説明

電子ラベルディスプレイを更新するためのシステム及び方法

【課題】解像度が高く、電力消費量が低い電子ラベルを提供する。
【解決手段】製品情報更新システムに無線で接続された電子ラベル1であって、該電子ラベルは、ディスプレイ5に表示される情報をサーバから受信するように適合された無線通信インタフェース9と、該無線通信インタフェース9に接続されているラベル処理手段11と、該ラベル処理手段11に接続されているディスプレイ更新手段15と、該ディスプレイ更新手段15に接続され、製品情報の画像を表示するように適合された少なくとも1つのドットマトリックスディスプレイ5とを備え、該通信インタフェース9が、表示されるべき情報を該製品情報更新システムから受けるように適合されており、該電子ラベル1がレイアウトスクリプトを有しており、該ラベル処理手段11が、該レイアウトスクリプトを使用して該表示されるべき情報からドットマトリクス画像を作る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の前文による電子ラベルに関する。
【0002】
本発明は、請求項7の前文による電子製品情報更新システム内のサーバにも関する。
【0003】
更に本発明は、請求項14の前文による電子ラベルを更新する方法にも関する。
【背景技術】
【0004】
電子価格ラベル、サーバ及び該価格ラベルを更新するための方法は、例えば欧州特許第0228377号に説明されている。
【0005】
このような電子価格更新システムにおいては、価格ラベルは例えば店舗内の棚に、あるいは製品の容器のすぐ近くに付けられる。価格ラベルは価格データベースとの無線通信のための構成要素を備える。製品の価格変更がある度に、これはこの製品の価格ラベルに通信され、価格ラベルのディスプレイに示される価格は変更される。通常、LCDがディスプレイとして使用される。
【0006】
米国特許第2002/0020935号では、価格ラベルの中にドットマトリックスディスプレイが使用される電子価格ラベルシステムが説明されている。セグメントベースのディスプレイの代わりにドットマトリックスディスプレイが使用されると、表示される画像の更に優れた解像度が達成される。
【0007】
ドットマトリックスディスプレイを使用する無線価格ラベルシステムでの問題は、ディスプレイの更新に長い時間がかかり、多くの電力が必要とされ、耐用年限が短くなるという点である。電力消費量が低い価格ラベルが好ましい。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は解像度が高く、電力消費量が低い電子ラベルを提供することである。
【0009】
この目的は、請求項1の特徴記述的特性を有する請求項1の前文による電子ラベルで達成される。
【0010】
この目的は、請求項7の特徴記述的特性を有する請求項7の前文によるサーバによっても、及び請求項14の特徴記述的特性を有する請求項14の前文による方法によっても達成される。
【0011】
このラベルを用いると、ディスプレイコンテンツの部分だけが更新のために電子ラベルに送信されるサーバ、方法及びシステムが達成される。したがって、更新手順に要する時間は表示画像全体を送信しなければならない場合に比べて少ない。これにより、ラベルをオンにしておく必要のある時間も少なくなり、それによりラベルには更に低い電力消費量及び更に長い電池耐用年限が与えられる。この種の製品では電池の耐用年限は非常に長く、製品自体の耐用年限にも等しいのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明による電子ラベルの概略図である。
【図2】図2は、本発明によるラベルと無線で通信するように適合されたサーバの概略図である。
【図3】図3は、本発明によるラベルを更新するためのプロセスのフローチャートである。
【図4】図4a及び4bは、位置情報を引き出すための方法を示す。
【図5】図5は、複数の製品の情報が同じラベル上に示される本発明によるドットマトリックスディスプレイを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の追加の有利な実施形態は従属請求項に詳しく説かれている。
【0014】
本発明による電子ラベルは製品の様々な情報を示すラベルである。多くの場合(必ずしも常にではないが)製品の価格はこの情報に含まれている。したがって、ラベルは本説明では価格ラベルと呼ばれる。しかしながら、価格以外の情報もラベルに表示され、更新システムから更新できるであろう。
【0015】
図1は、本発明による価格ラベル1の概略図である。それはマイクロプロセッサ3、該マイクロプロセッサ3に接続されているドットマトリックスディスプレイ5、及び該マイクロプロセッサ3及び該ディスプレイ5に電力を提供する電源7を備える。マイクロプロセッサ3は製品情報更新システム内のサーバと好ましくは無線で通信するように適合される通信インタフェース9を備える。例えばIR(赤外線)または無線を使用する無線通信が好ましい。サーバは、実際には複数の価格ラベルから無線でデータを受信し、複数の価格ラベルに無線でデータを送信するように適合される少なくとも1台のトランシーバに無線でまたはケーブルを介して接続される。通信インタフェース9は、本発明によりサーバから更新された情報、及びドットマトリックスディスプレイのどこにこの情報が表示されなければならないのかについての位置決め情報も受信するように適合されている。更新された情報は、通常、この特定の価格ラベルに関する製品の新しい価格であるが、それは更新される必要のある他の種類の製品情報でもあるであろう。
【0016】
ドットマトリックスディスプレイのどこに更新情報を表示すべきかを示す方法には様々な可能性がある。図4a及び図4bは位置情報を引き出すための方法を示している。
【0017】
図4aは、ディスプレイ上でグリッドが画定される方法を示す。同じグリッド、すなわち大きさ及びグリッド要素の位置が同じであるグリッドもサーバで既知であり、後述されるようにサーバは更新情報を表示された画像とグリッドに比較し、グリッド内のどのグリッド要素が更新情報を備え、したがって更新される必要があるのかを定めるための手段を備えている。したがって、価格ラベルのドットマトリックスディスプレイの中で更新される必要のあるグリッド要素だけがサーバから価格ラベルに通信される。更に、これらのグリッド要素のグリッド内での位置についての位置情報が価格ラベルに通信される。図4aに図示されている例では、例えば価格15.50を26.95に更新する必要がある場合、8個のグリッド要素が送信される必要がある。それぞれの部分はサーバとディスプレイモジュールの両方によって個別に識別される。これにより、サーバは、更に後述されるようにこのサーバに接続されている価格ラベルに表示されるすべての画像を記憶する必要がある。
【0018】
図4bに図示されている別の可能性は、更新情報を記憶されている表示画像と比較することによりサーバ内の更新情報の位置を画定することである。表示画像の更新部分のサイズも決定されなければならない。この位置情報は更新情報の表示画像における位置とサイズを備え、更新情報とともに価格ラベルに送信されなければならない。
【0019】
図4bに図示されている例で、15.50が例えば16.95に更新されるものとする。次に、以下の領域がサーバによって選択される必要がある。基準点は丸でマークされている(水平ドット数a、垂直ドット番号b)。小さな正方形によりマークされるように、面積サイズ(高さxドット及び幅yドット)を更新する。サーバは少なくとも以下の情報をディスプレイモジュールに送信し、[a、b、x、y、データ]は正方形x*yの画像コンテンツである。
【0020】
再び図1を参照すると、マイクロプロセッサ3は通信インタフェース9に接続されている処理手段11を更に備える。この処理手段11は、受信された情報を処理するように適合されている。処理手段11は位置情報を処理し、これをドットマトリックスディスプレイに表示される画像に関係付けるように適合されている。この画像も、処理手段11に接続されている記憶手段13に記憶されている。処理手段11は、位置情報に従って記憶手段13内の画像の正確な位置に受信された更新情報を記憶するように適合されている。更に、本発明の一実施形態では、処理手段11は、この実施形態では情報はサーバで圧縮されていたため受信された更新情報を解凍するように適合されている。情報の圧縮は電池の耐用年限だけではなく送信容量と受信総量も節約するであろう。
【0021】
ドットマトリックスディスプレイ上に表示されるように適合された画像の生成に関して、これは、後述されるようにレイアウトスクリプトを使用してサーバで実行できるか、あるいは価格ラベル自体の中で実行できるであろう。価格データベースからサーバで受信される更新情報は、例えばASCIIコードのようなテキストだけを備え、画像に転送される必要がある。画像生成が価格ラベルの中で実行される場合には、処理手段11がこのレイアウトスクリプトを使用してこれを実行する。したがって、画像はレイアウトスクリプト内の事前に設定された定義に従って生成される。これらの定義は、通常テキストのサイズとフォントに、及び多様なテキスト部分が位置しなければならないディスプレイ内の位置に関する。このレイアウトスクリプトはサーバから更新できる。これによって、テキストのサイズとフォントなどの表示画像のレイアウトをサーバから変更することができる。
【0022】
更に、マイクロプロセッサ3は記憶手段13に、及びドットマトリックスディスプレイ5に接続されているディスプレイ更新手段15を備える。ディスプレイ更新手段は、一実施形態では、そのコンテンツの変更が起こる度に記憶手段13内のコンテンツに従って完全なディスプレイ5を更新するように適合されている。別の実施形態では、ディスプレイ更新手段15は変更されるドットマトリックスディスプレイ5の部分だけを更新するように適合されている。しかしながら、後者の場合、定期的に完全なディスプレイが更新されることが好ましい。理由は、ディスプレイが双安定ディスプレイである場合には、画像はゆっくりと悪化し、定期的に更新される理由があるためである。このようなディスプレイにおいては表示の更新の間だけ電力が必要とされるため、双安定ディスプレイが好ましい。これにより電池の耐用年限は節約されるであろう。
【0023】
変更されるディスプレイの部分だけが更新される必要がある、すなわち前述の第2の変形の場合、処理手段11はディスプレイ更新手段13にじかに接続することができ、ディスプレイは更新情報が受信される度に更新されるだけである。本発明の追加の実施形態では、記憶手段は複数の標示画像を備える。様々な表示画像が記憶され、ディスプレイで画像を変更する可能性を与える。価格ラベルにはユーザが表示画像を変更するために押すボタン等が備えられるであろう。例えば、店舗スタッフは倉庫のステータスや他の製品関連情報などの製品についてのなんらかの他の情報を見る必要があるであろう。
【0024】
図2は無線で、例えばIRまたは無線を介して、本発明による価格ラベルに通信するように適合されているサーバ2の概略図である。サーバは、例えば金銭出納器及び価格ラベル内で更新できる情報を備えるデータベースに接続されている。通常、サーバは、やはり例えば店舗内の金銭出納器も備えるであろうコンピュータに設置されている。価格の変更及び他の更新情報は、例えば価格データベースからサーバ内の受信手段23で受信される。サーバは受信された情報を処理するように適合されている処理手段25も備える。画像を、価格ラベル1内ではなくサーバ21で生成する必要がある場合、処理手段25はこの製品に関係する価格ラベル、すなわち更新情報が受信された製品の情報を示す1枚の価格ラベル(あるいは複数のラベル)のドットマトリックスディスプレイ上に表示されるように適合される画像を生成するように適合される。受信された更新情報は、例えばASCIIコードなどの符号化されたテキストとして受信される。このテキストから画像を生成するために、前述されたようにレイアウトスクリプトが使用される。
【0025】
更に、処理手段25は、変更しなければならない情報を示している価格ラベル上に表示される画像に同一である記憶されている画像と受信された更新情報を比較するように適用されている。したがって、記憶手段27はサーバ1に設けられる。この記憶手段27は処理手段に接続され、このサーバ21に接続されている価格ラベル上に表示される全画像を備える。すべての表示画像を記憶することの代替策は、サーバがレイアウトスクリプトを使用してサーバに記憶されているパラメータから画像を容易に再生できることである。処理手段25は受信された更新情報をこの製品の記憶されている画像と比較し、サイズとともに、前述された可能性の1つに従った位置、すなわち所定のグリッドまたは単に位置定義だけに更新情報を関係付ける。代わりに画像生成が価格ラベルで実行される場合、処理手段25は通信インタフェース29に位置情報とともに、生成された画像または受信された更新情報を転送する。
【0026】
処理手段25は、どの価格ラベルがどの製品に関係しているのかのレジスタも備える。
このようにして、処理手段25は比較のために記憶手段27から正しい画像を選択できる。位置情報とともに更新された情報には、それを価格ラベルに送信するときに正しいアドレスも与えられる。このようにして処理手段25は、送信先のアドレスを情報に与えるようにも適合されている。本発明の1つの実施形態では、処理手段25は情報を、それを送信する前に圧縮するようにも適合されている。これは圧縮の適切な方法を使用することによって実行できるであろう。
【0027】
通信インタフェース29は、処理手段25によって与えられるアドレスを有する価格ラベルに位置情報とともに更新情報を送信するように適合される。
【0028】
サーバ内の処理手段25は、記憶手段27の中の画像が常に更新されており、価格ラベルに表示される画像に一致するように、新しい更新された画像を記憶手段27に記憶するように更に適合される。
【0029】
本発明の一実施形態では、ドットマトリックスディスプレイに表示される画像は2つの部分、すなわち背景画像部分と前景画像部分に分けられる。背景画像部分は、例えば製品説明、絵及びロゴなどの多くの場合恐らく更新を必要としないすべての情報を備える。したがって背景画像部分は多かれ少なかれ静的であり、それは価格ラベルの記憶手段13に記憶される。前景画像部分は、例えば価格などの定期的に更新される情報を備える。この実施形態では、サーバだけが更新情報付きの前景画像部分を価格ラベルに送信する。価格ラベル1の処理手段11は受信された情報を処理し、ディスプレイ更新手段15が事前に設定された定義に従ってこの新規前景画像部分を旧い背景画像部分に結合する。1つの可能性は、一方の部分が背景画像部分専用となり、他方の部分が前景画像部分専用となる2つの部分に分離されることである。この場合、旧い前景画像部分は新規の前景画像部分により置換される。それ以外の場合、2つの画像部分は事前に設定された定義に従ってともにマージされる。背景部分が更新される必要がある場合もある。これは、他の情報が本発明に従って更新されるのと同じ方法で実行される。
【0030】
すでに前述された内容に従って、前景画像部分はサーバ内のドットマトリックス画像として生成できるか、あるいはそれは例えばASCIIコードなどの符号化されたテキストとして、この場合では画像の生成が処理手段11で実行される価格ラベルに送信できるであろう。
【0031】
本発明の一実施形態に従って、ドットマトリックスディスプレイにカラー画像を表示することも可能である。カラー画像を送信し、それを価格ラベルで処理するには、モノクロ画像を送信、処理するよりはるかに多くのリソースが必要になる。過剰な量のリソースを必要とせずにカラー画像を使用できる1つの可能性はディスプレイとしてコレステリックLCDを使用することである。この型のディスプレイの場合、互いの上に異なる色の2つのLCDを積み重ねるのが普通である。これにより、各ピクセルが4つの異なる色の1つを有することができるディスプレイが得られる。該色は2つのLCDの色によるが、一方のLCDが緑色であり、他方が赤い場合には、赤のディスプレイだけが「オンにされる」ピクセルは赤であり、緑のディスプレイだけが「オンにされる」ピクセルは緑であり、両方のディスプレイがオンにされるピクセルは黒であり、どちらのディスプレイもオンにされないピクセルは白である。この型のディスプレイはカラー情報のためにピクセルごとに2個のビットだけを必要とする。
【0032】
多すぎるリソースを必要としなくても価格ラベルでカラー画像を表示する別の可能性は価格ラベルでカラーテンプレートを使用することである。このカラーテンプレートは、ドットマトリックスディスプレイに表示される画像のどの部分にどの色が使用される必要があるのかに関する情報を備える。大抵の場合、ディスプレイの異なる部分について色を変更する必要はなく、したがってカラーテンプレートを用いるこの技法はフルカラー画像の優れた代替策である。これによりモノクロ画像またはモノクロ情報がサーバから価格ラベルに送信され、モノクロ画像はディスプレイが更新されるとカラーテンプレートと結合される。このようにして、ディスプレイに表示されるドットマトリックス画像は様々な色を有することができる。カラーテンプレートは、他の情報が本発明に従って更新されるのと同じ方法で更新することもできるであろう。すなわち、位置情報とともに更新された情報がサーバから価格ラベルに送信される。例えば、セール価格が表示されると色を赤に変更できるであろう。この着色方法は、(1ビットのカラーテンプレートを必要とする)2色、(2ビットのカラーテンプレートを必要とする)4色他に使用できる。更に、色情報をディスプレイで使用されるフォーマットに変換するための手段が必要とされる。例えば、ディスプレイがピクセルあたり4ビットを備えるディスプレイであり、カラーテンプレートが2ビットカラーテンプレートである場合、価格ラベルで2ビットカラーから4ビットカラーへの変換が必要とされる。しかしながら、この場合、4ビットのカラーテンプレートを使用し、このようにして価格ラベルの変換処理の必要を排除する方がよい可能性がある。価格ラベル内のすべての処理は通信だけではなく電力、変換も消費するため、それは、使用するために最適カラーテンプレートを設定するLCDがどのくらい多くのビットカラーを要するのかだけではなく、通信速度と消費電力量のトレードオフでもある。
【0033】
各価格ラベルは識別のためにアドレスを有さなければならない。更に、各価格ラベルは、それが関係付けられる製品にリンクされる必要がある。今日では、各価格ラベルに、製品のバーコード及び価格ラベルのアドレスを識別するバーコードを備えるステッカを付けるのが普通である。
【0034】
小売り環境でドットマトリックス標識を使用できるようにするためには、該標識に表示されることが意図される製品は該標識に接続されなければならない。この手順が製品を標識にリンクするとして知られている。
【0035】
ドットマトリックス価格ラベルはドットマトリックス価格ラベル識別、ディスプレイに表示される製品の説明及びこの製品の識別を含んでいる。
【0036】
価格ラベル識別は、好ましくは製品の裏面に付けられる印刷されたバーコードである場合がある。代わりに、それはRFID、IR、無線他のような無線通信を使用するハンドヘルドデバイスでアクセスできるラベル内のメモリである場合がある。それは、バーコードとして、あるいは別の方法ではバーコードスキャナ等がそれを走査できるようにするディスプレイで提示することができるであろう。
【0037】
製品説明がラベルに付けられる印刷された用紙オーバレイである場合がある。価格だけを示す共通セグメントベースのディスプレイの場合、この用紙オーバレイは、カスタマがどの品目について価格が示されているのかを知るために必要とされる。製品のリンクをオフにすると、この製品も取り除き、表示される新しい品目について新しいラベルを付けなければならない。しかしながら、本発明でのようにドットマトリックスディスプレイを使用すると、用紙オーバレイの使用は回避できる。ここでは用紙ラベルオーバレイに接続されているすべての機能は、メモリ及びディスプレイを使用して処理できる。製品説明は、前述されたようにラベルディスプレイに表示される。
【0038】
製品識別は、このようなステッカが使用される場合には、多くの場合製品説明と同じステッカに印刷されたバーコードである場合がある。代わりに、それはRFID、IF、無線他のような無線通信を使用するハンドヘルドデバイスとアクセス可能であるラベルのメモリである場合もある。それは、バーコードとして、あるいは別の方法ではバーコードスキャナ等がそれを走査できるようにするディスプレイに提示できるであろう。
【0039】
ドットマトリックス価格ラベルはメニュー標識として使用するためにも考えられる。すなわち、複数の品目(製品)が同じラベル(標識)上に表示される。この価格ラベルはリンクプロセスに関する新しい機能を必要とする。1つの標識を複数の品目に関係付ける(リンクする)ことが可能でなければならないのは明白である。更に詳しくは、ディスプレイに表示される絵を作成するシステムは、必要とされるように品目の情報を配列するための機能も有さなくてはならない。例えば、本発明によるメニュー標識が図示されている図5を参照する。図5aでは、4つの品目がメニュー標識にリンクされ、ディスプレイに表示されている。すなわち、それらの名前及びそれらの価格が示されている。図5bでは、これらの品目の第2はリストから削除されている。すなわちこれらのメニュー標識からリンクオフされている。したがって、標識の真中の列は空である。図5cでは、空の列の下の2つの品目は空の列を充填するために自動的に一列上に移動される。更に一般的には、複数品目がそれらの価格とともに一覧表示されている。価格の真中に場所を有する品目がリンクオフされる、すなわちこのラベル(標識)に関係付ける必要がなくなった場合、リストの中のこの品目の後の品目は、品目リストの中に空の列を有さないためにすべて1列上に上げられる。その結果として、品目リストの真中に新規にリンクされた品目を配置することが可能でなければならず、新しい品目の後の品目は一行下に移動される必要がある。好ましくは、システムは、メニュー標識にリンクされる品目が多すぎないことを確認するための方法を備える。例えば図5に示されるリストの中のすべての列が占有されるなど、ディスプレイが一杯になると、エラーメッセージが、別の品目をこのメニュー標識にリンクしようとしているユーザに送信されなければならない。店舗の人員がメニュー標識に品目をリンクオンする、あるいはメニュー標識から品目をリンクオフするときにすべてのメニュー標識を見るために、サーバは、好ましくはメモリ標識に現在表示されているすべての画像についての情報を含むメモリを有するものとする。
【0040】
バーコードは、通常、好ましくは白である背景の濃いまたは薄いフィールドによって分離される、好ましくは黒の濃い線または薄い線から構成される一次元(1D)である。互いの上に重ねられる複数の一次元バーコードとして説明できる二次元(2D)バーコードも存在し、これらのバーコードは一次元バーコードより多くの情報を保持できる。
【0041】
このようにして、本発明によるドットマトリックスディスプレイを備える価格ラベルでは、ステッカ上のバーコードの代わりに表示画像内にバーコードを提供することができる。これによりバーコードを手動で変更する必要はない。代わりに、すべてのことがサーバから管理できる。例えば、価格ラベルが移動され、別の製品の価格を表示しなければならないときには、新しいバーコードが前述の内容に従って更新された情報としてサーバから価格ラベルに提供される。
【0042】
更に、バーコードの代わりに識別手段として無線により記録されるRFID(無線周波数識別)を使用することができる。例えばIRまたは無線などの無線通信インタフェースを通して価格ラベル及び関連する製品の識別を読み取ることも可能である。これには、ラベル内の通信インタフェース及び処理手段がラベルIDを送信するための要求を受信する機能性、及びラベルIDを、それを要求した装置に送信するための機能性を有することが必要となる(適切には、デバイスはここでは店舗人員によりもっとも頻繁に使用されるハンドヘルド装置である)。
【0043】
図3は、本発明による価格ラベルを更新するためのプロセスのフローチャートである。
方法の様々なステップが以下に順番に説明される。
【0044】
S31:このサーバと通信している価格ラベルに存在するすべての異なる表示画像をサーバに記憶するステップ。
【0045】
S33:例えばサーバに接続されている価格データベースから製品の更新情報をサーバで受信するステップ。更新された情報は例えば製品の新しい価格である。
【0046】
S35:この製品の表示画像と更新情報をサーバ内で比較するステップ。各価格ラベルがどの製品に関係付けられるのかが示されるレジスタがサーバ内に存在する。したがって、サーバは更新された情報と比較される正しい画像を検出できる。この皮革は、画像内のどこに更新情報が配置されなければならないのかを示すであろう。
【0047】
S36:位置情報を更新された情報に提供するステップ。一実施形態では、価格ラベルディスプレイはグリッドに分割される。サーバもこのグリッドについての知識を持ち、サーバは比較からグリッドの中の正方形の内のどの正方形を更新しなければならないのかを引き出すことができる。それ以後、更新しなければならない正方形だけが、画像内のどのグリッド正方形が置換されなければならないのかに関する位置情報とともに価格ラベルに通信される。別の実施形態では、サーバは表示画像に更新された情報を比較し、置換する必要のある情報の位置及びサイズを引き出す。この位置情報は、前述されたように更新情報とともに価格ラベルに通信される。
【0048】
S37:更新情報を事前に設定された定義に従って処理するステップ。処理は、前述されたようにレイアウトスクリプトを使用することにより受信された更新情報から画像を生成することを含むであろう。また、一実施形態では、情報は価格ラベルに送信される前に圧縮される。更に情報には正しいアドレスが与えられる。
【0049】
S39:この製品の価格を示す1枚または(複数の)価格ラベルに位置情報とともに処理された更新情報を送信するステップ。
【0050】
S41:価格ラベルで更新情報及び位置情報を受信するステップ。
【0051】
S43:それがサーバで圧縮された場合には情報を恐らく解凍し、次に位置情報を処理し、恐らく前述されたように符号化されたテキストから画像も生成するステップ。
【0052】
S45:位置情報に従って価格ラベルに記憶手段の更新情報を記憶するステップ。
【0053】
S47:ディスプレイを更新するステップ。好ましくは、双方向ディスプレイが前述されたように使用される場合には、ディスプレイ全体が更新される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品情報更新システムに無線で接続された電子ラベルであって、該電子ラベルは、
ディスプレイに表示される情報をサーバから受信するように適合された無線通信インタフェースと、
該無線通信インタフェースに接続されているラベル処理手段と、
該ラベル処理手段に接続されているディスプレイ更新手段と、
該ディスプレイ更新手段に接続され、製品情報の画像を表示するように適合された少なくとも1つのドットマトリックスディスプレイとを備え、
該通信インタフェースが、表示されるべき情報を該製品情報更新システムから受けるように適合されており、
該電子ラベルがレイアウトスクリプトを有しており、
該ラベル処理手段が、該レイアウトスクリプトを使用して該表示されるべき情報からドットマトリクス画像を作るとように適合されたことを特徴とする電子ラベル。
【請求項2】
該表示されるべき情報として、テキストを受信するように適合されたことを特徴とする請求項1に記載の電子ラベル。
【請求項3】
該表示されるべき情報として、符号化されたデータを受信するように適合されたことを特徴とする請求項1に記載の電子ラベル。
【請求項4】
該表示されるべき情報として圧縮されたデータを受信するように適合され、該電子ラベルが、該データを解凍するように適合されたことを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の電子ラベル。
【請求項5】
該レイアウトスクリプトが該サーバから更新されるように適合されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の電子ラベル。
【請求項6】
前記ディスプレイが、双安定ドットマトリクスディスプレイである先行する請求項のいずれか一項に記載の電子ラベル。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の電子ラベルとサーバを有する製品情報更新システムであって、
該電子ラベルが、直接叉は、トランシーバを介して無線でサーバに接続され、サーバから更新されるように適合され、前記サーバは、サーバ処理手段と該サーバ処理手段に接続され、該電子ラベルに更新情報を送信するように適合された通信インターフースを有しており、
該ラベル処理手段が、該レイアウトスクリプトを使用して更新情報を表示するドットマトリクス像を作るように適合されていることを特徴とする製品情報更新システム。
【請求項8】
該サーバがさらに、少なくとも一つの連結されたデータベースから更新情報を受信するように適合された受信手段を有しており、該サーバ処理手段は、該受信手段に接続され該受信された更新情報を処理することを特徴とする、請求項7に記載の製品情報更新システム。
【請求項9】
前記サーバはさらに、該サーバ処理手段に接続され、電子ラベルに表示されている情報を保存するように適合された記憶手段を有する請求項7ないし8に記載の製品情報更新システム。
【請求項10】
前記サーバが更新情報をテキストとして送信するようにされた請求項7ないし9に記載の製品情報更新システム。
【請求項11】
前記サーバは、更新情報を符号化されたデータとして送信するように適合された請求項7ないし9に記載の製品情報更新システム。
【請求項12】
前記サーバは、更新情報を圧縮されたデータとして送信するように適合され、更に該サーバがデータを圧縮し、前記電子ラベルがデータを解凍するようにされた請求項7ないし11のいずれかに記載の製品情報更新システム。
【請求項13】
前記サーバはさらに、電子ラベル内のレイアウトスクリプトを更新するように適合された請求項7ないし12のいずれかに記載の製品情報更新システム。
【請求項14】
ドットマトリクスディスプレイを有する少なくとも一つの電子ラベルを更新する方法であって、
該電子ラベルに無線で接続されたサーバ内に、製品に関する更新情報を受けるステップと、
該電子ラベルに更新情報を送信するステップと、
受信した更新情報に従い、レイアウトスクリプトを使用してラベル処理手段を用いてドットマトリクスディスプレイを更新するステップからなる電子ラベルを更新する方法。
【請求項15】
サーバ内で更新情報を圧縮するステップと電子ラベル内で更新情報を解凍するステップをさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
電子ラベル内のレイアウトスクリプトをサーバから更新するステップをさらに含む請求項14から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
ドットマトリクスディスプレイの画像が製品の価格を示す請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
ドットマトリクスディスプレイの画像が製品説明を示す請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
ドットマトリクスディスプレイの画像がバーコードを示す請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
ドットマトリクスディスプレイの画像が一つ以上の製品情報を示す請求項14から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
情報が、電子ラベルに関連した製品リストとして表示され、該製品リストが、電子ラベルに関連した製品数に基づいて変化する長さを有している請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ドットマトリクスディスプレイの画像がカラー画像である請求項14から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
ドットマトリクスディスプレイが双安定ドットマトリクスである請求項14から22のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−42242(P2010−42242A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−139511(P2009−139511)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【分割の表示】特願2003−571888(P2003−571888)の分割
【原出願日】平成15年2月27日(2003.2.27)
【出願人】(504326756)プライサー アーベー (2)
【Fターム(参考)】