説明

電子機器、およびこれを備えた携帯端末

【課題】使用者に対して触感を伝達することができるとともに、ある程度の防水性および防塵性を有しており、かつ小型化を実現した電子機器、およびこれを備えた携帯端末を提供する。
【解決手段】電子機器X1は、主面3aを有した基部3と、基部3に設けられた側部5と、側部5上に設けられており、基部3の主面3aと空間S1を介して対向して配置された操作部4と、基部3の主面3aと操作部4との間の空間S1内に配置されたタッチパネル6と、基部3の主面3aと操作部4との間の空間S1内に配置されており、かつ操作部4を振動させる振動部8と、側部5の内壁面52a側に設けられており、かつ操作部4を支持する支持部7と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者に対して触感を伝達することができる電子機器、およびこれを備えた携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、操作部を備えた電子機器において、使用者がこの操作部を操作した場合に、操作した使用者に対して、押圧感、なぞり感、肌触り感等の様々な触感を伝達する触覚伝達技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような触覚伝達技術を適用した電子機器は、主に、携帯端末に備えられることから、防水性および防塵性を有していることが要求される。また、携帯端末の小型化に伴い、電子機器の小型化も要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−122507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、使用者に対して触感を伝達することができるとともに、ある程度の防水性および防塵性を有しており、かつ小型化を実現した電子機器、およびこれを備えた携帯端末に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電子機器における一態様は、主面を有した基部と、前記基部に設けられた側部と、前記側部上に設けられており、前記基部の前記主面と空間を介して対向して配置された操作部と、前記基部の前記主面と前記操作部との間の空間内に配置された検出部と、前記基部の前記主面と前記操作部との間の空間内に配置されており、かつ前記操作部を振動させる振動部と、前記側部の内壁面側に設けられており、かつ前記操作部を支持する支持部と、を備える。
【0006】
本発明の携帯端末における一態様は、本発明に係る電子機器と、音声が出力される音声出力部と、前記電子機器および前記音声出力部を収容する筐体と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の電子機器、およびこれを備えた携帯端末は、使用者に対して触感を伝達することができるとともに、ある程度の防水性および防塵性を有しており、かつ小型化を実現することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態に係る電子機器の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1中に示した切断線I−Iに沿って切断した断面図である。
【図3】図1中に示した切断線II−IIに沿って切断した断面図である。
【図4】図1中に示した切断線III−IIIに沿って切断した断面図である。
【図5】図1中に示した切断線IV−IVに沿って切断した断面図である。
【図6】電子機器の動作例を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態に係る携帯端末の概略構成を示す平面図である。
【図8】変形例1に係る電子機器の概略構成を示す平面図である。
【図9】図8中に示した切断線V−Vに沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本発明の一実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材を簡略化して示したものである。したがって、本発明に係る電子機器、およびこれを備えた携帯端末は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
【0011】
図1〜図5に示すように、本実施形態に係る電子機器X1は、液晶表示パネル2、基部3、操作部4、側部5、タッチパネル6、支持部7、および振動部8を備えている。
【0012】
液晶表示パネル2は、表示のために液晶組成物を利用した表示パネルである。具体的には、液晶表示パネル2は、一方基板と、一方基板に対向して配置される他方基板と、一方基板と他方基板との間に介在した液晶層と、一方基板と他方基板との間に介在しかつ表示に寄与する表示部材層とを備えている。なお、表示部材層としては、例えば、画素電極、配向膜等が挙げられる。また、液晶表示パネル2は、透過型であれば、一方基板、液晶層、および他方基板を照射するバックライトを備えており、反射型であれば、一方基板と他方基板との間に介在した反射膜を備えている。また、液晶表示パネル2は、半透過型であれば、バックライトを備えているとともに、一方基板と他方基板との間に介在した半透過膜を備えている。
【0013】
液晶表示パネル2の駆動方式としては、単純マトリクス駆動方式であってもよいし、アクティブマトリクス駆動方式であってもよい。また、モノクロの液晶表示パネル2であってもよいし、カラーの液晶表示パネル2であってもよい。ここで、実際には、液晶表示パネル2の表面あるいは裏面には、位相差板、偏光板等が設けられているが、これらの詳細についての図示および説明は省略する。
【0014】
なお、液晶表示パネル2の代わりに、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパ等の表示パネルであってもよい。
【0015】
基部3は、主面3aを有しており、基部3の主面3a上に液晶表示パネル2が設けられている。基部3の構成材料としては、例えば、ポリカーボネート等の樹脂、ステンレス、アルミニウム、マグネシウム合金等の金属が挙げられる。
【0016】
操作部4は、操作面4a、およびこの操作面4aの反対側に位置する背面4bを有している。操作面4aは、使用者により指あるいはペン等で入力操作される面である。背面4bは、操作面4aの反対側に位置しており、基部3の主面3aと空間S1を介して対向する面である。すなわち、操作部4は、基部3の主面3aと空間S1を介して対向して配置される。また、操作部4は、透光性を有している。なお、本明細書において透光性とは、可視光に対する透過性を有することを意味する。操作部4は、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂をフィルム状に形成したもの、あるいは厚みを薄く形成したガラス、プラスチック等である。
【0017】
側部5は、液晶表示パネル2を取り囲むように基部3に設けられている。本実施形態では、側部5は、第1側部51および第2側部52を有している。第1側部51は、基部3の主面3aから上方に突出するように設けられている。第2側部52は、操作部4の背面4bから下方に突出するように設けられている。すなわち、第2側部52上に操作部4が設けられている。第1側部51と第2側部52とは両面テープ5aを介して互いに接着されている。ここで、基部3と第1側部51とは、一体的に形成されていてもよいし、別個
独立に形成されていてもよい。基部3と第1側部51とが一体的に形成されている場合、第1側部51の構成材料としては、基部3の構成材料と同様のものが挙げられる。また、操作部4と第2側部52とは、一体的に形成されていてもよいし、別個独立に形成されていてもよい。操作部4と第2側部52とが一体的に形成されている場合、第2側部52の構成材料としては、操作部4の構成材料と同様のものが挙げられる。
【0018】
なお、上記では、側部5は、第1側部51および第2側部52の2つを有している例について説明したが、これに限定されない。側部5は、1つであってもよいし、3つ以上の組み合わせであってもよい。また、上記では、第1側部51と第2側部52とは両面テープ5aを介して互いに接着されている例について説明したが、これに限定されない。両面テープ5aの代わりに、シリコーン製のゴムを第1側部51と第2側部52との間に挟み込みネジ止めしてもよい。また、第1側部51と第2側部52とを超音波により圧着して接合してもよい。すなわち、第1側部51と第2側部52とが密閉性を保ち得るように固定できればよい。
【0019】
タッチパネル6は、操作部4を介して入力操作された箇所を入力位置として検出する入力デバイスである。また、タッチパネル6は、透光性を有している。図2〜図5に示すように、タッチパネル6は、基部3の主面3aと操作部4の背面4bとの間の空間S1内に配置されている。本実施形態では、タッチパネル6は、操作部4の背面4bに設けられている。なお、タッチパネル6は、液晶表示パネル2上に設けられていてもよい。すなわち、タッチパネル6は、操作部4によって保護されており、操作部4は、タッチパネル6を保護する保護部材としての機能を有している。また、図1に示すように、タッチパネル6は、平面視において矩形状をなしているが、これに限定されない。タッチパネル6は、例えば、静電容量方式のタッチパネル、抵抗膜方式のタッチパネル、表面弾性波方式のタッチパネル、赤外線方式のタッチパネル、あるいは電磁誘導方式のタッチパネルであるが、検出感度の向上の観点から、静電容量方式のタッチパネルであることが好ましい。
【0020】
本実施形態において、基部3の主面3aと操作部4の背面4bとの間の空間S1は、基部3、操作部4、側部5、および両面テープ5aによって封止される。基部3、操作部4、側部5、および両面テープ5aによって空間S1が封止されるので、電子機器X1は、液晶表示パネル2およびタッチパネル6に対して防水性および防塵性を有することになる。なお、本明細書において「防水性および防塵性を有する」とは、完全な防水性および防塵性を有することを意味するものではなく、ある程度の防水性および防塵性を有していればよい、という意味である。ここで、防水性を向上するために、両面テープ5aは、防水性の両面テープを用いることが好ましい。
【0021】
支持部7は、操作部4を支持する役割を担う部材である。具体的には、支持部7は、第2側部52の内壁面52aに設けられている。すなわち、支持部7は、第2側部52の内壁面52aと操作部4の背面4bとの間に設けられている。本実施形態では、図2および図4に示すように、支持部7は、断面視して三角形状をなしているが、これに限らず、四角形状をなしていてもよい。
【0022】
また、本実施形態では、図1に示すように、支持部7は、6つ設けられている。具体的には、支持部7は、操作部4の第1角部C1、第2角部C2、第3角部C3、および第4角部C4のそれぞれを支持しているとともに、第1角部C1と第2角部C2との間に位置する第1端部T1、および第3角部C3と第4角部C4との間に位置する第2端部T2のそれぞれを支持している。ここで、支持部7と第2側部52とは、一体的に形成されていてもよいし、別個独立に形成されていてもよい。支持部7と第2側部52とが一体的に形成されている場合、支持部7の構成材料としては、第2側部52の構成材料と同様のものが挙げられる。また、支持部7と操作部4とは、一体的に形成されていてもよいし、別個
独立に形成されていてもよい。支持部7と操作部4とが一体的に形成されている場合、支持部7の構成材料としては、操作部4の構成材料と同様のものが挙げられる。
【0023】
振動部8は、使用者による所定の入力操作を検知した場合に、操作部4を振動させる役割を担う部材である。図2〜図5に示すように、振動部8は、基部3の主面3aと操作部4の背面4bとの間の空間S1内に配置されている。本実施形態では、振動部8は、操作部4の背面4bに設けられている。振動部8は、例えば、印加される電圧に基づいて振動する圧電素子であるが、これに限らず、電磁式振動体、バネ、モータ等であってもよい。ここで、圧電素子としては、例えば、圧電体層と金属層とが交互に積層されたバイモルフ型、あるいは圧電体層と金属層を貼り合わせたユニモルフ型が挙げられる。本実施形態では、図1に示すように、振動部8は、操作部4の背面4bの、対向する短辺の近傍に、それぞれの短辺に沿って2つ配置されている。なお、振動部8の配置位置、個数等については、特に限定されない。
【0024】
図示しない触覚伝達ドライバから供給された電圧により、振動部8は振動する。振動部8の振動により、操作部4は湾曲する。具体的には、支持部7が支点となって振動部8の振動により操作部4が下方向に湾曲すると、タッチパネル6も下方向に湾曲する。また、支持部7が支点となって振動部8の振動により操作部4が上方向に湾曲すると、タッチパネル6も上方向に湾曲する。このように、支持部7が支点となって、操作部4およびタッチパネル6が上下方向に湾曲運動を繰り返すことにより、電子機器X1では、操作部4を入力操作した使用者に対して触感を伝達することができる。
【0025】
本実施形態では、支持部7は、第2側部52の内壁面52aに設けられており、かつ操作部4を支持している。このため、支持部7が基部3の主面3a上に設けられており、かつ操作部4あるいはタッチパネル6を支持する態様と比べて、電子機器X1の厚みA1を小さくすることができる。
【0026】
また、本実施形態では、図1に示すように、平面視して、第1端部T1を支持する支持部7における操作部4の背面4bとの接触面積は、第1〜第4角部C1〜C4を支持する支持部7における操作部4の背面4bとの接触面積よりも小さい。また、これと同様に、第2端部T2を支持する支持部7における操作部4の背面4bとの接触面積は、第1〜第4角部C1〜C4を支持する支持部7における操作部4の背面4bとの接触面積よりも小さい。これにより、操作部4の四隅に位置する第1〜第4角部C1〜C4は支持部7によってしっかりと支持されるとともに、第1端部T1および第2端部T2は支持部7によって操作部4の湾曲運動が抑制されない程度に支持されることになる。この結果、操作部4を支持しつつ、使用者に対して触感を十分に伝達することができる。
【0027】
また、本実施形態では、操作部4の背面4bに振動部8が設けられているので、タッチパネル6に振動部8が設けられている態様と比べて、振動部8の振動量がある程度少なくても、使用者に対して十分な触感を伝達することができる。言い換えるならば、本実施形態では、振動部8に印加すべき電圧がある程度小さくても、使用者に対して十分な触感を伝達することができる。これは、使用者が入力操作する操作部4に振動部8が直接設けられているからである。また、操作部4に振動部8が設けられているので、タッチパネル6に振動部8が設けられている態様と比べて、振動部8の厚み分、電子機器X1の厚みA1を小さくすることができる。
【0028】
次に、電子機器X1の動作例について、図6を参照しながら説明する。
【0029】
なお、以下では、触覚伝達のうち使用者に対して押圧感を伝達する場合の電子機器X1の動作例について説明するが、電子機器X1は、押圧感以外の、例えば、なぞり感、肌触
り感等の様々な触感を伝達する場合にも適用できることは勿論である。
【0030】
図6に示すように、使用者が操作部4の操作面4aを押圧した場合に、振動部8は、操作部4への押圧荷重を検出する(Op1)。
【0031】
ここで、振動部8の荷重検出機能について説明する。すなわち、使用者が操作部4の操作面4aを押圧すると、支持部7が支点となって操作部4が下方向に湾曲する。操作部4の下方向の湾曲に従って振動部8も湾曲する(撓む)。つまり、操作部4への押圧荷重に応じて、振動部8の撓み量が変化する。ここで、振動部8が圧電素子である場合、振動部8は、撓み量に応じた電圧に変換することができる。この結果、振動部8により操作部4の押圧荷重を検出することができる。
【0032】
仮に、支持部7が存在しない場合、使用者が操作部4の操作面4aを押圧しても、支点が分散しているため、操作部4の下方向への湾曲度合いは小さくなる。そのため、振動部8の撓み量も小さくなる。この結果、振動部8により操作部4の押圧荷重を感度よく検出できない。これに対して、本実施形態のような支持部7が設けられていると、支持部7が支点となって操作部4が下方向に湾曲し易くなる。このため、本実施形態では、振動部8により操作部4の押圧荷重を感度よく検出できる。なお、上記では、荷重検出機能を振動部8で実現している例について説明したが、これに限らず、例えば、歪みセンサ等の荷重センサによって実現してもよい。
【0033】
そして、触覚伝達ドライバは、使用者による入力操作が、表示画面に表示された入力オブジェクトに対する入力操作である場合に、Op1にて検出された押圧荷重が閾値以上であるか否かを判定する(Op2)。なお、触覚伝達ドライバは、例えば、タッチパネル6に対して電圧を印加するためのFPC(Flexible Printed Circuit)上に、タッチパネル6を制御する位置検出ドライバとともに設けられている。
【0034】
そして、触覚伝達ドライバは、Op1にて検出された押圧荷重が閾値以上であると判定すれば(Op2にてYES)、振動部8を振動させる(Op3)。そして、Op3にて振動された振動部8により操作部4が上下方向に湾曲する。これにより、操作部4の操作面4aを押圧した使用者に対して押圧感が伝達される。一方、触覚伝達ドライバは、Op1にて検出された押圧荷重が閾値未満であると判定すれば(Op2にてNO)、図6の処理を終了する。
【0035】
以上より、上記の電子機器X1は、使用者に対して触感を伝達することができるとともに、ある程度の防水性および防塵性を有しており、かつ小型化を実現することができる。
【0036】
図7は、上記の電子機器X1を備えた携帯端末Y1の概略構成を示す斜視図である。携帯端末Y1は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA等である。図7に示すように、携帯端末Y1は、電子機器X1と、音声入力部101と、音声出力部102と、キー入力部103と、筐体104とを備えている。
【0037】
音声入力部101は、例えば、マイク等により構成されており、使用者の音声等が入力される。音声出力部102は、スピーカ等により構成されており、相手方からの音声等が出力される。キー入力部103は、例えば、機械的なキーにより構成される。なお、キー入力部103は、表示画面に表示された操作キーであってもよい。筐体104は、電子機器X1、音声入力部101、音声出力部102、およびキー入力部103を収容する役割を担う部材である。
【0038】
他にも、携帯端末Y1は、必要な機能に応じて、デジタルカメラ機能部、ワンセグ放送
用チューナ、赤外線通信機能部等の近距離無線通信部、および各種インタフェース等を備える場合もあるが、これらの詳細についての図示および説明は省略する。
【0039】
携帯端末Y1は、電子機器X1を備えているので、使用者に対して触感を伝達することができるとともに、ある程度の防水性および防塵性を有しており、かつ小型化を実現することができる。
【0040】
なお、上記では、携帯端末Y1に音声入力部101を備えている例について説明したが、これに限定されない。すなわち、携帯端末Y1には音声入力部101は備えていなくともよい。
【0041】
ここで、電子機器X1は、上記の携帯端末Y1の代わりに、産業用途で使用されるプログラマブル表示器、電子手帳、パーソナルコンピュータ、複写機、ゲーム用の端末装置、テレビ、デジタルカメラ等の種々の機器に備えられていてもよい。
【0042】
なお、上述した実施形態は、本発明の実施形態の一具体例を示すものであり、種々の変形が可能である。以下、いくつかの主な変形例を示す。
【0043】
[変形例1]
図8は、変形例1に係る電子機器X2の概略構成を示す平面図である。図9は、図8中に示した切断線V−Vに沿って切断した断面図である。なお、図8および図9において、図1および図3と同様の機能を有する構成については、同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
【0044】
電子機器X2では、上述した液晶表示パネル2およびタッチパネル6の代わりに、入力位置を検知する位置検知機能を備えた液晶表示パネル20を備えている。すなわち、液晶表示パネル20は、基部3の主面3aと操作部4の背面4bとの間の空間S1内に配置されている。本実施形態では、液晶表示パネル20は、基部3の主面3a上に設けられている。
【0045】
液晶表示パネル20は、一方基板と、一方基板に対向して配置される他方基板と、一方基板と他方基板との間に介在した液晶層と、一方基板と他方基板との間に介在しかつ表示に寄与する表示部材層と、一方基板上に設けられた光検出部とを備えている。この光検出部が本実施形態に係る位置検知機能に相当する。光検出部に外光が入射されている状態で、操作部4を介して液晶表示パネル20の上方に指を置くことにより、この指に対応する光検出部に入射される外光が遮断される。これにより、液晶表示パネル20では、外光が入射されている光検出部の検出レベルと、外光が入射されていない光検出部の検出レベルとを比較することにより、入力位置を検知することができる。
【0046】
なお、上記では、位置検知機能を備えた液晶表示パネル20として、光検出部を備えた液晶表示パネルの例について説明したが、これに限定されない。例えば、位置検知機能を備えた液晶表示パネル20として、静電容量方式のタッチパネルにおける検出電極を、液晶表示パネル20の他方基板上に形成した液晶表示パネルであってもよい。
【0047】
[変形例2]
また、上記では、支持部7は、第1角部C1、第2角部C2、第3角部C3、および第4角部C4のそれぞれを支持しているとともに、第1端部T1および第2端部T2のそれぞれを支持している例について説明したが、これに限定されない。例えば、支持部7は、第1端部T1および第2端部T2を支持することなく、第1角部C1、第2角部C2、第3角部C3、および第4角部C4のそれぞれを支持していてもよい。また、支持部7は、
第1角部C1および第4角部C4のみを支持していてもよいし、第2角部C2および第3角部C3のみを支持していてもよい。
【符号の説明】
【0048】
X1,X2 電子機器
Y1 携帯端末
2 液晶表示パネル(表示パネル)
3 基部
3a 基部の主面
4 操作部
4a 操作部の操作面
4b 操作部の背面
5 側部
51 第1側部
52 第2側部
52a 第2側部の内壁面
6 タッチパネル(検出部)
7 支持部
8 振動部
20 液晶表示パネル(表示パネル、検出部)
101 音声入力部
102 音声出力部
104 筐体
C1 第1角部
C2 第2角部
C3 第3角部
C4 第4角部
T1 第1端部
T2 第2端部
S1 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面を有した基部と、
前記基部に設けられた側部と、
前記側部上に設けられており、前記基部の前記主面と空間を介して対向して配置された操作部と、
前記基部の前記主面と前記操作部との間の空間内に配置された検出部と、
前記基部の前記主面と前記操作部との間の空間内に配置されており、かつ前記操作部を振動させる振動部と、
前記側部の内壁面側に設けられており、かつ前記操作部を支持する支持部と、を備える、電子機器。
【請求項2】
前記支持部は、前記側部の内壁面に設けられている、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記操作部は、操作面、および該操作面の反対側に位置する背面を有しており、
前記振動部は、前記操作部の前記背面に設けられている、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記操作部は、角部を有しており、
前記支持部は、前記角部を支持する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記操作部は、第1角部、第2角部、第3角部、および第4角部を有しており、
前記支持部は、前記第1角部、前記第2角部、前記第3角部、および前記第4角部をそれぞれ支持する、請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記操作部は、前記第1角部と前記第2角部との間に位置する第1端部、および前記第3角部と前記第4角部との間に位置する第2端部をさらに有しており、
前記支持部は、前記第1端部および前記第2端部をそれぞれ支持する、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記検出部は、タッチパネルであり、
前記基部の前記主面と前記操作部との間の空間内に配置された表示パネルをさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項8】
前記検出部は、表示パネルであり、
前記表示パネルは、入力位置を検知する位置検知機能を備えている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記表示パネルは、液晶表示パネルである、請求項7または8に記載の電子機器。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の電子機器と、
音声が出力される音声出力部と、
前記電子機器および前記音声出力部を収容する筐体と、を備える、携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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