説明

電子テーブルの列を隠すためのコンピュータ実行方法、システム及びプログラム

【課題】電子テーブル中で列を効果的に隠すための、コンピュータで実行される方法、システム、プログラムを提供する。
【解決手段】ユーザーが電子テーブル(表)18中の列62のサイズを変更し、あるいは列62を隠したときには、グラフィカルな印、即ち図形記号64が、隠された列62を表すように表示される。もしもユーザーが(例えば、マウスや入力装置をその上におくなどして)その記号と相互作用する(関わる)なら、ポップアップ・ウインドウが表示され、その隠された列62を識別できるようにする。そのポップアップ・ウインドウは各々の隠された列62やその関連する機能を表す識別子またはアイコンを含むことができる。ポップアップ・ウインドウに含まれるリストを操作することによって、ユーザーは、その隠れたテーブルの列を隠れないようにし、あるいは電子テーブル中のそれらの順番を変更するなどできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子テーブル(表)に関する。特に、本発明は水平スペースが確保されるように電子テーブル中の列を隠す方法を提供することにある。
【背景技術】
【0002】
この技術の実務家は、電子テーブル中に水平スペースを確保するための多数の方法を確立してきた。もっとも普通の方法は、他のもっと高い優先度の列の視野を広げるための手段として、そのテーブルの列をつぶすことで処理するものばかりである。テーブルの列をつぶすためのビジュアルな技法は現在3つある。(1)ビジュアル的に除去される時点まで、そのテーブルの列のサイズを潜在的に変更すること、(2)水平スペースを得るために一つまたは一組の列を除去し、または隠すこと、(3)一つのテーブルの列のために最小の幅を設定することである。最初の二つの技法ないしアプローチは似た態様であるが、最小の幅を設定するアプローチはテーブルの列が完全にはつぶされない。
【0003】
残念なことに、各技法にはそれぞれ付随する欠点が幾つもある。上記の第1の技法では、列が隠されていることを表示しない。だからユーザーは目に見える二つの列の間に一つ以上の列が隠されていることを知らねばならない。第1の技法で複数の列があれば、それらは順次後ろに加えられる必要がある。第2の技法の場合(これは第1の技法にも当てはまるが)、列のヘッダーに状態を伝播して表示する方法がない。何故ならそれを目に見えるようにする手段が完全に失われているからである。更には、その列が存在し、そして典型的には、どの列を見せるか、あるいは隠すかを選択するためにユーザーを案内すべきダイアログを示すものがない。前記の最小幅の技法では、その欠点は(a)そのサイズについてユーザーに判断を委ねるのではなくプログラム的に決定されることであり、また(b)ユーザーがこの制限ゆえに水平スペースを最大化できないことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
概略、本発明は、電子テーブル中の列を隠すための改良された方法、システム、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
特に、本発明の下では、ユーザーが電子テーブル中の列のサイズを変更し、あるいは列を隠したときには、グラフィカルな印、即ち図形記号が、隠された列を表すように表示される。もしもユーザーが(例えば、マウスや入力装置をその上におくなどして)その記号と相互作用する(関わる)なら、ポップアップ・ウインドウが表示され、その隠された列を識別できるようにする。そのポップアップ・ウインドウは各々の隠された列やその関連する機能を表す識別子またはアイコンを含むことができる。ポップアップ・ウインドウに含まれるリストを操作することによって、ユーザーは、その隠れたテーブルの列を隠れないようにし、あるいは電子テーブル中のそれらの順番を変更するなどできる。更には、その隠された少なくとも一つの列中のエントリやセルの状態を反映するように、その記号がフォーマット化(例えば、ボールドフェース化、着色化、あるいはその他の変更化)されることができる。
【0006】
本発明の第1の視点は、電子テーブル中の列を隠すために、前記電子テーブル中の少なくとも一つの列を隠すステップと、前記少なくとも一つの列を表す図形記号を電子テーブル中に表示するステップとを、コンピュータに実行させる方法を提供する。
【0007】
本発明の第2の視点は、一組の目に見える列と、一組の隠された列と、前記隠された列の組を表すように電子テーブル上に表示される図形記号とを含む電子テーブルを提供する。
【0008】
本発明の第3の視点は、電子テーブル中の列を隠すためのシステムであって、
電子テーブル中の少なくとも一つの列を隠すユニットと、前記少なくとも一つの列を表すために電子テーブル中の図形記号を表示するユニットとを含むシステムを提供する。
【0009】
本発明の第4の視点は、電子テーブル中の少なくとも一つの列を隠すステップをコンピュータに実行させ、前記少なくとも一つの列を表す図形記号を電子テーブル中に表示するステップをコンピュータに実行させ、図形記号の動きに応答して電子テーブル中の前記少なくとも一つの列を位置変更するステップをコンピュータに実行させて、電子テーブル中の列を隠すためのプログラムを提供する。
【0010】
本発明の第5の視点は、電子テーブル中の列を隠すためのアプリケーションを展開する方法を提供する。それは、電子テーブル中に少なくとも一つの列を隠すよう、且つ前記少なくとも一つの列を表すように電子テーブル中に図形記号を表示するよう動作することができるコンピュータ基盤を提供するものである。
【0011】
本発明の第6の視点は、電子テーブル中の列を隠すために、伝送信号に含まれる以下のようなコンピュータ・ソフトウエアを提供する。即ちこのコンピュータ・ソフトウエアは、電子テーブル中の少なくとも一つの列を隠す命令コードと、少なくとも一つの列を表す図形記号を電子テーブル中に表示する命令コードと、図形記号の動きに応答して電子テーブル中の前記少なくとも一つの列を位置変更する命令コードを含む。
【0012】
本発明のこれらの、あるいは他の特徴は本発明の種々の実施例を示す添付図面と関連して取った本発明の種々の視点についての、以下の詳細な説明から容易に理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、電子テーブルにおいて列を隠すための方法、システム、プログラムを提供する。特に、本発明の下では、ユーザーが電子テーブル中の列のサイズを変更するか隠すとき、その隠れた列を表すグラフィカルな印すなわち図形記号が表示される。もしもユーザーが(たとえばマウスや入力装置をその上に止めることにより)その記号と関わるなら、その隠れた列を同定するようにポップアップ・ウインドウが表示される。ポップアップ・ウインドウは、各々の隠れた列かまたはその関連する機能を表すアイコンを含むことができる。ポップアップ・ウインドウに含まれるリストを操作することにより、ユーザーは隠れたテーブルの列を隠れないようにしたり、その電子テーブルなどにおける順序を変更したりすることができる。それに加えて、隠れた複数の列のうちの一つのエントリやセルの状態を反映するために、その記号はフォーマット化(たとえば、ボールドフェース(肉太の活字書体)化、着色化、その他の変更化)されることができる。
【0014】
本発明の下では、「隠す」という用語は、電子テーブルの列に言及して使用されるときは、その列を完全に隠すこと、または部分的に隠すことを意図する。更に、ここで使用されるように、「組」若しくは「セット」という用語は、1個もしくは複数個といった量を示す。
【0015】
ここで図1を参照すると、本発明による電子テーブル18中の列を隠すためのシステム10が示されている。特に図1は、1個もしくは複数個の隠れ列を表すために図形記号が電子テーブルの中もしくは上に設けられるシステム10を示す。図示のとおり、システム10は、コンピュータ・インフラストラクチャ即ちコンピュータ基盤12中に配備されるコンピュータ・システム14を含む。これは、本発明がネットワーク環境(たとえば、インターネット、広帯域ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、バーチャル・プライベート・ネットワーク(VPN)など)あるいは単体のコンピュータ・システムにおいて実行され得ることを、他のこととともに説明する。前者の場合、ネットワーク全体の中でのコミュニケーションは種々のタイプのコミュニケーション・リンクの任意の組合せを介して生じることができる。例えば、コミュニケーション・リンクは有線のもしくは無線の伝送方法のうちの任意の組合せを用いることができる。コミュニケーションがインターネットを介して生じる場合、接続性は従来からのTCP/IPソケット・ベースのプロトコルによって提供され、またインターネットへの接続性を確立するのにインターネット・サービス・プロバイダが使用されることもできよう。更には、コンピュータ基盤12は、システム10のコンポーネントの一部または全てが、電子テーブル18中の水平スペースを最適化したり列を隠したりする機能を有するサービス・プロバイダによって配備され、管理され、サービスされ得るといったことを説明するのを意図している。
【0016】
図示のとおり、コンピュータ・システム14は、プロセシング・ユニット20、メモリ22、バス24、入出力(I/O)インターフェース26を備える。更に、コンピュータ・システム14は、外部のI/O装置・資源28、および記憶システム30とコミュニケーションするように示されている。一般に、プロセシング・ユニット20は、メモリ22若しくは記憶システム30またはその両方に記憶された電子テーブル・プログラムまたはシステム40などコンピュータ・プログラム・コードを実行する。コンピュータ・プログラム・コードを実行する間、プロセシング・ユニット20はメモリ22、記憶システム30、I/Oインターフェース26との間でデータの読み書きをすることができる。バス24はコンピュータ・システム14中の各コンポーネント間のコミュニケーション・リンクを提供する。外部装置28は、ユーザーがコンピュータ・システム14に入出力ないし相互作用するのを可能にする任意の装置(例えばキーボード、ポインティング装置、ディスプレイなど)や、コンピュータ・システム14が一以上の他のコンピューティング装置とコミュニケートするのを可能にする任意の装置(例えば、ネットワーク・カード、モデムなど)を備えることができる。
【0017】
コンピュータ基盤12は、本発明を実行するための種々のタイプのコンピュータ基盤を単に示しただけである。例えば、一実施例のコンピュータ基盤12は、本発明の諸ステップを実行するためにネットワークを介してコミュニケートする2個ないしそれ以上のコンピューティング装置(例えば、サーバー・クラスタ)を備える。更には、コンピューティング・システム14はハードウエアの多様な組合せを含むことができる多くの可能なコンピュータ・システムを単に示すだけである。他の実施例では、コンピュータ・システム14は、特定の機能を実行するためのコンピュータ・プログラム・コードやハードウエアを備える任意の特定目的のコンピューティング装置を含むことができる。任意のコンピューティング装置は特定目的または汎用目的のハードウエアやソフトウエアの組合せを含むことができる。夫々の場合において、プログラム・コードおよびハードウエアは夫々標準のプログラミング技法およびエンジニアリング技法を用いて生じることができる。更には、プロセシング・ユニット20は、単一のプロセシング・ユニットを備えていても良いし、あるいは一つ以上の場所に一つ以上のプロセシング・ユニットに亘って分散配置されているもの、例えばサーバー、クライアントでも良い。同様に、メモリ22や記憶システム30は一つまたはそれ以上の物理的位置に存在する種々のタイプのデータ記憶媒体や伝送媒体の任意の組合せを含むことができる。更にI/Oインターフェース26は一つ以上の外部装置28と情報を交換するための任意のシステムを含むことができる。更には、図1には示していない一つ以上の追加のコンポーネント(例えばシステム・ソフトウエア、マス・コプロセシング・ユニットなど)をコンピュータ・システム14に含むことができる。しかし、もしもコンピュータ・システム14がハンドヘルド装置等を備える場合は、一つ以上の外部装置28(例えばディスプレイ)や記憶システム30が図示のように外部にではなくコンピュータ・システム14の中に含まれることを理解されたい。
【0018】
記憶システム30は、テーブル・データなど本発明の下で情報を記憶することのできる任意のタイプのシステム(例えばデータベース)であって良い。ここで、記憶システム30は磁気ディスク・ドライブや光ディスク・ドライブなどの、一つ以上の記憶装置を含むことができよう。他の実施例では、記憶システム30が、ローカル・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、または記憶エリア・ネットワーク(SAN)(図示せず)などに跨って分散されたデータを含む。図示していないが、キャッシュ・メモリ、コミュニケーション・システム、システム・ソフトウエアなど、他の追加的なコンポーネントがコンピュータ・システム14に導入されていても良い。
【0019】
コンピュータ・システム14のメモリ22の中に示されるのは、電子テーブル・プログラム40およびスペース管理システム42である。更に示されているのは、スペース管理システム42であり、そこには列隠しシステム44、記号システム46、ウインドウ表示システム48および状態システム50が含まれる。一般に、電子テーブル・プログラム40は電子テーブル若しくはスプレッドシートまたはその両方を発生することができる任意のタイプのプログラムを表すよう意図している。実施例は、ニューヨーク州アーモンクのインターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションから市販されているLOTUS123(同社商標)およびワシントン州レドモンドのマイクロソフト・インコーポレーションから市販されているEXCEL(同社商標)を含む。以下で詳細に説明するように、スペース管理システム42は(例えば電子テーブル・プログラム40によって発生されるような)電子テーブル18中の水平スペースを、より良く管理する助けとなるように設けられる。ここで、スペース管理システム42は、電子テーブル・プログラム40へのプラグインなどとして導入されることができよう。代わりに(図1では示されていないが)スペース管理システム42は電子テーブル・プログラム40の一部として(その中に)導入されることができよう。
【0020】
どんな場合も、ユーザー16が電子テーブル18を生み出したり操作したりすると仮定する。更には、ユーザー16が表示される水平スペースの量を確保するために列を重ねるか、隠したい、あるいはその両方と仮定する。本発明の下では、ユーザー16が一つ若しくはそれ以上の列を隠すことをリクエストするときは、そのリクエストは列隠しシステム44が受け取り実行することになる。その後、記号システム46がその隠された一つまたは複数の列をあらわすために電子テーブル18中に図形記号を発生し表示することになる。
【0021】
図2を参照すると、以上のことがもっと詳細に示されている。特に、図2は行60および列62を有する電子テーブル18を示す。更に、電子テーブル18には一つまたは複数の列がすでに隠されている(従って図2では見えない)。本発明の下では、図形記号64が電子テーブル18中に表示され、その隠された一つまたは複数の列を表示する。これは列が実際には隠されていることをユーザー16(図1)に見える形で知らせる。典型的な実施例では、図形記号64は隠された列が物理的に位置づけられた配置場所に基づいてテーブル上に置かれる。図2の図形記号の位置に基づき、「名称」の列と「サイズ」の列との間に一つまたは複数の列が隠されている。もしも他の列が例えば「サイズ」の列と「タイプ」の列との間に隠されていれば、記号システム46が他の図形記号64をこれらの列の間に発生し表示することができる。
【0022】
更には、もしもユーザー16が図形記号64と関わるときには、種々の機能が本発明の下で提供できる。例えば、ユーザー16が図形記号64を(例えばマウスなどの入力装置を用いて)動かすなら、それに従ってその対応する隠された列も電子テーブル18中で再位置づけすることができる。従って、ユーザー16が図2に示すその位置から図形記号64を「サイズ」の列と「タイプ」の列との間に動かしたなら、図形記号64によって表されるその隠された列は「サイズ」の列と「タイプ」の列との間に帰属するように再位置づけされる。更には、もしもユーザー16が図形記号64を入力装置(例えばマウス)で掃引するなら、ウインドウ(例えばポップアップ・ウインドウ)がウインドウ表示システム48(図1)により表示される。
【0023】
図3を参照すると、この後者の機能が詳細に示される。特に図3は、ユーザー16(図1)が図形記号64と関わるとき、ウインドウ表示システム48(図1)により発生され、表示されたポップアップ・ウインドウ66を示す。図示のとおり、ウインドウ66は、隠れた列に夫々対応するいくつかの識別子ないしエントリ68(注釈的な名称)を含む。識別子68は隠れた列のための列ヘッダーとされ得る。更には、各々の隠れた列は、その対応するアイコン(図示せず)でもってウインドウ66中に表示することができる。本発明の下では、ユーザー16は、他の機能を提供するためにウインドウ66中の識別子68と関わることができる。例えば、ユーザー16が識別子68またはアイコンの一つを選択するとき、それに対応する隠れた列を(例えば、列隠しシステム44によって)隠れないようにすることができる。代替例では、ウインドウ66でのドラッグ・アンド・ドロップ技法を用いて、ユーザー16が電子テーブル18中の隠れた列の順序を変えることができる。更には、ユーザー16は識別子68をウインドウ66からドラッグして、その対応する隠れた列を見えるようにすることができる。更には、もしも行為のコンテキスト・メニューやリストが、見えるようになったときの或る列(可視状態の列)のために利用できるようになったとき、その同じメニューやリストはその列が隠されるときに利用できるようにされても良い。例えば、行為のコンテキスト・メニューやリストが、ウインドウ表示システム48によるウインドウ66中の列のための識別子68から離れて、カスケード・メニューとして提供されることもできる。
【0024】
更に、図形記号64は本発明の下で追加的な機能を提供することもできる。例えば、図形記号64のフォーマット化は、その隠された列のエントリの状態を反映するように(状態システム50を介して)変更できる。これは図4に詳細に示す。このように、図形記号64はフォーマット化(例えば、色の差、ボールドフェース化、拡大化など)される。これは、電子テーブル18のエントリに関連する状態(例えばエラー状態)の変化を表す。例えば、電子テーブル18の或るエントリに含まれるデータがエラー状態を引き起こすなら、そのデータは同様にフォーマット化されることができる。しかし、もしも隠されていた列のエントリにそのデータが含まれているなら、ユーザー16はそのデータのその状態が変更されたことを知る方法がなかった。そのような場合、状態システム50(図1)は、ユーザー16がその状態変化を知らされる方法を得るために図形記号をフォーマットする。これらの下りに沿って、隠された列のためにウインドウ66(図3)に示される識別子68(図3)またはアイコンは、状態システム50によってその状態変化を反映するようにフォーマット化できる。
【0025】
電子テーブル中の列を隠し、スペースを管理するための方法およびシステムをここで開示したが、本発明が更に種々の代替例を提供することを理解されたい。例えば、一実施例では、コンピュータ基盤が電子テーブル中の列を隠し、スペースを管理することができるようにするためのコンピュータ・プログラム・コードを含む、コンピュータが読み取り可能ないし使用可能な媒体を提供する。このために、このコンピュータ読み取り可能ないし使用可能な媒体は、本発明の種々のプロセス・ステップの夫々を実行するためのプログラム・コードを含む。コンピュータ読み取り可能な媒体またはコンピュータ使用可能な媒体という用語は、一つまたは複数の任意のタイプの物理的な実施例のプログラム・コードを含む。特に、コンピュータ読み取り可能ないし使用可能な媒体は、コンピューティング装置の一つまたは複数のデータ記憶部分、例えば、メモリ22(図1)、記憶システム30(図1)(例えば、固定ディスク、読み出し専用メモリ、ランダム・アクセス・メモリ、キャッシュ・メモリなど)の上で、一つまたは複数のポータブル記憶物品(例えば、コンパクトディスク、磁気ディスク、テープ等)に含まれるプログラムを含む。また上記のポータブル記憶物品に含まれるプログラムの代わりに、あるいはそのプログラムとともに使用される(例えば、プログラム・コードの、有線のまたは無線の電子配布中)ネットワーク上を移動するデータ信号(例えば、伝播される信号)としてのプログラムであっても良い。
【0026】
他の実施例では、購読契約、広告あるいは料金ベースで本発明の諸ステップを実行するビジネス方法を提供する。すなわち、ソリューション・インテグレータなどのサービス・プロバイダが列を隠したり、電子テーブル中のスペースを管理したりすることができる。この場合、サービス・プロバイダは、一人若しくは複数の顧客のために本発明のプロセス・ステップを実行するコンピュータ基盤12(図1)などのコンピュータ基盤を創出し、維持し、サポートすることなどができる。その見返りに、サービス・プロバイダは、購読契約や料金協定の下で顧客から支払いを受けたり、あるいは一つ若しくは複数の第三者に広告のコンテンツを販売することからの支払いを受けたりすることができる。
【0027】
他の実施例では、本発明は電子テーブル中の列を隠したりスペースを管理するためのコンピュータ実施方法を提供する。この場合、コンピュータ基盤12(図1)などのコンピュータ基盤を設けることができ、本発明のプロセス・ステップを実行するための一つ若しくは複数のシステムが得られ(例えば、生み出される、購入される、使用される、修正される、など)、このコンピュータ基盤に展開される。ここで、システムを展開すると以下の一つまたは複数を含むことができる。すなわち、(1)コンピュータ読み取り可能媒体から、コンピュータ・システム14(図1)などのコンピューティング装置にプログラム・コードを導入すること(2)このコンピュータ基盤に一つまたは複数のコンピューティング装置を加えること(3)本発明のプロセス・ステップをこのコンピュータ基盤が実行できるようにするためこのコンピュータ基盤の一つ若しくは複数の存在するシステムを組み込んだり修正したりすることである。
【0028】
ここで使用されるように、「プログラム・コード」および「コンピュータ・プログラム・コード」という用語は同義語であり、情報処理能力を有するコンピューティング装置が特定の機能を直接的に、又はa)他の言語、コード又は表記法への変換、及びb)異なるマテリアル形式での再生のうちのいずれかまたは両方の後に、実行させるように意図された一群の命令の、任意の言語、コード、若しくは表記法での任意の表現を意味する。ここで、プログラム・コードは、アプリケーション/ソフトウエア・プログラム、種々の機能のコンポーネント・ソフトウエア/ライブラリ、オペレーティング・システム、特定のコンピューティング装置やI/O装置などのためのベーシックI/Oシステム/ドライバのうちの一つ若しくは複数として実施され得る。
【0029】
本発明の種々の視点についてのこれまでの記述は説明のためのものである。ここで開示した詳細な形態に本発明を限定する意図はない。明らかに多くの変形例が可能であり、多くの変形例が可能である。当業者に明らかなそのような変形例は特許請求の範囲で定義される発明の範囲に含むよう意図している。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に従って電子テーブル中の列を隠すためのシステムの説明図である。
【図2】本発明に従う電子テーブルの説明図である。
【図3】本発明に従う電子テーブルの他の説明図である。
【図4】本発明に従う電子テーブルの他の説明図である。
【符号の説明】
【0031】
18 電子テーブル
20 プロセシング・ユニット
22 メモリ
42 スペース管理システム
44 列隠しシステム
46 記号システム
48 ウインドウ表示システム
50 状態システム
60 行
62 列
64 図形記号
66 ポップアップ・ウインドウ
68 識別子


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子テーブル中の列を隠すために、コンピュータに実行させる方法にして、
前記電子テーブル中の少なくとも一つの列を隠すステップと、
前記少なくとも一つの列を表す図形記号を電子テーブル中に表示するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも一つの列がユーザー・アクションに従って隠される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記図形記号との相互作用に応答して、前記少なくとも一つの列を識別するウインドウを表示するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ウインドウが、前記図形記号と入力装置との間の相互作用に応答して表示されるポップアップ・ウインドウである、請求項3に記載の方法
【請求項5】
前記ウインドウが、前記少なくとも一つの列のために利用できる内容メニューを表すカスケード・メニューを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも一つの列の一つにおけるエントリの状態を表すように図形記号をフォーマットするステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも一つの列を、前記図形記号の動きに応答して電子テーブル中で位置変更するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
一組の目に見える列と、
一組の隠された列と、
前記隠された列の組を表すように前記電子テーブル上に表示される図形記号とを含む電子テーブル。
【請求項9】
前記図形記号と相互作用するのに応答して表示されるウインドウを含み、前記ウインドウは前記隠された列を識別する、請求項8に記載の電子テーブル。
【請求項10】
前記ウインドウがポップアップ・ウインドウであり、該ポップアップ・ウインドウが、前記隠された列の組ごとにアイコンを含む、請求項9に記載の電子テーブル。
【請求項11】
前記図形記号との相互作用が入力装置でもって実行される、請求項9に記載の電子テーブル。
【請求項12】
前記図形記号が、前記隠された組のエントリの状態を表すようフォーマットされる、請求項8に記載の電子テーブル。
【請求項13】
電子テーブル中の列を隠すためのシステムであって、
前記電子テーブル中の少なくとも一つの列を隠すシステムと、
前記少なくとも一つの列を表すために前記電子テーブル中の図形記号を表示するシステムとを含むシステム。
【請求項14】
前記少なくとも一つの列がユーザーのアクションに従って隠される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記図形記号と相互作用するのに応答して前記少なくとも一つの列を識別するウインドウを表示するシステムを更に含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記ウインドウが、前記図形記号と入力装置との間の相互作用に応答して表示されるポップアップ・ウインドウである、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ウインドウが、前記少なくとも一つの列についての識別子を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記少なくとも一つの列のうちの一つのエントリの状態を表すように前記図形記号をフォーマットするシステムを更に含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記図形記号の動きに応答して前記電子テーブル中の少なくとも一つの列を位置変更するシステムを更に含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
電子テーブル中の少なくとも一つの列を隠すステップをコンピュータに実行させ、
前記少なくとも一つの列を表す図形記号を前記電子テーブル中に表示するステップをコンピュータに実行させ、
前記図形記号の動きに応答して前記電子テーブル中の少なくとも一つの列を位置変更するステップをコンピュータに実行させて、電子テーブル中の列を隠すためのプログラム。
【請求項21】
前記少なくとも一つの列が、ユーザー・アクションに従って隠される、請求項20に記載のプログラム。
【請求項22】
前記図形記号と相互作用するのに応答して前記少なくとも一つの列を識別するウインドウを表示するステップをコンピュータに更に実行させる、請求項20に記載のプログラム。
【請求項23】
前記図形記号と入力装置との間の相互作用に応答して表示されるのウインドウがポップアップ・ウインドウである、請求項22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記ウインドウが、前記少なくとも一つの列ごとに識別子を含む、請求項22に記載のプログラム。
【請求項25】
前記少なくとも一つの列中のエントリの状態を表すように図形記号をフォーマットするステップを、コンピュータに更に実行させる、請求項20に記載のプログラム。
【請求項26】
電子テーブル中の列を隠すためのアプリケーションを展開する方法にして、
前記電子テーブル中に少なくとも一つの列を隠すよう、且つ
前記少なくとも一つの列を表すように前記電子テーブル中に図形記号を表示するよう動作することができるコンピュータ基盤を提供する方法を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−42108(P2007−42108A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−211497(P2006−211497)
【出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】