説明

電子機器、画像出力方法及びプログラム

【課題】ビデオカメラ等で撮影された動画像を有効活用しながら、ユーザの現在または未来の生活に関連する静止画像をフォトフレームに表示させることが可能な電子機器、画像出力方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】PVR100は、ビデオカメラ300により撮影された動画像コンテンツから、所定の特徴を検出してキーフレームを抽出し、当該キーフレームをデジタルフォトフレーム200へ出力して表示させ、特定時刻が到来したときに、当該特定時刻に関連する他の画像または当該特定時刻に関連しかつ当該キーフレームに関連する他の画像へと変更するために、当該他の画像をデジタルフォトフレーム200へ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばデジタルフォトフレーム等の表示装置に画像を出力して表示させることが可能な電子機器、当該電子機器における画像出力方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、紙媒体に印刷された写真を鑑賞するためのフォトフレーム(写真立て)に模して、デジタル画像を表示可能なデジタルフォトフレームが存在する。デジタルフォトフレームに関する先行文献としては以下のものが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−045139号公報
【特許文献2】特開2000−312635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のデジタルフォトフレームは、例えば自身に装着されたメモリカード等の記録媒体から、デジタルカメラ等で撮影された静止画像をランダムに読み出して、単にスライドショーするのが一般的である。したがって、デジタルフォトフレームは、デジタルカメラやコンピュータ等の機器を操作しなくても静止画像を表示できるということ以外の利点を有しない。またユーザは、デジタルフォトフレームにより表示される静止画像を鑑賞することで、例えば過去の出来事を思い出すことはできるが、それを現在または未来の生活と結びつけることはできない。
【0005】
一方、例えばユーザがデジタルビデオカメラ等で撮影した動画像は、撮影後に一回鑑賞されると、それ以後は、特別なことが無い限り鑑賞されることはないため、せっかく撮影した動画像が無駄になっていた。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ビデオカメラ等で撮影された動画像を有効活用しながら、ユーザの現在または未来の生活に関連する静止画像をフォトフレームに表示させることが可能な電子機器、画像出力方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電子機器は、記憶部と、第1の通信部と、制御部とを有する。上記記憶部は、動画像と、所定の日時情報とを記憶する。上記第1の通信部は、デジタルフォトフレームと通信する。上記制御部は、上記動画像から所定の特徴を抽出し、当該抽出された特徴を基に第1の静止画像を抽出し、上記第1の静止画像を表示させるために、前記第1の通信部により当該第1の静止画像を上記デジタルフォトフレームへ出力する。また当該制御部は、上記日時情報に対応する日時が到来したときに、当該日時情報に関連する第2の静止画像を取得し、上記第1の静止画像を上記第2の静止画像に変化させるために、上記第1の通信部により当該第2の静止画像を上記デジタルフォトフレームへ出力する。
この構成により、電子機器は、動画像から、特定のオブジェクトを含む第1の静止画像を抽出してデジタルフォトフレームに表示させることができるとともに、当該特定のオブジェクトに関連する日時に、当該第1の静止画像を第2の静止画像に変化させることができる。したがって電子機器は、フォトフレームの閲覧者に、動画像中の各シーンを静止画像として閲覧させるのみならず、特定の日時には、当該日時に関連する情報を思い起こさせ、ユーザの現在・未来の行動の指針とすることができる。
ここで動画像とは、例えばデジタルビデオカメラ等により撮影された動画像等であり、所定の特徴とは、例えばパン、チルト、ズーム等の動き特徴や、人物(顔)、動物、建物等のオブジェクトを示す特徴等である。電子機器とは、例えばデジタルビデオカメラ、記録再生装置、その他のAV機器、PC(Personal Computer)、携帯電話機等である。
【0008】
上記電子機器において、上記日時情報は、上記動画像に含まれ得る特定のオブジェクトに関連する日時情報であってもよい。また上記制御部は、上記動画像から上記特定のオブジェクトを認識して、当該特定のオブジェクトを含む静止画像を上記第2の静止画像として抽出してもよい。そして当該制御部は、当該特定のオブジェクトに関連する上記日時情報を基に、当該日時情報に対応する日時が到来したときに、上記第2の静止画像を上記第1の通信部により上記デジタルフォトフレームへ出力してもよい。
これにより電子機器は、動画像から抽出された第2の静止画像を、当該第2の静止画像中のオブジェクトに関連する日時にデジタルフォトフレームに表示させ、日時との関係で当該オブジェクトに関するイベントをユーザに思い出させることができる。例えば、オブジェクトが子供であり、日時情報として当該子供の誕生日が記憶されていれば、フォトフレームには、当該誕生日以外の日時には第1の静止画像として当該子供に関連しない画像がフォトフレームに表示されていても、当該日時が到来したときに、第2の静止画像としての子供の画像が表示される。したがってユーザは、当該日時に当該子供の画像を閲覧することで、子供の誕生日を思い出すことができる。
この場合、上記動画像は音声情報を有し、上記デジタルフォトフレームは当該音声情報を出力可能であってもよい。この場合上記制御部は、上記動画像から、上記抽出された第2の静止画像に含まれる特定のオブジェクトに関連する音声情報を抽出してもよい。そして当該制御部は、上記日時情報に対応する日時が到来したときに、当該抽出された音声情報を出力させるために、当該音声情報を上記デジタルフォトフレームへ出力してもよい。
これにより電子機器は、特定の日時に、当該特定の日時に関連する静止画像をフォトフレームに表示させるとともに、当該特定の日時に関連する音声(音楽)を出力させることができ、当該静止画像を、フォトフレーム上でユーザにより印象深く提供することができる。
【0009】
上記電子機器は、ネットワークに接続する第2の通信部をさらに具備してもよい。この場合上記日時情報は、一日のうちの所定時刻であってもよい。この場合上記制御部は、上記動画像から特定のオブジェクトを認識して、当該特定のオブジェクトを含む静止画像を上記第1の静止画像として抽出してもよい。そして上記制御部は、上記第1の静止画像に関連する関連情報を上記第2の通信部により上記ネットワーク上から検索及び受信し、上記所定時刻が到来したときに、当該受信された関連情報を、上記第2の静止画像として上記第1の通信部により上記デジタルフォトフレームへ出力してもよい。
これにより電子機器は、動画像から抽出した静止画像に含まれるオブジェクトを単にフォトフレーム上で閲覧させるのみならず、当該オブジェクトに関連する情報を、タイミングよく提供することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。例えばオブジェクトがユーザのペットである場合、ペットフードに関する情報を、例えば午後4時等、ユーザが買物に出かけるであろう時刻に表示させることができる。
【0010】
また上記制御部は、上記第1の静止画像に含まれる上記オブジェクトに関連し、かつ、上記検索を実行する時が属する日に限って入手可能な商品の広告情報を上記関連情報として検索してもよい。
これにより電子機器は、所定時刻に関連情報をフォトフレーム上で表示させることで、当該関連情報を基に、ユーザの毎日の生活習慣において採るべき行動を喚起したり、当該行動における指針を提供したりすることができる。例えば、ユーザが毎日午後4時にスーパーマーケットへ買物に行く場合、電子機器は、当該スーパーマーケットでその日に売り出される商品の広告(チラシ)を関連情報として検索して表示させることができる。
【0011】
本発明の他の形態に係る画像出力方法は、動画像と、所定の日時情報とを記憶することを含む。上記動画像からは、所定の特徴が抽出され、当該抽出された特徴を基に第1の静止画像が抽出される。当該抽出された第1の静止画像は、当該第1の静止画像を表示させるためにデジタルフォトフレームへ出力される。そして、上記日時情報に対応する日時が到来したときに、当該日時情報に関連する第2の静止画像が取得される。当該第2の静止画像は、上記第1の静止画像を上記第2の静止画像に変化させるために、上記デジタルフォトフレームへ出力される。
【0012】
本発明のまた別の形態に係るプログラムは、電子機器に、記憶ステップと、抽出ステップと、第1の出力ステップと、取得ステップと、第2の出力ステップとを有する。上記記憶ステップは、動画像と、所定の日時情報とを記憶する。上記抽出ステップは、上記動画像から所定の特徴を抽出し、当該抽出された特徴を基に第1の静止画像を抽出する。上記第1の出力ステップは、上記抽出された第1の静止画像を表示させるために、当該第1の静止画像をデジタルフォトフレームへ出力する。上記取得ステップは、上記日時情報に対応する日時が到来したときに、当該日時情報に関連する第2の静止画像を取得する。上記第2の出力ステップは、上記第1の静止画像を上記第2の静止画像に変化させるために、当該第2の静止画像を上記デジタルフォトフレームへ出力する。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、ビデオカメラ等で撮影された動画像を有効活用しながら、ユーザの現在または未来の生活に関連する静止画像をフォトフレームに表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態における画像出力システムの概要を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るPVRのハードウェア構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るPVRの上記特徴抽出部の構成を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るPVRのオブジェクト認識処理の様子を概念的に示した図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るPVRの静止画像出力処理の流れを示したフローチャートである。
【図6】本発明の第1の変形例におけるPVRの静止画像出力処理の流れを示したフローチャートである。
【図7】本発明の第1の変形例におけるPVRの静止画像変更処理の具体的な処理の流れを示したフローチャートである。
【図8】本発明の第1の変形例における静止画像変更処理の様子を概念的に示した図である。
【図9】本発明の第2の変形例におけるPVRの静止画像出力処理の流れを示したフローチャートである。
【図10】本発明の第2の変形例におけるPVRの静止画像出力処理の具体的な処理の流れを示したフローチャートである。
【図11】本発明の第2の変形例におけるPVRの静止画像変更処理の具体的な処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0016】
[PVRの概要]
図1は、本発明の一実施形態における画像出力システムの概要を示す図である。
同図に示すように、PVR(Personal Video Recorder)100は、フォトフレーム200、ビデオカメラ300、携帯端末400と有線または無線により通信可能であり、また例えばインターネット等のネットワーク50にも接続可能である。
【0017】
PVR100は、ビデオカメラ300に記憶された、ユーザが撮影した動画像コンテンツをビデオカメラ300から受信して記憶している。またPVR100は、当該動画像コンテンツに含まれるタイムコードも日時情報として記憶している。さらにPVR100は、携帯端末からユーザのスケジュール情報を受信し、当該スケジュール情報を日時情報として記憶している。
【0018】
PVR100は、当該動画像コンテンツから静止画像を抽出し、当該静止画像をデジタルフォトフレーム200へ出力し表示させる。またPVR100は、上記日時情報を基に、デジタルフォトフレーム200において表示された静止画像を他の静止画像へと変化させることが可能である。当該他の静止画像には、ネットワーク50を介して受信されるものも含まれる。さらにPVR100は、静止画像とともに、音声情報もデジタルフォトフレーム200へ送信し出力させることが可能である。
【0019】
デジタルフォトフレーム200は、フレーム201、LCD(Liquid Crystal Display)202及び図示しないUSB(Universal Serial Bus)インタフェース、無線LAN、Bluetooth(登録商標)等の通信インタフェースを有する。デジタルフォトフレーム200(以下、単にフォトフレーム200ともいう)は、当該通信インタフェースにより、PVR100から出力された静止画像を受信し、当該静止画像を上記LCD202により表示することが可能である。またデジタルフォトフレーム200は、図示しないスピーカを有し、同様にPVR100から受信した音声情報を出力することも可能である。
【0020】
[PVRのハードウェア構成]
図2は、上記PVR100のハードウェア構成を示す図である。
同図に示すように、このPVR100は、デジタルチューナ1、復調部2、デマルチプレクサ3、デコーダ4、記録再生部5、HDD(Hard Disk Drive)8、光ディスクドライブ9、通信部11を有する。またPVR100は、CPU(Central Processing Unit)12、フラッシュメモリ13、RAM(Random Access Memory)14を有する。さらにPVR100は、操作入力部15、グラフィック制御部16、映像D/A(Digital/Analog)コンバータ17、音声D/A(Digital/Analog)コンバータ18、無線インタフェース(I/F)19、外部インタフェース20及び特徴抽出部21を有する。
【0021】
デジタルチューナ1は、CPU12の制御に従って、アンテナ30を介してデジタル放送の特定のチャンネルを選局して、番組のデータを含む放送信号を受信する。復調部2は、変調された当該放送信号を復調する。
【0022】
デマルチプレクサ3は、多重化された放送信号を、映像信号と音声信号とに分離し、デコーダ4へ供給する。またデマルチプレクサ3は、分離した各信号を、特徴抽出部21へも供給可能である。デコーダ4は、デマルチプレクサ3で分離された映像信号及び音声信号をそれぞれデコードする。デコードされた各信号は記録再生部5へ供給される。
【0023】
記録再生部5は、記録部6及び再生部7を有する。記録部6は、デコーダ4によりデコードされ入力された映像信号及び音声信号を一時的に蓄積して、タイミングやデータ量を制御しながらHDD8や光ディスクドライブ9に出力して記録させる。また記録部6は、HDD8に記録されたコンテンツを読み出して光ディスクドライブ9に出力し、光ディスク10に記録させることも可能である。再生部7は、HDD8や光ディスク10に記録された映像コンテンツの映像信号及び音声信号を読み出し、タイミングやデータ量を制御しながらデコーダ4へ出力して再生させる。
【0024】
HDD8は、デジタルチューナ1を介して受信した番組や、通信部11によりインターネット等のネットワーク50を介して受信される種々のコンテンツを内蔵のハードディスクに記憶する。またHDD8は、上記デジタルカメラ300や携帯端末400等から、外部インタフェース20等を介して入力した上記動画像コンテンツ及び上記日時情報も記憶する。日時情報としては、例えば、特定の人物に関するイベント(誕生日、記念日等)や、ユーザが経験した過去の出来事(旅行、結婚式等)の日付等がある。この日時情報は、上記イベントや出来事を識別する情報とそれぞれ対応付けられて記憶される。さらにHDD8は、動画像コンテンツから特定のオブジェクト(例えば顔)を認識するための学習用データも記憶する。これらの記憶されたコンテンツが再生される際には、HDD8は、これらのデータを上記ハードディスクから読み出し、記録再生部5へ出力する。
【0025】
またHDD8は、アプリケーション等の各種プログラム、その他のデータ等を記憶する場合もある。これらのプログラムやデータは、それらの実行時及び参照時に、CPU12の指令によりHDD8から読み出され、RAM14へ展開される。
【0026】
光ディスクドライブ9は、上記HDD8と同様に、当該装着された光ディスク10に上記番組コンテンツ等の各種データを記録し、また記録されたデータを読み出すことが可能である。また上記各種プログラムは、これら光ディスク10等の可般性の記録媒体に記録され、光ディスクドライブ9によりPVR100にインストールされてもよい。
【0027】
通信部11は、上記ネットワーク50に接続してTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等のプロトコルによりネットワーク50上の他の装置とデータのやり取りを行うためのネットワークインタフェースである。通信部11により受信されたデータが多重化されている場合、デマルチプレクサ3に供給される。また受信されたデータのうち少なくとも一部は、必要に応じて特徴抽出部21にも供給される。
【0028】
無線インタフェース19は、例えば無線LAN、Bluetooth(登録商標)等の無線通信規格に準じたモジュールを有し、フォトフレーム200へ無線により静止画像や音声情報を送信可能である。
【0029】
外部インタフェース20は、例えばUSBインタフェース等からなり、上記ビデオカメラ300から動画像コンテンツを受信したり、携帯端末400からスケジュール情報を受信したりする。当該動画像コンテンツやスケジュール情報は、上記無線インタフェース19を介してビデオカメラ300及び携帯端末400から受信されても構わない。
【0030】
CPU12は、必要に応じてRAM14等にアクセスし、記録再生部5によるデータの記録及び再生処理等、PVR100の各ブロックの処理を統括的に制御する。
【0031】
フラッシュメモリ13は、例えばNAND型のものであり、CPU12に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。またフラッシュメモリ13は、動画像コンテンツからの静止画像及び音声情報の抽出処理及びフォトフレーム200へ出力する静止画像及び音声情報の変更処理等に用いるプログラム、その他の各種プログラム、上記EPGデータ等の各種データを記憶する。
【0032】
RAM14は、CPU12の作業用領域等として用いられ、上記静止画像及び音声情報の抽出処理や変更処理の最中に、OSやプログラム、処理データ等を一時的に保持するメモリである。
【0033】
操作入力部15は、例えば複数のキーを有するリモートコントローラ22(以下、リモコン22と称する)から、ユーザの操作による各種設定値や指令を入力してCPU12へ出力する。もちろん、操作入力部15は、リモコン22によらずに、PVR100に接続されたキーボードやマウス、PVR100に実装されたスイッチ等で構成されていても構わない。
【0034】
グラフィック制御部16は、デコーダ4から出力された映像信号やCPU12から出力されるその他の映像データにOSD(On Screen Display)処理等のグラフィック処理を施し、例えばテレビジョン装置(TV)等の表示装置に表示させるための映像信号を生成する。
【0035】
映像D/Aコンバータ17は、上記グラフィック制御部16から入力されたデジタル映像信号をアナログ映像信号に変換して、表示装置へ出力する。
【0036】
音声D/Aコンバータ18は、上記デコーダ4から入力されたデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換して、TV等へ出力する。
【0037】
特徴抽出部21は、上記ビデオカメラ300から受信して記憶した動画像コンテンツから、所定の映像特徴及び音声特徴を抽出し、当該各特徴を基に、フォトフレーム200へ出力するための静止画像及び音声情報を抽出する。所定の映像特徴とは、例えばパン、チルト、ズーム等の動き特徴や、人物(顔)、動物、建物等のオブジェクトを示す特徴等である。所定の音声特徴とは、例えば人の声を示す特徴、より具体的には音声パワーの継続時間を示す特徴等である。
【0038】
[特徴抽出部の構成]
図3は、PVR100の上記特徴抽出部21の構成を示した図である。
同図に示すように、特徴抽出部21は、画像に関する処理を行うブロックとして、キーフレーム抽出部211、画像特徴検出部212及び画像メモリ213を有する。また特徴抽出部21は、音声に関する処理を行うブロックとして、音声特徴抽出部214、音声特徴検出部215及び音声メモリ216を有する。
【0039】
ユーザは、例えばリモコン22により、PVR100の各動作モード(放送番組視聴モード、録画番組視聴モード等)のうち、PVR100に記憶された動画像コンテンツから抽出される静止画像をフォトフレーム200に表示するモードを選択する。当該モード選択操作が入力されると、操作入力部15を介して当該モード選択情報がCPU12へ伝えられ、動画像コンテンツからの特徴抽出処理が開始される。
【0040】
CPU12は、HDD8に記憶されたコンテンツのうち、ビデオカメラ300から転送された動画像コンテンツを特徴抽出部21へ入力する。当該動画像コンテンツのうち画像データは、キーフレーム抽出部211及び画像特徴検出部212へ入力される。
【0041】
画像特徴検出部212は、動画像コンテンツから、例えばパン、チルト、ズーム等のカメラ特徴や、オブジェクト(顔等)等の画像特徴を検出し、その結果をCPU12へ伝える。CPU12は、当該検出結果を基に、動画像コンテンツから、画像特徴が抽出されたフレームをキーフレームとして抽出するようにキーフレーム抽出部211を制御する。抽出されたキーフレームは、画像メモリ213へ蓄積され、後述の処理によりフォトフレーム200へ出力される。
【0042】
ここで、カメラ特徴やオブジェクトが画像特徴として抽出されるのは、カメラ特徴区間はユーザが意図してカメラを操作して撮影した区間であるため、ユーザにとって重要なシーンであると考えられ、また顔等のオブジェクトはユーザの注目の的となりやすいためである。PVR100は、これらの特徴を含む静止画像がフォトフレーム200へ出力し表示させることで、ユーザにとって印象の強い画像を閲覧させることができる。
【0043】
音声特徴検出部215は、動画像コンテンツの音声データのうち、例えば上記キーフレームの前後区間の音声であって、所定レベル以上のパワーを有する音声を音声特徴として検出し、検出結果をCPU12へ伝える。CPU12は、当該検出結果を基に、動画像コンテンツから、音声特徴が検出された区間の音声データを音声特徴区間データとして抽出するように音声特徴抽出部214を制御する。抽出された音声特徴区間データは音声メモリ216へ蓄積され、後述の処理によりフォトフレーム200へ出力される。
【0044】
[PVRの動作]
次に、以上のように構成されたPVR100の動作について説明する。以降の説明においては、PVR100のCPU12を主な動作主体として説明する。しかし、この動作は、上記特徴抽出部21や、CPU12の制御下において実行されるプログラムとも協働して行われる。
【0045】
(オブジェクト判別処理)
まず、本実施形態においてフォトフレーム200に表示される静止画像を変化させる上で必要となるオブジェクト認識処理について説明する。図4は、当該オブジェクト認識処理の様子を概念的に示した図である。
【0046】
同図に示すように、PVR100のHDD8には、学習用データとして様々なオブジェクトを示す静止画像が記憶されている。本実施形態においては、デジタルカメラ300で撮影される動画像は家庭内のものであることを想定し、例えばユーザの家族やペット(例えば赤ちゃん、犬、長女、母親、父親等)を示す画像が学習用データとして記憶される。特徴抽出部21は、当該学習用データから、例えばエッジ、色、テクスチャ等の特徴量を抽出して多次元ベクトル化し、当該特徴ベクトルを基に、統計的機械学習により、判別関数を生成する。生成された判別関数は、例えばHDD8やフラッシュメモリ13等に記憶され、動画像コンテンツからのオブジェクト検出の際に必要な判別分析処理に用いられる。例えば、動画像コンテンツに含まれる未知の画像データから抽出した特徴データに基づくが判別関数に入力されることで、当該未知のオブジェクトが既知のオブジェクト(同図では犬)であると判別され、その結果が出力される。
【0047】
また、判別関数を用いた判別分析処理の代わりに、例えばサポートベクターマシン(SVM)、Ada-boost、ニューラルネットワーク等の機械学習的な手法を用いた判別分析処理が実行されてもよい。この場合、判別関数の代わりに、その判別処理を実行する処理モジュールがPVR100に組み込まれる。
【0048】
オブジェクト全体ではなく、例えば人間の顔を認識する場合は、特徴抽出部21は、例えば顔の各パーツの位置関係に応じた特徴フィルター、輝度分布情報、肌色情報等を用いて顔特徴データを抽出して特徴ベクトルを生成する。
【0049】
(フォトフレームへの静止画像出力処理)
次に、PVR100によるフォトフレームへの静止画像出力処理について説明する。図5は、当該静止画像出力処理の流れを示したフローチャートである。
【0050】
同図に示すように、まずPVR100のCPU12は、ビデオカメラ300から入力された動画像コンテンツから、映像特徴及び音声特徴を抽出する(ステップ41)。映像特徴抽出処理により、キーフレームが検出された場合(ステップ42のYes)、CPU12は、当該キーフレームを抽出する(ステップ43)。当該キーフレームとしては、パン、チルト、ズーム等のカメラ特徴を有するフレームや、上記判別関数を基に認識されたオブジェクトを含むフレームが抽出される。当該抽出処理は、例えばユーザが上記モード選択を行った場合に開始される。
【0051】
カメラ特徴を認識するため、特徴抽出部21は、例えば、複数のフレーム間で各画素についてブロックマッチング処理を行うことで動きベクトルを検出し、当該動きベクトルを基に重回帰分析によりアフィン係数を算出する。そして特徴抽出部21は、当該アフィン係数がパン、チルト、ズームのいずれの特徴を示しているかを、例えば各カメラ特徴に応じた閾値により判断して、カメラ特徴の有無を検出する。
【0052】
またCPU12は、当該キーフレームが抽出された区間の音声データのうち、例えば人の声が含まれる区間を音声特徴区間データとして抽出する。動画像データに含まれる音声区間のうち、人の声には、子音、母音、息継ぎ等が含まれるため、音楽等の声以外の音声と比べて、所定パワー以上の継続区間が短いという特徴がある。この特徴を利用して、特徴抽出部21は例えば、時間に関する閾値を設定し、所定パワー以上の平均継続時間長が当該閾値よりも小さい場合には、その区間は声区間とし、当該閾値よりも大きい場合には、その区間は非声区間であると判定する。
【0053】
続いてCPU12は、上記抽出されたキーフレームを上記画像メモリ213へ保存し、また上記抽出された音声特徴区間データを上記音声メモリ216へ保存する(ステップ44)。このとき、保存されるキーフレームに含まれるオブジェクト(人)を識別する情報も合わせて保存される。
【0054】
CPU12は、当該特徴抽出・メモリ処理を、例えばビデオカメラ300から入力した全ての動画像コンテンツについて繰り返す(ステップ45)。
【0055】
続いてCPU12は、上記メモリされたキーフレームをフォトフレーム200へ出力し、当該フォトフレーム200での画像表示処理を開始させる(ステップ46)。例えばCPU12は、上記抽出されたキーフレームを、抽出された特徴に応じて優先順位をつけて順次所定間隔でフォトフレーム200へ出力する。所定間隔は例えば30秒であるが、これに限られない。フォトフレーム200は、当該キーフレームを、当該時間間隔毎に表示する。優先順位は、例えば、(1)ズーム、(2)顔、(3)パン、(4)チルトの順に設定されてもよい。
【0056】
続いてCPU12は、HDD8等から、上記日時(年も含む)情報を取得し(ステップ47)、当該日時情報と、内蔵クロックが示す現在の日時とを比較する(ステップ48)。そしてCPU12は、現在の日時が、上記記憶された日時情報に対応する特定の日時が到来したと判断した場合(ステップ48のYes)、当該日時情報に関連する静止画像を取得する。当該関連する静止画像は、例えば、上記キーフレームとして抽出されたフレームのうち、当該到来した日時に対応する日時情報に関連するオブジェクトを含むフレームである。CPU12は、当該日時情報に関連するフレームをフォトフレーム200へ出力し、それまで表示されたフレームを当該新たなフレームへと変更させる(ステップ49)。またこのとき、当該新たなフレームに関連する音声情報があれば、CPU12は、当該音声情報も出力する。
【0057】
例えば、上記記憶された日時情報がユーザの子供の誕生日であった場合、CPU12は、当該子供の誕生日が到来したときに、当該子供の画像を含むフレームを画像メモリ213から抽出して出力し、それまでのフレームに替わってフォトフレーム200に表示させる。これによりユーザは、その日が子供の誕生日であることを認識し、例えばプレゼントや特別な食事を用意するといった計画を立てることができる。このとき、CPU12は、例えば楽曲"Happy Birthday"の音声情報をフォトフレーム200へ出力し再生させてもよい。これにより誕生日の雰囲気がより盛り上がることになる。
【0058】
また、上記記憶された日時情報が、ユーザ自身の結婚記念日であった場合、CPU12は、当該記念日が到来したときに、ユーザ自身と配偶者が含まれるフレームを抽出してフォトフレーム200へ出力してもよい。これによりユーザは、当該記念日を認識して、何らかの準備をすることはもちろん、例えばその日の食卓等でフォトフレーム200を閲覧しながら思い出に浸ることができる。
【0059】
CPU12は、以上の処理を、ユーザにより処理終了が指示されるまでの間、上記記憶された日時情報に対応する日時が到来するたびに繰り返す。
【0060】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、ビデオカメラ等で撮影された動画像を有効活用しながら、ユーザの現在または未来の生活に関連する静止画像をフォトフレームに表示させることができる。
【0061】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0062】
(変形例1)
上述の実施形態においては、フォトフレーム200で表示される静止画像の変更にあたり、動画像コンテンツから抽出されたキーフレームのうち、HDD8に記憶された日時情報に関連するキーフレームが出力された。しかし、PVR100は、例えば、それまでフォトフレーム200で表示されていたキーフレームに関連する情報を外部から取得して、当該取得した関連情報を新たな静止画像としてフォトフレーム200へ出力して表示させることもできる。以下、この場合のPVR100の具体的処理について説明する。
【0063】
図6は、本変形例におけるPVR100の静止画像出力処理の流れを示したフローチャートである。以下では、PVR100によるフォトフレーム200への音声情報の出力処理については説明を省略するが、音声情報についても上記実施形態と同様にキーフレームから抽出され、フォトフレーム200へ出力されるものとする。
【0064】
同図に示すように、まずCPU12は、動画像コンテンツからのキーフレーム検出にあたり、検出フラグk(n)を0に初期設定する(ステップ61)。ここでnは、0≦n≦kmaxである。
【0065】
続いてCPU12は、キーフレームの検出数を示すカウンタmを0に設定する(ステップ62)。続いてCPU12は、上述の実施形態と同様に、動画像コンテンツから、フレーム毎に、カメラ特徴やオブジェクト特徴等の画像特徴を抽出する(ステップ63)。
【0066】
続いてCPU12は、当該特徴抽出処理により、当該処理対象のフレームがキーフレームであるか否かを判断し(ステップ64)、当該フレームがキーフレームである場合(Yes)には、m番目のフレームについての上記検出フラグをk(m)=1に設定した上で(ステップ65)、mをインクリメントする(ステップ66)。
【0067】
そしてCPU12は、当該キーフレームを抽出して(ステップ67)、上記画像メモリ213へ保存する(ステップ68)。CPU12は、以上の処理を、ビデオカメラ300から取り込んだ全ての動画像コンテンツの全てのフレームについて繰り返す(ステップ69)。
【0068】
当該キーフレーム抽出処理が終了すると(ステップ69のYes)、CPU12は、当該キーフレームのフォトフレーム200への出力処理を実行する。
【0069】
まずCPU12は、当該キーフレーム出力処理のカウンタnを0に初期設定する(ステップ70)。続いてCPU12は、上記抽出されたキーフレームを、例えば上記実施形態における優先順位に従って、順次フォトフレームへ出力し表示させる処理を開始する(ステップ71)。
【0070】
続いてCPU12は、HDD8等から、上記日時(年も含む)情報を取得し(ステップ72)、当該日時情報と、内蔵クロックが示す現在の日時とを比較する(ステップ73)。そしてCPU12は、現在の日時が、上記記憶された日時情報に対応する特定の日時が到来したと判断した場合(ステップ73のYes)、それまでフォトフレーム200に表示されていた画像を変更する処理を実行する(ステップ74)。この場合における日時情報は、例えば、ユーザが毎日買物に出かける時間等、ユーザの習慣的な行動が開始されるであろう日時(時刻)である。
【0071】
図7は、当該画像変更処理の具体的な流れを示したフローチャートである。同図に示すように、CPU12は、例えば上記買物等の参考になるスーパーマーケットのチラシ等の生活情報とともに、キーフレームk(n%m)に関連する関連情報を、通信部11によりネットワーク50上から検索する(ステップ731)。
【0072】
ここでCPU12は、mod m(モジュロm)の演算処理により、キーフレーム出力処理のカウンタnがオーバーフローするのを防いでいる。すなわち、当該モジュロ演算の結果は、nがmで割り切れる場合は0、割り切れない場合はその余りとなるため、キーフレームが検出された数(m)だけ、当該キーフレームの関連情報の検索処理及びその後の出力(表示)処理が繰り返されることとなる。
【0073】
CPU12は、関連情報が存在する場合(ステップ732のYes)、例えば上記チラシ等の生活情報に続いて、当該関連情報を表示し(ステップ733)、存在しない場合(No)、現状のキーフレーム表示を維持する(ステップ734)。当該関連情報は、上記日時情報に関連し、かつ、それまでフォトフレーム200で表示されていたキーフレームに関連する情報である。
【0074】
当該検索においては、例えばそれまでフォトフレーム200に表示されていたキーフレームに含まれるオブジェクト名がキーワードとして検索される。この検索にあたり、CPU12は、上記キーフレーム抽出の際、当該オブジェクト名を記憶する。またCPU12は、当該検索エンジンとして利用するウェブサイトのURL等も記憶している。またCPU12は、キーワードによらずに、当該オブジェクトを含むキーフレームそのものをネットワーク50上の検索エンジンへ送信して、画像検索により関連情報を取得してもよい。
【0075】
CPU12は、以上の処理を、上記カウンタnにしたがってキーフレームの数だけ繰り返し(ステップ76)、ユーザから表示終了指示があった場合(ステップ75のYes)には処理を終了する。
【0076】
図8は、当該画像変更処理としての関連情報の表示処理を概念的に示した図である。同図に示すように、例えばキーフレームとして赤ん坊を含むフレームが抽出され表示された場合、CPU12は、上記食料品のチラシ等の生活情報に加えて、当該フレームの関連情報として、例えばオムツ等のベビー用品に関する広告情報(特売情報)を検索して表示させる。またキーフレームとしてペットの犬を含むフレームが抽出され表示された場合、CPU12は、関連情報として、ペットフードに関する広告情報を検索して表示させる。さらに、CPU12は、広告情報のみならず、当該犬の新たな散歩コース設定の参考となるような地域情報(地図情報)を検索して表示させてもよい。
【0077】
またCPU12は、例えば12:00、15:00等の定時刻が到来した場合には、キーフレームに替えて時計の画像を表示させてもよい。当該時計の画像は予め例えばHDD8等に保存されている。
【0078】
上記生活情報及び関連情報が所定時間または所定回数表示された後、CPU12は、再びキーフレームの表示処理へと戻る。
【0079】
以上の処理により、PVR100は、動画像コンテンツから抽出したキーフレームを単にフォトフレーム上で閲覧させるのみならず、当該キーフレームに含まれるオブジェクトの関連情報を、ユーザが普段買物へ行く時間等、適切なタイミングで提供できる。したがってユーザは当該関連情報を参考にして、買物等のその後の行動を効率よく実行することができる。
【0080】
(変形例2)
上記変形例1においては、記憶された日時情報に対応する特定の日時が到来したときに各キーフレームの関連情報が検索され、それらが同じ時間帯にキーフレーム毎に繰り返し表示された。しかし、本変形例では、PVR100は、いずれかのキーフレームの関連情報が存在するか否かを定期的に確認し、当該確認時において関連情報が存在する場合には、当該関連情報を表示することとしている。図9は、本変形例におけるPVR100の画像変更処理の流れを示したフローチャートである。
【0081】
同図に示すように、本変形例におけるPVR100の処理は、ステップ91及び94の具体的処理を除いて上記変形例1と同様である。図10は当該ステップ91の具体的処理の流れを示した図であり、図11は当該ステップ94の具体的処理の流れを示したフローチャートである。
【0082】
図10に示すように、CPU12は、フォトフレーム200へのフレーム出力処理の開始時に、抽出されたキーフレームの数に応じた関連情報の検出処理のカウンタtを0に初期設定し、また関連情報の検出フラグfを0に設定する(ステップ911)。
続いてCPU12は、t番目のキーフレームk(t)について関連情報を検索し(ステップ912)、関連情報が存在する場合(ステップ913のYes)には、上記検出フラグfを1に設定する(ステップ914)。その上でCPU12は、当該関連情報が検索されたキーフレームk(t)をフォトフレーム200へ出力し表示させる(ステップ915)。
一方、関連情報が存在しなかった場合(ステップ913のNo)、CPU12は、カウンタtをインクリメントし(ステップ916)、tが抽出キーフレームの総数m未満であれば(ステップ917のNo)、次のキーフレームについての関連情報を検索する(ステップ912)。またt>mである場合(ステップ917のYes)には、抽出キーフレームを、上記モジュロ演算により順次繰り返し表示する(ステップ918)。
【0083】
図11に示すように、CPU12は、特定の定期的な日時が到来したときに(ステップ93)、そのときに表示されているキーフレームについて関連情報が存在するか(検出フラグがオンか否か)を判断し(ステップ941)、存在する場合(Yes)には当該関連情報を表示し(ステップ942)、存在しない場合(No)にはそれまでのキーフレームの表示を維持する(ステップ943)。
【0084】
以上の処理により、キーフレームの関連情報の有無が定期的に確認され、関連情報が存在する場合にはその都度表示されるため、ユーザは、いずれかのキーフレームについて常に最新の関連情報を閲覧することができる。
【0085】
[その他]
上述の実施形態においては、本発明をPVR100に適用した例を示した。しかし、本発明は、PVRに限らず、例えばPC、携帯電話機、その他のAV機器等、動画像コンテンツを記憶可能な装置であればいかなる電子機器にも適用可能である。また、上記ビデオカメラ300から、PVR100等の他の機器を介さずに直接フォトフレーム200へ静止画像が出力されてもよい。さらに、ユーザが撮影した動画像コンテンツのみならず、例えば放送番組等の動画像コンテンツからキーフレームが抽出されてフォトフレーム200へ出力されてもよい。
【0086】
上述の実施形態においては、画像変更処理によりフォトフレームに出力される関連情報は、商品の広告情報等であったが、例えば、キーフレームに関連するニュース情報、番組情報等、その他の関連情報が検索され出力されてもよい。これによりユーザはその後の行動の指針を得ることができる。
【0087】
上述の実施形態においては、キーフレームとは異なる画像を出力することで画像変更処理が実行されたが、例えば、特定時刻が到来したときに、当該キーフレームが拡大または縮小される等、何らかの変化を与えることで画像変更処理を実行してもよい。これによっても、ユーザは当該キーフレームに関する何らかのイベントや予定等を思い出すことができる。
【符号の説明】
【0088】
11…通信部
12…CPU
19…無線インタフェース
20…外部インタフェース
21…特徴抽出部
50…ネットワーク
100…PVR
200…デジタルフォトフレーム
211…キーフレーム抽出部
212…画像特徴検出部
213…画像メモリ
214…音声特徴抽出部
215…音声特徴検出部
216…音声メモリ
300…ビデオカメラ
300…デジタルカメラ
400…携帯端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画像と、所定の日時情報とを記憶する記憶部と、
デジタルフォトフレームと通信する第1の通信部と、
前記動画像から所定の特徴を抽出し、当該抽出された特徴を基に第1の静止画像を抽出し、前記第1の静止画像を表示させるために、前記第1の通信部により当該第1の静止画像を前記デジタルフォトフレームへ出力し、前記日時情報に対応する日時が到来したときに、当該日時情報に関連する第2の静止画像を取得し、前記第1の静止画像を前記第2の静止画像に変化させるために、前記第1の通信部により当該第2の静止画像を前記デジタルフォトフレームへ出力する制御部と
を具備する電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記日時情報は、前記動画像に含まれ得る特定のオブジェクトに関連する日時情報であり、
前記制御部は、前記動画像から前記特定のオブジェクトを認識して、当該特定のオブジェクトを含む静止画像を前記第2の静止画像として抽出し、当該特定のオブジェクトに関連する前記日時情報を基に、当該日時情報に対応する日時が到来したときに、前記第2の静止画像を前記第1の通信部により前記デジタルフォトフレームへ出力する
電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記動画像は音声情報を有し、
前記デジタルフォトフレームは前記音声情報を出力可能であり、
前記制御部は、前記動画像から、前記抽出された第2の静止画像に含まれる特定のオブジェクトに関連する音声情報を抽出し、前記日時情報に対応する日時が到来したときに、当該抽出された音声情報を出力させるために、当該音声情報を前記デジタルフォトフレームへ出力する
電子機器。
【請求項4】
請求項1に記載の電子機器であって、
ネットワークに接続する第2の通信部をさらに具備し、
前記日時情報は、一日のうちの所定時刻であり、
前記制御部は、前記動画像から特定のオブジェクトを認識して、当該特定のオブジェクトを含む静止画像を前記第1の静止画像として抽出し、前記第1の静止画像に関連する関連情報を前記第2の通信部により前記ネットワーク上から検索及び受信し、前記所定時刻が到来したときに、当該受信された関連情報を、前記第2の静止画像として前記第1の通信部により前記デジタルフォトフレームへ出力する
電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記制御部は、前記第1の静止画像に含まれる前記オブジェクトに関連し、かつ、前記検索を実行する時が属する日に限って入手可能な商品の広告情報を前記関連情報として検索する
電子機器。
【請求項6】
動画像と、所定の日時情報とを記憶し、
前記動画像から所定の特徴を抽出し、当該抽出された特徴を基に第1の静止画像を抽出し、
前記抽出された第1の静止画像を表示させるために、当該第1の静止画像をデジタルフォトフレームへ出力し、
前記日時情報に対応する日時が到来したときに、当該日時情報に関連する第2の静止画像を取得し、
前記第1の静止画像を前記第2の静止画像に変化させるために、当該第2の静止画像を前記デジタルフォトフレームへ出力する
画像出力方法。
【請求項7】
電子機器に、
動画像と、所定の日時情報とを記憶するステップと、
前記動画像から所定の特徴を抽出し、当該抽出された特徴を基に第1の静止画像を抽出するステップと、
前記抽出された第1の静止画像を表示させるために、当該第1の静止画像をデジタルフォトフレームへ出力するステップと、
前記日時情報に対応する日時が到来したときに、当該日時情報に関連する第2の静止画像を取得するステップと、
前記第1の静止画像を前記第2の静止画像に変化させるために、当該第2の静止画像を前記デジタルフォトフレームへ出力するステップと
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−10007(P2011−10007A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−150918(P2009−150918)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】