説明

電子メールサービスシステム、電子メールサービス装置及びそれらに用いる配信許可確認方法

【課題】配信先に対して指定時刻にメール配信許可確認を行うことが可能な電子メールサービスシステムを提供する。
【解決手段】電子メールサービスシステムは配信元ユーザ端末1から送信された電子メールを電子メールサービス装置3にて配信先ユーザ端末2に配信する。電子メールサービス装置3は、配信元ユーザ端末1からの電子メールに当該電子メールの配信時刻を含む配信確認条件が付与されているか否かを判定する手段と、配信確認条件が付与されていると判定された場合にその配信確認条件により配信先ユーザ端末2に配信確認を行う手段と、配信確認の結果を配信元ユーザ端末1に通知する手段とを含む貴重品メール管理機能31を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子メールサービスシステム、電子メールサービス装置及びそれらに用いる配信許可確認方法に関し、特に電子メールサービスにおける配信許可の確認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する電子メールサービスでは、受信クライアントで受信メールの受信拒否を事前設定する機能を有しているが、受信メール毎に受信者が判断して受信拒否や受信許可する機能がない。
【0003】
また、メール発信者は、確実に送信先に届けたい送信電子メールがどうなっているかを知りたい場合、送信先相手が電子メールを開封して連絡してもらう以外に方法がない。この電子メールの開封通知に関しては、下記の特許文献1,2に記載の技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−320319号公報
【特許文献2】特開2001−056788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した本発明に関連する電子メールサービスでは、事前の受信拒否条件をつけて受信メールを規制するために、受信したい電子メールを受信拒否で受信できないことがある。
【0006】
また、本発明に関連する電子メールサービスでは、受信拒否をしないために、大量の電子メールを受信してしまい、必要とする電子メールをみるのに多くの時間を要し、必要とする電子メールを見逃してしまうことがある。
【0007】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、配信先に対して指定時刻にメール配信許可確認を行うことができる電子メールサービスシステム、電子メールサービス装置及びそれらに用いる配信許可確認方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による電子メールサービスシステムは、配信元端末から送信された電子メールを電子メールサービス装置にて配信先端末に配信する電子メールサービスシステムであって、
前記電子メールサービス装置は、前記配信元端末からの電子メールに当該電子メールの配信時刻を含む配信確認条件が付与されているか否かを判定する手段と、前記配信確認条件が付与されていると判定された場合にその配信確認条件により前記配信先端末に配信確認を行う手段と、前記配信確認の結果を前記配信元端末に通知する手段とを備えている。
【0009】
本発明による電子メールサービス装置は、配信元端末から送信された電子メールを配信先端末に配信する電子メールサービス装置であって、
前記配信元端末からの電子メールに当該電子メールの配信時刻を含む配信確認条件が付与されているか否かを判定する手段と、前記配信確認条件が付与されていると判定された場合にその配信確認条件により前記配信先端末に配信確認を行う手段と、前記配信確認の結果を前記配信元端末に通知する手段とを備えている。
【0010】
本発明による配信許可確認方法は、配信元端末から送信された電子メールを電子メールサービス装置にて配信先端末に配信する電子メールサービスシステムに用いる配信許可確認方法であって、
前記電子メールサービス装置が、前記配信元端末からの電子メールに当該電子メールの配信時刻を含む配信確認条件が付与されているか否かを判定する処理と、前記配信確認条件が付与されていると判定された場合にその配信確認条件により前記配信先端末に配信確認を行う処理と、前記配信確認の結果を前記配信元端末に通知する処理とを実行している。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、配信先に対して指定時刻にメール配信許可確認を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による電子メールサービスシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態によるユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態による電子メールサービス装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態において電子メールのヘッダに貴重品タグをつけた具体例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に用いる貴重品タグの情報例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における配信許可確認メールの情報例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態における配信許可確認結果通知メールの情報例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における配信変更指示メールの情報例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態における配信結果通知メールの情報例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に用いる貴重品電子メール配信管理表を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態による電子メールサービスシステムの動作を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明による電子メールサービスシステムの概要について説明する。
【0014】
図1は本発明による電子メールサービスシステムの構成例を示すブロック図である。図1において、本発明による電子メールサービスシステムは、ユーザ端末1,2と電子メールサービス(装置)3とをネットワーク100を介して相互接続して構成され、電子メールサービス3に貴重品メール管理機能(貴重品メールスケジュール管理、配信許可確認メール作成、配信許可確認結果通知メール作成)31を備えている。
【0015】
本発明は、電子メール配信者(ユーザ端末1)が配信メールに配信先に対しての配信確認条件をつけ、配信確認条件付き配信メールを電子メールサービス3に送る。電子メールサービス3では、貴重品メール管理機能31にて、指定された配信確認条件により配信先のメール受信者(ユーザ端末2)に配信確認を行い、配信確認の結果を電子メール配信者(ユーザ端末1)に通知する。また、電子メール配信者(ユーザ端末1)は、配信確認通知に基づいて配信条件を変更可能としている。
【0016】
上記のように、本発明では、電子メール配信者が電子メールに配信確認条件を貴重品タグとしてつけ、電子メールサービスに配信依頼を行うと、電子メールサービスが貴重品タグで指定された条件で配信先に配信許可の確認を行っている。また、本発明では、電子メールサービスが配信先から取得した配信許可条件を配信確認結果として配信元に通知している。
【0017】
さらに、本発明では、電子メールサービスが配信元からの配信条件変更動作を受付け、配信元の配信条件を変更させ、配信確認条件が満足した時点で配信元からの電子メールを配信先に配信している。
【0018】
これによって、本発明では、配信先で電子メール受信の事前準備が可能になり、重要な電子メールを確実に受信することができるため、配信先に対して指定時刻にメール配信許可確認を行うことができる。
【0019】
また、本発明では、配信元と配信先との合意した時間で配信が可能になり、配信メールの状況に対する心配をなくすることができるので、配信者自身で配信先の希望する時刻への配信変更を行うことができる。
【0020】
図2は本発明の実施の形態によるユーザ端末の構成例を示すブロック図である。図2においては、図1に示すユーザ端末1,2の構成例を示している。尚、本発明の実施の形態による電子メールサービスシステムの構成は、図1に示す本発明による電子メールサービスシステムの構成と同様である。
【0021】
ユーザ端末1,2は、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末であり、電子メールサービス3と通信するメールクライアント機能11を備えている。
【0022】
メールクライアント機能11は、電子メールを作成する電子メール作成機能111と、電子メールサービス3に対して電子メールの配信依頼を行う電子メール配信依頼機能112と、電子メールサービス3から電子メールを取り出す電子メール取り出し機能113と、メール配信許可確認に対して応答するメール配信許可確認応答機能114と、電子メールサービスとの通信機能115とを備えている。
【0023】
また、メールクライアント機能11は、配信許可確認メールを受信時にPOPアップ等で画面をロックさせ、配信許可確認メールへの応答作業を実施しないと他のメールに関する作業ができないようにする画面ロック機能116を備えている。本実施の形態では、この画面ロック機能116により配信許可確認メールを受信時に、最優先で実施させるようにしている。
【0024】
さらに、メールクライアント機能11は、配信メールに貴重品タグを作成して添付する貴重品タグ作成・添付機能117を備えている。
【0025】
図3は本発明の実施の形態による電子メールサービスの構成例を示すブロック図である。図3においては、図1に示す電子メールサービス3の構成例を示している。
【0026】
電子メールサービス3は、貴重品メール管理機能(貴重品メールスケジュール管理、配信許可確認メール作成、配信許可確認結果通知メール作成)31と、貴重品メール以外メール管理機能32と、配信メール管理機能33と、配信メール通知機能34と、電子メール受信機能35とを備えている。
【0027】
また、電子メールサービス3は、メールクライアントとの通信機能36と、他電子メールサービスとの通信機能37と、「配信許可確認メール」、「貴重品メール」、「その他メール」の順に優先処理する優先処理機能38とを備えている。
【0028】
さらに、電子メールサービス3は、各種プログラムやデータを格納する記憶部39を備え、記憶部39には貴重品電子メール配信管理表391と電子メールポスト392とを設けている。
【0029】
図4は本発明の実施の形態において電子メールのヘッダに貴重品タグをつけた具体例を示す図である。図4において、電子メールのヘッダには、送信先(to: aaa@yyy.ne.jp)、表題(subject: [貴重品]採用試験結果通知)、送信元(from:bbb@xxx.ne.jp)、data:tsu23 Mar 2010 20:10:33+0900、Message−Id:<20100323145320>とともに、Content−Type:multipart/mixed:貴重品タグ(valuablesMail−informaition)がつけられている。
【0030】
図5は本発明の実施の形態に用いる貴重品タグの情報例を示す図である。図5において、貴重品タグの情報例としては、メールタイプ:貴重品電子メール、配信希望日程と時刻: 年/月/日 時/分/秒、配信確認条件: ・指定なし(配信希望日の前日の配信時刻) ・時刻指定( 年/月/日 時/分) ・配信時刻の何時間前指定(2時間/1時間/30分/10分) ・確認リトライ回数(n)、配信確認結果条件 ・通知希望(有り/無し)、貴重品メール配信結果条件 ・配信結果通知(必須)がある。
【0031】
図6は本発明の実施の形態における配信許可確認メールの情報例を示す図である。図6において、配信許可確認メールの情報例としては、「to: bbb@xxx.ne.jp、subject: [重要:配信許可確認]、from:mailservice@xxx.ne.jp、data:tsu23 Mar 2010 20:10:33+0900、Message−Id:<20100323145320>、Content−Type:multipart/mixed: valuablesMail−informaition」からなるヘッダと、本文「mailservice@xxx.ne.jp様 mailservice@xxx.ne.jp様からの貴重品メールを2010/4/6 13:00:00に配信予定です。ご都合を、下記より選択いただき返信ください。(1)配信許可 (2)受け取り拒否 (3)時間変更後受取許可 YYYY/MM/DD 時:分:秒」とから構成されている。
【0032】
図7は本発明の実施の形態における配信許可確認結果通知メールの情報例を示す図である。図7において、配信許可確認結果通知メールの情報例としては、「to: bbb@xxx.ne.jp、subject: [重要:配信許可確認]、from:mailservice@xxx.ne.jp、data:tsu23 Mar 2010 20:10:33+0900、Message−Id:<20100323145320>、Content−Type:multipart/mixed: valuablesMail−informaition」からなるヘッダと、<通知本文>「bbb@xxx.ne.jp様 aaa@yyy.ne.jp様への2010/4/6 13:00:00に配信依頼の貴重品メールの配信許可確認結果をお知らせします。(1)配信許可確認済み/(2)受け取り拒否/(3)時間変更後要求 YYYY/MM/DD 時:分:秒」と、<通知本文に対する指示>「変更許可/変更禁止(配信取消し)」とから構成されている。
【0033】
図8は本発明の実施の形態における配信変更指示メールの情報例を示す図である。図8において、配信変更指示メールの情報例としては、「to: bbb@xxx.ne.jp、subject: [重要:配信変更指示]、from:mailservice@xxx.ne.jp、data:tsu23 Mar 2010 20:10:33+0900、Message−Id:<20100323145320>、Content−Type:multipart/mixed: valuablesMail−informaition」からなるヘッダと、本文「bbb@xxx.ne.jp様 aaa@yyy.ne.jp様への2010/4/6 13:00:00に配信依頼の貴重品メールの配信許可確認結果をお知らせします。(1)配信許可確認済み/(2)受け取り拒否/(3)時間変更後要求 YYYY/MM/DD 時:分:秒」と、<通知本文に対する指示>「変更許可/変更禁止(配信取消し)」とから構成されている。
【0034】
図9は本発明の実施の形態における配信結果通知メールの情報例を示す図である。図9において、配信結果通知メールの情報例としては、「to: bbb@xxx.ne.jp、subject: [重要:配信結果通知]、from:mailservice@xxx.ne.jp、data:tsu23 Mar 2010 20:10:33+0900、Message−Id:<20100323145320>、Content−Type:multipart/mixed: valuablesMail−informaition」からなるヘッダと、<通知本文>「bbb@xxx.ne.jp様 aaa@yyy.ne.jp様への2010/4/6 13:00:00に配信依頼の貴重品メールの配信許可確認結果をお知らせします。(1)配信完了 (2)配信NG(要因)」」とから構成されている。
【0035】
図10は本発明の実施の形態に用いる貴重品電子メール配信管理表391を示す図である。図10において、貴重品電子メール配信管理表391には、メッセージID、配信先アドレス、送信元アドレス、配信確認日時、配信日時、リトライ残回数、状況、配信確認結果とが格納されている。ここで、状況の内容例としては、配信許可確認中/配信結果通知中/配信許可確認時間待ち/配信処理時間待ち/配信処理中/廃棄処理中がある。
【0036】
図11は本発明の実施の形態による電子メールサービスシステムの動作を示すシーケンスチャートである。これら図1〜図11を参照して本発明の実施の形態による電子メールサービスシステムの動作について説明する。
【0037】
まず、配信元ユーザ端末(メールクライアント)1は、電子メールを作成し、その電子メールに貴重品タグ情報(図4及び図5参照)をつけて貴重品電子メールとして、電子メールサービスとの通信機能115で電子メールサービス3へ電子メールの配信を依頼する(図11のA1)。
【0038】
次に、電子メールサービス3では、電子メール受信機能35にて、配信元ユーザ端末(メールクライアント)1から受け取った電子メールの貴重品タグ(図4参照)を確認し、貴重品メール管理機能31に渡す(図11のA2)。電子メール受信機能35は、貴重品タグ(図4参照)がない場合、その電子メールを貴重品メール以外メール管理処理32に渡す。
【0039】
貴重品メール管理機能31では、受け取ったメールの貴重品タグ(図4参照)をみて、貴重品電子メール配信管理表391(図10参照)に登録し、貴重品電子メールの電子メールポスト392にプールする(図11のA3)。
【0040】
また、貴重品メール管理機能31では、貴重品電子メール配信管理表391(図10参照)をサーチして、配信確認時間になった貴重品メールに対して配信許可確認メール(図6参照)を作成し、配信メール管理機能33に渡す(図11のA4)。
【0041】
配信メール管理機能33では、該当クライアントの電子メールポスト392に登録し、メールクライアントとの通信機能36を使って該当する配信先ユーザ端末(メールクライアント)2に対して「着信メール有り」を知らせる。尚、電子メールポスト392に入れる時に、優先的に処理されるようにすることで、貴重品メールの処理が優先させるようにする方式もある(図11のA5)。
【0042】
配信先ユーザ端末(メールクライアント)2は、着信メール有り通知をみて、電子メールサービスとの通信機能115で電子メールサービス3からメール取り込みを実施する。
【0043】
尚、メールクライアントでは、貴重品タグ(図4参照)をみて、貴重品メール処理有りでロックする方式や、貴重品メールタグありメールから順に処理させる方式等で優先的に着信者に開封させる方式や、開封したメールが受信許可確認メールの場合は、返信するまで他のメール処理に移動できないようにする方式もある(図11のA6,A7)。
【0044】
配信先ユーザ端末(メールクライアント)2は、受信許可確認メール(図8参照)をみて、配信条件を返信する(図11のA8)。電子メールサービス3の電子メール受信機能35では、配信先ユーザ端末(メールクライアント)2から受け取った配信許可確認メール(図6参照)の貴重品タグ(図4参照)を確認し、貴重品メール管理機能31に渡す(図11のA9)。
【0045】
貴重品メール管理機能31では、貴重品電子メール配信管理表391(図10参照)をサーチして配信確認結果を登録する。また、貴重品メール管理機能31は、配信許可確認結果通知が必要な貴重品メールに対して配信許可確認結果通知メール(図7参照)を作成し、配信メール管理機能33に渡す(図11のA10)。
【0046】
配信メール管理機能33では、その配信許可確認結果通知メールを該当クライアントの電子メールポスト392に登録し、メールクライアントとの通信機能36を使い、該当ユーザ端末(メールクライアント)に対して「着信メール有り」を知らせる(図11のA11)。
【0047】
配信元ユーザ端末(メールクライアント)1は、着信メール有り通知をみて、電子メールサービスとの通信機能115で電子メールサービス3からメール取り込みを実施する(図11のA12,A13)。貴重品メール作成者は、配信変更が必要な場合、配信変更指示メール(図8参照)で条件を返信する(図11のA14)。
【0048】
電子メールサービス3では、電子メール受信機能35にて、配信元ユーザ端末(メールクライアント)1から受け取った配信変更許可メールの貴重品タグ(図4参照)を確認して、貴重品メール管理機能31に渡す(図11のA15)。
【0049】
貴重品メール管理機能31では、貴重品電子メール配信管理表391(図10参照)をサーチして配信変更処理を実施する。貴重品メール管理機能31は、配信時間の変更または貴重品電子メール配信管理表391(図10参照)と電子メールポスト392とからの削除を実施する(図11のA16)。
【0050】
さらに、貴重品メール管理機能31では、貴重品電子メール配信管理表391(図10参照)をサーチして配信時間待ちで配信時間になった貴重品メールを検索し、配信メール管理機能33に渡す(図11のA17)。
【0051】
配信メール管理機能33では、その貴重品メールを該当クライアントの電子メールポスト392に登録し、メールクライアントとの通信機能36を使って該当ユーザ端末(メールクライアント)に対して「着信メール有り」を知らせる(図11のA18)。
【0052】
配信先ユーザ端末(メールクライアント)2は、着信メール有り通知をみて、電子メールサービスとの通信機能115で電子メールサービス3からメール取り込みを実施し、内容を確認する(図11のA19,A20)。
【0053】
貴重品メール管理機能31では、貴重品メールの正常に引き渡し後に配信結果通知メール(図9参照)を「配信完了」で作成[但し、配信メール管理機能33で正常に受け取ってもらえない場合(配信待ちの間にメールクライアント解約等)は、配信結果通知メール(図7参照)を「配信NG」で作成]し、配信メール管理機能33に引き渡す。
【0054】
貴重品メール管理機能31は、配信結果通知後に、貴重品電子メール配信管理表391(図10参照)の更新と貴重品メールの電子メールポスト392からの削除とを実施する(図11のA21)。
【0055】
配信メール管理機能33では、該当クライアントの電子メールポスト392に登録し、メールクライアントとの通信機能36を使って該当ユーザ端末(メールクライアント)に対して「着信メールあり」を知らせる(図11のA22)。
【0056】
配信元ユーザ端末(メールクライアント)1は、着信メール有り通知をみて、電子メールサービスとの通信機能115で電子メールサービス3からメール取り込みを実施する(図11のA23,A24)。貴重品メール作成者は、配信結果通知をみて配信結果を確認する。
【0057】
このように、本実施の形態では、配信先で電子メール受信の事前準備が可能になり、重要な電子メールを確実に受信することができるため、指定時刻にメール配信許可確認を配信先にすることができる。
【0058】
また、本実施の形態では、配信元と配信先との合意した時間で貴重品電子メールの配信が可能になり、配信メールの状況に対する心配をなくすことができるので、配信者自身で配信先の希望する時刻への配信変更ができる。
【0059】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下の記載に限定されない。
【0060】
[付記1]
配信元端末から送信された電子メールを電子メールサービス装置にて配信先端末に配信する電子メールサービスシステムに用いる配信許可確認方法であって、
前記電子メールサービス装置が、前記配信元端末からの電子メールに当該電子メールの配信時刻を含む配信確認条件が付与されているか否かを判定する処理と、前記配信確認条件が付与されていると判定された場合にその配信確認条件により前記配信先端末に配信確認を行う処理と、前記配信確認の結果を前記配信元端末に通知する処理とを実行し、
前記配信元端末が、タグ情報にて前記電子メールに前記配信確認条件を付与することを特徴とする配信許可確認方法。
【0061】
[付記2]
前記電子メールサービス装置が、前記配信先端末から取得した配信許可条件で前記配信元端末に配信確認結果を通知する処理を実行することを特徴とする付記1に記載の配信許可確認方法。
【0062】
[付記3]
前記電子メールサービス装置が、前記配信元端末からの配信確認条件の変更動作を受付け、前記配信確認条件を変更する処理を実行することを特徴とする付記1または付記2記載の配信許可確認方法。
【0063】
[付記4]
前記電子メールサービス装置が、前記配信確認条件が満足した時点で前記電子メールを指定された配信時刻に配信することを特徴とする付記1から付記3のいずれか記載の配信許可確認方法。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、重要な文章を指定時刻に電子メールで確実に届けたい場合、例えば、「採用通知」、「督促状」、「誕生祝い」、「合格通知」といった用途に適用することができる。また、本発明は、相手と時間を合わせて文章をみていただき了承をえるといった用途にも適用可能である。
【符号の説明】
【0065】
1,2 ユーザ端末
3 電子メールサービス(装置)
11 メールクライアント機能
31 貴重品メール管理機能
32 貴重品メール以外メール管理機能
33 配信メール管理機能
34 配信メール通知機能
35 電子メール受信機能
36 メールクライアントとの通信機能
37 他電子メールサービスとの通信機能
38 優先処理機能
39 記憶部
111 電子メール作成機能
112 電子メール配信依頼機能
113 電子メール取り出し機能
114 メール配信許可確認応答機能
115 電子メールサービスとの通信機能
116 画面ロック機能
117 貴重品タグ作成・添付機能
391 貴重品電子メール配信管理表
392 電子メールポスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信元端末から送信された電子メールを電子メールサービス装置にて配信先端末に配信する電子メールサービスシステムであって、
前記電子メールサービス装置は、前記配信元端末からの電子メールに当該電子メールの配信時刻を含む配信確認条件が付与されているか否かを判定する手段と、前記配信確認条件が付与されていると判定された場合にその配信確認条件により前記配信先端末に配信確認を行う手段と、前記配信確認の結果を前記配信元端末に通知する手段とを有することを特徴とする電子メールサービスシステム。
【請求項2】
前記配信元端末は、タグ情報にて前記電子メールに前記配信確認条件を付与することを特徴とする請求項1記載の電子メールサービスシステム。
【請求項3】
前記電子メールサービス装置は、前記配信先端末から取得した配信許可条件で前記配信元端末に配信確認結果を通知する手段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子メールサービスシステム。
【請求項4】
前記電子メールサービス装置は、前記配信元端末からの配信確認条件の変更動作を受付け、前記配信確認条件を変更する手段を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の電子メールサービスシステム。
【請求項5】
前記電子メールサービス装置は、前記配信確認条件が満足した時点で前記電子メールを指定された配信時刻に配信することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載の電子メールサービスシステム。
【請求項6】
配信元端末から送信された電子メールを配信先端末に配信する電子メールサービス装置であって、
前記配信元端末からの電子メールに当該電子メールの配信時刻を含む配信確認条件が付与されているか否かを判定する手段と、前記配信確認条件が付与されていると判定された場合にその配信確認条件により前記配信先端末に配信確認を行う手段と、前記配信確認の結果を前記配信元端末に通知する手段とを有することを特徴とする電子メールサービス装置。
【請求項7】
前記配信先端末から取得した配信許可条件で前記配信元端末に配信確認結果を通知する手段を含むことを特徴とする請求項6記載の電子メールサービス装置。
【請求項8】
前記配信元端末からの配信確認条件の変更動作を受付け、前記配信確認条件を変更する手段を含むことを特徴とする請求項6または請求項7記載の電子メールサービス装置。
【請求項9】
前記配信確認条件が満足した時点で前記電子メールを指定された配信時刻に配信することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか記載の電子メールサービス装置。
【請求項10】
配信元端末から送信された電子メールを電子メールサービス装置にて配信先端末に配信する電子メールサービスシステムに用いる配信許可確認方法であって、
前記電子メールサービス装置が、前記配信元端末からの電子メールに当該電子メールの配信時刻を含む配信確認条件が付与されているか否かを判定する処理と、前記配信確認条件が付与されていると判定された場合にその配信確認条件により前記配信先端末に配信確認を行う処理と、前記配信確認の結果を前記配信元端末に通知する処理とを実行することを特徴とする配信許可確認方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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