説明

電子情報表示装置及び電子情報表示方法

【課題】表示装置に備えた編集入力部によってコンテンツを編集することが可能な電子情報表示装置を提供する。
【解決手段】サーバー10と表示装置20により構成され、サーバー10は、複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部11と、表示装置20からコンテンツの送信依頼を受信する受信部と、送信依頼されたコンテンツを表示装置へ送信する送信部を備え、表示装置20は、表示部23と、サーバーからコンテンツを受信する受信部と、サーバーから受信したコンテンツを表示装置に表示させる表示制御部22と、表示するコンテンツの識別情報を入力するコンテンツ情報入力部と、コンテンツの表示を制御するスケジュール情報を編集するスケジュール編集部26と、表示するコンテンツの送信依頼をサーバーへ送信する送信部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、店舗、売り場、病院、街頭、広場や駅などに設置された表示装置に情報を表示させる電子情報表示装置に関し、特に表示装置から編集情報を入力することが可能である電子情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗、売り場、病院、街頭、広場や駅などに表示装置を設置し、電子POP(Point of Purchase)広告によって、商品の販売促進或いは広報や案内が行われている。電子POP広告システムとして、放送型と通信型がある。
放送型POPシステムは、サーバーから表示スケジュールが送信され、表示スケジュールに従って全ての表示装置が同じコンテンツを同時に表示する。そのため、例えば、ある店舗または売り場では売り切れになった商品を繰り返し表示したり、価格変更する前の価格を繰り返し表示したり、休診の診療科目を繰り返し表示したりしてしまい、店舗、売り場、病院、街頭、広場や駅など表示装置の設置場所の事情に合せた表示が行われず、不都合な場合がある。また、店舗、売り場、病院、街頭、広場や駅などに設置した表示装置によって、広告、広報または案内したいことがタイミングよく行われないことがある。
通信型POPシステムは、顧客にバーコードのような商品コードを入力させて、その商品に対応する商品コンテンツを表示させるものであるが、通信型POPシステムは顧客の要求に応じて商品コンテンツを表示するだけであり、単なるカタログとしての機能しかなく、1対1の情報伝達しか行われないので、広告効率が悪い。
【0003】
POP広告システムは、例えば特許文献1及び2により公知である。
特許文献1は、商品に付されたRFID(Radio Frequency IDentification)タグに記録された識別情報を読取り、その識別情報に対応する商品コンテンツをデータベースから読み出して表示装置に表示させるものである。より詳細には、商品に付されたRFIDタグをRFIDリーダで読取り、商品の識別情報を取得して、識別情報と商品コンテンツを記録している商品情報データベースから、RFIDリーダで読取った識別情報に基づき、商品コンテンツを取得して、これを表示装置に表示するものである。
また、特許文献2は、店頭の表示装置に顧客が希望する全ての商品の商品情報を表示し、顧客の商品購入を支援するものである。そのため各メーカは商品に関する商品情報をサーバーに登録し、商品のバーコード情報と対応付けてデータベースに格納する。顧客が所望の商品を取り出してバーコードをバーコードリーダに近づけると、バーコードが読取られ、そのバーコード情報に基づいてデータベースを検索し、商品情報を抽出して表示装置に表示するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−30444号公報
【特許文献2】特開2003−173346号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようにサーバーから表示スケジュールが送信され、それを表示装置でコンテンツを表示する場合は、個々の端末側表示装置でコンテンツを変更することができないので、不便であった。またバーコード、RFIDタグまたはICカードを読取り、その商品に対応する商品コンテンツを表示させる場合は、顧客の要求に応じて商品コンテンツを表示するだけであり、広告効率が悪かった。
本発明はこのような課題を解決するものであり、表示装置に編集入力部を備え、表示スケジュールまたはコンテンツの少なくとも一部を編集することが可能な電子情報表示装置及び電子情報表示方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子情報表示装置は、上記課題を解決するため、サーバーと表示装置により構成され、前記サーバーは、複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、前記表示装置からコンテンツの送信依頼を受信する受信部と、前記送信依頼されたコンテンツを表示装置へ送信する送信部を備え、前記表示装置は、表示部と、前記サーバーからコンテンツを受信する受信部と、前記サーバーから受信したコンテンツを表示装置に表示させる表示制御部と、表示するコンテンツの識別情報を入力するコンテンツ情報入力部と、前記コンテンツの表示を制御するスケジュール情報を編集するスケジュール編集部と、前記表示するコンテンツの送信依頼を前記サーバーへ送信する送信部とを備えることを特徴とする。
【0007】
ここで、コンテンツは、店舗、売り場、病院、街頭、広場や駅などに設置された表示装置に表示させ、商品の広告、宣伝または広報を行うための静止画像または動画像である。これら画像以外に、商品の製造場所、生産地、生産者、原材料、成分表、カロリー、流通経路またはクーポンの有無などの情報であってもよい。また、スケジュール情報は上記コンテンツの表示順序、または表示時間を設定する情報である。また、コンテンツ情報入力部は、バーコードリーダ、RFID、ICカード、タッチパネル、またはキーボードよりなり、例えば商品に付属されたバーコード、RFID、ICカードを読取るリーダ、あるいはタッチパネル、キーボードのような入力手段である。またスケジュール編集部は、コンテンツの新規表示、削除、代替表示、追加表示の少なくとも1つを含む編集情報をスケジュール情報に編集する部分である。
これにより、表示装置からサーバーへ必要なコンテンツを要求して、これを受信し、表示装置はサーバーから受信したコンテンツをスケジュール情報に従って表示する。ここで、表示装置はコンテンツ情報入力部と、前記コンテンツの表示を制御するスケジュール情報を編集するスケジュール編集部を備え、コンテンツ情報入力部によって表示装置に表示したいコンテンツを決定し、スケジュール編集部によってコンテンツの新規表示、削除、代替表示、追加表示の何れか1つを含む編集情報をスケジュール情報に編集することが可能である。表示装置は上記スケジュール情報に基づいてコンテンツを自動的に順次または時間制御して表示する。従って、表示装置によって予め編集したスケジュール情報とコンテンツにより効率のよい広告或いは広報が実施されると同時に、必要に応じて表示装置の入力部から入力したコンテンツ情報及び編集情報に従ってコンテンツが表示される。このようにして、個々の端末側表示装置はコンテンツを編集することができる。これにより、電子情報表示装置の各設置場所の事情に合せた表示がタイミングよく行われる。
【0008】
また、本発明は、上記課題を解決するため、別の観点では、サーバーを備える電子情報表示装置であり、サーバーは、複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、前記表示装置からコンテンツの送信依頼を受信する受信部と、前記送信依頼されたコンテンツを表示装置へ送信する送信部とを備えるサーバーを備えることを特徴とする。
このように、サーバーは、表示装置からコンテンツの送信依頼を受信し、送信依頼されたコンテンツを表示装置へ送信するので、表示装置は大容量のコンテンツを記憶する必要がなく、表示したいコンテンツをサーバーに要求することにより必要なコンテンツを取得できる。従って、表示装置は設置場所の事情に合せた表示を行うことが可能になる。
【0009】
また、上記課題を解決するため、別の観点では、本発明は、表示装置を備える電子情報表示装置であり、表示装置は、表示部と、前記サーバーからコンテンツを受信する受信部と、前記サーバーから受信したコンテンツを表示装置に表示させる表示制御部と、表示するコンテンツの識別情報を入力するコンテンツ情報入力部と、前記コンテンツの表示を制御するスケジュール情報を編集するスケジュール編集部と、前記表示するコンテンツの送信依頼を前記サーバーへ送信する送信部とを備えることを特徴とする。
このように、表示装置はコンテンツ情報編集入力部とスケジュール編集部を備えるので、コンテンツの新規表示、削除、代替表示、追加表示するように編集することが可能になる。
【0010】
また、本発明は、上記課題を解決するため、別の観点では、電子情報表示方法であり、コンピュータによって、表示装置に表示するコンテンツの識別情報を入力するコンテンツ情報入力ステップと、前記表示するコンテンツの送信依頼をサーバーへ送信する送信ステップと、サーバーがコンテンツの送信依頼を受信し、コンテンツ記憶部から読み出して、前記送信依頼されたコンテンツを表示装置へ送信するコンテンツ送信ステップ、前記サーバーからコンテンツを受信するコンテンツ受信ステップと、前記コンテンツを表示装置に表示させる表示ステップを実行することを特徴とする。
これにより、個々の端末側表示装置に対応したコンテンツを表示することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、表示装置に備えた編集入力部によって、スケジュール情報またはコンテンツの少なくとも一部を編集することが可能な電子情報表示装置及び電子情報表示方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の電子情報表示装置のブロック図を示す。
【図2】本発明の電子情報表示装置によって作成されるスケジュール情報のフォーマット図を示す。
【図3】本発明の電子情報表示装置によって作成される編集情報のフォーマット図を示す。
【図4】本発明の電子情報表示装置によって編集情報が新規である場合に作成される編集情報とスケジュール情報のフォーマット図を示す。
【図5】本発明の電子情報表示装置によって編集情報が削除である場合に作成される編集情報とスケジュール情報のフォーマット図を示す。
【図6】本発明の電子情報表示装置によって編集情報が代替である場合に作成される編集情報とスケジュール情報のフォーマット図を示す。
【図7】本発明の電子情報表示装置によって編集情報が追加である場合に作成される編集情報とスケジュール情報のフォーマット図を示す。
【図8】本発明の電子情報表示装置において、サーバーと表示装置の動作を説明するタイムチャート図を示す。
【図9】本発明の電子情報表示装置において、表示装置が編集情報を作成する場合のタイムチャート図を示す。
【図10】本発明の電子情報表示装置において、表示装置がスケジュール情報を編集する場合のタイムチャート図を示す。
【図11】本発明の電子情報表示装置において、表示装置が編集情報を作成する場合のタイムチャート図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の電子情報表示装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の電子情報表示装置のブロック図を示す。図1に示すように、本発明の電子情報表示装置は、サーバー10と、複数の表示装置20とから構成される。図1に示す電子情報表示装置は、ネットワーク40によってサーバー10と複数の表示装置20を接続する場合を示すが、サーバー10と表示装置20が一体または近接して配置され、ネットワーク40によって接続を必要としない場合もある。
【0014】
サーバー10は、コンテンツ記憶部11、通信部12を備える。サーバー10は、例えば、HDD、ROMのような記憶装置またはパーソナルコンピュータによって構成することが可能である。サーバー10は、上記の各構成部分以外に、サーバー10を動作させるためのソフトウエアを記憶し、このソフトウエアを読み出してサーバー10を順次動作させる制御部などを備えるが、本発明の重要部分ではないので、図示及び説明を省略する。サーバー10は、店舗のバックヤード、管理室などに設置され、サーバー管理者によって管理される。
【0015】
コンテンツ記憶部11は、HDD、ROM、RAMなどからなり、表示装置20で表示するために、商品の広告、宣伝、広報用の静止画像または動画像からなる表示コンテンツ及びそのコードを、それぞれ対にして複数記憶する。このような表示コンテンツ以外に、商品の製造場所、生産地、生産者、原材料、成分表、規格表、説明書、カロリー、賞味期限、消費期限、アレルギー情報、流通経路、クーポンの有無または割引情報などの情報であってもよい。商品が食材である場合は、当該食材によって調理可能なメニュー、また当該食材に不足する栄養素、または不足する栄養素を補うお勧め食材のような情報を記憶してもよい。また、商品が服装品である場合は、その服装と組み合わせる他の服装品に関する情報であってもよい。更に、病院に設置される表示装置のために、診療科目、診療時間、担当医員、待ち時間または注意事項などの情報でもよい。更には、購入した商品の合計金額を表示したり、計算したりするサービスを提供してもよい。以上のようなコンテンツは、例示であり、全てを記憶してもよいし、一部であってもよく、表示装置の設置場所、情報表示の利用に応じて種々のコンテンツを記憶し、利用するとよい。コンテンツ記憶部11は、外部記憶装置や通信により他のデータベースから表示コンテンツを追加したり、削除したりできることが望ましい。
コンテンツ記憶部11は、図示しないが、必要なコンテンツを検索し、それを読み出すことができる機能を有しているものとする。
【0016】
通信部12は、有線または無線によりネットワーク40を介して、サーバー10と表示装置20を接続し、表示装置20からコンテンツの送信依頼を受信し、また受信した送信依頼のコンテンツを送信する。
ネットワーク40は、店舗内、所定の地域内、または全国を接続する公衆あるいは専用ネットワーク、または構内ネットワークである。
【0017】
表示装置20は、1つ以上備え、店舗、売り場、病院、街頭、広場または駅などに設置される。これら設置場所は例示であり、これ以外に設置しもよい。表示装置20は全てが同じ規格であっても、異なる規格であってもかまわない。
表示装置20は、通信部21、表示制御部22、表示部23、ユーザーインターフェイス24及びバーコードリーダ25、スケジュール編集部26、スケジュール記憶部27を備える。表示装置20は、例えばパーソナルコンピュータによって構成することが可能であり、上記の各構成部分以外に、表示装置20を動作させるためのソフトウエアを記憶し、このソフトウエアを読み出して表示装置20を順次動作させる制御部などを備える。
【0018】
上記通信部21は、上記サーバー10へコンテンツの送信依頼を送信する送信部と、サーバー10からコンテンツを受信する受信部を備える。
表示制御部22は、表示部23にスケジュール情報に従って表示部23にコンテンツを表示させるための制御部である。
表示部23は、代表的には液晶表示装置よりなり、コンテンツを表示する。液晶表示装置以外に、プラズマ表示装置、または有機EL表示装置であってもかまわない。表示部23は、図1(b)に示すように、表示画面23aとバーコードリーダ24を備える。また音声出力するためスピーカを備える。
バーコードリーダ24は、商品30に付されたバーコード31を読取る部分である。商品にRFIDタグまたはICカードが付される場合は、RFIDリーダまたはICカードリーダであってもよい。また、カメラを備え、カメラで撮影した画像(例えば、QRコード)を解析して商品コードを読取ってもよい。ここで、商品30は、当該商品に付されたタグ、包装、カタログ、商品リストを含む総称であり、より詳細には、当該商品のバーコード、RFIDタグあるいはICカードが付されたものである。
ユーザーインターフェイス25は、タッチパネル、スキャナ装置、テンキー、キーボード、決定キーまたはマウスよりなり、コンテンツの新規表示、削除、代替表示、または追加表示のような編集情報を入力する部分である。
バーコードリーダ24及びユーザーインターフェイス25は、表示装置20の入力部を構成し、バーコードリーダ、RFIDリーダ、またはICカードリーダ、タッチパネル、スキャナ装置、テンキー、キーボード、マウスは全部備えてもよいが、バーコードリーダ24とタッチパネルのように一部を備えるだけであってもかまない。
【0019】
スケジュール編集部26は、RAMのような書換可能な一時記憶装置よりなり、店長、店員など表示装置20の管理者がバーコードリーダ24及びユーザーインターフェイス25を使用して入力した編集情報に従い、表示装置に表示するコンテンツ及びコンテンツの表示順序または表示時間を決定するスケジュール情報を編集する。このスケジュール編集部26は、管理者が入力する外に、顧客がバーコードリーダ24及びユーザーインターフェイス25から入力した編集情報に基づいてコンテンツの新規表示、削除、代替表示または追加表示のようなスケジュール情報を自動的に作成する。
スケジュール記憶部27は、HDD、ROM、RAMなどの記憶装置よりなり、スケジュール情報及びサーバー10から送信されたコンテンツを記憶する。
【0020】
本発明の電子情報表示装置は、以上の構成よりなり、表示装置20は、管理者または顧客によって入力された編集情報に従いスケジュール情報Aを作成する。
スケジュール情報Aは、図2に示すようなデータフォーマットよりなり、コンテンツa1〜a5の再生順を指示する再生順の欄、各コンテンツに付されたバーコードを記憶するバーコード欄、各コンテンツの識別コードを記憶するコンテンツ欄を有する。バーコード欄とコンテンツ欄は、同一のコンテンツ情報を指しているので、データとしてはどちらか一方でもよいし、照合のため両方を備えてもよい。コンテンツ欄に挿入されるコンテンツa1〜コンテンツa5は、コンテンツの識別情報のような属性情報を指す。コンテンツa1〜コンテンツa5に対応するコンテンツは、サーバー10のコンテンツ記憶部11に記憶されており、必要に応じて表示装置20からサーバー10へ送信依頼して、これを受信しスケジュール記憶部27に記憶されているものとする。例えば、図2は、スケジュール情報は、再生順1〜5に、コンテンツa1〜コンテンツa5があり、各コンテンツに付されたバーコードは「00000001」〜「00000005」であることを示す。図2は、再生順を設定するが、再生時間を設定してもよい。
このようなスケジュール情報Aは、バーコードリーダ24及びユーザーインターフェイス25を用いて、コンテンツの表示順序を順次指定することにより作成することができる。またはコンテンツリストを表示部23に表示させ、コンテンツの表示順序または表示時間を順次指定することにより作成することができる。
なお、この実施形態では、表示装置20で、スケジュール情報Aを作成する場合を説明したが、スケジュール情報Aはサーバー10で作成して、それを各表示装置20へ送信するようにしてもかまわない。以下には、サーバー10または表示装置20でスケジュール情報を作成したとして説明する。
【0021】
表示装置20は、表示装置20により作成したスケジュール情報Aに基づいて、必要なコンテンツをサーバー10へ送信依頼する。サーバー10は、表示装置20からコンテンツの送信依頼があると、対応するコンテンツをコンテンツ記憶部11から読み出して、通信部11によって表示装置20へ送信する。コンテンツはコンテンツ記憶部11から読み出し、圧縮して送信するとよい。
そして、表示装置20はサーバー10からコンテンツを受信する。この受信の際に、通信部21は当該表示装置の認識コードを識別して受信する。表示制御部22は、スケジュール記憶部26に記憶されたスケジュール情報Aを読み出し、スケジュール情報Aに従って、コンテンツa1からコンテンツa5に対応するコンテンツを順次表示部23に表示させる。あるいは再生時間に従って各コンテンツを表示する。
ここでは、サーバー10へコンテンツの送信依頼をして、サーバー10から受信したコンテンツをスケジュール情報Aに従って順次表示部23に表示させたが、コンテンツを表示装置20の記憶部に一旦記憶し、スケジュール情報Aに従って順次表示部23に表示させてもよい。
【0022】
次に、表示装置によってスケジュール情報を編集する場合を説明する。
売り場または店舗の店長または店員は、売りたい商品を表示装置20に表示させるため、商品30に付されたバーコード31をバーコードリーダ24によって読取ることにより、バーコード情報B1を得る。そして、編集方法Cを選択する。編集方法Cの選択は、ユーザーインターフェイス25によって行う。ユーザーインターフェイス25がタッチパネルまたはマウスである場合は、表示部23に表示された「新規」、「削除」、「追加」または「代替」に触ることにより選択する。またユーザーインターフェイス25がキーボードである場合は、「新規」、「削除」、「追加」または「代替」を入力する。
表示装置20は、上記のようにして読取ったバーコード情報B1と、編集方法Cに基づいて編集情報Dを作成する。編集情報Dは、例えば図3に示すように、領域DA、領域DB及び領域DCを有するデータフォーマットよりなる。図3の編集情報は、領域DAに商品に付されたバーコードを読取って得たバーコード情報B1が挿入される。領域DBは、編集方法が挿入される領域であり、「新規」、「削除」、「追加」、「代替」の4つの何れかの情報が挿入される。領域DCは、編集方法が代替の場合に使用される領域であり、代替される商品のバーコード情報B2が挿入される。バーコード情報B2は、代替される商品に付されたバーコードを読取るか、コンテンツを選択することにより入力する。
【0023】
例えば、編集方法Cが「新規」である場合、図4(a)に示す編集情報D1が作成される。図4(a)に示すように、商品に付されたバーコードを読取ることによって取得したバーコード情報B1「00000006」は、データフォーマットの領域DAに挿入される。そして、「新規」と入力された編集情報Cはデータフォーマットの領域DBに挿入される。編集方法が新規である場合は、代替するコンテンツがないので、データフォーマットの領域DCは空欄である。
このようにして作成された編集情報D1は、スケジュール編集部26によって図4(b)に示すようなスケジュール情報A1を作成する。即ち、スケジュール編集部26は、バーコード情報「00000006」をサーバー10へ送信し、コンテンツb1の送信要求する。サーバー10はコンテンツ記憶部11からコンテンツb1を抽出し、コンテンツb1を取得し、これを表示装置20へ送信する。そして、スケジュール編集部26は、再生順「1」、バーコード「0000006」、コンテンツA1「コンテンツb1」よりなるスケジュール情報A1を作成する。
【0024】
編集方法Cが「削除」である場合、図5(a)に示す編集情報D2が作成される。図5(a)に示すように、商品に付されたバーコードを読取ることによって取得したバーコード情報B1は、データフォーマットの領域DAに挿入される。そして、「削除」と入力された編集情報はデータフォーマットの領域DBに挿入される。編集方法が削除である場合は、代替するコンテンツがないので、データフォーマットの領域DCは空欄である。
このようにして作成された編集情報D2により、スケジュール編集部26は、図5(b)に示すようなスケジュール情報A2を作成する。即ち、スケジュール編集部26は、バーコード情報「00000002」の再生順の欄を空欄にして、それ以降の再生順を繰り下げる。このように、再生順の欄を空欄にする以外に、コンテンツa2を含む欄を削除してもよい。これにより、コンテンツa2は、再生されず、コンテンツa1、a2、a3及びa5が順次再生される。
【0025】
編集方法Cが「代替」である場合、図6(a)に示す編集情報D3が作成される。図6(a)に示すように、表示したい商品に付されたバーコードを読取ることによって取得したバーコード情報B1は、データフォーマットの領域DAに挿入される。そして、「代替」と入力された編集方法Cはデータフォーマットの領域DBに挿入される。編集方法が代替である場合は、代替される商品のバーコードを読取ったバーコード情報B2、または代替されるコンテンツを選択することにより取得したコンテンツ情報B2を、データフォーマットの領域DCに挿入する。
このようにして作成された編集情報D3は、スケジュール編集部26によって、図6(b)に示すようなスケジュール情報A3が作成される。即ち、スケジュール編集部26は、バーコード情報「00000004」をバーコード情報「00000006」に入れ替え、コンテンツa4をコンテンツb1に入れ替える。そして、スケジュール編集部26は、バーコード情報「00000006」をサーバー10へ送信し、コンテンツb1の送信要求する。サーバー10はコンテンツ記憶部11からコンテンツb1を抽出し、コンテンツb1を取得し、これを表示装置20へ送信する。そして、スケジュール編集部26は、バーコード情報を「0000006」に変え、コンテンツb1に変えてスケジュール情報A3を作成する。
【0026】
編集方法Cが「追加」である場合、図7(a)に示す編集情報D4が作成される。図7(a)に示すように、商品に付されたバーコードを読取ることによって取得したバーコード情報B1は、データフォーマットの領域DAに挿入される。そして、「追加」と入力された編集方法Cはデータフォーマットの領域DBに挿入される。編集方法Cが追加である場合は、代替するコンテンツがないので、データフォーマットの領域DCは空欄である。
このようにして作成された編集情報D4によって、スケジュール編集部26は、図2(f)に示すようなスケジュール情報A4を作成する。即ち、スケジュール編集部26は、バーコード情報「00000006」を再生順6としてバーコード情報と、そのコンテンツb1をコンテンツの欄に加える。そして、スケジュール編集部26は、バーコード情報「00000006」をサーバー10へ送信し、コンテンツb1の送信要求する。サーバー10はコンテンツ記憶部11からコンテンツb1を抽出し、コンテンツb1を取得し、これを表示装置20へ送信する。そして、スケジュール編集部26は、再生順6にコンテンツb1を加えてスケジュール情報A4を作成する。
この追加の場合、再生順6に追加したが、表示部20で再生順番を入力することによって再生順1〜5の何れかに順位を指定して追加してもよい。
【0027】
以上には、店員または店舗の責任者が表示装置から編集情報Dを作成する場合を説明したが、顧客が編集情報を作成してもよい。本発明のサーバーは、コンテンツ記憶部11に、商品の広告、宣伝、広報用の静止画像または動画像の外に、商品の製造場所、生産地、生産者、原材料、成分表、規格表、説明書、カロリー、賞味期限、消費期限、アレルギー情報、流通経路、クーポンの有無、割引情報、当該食材によって調理可能なメニュー、当該食材に不足する栄養素、不足する栄養素を補うお勧め食材、当該服装と組み合わせる他の服装品情報、当該病院の診療科目、診療時間、担当医員、待ち時間または注意事項、購入した商品の合計金額、計算サービスなどの情報も記憶しているので、これらの情報を表示させるため、「詳細情報の表示」の選択画面を表示し、選択できるようにする。「詳細情報の表示」を選択した場合は、詳細情報の項目を表示し、これを選択するようにする。また、編集後、元のPOP表示に戻ることができるように、編集情報として「戻る」を表示し、これを選択できるようにする。
また、上記では商品コードは、バーコードリーダによって読取ったが、商品にRFIDタグが付されている場合は、RFIDリーダを使用し、ICカードが付されている場合はICカードリーダを使用するとよい。また、QRコードが付されている場合はカメラで撮像し、画像解析して読取るとよい。
【0028】
以上のようにして作成された新しいスケジュール情報A1〜A4に基づき、表示装置20は、サーバー10ヘコンテンツの送信依頼する。サーバー10はコンテンツ記憶部11から送信依頼されたコンテンツを読み出し、圧縮して送信する。表示装置20はサーバー10からコンテンツを受信して、表示制御部22がスケジュール記憶部26に記憶されたスケジュール情報Aに従って、コンテンツa1からコンテンツa5に対応するコンテンツを順次表示部23に表示させる。あるいは再生時間に従って各コンテンツを表示する。
【0029】
図8は、表示装置20とサーバー10のフローチャートを示す。
図8に示すように、ステップS1では、表示装置20はスケジュール情報Aを確認し、表示するコンテンツを決定する。ステップS2は、ステップS1で決定されたコンテンツをサーバー10へ送信依頼する。
次に、ステップS3は、サーバー10が表示装置10よりコンテンツの送信依頼を受信する。ステップS4は、送信依頼されたコンテンツをコンテンツ記憶部11より読み出す。そして、ステップS5では、読み出されたコンテンツを送信依頼のあった表示装置10へ送信する。
ステップS6は、表示装置20がサーバー10から送信されたコンテンツを受信する。そして、ステップS7で、表示装置20は表示部23にコンテンツを表示する。
【0030】
図9は、表示装置20で編集情報を作成するフローチャートを示す。
表示装置20は、ステップS11で、商品30に付されたバーコード31を読取る。これによりバーコード情報B1を取得する。次にステップS12で、表示部23に編集画面を表示する。例えば、表示画面は、図9中に示すように、「1.新規」、「2.削除」、「3.代替」、「4.追加」、「5.詳細情報の表示」または「6.戻る」を表示し、「何れかの番号を選択して下さい」を表示する。ステップS13で、マウスまたはタッチパネルを使用して編集方法Cを選択する。ステップS12、S13のように編集画面を表示するのに代えて、直接キーボードから編集方法Cを入力するようにしてもよい。「詳細情報の表示」及び「戻る」は、「新規」、「削除」、「代替」、または「追加」とともに選択してもよい。
編集方法Cが代替である場合、ステップS14は、YESと判断し、ステップS15で、代替される商品のバーコードを読取り、バーコード情報B2を取得する。次にステップS16では、ステップS11で取得したバーコード情報B1と、ステップS15で代替される商品から読取られたバーコード情報B2を元にして、図6に示した編集情報D3を作成する。
【0031】
編集方法Cが代替でない場合、即ち新規、削除、追加である場合は、ステップS14はNOと判断し、ステップS17では、ステップS11で取得したバーコード情報B1と、ステップS13で入力された編集方法C(新規、削除、追加)を元にして、図4、図5または図8に示した編集情報D1、D2またはD4を作成する。
【0032】
図10は、表示装置20でスケジュール情報を作成するフローチャートを示す。
図10に示すように、ステップS21では、表示装置20は、スケジュール記憶部27に記憶されているスケジュール情報Aを確認する。このスケジュール情報Aは、例えば、図2に示すスケジュール情報である。ステップS22では、サーバー10へ送信するコンテンツ情報を決定する。次にステップS23では、スケジュール情報Aをスケジュール編集部26に送信する。
【0033】
ステップS24では、バーコードリーダ24及びユーザーインターフェイス25から編集情報Dを受信する。ステップS25では、編集情報の有無を判断する。編集情報DがなければステップS21に戻る。編集情報Dがあれば、ステップS26に移行し、スケジュール編集部26は、編集情報Dに含まれるバーコード情報B1を使用して、対応するコンテンツb1を取得する。編集情報が「代替」である場合は、データフォーマットの領域DCに含まれるバーコード情報B2に対応するコンテンツa4も取得する。
次に、ステップS27では、現在のスケジュール情報Aを読み込む。そして、ステップS28では、スケジュール情報Aを編集する。ステップS28のスケジュール情報の編集は図11を用いて説明する。その後、ステップS29では、編集方法に「戻る」が選択された場合は、所定時間経過後、ステップS21に戻る。
【0034】
図11は、スケジュール編集部26の編集処理を説明するフローチャートである。
上記ステップS28は、ステップS31〜S37のように処理される。即ち、ステップS31は、図10のステップS28に含まれる編集情報Dが新規、削除、代替、追加の何れかを判断する。新規の場合は、ステップS36に移行する。削除の場合は、ステップS37に移行する。代替の場合は、ステップS32〜S34に移行する。追加の場合は、ステップS35に移行する。
【0035】
新規の場合は、編集情報D1であるので、ステップS36に移行し、スケジュール情報Aに含まれる全てのコンテンツ情報a1〜a5を削除し、ステップS35に移行する。ステップS35は、スケジュール情報Aに図10のステップS26で取得したコンテンツb1を挿入する処理である。この処理により、図4(b)に示す新たなスケジュール情報A1が作成される。
【0036】
削除の場合は、編集情報D2であるので、ステップS37に移行し、スケジュール情報Aに含まれるコンテンツ情報a1〜a5から、図10のステップS26で取得したコンテンツa2の再生順を削除する。または、コンテンツa2を含む欄を削除する。この処理により、図5(b)に示す新たなスケジュール情報A2が作成される。
【0037】
代替の場合は、編集情報D3であるので、ステップS32に移行し、図10のステップS26のコンテンツb1を取得する。次に、ステップS33では、スケジュール情報Aにコンテンツb1を挿入する。そして、ステップS34では、スケジュール情報のコンテンツa4を削除する。この処理により、図6(b)に示す新たなスケジュール情報A3が作成される。
【0038】
追加の場合は、編集情報D4であるので、ステップS35に移行し、図10のステップS26のコンテンツb1を取得し、スケジュール情報Aにコンテンツb1を挿入する。この処理により、図7(b)に示す新たなスケジュール情報A4が作成される。
【0039】
ステップS24で受信した編集情報が「詳細情報の表示」である場合、詳細情報の表示項目をキーワードとして、サーバー10へ送信する。サーバー10は受信したキーワードに基づきコンテンツ記憶部11を検索し、要求された詳細情報の項目に対応する情報を抽出する。そして、詳細情報の項目に対応する情報を表示装置20へ送信する。表示装置20はサーバー10から送信された詳細情報の項目に対応する情報を、例えばスケジュール情報のコンテンツ欄に挿入するように編集する。これにより、詳細情報を表示させるための新たなスケジュール情報が作成される。そして、この詳細情報を表示部23に表示する。
【0040】
以上のようにして、新たなスケジュール情報Aが作成されると、次のステップS29へ移行する。
【符号の説明】
【0041】
10 サーバー
11 コンテンツ記憶部
12 通信部
20 表示装置
21 通信部
22 表示制御部
23 表示部
24 バーコードリーダ
25 ユーザーインターフェイス
26 スケジュール編集部
27 スケジュール記憶部
30 商品
31 バーコード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバーと表示装置により構成され、
前記サーバーは、複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、前記表示装置からコンテンツの送信依頼を受信する受信部と、前記送信依頼されたコンテンツを表示装置へ送信する送信部を備え、
前記表示装置は、表示部と、前記サーバーからコンテンツを受信する受信部と、前記サーバーから受信したコンテンツを表示装置に表示させる表示制御部と、表示するコンテンツの識別情報を入力するコンテンツ情報入力部と、前記コンテンツの表示を制御するスケジュール情報を編集するスケジュール編集部と、前記表示するコンテンツの送信依頼を前記サーバーへ送信する送信部と
を備えることを特徴とする電子情報表示装置。
【請求項2】
前記コンテンツ情報入力部は、バーコードリーダ、RFID、ICカード、タッチパネルまたはキーボードよりなる請求項1に記載の電子情報表示装置。
【請求項3】
前記スケジュール編集部は、コンテンツの新規表示、削除、代替表示、追加表示の少なくとも1つを含むスケジュール情報を編集する請求項1に記載の電子情報表示装置。
【請求項4】
前記コンテンツは、少なくとも商品の広告、宣伝または広報を行うための静止画像または動画像を含む請求項1に記載の電子情報表示装置。
【請求項5】
複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、前記表示装置からコンテンツの送信依頼を受信する受信部と、前記送信依頼されたコンテンツを表示装置へ送信する送信部とを備えるサーバーを備えることを特徴とする電子情報表示装置。
【請求項6】
表示部と、前記サーバーからコンテンツを受信する受信部と、前記サーバーから受信したコンテンツを表示装置に表示させる表示制御部と、表示するコンテンツの識別情報を入力するコンテンツ情報入力部と、前記コンテンツの表示を制御するスケジュール情報を編集するスケジュール編集部と、前記表示するコンテンツの送信依頼を前記サーバーへ送信する送信部とを備える表示装置
を備えることを特徴とする電子情報表示装置。
【請求項7】
コンピュータによって
表示装置に表示するコンテンツの識別情報を入力するコンテンツ情報入力ステップと、
前記表示するコンテンツの送信依頼をサーバーへ送信する送信ステップと、
サーバーがコンテンツの送信依頼を受信し、コンテンツ記憶部から読み出して、前記送信依頼されたコンテンツを表示装置へ送信するコンテンツ送信ステップ、
前記サーバーからコンテンツを受信するコンテンツ受信ステップと、
前記コンテンツを表示装置に表示させる表示ステップ
を実行することを特徴とする電子情報表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−34193(P2011−34193A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−177830(P2009−177830)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】