説明

電子デバイスおよびアプリケーションプログラムの操作方法

【課題】電子デバイスで異なるアプリケーションプログラムを使用する際の便利性を向上させることのできる電子デバイスおよびアプリケーションプログラムの操作方法を提供する。
【解決手段】この方法において、電子デバイスのタッチスクリーンにアプリケーションプログラム一覧フレームが表示される。アプリケーションプログラム一覧フレームは、第1アプリケーションプログラムに対応する第1アイコンを含む。タッチスクリーンが第1アイコンに与えられた第1タッチ操作を検出した時、第1アプリケーションプログラムが起動される。しかし、タッチスクリーンが第1アイコンに与えられた第2タッチ操作を検出した時、アプリケーションプログラム一覧フレームから第1アプリケーションプログラムに関連する第1簡易フレームが現れると同時に、第1アプリケーションプログラムが非作動状態になる。第1簡易フレームのサイズは、アプリケーションプログラム一覧フレームよりも小さく、第1タッチ操作は、第2タッチ操作と異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作方法に関するものであり、特に、アプリケーションプログラムの操作方法およびその方法を用いた電子デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
モバイル技術が進歩するにつれ、スマートフォン(smart phone)やタブレットPC(tablet computer)等の携帯型電子製品が消費者に重視されるようになってきた。一般的に、携帯型電子製品を軽薄短小の設計に符合させるため、製造業者は、入出力インターフェースとしてタッチスクリーンを使用する。タッチスクリーンのサイズは、デバイスの大きさによって制限される。そのため、携帯型電子機器の中で作動するアプリケーションプログラムの操作インターフェースは、通常、ユーザーがより快適に閲覧できるよう、フルスクリーンで見られるように設計される。しかしながら、フルスクリーン表示のアプリケーションプログラムの操作インターフェースは、ある環境の下ではユーザーにとって不便になることがある。特に、電子デバイスは、アプリケーションプログラムを起動する度に、アプリケーションプログラムの操作インターフェースに切換えてスクリーンに表示する。操作インターフェースがスクリーンの表示領域全体を占有するため、ユーザーが違うアプリケーションプログラムを使用したい時に、まず現操作インターフェースを離れてから、電子デバイスのホーム画面(home screen)に戻らなければならない。その後、ユーザーは、ホーム画面を介して、違うアプリケーションプログラムを起動することができる。
【0003】
ユーザーが複数のアプリケーションプログラムに対して一連の操作を行いたい場合には、さらに困難になる。例えば、ユーザーが電子デバイスを使ってソーシャルウェブサイトの動的情報(dynamic information)を閲覧してから音楽を再生し、それから天気予報をチェックしたい場合、ユーザーは、まずソーシャルウェブサイトのアプリケーションプログラムを起動し、操作インターフェースに表示された内容を見た後で、ホーム画面に戻り、音楽再生アプリケーションプログラムを起動しなければならない。そして、音楽再生アプリケーションプログラムを再生した後で、ホーム画面に戻り、天気予報のアプリケーションプログラムを起動して、天気情報を見なければならない。複数のアプリケーションプログラムの操作インターフェースとホーム画面の間で切換えを行うことにより、操作に多くの時間がかかり、ユーザーにマイナスイメージを与えることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電子デバイスおよびアプリケーションプログラムの操作方法を提供する。本発明は、ユーザーが電子デバイスの複数のアプリケーションプログラムに対する一連の操作をより便利に行えるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、タッチスクリーンを有する電子デバイスに適用されるアプリケーションプログラムの操作方法を提供する。この方法は、タッチスクリーンにアプリケーションプログラム一覧フレーム(application program listing frame)を表示することを含む。アプリケーションプログラム一覧フレームは、第1アイコンを含み、第1アイコンは、第1アプリケーションプログラムに対応する。タッチスクリーンが第1アイコンに与えられた第1タッチ操作を検出した時、第1アプリケーションプログラムが起動される。タッチスクリーンが第1アイコンに与えられた第2タッチ操作を検出した時、アプリケーションプログラム一覧フレームから第1アプリケーションプログラムに関連する第1簡易フレーム(first simple frame)が現れると同時に、第1アプリケーションプログラムが非作動状態(non-running state)に維持される。第1簡易フレームのサイズは、アプリケーションプログラム一覧フレームよりも小さく、第1タッチ操作は、第2タッチ操作と異なる。
【0006】
本発明のある実施形態中、アプリケーションプログラム一覧フレームから第1アプリケーションプログラムに関連する第1簡易フレームが現れるステップは、記憶領域(storage space)から時間条件を満たす情報を得ることを含み、情報の内容は、第1アプリケーションプログラムの用途に関連する。そして、第1簡易フレームに情報が表示され、アプリケーションプログラム一覧フレーム上の第1アイコンの表示位置に基づいて、第1簡易フレームが現れる。
【0007】
別の観点から見ると、本発明は、タッチスクリーンと、記憶ユニットと、処理ユニットとを含む電子デバイスを提供する。記憶ユニットは、第1アプリケーションプログラムを記憶し、処理ユニットは、タッチスクリーンおよび記憶ユニットに連結される。処理ユニットは、タッチスクリーンにアプリケーションプログラム一覧フレームを表示する。アプリケーションプログラム一覧フレームは、第1アプリケーションプログラムに対応する第1アイコンを含む。タッチスクリーンが第1アイコンに与えられた第1タッチ操作を検出した時、処理ユニットは、第1アプリケーションプログラムを起動する。タッチスクリーンが第1アイコンに与えられた第2タッチ操作を検出した時、アプリケーションプログラム一覧フレームから第1簡易フレームが現れると同時に、第1アプリケーションプログラムが非作動状態に維持される。第1簡易フレームは、第1アプリケーションプログラムに関連し、第1簡易フレームのサイズは、アプリケーションプログラム一覧フレームよりも小さい。第1タッチ操作は、第2タッチ操作と異なる。
【0008】
本発明の別の実施形態中、処理ユニットは、記憶領域から時間条件を満たす情報を得る。情報は、第1簡易フレームに表示され、アプリケーションプログラム一覧フレーム上の第1アイコンの表示位置に基づいて、第1簡易フレームが現れる。情報の内容は、第1アプリケーションプログラムの用途に関連する。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明は、ユーザーによる異なるタッチ操作を同じアプリケーションプログラムに適用して、異なる実行効果を生み出すことができる。そのため、ユーザーが電子デバイスで異なるアプリケーションプログラムを使用する際の便利性を向上させることができる。
【0010】
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のある実施形態に係る電子デバイスのブロック図である。
【図2】本発明のある実施形態に係るアプリケーションプログラムの操作方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明のある実施形態に係るアプリケーションプログラム一覧フレームが表示された時の概略図である。
【図4】本発明のある実施形態に係るアプリケーションプログラム一覧フレームから簡易フレームが現れた時の概略図である。
【図5】本発明の別の実施形態に係るアプリケーションプログラムの操作方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の別の実施形態に係るアプリケーションプログラム一覧フレームから簡易フレームが現れた時の概略図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係るアプリケーションプログラム一覧フレームが表示された時の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明のある実施形態に係る電子デバイスのブロック図である。図1を参照すると、電子デバイス100は、タッチスクリーン110と、記憶ユニット120と、処理ユニット130とを含む。本実施形態において、電子デバイス100は、携帯電話、PDA(personal digital assistant)、タブレットPC、デジタルカメラ、電子書籍リーダー(electronic reader)またはゲーム機器等の携帯電子機器である。別の実施形態において、電子デバイス100は、情報の検索や、支払い、チケット購入等の機能を備えた公共のマルチメディアマシン(multi-media machine)であってもよい。本発明は、電子デバイス100の種類に限定されない。
【0013】
タッチスクリーン110は、抵抗膜タッチスクリーン(resistive touch screen)、容量性タッチスクリーン(capacitive touch screen)、光学式タッチスクリーン(optical touch screen)、または磁気タッチスクリーン(magnetic touch screen)等であってもよい。タッチスクリーン110は、電子デバイス100の入出力インターフェースとして使用される。タッチスクリーン110は、ユーザーから異なるタッチ操作を受信して、電子デバイス100の使用時に生成された異なる外観を表示することができる。
【0014】
記憶ユニット120は、ハードディスクやメモリカード等の記憶媒体である。記憶ユニット120は、電子デバイス100のメインボード(main board)内に設置されても、あるいは伝送スロット(transmission slot)を介して電子デバイス100に外部接続されてもよい。本実施形態において、記憶ユニット120は、電子デバイス100で実行された1つまたはそれ以上のアプリケーションプログラムを記憶することができる。
【0015】
処理ユニット130は、タッチスクリーン110および記憶ユニット120にそれぞれ連結される。処理ユニット130は、電子デバイス100の操作全体を担う中央処理ユニットであり、本実施形態のアプリケーションプログラムの操作方法を実行するために使用される。
【0016】
処理ユニット130がタッチスクリーン110によって検出されたタッチ操作に基づいて、電子デバイス100のアプリケーションプログラムをどのように処理するのかについてさらに説明するため、別の実施形態を以下に示して、本発明を説明する。図2は、本発明のある実施形態に係るアプリケーションプログラムの操作方法を示すフローチャートである。図1および図2を参照されたい。
【0017】
ステップS210において、処理ユニット130は、タッチスクリーン110にアプリケーションプログラム一覧フレームを表示する。アプリケーションプログラム一覧フレームは、1つまたはそれ以上のアイコンを含み、各アイコンは、記憶ユニット120に記憶されたアプリケーションプログラムに対応する。例えば、アプリケーションプログラム一覧フレームは、電子デバイス100のホーム画面であってもよい。図3は、本発明のある実施形態に係るアプリケーションプログラム一覧フレームが表示された時の概略図である。図3を参照すると、本実施形態のアプリケーションプログラム一覧フレーム300は、フルスクリーンのサイズ仕様を満たすため、アプリケーションプログラム一覧フレーム300は、タッチスクリーン110の表示領域全体を占有する。本実施形態において、アプリケーションプログラム一覧フレーム300は、5つのアイコン(すなわち、アイコン310〜350)を含み、それぞれ5つの異なるアプリケーションプログラムに対応する。ユーザーは、タッチスクリーン110を介して、アイコンのいずれに対してもタッチ操作を行うことができる。各アイコンに対して、処理ユニット130が、ユーザーにより与えられた異なるタッチ操作に基づいて、異なる結果を生成する。
【0018】
図2のステップS220に示すように、タッチスクリーン110がアイコンに与えられた第1タッチ操作を検出した時、処理ユニット130は、対応するアプリケーションプログラムを起動する。アプリケーションプログラムを起動する動作は、電子デバイス100のメインメモリ(図示せず)にアプリケーションプログラムをロードして、実行を開始することを含む。本実施形態において、処理ユニット130は、タッチスクリーン110の表示領域全体を使って、起動されたアプリケーションプログラムの操作インターフェースを表示する。操作インターフェースは、アプリケーションプログラムの全部の操作機能をユーザーに提供することができる。言い換えると、アプリケーションプログラムが起動された時、アプリケーションプログラムの操作インターフェースは、フルスクリーンのサイズ仕様を満たすため、操作インターフェースは、タッチスクリーン110に最初に表示されたアプリケーションプログラム一覧フレームを完全にカバーする。
【0019】
しかしながら、図2のS230に示すように、タッチスクリーン110が第1アイコンに与えられた第2タッチ操作(第1タッチ操作とは異なる)を検出した時、アプリケーションプログラム一覧フレームから簡易フレームが現れ、処理ユニット130は、対応アプリケーションプログラムを非作動状態に維持する。つまり、この時、アプリケーションプログラムは、電子デバイス100のメインメモリにロードされず、簡易フレームのサイズは、アプリケーションプログラム一覧フレームよりも小さい。言い換えると、簡易フレームが現れても、ユーザーはまだアプリケーションプログラム一覧フレームの内容の一部を見ることができる。本実施形態において、簡易フレームの内容は、アプリケーションプログラムに関連する情報と、アプリケーションプログラムの一部の機能に対する制御ボタンと、アプリケーションプログラムを実行するために使用される起動ボタン(launch button)とを含む。別の実施形態において、簡易フレームは、情報、制御ボタン、起動ボタンのうちの1つだけを含むか、あるいは、これらの組み合わせを含んでもよい。簡易フレームに含まれる内容は、アプリケーションプログラムの用途に対応する。以下、処理ユニット130が簡易フレームに異なる内容を生成する方法について説明する。
【0020】
簡易フレームの内容がアプリケーションプログラムに関連する情報を含む場合、タッチスクリーン110がアイコンに与えられた第1タッチ操作を検出した時に、処理ユニット130がまず記憶領域から時間条件を満たす情報を得る。記憶領域は、ローカル記憶領域(例えば、電子デバイス100の記憶ユニット120)またはネットワーク記憶領域であってもよいが、これらに限定されない。情報の内容は、アイコンに対応するアプリケーションプログラムの用途に関連する。例えば、アプリケーションプログラムが写真、音楽、またはビデオを閲覧するために使用されるメディアブラウザー(media browser)の場合、処理ユニット130は、メディアブラウザーを介して、ユーザーが最も最近開いた写真、音楽またはビデオを得ることができる。アプリケーションプログラムがソーシャルウェブサイトのアプリケーションプログラムである場合、処理ユニット130は、例えば、ソーシャルウェブサイトのサーバーを介して、他の人によってソーシャルウェブサイトに追加された動的情報を得る。続いて、処理ユニット130は、簡易フレームに獲得した情報を表示し、アプリケーションプログラム一覧フレーム上のアイコンの表示位置に基づいて、簡易フレームが現れる。
【0021】
簡易フレームの内容がアプリケーションプログラムの一部の機能に対する制御ボタンを含む場合、タッチスクリーン110がアイコンに与えられた第2タッチ操作を検出した時に、処理ユニット130がまずアイコンに対応するアプリケーションプログラムのうち実行された機能の全てから少なくとも1つの主機能(例えば、より頻繁に使用された機能)を選択する。次に、簡易フレームに各主機能の対応制御ボタンが表示され、アプリケーションプログラム一覧フレーム上のアイコンの表示位置に基づいて、簡易フレームが現れる。
【0022】
簡易フレームの内容がアプリケーションプログラムを起動するために使用される起動ボタンを含む場合、タッチスクリーン110がアイコンに与えられた第2タッチ操作を検出した時に、処理ユニット130がアプリケーションプログラムの起動ボタンとして用いるアイコンの縮小画像を作る。そして、簡易フレームに起動ボタンが表示され、アプリケーションプログラム一覧フレーム上のアイコンの表示位置に基づいて、簡易フレームが現れる。
【0023】
上記の実施形態において、処理ユニット130は、アイコンの4つの側辺のうちの1つから領域を選び、簡易フレームを出現させることができる。
【0024】
図4は、本発明のある実施形態に係るアプリケーションプログラム一覧フレームから簡易フレームが現れた時の概略図である。図3および図4を参照すると、タッチスクリーン110によって表示された現画像が図3に示した画像であると仮定すると、ユーザーがタッチスクリーン110を介してアプリケーションプログラム一覧フレーム300のアイコン350(本実施形態では、アイコン350は音楽再生アプリケーションプログラムに対応する)に対して第2タッチ操作を行った時、図4に示すように、処理ユニット130は、アプリケーションプログラム一覧フレーム300上に簡易フレーム400を出現させる。簡易フレーム400は、処理ユニット130が記憶ユニット120から得た曲目、アルバム名、アルバムカバー等の情報410を含む。この情報は、ユーザーが最後に音楽再生アプリケーションプログラムを使用した時に再生された音楽に基づいて、処理ユニット130によって得られる。また、簡易フレーム400は、さらに、前の曲に戻るための制御ボタン420Aと、再生を行うための制御ボタン420Bと、次の曲にスキップするための420Cとを含む。簡易フレーム400は、さらに、音楽再生アプリケーションプログラムを正式に起動させる起動ボタン430を含む。図4に示すように、簡易フレーム400が現れた後、ユーザーは、簡易フレーム400を介して音楽再生アプリケーションプログラムに関連する情報410を迅速に閲覧できるだけでなく、制御ボタン420A、420Bおよび420Cを用いて音楽の再生や曲の切換等の操作を実行することができる。さらに、ユーザーは、起動ボタン430を用いて、音楽再生アプリケーションプログラムを正式に起動させることができる。しかしながら、上述した簡易フレーム400の内容は単なる一例であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0025】
以上からわかるように、ユーザーが同じアイコンに対して異なるタッチ操作を与えた場合、処理ユニット130は、異なるタッチ操作に基づいて異なる結果を生成する。第1タッチ操作は、例えば、シングルタップ(single tap)であり、第2タッチ操作は、例えば、ダブルタップ(double tap)である。あるいは、第1タッチ操作は、ドラッグ(drag)、スライド(slide)、フリック(flick)、タッチ・アンド・ホールド(touch and hold)、ピンチ(pinch)、スプレッド(spread)、またはナッジ(nudge)等のよく使われるタッチ操作であってもよく、第2タッチ操作は、第1タッチ操作と異なるタッチ操作である。本発明は、第1および第2タッチ操作の種類を限定しない。注意すべきこととして、上述した実施形態では2種類のタッチ操作を用いて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。別の実施形態において、処理ユニット130は、ユーザーが同じアイコンに対して行った3つまたはそれ以上のタッチ操作を認識し、異なるタッチ操作に基づいて、異なる結果を生成することもできる。
【0026】
図5は、本発明の別の実施形態に係るアプリケーションプログラムの操作方法を示すフローチャートである。図1および図5を参照されたい。
【0027】
ステップS510に示すように、処理ユニット130は、タッチスクリーン110にアプリケーションプログラム一覧フレームを表示する。アプリケーションプログラム一覧フレームは、異なるアプリケーションプログラムに対応する複数のアイコンを含む。
【0028】
次に、ステップS520に示すように、処理ユニット130は、タッチスクリーン110がアイコンに与えられたタッチ操作を検出したかどうかを繰り返し判断する。ユーザーがアイコンのうちの1つ(以下、第1アイコンとする)に対して指または入力機でタッチ操作を行った場合、ステップS530に示すように、処理ユニット130は、タッチ操作が第1タッチ操作であるか第2タッチ操作であるかを判断する。
【0029】
タッチ操作が第1タッチ操作である場合、ステップS535において、処理ユニット130は、第1アイコンに対応するアプリケーションプログラムを起動する。詳しく説明すると、アプリケーションプログラムの起動は、タッチスクリーン110にアプリケーションプログラムの操作インターフェースを表示するための切換を含む。アプリケーションプログラムの操作インターフェースは、フルスクリーンのサイズ仕様を満たすため、アプリケーションプログラムの操作インターフェースは、タッチスクリーン110の表示領域全体を使って表示される。そのため、ユーザーは、最初にタッチスクリーンに表示されたアプリケーションプログラム一覧フレームを見ることができない。
【0030】
しかしながら、タッチ操作が第2タッチ操作の時は、ステップS540において、処理ユニット130が第1アイコンに対応するアプリケーションプログラムに関連した第1簡易フレームをアプリケーションプログラム一覧フレームに出現させると同時に、アプリケーションプログラムが非作動状態に維持される。本実施形態において、簡易フレームは、時間条件を満たし、アプリケーションプログラムの用途に関連する情報を含む。そのため、簡易フレームが現れた後、ユーザーは、簡易フレームを介して情報の内容を閲覧することができる。また、簡易フレームは、さらに、アプリケーションプログラムの一部の主機能に対する制御ボタンと、アプリケーションプログラムを起動するために使用する起動ボタンとを含む。これらのボタンは、ユーザーが簡易フレームを介して簡単で迅速な操作を行えるようにする。
【0031】
次に、ステップS550に示すように、処理ユニット130は、タッチスクリーン110がタッチ操作を検出したかどうかを繰り返し判断する。
【0032】
タッチスクリーン110がタッチ操作を検出した場合、ステップS560に示すように、処理ユニット130は、タッチ操作が簡易フレームの外で発生しているかどうかを判断する。
【0033】
タッチ操作が簡易フレームの外で発生していない場合は、ユーザーがおそらく簡易フレームの制御ボタンまたは起動ボタンを押したことを意味する。したがって、ステップS570に示すように、タッチ操作が簡易フレームの起動ボタンを選択した場合には、処理ユニット130がアプリケーションプログラムを正式に起動する。この時、処理ユニット130は、タッチスクリーン110上にアプリケーションプログラムの操作インターフェースを表示する(フルスクリーンのサイズ仕様を満たす)。また、ステップS580に示すように、タッチ操作が簡易フレームの制御ボタンを選択した場合は、処理ユニット130が選択した制御ボタンに対応する主機能を実行し、実行結果フレーム(execution result frame)を生成する。実行結果フレームは、簡易フレーム内に表示される。例えば、図4に示すように、簡易フレーム400がアプリケーションプログラム一覧フレーム300から現れた後、ユーザーは、制御ボタン420Bで音楽を再生するか、あるいは、起動ボタン430で音楽再生アプリケーションプログラムを正式に起動するかを選択することができる。
【0034】
しかしながら、タッチ操作が簡易フレームの外で発生した場合(すなわち、ステップS560でYesと判断された場合)、ステップS590に示すように、タッチ操作の種類や、タッチ操作がアプリケーションプログラム一覧フレームで別のアイコンに与えられたかどうかに関わらず、処理ユニット130は、簡易フレームを閉じる。次に、ステップS595に示すように、処理ユニット130は、タッチ操作がアプリケーションプログラム一覧フレームの別のアイコンに与えられたかどうかを判断する。詳しく説明すると、簡易フレームのサイズはアプリケーションプログラム一覧フレームよりも小さいため、簡易フレームが現れた後、ユーザーは、簡易フレームにカバーされていないアプリケーションプログラム一覧フレームのアイコンを見ることができる。簡易フレームがタッチスクリーン110に表示されている間、ユーザーは、これらのアイコンに対してタッチ操作を与えることができる。例えば、図4の実施形態において、簡易フレーム400が現れた後、ユーザーは、タッチスクリーン110を介して、アイコン310、330および340に対してタッチ操作を行うことができる。
【0035】
ユーザーがアイコンにタッチ操作を与えなかった場合(ステップS595においてNoと判断された場合)、本実施形態のアプリケーションプログラムの操作方法の流れはステップS520に戻り、処理ユニット130は、タッチスクリーン110がアイコンに与えられたタッチ操作を検出したかどうかを繰り返し判断する。
【0036】
ユーザーがアイコンにタッチ操作を与えた場合(ステップS595においてYesと判断された場合)、本実施形態のアプリケーションプログラムの操作方法の流れはステップS530に戻り、処理ユニット130は、タッチ操作が第1タッチ操作であるか第2タッチ操作であるかを判断し、異なるタッチ操作に基づいて、異なる結果を生成する。
【0037】
例えば、タッチスクリーン110によって表示された現画像が図4に示した画像であると仮定すると、ユーザーがアイコン310に対して第1タッチ操作を実行した時、処理ユニット130は、簡易フレーム400を閉じて、アイコン310に対応するアプリケーションプログラム(例えば、ソーシャルウェブサイトアプリケーションプログラム)を起動し、アプリケーションプログラムの操作インターフェースをフルスクリーンで表示する。しかしながら、ユーザーがアイコン310に対して第2タッチ操作を与えた場合、処理ユニット130は、簡易フレーム400を閉じて、図6に示すように、ソーシャルウェブサイトアプリケーションプログラムに関連する簡易フレーム600をアプリケーションプログラム一覧フレーム300に出現させる(この時、ソーシャルウェブサイトアプリケーションプログラムは、非作動状態に維持される)。簡易フレーム600は、他の人によって最近更新された動的情報610と、ユーザーが再生や、前の動的情報への切換え、次の動的情報への切換え、個人の動的情報の投稿等の操作を実行できるようにする制御ボタン620A〜620Dとを含む。起動ボタン630は、ソーシャルウェブサイトアプリケーションプログラムを正式に起動するために使用される。なお、上述した簡易フレーム600の内容は単なる一例であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0038】
上記の実施形態で説明したアプリケーションプログラムの操作方法において、電子デバイス100のアプリケーションプログラム一覧フレームは、それぞれソーシャルウェブサイトアプリケーションプログラム、音楽再生アプリケーションプログラム、天気予報アプリケーションプログラムに対応する第1アイコン、第2アイコン、第3アイコンを含むものと仮定する。ユーザーがソーシャルウェブサイトの動的情報を見てから音楽を再生し、それから天気予報をチェックしたい時、ユーザーは、第1アイコンに対して第2タッチ操作を与えるだけで、出現した第1簡易フレームのソーシャルウェブサイトの最も最近の動的情報を見ることができる。次に、ユーザーが第2アイコンに第2タッチ操作を与えると、第1簡易フレームが閉じられ、ユーザーは、音楽の再生のために現れた第2簡易フレームの音楽再生のための制御ボタンを選択することができる。その後、ユーザーが第3アイコンに第2タッチ操作を与えると、第2簡易フレームが閉じられ、ユーザーは、現れた第3簡易フレームの最も最近の天気情報を見ることができる。言い換えると、ユーザーが複数のアプリケーションプログラムに対して一連の操作を実行したい時、ユーザーは、電子デバイス100が複数のアプリケーションプログラムの操作インターフェースとホーム画面の間で切換えを行う際の待ち時間を無駄にせずに済み、むしろ、簡易化された操作手順を通して情報を迅速に得ることができるのである。
【0039】
上記の実施形態において、ユーザーは、アプリケーションプログラム一覧フレームの各アイコンに対して異なるタッチ操作を与えてアイコンに対応するアプリケーションプログラムを起動するか、あるいは簡易フレームを出現させることができる。しかしながら、別の実施形態において、アプリケーションプログラム一覧フレーム内の全てのアイコン中、特殊マーカーで表示されたアイコンのみが2種類(またはそれ以上)のタッチ操作を支持することもできる。図7は、本発明の別の実施形態に係るアプリケーションプログラム一覧フレームが表示された時の概略図である。図7を参照すると、本実施形態において、アプリケーションプログラム一覧フレーム700は、3つのアイコン(アイコン710〜730)を含む。特殊マーカー710aおよび720aによって表記されたアイコン710および720のみが、第1タッチ操作でアプリケーションプログラムを直接起動させ、第2操作で簡易フレームを出現させることができる。アイコン730は、第2タッチ操作により簡易フレームが出現する機能を提供しない。
【0040】
以上のように、本発明の電子デバイスおよびアプリケーションプログラムの操作方法は、同じアイコンに対して与えられた異なるタッチ操作を識別することによって、アイコンに対応するアプリケーションプログラムを正式に起動するかどうか、あるいは、アプリケーションプログラム一覧フレームからより小さな簡易フレームを出現させて簡易情報を表示するかアプリケーションプログラムを起動しないことを前提として簡易操作を提供するかを判断する。そのため、複数のアプリケーションプログラムの操作プロセスを簡素化することができるとともに、ユーザーが簡易操作を迅速に実行できるようにして、情報の閲覧速度を速めることができる。
【0041】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、電子デバイスで異なるアプリケーションプログラムを使用する際の便利性を向上させることのできる電子デバイスおよびアプリケーションプログラムの操作方法を提供する。
【符号の説明】
【0043】
100 電子デバイス
110 タッチスクリーン
120 記憶ユニット
130 処理ユニット
S210〜S230 ステップ
300、700 アプリケーションプログラム一覧フレーム
310、320、330、340、350、710、720、730 アイコン
400、600 簡易フレーム
410、610 情報
420A、420B、420C、620A、620B、620C、620D 制御ボタン
430、630 起動ボタン
S510〜S595 ステップ
710a、720a 特殊マーカー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンを有する電子デバイスに適用されるアプリケーションプログラムの操作方法であって、
前記タッチスクリーンに、第1アプリケーションプログラムに対応する第1アイコンを含むアプリケーションプログラム一覧フレームを表示すること
を含み、前記タッチスクリーンが前記第1アイコンに与えられた第1タッチ操作を検出した時、前記第1アプリケーションプログラムが起動され、
前記タッチスクリーンが前記第1アイコンに与えられた第2タッチ操作を検出した時、前記アプリケーションプログラム一覧フレームから前記第1アプリケーションプログラムに関連する第1簡易フレームが現れると同時に、前記第1アプリケーションプログラムが非作動状態に維持され、前記第1簡易フレームのサイズが、前記アプリケーションプログラム一覧フレームよりも小さく、前記第1タッチ操作が、前記第2タッチ操作と異なる方法。
【請求項2】
前記アプリケーションプログラム一覧フレームから前記第1アプリケーションプログラムに関連する前記第1簡易フレームを出現させるステップが、
記憶領域から時間条件を満たす情報を得て、かつ前記情報の内容が、前記第1アプリケーションプログラムの用途に関連することと、
前記第1簡易フレームに前記情報を表示することと、
前記アプリケーションプログラム一覧フレーム上の前記第1アイコンの表示位置に基づいて、前記第1簡易フレームを出現させることと
を含む請求項1記載のアプリケーションプログラムの操作方法。
【請求項3】
前記アプリケーションプログラム一覧フレームから前記第1アプリケーションプログラムに関連する前記第1簡易フレームを出現させるステップが、
前記第1アプリケーションプログラムの全ての実行可能な機能から少なくとも1つの主機能を選択することと、
前記第1簡易フレームに前記少なくとも1つの主機能のそれぞれに対応する制御ボタンを表示することと、
前記アプリケーションプログラム一覧フレーム上の前記第1アイコンの表示位置に基づいて、前記第1簡易フレームを出現させることと、
前記少なくとも1つの主機能のうちの1つに対応する前記制御ボタンが選択された時、前記選択された制御ボタンに関連する前記主機能を実行して、実行結果フレームを生成することと、
前記第1簡易フレームに前記実行結果フレームを表示することと
を含む請求項1記載のアプリケーションプログラムの操作方法。
【請求項4】
前記アプリケーションプログラム一覧フレームから前記第1アプリケーションプログラムに関連する前記第1簡易フレームを出現させるステップが、
前記第1簡易フレームに前記第1アプリケーションプログラムを起動するための起動ボタンを表示することと、
前記アプリケーションプログラム一覧フレーム上の前記第1アイコンの表示位置に基づいて、前記第1簡易フレームを出現させることと
を含む請求項1記載のアプリケーションプログラムの操作方法。
【請求項5】
前記アプリケーションプログラム一覧フレームが、第2アプリケーションプログラムに対応する第2アイコンを含み、前記アプリケーションプログラム一覧フレームから前記第1アプリケーションプログラムに関連する前記第1簡易フレームを出現させるステップの後に、さらに、
前記第2アイコンが前記第1簡易フレームにカバーされていない場合、前記タッチスクリーンがさらに前記第2アイコンに与えられた前記第1タッチ操作を検出した時に、前記第1簡易フレームを閉じて、前記第2アプリケーションプログラムを起動し、前記タッチスクリーンがさらに前記第2アイコンに与えられた前記第2タッチ操作を検出した時に、前記第1簡易フレームを閉じて、前記アプリケーションプログラム一覧フレームから前記第2アプリケーションプログラムに関連する第2簡易フレームを出現させる請求項1記載のアプリケーションプログラムの操作方法。
【請求項6】
前記アプリケーションプログラム一覧フレームから前記第1アプリケーションプログラムに関連する前記第1簡易フレームを出現させるステップの後に、さらに、
前記タッチスクリーンが前記第1簡易フレームの外でタッチ操作を検出した時に、前記第1簡易フレームを閉じること
を含む請求項1記載のアプリケーションプログラムの操作方法。
【請求項7】
タッチスクリーンと、
第1アプリケーションプログラムを記憶する記憶ユニットと、
前記タッチスクリーンおよび前記記憶ユニットに連結され、前記タッチスクリーンに、前記第1アプリケーションプログラムに対応する第1アイコンを含むアプリケーションプログラム一覧フレームを表示する処理ユニットと
を含み、前記タッチスクリーンが前記第1アイコンに与えられた第1タッチ操作を検出した時、前記処理ユニットが、前記第1アプリケーションプログラムを起動し、
前記タッチスクリーンが前記第1アイコンに与えられた第2タッチ操作を検出した時、前記処理ユニットが、前記アプリケーションプログラム一覧フレームから第1簡易フレームを出現させると同時に、前記第1アプリケーションプログラムが非作動状態に維持され、前記第1簡易フレームが、前記第1アプリケーションプログラムに関連し、前記第1簡易フレームの前記サイズが、前記アプリケーションプログラム一覧フレームよりも小さく、前記第1タッチ操作が、前記第2タッチ操作と異なる電子デバイス。
【請求項8】
前記処理ユニットが、さらに、記憶領域から時間条件を満たす情報を得て、前記第1簡易フレームに前記情報を表示するとともに、前記アプリケーションプログラム一覧フレーム上の前記第1アイコンの表示位置に基づいて前記第1簡易フレームを出現させるために配置され、前記情報の内容が、前記第1アプリケーションプログラムの用途に関連する請求項7記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記処理ユニットが、さらに、前記第1アプリケーションプログラムの全ての実行可能な機能から少なくとも1つの主機能を選択し、前記第1簡易フレームに前記少なくとも1つの主機能のそれぞれに対応する制御ボタンを表示するとともに、前記アプリケーションプログラム一覧フレーム上の前記第1アイコンの表示位置に基づいて前記第1簡易フレームを出現させるために配置され、前記少なくとも1つの主機能のうちの1つに対応する前記制御ボタンが選択された時、前記処理ユニットが、前記選択された制御ボタンに関連する前記主機能を実行して、実行結果フレームを生成するとともに、前記第1簡易フレームに前記実行結果フレームを表示する請求項7記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記処理ユニットが、さらに、前記第1簡易フレームに前記第1アプリケーションプログラムを起動するための起動ボタンを表示するとともに、前記アプリケーションプログラム一覧フレーム上の前記第1アイコンの表示位置に基づいて前記第1簡易フレームを出現させるために配置された請求項7記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記アプリケーションプログラム一覧フレームが、第2アプリケーションプログラムに対応する第2アイコンを含み、前記第2アイコンが前記第1簡易フレームにカバーされていない場合、前記タッチスクリーンがさらに前記第2アイコンに与えられた前記第1タッチ操作を検出した時に、前記処理ユニットが、前記第1簡易フレームを閉じて、前記第2アプリケーションプログラムを起動し、前記タッチスクリーンがさらに前記第2アイコンに与えられた前記第2タッチ操作を検出した時に、前記処理ユニットが、前記第1簡易フレームを閉じて、前記アプリケーションプログラム一覧フレームから前記第2アプリケーションプログラムに関連する第2簡易フレームを出現させる請求項7記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記第1簡易フレームが出現した後、前記タッチスクリーンが前記第1簡易フレームの外でタッチ操作を検出した時に、前記処理ユニットが、前記第1簡易フレームを閉じる請求項7記載の電子デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−58188(P2013−58188A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−134705(P2012−134705)
【出願日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【出願人】(509024640)エイサー インコーポレイテッド (14)
【氏名又は名称原語表記】ACER INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】8F, 88, Section 1, Hsin Tai Wu Road,Hsichih,Taipei Hsien 221, Taiwan
【Fターム(参考)】