説明

電子メール表示装置および電子データ表示装置

【課題】端末機種の違いや搭載されている機能の違いを意識することなく、表現力が豊かな電子メールを簡易に楽しむことのできる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】携帯電話装置10は、プレーンテキストの電子メールを受信する。キーワード抽出部31は、電子メールテキストデータ25を入力し、3Dグラフィックデータベース22を参照してキーワードを抽出する。3Dグラフィックデータ選択部32は、抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを取得する。表示データ作成部33は、テキスト文章の中でキーワード部分については3Dグラフィックデータに置き換えた3Dグラフィックメールを作成する。3Dグラフィックデータはアニメーション定義データを含んでおり、キーワードに対応する部分には、3Dグラフィックのアニメーションが再生される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話やパーソナルコンピュータで受信した電子メールの他各種の電子データの再生技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やパーソナルコンピュータを利用した電子メールの交換は重要なコミュニケーションの手段となっている。そして、電子メールは単なる情報の伝達手段として利用されるだけでなく、感情を豊かに表現する手段として、遊びの要素を取り入れたメッセージ伝達手段として利用されるようになってきている。このため、電子メールシステムについては機能の多様化が進んでいる。たとえば、文字を点滅させたり、文字を移動させたりする機能や、アニメーション画像を表示させる機能などが付加されている。また、下記特許文献1あるいは特許文献2には、3D(3次元)データを用いた電子メールの利用方法が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−234614号公報
【特許文献2】特開2004−343230号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した様々な機能を実現するためには、電子メールの送信側と受信側の双方に、それら機能を実現するための仕組みが必要である。したがって、電子メールを送信しようとする者が、様々な機能を利用して電子メールを作成した場合であっても、受信側の端末が、それらの機能に対応していない場合には、意図したように電子メールが表示されない。また、受信側が、様々な機能を利用した電子メールを受信、表示したくとも、そのような機能を利用した電子メールが送信側で作成されていなければ、当然ながら、それら機能を利用することができない。このような問題があるため、携帯電話端末には、電子メールに関する様々な機能があるにも関わらず、それら機能を利用しないユーザも多い。
【0005】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、端末機種間の仕様の違いによる制限を受けることなく、表現力が豊かな電子メールを簡易に楽しむことのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、電子メールを受信する手段と、所定のキーワードと対応付けられた3Dグラフィックデータを蓄積する3Dグラフィックデータベースと、前記電子メールのテキスト文章から前記3Dグラフィックデータベースに登録されているキーワードを抽出する手段と、抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを前記3Dグラフィックデータベースから取得する手段と、前記テキスト文章のキーワード以外の部分については元のテキスト文章を表示し、前記テキスト文章のキーワード部分については3Dグラフィックデータを置き換えて表示することにより、3Dグラフィックメールを表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の電子メール表示装置において、前記3Dグラフィックデータベースに蓄積されている3Dグラフィックデータには、3Dグラフィックに動きを与えるアニメーション定義データが含まれており、前記表示手段は、前記テキスト文章のキーワード部分を3Dグラフィックのアニメーションに置き換えて再生する手段、を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の電子メール表示装置において、前記表示手段は、前記3Dグラフィックのアニメーションが最終的に前記テキスト文章のキーワード部分で動作するように制御する手段、を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、電子メールを受信する工程と、前記電子メールのテキスト文章から3Dグラフィックデータベースに登録されているキーワードを抽出する工程と、抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを前記3Dグラフィックデータベースから取得する工程と、前記テキスト文章のキーワード以外の部分は元のテキスト文章を表示し、前記テキスト文章のキーワード部分については3Dグラフィックデータを置き換えて表示することにより、3Dグラフィックメールを表示する表示工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4に記載の電子メール表示方法において、前記3Dグラフィックデータベースに蓄積されている3Dグラフィックデータには、3Dグラフィックに動きを与えるアニメーション定義データが含まれており、前記表示工程は、前記テキスト文章のキーワード部分を3Dグラフィックのアニメーションに置き換えて表示する工程、を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5に記載の電子メール表示方法において、前記表示工程は、前記3Dグラフィックのアニメーションが最終的に前記テキスト文章のキーワード部分で動作するように制御する工程、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、コンピュータプログラムであって、コンピュータにインストールされることにより、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の電子メール表示方法を実行する。
【0013】
請求項8の発明は、テキストデータを入力する手段と、所定のキーワードに対応付けられた3Dグラフィックデータを蓄積する3Dグラフィックデータベースと、前記テキストデータのテキスト文章から前記3Dグラフィックデータベースに登録されているキーワードを抽出する手段と、抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを前記3Dグラフィックデータベースから取得する手段と、前記テキスト文章のキーワード以外の部分は元のテキスト文章を表示し、前記テキスト文章のキーワード部分については3Dグラフィックデータを置き換えて表示することにより、3Dグラフィックデータを表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項9の発明は、請求項8に記載の電子データ表示装置において、前記3Dグラフィックデータベースに蓄積されている3Dグラフィックデータには、3Dグラフィックに動きを与えるアニメーション定義データが含まれており、前記表示手段は、前記テキスト文章のキーワード部分を3Dグラフィックのアニメーションに置き換えて再生する手段、を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明は、請求項9に記載の電子データ表示装置において、前記表示手段は、前記3Dグラフィックのアニメーションが最終的に前記テキスト文章のキーワード部分で動作するように制御する手段、を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項11の発明は、テキストデータを入力する工程と、前記テキストデータのテキスト文章から3Dグラフィックデータベースに登録されているキーワードを抽出する工程と、抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを前記3Dグラフィックデータベースから取得する工程と、前記テキスト文章のキーワード以外の部分は元のテキスト文章を表示し、前記テキスト文章のキーワード部分については3Dグラフィックデータを置き換えて表示することにより、3Dグラフィックデータを表示する表示工程と、を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項12の発明は、請求項11に記載の電子データ表示方法において、前記3Dグラフィックデータベースに蓄積されている3Dグラフィックデータには、3Dグラフィックに動きを与えるアニメーション定義データが含まれており、前記表示工程は、前記テキスト文章のキーワード部分を3Dグラフィックのアニメーションに置き換えて表示する工程、を含むことを特徴とする。
【0018】
請求項13の発明は、請求項12に記載の電子データ表示方法において、前記表示工程は、前記3Dグラフィックのアニメーションが最終的に前記テキスト文章のキーワード部分で動作するように制御する工程、を含むことを特徴とする。
【0019】
請求項14の発明は、コンピュータプログラムであって、コンピュータにインストールされることにより、請求項11ないし請求項13のいずれかに記載の電子データ表示方法を実行する。
【発明の効果】
【0020】
本発明の電子メール表示装置は、受信した電子メールのテキスト文章からキーワードを抽出し、キーワード部分を3Dグラフィックに置き換えて3Dグラフィックメールとして表示する。これにより、プレーンテキストとして送信された電子メールを受信した場合でも、3Dグラフィックメールを楽しむことが可能である。
【0021】
また、3Dグラフィックデータは、アニメーション定義データを含んでおり、3Dグラフィックがアニメーションとして表示されるので、より表現力豊かな電子メールを簡易に楽しむことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、メールシステムの全体図である。パーソナルコンピュータ(PC)1、携帯電話装置2およびメールサーバ3は、それぞれネットワーク4に接続可能であり、PC1および携帯電話装置2は、電子メールの送信機能を備えている。ネットワーク4は、インターネットや電話回線網を含んでいる。
【0023】
本実施の形態において、PC1および携帯電話装置2は、プレーンテキストの電子メールを送信する機能を備えていればよい。PC1あるいは携帯電話装置2から送信されたプレーンテキストの電子メールは、インターネット4を介して、メールサーバ3に転送される。
【0024】
携帯電話装置10は、メールサーバ3にアクセスし、PC1あるいは携帯電話装置2から送信されたプレーンテキストの電子メールを受信する。そして、携帯電話装置10は、後述する処理を実行することにより、受信したプレーンテキストを3Dグラフィックに置き換えて、3Dグラフィックメールを再生するのである。
【0025】
次に、図2を参照しつつ、本発明の電子メール表示装置の実施の形態に係る携帯電話装置10の構成について説明する。図2は、携帯電話装置10の機能ブロック図である。携帯電話装置10は、最寄りの基地局との間で電波の送受信を行うアンテナ11、アンテナ11を介して通信処理を実行する通信処理部12、携帯電話装置10の全体制御を行うCPU13、CPU13が様々な処理を実行する際のバッファ領域とし、あるいは、様々なデータの一時格納領域として利用されるRAM14を備えている。
【0026】
また、携帯電話装置10は、電話番号の入力、電子メールの入力、その他、携帯電話装置10に対する各種の情報、操作を入力する操作部15、音声を入力するマイク16、スピーカ17、電話番号、電子メールの内容、画像などを表示させる表示部18、フラッシュメモリ19を備えている。操作部15は、数字あるいは文字を入力するキー、十字カーソルなどの操作ボタンを含んでいる。表示部18は、グラフィック表示モジュールと、グラフィック表示モジュールから出力された表示データを表示する液晶ディスプレイとを含んでいる。
【0027】
また、フラッシュメモリ19には、3Dグラフィックメールプログラム21、3Dグラフィックデータベース22、3Dグラフィックエンジン23が格納されている。3Dグラフィックメールプログラム21は、3Dグラフィックを用いた電子メールを作成および表示するための処理プログラムである。また、3Dグラフィックエンジン23は、3Dグラフィックメールプログラム21が作成した3Dグラフィックメールを表示部18に表示させるためのモジュールである。なお、この実施の形態においては、3Dグラフィックエンジンは、ソフトウェアで実現しているが、ハードウェアで構成するようにしてもよい。
【0028】
3Dグラフィックデータベース22は、所定のキーワードと3Dグラフィックデータとを対応付けたデータベースであるとともに、対応付けられた3Dグラフィックデータを蓄積しているデータベースである。ここで、3Dグラフィックデータとは、3Dモデルデータとアニメーション定義データとを含んでいる。3Dモデルデータは、3Dのオブジェクトを定義したデータであり、アニメーション定義データは、3Dモデルデータに動きや変形を与えるためのデータである。つまり、3Dモデルデータにより、表示させる3Dオブジェクトの立体的形状、大きさ、色などが定義され、アニメーション定義データは、3Dモデルデータにより定義されている3Dオブジェクトを回転させたり、拡大させたり、移動させたり、変形させたりするための処理を定義したデータである。
【0029】
次に、図3を参照して、3Dグラフィックメールプログラム21の処理の内容について説明する。図3において、処理部30は、3Dグラフィックメールプログラム21が、CPU13、RAM14などのハードウェア資源を利用して実行することにより実現される処理ブロックである。処理部30は、キーワード抽出部31、3Dグラフィックデータ選択部32、表示データ作成部33を処理モジュールとして備えている。
【0030】
キーワード抽出部31は、電子メールテキストデータ25を読み込み、電子メールテキストデータ25からキーワードを抽出する処理部である。ここで、キーワードは、上述した3Dグラフィックデータベース22に登録されているデータベースである。
【0031】
図4に、3Dグラフィックデータベース22の登録例を示す。図中、左の欄は、登録されたキーワードであり、右の欄は、登録されたキーワードに対応して蓄積されている3Dグラフィックデータである。たとえば、食事、ディナー、ランチといったキーワードが登録されており、これらキーワードには、ナイフとフォークを描写した3Dグラフィックデータが対応付けられている。具体的には、図で示したようなナイフとフォークを描写した3Dモデルデータと、この3Dモデルデータに動きや変形を与えるアニメーション定義データとが蓄積されている。同様に、酒、カクテル、バーといったキーワードに対しては、図で示したように、カクテルの入ったグラスを描写した3Dグラフィックデータが対応付けられて蓄積されている。
【0032】
アニメーション定義データは、たとえば、ナイフとフォークを描写した3Dグラフィックが、ぐるぐる回転しながら移動するような処理を定義している。あるいは、グラスを描写した3Dグラフィックが拡大したり縮小したりしながら移動するような処理を定義している。
【0033】
図3に戻る。キーワード抽出部31により、電子メールテキストデータ25からキーワードが抽出されると、抽出したキーワード情報が3Dグラフィックデータ選択部32に受け渡される。3Dグラフィックデータ選択部32は、取得したキーワード情報に基づいて、3Dグラフィックデータベース21を検索し、対応する3Dグラフィックデータを取得する。具体的には、キーワードに対応した3Dモデルデータとアニメーション定義データとを取得する。
【0034】
3Dグラフィックデータ選択部32により、3Dグラフィックデータが取得されると、このデータが、表示データ作成部33に受け渡される。そして、表示データ作成部33は、電子メールテキストデータ25と取得した3Dグラフィックデータとから3Dグラフィックメールを作成する。表示データ作成部33が3Dグラフィックメールを作成すると、このデータは、3Dグラフィックエンジン23により、表示部18に対して出力される。
【0035】
次に、本実施の形態に係る3Dグラフィックメールの再生処理の流れを説明する。図5は、3Dグラフィックメールプログラム21による処理フローを示す図である。
【0036】
まず、図1で示したように、PC1や携帯電話装置2などから携帯電話装置10に対するプレーンテキストの電子メールが送信される。携帯電話装置10は、メールサーバ3を介してプレーンテキストの電子メールを受信する。
【0037】
携帯電話装置10がプレーンテキストの電子メールを受信すると、3Dグラフィックメールプログラム21が起動し、キーワード抽出部31が電子メールテキストデータ25を入力する(ステップS1)。
【0038】
次に、キーワード抽出部31は、電子メールテキストデータ25と3Dグラフィックデータベース22とを参照し、テキスト文章内にキーワードが含まれているか否かを判定する(ステップS2)。
【0039】
ここで、キーワードが含まれていない場合には、ステップS4に移行する。キーワードが含まれている場合には、3Dグラフィックデータ選択部32に対してキーワード情報が受け渡され、3Dグラフィックデータ選択部32により、キーワードに対応する3Dグラフィックデータが取得される(ステップS3)。
【0040】
次に、3Dグラフィックデータ選択部32が取得した3Dグラフィックデータが表示データ作成部33に受け渡され、表示データ作成部33により、3Dグラフィックメールが作成される(ステップS4)。具体的には、電子メールテキストデータ25に記述されているテキスト文章中、抽出されたキーワード以外の部分については、元のテキスト文章がそのまま表示され、抽出されたキーワード部分については、対応する3Dグラフィックが置き換えられて表示され、テキスト文章と3Dグラフィックからなる電子メールが作成されるのである。
【0041】
なお、ステップS2においてキーワードが抽出されなかった場合には、ステップS4は、プレーンテキストの電子メールをそのまま出力する。
【0042】
表示データ作成部33が3Dグラフィックメールを作成すると、このデータが、3Dグラフィックエンジン23に対して出力されるのである(ステップS5)。3Dグラフィックエンジン23は、表示データ作成部33が作成した3Dグラフィックメールを、表示部18に対して出力する。これにより、液晶ディスプレイに、3Dグラフィックメールが表示されるのである。
【0043】
表示データ作成部33が作成する3Dグラフィックメールの一例を示す。まず、電子メールテキストデータ25に記述されたテキスト文字が順次先頭から表示される。そして、キーワード部分に到達すると、対応する3Dグラフィックの再生が開始する。この3Dグラフィックは、アニメーション定義データに従って、ディスプレイ上を飛び回ったり、跳ねたり、様々な動きをとる。あるいは、形が変形したり、色が変化したりする。そして、表示データ作成部33は、3Dグラフィックがアニメーション定義データに従って一連の動きをした後、テキスト文章のキーワード部分で停止するよう3Dグラフィックメールを作成するのである。言い換えると、本来3Dグラフィックに置き換えられなかった場合、キーワードが表示される位置に3Dグラフィックが表示されるのである。あるいは、キーワード部分で小さな動きや変形を行いながら留まる。これにより、一連のテキスト文章中、キーワードに対応する部分が3Dグラフィックに置き換わるのである。
【0044】
たとえば、図6に示すように、受信した電子メールのテキスト文章が「今度の旅行とてもワクワクしています・・・」という文章であったとする(図6(a))。携帯電話装置10のディスプレイ上には、始め「今度の旅行とても」という文字が表示される。続いて、ワクワクに対応する3Dグラフィックのアニメーションの再生が開始する(図6(b))。そして、3Dグラフィックは、移動や回転などの動作を行った後、キーワード部分に収まる(図6(c))。3Dグラフィックがキーワード位置に収まると、次に、残りの文字「しています・・・」が表示されるのである(図6(d))。
【0045】
このように、本実施の形態の携帯電話装置10によれば、プレーンテキストの電子メールを受信した場合であっても、登録されているキーワードがテキスト文章に含まれている場合には、これを3Dグラフィックに置き換えて楽しむことが可能である。特に、本発明によれば、プレーンテキストの電子メールを受信して、受信側の単独の処理によって3Dグラフィックメールを再生することが可能である。このため、端末間の仕様の違い、キャリアの違いなどの制約を受けることなく、簡易に3Dメールを楽しむことが可能である。
【0046】
なお、フラッシュメモリ19に格納されている3Dグラフィックメールプログラム21、3Dグラフィックデータベース22、3Dグラフィックエンジン23は、携帯電話装置10にプリインストールされていてもよいし、ユーザがネットワーク上のサーバからダウンロードする形態であってもよい。あるいは、携帯電話装置10に着脱可能な記憶媒体にこれら各データを収納し、記憶媒体を介してフラッシュメモリ19内に取り込むようにしてもよい。
【0047】
また、3Dグラフィックメールプログラム21は、電子メールを再生するための単独のプログラムであってもよいし、あるいは、携帯電話装置に搭載されている標準のメールプログラムにアドインされる付加機能プログラムとして動作してもよい。
【0048】
上記の実施の形態においては、3Dグラフィックデータベース22に蓄積されている3Dグラフィックデータは、3Dモデルデータとアニメーション定義データとを含んでいると説明した。このようなデータを持たせることで、キーワードに対応する3Dグラフィックに動きを与えることが可能であるが、アニメーション定義データを持たない構成であってもよい。この場合には、キーワード部分に静的な3Dグラフィックが置き換わる電子メールを再生させることが可能である。
【0049】
上記の実施の形態においては、3Dグラフィックメールを再生する電子メール表示装置として携帯電話装置を一例に説明したが、本発明の電子メール表示装置は、携帯電話装置に限らず、PCや携帯情報端末などにおいても、もちろん適用可能である。
【0050】
上記の実施の形態においては、3Dグラフィックメールを再生する携帯電話装置10が、メールサーバ3にアクセスして電子メールを取得する場合を例に説明した。つまり、携帯電話装置10がPOP3やIMAP4などのプロトコルを利用して、電子メールを受信する場合を例に説明したが、たとえば、WEBメールシステムを利用し、電子メールを受信する形態であってもよい。あるいは、携帯電話同士で文字メッセージの送受信を行うSMS(Short Message Service)や、SMSが機能拡張されたEMS(Enhanced Messaging Service)やMMS(Multimedia Messaging Service)に本発明を適用させてもよい。これにより、文字ベースの簡易なメッセージ交換サービスであるSMSを利用しながら、受信側で、3Dグラフィックメッセージを楽しむことが可能である。
【0051】
上記の実施の形態においては、受信した電子メールのテキスト文章を3Dグラフィックに置き換えて表示させる方法を説明したが、たとえば、WEBブラウザで表示するコンテンツに対して3Dグラフィックへの置き換えを行うようにしてもよい。その他、ネットワークを通じて受信した各種の電子テキストデータや電子メッセージからキーワードを抽出し、3Dグラフィックで置き換えて表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】電子メールシステムの全体図である。
【図2】実施の形態に係る電子メール再生装置である携帯電話装置の機能ブロック図である。
【図3】3Dグラフィックメールプログラムの処理モジュールを示す図である。
【図4】3Dグラフィックデータベースの登録例を示す図である。
【図5】3Dグラフィックメールプログラムの処理内容を示すフローチャートである。
【図6】3Dグラフィックメールの再生イメージの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
10 携帯電話装置
19 フラッシュメモリ
21 3Dグラフィックメールプログラム
22 3Dグラフィックデータベース
23 3Dグラフィックエンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールを受信する手段と、
所定のキーワードと対応付けられた3Dグラフィックデータを蓄積する3Dグラフィックデータベースと、
前記電子メールのテキスト文章から前記3Dグラフィックデータベースに登録されているキーワードを抽出する手段と、
抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを前記3Dグラフィックデータベースから取得する手段と、
前記テキスト文章のキーワード以外の部分については元のテキスト文章を表示し、前記テキスト文章のキーワード部分については3Dグラフィックデータを置き換えて表示することにより、3Dグラフィックメールを表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする電子メール表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電子メール表示装置において、
前記3Dグラフィックデータベースに蓄積されている3Dグラフィックデータには、3Dグラフィックに動きを与えるアニメーション定義データが含まれており、
前記表示手段は、
前記テキスト文章のキーワード部分を3Dグラフィックのアニメーションに置き換えて再生する手段、
を含むことを特徴とする電子メール表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電子メール表示装置において、
前記表示手段は、
前記3Dグラフィックのアニメーションが最終的に前記テキスト文章のキーワード部分で動作するように制御する手段、
を含むことを特徴とする電子メール表示装置。
【請求項4】
電子メールを受信する工程と、
前記電子メールのテキスト文章から3Dグラフィックデータベースに登録されているキーワードを抽出する工程と、
抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを前記3Dグラフィックデータベースから取得する工程と、
前記テキスト文章のキーワード以外の部分は元のテキスト文章を表示し、前記テキスト文章のキーワード部分については3Dグラフィックデータを置き換えて表示することにより、3Dグラフィックメールを表示する表示工程と、
を備えることを特徴とする電子メール表示方法。
【請求項5】
請求項4に記載の電子メール表示方法において、
前記3Dグラフィックデータベースに蓄積されている3Dグラフィックデータには、3Dグラフィックに動きを与えるアニメーション定義データが含まれており、
前記表示工程は、
前記テキスト文章のキーワード部分を3Dグラフィックのアニメーションに置き換えて表示する工程、
を含むことを特徴とする電子メール表示方法。
【請求項6】
請求項5に記載の電子メール表示方法において、
前記表示工程は、
前記3Dグラフィックのアニメーションが最終的に前記テキスト文章のキーワード部分で動作するように制御する工程、
を含むことを特徴とする電子メール表示方法。
【請求項7】
コンピュータにインストールされることにより、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の電子メール表示方法を実行するコンピュータプログラム。
【請求項8】
テキストデータを入力する手段と、
所定のキーワードに対応付けられた3Dグラフィックデータを蓄積する3Dグラフィックデータベースと、
前記テキストデータのテキスト文章から前記3Dグラフィックデータベースに登録されているキーワードを抽出する手段と、
抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを前記3Dグラフィックデータベースから取得する手段と、
前記テキスト文章のキーワード以外の部分は元のテキスト文章を表示し、前記テキスト文章のキーワード部分については3Dグラフィックデータを置き換えて表示することにより、3Dグラフィックデータを表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする電子データ表示装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電子データ表示装置において、
前記3Dグラフィックデータベースに蓄積されている3Dグラフィックデータには、3Dグラフィックに動きを与えるアニメーション定義データが含まれており、
前記表示手段は、
前記テキスト文章のキーワード部分を3Dグラフィックのアニメーションに置き換えて再生する手段、
を含むことを特徴とする電子データ表示装置。
【請求項10】
請求項9に記載の電子データ表示装置において、
前記表示手段は、
前記3Dグラフィックのアニメーションが最終的に前記テキスト文章のキーワード部分で動作するように制御する手段、
を含むことを特徴とする電子データ表示装置。
【請求項11】
テキストデータを入力する工程と、
前記テキストデータのテキスト文章から3Dグラフィックデータベースに登録されているキーワードを抽出する工程と、
抽出したキーワードに対応する3Dグラフィックデータを前記3Dグラフィックデータベースから取得する工程と、
前記テキスト文章のキーワード以外の部分は元のテキスト文章を表示し、前記テキスト文章のキーワード部分については3Dグラフィックデータを置き換えて表示することにより、3Dグラフィックデータを表示する表示工程と、
を備えることを特徴とする電子データ表示方法。
【請求項12】
請求項11に記載の電子データ表示方法において、
前記3Dグラフィックデータベースに蓄積されている3Dグラフィックデータには、3Dグラフィックに動きを与えるアニメーション定義データが含まれており、
前記表示工程は、
前記テキスト文章のキーワード部分を3Dグラフィックのアニメーションに置き換えて表示する工程、
を含むことを特徴とする電子データ表示方法。
【請求項13】
請求項12に記載の電子データ表示方法において、
前記表示工程は、
前記3Dグラフィックのアニメーションが最終的に前記テキスト文章のキーワード部分で動作するように制御する工程、
を含むことを特徴とする電子データ表示方法。
【請求項14】
コンピュータにインストールされることにより、請求項11ないし請求項13のいずれかに記載の電子データ表示方法を実行するコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−215801(P2006−215801A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−27672(P2005−27672)
【出願日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(504134265)株式会社メガチップスLSIソリューションズ (114)
【出願人】(505057646)株式会社アクロディア (7)
【Fターム(参考)】