードをキー206、特にメモリ装置224に記憶する。その上、特定のロットで送られる補充品の数が、キーメモリ224に記憶されてよい。言い換えると、補充品ロットサイズが50である場合、数字50がメモリ224に記憶される。
【0064】
次に、設置ステップを参照すると、第1のステップ570で、配給業者はキー206をディスペンサーキーポート202に差し込む。キー内に入れられている電源(Vk)により、電力がコントローラ156及びモータ510,550の両方に、そしてシステム500で必要とされる任意のところに送られる。これにより、ステップ572で、通信システム151の起動を可能にする。次に、ステップ574で、コントローラ156は、メモリ装置158に記憶された識別コードをメモリ装置224に記憶された一致コードと比較する。ステップ576で、これらの2つのコードが互いに一致しないと判定された場合、システムは非作動にされ、ラッチング機構はロック状態に維持される。しかし、両コードが一致すると判定された場合、プロセスはステップ578に進み、ここで、コントローラ156は、カウント値が幾つであるかを定めるためにカウンター222に問い合わせる。カウント値が零又は他の所定値であると判定された場合、プロセスはステップ576に戻り、検出システムは非作動にされ、ラッチは係合状態に維持される。しかしながら、カウントが零又は所定値に等しくない場合、プロセスはステップ580に進み、ここでカウントが1だけ減らされる。その後、ステップ582で、コントローラ156はモータ510,550を起動して、バックプレートに対してフロントカバーを枢動できるようにする。この時点で、配給業者はステップ584で補充容器を交換し、次にステップ586でラッチを閉める。従って、ステップ588でキーが取り外されると、システムはフロントカバーをバックプレートに再びラッチ掛けし、ディスペンサーは使用の準備ができる。
【0065】
この実施例は、前記実施例の利点をすべて備え、さらに、電子的に電力供給されたキー206を最初に利用することなしでは、ディスペンサーの内部機構用へのアクセスを防止するという操作機構の利点を備えている。従って、記載された実施例はすべて、先行技術装置において欠ける利点を備えている。特に、電子キーの使用、ディスペンサー内に保持されたコントローラへの識別コードの記憶、及び/又は、補充容器に設けた一致コードの使用は、出荷され在庫を維持される補充袋の数量の制御が大幅に軽減される点で、配給業者との製造業者の交渉関係に融通性を与えることができる。さらに、配給業者は、補充品についてビジネスを維持する能力を保証され、また、製造業者は、その製品だけを配給業者が使用することを保証される。
【0066】
従って、本発明の目的は、上記した構造及びその使用の方法によって達成されていることがわかる。特許法に従い、最良の形態及び好適な実施例だけを示し詳細に説明したが、本発明はそれらに又はそれらによって限定されるものではないことを理解されるものである。従って、本発明の真の範囲及び広さを認識するために、下記の特許請求の範囲を参照しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の概念に従って作られた流体ディスペンサーハウジングの正面斜視図である。
【図2A−2B】異なる識別装置を備えた補充容器の正面斜視図である。
【図3】フロントカバーが開き位置にある、模範的な流体ディスペンサーハウジングの正面斜視図である。
【図4】キー付流体分配システムの第1実施例の概略図である。
【図5】図4に示された流体ディスペンサーの操作フローチャートである。
【図6】カバーが閉じている、流体ディスペンサーの前方底側斜視図である。
【図7】本発明の概念に従って作られた電子キーの斜視図である。
【図8】キー付流体ディスペンサーの第2実施例の概略図である。
【図9】図8に示された流体ディスペンサーの操作フローチャートである。
【図10】本発明の概念に従って作られた流体ディスペンサーの内部構成要素の内部機構の分解図である。
【図11A−11B】模範的な流体ディスペンサーにおいて利用されるディスペンサーのプッシュバー及びロックアーム機構の断面図である。
【図12】キー付流体ディスペンサーの第3実施例の概略図である。
【図13】図12に示された流体ディスペンサーの操作フローチャートである。
【図14】キー付流体ディスペンサーの第4実施例の概概略図である。
【図15】図14に示された流体ディスペンサーの操作フローチャートである。
【図16A−16C】模範的な流体ディスペンサーで利用されるラッチング機構の背面斜視図及び部分断面図である。
【図17A−17D】模範的な流体ディスペンサーで利用される代替のラッチング機構を示す断面図及び概略図である。
【図18】図16及び17に示されたラッチング機構を利用するキー付流体ディスペンサーの第5実施例の概略図である。
【図19】図18に示された流体ディスペンサーの操作フローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと関連する第1のデータ通信装置を有するハウジングと、
材料を保持し、補充容器と関連する第2のデータ通信装置を有し、前記ハウジング内に収容可能な補充容器と、
前記ハウジング及び前記補充容器の一方と関連して、前記材料の分配を可能にする操作機構と、
前記第1及び第2のデータ通信装置と通信して、それらの間でのデータの共有を容易にするとともに、前記操作機構を選択的に作動するコントローラと、
を包含する分配システム。
【請求項2】
前記第2のデータ通信装置が、前記補充容器と関連した一致コードを記憶し、前記第1のデータ通信装置が、前記ハウジングと関連した識別コードを記憶している、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記操作機構が、
前記補充容器に連結されたポンプ機構と、
前記ポンプ機構に作動的に接続されたノズルであって、前記ポンプ機構の作動でこのノズルを介して一定量の前記材料を分配するようにしたノズルと、
前記ポンプ機構の近位に位置されたポンプアクチュエータであって、前記識別コードが前記一致コードと一致しない場合に、前記ポンプアクチュエータを前記コントローラによって無効にするようにしたポンプアクチュエータと、
を包含する、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記ポンプアクチュエータに連結されたアクチュエータモータであって、前記一致コードが前記識別コードと一致しない場合に、前記アクチュエータモータを前記コントローラによって無効にするようにしたアクチュエータモータをさらに包含する、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記ポンプアクチュエータに連結されたアクチュエータバーであって、前記一致コードが前記識別コードと一致しない場合に、前記アクチュエータバーを前記コントローラによってブロックするようにしたアクチュエータバーをさらに包含する、請求項3記載のシステム。
【請求項6】
前記操作機構が、前記ハウジングに担持された検出器・ロックアウトアセンブリをさらに包含し、
前記検出器・ロックアウトアセンブリが、
回転可能なシャフトを有するロックアウトモータと、
前記シャフトに固定されたプッシュバーロックアームと、
を包含し、
前記ロックアウトモータが、前記シャフト及び前記プッシュバーロックアームを前記ポンプアクチュエータに関してブロッキング位置へ回転させる、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
電源を担持するキーをさらに包含し、
前記ハウジングが前記キーを受け入れるポートを有し、
前記電源が、ポートに挿入された時に前記コントローラ及び前記ロックアウトモータに電力を供給する、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記電源が充電式電池である、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記キーが前記充電式電池に接続するための電池ポートを設けている、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記第2のデータ通信装置が、前記一致コードを保持し、前記補充容器に担持されたタグを包含し、
また、分配システムが通信システムをさらに包含し、
前記通信システムが、
ディスペンサーコントローラと、
前記タグから前記一致コードを得るためのコード検出器と、
前記識別コードを記憶するためのディスペンサーメモリ装置と、
を包含し、
前記ディスペンサーコントローラが、前記コード検出器からの前記一致コード及び前記ディスペンサーメモリ装置からの前記識別コードを得て、前記両コードが互いに一致するか否かを判定する、請求項2記載のシステム。
【請求項11】
前記第2のデータ通信装置が、前記一致コードを有し、前記補充容器に担持されたバーコードを包含し、
また、前記システムが通信システムをさらに包含し、
前記通信システムが、
ディスペンサーコントローラと、
前記バーコードを読み取るためのバーコード読取り装置と、
前記識別コードを記憶するためのディスペンサーメモリ装置と、
を包含し、
前記ディスペンサーコントローラが前記バーコード読取り装置からの前記一致コード及び前記ディスペンサーメモリ装置からの前記識別コードを得て、前記両コードが互いに一致するか否かを判定する、請求項2記載のシステム。
【請求項12】
前記一致コードを有するキーと、
前記キーを受け入れるためのキーポートを有している前記ハウジングと、
前記キーポートに受け入れられた時に前記キーに連結される通信システムと、
をさらに包含する、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
前記操作機構が、
前記補充容器に連結されたポンプ機構と、
前記ポンプ機構に作動的に接続されたノズルであって、前記ポンプ機構の作動でこのノズルを介して一定量の前記材料を分配するようにしたノズルと、
前記ポンプ機構の近位に位置されたポンプアクチュエータであって、前記識別コードが前記一致コードと一致しない場合に、前記ポンプアクチュエータを前記コントローラによって無効にするようにしたポンプアクチュエータと、
を包含する、請求項12記載のシステム。
【請求項14】
前記ポンプアクチュエータに連結されたアクチュエータバーであって、前記一致コードが前記識別コードと一致しない場合に、前記アクチュエータバーを前記コントローラによってブロックするようにしたアクチュエータバーをさらに包含する、請求項13記載のシステム。
【請求項15】
前記キーに担持されたキーコントローラをさらに包含し、
前記通信システムが、
ディスペンサーコントローラと、
前記識別コードを記憶するためのディスペンサーメモリ装置と、
を包含し、
前記ディスペンサーコントローラが、前記キーコントローラからの前記一致コード及び前記ディスペンサーメモリ装置からの前記識別コードを得て、前記両コードが互いに一致するか否かを判定する、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記キーコントローラに記憶されたキーカウント値をさらに包含し、前記キーコントローラが、前記識別コードと前記一致コードとの一致の各々の後に前記キーカウント値を調整する、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記キーカウント値が所定値と等しい場合に、前記ディスペンサーコントローラが前記ポンプアクチュエータを無効にする、請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記操作機構が、前記ハウジングに担持された検出器・ロックアウトアセンブリをさらに包含し、
前記検出器・ロックアウトアセンブリが、
回転可能なシャフトを有するロックアウトモータと、
前記シャフトに固定されたプッシュバーロックアームと、
を包含し、
前記ロックアウトモータが、前記シャフト及び前記プッシュバーロックアームをブロッキング位置へ回転させる、請求項14記載のシステム。
【請求項19】
前記カウント値を表示するためのディスペンサーディスプレイをさらに包含する、請求項16記載のシステム。
【請求項20】
前記操作機構が、前記ポンプアクチュエータに連結されたアクチュエータモータであって、前記一致コードが前記識別コードと一致しない場合に、前記アクチュエータモータを前記コントローラによって無効にするようにしたアクチュエータモータをさらに包含する、請求項13記載のシステム。
【請求項21】
前記キーに担持されたキーコントローラをさらに包含し、
前記通信システムが、
ディスペンサーコントローラと、
前記識別コードを記憶するためのディスペンサーメモリ装置と、
を包含し、
前記ディスペンサーコントローラが、前記キーコントローラからの前記一致コード及び前記ディスペンサーメモリ装置からの前記識別コードを得て、前記両コードが互いに一致するか否かを判定する、請求項20記載のシステム。
【請求項22】
前記キーコントローラに記憶されたキーカウント値をさらに包含し、前記キーコントローラが、前記識別コードと前記一致コードとの一致の各々の後に前記キーカウント値を調整する、請求項21記載のシステム。
【請求項23】
前記キーカウント値が所定値と等しい場合に、前記ディスペンサーコントローラが前記ポンプアクチュエータを無効にする、請求項22記載のシステム。
【請求項24】
前記ハウジングが、
バックプレートと、
前記バックプレートに取り付け可能なフロントカバーと、
を包含し、
また、前記操作機構が、前記フロントカバーを前記バックプレートに解放可能に固定し、前記一致コードが前記識別コードと一致した場合にのみ前記フロントカバーを前記バックプレートから解放するラッチ機構を包含する、請求項12記載のシステム。
【請求項25】
前記キーに担持されたキーコントローラをさらに包含し、
前記通信システムが、
ディスペンサーコントローラと、
前記識別コードを記憶するためのディスペンサーメモリ装置と、
を包含し、
前記ディスペンサーコントローラが、前記キーコントローラからの前記一致コード及び前記ディスペンサーメモリ装置からの前記識別コードを得て、前記両コードが互いに一致するか否かを判定する、請求項24記載のシステム。
【請求項26】
前記キーコントローラに記憶されたキーカウント値をさらに包含し、前記キーコントローラが、前記識別コードと前記一致コードとの一致の各々の後に前記キーカウント値を調整する、請求項25記載のシステム。
【請求項27】
前記キーカウント値が所定値と等しい場合に、前記ディスペンサーコントローラが前記ポンプアクチュエータを無効にする、請求項26記載のシステム。
【請求項28】
前記カウント値を表示するためのディスペンサーディスプレイをさらに包含する、請求項26記載のシステム。
【請求項29】
前記ラッチング機構が、
ラッチキャリジと、
回転可能なシャフトを有するモータと、
前記回転可能なシャフトに固定されたラッチアームと、
前記バックプレートから延びた延長部であって、前記ラッチアームが前記延長部に係合し、前記一致コードが前記識別コードと一致した時に前記ラッチアームが前記延長部から離れるように回転して、前記バックプレートから前記フロントカバーの開放を可能にするようにした延長部と、
を包含する、請求項24記載のシステム。
【請求項30】
前記ラッチング機構が、
カム端部とは反対側のアーム端部を有するスライドバーと、
前記アーム端部が摺動可能に受け入れられる貫通するアーム穴を備えたカバーアームを有している前記フロントカバーと、
回転可能なシャフトを有するモータと、
前記回転可能なシャフトに固定され、前記カム端部に係合するカムであって、前記一致コードが前記識別コードと一致した時に前記アーム端部を前記カバーアームから解放して、前記バックプレートから前記フロントカバーの開放を可能にするようにしたカムと、
を包含する、請求項24記載のシステム。
【請求項31】
前記補充袋に連結されたポンプ機構と、
前記ポンプ機構に作動的に接続されたノズルであって、前記ポンプ機構の作動でこのノズルを介して一定量の前記流体を分配するようにしたノズルと、
をさらに包含し、
また、前記操作機構が、前記ポンプ機構の近位に位置されたポンプアクチュエータを包含し、前記一致コードが前記識別コードと一致しない場合に、前記ポンプアクチュエータが前記コントローラによって無効にされる、請求項1記載のシステム。
【請求項32】
前記一致コードを有するキーと、
前記キーを受け入れるためのキーポートを有している前記ハウジングと、
前記キーポートに受け入れられた時に前記キーに連結される通信システム、
をさらに包含する、請求項31記載のシステム。
【請求項33】
前記キーに担持されたキーコントローラをさらに包含し、
前記通信システムが、
ディスペンサーコントローラと、
前記識別コードを記憶するためのディスペンサーメモリ装置と、
を包含し、
前記ディスペンサーコントローラが、前記キーコントローラからの前記一致コード及び前記ディスペンサーメモリ装置からの前記識別コードを得て、前記両コードが互いに一致するか否かを判定する、請求項32記載のシステム。
【請求項34】
前記キーコントローラに記憶されたキーカウント値をさらに包含し、前記キーコントローラが、前記識別コードと前記一致コードとの一致の各々の後に前記キーカウント値を調整する、請求項33記載のシステム。
【請求項35】
前記キーカウント値が所定値と等しい場合に、前記ディスペンサーコントローラが前記ポンプアクチュエータを無効にする、請求項34記載のシステム。
【請求項36】
補充容器をディスペンサーに設置する方法において、
第1のデータ通信装置をハウジングと関連させること、
第2のデータ通信装置を前記ハウジング内に収容可能な補充容器と関連させること、
操作機構を前記ハウジング及び前記補充容器の一方と関連させること、
第1及び第2のデータ通信装置の間の通信を制御すること、及び、
前記制御ステップの結果として前記操作機構を選択的に作動させること、
を包含する方法。
【請求項37】
識別コードを前記第1のデータ通信装置に記憶すること、及び、
一致コードを前記第2のデータ通信装置に記憶すること、
をさらに包含する、請求項36記載の方法。
【請求項38】
ノズルを備えたポンプ機構を前記補充容器に連結し、前記ポンプ機構で前記補充容器から前記ノズルを介して一定量の材料を分配すること、
前記ポンプ機構の近位にポンプアクチュエータを位置させること、及び、
前記両コードが互いに一致しない場合に、前記ポンプアクチュエータを無効にすること、
をさらに包含する、請求項37記載の方法。
【請求項39】
モータを前記ポンプアクチュエータに連結すること、及び、
前記両コードが互いに一致しない場合に、前記モータを無効にすること、
をさらに包含する、請求項38記載の方法。
【請求項40】
アクチュエータバーを前記ポンプアクチュエータに連結すること、及び、
前記両コードが互いに一致しない場合に、前記アクチュエータバーをブロックすること、
をさらに包含する、請求項38記載の方法。
【請求項41】
回転可能なプッシュバーロックアームを有する検出器・ロックアウトアセンブリを前記ハウジング内に担持させること、及び、
前記両コードが互いに一致しない場合に、前記回転可能なプッシュバーロックアームをブロッキング位置へ動かすこと、
をさらに包含する、請求項38記載の方法。
【請求項42】
電源を担持するキーを設けること、
前記ハウジングにキーポートを設けること、
前記キーを前記キーポートに受け入れること、及び、
前記電源からの電力を前記検出器・ロックアウトアセンブリに供給すること、
をさらに包含する、請求項41記載の方法。
【請求項43】
前記電源を充電することをさらに包含する、請求項42記載の方法。
【請求項44】
充電ステップのために前記キーに電池ポートを設けることをさらに包含する、請求項42記載の方法。
【請求項45】
タグを前記補充容器に取り付けること、
前記一致コードを前記タグに記憶すること、
前記ハウジングに担持され、ディスペンサーコントローラ、コード検出器及びディスペンサーメモリ装置を含む通信システムを設けること、
前記識別コードを前記ディスペンサーメモリ装置に記憶すること、
前記タグを検出し、前記一致コードを前記ディスペンサーコントローラに受け入れること、及び、
前記ディスペンサーメモリ装置にアクセスして、前記制御ステップのために前記識別コードを得ること、
をさらに包含する、請求項37記載の方法。
【請求項46】
前記一致コードを有するバーコードを前記補充容器に担持させること、
前記ハウジングに担持され、ディスペンサーコントローラ、コード検出器及びディスペンサーメモリ装置を含む通信システムを設けること、
前記識別コードを前記ディスペンサーメモリ装置に記憶すること、
前記バーコードを検出し、前記一致コードを前記ディスペンサーコントローラに受け入れること、及び、
前記ディスペンサーメモリ装置にアクセスして、前記制御ステップのために前記識別コードを得ること、
をさらに包含する、請求項37記載の方法。
【請求項47】
前記一致コードを有するキーを設けること、
前記ハウジングにキーポートを設けること、及び、
前記キーを前記キーポートに挿入して前記制御ステップを作動させること、
をさらに包含する、請求項36記載の方法。
【請求項48】
ノズルを備えたポンプ機構を前記補充容器に連結すること、
前記ポンプ機構の近位にポンプアクチュエータを位置させること、及び、
前記両コードが互いに一致しない場合に、前記ポンプアクチュエータを無効にすること、
をさらに包含する、請求項47記載の方法。
【請求項49】
アクチュエータバーを前記ポンプアクチュエータに連結すること、及び、
前記両コードが一致しない場合に、前記アクチュエータバーをブロックすること、
をさらに包含する、請求項47記載の方法。
【請求項50】
キーコントローラを前記キーに設けること、
前記ハウジングに担持され、ディスペンサーコントローラ及びディスペンサーメモリ装置を含む通信システムを設けること、
前記識別コードを前記ディスペンサーメモリ装置に記憶すること、及び、
前記キーコントローラと前記ディスペンサーコントローラとを通信させて、前記両コードが互いに一致するか否かを判定すること、
をさらに包含する、請求項49記載の方法。
【請求項51】
キーカウント値を前記キーコントローラに記憶すること、及び、
前記一致コードと前記識別コードとの一致の各々の後に前記キーカウント値を調整すること、
をさらに包含する、請求項50記載の方法。
【請求項52】
前記キーカウント値が所定値と等しい場合に、前記ディスペンサーコントローラを無効にすることをさらに包含する、請求項51記載の方法。
【請求項53】
回転可能なシャフトを有するロックアウトモータ及び前記シャフトに固定されたプッシュバーロックアームを含む検出器・ロックアウトアセンブリを前記ハウジングに担持させること、及び、
前記両コードが互いに一致しない場合に、前記シャフト及び前記プッシュバーロックアームをロッキング位置へ回転させること、
をさらに包含する、請求項49記載の方法。
【請求項54】
前記カウント値を表示することをさらに包含する、請求項51記載の方法。
【請求項55】
アクチュエータモータを前記ポンプアクチュエータに連結すること、及び、
前記両コードが互いに一致しない場合に、前記アクチュエータモータを無効にすること、
をさらに包含する、請求項48記載の方法。
【請求項56】
キーコントローラを前記キーに設けること、
前記ハウジングに担持され、ディスペンサーコントローラ及びディスペンサーメモリ装置を含む通信システムを設けること、
前記識別コードを前記ディスペンサーメモリ装置に記憶すること、及び、
前記キーコントローラと前記ディスペンサーコントローラとを通信させて、前記両コードが互いに一致するか否かを判定すること、
をさらに包含する、請求項55記載の方法。
【請求項57】
キーカウント値を前記キーコントローラに記憶すること、及び、
前記一致コードと前記識別コードとの一致の各々の後に前記キーカウント値を調整すること、
をさらに包含する、請求項56記載の方法。
【請求項58】
前記キーカウント値が所定値と等しい場合に、前記ディスペンサーコントローラを無効にすることをさらに包含する、請求項57記載の方法。
【請求項59】
バックプレート及び前記バックプレートに取り付け可能なフロントカバーを前記ハウジングに設けること、
前記フロントカバーと前記バックプレートをラッチ機構で解放可能に固定すること、及び、
前記両コードが一致した場合にのみ前記ラッチ機構を解放すること、
をさらに包含する、請求項47記載の方法。
【請求項60】
キーコントローラを前記キーに設けること、
前記ハウジングに担持され、ディスペンサーコントローラ及びディスペンサーメモリ装置を含む通信システムを設けること、
前記識別コードを前記ディスペンサーメモリ装置に記憶すること、及び、
前記キーコントローラと前記ディスペンサーコントローラとを通信させて、前記両コードが互いに一致するか否かを判定すること、
をさらに包含する、請求項59記載の方法。
【請求項61】
キーカウント値を前記キーコントローラに記憶すること、及び、
前記一致コードと前記識別コードとの一致の各々の後に前記キーカウント値を調整すること、
をさらに包含する、請求項60記載の方法。
【請求項62】
前記キーカウント値が所定値と等しい場合に、前記ディスペンサーコントローラを無効にすることをさらに包含する、請求項61記載の方法。
【請求項63】
前記ラッチ機構に、ラッチキャリジ、回転可能なシャフトを有するモータ、前記回転可能なシャフトに固定されたラッチアーム及び前記バックプレートから延びた延長部を設けること、
前記延長部を前記ラッチアームに係合させること、
前記両コードを比較すること、及び、
前記両コードが一致した場合に、前記ラッチアームを前記延長部から離れるように回転させること、
をさらに包含する、請求項59記載の方法。
【請求項64】
カム端部とは反対側のアーム端部を有するスライドバーを前記ラッチ機構に設け、前記フロントカバーが、貫通するアーム穴を備えたカバーアーム、回転可能なシャフトを有するモータ、前記回転可能なシャフトに固定され、前記カム端部に係合するカムを有していること、
前記両コードを比較すること、及び、
前記両コードが一致した場合に、前記カムを回転させ、前記アーム端部を前記アーム穴から解放すること、
をさらに包含する、請求項59記載の方法。
【請求項65】
ポンプ機構及びノズルを前記補充容器に連結すること、
前記ポンプ機構の近位にポンプアクチュエータを位置させること、及び、
前記両コードが互いに一致しない場合に、前記ポンプアクチュエータを無効にすること、
をさらに包含する、請求項36記載の方法。
【請求項66】
前記一致コードをキーに保持させること、及び、
前記制御ステップに先立って前記キーを前記ハウジングに受け入れること、
をさらに包含する、請求項65記載の方法。
【請求項67】
キーコントローラを前記キーに設けること、
前記流体ディスペンサーに担持され、ディスペンサーコントローラ及びディスペンサーメモリ装置を含む通信システムを設けること、
前記識別コードを前記ディスペンサーメモリ装置に記憶すること、及び、
前記キーコントローラと前記ディスペンサーコントローラとを通信させて、前記両コードが互いに一致するか否かを判定すること、
をさらに包含する、請求項66記載の方法。
【請求項68】
キーカウント値を前記キーコントローラに記憶すること、及び、
前記一致コードと前記識別コードとの一致の各々の後に前記キーカウント値を調整すること、
をさらに包含する、請求項67記載の方法。
【請求項69】
前記キーカウント値が所定値と等しい場合に、前記ディスペンサーコントローラを無効にすることをさらに包含する、請求項61記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2007−525383(P2007−525383A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545373(P2006−545373)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/042104
【国際公開番号】WO2005/058719
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(500095425)
【氏名又は名称原語表記】Joseph S. Kanfer
【住所又は居所原語表記】4445 Everett Road, Richfield, Ohio U. S. A.
【Fターム(参考)】