説明

電子ペン、データ編集方法及びデータ編集プログラム

【課題】紙面に対し、貼り付け、折り曲げ、切り取りなどの編集作業が行われた場合、この編集内容をデータに反映させることができる電子ペン等を提供する。
【解決手段】本電子ペンは、専用紙30に記載を行うための電子ペン5であって、専用紙30のドットから座標を検出する座標検出部21と、座標検出部21により時間的に連続して検出された第1の座標と第2の座標とが、位置的に不連続の座標であるか否かを判定する座標変化検出部22と、座標検出部21により第1の座標が検出された検出時刻と第2の座標が検出された検出時刻との時間である検出時間が、所定時間以内であるか否かを判定する制御部10と、不連続の座標であると判定され、かつ、検出時間が所定時間以内であると判定された場合、編集処理を行う編集実行部23と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に記載を行うための電子ペン、データ編集方法及びデータ編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドットが印刷された専用紙に記載を行い、記載した位置のドットパターンを読み取ってデータとして出力可能な電子ペンがある。
【0003】
この種の電子ペンとして、ノート上で文章の編集を行うと、その内容が同時にデータ上でも編集されるものが知られている(特許文献1参照)。この電子ペンでは、編集時に「○」で囲んだ箇所が指定先に移動する。
【0004】
また、データ上でページを切り取って任意の場所に貼り付ける動作を表現できるものが知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−293461号公報
【特許文献2】特開2007−58653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の電子ペンでは、紙面に書き込まれた内容を他のページや他のエリアに移動させるために、紙面上で貼り付けを行うことは示されておらず、紙面に貼り付けを行っても、データ上では、この貼り付け編集の作業が反映されなかった。
【0007】
このため、紙面上で行われた作業をデータ上に反映させたい場合、紙面上での貼り付け編集の作業とは別に、PC(コンピュータ)のデータ上で同じ貼り付け編集を行う必要があり、使い勝手が良くなかった。
【0008】
また、紙を折り曲げたりしても、同様に、データ上では折り曲げ編集が反映されなかった。さらに、紙面の一部を切り取って削除しても、同様に、データ上では、削除編集が反映されなかった。
【0009】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、紙面に対し、貼り付け、折り曲げ、切り取りなどの編集作業が行われた場合、この編集内容をデータに反映させることができる電子ペン、データ編集方法及びデータ編集プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電子ペンは、用紙に記載を行うための電子ペンであって、前記用紙のドットから座標を検出する座標検出部と、前記座標検出部により時間的に連続して検出された第1の座標と第2の座標とが、位置的に不連続の座標であるか否かを判定する座標位置判定部と、前記座標検出部により前記第1の座標が検出された検出時刻と前記第2の座標が検出された検出時刻との時間である検出時間が、所定時間以内であるか否かを判定する検出時間判定部と、前記座標位置判定部により不連続の座標であると判定され、かつ、前記検出時間判定部により前記検出時間が所定時間以内であると判定された場合、編集処理を行う編集処理部と、を備える。
【0011】
この構成によれば、不連続の座標であると判定され、かつ、検出時間が所定時間以内であると判定された場合、データ上での編集処理を行う。これにより、紙面に対し、貼り付け、折り曲げ、切り取りなどの編集作業が行われた場合、この編集内容をデータに反映させることができることができる。
【0012】
また、本発明のデータ編集方法は、用紙に記載を行うための電子ペンが実行するデータ編集方法であって、前記用紙のドットから座標を検出する座標検出ステップと、前記座標検出ステップで時間的に連続して検出された第1の座標と第2の座標とが、位置的に不連続の座標であるか否かを判定する座標位置判定ステップと、前記座標検出ステップで前記第1の座標が検出された検出時刻と前記第2の座標が検出された検出時刻との時間である検出時間が、所定時間以内であるか否かを判定する検出時間判定ステップと、前記座標位置判定ステップで不連続の座標であると判定され、かつ、前記検出時間判定ステップで前記検出時間が所定時間以内であると判定された場合、編集処理を行う編集処理ステップと、を有する。
【0013】
この方法によれば、不連続の座標であると判定され、かつ、検出時間が所定時間以内であると判定された場合、データ上での編集処理を行う。これにより、紙面に対し、貼り付け、折り曲げ、切り取りなどの編集作業が行われた場合、この編集内容をデータに反映させることができることができる。
【0014】
また、本発明のデータ編集プログラムは、上記データ編集方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0015】
このプログラムによれば、不連続の座標であると判定され、かつ、検出時間が所定時間以内であると判定された場合、データ上での編集処理を行う。これにより、紙面に対し、貼り付け、折り曲げ、切り取りなどの編集作業が行われた場合、この編集内容をデータに反映させることができることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、紙面に対し、貼り付け、折り曲げ、切り取りなどの編集作業が行われた場合、この編集内容をデータに反映させることができることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態における電子ペンを用いた手書き入力システムの構成例を示す図
【図2】(A)、(B)本発明の第1の実施形態における専用紙に記載が行われる電子ペンの外観例、および電子ペンによって記載される専用紙の紙面の一例を示す図
【図3】(A)、(B)本発明の第1の実施形態におけるノート上の貼り付け編集とPC上のデータ編集との一例を示す図
【図4】(A)、(B)本発明の第1の実施形態におけるノート上の付箋による貼り付け編集とPC上のデータ編集の一例を示す図
【図5】(A)、(B)本発明の第1の実施形態における貼り付け編集の検知例を説明するための図
【図6】本発明の第1の実施形態における貼り付け編集動作手順の一例を示すフローチャート
【図7】本発明の第1の実施形態における4点認識を行う場合の貼り付け編集実行手順の一例を示すフローチャート
【図8】(A)、(B)本発明の第1の実施形態における貼り付け紙の形状を特定する際の終点を表すマーキングの一例を示す図
【図9】本発明の第1の実施形態における終点認識を行う場合の貼り付け編集実行手順の一例を示すフローチャート
【図10】本発明の第1の実施形態における貼り付け編集としてコピーを行う場合のマーキングの一例を示す図
【図11】(A)、(B)本発明の第2の実施形態におけるノート上のドッグイヤー編集とPC上のデータ編集との一例を示す図
【図12】本発明の第2の実施形態におけるドッグイヤー編集動作手順の一例を示すフローチャート
【図13】(A)、(B)本発明の第3の実施形態における削除編集を行う場合のマーキングの一例を示す図
【図14】本発明の第3の実施形態における削除編集実行手順の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態における電子ペン、データ編集方法及びデータ編集プログラムについて、図面を用いて説明する。本実施形態の電子ペンは、手書き入力システム等に適用される。
【0019】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態における電子ペン5を用いた手書き入力システム1の構成例を示す図である。手書き入力システム1は、電子ペン5、専用紙30およびホストコンピュータ50から構成される。
【0020】
電子ペン5は、ペン部11、制御部10、筆圧センサ12、カメラ(ドット検出部)13、メモリ(記憶部)14、データ通信部17および外部出力部18を有して構成される。ペン部11は、通常のペンと同様、インクカートリッジ11a(図2参照)を有し、インクで専用紙30に文字などを記載可能なものである。
【0021】
筆圧センサ12は、ユーザが電子ペン5を紙面に押し当てることによって増加する、ペン部11の筆圧を検知し、この検知された筆圧が閾値を越える場合、電子ペン5がオンとなる。
【0022】
カメラ(ドット検出部)13は、紙面からの圧力で筆圧センサ12が電子ペン5がオンになった時、紙面に印刷されたドットパターンを撮影する。
【0023】
制御部10は、周知のCPU、ROM、RAMなどを有し、電子ペン5全体を制御するものであり、座標検出部21、座標変化検出部22および編集実行部23を有する。座標検出部21は、カメラ13で撮影されたドットパターンから専用紙30の面上の位置を表す座標を検出する。座標変化検出部22は、座標の変化から不連続の座標を検出し、例えば専用紙30のページの切り替わりを検出する。ページの切り替わりが生じないような場合でも、つまり1ページ内のある箇所を切り取って同じページ内の他の箇所に貼り付ける編集が行われた場合も、同様に不連続の座標が検出される。従って、ページの切り替わりは不連続の座標が検出される場合の一例である。編集実行部23は、貼り付け等の編集を行う。なお、座標検出部21、座標変化検出部22および編集実行部23の機能は、制御部10内のCPUがROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。
【0024】
メモリ14は、座標検出部21で検出された座標とともに、座標変化検出部22で検出されたページの切り替わり位置を記録する。メモリ14には、ドットパターンと専用紙30の位置座標とを対応付けるテーブル14bが登録されている。また、メモリ14には、制御部10によって管理されるタイマ14aが設けられ、このタイマ14aで計時された時間がメモリ14の所定の領域に記憶される。
【0025】
データ通信部17は、ホストコンピュータ50との間で、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信などの無線通信を行う。外部出力部18は、着脱自在に接続されるカード型メモリ等にデータを出力する。
【0026】
図2(A)は専用紙30に記載が行われる電子ペン5の外観例、図2(B)は電子ペン5によって記載される専用紙30の紙面の一例を示す図である。電子ペン5は、前述したように、通常のペンと同様、ユーザが把持して専用紙30にインクで文字などを記載可能である。
【0027】
専用紙30の紙面には、電子ペン5のペン先の近傍に取り付けられたカメラ13で撮影可能なドットパターンが印刷されている。つまり、専用紙30は、台紙の上に、このドットパターンが印刷されたものである。
【0028】
カメラ13は、電子ペン5の記載位置を撮影する際、例えば、1mm×1mmの大きさを撮影範囲とし、その中に含まれるドットパターン31を撮影する(図中、拡大した部分30a参照)。メモリ14に登録されたテーブル14bにより、撮影されたドットパターンと専用紙30の位置座標とが対応付けられる。なお、カメラ13は、LED等の発光部を搭載し、撮影範囲を照らすようにしてもよい。
【0029】
撮影されたドットパターンがメモリ14内のテーブル14bに登録されたドットパターンに一致すると、その位置座標が特定され、座標データとしてメモリ14に記録される。なお、専用紙に印刷されたドットパターンを撮影し、その位置座標を特定する技術は、公知の技術であるので、その詳細な説明を省略し、ここでは、簡単な説明に留める。
【0030】
ユーザは、電子ペン5を専用紙30に接触させて移動させることにより、ペン先から出るインクで専用紙30に文字などを記載する。このとき同時に、カメラ13で撮影される記載位置のドットパターンによって特定される位置座標が時系列にメモリ14に記録され、専用紙30上の記載位置が特定される。本実施形態では、カメラ13で1秒間に例えば100回撮影され、その位置座標が時系列に記録される。以後、単に、「ドット」という場合、位置座標の特定が可能なドットパターンを指すものとする。なお、ドットパターンは、通常、所定数以上(例えば16個)のドット群の配置で決定されるが、ドット自体の形状を変えるなどによりその数を少なくすることも可能であり、少なくとも1つ以上のドットで決定される。
【0031】
また、本実施形態では、カメラ13によって記載位置が撮影され、その座標データ(電子データ)が取得されると同時に、撮影された時点の時刻データも制御部10によって管理されるタイマ14aで取得される。
【0032】
一方、ホストコンピュータ50は、周知のCPU、ROM、RAMなどを内蔵するコンピュータ本体、マウスやキーボード等の入力機器、表示パネル、プリンタおよび外部記憶装置等を有する他、電子ペン5との間で電子データの送受信を行う無線通信部55を有する。ホストコンピュータ50は、電子ペン5から送信される電子データを受信すると、この電子データから筆跡を認識し、文字、数字、記号などのデータを取得する。
【0033】
上記構成を有する手書き入力システム1の編集動作例を示す。
ここでは、専用紙30の一例であるノートに対する編集として、貼り付け、角の折り曲げ(ドッグイヤー)、削除を行う場合を示す。また、ノートに対する編集と電子データに対する編集を対比して説明する際、PC(コンピュータ)上の電子データ(以下、単にデータという)とは、電子ペン5のメモリ14に記録されているデータを指すものとする。
【0034】
図3(A)、(B)はノート上の貼り付け編集とPC上のデータ編集例を示す図である。図3(A)に示すように、ユーザは、まず、ページZに記載された「かきくけこ」という文字列を囲む部分41を切り取り、この切り取り部分41を、ページAに記載された「123456」という数字列を囲む部分44の上に貼り付ける。そして、使用者は、この貼り付けられた矩形部分41の四隅に対し、電子ペン5で直線42を引く。なお、ページZには、切り取られた跡として孔43が形成される。
【0035】
ユーザがこのような紙の編集作業を行うと、図3(B)に示すように、PC上では、データ70のページAに記載された「123456」の数字列データ77が、ページZに記載された「かきくけこ」の文字列データ78によって上書きされる(点線枠g参照)。ここでは、元のページZに記載された「かきくけこ」の文字列データ78は、残っているので、コピー編集が行われたが、消去されてもよく、その場合、移動編集が行われる。
【0036】
図4(A)、(B)はノート上の付箋による貼り付け編集とPC上のデータ編集例を示す図である。なお、ノート、貼り付け用付箋紙60、付箋紙61は、いずれもドットパターンを有する専用紙30の一例である。
【0037】
図4(A)に示すように、ユーザが、貼り付け用付箋紙60から、「さしすせそ」が記載された付箋61を剥がし、ページAに記載された「123456」という数字列を囲む部分44の上に貼り付ける。そして、図3と同様、使用者は、貼り付けられた付箋の四隅に対し、電子ペン5で直線62を引く。
【0038】
ユーザがこのような紙の編集作業を行うと、図4(B)に示すように、PC上では、次のようなデータの編集が行われる。すなわち、データ70のページAに記載された「123456」の数字列データ77が、貼り付け用付箋紙データ80の付箋に記載された「さしすせそ」の文字列データ85によって上書きされる(点線枠h参照)。また、ここでは移動編集を示しており、貼り付け用付箋紙80のデータから、「さしすせそ」が記載された付箋の文字列データ85は消去される。
【0039】
図5(A)、(B)は貼り付け編集の検知例を説明するための図である。図5(A)に示すように、四角形の紙が貼り付けられるページA(ノート)から貼り付け紙である他のページ(部分41、付箋61)に向かって直線42、62が引かれる。図5(B)には、左上隅に引かれた直線42、62付近を拡大した部分30bが示されている。
【0040】
このように、ページAから他のページに向かって直線を引く際、ドットパターン(ドット配列)が途中から急に変化することを利用し、電子ペン5は、他のページが貼り付けられていることを認識する。なお、同一ページ内の箇所を切り取って貼り付けられた場合も、同様である。
【0041】
PC上での貼り付け編集処理では、制御部10は、編集実行部23により、複数の不連続の座標により囲まれた2つの領域を用いて行い、不連続の座標を通る線が領域の内側に向かって延びている第1の領域の情報を、不連続の座標を通る線が領域の外側に向かって延びている第2の領域に複製する。これにより、紙面上での貼り付け作業を、PCのデータ上でも反映させることができる。
【0042】
つまり、図3の例では、第1の領域の情報(ページZの「かきくけこ」の文字列データ78)が、第2の領域(ページAに記載された「123456」の数字列データ77の領域)に複製される。図4の例では、第1の領域(貼り付け用付箋紙80の領域)の情報(「さしすせそ」が記載された付箋の文字列データ85)が、第2の領域(ページAに記載された「123456」の数字列データ77の領域)に複製される。他のページの四隅に直線を引くようなマーキングを施すことで、貼り付け元と貼り付け先を明確に分けることができる。
【0043】
図6は貼り付け編集動作手順の一例を示すフローチャートである。この動作プログラムは、制御部10内のROMに格納されており、制御部10内のCPUによって実行される。ここでは、4点でページの切り替わりが認識されると、貼り付け編集動作が行われる場合を示す。
【0044】
制御部10は、座標検出部21により、カメラ13で撮影されるドットパターンから座標を検出する(ステップS1)。制御部10は、座標変化検出部22により、4回分のページの切り替わりが検出されたか否かを判別する(ステップS2)。このステップS2の処理では、座標検出部21により時間的に連続して検出された第1の座標と第2の座標とが、位置的に不連続の座標であるか否かが判定される(座標位置判定部としての機能の一例)。そして、位置的に不連続の座標が4回判定される、つまり4回分のページの切り替わりが検出される。
【0045】
4回分のページの切り替わりが検出された場合、制御部10は、各ページの切り替わり時間が閾値(例えば、0.5秒)未満であるか否かを判別する(ステップS3)。すなわち、座標検出部21により第1の座標が検出された検出時刻と第2の座標が検出された検出時刻との時間である検出時間が、所定時間(閾値)以内であるか否かを判定することが行われる(検出時間判定部としての機能の一例)。この閾値は、ノートのページを切り替える際に要する長めの時間と、ページに貼り付けられた紙に移る際に要する短めの時間とを区別可能な値に設定される。
【0046】
4回分とも閾値未満である場合、制御部10は、紙による貼り付けが行われたと判断し、編集実行部23により、貼り付け編集を実行する(ステップS4)。このように、不連続の座標であると判定され、かつ、検出時間が所定時間以内であると判定された場合、編集処理が行われる(編集処理部としての機能の一例)。この貼り付け編集の詳細については、後述する。この後、制御部10は本動作を終了する。
【0047】
一方、ステップS3で少なくとも1回において閾値以上である場合、制御部10は、通常の入力操作であると認識し(ステップS5)、本動作を終了する。また一方、ステップS2で4回分のページの切り替わりが検出されなかった場合、制御部10は、通常の入力操作であると認識し(ステップS6)、本動作を終了する。
【0048】
図7はステップS4における貼り付け編集実行手順の一例を示すフローチャートである。制御部10は、電子ペン5によって引かれた1番目の直線から、ページの切り替わりを示す第1の座標を取得し、メモリ14に記録する(ステップS11)。
【0049】
同様に、制御部10は、ページの切り替わりを示す第2、第3、第4の座標を取得し、メモリ14に記録する(ステップS12、S13、S14)。
【0050】
制御部10は、第1の座標〜第4の座標を例えば直線で結び、貼り付け編集が行われた領域(編集エリア)を確定する(ステップS15)。
【0051】
制御部10は、メモリ14上で編集を実行する、つまり、メモリ14に記憶されたページAの編集エリアのデータを、他のページのデータで上書きする動作を行う(ステップS16)。このとき、他のページのデータを消去しないで維持する場合、コピー編集が行われ、消去する場合、移動編集が行われることになる。この後、制御部10は本動作を終了し、元の処理に復帰する。
【0052】
このように、本実施形態の電子ペン5によれば、紙面に対して行われた貼り付けの編集作業を、通常入力と区別して、PC上のデータに反映させることができる。従って、編集処理が容易となる。
【0053】
なお、上記実施形態では、貼り付け紙が四角形である場合を示したが、任意の形状の貼り付け紙に対しても、同様に貼り付け編集を行うことが可能である。
【0054】
貼り付け紙の形状を特定する場合、各隅に順番に直線を引いてマーキングを行う際、最後の隅を他の隅と異なるようにマーキングを行うようにしてもよい。図8(A)、(B)は貼り付け紙の形状を特定する際、終点を表すマーキングの一例を示す図である。図8(A)に示すように、貼り付け紙の最後の隅に2本線48を引いてマーキングを行うことによって、終点が表される。
【0055】
図8(B)に示すように、5番目の隅に終点を表すマーキングを行うことで、5角形の貼り付け紙が特定される。
【0056】
図9は貼り付け紙が多角形である場合の貼り付け編集実行手順の一例を示すフローチャートである。この動作プログラムは、制御部10内のROMに格納されており、制御部10内のCPUによって実行される。
【0057】
制御部10は、座標検出部21により、カメラ13で撮影されるドットパターンから座標を検出する(ステップS21)。制御部10は、座標変化検出部22により、ページの切り替わりが検出されたか否かを判別する(ステップS22)。このステップS22の処理では、座標変化検出部22により、時間的に連続して検出された第1の座標と第2の座標とが、位置的に不連続の座標であるか否かを判定する。位置的に不連続の座標である場合、ページの切り替わりが検出される。
【0058】
ページの切り替わりが検出されなかった場合、制御部10は、入力した座標をメモリ14に記録し(ステップS23)、ステップS21の処理に戻る。
【0059】
一方、ページの切り替わりが検出された場合、制御部10は、ページの切り替わり時間が閾値(例えば、0.5秒)未満であるか否かを判別する(ステップS24)。すなわち、座標検出部21により第1の座標が検出された検出時刻と第2の座標が検出された検出時刻との時間である検出時間が、所定時間(閾値)以内であるか否かを判定することが行われる。この閾値は、ノートのページを切り替える際に要する長めの時間と、ページに貼り付けられた紙に移る際に要する短めの時間とを区別できるような値に設定される。
【0060】
閾値以上である場合、制御部10は、ステップS21の処理に戻る。一方、ステップS24でページの切り替わり時間が閾値未満である場合、制御部10は、ページの切り替わり座標を、今までのページの切り替わり数を表すカウント数nとリンクさせて記録する(ステップS25)。すなわち、今までのカウント数nに値1を加えた値を新たなカウント数n’とし、このカウント数n’(=n+1)と対応付けてページの切り替わり座標を記録することが行われる。
【0061】
制御部10は、カウント数n’が値3以上である(3回以上判定された)か否かを判別する(ステップS26)。値3未満である場合、多角形として特定できないので、制御部10は、ステップS21の処理に戻る。ステップS26で3回以上判定される場合として、例えば、図8(B)に示すように、5回判定される場合が挙げられる。
【0062】
一方、ステップS26でカウント数n’が値3以上である場合、制御部10は、カウント数n’の座標とカウント数n’−1の座標とがほぼ同一であるか否か、つまり図8(A)に示す2本線が引かれたか否かを判別する(ステップS27)。このように、最後に検出された座標とその直前に検出された座標とが略同一の座標であるか否かが判別される。
【0063】
ほぼ同一でない場合、制御部10は、ステップS21の処理に戻る。一方、カウント数n’の座標と、カウント数n’−1の座標とがほぼ同一である場合、制御部10は、カウント数1、2、・・・、n’−1、n’の順で座標を線で結び、貼り付けエリアを確定する(ステップS28)。このように、最後の座標を明示的に示すことで、貼り付けエリアの確定が容易となる。
【0064】
続いて、制御部10は、カウント数nを値0にクリアする(ステップS29)。続いて、制御部10は、編集実行部23により、貼り付け編集を行う(ステップS30)。このように、不連続の座標であると判定され、かつ、検出時間が所定時間以内であると判定された場合、編集処理が行われる。
【0065】
制御部10は、貼り付け編集処理後のデータをメモリ14に記録する(ステップS31)。この後、制御部10は本動作を終了する。
【0066】
なお、ここでは、切り抜いた紙を別のページの紙に貼り付ける編集を行う場合を示したが、この場合、紙側では移動編集に相当するが、PC側では元のデータを残す(維持する)か消去するかによって移動もしくコピーのいずれかの編集となる。
【0067】
ユーザは、コピー編集であることを明示するために、移動とコピーとで、マーキングの仕方を変えてもよい。図10は貼り付け編集としてコピーを行う場合のマーキングを示す図である。貼り付け紙の隅にページを跨るように1本目の直線42、62を引いた後、この直線と略直交するような2本目のクロス線49を引いた場合、制御部10は、編集実行部23により、コピー編集である判断し、元のデータを維持するようにしてもよい。一方、クロス線49が不在である場合、制御部10は、編集実行部23により、移動編集であると判断し、元のデータを消去するようにしてもよい。これにより、コピー編集と移動編集を明示的に分けることができる。
【0068】
このように、制御部10は、不連続の座標であると3回以上判定された場合に、貼り付け編集処理を行う。これにより、紙面上での操作に基づいて、他の編集処理と区別して、貼り付け編集処理を行うことができる。
【0069】
また、制御部10は、不連続の座標であると4回判定され、かつ、各回とも上記の検出時間が所定時間以内であると判定された場合に、貼り付け編集処理を行ってもよい。これにより、終点を表すマーキング検出を行うことなく貼り付けエリアを特定して、貼り付け編集処理を行うことができる。
【0070】
また、制御部10は、不連続の座標であると3回以上判定され、各回とも検出時間が所定時間以内であると判定され、かつ、最後に検出された座標とその直前に検出された座標とが略同一の座標である場合に、貼り付け編集処理を行っても良い。これにより、四角形に限らず様々な多角形を貼り付けエリアにして、貼り付け編集処理を行うことができる。
【0071】
また、制御部10は、編集実行部23により、不連続の座標を通る線に略直交する線が存在する場合、第1の領域の情報を維持し、不連続の座標を通る線に略直交する線が不在である場合、第1の領域の情報を削除する。これにより、コピー元のデータを残すか残さないかをユーザの意思に基づいて指定することができる。
【0072】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、貼り付け編集を行う場合を示したが、第2の実施形態では、ノートの一角を折り曲げる(ドッグイヤー)編集を行う場合を示す。
【0073】
本発明の第2の実施形態の電子ペン5は、第1の実施形態の電子ペン5とほぼ同一の構成を有する。第1の実施形態の電子ペン5と同一の構成要素については同一の符号を用いることで、その説明を省略する。
【0074】
図11(A)、(B)は本実施形態におけるノート上のドッグイヤー編集とPC上のデータ編集との一例を示す図である。図11(A)、(B)に示すように、ユーザは、ノートの角を折り曲げ、表側のページから裏側のページに向かって線64を引いてマーキングを行うと、PC(電子ペン5)上のデータに対してもドッグイヤー編集処理が行われる。
【0075】
このドッグイヤー編集処理では、制御部10は、編集実行部23により、不連続の座標が連続するページ(例えば表、裏)のうち、不連続の座標がページ端部に存在しないページに対し、例えば角が折り曲げられた紙面に対応する表側のページに対し、所定情報としてチェックマーク等を付加する処理を施す。また、制御部10は、表側のページにおいて、角を折り曲げ、この折り曲げられた裏側のページに隠れてしまう部分のデータを非表示とする等の処理を施す。これにより、重要なページに目印を付けることができる。
【0076】
図12はドッグイヤー編集動作手順の一例を示すフローチャートである。この動作プログラムは、制御部10内のROMに格納されており、制御部10内のCPUによって実行される。第1の実施形態の図6と同一のステップ処理については、同一のステップ番号が付与されている。
【0077】
制御部10は、座標検出部21により、カメラ13で撮影されるドットパターンから座標を検出する(ステップS1)。制御部10は、座標変化検出部22により、連続するページの切り替わりが検出されたか否かを判別する(ステップS2A)。すなわち、連続するページとして、表側のページから裏側のページにまたがるような座標が検出される場合、ノートの一角が折り曲げられたドックイヤー編集が行われたという判断がなされる。
【0078】
連続するページの切り替わりが検出された場合、制御部10は、ページの切り替わり時間が閾値(例えば、0.5秒)未満であるか否かを判別する(ステップS3)。
【0079】
閾値未満である場合、制御部10は、角の折り曲げ(ドッグイヤー)が行われたと判断し、編集実行部23により、ドッグイヤー編集を実行する(ステップS4A)。この後、制御部10は本動作を終了する。
【0080】
一方、ステップS3で閾値以上である場合、制御部10は、通常の入力操作であると認識し(ステップS5)、本動作を終了する。また一方、ステップS2でページの切り替わりが検出されなかった場合、制御部10は、通常の入力操作であると認識し(ステップS6)、本動作を終了する。
【0081】
このように、制御部10は、不連続の座標が連続するページの座標であると判定され、検出時間が所定以内であると判定された場合、ドッグイヤー編集処理を行う。これにより、紙面に対し、ドックイヤー編集が行われた場合、通常入力と区別して、この編集内容をデータに反映させることができることができる。また、通常のノートを使用している感覚でデータ上に対しても重要なページの目印を容易に付けることができる。
【0082】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、削除編集を行う場合を示す。
本実施形態の電子ペン5は、第1の実施形態の電子ペン5とほぼ同一の構成を有する。第1の実施形態の電子ペン5と同一の構成要素については同一の符号を用いることで、その説明を省略する。
【0083】
図13(A)、(B)は本実施形態における削除編集を行う場合のマーキングの一例を示す図である。図13(A)に示すように、専用紙30上で(X−1)ページ目の紙を、左端部分を残して削除した場合、右側にXページ目の紙が現れる。紙による削除編集が行われた場合、使用者は、図13(B)に示すように、電子ペン5のペン先を左側のX−1ページ目の紙から右側のXページ目の紙に移動させ、再びX−1ページ目の紙に戻すマーキング47を行う。つまり、一旦、ページが切り替わって、再び元のページに戻るU字の操作によって、2回のページ切り替わりの座標が検出される。なお、マーキングは、U字に限らず、O字など他の形状となるように行われてもよい。このような削除編集の操作が検出された場合、そのデータは消去される。
【0084】
図14は削除編集実行手順の一例を示すフローチャートである。この動作プログラムは、制御部10内のROMに格納されており、制御部10内のCPUによって実行される。第1の実施形態の図9と同一のステップ処理については、同一のステップ番号が付与されている。
【0085】
制御部10は、座標検出部21により、カメラ13で撮影されるドットパターンから座標を検出する(ステップS21)。制御部10は、座標変化検出部22により、ページの切り替わりが検出されたか否かを判別する(ステップS22)。
【0086】
ページの切り替わりが検出されなかった場合、制御部10は、入力した座標をメモリ14に記録し(ステップS23)、ステップS21の処理に戻る。
【0087】
一方、ページの切り替わりが検出された場合、制御部10は、ページの切り替わり時間が閾値(例えば、0.5秒)未満であるか否かを判別する(ステップS24)。
【0088】
閾値以上である場合、制御部10は、ステップS21の処理に戻る。一方、ステップS24でページの切り替わり時間が閾値未満である場合、制御部10は、ページの切り替わり座標を、今までのページの切り替わり数を表すカウント数nとリンクさせて記録する(ステップS25)。すなわち、今までのカウント数nに値1を加えた値を新たなカウント数n’とし、このカウント数n’(=n+1)と対応付けてページの切り替わり座標を記録することが行われる。
【0089】
制御部10は、カウント数n’が値2であるか、つまり不連続座標が2回判定されたか否かを判別する(ステップS26A)。値2でない場合、制御部10は、ステップS21の処理に戻る。
【0090】
一方、ステップS26Aでのカウント数n’が値2である場合、制御部10は、複数ページにまたがるU字の操作を検出したか否かを判別する(ステップS27A)。
【0091】
複数ページにまたがるU字の操作を検出していない場合、制御部10は、通常入力であると認識し(ステップS28A)、ステップS21の処理に戻る。一方、複数ページにまたがるU字の操作を検出した場合、制御部10は、カウント数nを値0にクリアする(ステップS29)。制御部10は、編集実行部23により、削除編集処理を行う(ステップS30A)。この削除編集では、第1のページのデータを削除する。これにより、紙面上の削除作業を、データ上に反映させることができる。そして、制御部10は、削除編集処理後のデータをメモリ14に記録する(ステップS31)。この後、制御部10は本動作を終了する。
【0092】
このように、制御部10は、不連続の座標であると2回判定された場合に、削除編集処理を行う。これにより、紙面上での操作に基づいて、他の編集処理と区別して、削除編集処理を行うことができる。
【0093】
また、制御部10は、不連続の座標であると2回判定され、かつ、第1の不連続の座標を通る線が、第1のページから第2のページへ延び第2の不連続の座標を通り第1のページへ戻るよう延びていることが検出された場合、削除編集処理を行う。これにより、紙面に対し、切り取り(削除)編集が行われた場合、この編集内容をデータに反映させることができる。また、U字の操作を行うことで、簡単にページの削除編集を行うことができる。
【0094】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0095】
例えば、上記実施形態では、電子データは、電子ペン5のメモリ14に記憶されているデータであったが、電子ペン5から送信され、ホストコンピュータ50に記憶されているデータであってもよい。この場合、電子ペン5からデータに対する編集指示がホストコンピュータ50に送信され、ホストコンピュータ50がこの編集指示に従って、データに対する編集を行うことになる。この場合、PC(コンピュータ)上のデータは、ホストコンピュータ50に記憶されているデータを指すことになる。
【0096】
また、本発明は、上記実施形態の機能を実現するプログラムを、ネットワークあるいは各種記憶媒体を介して電子ペン5に供給し、この電子ペン5内のコンピュータが読み出して実行するプログラムも適用範囲である。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、紙面に対し、貼り付け、折り曲げ、切り取りなどの編集作業が行われた場合、この編集内容をデータに反映させることができる電子ペン、データ編集方法、データ編集プログラム等に有用である。
【符号の説明】
【0098】
1 手書き入力システム
5 電子ペン
10 制御部
11 ペン部
11a インクカートリッジ
12 筆圧センサ
13 カメラ
14 メモリ
14a タイマ
14b テーブル
17 データ通信部
18 外部出力部
21 座標検出部
22 座標変化検出部
23 編集実行部
30 専用紙(ノート)
30a 拡大部分
31 ドットパターン
41、44 部分
42、62 直線
47 マーキング
48 2本線
49 クロス線
50 ホストコンピュータ
55 無線通信部
60 貼り付け用付箋紙
61 付箋
64 線
70 データ
77 数字列データ
78 文字列データ
80 貼り付け用付箋紙データ
85 文字列データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に記載を行うための電子ペンであって、
前記用紙のドットから座標を検出する座標検出部と、
前記座標検出部により時間的に連続して検出された第1の座標と第2の座標とが、位置的に不連続の座標であるか否かを判定する座標位置判定部と、
前記座標検出部により前記第1の座標が検出された検出時刻と前記第2の座標が検出された検出時刻との時間である検出時間が、所定時間以内であるか否かを判定する検出時間判定部と、
前記座標位置判定部により不連続の座標であると判定され、かつ、前記検出時間判定部により前記検出時間が所定時間以内であると判定された場合、編集処理を行う編集処理部と、
を備える電子ペン。
【請求項2】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記座標位置判定部により不連続の座標であると3回以上判定された場合、貼り付け編集処理を行う電子ペン。
【請求項3】
請求項2に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記座標位置判定部により不連続の座標であると4回判定され、かつ、各回とも前記検出時間判定部により前記検出時間が所定時間以内であると判定された場合、貼り付け編集処理を行う電子ペン。
【請求項4】
請求項2に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記座標位置判定部により不連続の座標であると3回以上判定され、各回とも前記検出時間判定部により前記検出時間が所定時間以内であると判定され、かつ、最後に前記座標検出部により検出された座標とその直前に前記座標検出部により検出された座標とが略同一の座標である場合、貼り付け編集処理を行う電子ペン。
【請求項5】
請求項2ないし4のいずれか1項に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記貼り付け編集処理として、前記座標検出部により検出された複数の前記不連続の座標により囲まれた2つの領域のうち、前記不連続の座標を通る線が前記領域の内側に向かって延びている第1の領域の情報を、前記不連続の座標を通る線が前記領域の外側に向かって延びている第2の領域に複製する電子ペン。
【請求項6】
請求項5に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記不連続の座標を通る線に略直交する線が存在する場合、前記貼り付け編集が行われた後、前記第1の領域の情報を維持し、前記不連続の座標を通る線に略直交する線が不在である場合、前記第1の領域の情報を削除する電子ペン。
【請求項7】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記座標位置判定部により前記不連続の座標が連続するページの座標であると判定され、かつ、前記検出時間判定部により前記検出時間が所定時間以内であると判定された場合、ドッグイヤー編集処理を行う電子ペン。
【請求項8】
請求項7に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記ドッグイヤー編集処理として、前記連続するページのうち、前記座標検出部により前記不連続の座標がページ端部に存在しないページに対して、所定情報を付加する電子ペン。
【請求項9】
請求項1に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記座標位置判定部により不連続の座標であると2回判定された場合、削除編集処理を行う電子ペン。
【請求項10】
請求項9に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記座標位置判定部により不連続の座標であると2回判定され、かつ、前記座標検出部により第1の不連続の座標を通る線が、第1のページから第2のページへ延び第2の不連続の座標を通り前記第1のページへ戻るよう延びていることが検出された場合、削除編集処理を行う電子ペン。
【請求項11】
請求項10に記載の電子ペンであって、
前記編集処理部は、前記削除編集処理として、前記第1のページの情報を削除する電子ペン。
【請求項12】
用紙に記載を行うための電子ペンが実行するデータ編集方法であって、
前記用紙のドットから座標を検出する座標検出ステップと、
前記座標検出ステップで時間的に連続して検出された第1の座標と第2の座標とが、位置的に不連続の座標であるか否かを判定する座標位置判定ステップと、
前記座標検出ステップで前記第1の座標が検出された検出時刻と前記第2の座標が検出された検出時刻との時間である検出時間が、所定時間以内であるか否かを判定する検出時間判定ステップと、
前記座標位置判定ステップで不連続の座標であると判定され、かつ、前記検出時間判定ステップで前記検出時間が所定時間以内であると判定された場合、編集処理を行う編集処理ステップと、
を有するデータ編集方法。
【請求項13】
請求項12に記載のデータ編集方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのデータ編集プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−20548(P2013−20548A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155084(P2011−155084)
【出願日】平成23年7月13日(2011.7.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】