説明

電子早見本装置

【課題】利便性の高い検索機能を備えた電子早見本装置を提供する。
【解決手段】文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力されることによりショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名又は歌手名が0件となった時点で、最後に入力されたその一文字を除いた文字乃至文字列に対してショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名又は歌手名に対応するショートカットボタン140、148をタッチパネルディスプレイ68に表示させるショートカットボタン表示制御手段116を、含むものであることから、文字が誤って入力された場合等において、利用者が探しているものと思われる曲名又は歌手名の候補を簡便に提示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させるカラオケ装置を遠隔操作するための電子早見本装置に関し、特に、その検索機能の利便性を向上させるための改良に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させると共に、その演奏曲の歌詞文字映像を映像表示装置に表示させるカラオケ装置が知られている。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲からリモコン装置等により選択(選曲)されたカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
斯かるカラオケ装置を遠隔操作するために、画像を表示させると共に利用者の接触に応じてそのカラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた電子早見本装置が知られている。斯かる電子早見本装置によれば、上記タッチパネルディスプレイに表示される映像を参照しつつ指等の接触(タッチ入力)により簡便に上記カラオケ装置への入力を行うことができる。また、上記電子早見本装置の利便性を向上させるための技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された電子早見本装置がそれである。この技術によれば、文字ボタンに対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に対応する曲名又は歌手名に対応するショートカットボタンを前記タッチパネルディスプレイに表示させることで、最少の入力操作により高い確率で目的に合った検索を行うことができ、利便性の高い検索機能を備えた電子早見本装置を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4429114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の電子早見本装置では、例えば、前記多数の演奏曲それぞれに対応する曲名又は歌手名から、前記文字ボタンに対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する曲名又は歌手名が検索されるが、誤った文字を入力してしまった場合、検索結果が0件となり候補が表示されなくなることが考えられる。斯かる場合において、前記電子早見本装置を使い慣れた利用者であれば誤って入力された文字を削除して再度検索を試み、所望の演奏曲を見つけることができる。
【0006】
しかし、例えば年配層の利用者(シニアユーザ)等、前記電子早見本装置を使い慣れていない利用者は、曲名や歌手名を最後の一文字まですべて入力してから検索をかける傾向にあるため、誤った文字を入力して検索候補が0件となり候補が表示されなくなる場合が多かった。また、中途で誤った文字を入力してしまった場合、最後の文字まで入力しきってから検索をかけて候補が表示されないのでは徒に苦労が募り、更に、誤って入力された文字を削除するのにも手間がかかるため、前記電子早見本装置の使用が忌避される要因となっていた。また、インターネット等におけるキーワード検索では、入力された文字列に概念や称呼が類似する候補を提示する技術が広く用いられているが、斯かる技術をカラオケ装置における演奏曲の検索に用いた場合、所望の曲名又は歌手名と異なる候補が多数ひっかかってしまい、却って利便性が悪化するおそれがあった。このような課題は、電子早見本装置の利便性向上のために本発明者等が研究を継続する過程において新たに見出したものである。
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、利便性の高い検索機能を備えた電子早見本装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させるカラオケ装置を遠隔操作するために、画像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた電子早見本装置であって、それぞれ個別の文字を示す複数の文字ボタンを前記タッチパネルディスプレイに表示させる文字ボタン表示制御手段と、前記多数の演奏曲それぞれに対応する曲名又は歌手名から、前記文字ボタンに対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する曲名又は歌手名を検索する検索制御手段と、前記文字ボタンに対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより前記検索制御手段により検索される曲名又は歌手名が0件となった時点で、最後に入力されたその一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記検索制御手段により検索される曲名又は歌手名に対応するショートカットボタンを前記タッチパネルディスプレイに表示させるショートカットボタン表示制御手段とを、含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
このようにすれば、それぞれ個別の文字を示す複数の文字ボタンを前記タッチパネルディスプレイに表示させる文字ボタン表示制御手段と、前記多数の演奏曲それぞれに対応する曲名又は歌手名から、前記文字ボタンに対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する曲名又は歌手名を検索する検索制御手段と、前記文字ボタンに対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより前記検索制御手段により検索される曲名又は歌手名が0件となった時点で、最後に入力されたその一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記検索制御手段により検索される曲名又は歌手名に対応するショートカットボタンを前記タッチパネルディスプレイに表示させるショートカットボタン表示制御手段とを、含むものであることから、文字が誤って入力された場合等において、利用者が探しているものと思われる曲名又は歌手名の候補を簡便に提示することができる。すなわち、利便性の高い検索機能を備えた電子早見本装置を提供することができる。
【0010】
ここで、好適には、前記ショートカットボタン表示制御手段は、前記ショートカットボタンを含むポップアップを前記文字ボタンの前面側に表示させるものであり、そのポップアップに対する接触操作が行われるまでは前記文字ボタンに対する接触操作を無効とするものである。このようにすれば、文字が誤って入力された場合等において、利用者が探しているものと思われる曲名又は歌手名の候補を、前記タッチパネルディスプレイにより選択入力し易い態様で提示することができる。
【0011】
また、好適には、前記ポップアップに対する接触操作に応じてそのポップアップが消去された後、前記最後に入力された一文字を削除する操作が行われるまでは前記文字ボタンに対する接触操作を無効とするものである。このようにすれば、誤って入力された文字を簡便な誘導により削除させることができ、以降の検索を更にスムーズなものとすることができる。
【0012】
また、好適には、前記ショートカットボタン表示制御手段は、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記検索制御手段により検索される曲名又は歌手名に対応する複数のショートカットボタンを、演奏回数又は検索回数が多いものから順に前記タッチパネルディスプレイに表示させるものである。このようにすれば、文字が誤って入力された場合等において、利用者が探しているものと思われる著名な曲名又は歌手名の候補を実用的な態様で提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明が好適に適用されるカラオケシステムを説明する概略図である。
【図2】図1のカラオケシステムに備えられたカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図3】本発明の一実施例である電子早見本装置の外観を大まかに示す斜視図である。
【図4】図3の電子早見本装置の構成を説明するブロック線図である。
【図5】図3の電子早見本装置のCPUに備えられた制御機能の要部を示す機能ブロック線図である。
【図6】図3の電子早見本装置に備えられたタッチパネルディスプレイに表示される、歌手名検索による選曲制御における文字入力画面を例示する図である。
【図7】図6の文字入力画面において、ショートカット表示欄にショートカットボタンが表示された様子を示す図である。
【図8】図6の文字入力画面において、文字入力により検索される歌手名が無くなった時点で表示されるポップアップを例示する図である。
【図9】図8のポップアップが消去された後、最後に入力された一文字を削除する操作のみ可能とされる様子を示す図である。
【図10】図3の電子早見本装置に備えられたタッチパネルディスプレイに表示される、曲名検索による選曲制御における文字入力画面を例示する図である。
【図11】図6の文字入力画面において、文字入力により検索される曲名が無くなった時点で表示されるポップアップを例示する図である。
【図12】図3の電子早見本装置のCPUによる歌手名選曲制御の要部を説明するフローチャートである。
【図13】図3の電子早見本装置のCPUによる曲名選曲制御の要部を説明するフローチャートである。
【図14】図12に示す歌手名選曲制御乃至図13に示す曲名選曲制御におけるポップアップ表示制御の要部を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、上記カラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至複数台ずつ(図1では1台ずつ)のカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16は、ルータ28を介して公衆電話回線等による通信回線18に接続されており、同じくその通信回線18に接続されたカラオケサービス提供会社のサーバ装置(センタ装置)20との相互間でその通信回線18を介して情報の通信が可能とされている。このサーバ装置20は、カラオケ情報(楽曲データ)、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介して上記カラオケ装置16に定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16からの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信するものである。
【0016】
また、上記カラオケシステム10は、本発明の一実施例である複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台乃至数台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
【0017】
図2は、前記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、前記カラオケ装置16は、CRT(Cathode-ray Tube)やTFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)等の映像表示装置30と、グラフィックボード等の映像出力制御部32と、映像情報デコーダ34と、ビデオミキサ36と、音源であるシンセサイザ38と、音声入力装置であるマイクロフォン40と、アンプミキサ42と、スピーカ44と、操作パネル46と、その操作パネル46等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス48と、中央演算処理装置であるCPU50と、読出専用メモリであるROM52と、随時書込読出メモリであるRAM54と、記憶装置であるハードディスク56と、モデム58と、LANポート60と、上記電子早見本装置22やリモコン装置64等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部62とを、備えて構成されている。
【0018】
前記映像出力制御部32は、前記CPU50において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置として機能する他、前記映像表示装置30による種々の映像表示を制御する表示制御装置である。また、前記映像情報デコーダ34は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク56に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ34により再生された背景映像は、前記ビデオミキサへ送られる。また、前記ビデオミキサ36は、前記CPU50において生成され且つ前記映像出力制御部32から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ34により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。
【0019】
前記シンセサイザ38は、前記ハードディスク56から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ38により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ42へ送られる。そのアンプミキサ42では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ44から出力される。
【0020】
前記操作パネル46は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル46の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置64が備えられており、前記リモコン受信部62は、そのリモコン装置64から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU50へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。
【0021】
前記CPU50は、前記RAM54の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM52に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータであり、前記電子早見本装置22やリモコン装置64等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を前記RAM54に設けられた予約曲テーブルに登録したり、その予約曲テーブルの演奏順に従って前記ハードディスク56から前記RAM54に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM54から前記シンセサイザ38へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して前記映像出力制御部32へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して前記映像出力制御部32へ送ったり、前記映像情報デコーダ34を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記サーバ装置20との間の情報通信制御等の基本的な制御を実行する。
【0022】
前記モデム58は、前記カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU50から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給する処理を行う。なお、前記店舗12に備えられた複数のカラオケ装置16のうち何れかのカラオケ装置16が前記ルータ28の機能を備えてマスターコマンダとして前記通信回線18に接続される態様も考えられ、その場合、前記モデム58はそのマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16には必要とされるが、そのマスターコマンダを介して前記サーバ装置20との間で情報の通信を行う他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。
【0023】
前記LANポート60は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26を介して受信される前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けて前記RAM54に設けられた予約曲テーブルに記憶したり、そのアクセスポイント26を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。また、斯かるLAN24及びアクセスポイント26を介して、前記複数の電子早見本装置22相互間でも情報の通信が行われる。
【0024】
前記ハードディスク56には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数の楽曲データ(カラオケデータ)を記憶する楽曲データベースをはじめとする各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうち所定のカラオケ装置16例えば前記カラオケ装置16aは、前記モデム58を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置16によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新たな楽曲データ等が前記サーバ装置20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク56の楽曲データベース等に記憶される。また、そのようにして前記サーバ装置20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク56に記憶される情報が共有され、上記楽曲データベース等の内容が等価なものとされる。
【0025】
図3は、前記電子早見本装置22の外観を大まかに示す斜視図である。この図3に示すように、前記電子早見本装置22は、画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ68を備えている。また、前記カラオケ装置16や他の電子早見本装置22との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置22に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台(ドッキングテーブル)であるクレイドル66を備えている。前記電子早見本装置22は、そのクレイドル66に取り付けられた状態又はそのクレイドル66から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル66及びLAN24を介して前記カラオケ装置16や他の電子早見本装置22に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル66から取り外された状態においては、上記アクセスポイント26及びLAN24を介して前記カラオケ装置16他の電子早見本装置22に無線接続されるようになっている。
【0026】
図4は、前記電子早見本装置22の構成を説明するブロック線図である。この図4に示すように、前記電子早見本装置22は、上記タッチパネルディスプレイ68に映像を表示させる表示装置72と、その表示装置72による表示を制御する表示制御部74と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ68への接触により入力を行うタッチパネル76と、そのタッチパネル76による入力を制御する入力制御部78と、中央演算処理装置であるCPU80と、読出専用メモリであるROM82と、随時書込読出メモリであるRAM84と、フラッシュROM等の記憶部86と、インターフェイス88と、リモコン送信部90と、無線LAN通信部92と、上記クレイドル66と電気的な接続を可能とするためのコネクタ94aとを、備えて構成されている。上記クレイドル66には、斯かる電子早見本装置22と電気的な接続を可能とするためのコネクタ94bが設けられており、前記電子早見本装置22は、前記クレイドル66に載置されて上記コネクタ94a及び94bが相互に接触させられることで、上記インターフェイス88を介して前記クレイドル66乃至LAN24に接続されるようになっている。
【0027】
上記CPU80は、上記RAM84の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM82に記憶された情報に基づいて情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、上記表示制御部74を介して前記タッチパネルディスプレイ68(表示装置72)に所定の映像を表示させたり、その映像に基づく前記タッチパネルディスプレイ68(タッチパネル76)への接触により上記入力制御部78を介して入力される入力信号を処理したり、その入力信号に基づき前記無線LAN通信部92等を介して前記カラオケ装置16へ選曲入力をはじめとする入力送信を行ったり、その無線LAN通信部92等を介して他の電子早見本装置22との間で情報の通信や同期を行ったり、マスターコマンダである前記カラオケ装置16aを介して前記センタ装置20との間で情報の通信を行う等といった基本的な制御に加えて、後述する本実施例の歌手名選曲制御及び曲名選曲制御等を実行する。
【0028】
上記記憶部86には、後述する図5に示すように、演奏曲データベース96、選曲履歴データベース98、及びランキングテーブル100等の各種データベースが設けられている。この演奏曲データベース96は、前記カラオケ装置16の楽曲データベースに記憶された多数の楽曲データ(カラオケデータ)それぞれに対応して曲名、アーティスト名(歌手名)、属性情報、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報、及び備考等を選曲番号毎に記憶するものである。
【0029】
上記選曲履歴データベース98は、前記電子早見本装置22による選曲制御に関する履歴を、上記演奏曲データベース96における曲名乃至歌手名毎に記憶するものである。また、好適には、上記演奏曲データベース96における曲名乃至歌手名毎に、前記電子早見本装置22による検索に用いられた文字乃至文字列毎の選択回数(ショートカット情報検索制御手段114の説明に関して後述)を記憶するものである。
【0030】
前記ランキングテーブル100は、前記カラオケシステム10に備えられた複数の前記カラオケ装置16による過去の選曲回数を、前記演奏曲データベース96における曲名乃至歌手名毎に記憶するものである。例えば、前記カラオケシステム10に備えられた複数の前記カラオケ装置16による、前記演奏曲データベース96における曲名乃至歌手名毎の選曲回数(カラオケ演奏乃至選曲入力が行われた回数)が前記サーバ装置20等に蓄積、統計され、斯かる情報に基づいて前記演奏曲データベース96における曲名乃至歌手名毎の演奏曲のランキングが前記ランキングテーブル100に記憶されるようになっている。また、このランキングテーブル100における演奏曲のランキングは、各楽曲データに対応するCD(Compact Disc)をはじめとするメディアの売上げ枚数等の統計結果に基づいて定められるものであってもよい。また、上記ランキングテーブル100における演奏曲のランキングは、各カラオケ装置16においてそれぞれ選曲(演奏)された演奏曲の、選曲回数(演奏回数)等に基づいて上位から順位付けされたランキングというように、前記カラオケ装置16毎に定められるものであってもよい。
【0031】
図5は、前記電子早見本装置22のCPU80に備えられた制御機能の要部を示す機能ブロック線図である。以下に詳述するように、図5に示す各種制御機能を備えた本実施例の電子早見本装置22においては、前記カラオケ装置16により演奏される演奏曲(楽曲データ)を検索する態様として、楽曲データにおける曲名をキーワードとする検索である曲名検索と、歌手名(アーティスト名)をキーワードとする検索である歌手名検索とが選択的に行われるが、以下の実施例では、先ず、歌手名検索による選曲制御について説明する。
【0032】
図5に示す文字ボタン表示制御手段102は、それぞれ個別の文字を示す複数の文字ボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。図6は、前記タッチパネルディスプレイ68に表示される、歌手名検索による選曲制御における文字入力画面を例示する図である。この図6に示すように、前記文字ボタン表示制御手段102は、少なくとも五十音の文字を示す複数の文字ボタン120を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。このタッチパネルディスプレイ68に表示された文字ボタン120(タッチパネル76における文字ボタン120に対応する相対位置)に対する利用者の指や備え付けのペン等による接触操作(以下、単に接触操作という)に応じて、前記タッチパネル76及び入力制御部78を介してそれら文字ボタン120によって示される文字乃至文字列が入力される。また、そのようにして入力された文字乃至文字列が図6に示すように文字表示欄122に表示される。
【0033】
また、上記歌手名検索による選曲制御における文字入力画面には、前記タッチパネルディスプレイ68の表示を図示しないトップ画面に切り替えるためのトップボタン124、図6に示す文字入力画面に切り替えられる前の画面に戻るための戻るボタン126、上記文字ボタン120をかな入力(五十音の文字に対応する入力)に切り替えるためのかな入力ボタン128、上記文字ボタン120を英数入力(アルファベット及び数字の入力)に切り替えるための英数入力ボタン130、及び上記文字入力ボタン120により入力された文字を削除するための一字削除ボタン132が表示されるようになっており、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された各ボタンへの接触操作に応じて、それぞれのボタンに対応する上記処理が行われるようになっている。また、図6に示す文字入力画面に表示された検索ボタン134に対する接触操作に応じて、以下に説明する歌手名検索制御手段104による検索が行われる。
【0034】
歌手名検索制御手段104は、前記文字ボタン表示制御手段102により表示された文字ボタン120に対する接触操作により入力される文字乃至文字列に基づいて単数乃至複数の歌手名を検索する。具体的には、前記文字表示欄122に文字乃至文字列が表示されている状態で上記検索ボタン134に対する接触操作が行われることにより、斯かる文字乃至文字列と前方一致又は完全一致する単数乃至複数の歌手名を検索する。例えば、前記文字表示欄122に「は」の文字が表示されている状態で上記検索ボタン134に対する接触操作が行われることにより、前記演奏曲データベース96に記憶された多数の演奏曲にそれぞれ対応する歌手名(アーティスト名)のうち、「は」の文字を先頭とする複数の歌手名を検索する。
【0035】
歌手名ボタン表示制御手段106は、上記歌手名検索制御手段104により検索された単数乃至複数の歌手名を示す歌手名ボタンを前記タッチパネルディスプレイに表示させる。例えば、上述の例において、上記歌手名検索制御手段104により「は」の文字を先頭とする複数の歌手名が検索された場合、それら「は」の文字を先頭とする複数の歌手名を示す歌手名ボタンを例えば五十音順に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
【0036】
演奏曲検索制御手段108は、上記歌手名ボタン表示制御手段106により前記タッチパネルディスプレイ68に表示された歌手名ボタンに対する接触操作に応じて単数乃至複数の演奏曲を検索する。例えば、歌手名「浜岡ゆうな」を示す歌手名ボタンに対する接触操作が行われた場合、前記演奏曲データベース96に記憶された多数の演奏曲のうち、「浜岡ゆうな」を歌手名とする(歌手名「浜岡ゆうな」に対応付けられた)単数乃至複数の演奏曲を検索する。
【0037】
演奏曲ボタン表示制御手段110は、上記演奏曲検索制御手段108により検索された単数乃至複数の演奏曲を示す演奏曲ボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。例えば、上述の例において、上記演奏曲検索制御手段108により「浜岡ゆうな」を歌手名とする複数の演奏曲が検索された場合、それら複数の演奏曲をそれぞれ示す演奏曲ボタンを例えば五十音順に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
【0038】
選曲入力制御手段112は、前記電子早見本装置22による前記カラオケ装置16に対する選曲入力を制御する。例えば、上記演奏曲ボタン表示制御手段110により前記タッチパネルディスプレイ68に単数乃至複数の演奏曲をそれぞれ示す演奏曲ボタンが表示されている状態において、何れかの演奏曲ボタンに対する接触操作が行われた場合には、その演奏曲ボタンにより示される演奏曲を選曲入力するための信号を前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に対して送信する。すなわち、利用者が所望する演奏曲を前記カラオケ装置16のRAM54等に設けられた予約曲テーブルに登録するための選曲予約処理を行う。
【0039】
ショートカット情報検索制御手段114は、前記検索ボタン134に対する接触操作を条件とせず、前記文字ボタン表示制御手段102により表示された文字ボタン120に対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する歌手名を検索する。すなわち、前記検索ボタン134に対する接触操作が行われない場合であっても、前記文字ボタン120に対する接触操作が行われた場合には、前記演奏曲データベース96に記憶された多数の演奏曲にそれぞれ対応する歌手名のうち、入力された文字乃至文字列に前方一致する歌手名を検索する。換言すれば、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力される毎に、その時点で入力されている文字乃至文字列に前方一致する歌手名を検索する。すなわち、上記ショートカット情報検索制御手段114による検索は、前記文字ボタン120に対する接触操作に付随して自動的に実行される。
【0040】
上記ショートカット情報検索制御手段114は、好適には、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する複数の歌手名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が多いものから予め定められた規定数(例えば、5名分)の歌手名を検索する。ここで、過去における文字乃至文字列毎の選択回数とは、前記文字表示欄122に文字乃至文字列が表示された状態において行われた歌手名検索により最終的に選択された歌手名の選択回数をいうものであり、前記選曲履歴データベース98には、前記電子早見本装置22により歌手名検索が行われる毎に斯かる文字乃至文字列毎の選択回数が記憶されるようになっている。上記ショートカット情報検索制御手段114は、更に好適には、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が最多である単一の歌手名を検索する。また、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報が所定量未満である場合には、前記ランキングテーブル100に定められた情報すなわち予め統計された広域的な選曲履歴に基づいて斯かる制御を実行する。例えば、前記ランキングテーブル100に定められた演奏曲のランキングに基づいて、ランキング上位の演奏曲から規定数分の歌手名を検索する。
【0041】
ショートカットボタン表示制御手段116は、前記ショートカット情報検索制御手段114により検索された複数の歌手名をそれぞれ示すショートカットボタン136を、前記複数の文字ボタン120と共に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。例えば、「はま」の文字を先頭とする複数の歌手名のうち、前記ショートカット情報検索制御手段114により歌手名「浜川リョウト」、「ハマー中西」、「浜口香代子」、「浜木綿」、及び「はまさかみどり」が検索された場合には、図7に示すように、それらの歌手名をそれぞれ示すショートカットボタン136を前記文字入力画面の一部であるショートカット表示欄138に表示させる。これらショートカットボタン136は、前記文字表示欄122に表示される文字乃至文字列が変更される毎すなわち新たな文字が入力される毎に前記ショートカット情報検索制御手段114による検索が行われ、その検索結果に応じて自動更新される。すなわち、前記文字ボタン120に対する接触操作に付随して自動的に上記ショートカット表示欄138に表示されるショートカットボタン136が更新される。
【0042】
前記演奏曲検索制御手段108は、上記ショートカットボタン表示制御手段116により表示されたショートカットボタン136に対する接触操作に応じて単数乃至複数の演奏曲を検索する。例えば、図7に示す歌手名「浜口香代子」を示すショートカットボタン136に対する接触操作が行われた場合には、前記演奏曲データベース96に記憶された、「浜口香代子」を歌手名とする単数乃至複数の演奏曲を検索する。そして、前記演奏曲ボタン表示制御手段110は、前記演奏曲検索制御手段108により検索された単数乃至複数の演奏曲を示す演奏曲ボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。すなわち、前記ショートカットボタン表示制御手段116により表示されるショートカットボタン136は、図7に示す文字入力画面において検索ボタン134の操作、歌手名ボタンの表示、乃至何れかの歌手名ボタンに対する接触操作が行われることによる単数乃至複数の演奏曲ボタンの表示といった処理を行うことなく、図7に示す文字入力画面からダイレクトに単数乃至複数の演奏曲ボタンを表示させる演奏曲ボタン選択画面を表示させるためのショートカットキーである。
【0043】
また、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される歌手名が0件となった場合において、前記ショートカット表示欄138におけるショートカットボタン136の表示とは態様の異なるショートカットボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。すなわち、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される歌手名が0件となった時点で、最後に入力されたその一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手114段により検索される歌手名に対応するショートカットボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
【0044】
図8は、文字入力により検索される歌手名が無くなった時点で前記タッチパネルディスプレイ68に表示されるポップアップを例示する図である。この図8に示すように、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、好適には、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される歌手名が0件となった時点で、最後に入力されたその一文字を除いた(その一文字が入力されていないものと看做した場合における)文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手114段により検索される歌手名に対応するショートカットボタン140を含むポップアップ(popup:ブラウザにおいて自動的に開いて表示される新しいウインドウ)142を前記文字ボタン120、文字表示欄122、及び検索ボタン134等の前面側に表示させる。また、図8に示すように、上記ポップアップ142には、好適には、そのポップアップ142を消去(表示を終了)して文字入力画面に復帰するための閉じるボタン144が含まれている。すなわち、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、換言すれば、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される歌手名に対応するショートカットボタン140を含むポップアップ142を、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された文字ボタン120等の前面側に表示させるポップアップ表示制御手段に相当する。
【0045】
図8に示すポップアップ142は、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字「や」が入力されることにより、その時点で入力されている文字列(文字表示欄122に表示される文字列)が「はまおかや」となった時点で表示されるものを例示している。例えば、歌手名「浜岡ゆうな」を検索しようと利用者が文字入力を行っている場合、図7等に示す文字入力画面において文字「ゆ」と「や」が近接していることにより、それらの文字「ゆ」と「や」を打ち間違えるおそれがある。そして、文字列「はまおかや」が入力された時点で前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される歌手名が0件となった場合、それ以上の文字入力は無意味となるため、従来の技術では、打ち間違えた最後の一文字「や」を削除した後、正しい文字を入力する等の操作が必要となる。斯かる例において、本実施例の制御では、前記ショートカット情報検索制御手段114により文字列「はまおかや」の最後に入力された一文字「や」を削除した文字列「はまおか」に前方一致する歌手名が、前記演奏曲データベース96に記憶された多数の楽曲データから検索される。そして、そのショートカット情報検索制御手段114により検索された歌手名に対応するショートカットボタン140を含む図8に示すようなポップアップ142が、前記タッチパネルディスプレイ68における前記文字ボタン120等の前面側にポップアップ表示される。
【0046】
図8においては、前記ショートカット情報検索制御手段114により検索された4名分の歌手名「浜尾貫太郎」、「浜岡ゆうな」、「浜丘小百合」、及び「浜丘ジュリエット」をそれぞれ示すショートカットボタン140を含むポップアップ142を例示している。このショートカットボタン140に対する接触操作が行われた場合、前記演奏曲検索制御手段108は、その接触操作されたショートカットボタン140に対応して単数乃至複数の演奏曲を検索する。例えば、図8に示す歌手名「浜岡ゆうな」を示すショートカットボタン140に対する接触操作が行われた場合、前記演奏曲検索制御手段108は、前記演奏曲データベース96に記憶された、「浜岡ゆうな」を歌手名とする単数乃至複数の演奏曲を検索する。そして、前記演奏曲ボタン表示制御手段110は、前記演奏曲検索制御手段108により検索された単数乃至複数の演奏曲を示す演奏曲ボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。すなわち、前記ショートカットボタン表示制御手段116により前記ポップアップ142上に表示されるショートカットボタン140は、図7に示す文字入力画面において検索ボタン134の操作、歌手名ボタンの表示、乃至何れかの歌手名ボタンに対する接触操作が行われることによる単数乃至複数の演奏曲ボタンの表示といった処理を行うことなくダイレクトに単数乃至複数の演奏曲ボタンを表示させる演奏曲ボタン選択画面を表示させるためのショートカットキーである。
【0047】
前記ショートカットボタン表示制御手段116は、好適には、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される複数の歌手名それぞれに対応する複数のショートカットボタン140を、演奏回数又は検索回数が多いものから順に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。すなわち、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に前方一致する複数の歌手名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が多いものから予め定められた規定数(例えば、4名分)の歌手名にそれぞれ対応するショートカットボタン140を前記ポップアップ142上に表示させる。このショートカットボタン140の表示制御は、好適には、前記カラオケシステム10を利用する各利用者毎に定められた識別情報であるユーザID毎に行われる。すなわち、前記電子早見本装置22においては、斯かるユーザID毎に選曲画面の切替が可能とされており、各ユーザIDに対応して表示された選曲画面それぞれにおいて、前記ショートカットボタン表示制御手段116によるショートカットボタン140の表示が行われる。また、換言すれば、前記ショートカット情報検索制御手段114は、好適には、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に前方一致する複数の歌手名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が多いものから予め定められた規定数の歌手名を検索する。また、好適には、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に前方一致する歌手名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が最多である単一の歌手名を検索する。また、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報が所定量未満である場合には、前記ランキングテーブル100に定められた情報すなわち予め統計された広域的な選曲履歴に基づいて斯かる制御を実行する。例えば、前記ランキングテーブル100に定められた演奏曲のランキングに基づいて、ランキング上位の演奏曲から規定数分の歌手名を検索する。
【0048】
本実施例の制御において、好適には、前記ショートカットボタン表示制御手段116により前記タッチパネルディスプレイ68にショートカットボタン140を含むポップアップ142が表示された場合には、そのポップアップ142に対する接触操作が行われるまでは前記文字ボタン120、トップボタン124、戻るボタン126、かな入力ボタン128、英数入力ボタン130、一字削除ボタン132、及び検索ボタン134等に対する接触操作を無効とする。例えば、図8に示すように、前記文字ボタン120、トップボタン124、戻るボタン126、かな入力ボタン128、英数入力ボタン130、一字削除ボタン132、及び検索ボタン134等の前面側にシャドウ(半透明のフィルタ)をかけ、前記ポップアップ142上に表示されたショートカットボタン140及び閉じるボタン144に対する接触操作のみ可能(ショートカットボタン140及び閉じるボタン144に対する接触操作以外の操作を不能)とする。図8に示す画面において、前記ポップアップ142上における何れかのショートカットボタン140に対する接触操作が行われた際には、前述のようにそのショートカットボタン140に対応する単数乃至複数の演奏曲ボタンを表示させる演奏曲ボタン選択画面に切り替えられる。また、前記ポップアップ142上における閉じるボタン144に対する接触操作が行われた場合、そのポップアップ142が消去(表示が終了)されて図7に示すような文字入力画面乃至後述する図9に示すような画面に切り替えられる。
【0049】
また、本実施例の制御において、好適には、前記ポップアップ142に対する接触操作に応じてそのポップアップ142が消去された後、前記最後に入力された一文字を削除する操作が行われるまでは他のボタンである前記文字ボタン120、トップボタン124、戻るボタン126、かな入力ボタン128、英数入力ボタン130、及び検索ボタン134等に対する接触操作を無効とする。例えば、図9に示すように、前記一字削除ボタン132以外のボタンである前記文字ボタン120、トップボタン124、戻るボタン126、かな入力ボタン128、英数入力ボタン130、及び検索ボタン134等の前面側にシャドウをかけ、前記一字削除ボタン132に対する接触操作のみ可能(一字削除ボタン132に対する接触操作以外の操作を不能)とする。図9に示す画面において、前記一字削除ボタン132に対する接触操作が行われた場合、その時点で入力されている文字列から前記最後に入力された一文字を削除する処理が行われ、図7に示すように前記文字ボタン120等に対する接触操作が有効な文字入力画面に切り替えられる。
【0050】
続いて、前記電子早見本装置22のCPU80による曲名検索による選曲制御について説明する。なお、以下の説明に用いる図面に関して、前述した歌手名検索による選曲制御と共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0051】
図10は、前記タッチパネルディスプレイ68に表示される、曲名検索による選曲制御における文字入力画面を例示する図である。本実施例において、前記演奏曲検索制御手段108は、前記文字ボタン表示制御手段102により表示された文字ボタン120に対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に基づいて単数乃至複数の演奏曲を検索する。具体的には、前記文字表示欄122に文字乃至文字列が表示されている状態で検索ボタン134に対する接触操作が行われることにより、斯かる文字乃至文字列と曲名が前方一致又は完全一致する単数乃至複数の演奏曲を検索する。例えば、図10に示すように、前記文字表示欄122に「あす」の文字が表示されている状態で前記検索ボタン134に対する接触操作が行われることにより、前記演奏曲データベース96に記憶された情報に基づいてその「あす」の文字を先頭とする曲名を有する単数乃至複数の演奏曲を検索する。
【0052】
前記演奏曲ボタン表示制御手段110は、前記演奏曲検索制御手段108により検索された単数乃至複数の演奏曲を示す演奏曲ボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。例えば、上述の例において、前記演奏曲検索制御手段108により「あす」の文字を先頭とする曲名を有する複数の演奏曲が検索された場合には、それら複数の演奏曲をそれぞれ示す演奏曲ボタンを例えば五十音順に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
【0053】
前記選曲入力制御手段112は、前記演奏曲ボタン表示制御手段110により前記タッチパネルディスプレイ68に表示された演奏曲ボタンに対する接触操作に応じて、その演奏曲ボタンにより示される演奏曲を選曲するための信号を前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に送信する。すなわち、利用者が所望する演奏曲を前記カラオケ装置16のRAM54等に設けられた予約曲テーブルに登録するための選曲予約処理を行う。
【0054】
前記ショートカット情報検索制御手段114は、前記検索ボタン134に対する接触操作を条件とせず、前記文字ボタン表示制御手段102により表示された文字ボタン120に対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する曲名を検索する。すなわち、前記検索ボタン134に対する接触操作が行われない場合であっても、前記文字ボタン120に対する接触操作が行われた場合には、前記演奏曲データベース96に記憶された多数の演奏曲にそれぞれ対応する曲名のうち、入力された文字乃至文字列に前方一致する曲名を検索する。換言すれば、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力される毎に、その時点で入力されている文字乃至文字列に前方一致する曲名を検索する。すなわち、前記ショートカット情報検索制御手段114による検索は、前記文字ボタン120に対する接触操作に付随して自動的に実行される。
【0055】
前記ショートカット情報検索制御手段114は、好適には、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する複数の曲名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が多いものから予め定められた規定数(例えば、5曲分)の曲名を検索する。ここで、過去における文字乃至文字列毎の選択回数とは、前記文字表示欄122に文字乃至文字列が表示された状態において行われた曲名検索により最終的に選択された曲名の選択回数をいうものであり、前記選曲履歴データベース98には、前記電子早見本装置22により曲名検索が行われる毎に斯かる文字乃至文字列毎の選択回数が記憶されるようになっている。前記ショートカット情報検索制御手段114は、更に好適には、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が最多である単一の曲名を検索する。また、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報が所定量未満である場合には、前記ランキングテーブル100に定められた情報すなわち予め統計された広域的な選曲履歴に基づいて斯かる制御を実行する。例えば、前記ランキングテーブル100に定められた演奏曲のランキングに基づいて、ランキング上位から規定数の演奏曲に対応する曲名を検索する。
【0056】
前記ショートカットボタン表示制御手段116は、前記ショートカット情報検索制御手段114により検索された複数の曲名をそれぞれ示すショートカットボタン146を、前記複数の文字ボタン120と共に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。例えば、「あす」の文字を先頭とする複数の曲名のうち、前記ショートカット情報検索制御手段114により曲名「明日から僕は...」、「アストロノート」、「あすなろ通信」、「アスファルトの...」、及び「明日に向かって」が検索された場合には、図10に示すように、それらの曲名をそれぞれ示すショートカットボタン146を前記文字入力画面の一部であるショートカット表示欄138に表示させる。これらショートカットボタン146は、前記文字表示欄122に表示される文字乃至文字列が変更される毎すなわち新たな文字が入力される毎に前記ショートカット情報検索制御手段114による検索が行われ、その検索結果に応じて自動更新される。すなわち、前記文字ボタン120に対する接触操作に付随して自動的に上記ショートカット表示欄138に表示されるショートカットボタン146が更新される。
【0057】
前記選曲入力制御手段112は、前記ショートカットボタン表示制御手段116により表示されたショートカットボタン146に対する接触操作に応じてそのショートカットボタン146により示される演奏曲を選曲するための信号を前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に送信する。例えば、図10に示す曲名「あすなろ通信」を示すショートカットボタン146に対する接触操作が行われた場合には、その曲名「あすなろ通信」に対応する演奏曲を選曲するための信号を前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に送信する。すなわち、前記ショートカットボタン表示制御手段116により表示されるショートカットボタン146は、図10に示す文字入力画面において検索ボタン134の操作、演奏曲ボタンの表示、乃至何れかの演奏曲ボタンに対する接触操作が行われることによる選曲入力といった処理を行うことなく、図11に示すような曲名入力画面から、ダイレクトに所定の演奏曲を選曲するためのショートカットキーである。
【0058】
また、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名が0件となった場合において、前記ショートカット表示欄138におけるショートカットボタン146の表示とは態様の異なるショートカットボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。すなわち、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名が0件となった時点で、最後に入力されたその一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手114段により検索される曲名に対応するショートカットボタンを前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。
【0059】
図11は、文字入力により検索される曲名が無くなった時点で前記タッチパネルディスプレイ68に表示されるポップアップを例示する図である。この図11に示すように、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、好適には、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名が0件となった時点で、最後に入力されたその一文字を除いた(その一文字が入力されていないものと看做した場合における)文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手114段により検索される曲名に対応するショートカットボタン148を含むポップアップ142を前記文字ボタン120、文字表示欄122、及び検索ボタン134等の前面側に表示させる。すなわち、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、換言すれば、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手114段により検索される曲名に対応するショートカットボタン148を含むポップアップ142を、前記タッチパネルディスプレイ68に表示された文字ボタン120等の前面側に表示させるポップアップ表示制御手段に相当する。
【0060】
図11に示すポップアップ142は、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字「し」が入力されることにより、その時点で入力されている文字列(文字表示欄122に表示される文字列)が「あすもあし」となった時点で表示されるものを例示している。例えば、曲名「明日も明後日もそばにいて/浜岡ゆうな」を検索しようと利用者が文字入力を行っている場合、図10等に示す文字入力画面において文字「さ」と「し」が近接していることにより、それらの文字「さ」と「し」を打ち間違えるおそれがある。そして、文字列「あすもあし」が入力された時点で前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名が0件となった場合、それ以上の文字入力は無意味となるため、従来の技術では、打ち間違えた最後の一文字「し」を削除した後、正しい文字を入力する等の操作が必要となる。斯かる例において、本実施例の制御では、前記ショートカット情報検索制御手段114により文字列「あすもあし」の最後に入力された一文字「し」を削除した文字列「あすもあ」に前方一致する曲名が、前記演奏曲データベース96に記憶された多数の楽曲データから検索される。そして、そのショートカット情報検索制御手段114により検索された曲名に対応するショートカットボタン148を含む図11に示すようなポップアップ142が、前記タッチパネルディスプレイ68における前記文字ボタン120等の前面側にポップアップ表示される。
【0061】
図11においては、前記ショートカット情報検索制御手段114により検索された4曲分の曲名「明日も明後日もそばにいて/浜岡ゆうな」、「明日も逢いたいね/青村テルオ」、「明日も雨の海峡/北原三太郎」、及び「あすもあなたに恋してる/坂上夏子」をそれぞれ示すショートカットボタン148を含むポップアップ142を例示している。このショートカットボタン148に対する接触操作が行われた場合、前記選曲入力制御手段112は、その接触操作されたショートカットボタン148に対応する演奏曲を選曲するための信号を前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に送信する。例えば、図11に示す曲名「明日も明後日もそばにいて/浜岡ゆうな」を示すショートカットボタン148に対する接触操作が行われた場合、前記選曲入力制御手段112は、その演奏曲を選曲するための信号を前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に送信する。すなわち、前記ショートカットボタン表示制御手段116により前記ポップアップ142上に表示されるショートカットボタン148は、図10に示す文字入力画面において検索ボタン134の操作、演奏曲ボタンの表示、乃至何れかの演奏曲ボタンに対する接触操作が行われることによる選曲入力といった処理を行うことなくダイレクトに上記ショートカットボタン148に対応する演奏曲の選曲入力を行うためのショートカットキーである。
【0062】
前記ショートカットボタン表示制御手段116は、好適には、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される複数の曲名それぞれに対応する複数のショートカットボタン148を、演奏回数又は検索回数が多いものから順に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる。すなわち、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に前方一致する複数の曲名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が多いものから予め定められた規定数(例えば、4曲分)の曲名にそれぞれ対応するショートカットボタン148を前記ポップアップ142上に表示させる。換言すれば、前記ショートカット情報検索制御手段114は、好適には、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に前方一致する複数の曲名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が多いものから予め定められた規定数の曲名を検索する。また、好適には、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に前方一致する曲名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が最多である単一の曲名を検索する。また、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報が所定量未満である場合には、前記ランキングテーブル100に定められた情報すなわち予め統計された広域的な選曲履歴に基づいて斯かる制御を実行する。例えば、前記ランキングテーブル100に定められた演奏曲のランキングに基づいて、ランキング上位から規定数の演奏曲に対応する曲名を検索する。
【0063】
また、本実施例の曲名検索による選曲制御においても、前記歌手名検索による選曲制御と同様に、好適には、前記ポップアップ142に対する接触操作が行われるまでは前記文字ボタン120等に対する接触操作を無効とする制御、及び前記ポップアップ142に対する接触操作に応じてそのポップアップ142が消去された後、前記最後に入力された一文字を削除する操作が行われるまですなわち前記一字削除ボタン132に対する接触操作が行われるまでは前記文字ボタン120等に対する接触操作を無効とする制御が行われる。
【0064】
図12は、前記電子早見本装置22のCPU80による歌手名選曲制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0065】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、五十音の文字を示す複数の文字ボタン120を含む図6に示すような歌手名入力画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SA2において、前記文字ボタン120への利用者の接触により文字入力が行われたか否かが判断される。このSA2の判断が否定されるうちは、SA2の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SA2の判断が肯定される場合には、SA3において、入力された文字乃至文字列に対応するショートカット情報である歌手名が検索される。次に、SA4において、SA3にて検索される歌手名が0件(ヒット件数0件)であったか否かが判断される。このSA4の判断が肯定される場合には、SPにおいて、図14に示すポップアップ表示制御が行われた後、SA3以下の処理が再び実行されるが、SA4の判断が否定される場合には、SA5以下の処理が実行される。
【0066】
SA5においては、前記選曲履歴データベース98が参照されて選曲履歴は所定量以上であるか否か、すなわち予め定められた規定曲数以上の選曲履歴が前記選曲履歴データベース98に蓄積されているか否かが判断される。このSA5の判断が肯定される場合には、SA6において、入力された文字乃至文字列に前方一致する所定数の歌手名が前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて検索され、図7に示すようにその歌手名を示すショートカットボタン136が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SA8以下の処理が実行されるが、SA5の判断が否定される場合には、SA7において、入力された文字乃至文字列に前方一致する所定数の歌手名が前記ランキングテーブル100に定められた情報に基づいて検索され、図7に示すようにその歌手名を示すショートカットボタン136が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SA8において、SA6又はSA7にて表示されたショートカットボタン136に対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSA8の判断が肯定される場合には、SA16以下の処理が実行されるが、SA8の判断が否定される場合には、SA9以下の処理が実行される。
【0067】
SA9においては、SA1にて表示された文字ボタン120が新たに押され、更なる文字入力が行われたか否かが判断される。このSA9の判断が肯定される場合には、SA3以下の処理が再び実行されるが、SA9の判断が否定される場合には、SA10において、前記検索ボタン134に対する接触操作が行われて検索開始操作がなされたか否かが判断される。このSA10の判断が否定される場合には、SA9以下の処理が再び実行されるが、SA10の判断が肯定される場合には、SA11において、前記演奏曲データベース96に記憶された情報に基づいて、入力された文字乃至文字列に対応する単数乃至複数の歌手名が検索される。次に、SA12において、SA11にて検索された単数乃至複数の歌手名を示す歌手名ボタンを含む歌手名ボタン選択画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SA13において、SA12にて表示された複数の歌手名ボタンのうち何れかの歌手名ボタンに対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSA13の判断が否定されるうちは、SA13の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SA13の判断が肯定される場合には、SA14において、選択された歌手名ボタンにより示される歌手名に対応する単数乃至複数の演奏曲が検索される。次に、SA15において、SA14にて検索された演奏曲を示す単数乃至複数の演奏曲ボタンを含む演奏曲ボタン選択画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SA18以下の処理が実行される。
【0068】
SA16においては、接触操作されたショートカットボタン136により示される歌手名に対応する単数乃至複数の演奏曲が検索される。次に、SA17において、SA16にて検索された単数乃至複数の演奏曲を示す演奏曲ボタンを含む演奏曲ボタン選択画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SA18において、SA15又はSA17にて表示された複数の演奏曲ボタンのうち何れかに対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSA18の判断が否定されるうちは、SA18の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SA18の判断が肯定される場合には、SA19において、選択された演奏曲ボタンにより示される演奏曲を選曲するための信号が前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に送信された後、本ルーチンが終了させられる。
【0069】
図13は、前記電子早見本装置22のCPU80による曲名選曲制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0070】
先ず、SB1において、五十音の文字を示す複数の文字ボタン120を含む図10に示すような曲名入力画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SB2において、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて文字入力が行われたか否かが判断される。このSB2の判断が否定されるうちは、SB2の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SB2の判断が肯定される場合には、SB3において、入力された文字乃至文字列に対応するショートカット情報である曲名が検索される。次に、SB4において、SB3にて検索される曲名が0件(ヒット件数0件)であったか否かが判断される。このSB4の判断が肯定される場合には、SPにおいて、図14に示すポップアップ表示制御が行われた後、SB3以下の処理が再び実行されるが、SB4の判断が否定される場合には、SB5以下の処理が実行される。
【0071】
SB5においては、前記選曲履歴データベース98が参照されて選曲履歴は所定量以上であるか否か、すなわち予め定められた規定曲数以上の選曲履歴が前記選曲履歴データベース98に蓄積されているか否かが判断される。このSB5の判断が肯定される場合には、SB6において、入力された文字乃至文字列に前方一致する所定数の曲名が前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて検索され、図10に示すようにその曲名を示すショートカットボタン146が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SB8以下の処理が実行されるが、SB5の判断が否定される場合には、SB7において、入力された文字乃至文字列に前方一致する所定数の曲名が前記ランキングテーブル100に定められた情報に基づいて検索され、図10に示すようにその曲名を示すショートカットボタン146が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SB8において、SB6又はSB7にて表示されたショートカットボタン146に対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSB8の判断が肯定される場合には、SB9において、接触操作されたショートカットボタン146により示される演奏曲を選曲するための信号が前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に送信された後、本ルーチンが終了させられるが、SB8の判断が否定される場合には、SB10以下の処理が実行される。
【0072】
SB10においては、SB1にて表示された文字ボタン120が新たに押され、更に文字入力が行われたか否かが判断される。このSB10の判断が肯定される場合には、SB3以下の処理が再び実行されるが、SB10の判断が否定される場合には、SB11において、前記検索ボタン134に対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSB11の判断が否定される場合には、SB10以下の処理が再び実行されるが、SB11の判断が肯定される場合には、SB12において、入力された文字乃至文字列に基づいて単数乃至複数の演奏曲が検索される。次に、SB13において、SB12にて検索された単数乃至複数の演奏曲を示す演奏曲ボタンを含む演奏曲ボタン選択画面が前記タッチパネルディスプレイ68に表示される。次に、SB14において、SB13にて表示された複数の演奏曲ボタンのうち何れかに対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSB14の判断が否定されるうちは、SB14の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SB14の判断が肯定される場合には、SB15において、選択された演奏曲ボタンにより示される演奏曲を選曲するための信号が前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16に送信された後、本ルーチンが終了させられる。
【0073】
図14は、図12に示す歌手名選曲制御乃至図13に示す曲名選曲制御におけるポップアップ表示制御(ポップアップ表示サブルーチン)の要部を説明するフローチャートである。
【0074】
先ず、SP1において、前記選曲履歴データベース98が参照されて選曲履歴は所定量以上であるか否か、すなわち予め定められた規定曲数以上の選曲履歴が前記選曲履歴データベース98に蓄積されているか否かが判断される。このSP1の判断が肯定される場合には、SP2において、その時点で入力されている文字列の最後尾一文字を除いた文字列に前方一致する所定数の歌手名乃至曲名が前記選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいて検索され、図8乃至図11に示すようにその歌手名乃至曲名を示すショートカットボタン140、148を含むポップアップ142が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SP4以下の処理が実行されるが、SP1の判断が否定される場合には、SP3において、その時点で入力されている文字列の最後尾一文字を除いた文字列に前方一致する所定数の歌手名乃至曲名が前記ランキングテーブル100に記憶された情報に基づいて検索され、図8乃至図11に示すようにその歌手名乃至曲名を示すショートカットボタン140、148を含むポップアップ142が前記タッチパネルディスプレイ68に表示された後、SP4において、SP2又はSP3にて表示されたショートカットボタン140、148に対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSP4の判断が肯定される場合には、図12に示す歌手名選曲制御においてはSA16以降、図13に示す曲名選曲制御においてはSB9以降の処理に復帰させられるが、SP4の判断が否定される場合には、SP5において、SP2又はSP3にて表示されたポップアップ142における閉じるボタン144に対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSP5の判断が否定される場合には、SP4以下の処理が再び実行されるが、SP5の判断が肯定される場合には、SP6において、前記ポップアップ142が消去された後、前記一字削除ボタン132に対する接触操作のみが可能とされる。次に、SP7において、前記一字削除ボタン132に対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSP7の判断が否定されるうちは、SP7の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SP7の判断が肯定される場合には、その時点で入力されている文字列の最後尾一文字が削除され、それをもって図12に示す歌手名選曲制御乃至図13に示す曲名選曲制御に復帰させられる。
【0075】
以上の制御において、SA1及びSB1が前記文字ボタン表示制御手段102の動作に、SA11が前記歌手名検索制御手段104の動作に、SA12が前記歌手名ボタン表示制御手段106の動作に、SA14、SA16、及びSB12が前記演奏曲検索制御手段108の動作に、SA15、SA17、及びSB13が前記演奏曲ボタン表示制御手段110の動作に、SA19、SB9、及びSB15が前記選曲入力制御手段112の動作に、SA3、SA6、SA7、SB3、SB6、SB7、SP2、及びSP3が前記ショートカット情報検索制御手段114の動作に、SA6、SA7、SB6、SB7、及びSPが前記ショートカットボタン表示制御手段116の動作に、それぞれ対応する。
【0076】
このように、本実施例によれば、それぞれ個別の文字を示す複数の文字ボタン120を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させる文字ボタン表示制御手段102(SA1及びSB1)と、前記多数の演奏曲それぞれに対応する曲名又は歌手名から、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する曲名又は歌手名を検索するショートカット情報検索制御手段114(SA3、SA6、SA7、SB3、SB6、SB7、SP2、及びSP3)と、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名又は歌手名が0件となった時点で、最後に入力されたその一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名又は歌手名に対応するショートカットボタン140、148を前記タッチパネルディスプレイ68に表示させるショートカットボタン表示制御手段116(SP)とを、含むものであることから、文字が誤って入力された場合等において、利用者が探しているものと思われる曲名又は歌手名の候補を簡便に提示することができる。すなわち、利便性の高い検索機能を備えた電子早見本装置22を提供することができる。
【0077】
また、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、前記ショートカットボタン140、148を含むポップアップ142を前記文字ボタン120の前面側に表示させるものであり、そのポップアップ142に対する接触操作が行われるまでは前記文字ボタン120に対する接触操作を無効とするものであるため、文字が誤って入力された場合等において、利用者が探しているものと思われる曲名又は歌手名の候補を、前記タッチパネルディスプレイ68により選択入力し易い態様で提示することができる。
【0078】
また、前記ポップアップ142に対する接触操作に応じてそのポップアップ142が消去された後、前記最後に入力された一文字を削除する操作が行われるまでは前記文字ボタン120に対する接触操作を無効とするものであるため、誤って入力された文字を簡便な誘導により削除させることができ、以降の検索を更にスムーズなものとすることができる。
【0079】
また、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記ショートカット情報検索制御手段114により検索される曲名又は歌手名に対応する複数のショートカットボタン140、148を、演奏回数又は検索回数が多いものから順に前記タッチパネルディスプレイ68に表示させるものであるため、文字が誤って入力された場合等において、利用者が探しているものと思われる著名な曲名又は歌手名の候補を実用的な態様で提示することができる。
【0080】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0081】
例えば、前述の実施例において、前記ショートカットボタン表示制御手段116は、前記ショートカットボタン140、148を含むポップアップ142を前記文字ボタン120の前面側に表示させるものであったが、例えば、前記文字入力画面の前面側に前記ポップアップ142を表示させるのではなく、前記ショートカットボタン140、148を表示させるショートカットボタン選択画面を表示させる(全画面を切り替える)ものであってもよい。また、前記文字ボタン120に対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより検索される曲名又は歌手名が0件となった時点で、図7乃至図10に示すような文字入力画面における前記ショートカット表示欄138に、最後に入力されたその一文字を除いた文字乃至文字列に対応する前記ショートカットボタン140、148を表示させると共に、前記文字ボタン120等に対応する領域にシャドウをかけてそれら文字ボタン120等に対する接触操作を不能とする態様も考えられる。
【0082】
また、前述の実施例においては、前記ポップアップ142に対する接触操作に応じてそのポップアップ142が消去された後、前記最後に入力された一文字を削除する操作が行われるまでは前記文字ボタン120等に対する接触操作を無効とするものであったが、必ずしも前記ポップアップ142が消去された後に斯かる制御を行うものでなくともよい。また、前記ポップアップ142の消去と相前後して、前記最後に入力された一文字を自動的に削除する処理を行うと共に、「ヒット件数が0件となりましたので、最後の一文字を削除しました」等のテキスト表示を行うといった態様も考えられる。
【0083】
また、前述の実施例において、前記ショートカット情報検索制御手段114は、前記選曲履歴データベース98に記憶された情報が所定量未満である場合には、前記ランキングテーブル100に定められた情報に基づいて、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に前方一致する曲名又は歌手名のうち、過去における文字乃至文字列毎の選択回数が多いものから規定数の曲名又は歌手名を検索するものであったが、前記選曲履歴データベース98の記憶内容とは関係なく、はじめから前記ランキングテーブル100に定められた情報に基づいて斯かる検索を行うものであってもよい。また、斯かる態様においては、前記選曲履歴データベース98は必ずしも設けられなくともよい。
【0084】
また、前述の実施例における曲名選曲制御では、所定の演奏曲を示すショートカットボタン146、148に対する接触操作に応じて、斯かるショートカットボタン146、148により示される演奏曲を選曲するための信号が前記カラオケ装置16に向けて送信されるようになっていたが、例えば、前記ショートカットボタン146、148に対する接触操作に応じて、斯かるショートカットボタン146、148により示される演奏曲を示す演奏曲ボタンを表示させ、その演奏曲ボタンに対する接触操作が行われることではじめて選曲送信を実行するものであっても構わない。
【0085】
また、前述の実施例では、歌手名選曲制御及び曲名選曲制御ともに共通の選曲履歴データベース98に記憶された情報に基づいてショートカット情報の検索を実行するものであったが、歌手名検索用と曲名検索用とで個別の選曲履歴データベースを備え、それらに記憶された情報に基づいてショートカット情報の検索を実行するものであっても構わない。
【0086】
また、前述の実施例において、前記電子早見本装置22は、前記無線LAN通信部92を介して前記カラオケ装置16への選曲信号の送信を行うものであったが、例えば、前記リモコン送信部90からリモコン信号として選曲信号の送信を行うものであっても当然に構わない。
【0087】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を変更しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0088】
16:カラオケ装置、22:電子早見本装置、68:タッチパネルディスプレイ、102:文字ボタン表示制御手段、114:ショートカット情報検索制御手段、116:ショートカットボタン表示制御手段、120:文字ボタン、140、148:ショートカットボタン、142:ポップアップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させるカラオケ装置を遠隔操作するために、画像を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置への入力を行うタッチパネルディスプレイを備えた電子早見本装置であって、
それぞれ個別の文字を示す複数の文字ボタンを前記タッチパネルディスプレイに表示させる文字ボタン表示制御手段と、
前記多数の演奏曲それぞれに対応する曲名又は歌手名から、前記文字ボタンに対する接触操作に応じて入力される文字乃至文字列に前方一致する曲名又は歌手名を検索する検索制御手段と、
前記文字ボタンに対する接触操作に応じて一文字が入力されることにより前記検索制御手段により検索される曲名又は歌手名が0件となった時点で、最後に入力された該一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記検索制御手段により検索される曲名又は歌手名に対応するショートカットボタンを前記タッチパネルディスプレイに表示させるショートカットボタン表示制御手段と
を、含むことを特徴とする電子早見本装置。
【請求項2】
前記ショートカットボタン表示制御手段は、前記ショートカットボタンを含むポップアップを前記文字ボタンの前面側に表示させるものであり、該ポップアップに対する接触操作が行われるまでは前記文字ボタンに対する接触操作を無効とするものである請求項1に記載の電子早見本装置。
【請求項3】
前記ポップアップに対する接触操作に応じて該ポップアップが消去された後、前記最後に入力された一文字を削除する操作が行われるまでは前記文字ボタンに対する接触操作を無効とするものである請求項2に記載の電子早見本装置。
【請求項4】
前記ショートカットボタン表示制御手段は、前記最後に入力された一文字を除いた文字乃至文字列に対して前記検索制御手段により検索される曲名又は歌手名に対応する複数のショートカットボタンを、演奏回数又は検索回数が多いものから順に前記タッチパネルディスプレイに表示させるものである請求項1から3の何れか1項に記載の電子早見本装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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