説明

電子時計およびその制御方法

【課題】ローカル時間を自動的に表示することができるとともに消費電力を低減でき、小型化も容易な電子時計およびその制御方法を提供する。
【解決手段】GPS付き腕時計100は、GPS受信回路30と、外部操作部70と、受信制御部42と、外部操作部70の入力操作に基づいて、自動受信の有効/無効を切り替える自動受信設定部43と、受信モードを測時モードおよび測位モードのいずれかに設定可能な受信モード設定部44と、時刻情報修正部45とを備える。受信モード設定部44は、外部操作部70の入力操作により自動受信が無効にされた後に、再度有効にされた場合には、測位モードに設定し、測位モードに設定された状態で自動受信がされた後に、一定の条件に該当した場合は、測時モードに設定する。受信制御部42は、自動受信条件に該当した場合、受信モード設定部44で設定された受信モードでGPS受信回路30を作動して自動受信処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばGPS衛星などの位置情報衛星から送信される電波を受信して現在の日付や時刻を求める電子時計およびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からGPS(Global Positioning System)衛星から高精度時刻情報を含むGPS測位電波を用いて海外旅行などにおける移動先のローカル時間情報を取得する方法が様々提案されている。しかしながら、移動先におけるローカル時間情報を得る際には、GPSによる計測をユーザーが意識的に行う必要があり、不便であった。
【0003】
そこで、圧力測定の結果に基づいて時刻情報を更新すべきか否かを判別する電子時計が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1では、圧力センサーは、所定時間間隔毎に外部の気体の圧力を測定する。CPUは、今回の測定圧力と前回の測定圧力との差である圧力差に基づいて、航空機による移動がなされているか否かを判別する。CPUおよび時刻情報更新部は、航空機による移動がなされていると判別された場合に、所定の受信間隔でGPS衛星からのGPS測位電波を受信して時間情報を取得し、時間情報を更新する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−221449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の電子時計では、圧力センサーにより、航空機の移動を検知し時差特定を行うようになっているが、一定間隔で動作させる必要があるために、消費電力が大きいという問題がある。また、圧力センサーのようなデバイスを搭載するため、面積が大きくなってしまい、時計のような小型化を望まれるような製品では商品化に制約がある。
【0006】
本発明は、ローカル時間を自動的に表示することができるとともに、消費電力を低減でき、小型化も容易な電子時計およびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子時計は、位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信回路と、外部操作部と、前記受信回路の動作を制御する受信制御部と、前記外部操作部からの入力操作に基づいて、自動受信を有効とするか無効とするかを切り替える自動受信設定部と、受信モードを測時モードおよび測位モードのうちのいずれかに設定可能な受信モード設定部と、前記受信回路で受信された衛星信号の情報に基づいて内部時刻情報を修正する時刻情報修正部とを備え、前記受信モード設定部は、前記外部操作部からの入力操作によって自動受信が無効にされた後に、再度有効にされた場合には、前記受信モードを前記測位モードに設定し、前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信がされた後に、一定の条件に該当した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定し、前記受信制御部は、予め設定された自動受信条件に該当した場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行することを特徴とする。
【0008】
本発明においては、ボタンなどの外部操作部によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた後に自動受信する場合には、受信回路は測位モードにて自動受信をする。このように外部操作部によって自動受信を無効にする必要がある場合としては、例えば航空機に搭乗する場合が想定できる。すなわち、航空機では、離着陸時などに、GPS受信機の使用が制限されており、通常、ユーザーが外部操作部材の操作で自動受信を無効に設定する。
そして、航空機に搭乗する場合には、時差のあるような場所へ長距離の移動をする可能性が高い。そこで、外部操作部によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた場合に、受信回路が測位モードにて自動受信をすることで、測位モードでの受信の必要性が高い場合に、測位モードにて自動受信をすることができる。そして、受信制御部で受信された情報に基づいて内部時刻情報を修正することにより、電子時計にローカル時間を自動的に表示することができる。
また、測位モードでは、位置を検出するために3個以上の位置情報衛星から衛星信号を受信しなければならず、測時モードの場合と比較して、受信処理時間も長くなり、消費電力も大きくなる。そこで、本発明では、外部操作部によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた後に自動受信する場合に、受信回路が測位モードにて自動受信をするようにし、その後、例えば、測位モード受信手段にて位置情報の受信に成功した場合にように、一定の条件に該当した後に自動受信する場合には、受信回路が測時モードにて自動受信をするようにしている。このように、測位モードでの受信の必要性が高い場合に受信回路が測位モードにて自動受信をするため、消費電力を低減できる。また、圧力センサーなどの新たな部品などを設ける必要がなく、その部品により、時計が大型化したり、消費電力が増大することを防止できる。
【0009】
本発明の電子時計において、前記受信モード設定部は、前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で所定回数の自動受信がされた場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定することが好ましい。
【0010】
このように受信回路が測位モードでの自動受信を所定回数(例えば3回)実行した場合に、測時モードにて自動受信をするようにすれば、受信回路が無駄に測位モードにて自動受信することを抑制することができ、消費電力を低減できる。
【0011】
本発明の電子時計において、前記受信モード設定部は、前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信に成功した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定することが好ましい。
【0012】
本発明のように、受信回路が測位モードでの自動受信に成功した場合に、測時モードにて自動受信をするようにすれば、ローカル時間に確実に自動修正できる。
【0013】
本発明の電子時計において、前記電子時計に照射される光の光量を検出する光検出手段をさらに備え、前記受信制御部は、前記光検出手段で検出される光量が予め設定された閾値以上である場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行することが好ましい。
【0014】
本発明では、光検出手段で検出される光量が予め設定された閾値以上であることを受信回路が作動する条件としている。例えば、この閾値を、屋外において電子時計に直射日光が当たる場合の光量と、屋内において電子時計に照明などの光が当たる場合の光量とを区別できるような値に設定しておくことで、電子時計が屋外に配置されているか否かを判断できる。そして、光検出手段で検出される光量が閾値以上であることを受信回路が作動する条件とすることで、電子時計が屋外に配置されている場合など衛星信号を受信しやすい環境で受信回路を作動させることができる。
【0015】
本発明の電子時計の制御方法は、位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信回路と、外部操作部と、前記受信回路の動作を制御する受信制御部と、前記外部操作部からの入力操作に基づいて、自動受信を有効とするか無効とするかを切り替える自動受信設定部と、受信モードを測時モードおよび測位モードのうちのいずれかに設定可能な受信モード設定部と、前記受信回路で受信された衛星信号の情報に基づいて内部時刻情報を修正する時刻情報修正部とを備える電子時計の制御方法であって、前記受信モード設定部は、前記外部操作部からの入力操作によって自動受信が無効にされた後に、再度有効にされた場合には、前記受信モードを前記測位モードに設定し、前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信がされた後に、一定の条件に該当した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定し、前記受信制御部は、予め設定された自動受信条件に該当した場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行することを特徴とする。
【0016】
本発明においても、前記電子時計と同じ作用効果を奏することができる。なお、本発明の電子時計の制御方法においても、前記電子時計について記載した内容を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の電子時計であるGPS付き腕時計の平面図である。
【図2】GPS付き腕時計の概略断面図である。
【図3】GPS付き腕時計の回路構成を示すブロック図である。
【図4】GPS付き腕時計の記憶部の構成を示すブロック図である。
【図5】第一実施形態の時刻修正処理を示すフローチャートである。
【図6】第二実施形態の時刻修正処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態を、添付図面などを参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0019】
[電子時計の構造]
図1は、本発明の第一実施形態に係る電子時計であるGPS付き腕時計100の平面図であり、図2はGPS付き腕時計100の概略断面図である。
図1から明らかなように、GPS付き腕時計100は、使用者の手首に装着される腕時計であり、文字板11および指針12を備え、時刻を計時して表示する。
文字板11の大部分は、光および1.5GHz帯のマイクロ波が透過し易い非金属の材料(例えば、プラスチックまたはガラス)で形成されている。
指針12は、文字板11の表面側に設けられている。また、指針12は、回転軸13を中心に回転移動する秒針121、分針122および時針123を含み、歯車を介してステップモーターで駆動される。
【0020】
GPS付き腕時計100では、リューズ14やボタン15、ボタン16の手動操作に応じた処理が実行される。具体的には、リューズ14が操作されると、その操作に応じて表示時刻を修正する手動修正処理が実行される。また、ボタン15が長時間(例えば3秒以上の時間)にわたって押されると、衛星信号を受信するための受信処理が実行される。
また、ボタン16が押されると、受信モード(測時モード、測位モードまたは自動受信無効モード)を切り替える切替処理が実行される。この際、測時モードに設定された場合には、秒針121が「Time」の位置(5秒位置)に移動し、測位モードに設定された場合には、秒針121が「Fix」の位置(10秒位置)に移動し、自動受信無効モードに設定された場合には、秒針121が「Off」の位置(50秒位置)に移動する。
【0021】
また、ボタン15が短時間(例えば3秒未満)押されると、前回の受信処理の結果を表示する結果表示処理が行われる。すなわち、測時モードで受信成功の場合には、秒針121が「Time」(5秒位置)の位置に移動し、測位モードで受信成功の場合には、秒針121が「Fix」(10秒位置)の位置に移動する。また、受信失敗の場合には秒針121が「N」の位置(20秒位置)に移動する。
なお、これらの秒針121による指示は受信中も行われる。測時モードで受信中は秒針121が「Time」の位置(5秒位置)に移動し、測位モードで受信中は秒針121が「Fix」の位置(10秒位置)に移動する。また、GPS衛星が捕捉できない場合は秒針121が「N」の位置(20秒位置)に移動する。
【0022】
図2に示すように、GPS付き腕時計100は、ステンレス鋼(SUS)やチタンなどの金属で構成された外装ケース17を備えている。外装ケース17は、略円筒状に形成されている。外装ケース17の表面側の開口には、ベゼル18を介して表面ガラス19が取り付けられている。ベゼル18は、衛星信号の受信性能を向上させるためにセラミックスなどの非金属材料で構成される。外装ケース17の裏面側の開口には、裏蓋20が取り付けられている。外装ケース17の内部には、ムーブメント21、ソーラーセル22、GPSアンテナ23、二次電池24などが配置されている。
【0023】
ムーブメント21は、ステップモーターや輪列211を含んで構成されている。ステップモーターは、モーターコイル212、ステーター、ローターなどで構成されており、輪列211や回転軸13を介して指針12を駆動する。ムーブメント21の裏蓋20側には、回路基板25が配置されている。回路基板25は、コネクター26を介してアンテナ基板27および二次電池24と接続されている。
【0024】
回路基板25には、GPSアンテナ23で受信した衛星信号を処理する受信回路を含むGPS受信回路30、ステップモーターの駆動制御などの各種の制御を行う制御回路40などが取り付けられている。GPS受信回路30や制御回路40は、シールド板29に覆われており、二次電池24から供給される電力で駆動される。
【0025】
本発明における光検出手段は、ソーラーセル22および後述する発電量検出回路80で構成される。
ソーラーセル22は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光発電を行う光発電素子である。ソーラーセル22は、発生した電力を出力するための電極を備え、文字板11の裏面側に配置されている。文字板11の大部分は、光が透過し易い材料で形成されているから、ソーラーセル22は、表面ガラス19および文字板11を透過した光を受光して光発電を行うことができる。
【0026】
二次電池24は、GPS付き腕時計100の電源であり、ソーラーセル22で発生した電力を蓄積する。GPS付き腕時計100では、ソーラーセル22の二つの電極と二次電池24の二つの電極とをそれぞれ電気的に接続することが可能であり、接続時には、ソーラーセル22の光発電によって二次電池24が充電される。なお、本実施形態では、二次電池24として、携帯機器に好適なリチウムイオン電池を用いているが、リチウムポリマー電池や他の二次電池を用いてもよいし、二次電池とは異なる蓄電体(例えば容量素子)を用いてもよい。
【0027】
GPSアンテナ23は、1.5GHz帯のマイクロ波を受信するアンテナであり、文字板11の裏面側に配置され、裏蓋20側のアンテナ基板27上に実装されている。文字板11に直交する方向において、GPSアンテナ23と重なる文字板11の部分は、1.5GHz帯のマイクロ波が透過し易い材料(例えば、導電率および透磁性の低い非金属の材料)で形成されている。また、GPSアンテナ23と文字板11との間には電極を備えたソーラーセル22が介在しない。よって、GPSアンテナ23は、表面ガラス19および文字板11を透過した衛星信号を受信することができる。
【0028】
ところで、GPSアンテナ23とソーラーセル22の距離が近いほど、GPSアンテナ23とソーラーセル22内の金属部材が電気的に結合してロスが発生したり、GPSアンテナ23の放射パターンがソーラーセル22に遮られて小さくなったりする。そのため、受信性能が劣化しないように、実施形態では、GPSアンテナ23とソーラーセル22との距離が所定値以上になるように配置されている。
【0029】
また、GPSアンテナ23は、ソーラーセル22以外の金属部材との距離も所定値以上となるように配置されている。例えば、外装ケース17やムーブメント21が金属部材で構成されている場合、GPSアンテナ23は、外装ケース17との距離およびムーブメント21との距離がともに所定値以上になるように配置される。なお、GPSアンテナ23としては、パッチアンテナ(マイクロストリップアンテナ)、ヘリカルアンテナ、チップアンテナ、逆Fアンテナなどを採用可能である。
【0030】
GPS受信回路30は、二次電池24に蓄積された電力で駆動される負荷であり、各回の駆動毎に、GPSアンテナ23を通じてGPS衛星からの衛星信号の受信を試み、受信に成功した場合には、取得した軌道情報やGPS時刻情報などの情報を制御回路40へ供給し、失敗した場合には、その旨の情報を制御回路40へ供給する。
【0031】
図3は、GPS付き腕時計100の回路構成を示すブロック図である。この図に示すように、GPS付き腕時計100は、ソーラーセル22と、GPSアンテナ23と、受信回路としてのGPS受信回路30と、制御回路40と、記憶部50と、時計部60と、外部操作部70と、発電量検出回路80とを備えている。
GPS受信回路30は、図示を略すが、主にRF(Radio Frequency:無線周波数)部と、GPS信号処理部を含んで構成されている。RF部とGPS信号処理部は、1.5GHz帯の衛星信号から航法メッセージに含まれる軌道情報やGPS時刻などの衛星情報を取得する処理を行う。
【0032】
RF部は、高周波信号を中間周波数帯の信号に変換するダウンコンバーターや、その中間周波数帯のアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバーターなどを備えたGPS受信機における一般的なものである。
【0033】
GPS信号処理部は、図示を略すがDSP(Digital Signal Processor)、CPU(Central Processing Unit)、SRAM(Static Random Access Memory)、RTC(リアルタイムクロック)などを含んで構成され、RF部から出力されるデジタル信号(中間周波数帯の信号)から航法メッセージを復調し、航法メッセージに含まれる軌道情報やGPS時刻などの衛星情報を取得する処理を行う。
従って、本実施形態では、GPSアンテナ23およびGPS受信回路30によって、GPS衛星から送信される衛星信号を受信する受信部が構成されている。
【0034】
制御回路40は、GPS付き腕時計100を制御するためのCPUで構成されている。この制御回路40は、後述するように、GPS受信回路30を制御して受信処理を実行する。また、制御回路40は、時計部60の動作を制御する。
【0035】
この制御回路40は、図3に示すように、時刻情報生成部41と、受信制御部42と、自動受信設定部43と、受信モード設定部44と、時刻情報修正部45と、発電量検出制御部46とを備える。
また、記憶部50は、図4に示すように、時刻データ記憶部500と、都市名−タイムゾーンデータ記憶部550とを備える。
これらの制御回路40および記憶部50の各構成は、後述する。
【0036】
時計部60は、指針12およびこの指針12を駆動するモーターなどを備える。
外部操作部70は、リューズ14、ボタン15およびボタン16を備える。このボタン16の入力操作に応じて、自動受信モードを自動受信有効モード(測時モードまたは測位モード)または自動受信無効モードを切り替える信号を制御回路40の自動受信設定部43に入力する。
発電量検出回路80は、ソーラーセル22の発電量(発電電圧)を検出し、その検出値を制御回路40の発電量検出制御部46に入力する。
【0037】
[記憶部の構成]
記憶部50は、前記GPS受信回路30で得られた時刻データ(衛星時刻情報)が記憶される。
時刻データ記憶部500には、受信時刻データ510と、内部時刻データ520と、時計表示用時刻データ530と、タイムゾーンデータ540とが記憶される。
【0038】
受信時刻データ510には、衛星信号から取得した衛星時刻情報(GPS時刻)が記憶される。この受信時刻データは、通常は、時刻情報生成部41によって生成される基準信号で更新され、衛星信号を受信した際には、取得した衛星時刻情報(GPS時刻)によって修正される。
【0039】
内部時刻データ520には、内部時刻情報が記憶される。この内部時刻情報は、受信時刻データ510に記憶されたGPS時刻によって更新される。すなわち、内部時刻データ520には、UTC(協定世界時)が記憶されることになる。受信時刻データ510が時刻情報生成部41によって生成される基準信号で更新される際に、この内部時刻情報も更新される。
【0040】
時計表示用時刻データ530には、前記内部時刻データ520の内部時刻情報に、タイムゾーンデータ540のタイムゾーンデータを加味した時刻データが記憶される。タイムゾーンデータ540は、設定されたタイムゾーンデータが記憶される。
【0041】
都市名−タイムゾーンデータ記憶部550は、各都市のタイムゾーンデータが記憶されており、都市名とタイムゾーンデータとが関連付けされて記憶されている。すなわち、ユーザーが現地時刻を知りたい都市名を選択すると制御回路40は、都市名−タイムゾーンデータ記憶部550に対してユーザーが設定した都市名を検索し、その都市名に対応するタイムゾーンデータを取得できるようにされている。例えば、日本標準時は、UTCに対して9時間進めた時刻(UTC+9)であるため、東京が選択された場合、タイムゾーンデータ540には、+9時間が記憶される。
【0042】
内部時刻修正記録記憶部560には、受信時刻データ510の衛星時刻情報、この受信時刻データ510に連動して更新される内部時刻データ520の内部時刻情報と、測位モードでの受信が成功したか否かを示す第1受信結果記録と、測時モードでの受信が成功したか否かを示す第2受信結果記録とが記憶される。
【0043】
[制御回路の構成]
次に、制御回路40の各構成を説明する。
時刻情報生成部41は、図示しない水晶振動子、発振回路で生成される基準信号をカウントして受信時刻データ510および内部時刻データ520を更新するものである。
受信制御部42は、GPS受信回路30を制御してGPS信号の受信処理を行う。
【0044】
自動受信設定部43は、自動受信有効モード(測時モードまたは測位モード)および自動受信無効モードのうちのいずれかに設定する。そして、外部操作部70の入力操作に応じた信号に基づいて、この自動受信モードを切り替える切替処理を行う。
なお、自動受信モードとは、制御回路40の制御信号により、GPS信号を定期的に、受信モード設定部44で設定された受信モードで自動受信して時刻修正を行うモードのことをいう。
【0045】
受信モード設定部44は、受信モードを測時モードおよび測位モードのうちのいずれかに設定できる。そして、所定条件に該当した場合には、この受信モードを切り替える切替処理を行う。
【0046】
時刻情報修正部45は、受信したGPS信号の位置情報および時刻情報に基づいて前記受信時刻データ510および内部時刻データ520を修正するものであり、測位情報修正手段451と、測時情報修正手段452とを備える。
【0047】
測位情報修正手段451は、受信制御部42を介してGPS受信回路30を側位モードで制御して受信した位置情報および時刻情報に基づいて受信時刻データ510を修正する。すなわち、この位置情報で、都市名−タイムゾーンデータ記憶部550を参照して、タイムゾーンデータ540を修正する。また、この時刻情報で受信時刻データ510を修正する。同時に、受信時刻データ510を用いて内部時刻データ520も修正される。
測時情報修正手段452は、受信制御部42を介してGPS受信回路30を側時モードで制御して受信したGPS信号に含まれる時刻情報に基づいて受信時刻データ510を修正する。すなわち、この位置情報で受信時刻データ510を修正する。同時に、受信時刻データ510を用いて内部時刻データ520も修正される。
【0048】
発電量検出制御部46は、発電量検出回路80を作動させてソーラーセル22の発電量(発電電圧)を検出し、発電量検出回路80から検出値を取得する処理を行う。
【0049】
[制御回路の動作]
次に、GPS付き腕時計100における制御回路40の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0050】
GPS付き腕時計100は、例えば以下の(i)〜(iv)のような場合に、図5に示す時刻修正処理の実行を開始する。
(i)外部操作部70の入力操作により、自動受信有効モード(測時モードまたは測位モード)および自動受信無効モードのうちのいずれかに設定できる。そして、外部操作部70の入力操作に応じた信号に基づいて、自動受信モードを自動受信無効モードから自動受信有効モードを切り替える切替処理が行われた場合。
(ii)所定の受信時刻(受信タイミング)になった場合。
(iii)上記(i)の場合に、時刻修正処理が実行された後において、その後、所定時間間隔(例えば1時間)が経過した場合。
(iv)上記(iii)の場合に、時刻修正処理が実行された後において、その後、所定時間間隔(例えば1時間)が経過し、かつ前回の自動受信処理が測位モードであった場合。
【0051】
なお、前記自動修正モード時の受信タイミングは、例えば、次のような時刻を基準として設定される。GPS付き腕時計100の時刻精度が、例えば、最大で0.5秒/日程度であるとすると、時刻修正のためにGPS衛星から衛星信号を受信する回数は、1日に1回でよい。従って、GPS付き腕時計100は、1日のなかで、GPS衛星で送信された衛星信号を受信しやすい環境である時に受信を行うことが好ましい。そのため、受信タイミングデータは、受信しやすい環境の時刻を基準として設定されている。
例えば、受信タイミングとしては、午前7時や午前8時が設定される。
午前7時や午前8時に設定するのは、GPS付き腕時計100をユーザーが使用しており、GPS付き腕時計100の使用環境が屋外である可能性が高い通勤時間帯であるためである。すなわち、勤務時間中はビルや工場内などの衛星信号が届きにくい場所にいる場合でも、通勤時間中は屋外にいる可能性が高く、その分、衛星信号を受信できる可能性が高まり、電波受信環境が良好となるためである。
【0052】
時刻修正処理が実行されると、制御回路40は、まず、自動受信設定部43を参照し、自動受信モードが自動受信有効モードか否かを判定する(S1)。
所定の受信時刻(受信タイミング)になった際に、時刻修正処理が実行される場合には、自動受信モードが自動受信無効モードとなっている場合がある。このように、自動受信モードが自動受信有効モードでない(S1:No)と判定された場合には、時刻修正処理を終了する。
【0053】
一方、制御回路40は、S1で自動受信モードが自動受信有効モードである(S1:Yes)と判定された場合、発電量検出制御部46は、発電量検出回路80を作動させてソーラーセル22の発電量(発電電圧)を検出し、発電量検出回路80から検出値を取得する(S2)。そして、S2で得られた発電量が、予め設定された閾値以上か否かを判定する(S3)。
ここで、S2で得られた発電量が閾値未満(S3:No)と判定された場合には、時刻修正処理を終了する。
【0054】
なお、この閾値は、電子時計が屋外に配置されているか否かを判定できるよう適宜設定すればよい。例えば、蛍光灯下においてソーラーセル22に照射された場合の光の照度は通常500〜1000ルクスであるのに対し、直射日光がソーラーセル22に照射された場合の光の照度は通常10000ルクスを超える。そこで、ソーラーセル22に10000ルクスの光を当てた場合に対応する発電量を、閾値として規定している。
【0055】
一方、S2で得られた発電量が閾値以上(S3:Yes)と判定された場合、制御回路40は、記憶部50の内部時刻修正記録記憶部560を参照し、自動受信モードが自動受信有効モードとなった後、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信が実行された回数が、予め設定された規定値(例えば4)未満か否かを判定する(S4)。ここで、この規定値は特に限定されず、適宜設定することができる。なお、規定値が例えば4である場合には、受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信が実行される回数は3回となる。
【0056】
S4で「Yes」と判定された場合、制御回路40の受信モード設定部44は、受信モードを測位モードに設定する(S5)。
次に、受信制御部42は、受信モード設定部44で設定された受信モードである測位モードにて、GPS受信回路30を制御してGPS信号の受信処理を開始する(S6)。
そして、受信制御部42は、設定時間内に位置情報および時刻情報を受信できたか否かを判定する(S7)。設定時間は、例えば、30秒〜1分など、位置情報を受信するのに十分な時間を設定すればよい。
【0057】
GPS受信回路30にて位置情報および時刻情報の受信に成功した場合(S7:Yes)には、測位情報修正手段451は、都市名−タイムゾーンデータ記憶部550を参照して、GPS受信回路30にて受信した位置情報に基づいて、UTCに対する時差を特定し、タイムゾーンデータ540を修正する(S8)。さらに、測位情報修正手段451は、GPS受信回路30にて受信した時刻情報に基づいて、受信時刻データ510を修正し、この受信時刻データ510を用いて内部時刻データ520を修正する(S9)。そして、内部時刻データ520およびタイムゾーンデータ540に基づいて、時計表示用時刻データ530を修正する。時計部60は、時計表示用時刻データ530の時刻を指示するように、指針12を駆動する。その後、時刻修正処理を終了する。
【0058】
一方、GPS受信回路30にて位置情報の受信に失敗した場合(S7:No)には、時刻修正処理を終了する。
なお、制御回路40は、測位モードでの受信結果を内部時刻修正記録記憶部560に記憶する。すなわち、S7で「Yes」と判定された場合には、測位モードでの受信に成功したと記憶し、S7で「No」と判定された場合には、測位モードでの受信に失敗したことを記憶する。
【0059】
また、S4で「No」と判定された場合、制御回路40の受信モード設定部44は、受信モードを測時モードに設定する(S10)。
次に、受信制御部42は、受信モード設定部44で設定された受信モードである測時モードにて、GPS受信回路30を制御してGPS信号の受信処理を開始する(S11)。
そして、受信制御部42は、設定時間内に時刻情報を受信できたか否かを判定する(S12)。設定時間は、例えば、30秒〜1分など、時刻情報を受信するのに十分な時間を設定すればよい。
【0060】
GPS受信回路30にて時刻情報の受信に成功した場合(S12:Yes)には、測時情報修正手段452は、GPS受信回路30にて受信した時刻情報に基づいて、受信時刻データ510を修正し、この受信時刻データ510を用いて内部時刻データ520を修正する(S9)。そして、内部時刻データ520およびタイムゾーンデータ540に基づいて、時計表示用時刻データ530を修正する。時計部60は、時計表示用時刻データ530の時刻を指示するように、指針12を駆動する。その後、時刻修正処理を終了する。
【0061】
〔電子時計の作用効果〕
このような本実施形態によれば、次の効果が得られる。
本実施形態においては、ボタン16などの外部操作部70によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた後に自動受信する場合には、GPS受信回路30は測位モードにて自動受信をする。このように外部操作部70によって自動受信を無効にする必要がある場合としては、例えば航空機に搭乗する場合が想定できる。そして、航空機に搭乗する場合には、時差のあるような場所へ長距離の移動をする可能性が高い。そこで、外部操作部70によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた場合に、GPS受信回路30が測位モードにて自動受信をすることで、測位モードでの受信の必要性が高い場合に、測位モードにて自動受信をすることができる。そして、受信制御部42で受信された情報に基づいて内部時刻データ520を修正することにより、GPS付き腕時計100にローカル時間を自動的に表示することができる。
また、測位モードでは、位置を検出するために3個以上のGPS衛星から衛星信号を受信しなければならず、測時モードの場合と比較して、受信処理時間も長くなり、消費電力も大きくなる。そこで、本実施形態では、外部操作部70によって自動受信が無効にされて、再度有効にされた後に自動受信する場合にGPS受信回路30が測位モードにて自動受信をするようにし、その後、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信が実行された回数が4回となった場合には、GPS受信回路30が測時モードにて自動受信をするようにしている。このように、測位モードでの受信の必要性が高い場合にGPS受信回路30が測位モードにて自動受信をするため、消費電力を低減できる。また、圧力センサーなどの新たな部品などを設ける必要がなく、その部品により、時計が大型化したり、消費電力が増大することを防止できる。
【0062】
このようにGPS受信回路30が測位モードでの自動受信を3回実行した場合に、測時モードにて自動受信をするようにすれば、GPS受信回路30が無駄に測位モードにて自動受信することを抑制することができ、消費電力を低減できる。
【0063】
本実施形態では、ソーラーセル22の発電量が予め設定された閾値以上であることをGPS受信回路30が作動する条件としている。このように、ソーラーセル22の発電量が閾値以上であることをGPS受信回路30が作動する条件とすることで、GPS付き腕時計100が屋外に配置されている場合など衛星信号を受信しやすい環境でGPS受信回路30を作動させることができる。
【0064】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態のGPS付き腕時計100の構造は、前記第一実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略する。
【0065】
図6は、第二実施形態の時刻修正処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、前記第一実施形態に対して、S2で得られた発電量が閾値以上(S3:Yes)と判定された場合に、前記第一実施形態におけるS4の前に、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信に成功しているか否かを判定する点が異なるのみである。第二実施形態におけるS1〜S12の処理については、前記第一実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略する。
【0066】
本実施形態では、S2で得られた発電量が閾値以上(S3:Yes)と判定された場合に、自動受信モードが自動受信有効モードとなった後、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信に成功しているか否かを判定する(S21)。
そして、S21で「No」と判定された場合、記憶部50の内部時刻修正記録記憶部560を参照し、自動受信モードが自動受信有効モードとなった後、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信が実行された回数が、予め設定された規定値(例えば4)未満か否かを判定し(S4)、以降は第一実施形態と同様の処理をする。
一方で、S21で「Yes」と判定された場合、制御回路40の受信モード設定部44は、受信モードを測時モードに設定し(S10)、以降は第一実施形態と同様の処理をする。
【0067】
このような第二実施形態によれば、前記第一実施形態で得られる作用効果の他に、以下の作用効果が得られる。
本実施形態のように、GPS受信回路30が測位モードでの自動受信に成功した場合に、測時モードにて自動受信をするようにすれば、ローカル時間に確実に自動修正できる。
また、本実施形態においては、受信モードが測位モードに設定された状態で自動受信に成功した場合には、次回からは、受信モードが測時モードに設定された状態で自動受信が実行されることになる。したがって、前記第一実施形態と比較して、受信モードが測位モードに設定された状態での自動受信の平均回数を少なくでき、消費電力を更に低減できる。
【0068】
[他の実施形態]
なお、本発明は前記各実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記実施形態においては、自動受信条件として、ソーラーセル22の発電量が、予め設定された閾値以上であることを設定しているが、これに限定されない。例えば、この自動受信条件を、時刻修正処理の実行を開始する条件と同一の条件としてもよい。このような場合、時刻修正処理の実行が開始されれば、当然に自動受信条件も満たすことになるため、実質的には、自動受信条件の判定がされずに、受信モード設定部44で設定された受信モードでGPS受信回路30が自動受信処理を実行することとなる。
【0069】
また、前記実施形態において、リューズ14やボタン15,16を手動操作することで、強制的に測位モードにてGPS受信回路30に受信させ、時刻修正動作を行う強制修正モード(強制受信モード)を実行可能としてもよい。
さらに、前記実施形態において、二次電池24の電圧を検出する電圧検出手段を設け、二次電池24の電圧が設定電圧以下に低下した場合には、時刻修正処理を禁止するモードに移行するようにしてもよい。
【0070】
また、前記実施形態においては、S2で得られた発電量が閾値未満(S3:No)と判定された場合には、時刻修正処理を終了するが、これに限定されない。例えば、S2で得られた発電量が閾値未満(S3:No)と判定された場合には、再び、発電量検出制御部46が、S2で得られた発電量が閾値以上(S3:Yes)と判定されるまで、S2およびS3を繰り返すようにしてもよい。このようにすれば、GPS付き腕時計100が屋内から屋外に移動した場合など衛星信号を受信しやすい環境に移行した際にGPS受信回路30を作動させることができる。
【0071】
また、前記実施形態では、位置情報衛星の例としてGPS衛星について説明したが、本発明の位置情報衛星としては、GPS衛星だけではなく、ガリレオ(EU)、GLONASS(ロシア)、北斗(中国)などの他の全地球的航法衛星システム(GNSS)やSBASなどの静止衛星や準天頂衛星などの時刻情報を含む衛星信号を発信する位置情報衛星でも良い。
【0072】
本発明の電子時計は、腕時計に限定されず、例えば、携帯電話、登山などに用いられる携帯型のGPS受信機など、二次電池で駆動されて位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する装置に広く利用できる。
【符号の説明】
【0073】
15,16…ボタン、22…ソーラーセル、30…GPS受信回路、40…制御回路、42…受信制御部、43…自動受信設定部、44…受信モード設定部、45…時刻情報修正部、70…外部操作部、80…発電量検出回路、100…GPS付き腕時計。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信回路と、
外部操作部と、
前記受信回路の動作を制御する受信制御部と、
前記外部操作部からの入力操作に基づいて、自動受信を有効とするか無効とするかを切り替える自動受信設定部と、
受信モードを測時モードおよび測位モードのうちのいずれかに設定可能な受信モード設定部と、
前記受信回路で受信された衛星信号の情報に基づいて内部時刻情報を修正する時刻情報修正部とを備え、
前記受信モード設定部は、
前記外部操作部からの入力操作によって自動受信が無効にされた後に、再度有効にされた場合には、前記受信モードを前記測位モードに設定し、
前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信がされた後に、一定の条件に該当した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定し、
前記受信制御部は、
予め設定された自動受信条件に該当した場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。
【請求項2】
請求項1に記載の電子時計において、
前記受信モード設定部は、前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で所定回数の自動受信がされた場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定する
ことを特徴とする電子時計。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電子時計において、
前記受信モード設定部は、前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信に成功した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定する
ことを特徴とする電子時計。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子時計において、
前記電子時計に照射される光の光量を検出する光検出手段をさらに備え、
前記受信制御部は、前記光検出手段で検出される光量が予め設定された閾値以上である場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行する
ことを特徴とする電子時計。
【請求項5】
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する受信回路と、
外部操作部と、
前記受信回路の動作を制御する受信制御部と、
前記外部操作部からの入力操作に基づいて、自動受信を有効とするか無効とするかを切り替える自動受信設定部と、
受信モードを測時モードおよび測位モードのうちのいずれかに設定可能な受信モード設定部と、
前記受信回路で受信された衛星信号の情報に基づいて内部時刻情報を修正する時刻情報修正部とを備える電子時計の制御方法であって、
前記受信モード設定部は、
前記外部操作部からの入力操作によって自動受信が無効にされた後に、再度有効にされた場合には、前記受信モードを前記測位モードに設定し、
前記受信モードが前記測位モードに設定された状態で自動受信がされた後に、一定の条件に該当した場合には、前記受信モードを前記測時モードに設定し、
前記受信制御部は、
予め設定された自動受信条件に該当した場合に、前記受信モード設定部で設定された受信モードで前記受信回路を作動して自動受信処理を実行する
ことを特徴とする電子時計の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−198100(P2012−198100A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62289(P2011−62289)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】