説明

電子機器、表示制御方法およびプログラム

【課題】複数の操作標識の選択操作を容易に行う。
【解決手段】表示部412には複数の操作標識が表示される。物体検出部411はその表示面に近接または接触する物体を検出する。選択モード決定部420は、検出された物体の面積と、閾値保持部430に保持されている閾値とを比較し、その面積がその閾値を超えている場合には複数選択モードを決定し、その面積がその閾値を超えていない場合には単数選択モードを決定する。選択部450は、表示部412に表示されている複数の操作標識のうちから、検出された物体の位置および大きさにより特定される選択領域に基づいて、決定された選択モードに従って操作標識を選択する。表示制御部470は、表示部412に表示されている複数の操作標識のうち、選択された操作標識について選択状態を示す表示形態に変更して表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特に、複数の操作標識を表示させ、その選択操作を受け付ける電子機器および表示制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人物等の被写体を撮像して画像を生成し、この画像を記録するデジタルスチルカメラ等の撮像装置が普及している。このように記録された各画像を撮像装置において再生する場合には、例えば、記録された各画像に対応するサムネイル画像をマトリクス状に並べて一覧表示し、この一覧表示されているサムネイル画像の中から所望の画像を選択して再生させることができる。また、これらのサムネイル画像の一覧表示をタッチパネルに表示し、この一覧表示されているサムネイル画像の中から所望の画像の表示領域を押下することにより、所望の画像を選択して再生させることが可能な撮像装置が提案されている。
【0003】
ここで、例えば、タッチパネル上に一覧表示されているサムネイル画像の中から複数の画像を選択し、この複数の画像を再生させる場合を考える。例えば、複数の画像を選択する場合には、選択すべき画像を押下する選択操作を繰り返し行うことが考えられる。しかしながら、選択対象となる画像が多数存在する場合には、選択対象となる画像の数だけ選択操作を繰り返す必要があるため、その選択操作が煩雑であるという問題がある。
【0004】
そこで、例えば、タッチパネル上に一覧表示されているサムネイル画像の中から、複数の画像に対応する領域をタッチペンの軌跡(閉曲線)で囲むことにより、複数の画像を選択することが可能な情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−66285号公報(図12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の従来技術によれば、複数の画像に対応する領域を閉曲線で囲むことにより、その閉曲線内部に存在する画像を選択状態とすることができるため、タッチペンのなぞる選択操作により複数の画像を選択することができる。
【0007】
しかしながら、例えば、携帯型の電子機器においては、タッチパネルのスペースが限られている場合が多いため、タッチペンのなぞる操作がし難いことも想定される。そこで、例えば、一度のタッチ操作等のように簡易的な操作により複数の画像を同時に選択することができれば便利である。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、操作標識の選択操作を容易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、操作入力を行うための複数の操作標識を表示面に表示して上記表示面に近接または接触する物体を検出する入出力部と、上記表示面における物体の検出状態に基づいて当該物体の検出による選択対象を複数の操作標識とする複数選択モードと当該物体の検出による選択対象を1つの操作標識とする単数選択モードとの何れかの選択モードを決定する選択モード決定部と、上記決定された選択モードおよび上記検出状態に基づいて上記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択する選択部と、上記表示面に表示されている複数の操作標識のうち上記選択された操作標識について選択状態を示す表示形態に変更して上記表示面に表示させる表示制御部とおよびその表示制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、表示面における物体の検出状態に基づいて選択モードを決定し、この決定された選択モードおよびその検出状態に基づいて表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択し、その選択された操作標識について選択状態を示す表示形態に変更して表示させるという作用をもたらす。
【0010】
また、この第1の側面において、上記入出力部は、上記表示面に近接または接触する物体の上記表示面における大きさを検出し、上記選択モード決定部は、上記検出された物体の上記表示面における大きさと基準値とを比較して当該比較結果に基づいて上記選択モードを決定するようにしてもよい。これにより、表示面に近接または接触する物体の表示面における大きさを検出し、この検出された物体の表示面における大きさと基準値とを比較し、この比較結果に基づいて選択モードを決定するという作用をもたらす。
【0011】
また、この第1の側面において、上記選択モード決定部は、上記表示面に近接または接触する物体が複数検出された場合には上記検出された各物体の上記表示面における大きさの加算値と基準値とを比較して当該比較結果に基づいて上記選択モードを決定するようにしてもよい。これにより、表示面に近接または接触する物体が複数検出された場合には、この検出された各物体の表示面における大きさの加算値と基準値とを比較し、この比較結果に基づいて選択モードを決定するという作用をもたらす。
【0012】
また、この第1の側面において、上記選択モード決定部は、上記検出された物体の上記表示面における大きさが上記基準値を超えている場合には上記複数選択モードを決定し、上記検出された物体の上記表示面における大きさが上記基準値を超えていない場合には上記単数選択モードを決定するようにしてもよい。これにより、検出された物体の表示面における大きさが基準値を超えている場合には複数選択モードを決定し、その大きさが基準値を超えていない場合には単数選択モードを決定するという作用をもたらす。
【0013】
また、この第1の側面において、上記入出力部は、上記表示面に近接または接触する物体の数を検出し、上記選択モード決定部は、上記検出された物体の数と基準値とを比較して当該比較結果に基づいて上記選択モードを決定するようにしてもよい。これにより、表示面に近接または接触する物体の数を検出し、この検出された物体の数と基準値とを比較し、この比較結果に基づいて選択モードを決定するという作用をもたらす。
【0014】
また、この第1の側面において、上記物体検出部は、上記表示面に近接または接触する物体の上記表示面における位置および大きさを検出し、上記選択部は、上記複数選択モードが決定された場合には上記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから上記検出された物体の上記表示面における位置および大きさにより特定される選択領域に基づいて操作標識を選択し、上記単数選択モードが決定された場合には上記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから上記検出された物体の上記表示面における位置により特定される操作標識を選択するようにしてもよい。これにより、表示面に近接または接触する物体の表示面における位置および大きさを検出し、複数選択モードが決定された場合には、その位置および大きさにより特定される選択領域に基づいて操作標識を選択し、単数選択モードが決定された場合には、その位置により特定される操作標識を選択するという作用をもたらす。
【0015】
また、この第1の側面において、上記選択部は、上記表示面に近接または接触する物体が複数検出された場合において上記複数選択モードが決定された場合には上記検出された各物体の上記表示面における位置および大きさにより特定される選択領域に基づいて操作標識を選択するようにしてもよい。これにより、表示面に近接または接触する物体が複数検出された場合において、複数選択モードが決定された場合には、検出された各物体の表示面における位置および大きさにより特定される選択領域に基づいて操作標識を選択するという作用をもたらす。
【0016】
また、この第1の側面において、上記選択部は、上記表示面に近接または接触する物体が検出される毎に上記操作標識の選択を行い、上記表示制御部は、上記表示面に表示されている複数の操作標識のうち新たに選択された操作標識と既に選択されている操作標識との全てについて上記選択状態を示す表示形態に変更して上記表示面に表示させるようにしてもよい。これにより、表示面に近接または接触する物体が検出される毎に操作標識の選択を行い、表示面に表示されている複数の操作標識のうち、新たに選択された操作標識と既に選択されている操作標識との全てについて、選択状態を示す表示形態に変更して表示させるという作用をもたらす。
【0017】
また、この第1の側面において、上記表示面に表示されている複数の操作標識を移動させる移動操作を受け付ける操作受付部をさらに具備し、上記表示制御部は、上記受け付けられた移動操作による移動後の上記表示面に表示される複数の操作標識のうち上記新たに選択された操作標識と上記既に選択されている操作標識との全てについて上記選択状態を示す表示形態に変更して上記表示面に表示させるようにしてもよい。これにより、受け付けられた移動操作による移動後の表示面に表示される複数の操作標識のうち、新たに選択された操作標識と既に選択されている操作標識との全てについて、選択状態を示す表示形態に変更して表示させるという作用をもたらす。
【0018】
また、この第1の側面において、上記表示制御部は、上記検出された物体の移動に応じて上記表示面に表示されている複数の操作標識を移動させ、当該移動後の上記表示面に表示される複数の操作標識のうち当該移動後の物体の検出状態に基づいて新たに選択された操作標識と既に選択されている操作標識との全てについて上記選択状態を示す表示形態に変更して上記表示面に表示させるようにしてもよい。これにより、検出された物体の移動に応じて表示面に表示されている複数の操作標識を移動させ、この移動後の表示面に表示される複数の操作標識のうち、その移動後の物体の検出状態に基づいて新たに選択された操作標識と既に選択されている操作標識との全てについて、選択状態を示す表示形態に変更して表示させるという作用をもたらす。
【0019】
また、この第1の側面において、上記選択部は、上記表示面に近接または接触する物体が検出された場合において選択対象となる操作標識が既に選択状態である場合には当該操作標識の選択を解除し、上記表示制御部は、上記表示面に表示されている複数の操作標識のうち上記選択が解除された操作標識について上記選択状態を示す表示形態から選択前の表示形態に変更して上記表示面に表示させるようにしてもよい。これにより、表示面に近接または接触する物体が検出された場合において、選択対象となる操作標識が既に選択状態である場合にはその操作標識の選択を解除し、表示面に表示されている複数の操作標識のうち、選択が解除された操作標識について、選択状態を示す表示形態から選択前の表示形態に変更して表示させるという作用をもたらす。
【0020】
また、この第1の側面において、コンテンツを出力させる出力制御部をさらに具備し、上記表示制御部は、上記コンテンツを表す標識として上記操作標識を表示させ、上記出力制御部は、上記選択された操作標識に対応するコンテンツを出力させるようにしてもよい。これにより、コンテンツを表す標識として操作標識を表示させ、選択された操作標識に対応するコンテンツを出力させるという作用をもたらす。
【0021】
また、この第1の側面において、上記コンテンツは画像コンテンツであり、上記表示制御部は、上記コンテンツを表す操作標識として当該コンテンツの代表画像を表示させるようにしてもよい。これにより、コンテンツを表す操作標識としてそのコンテンツの代表画像を表示させるという作用をもたらす。
【0022】
また、本発明の第2の側面は、操作入力を行うための複数の操作標識を表示面に表示して上記複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択するため上記表示面に近接または接触する物体を検出する入出力部と、上記表示面における物体の検出状態に基づいて当該物体の検出による選択対象を複数の操作標識とする複数選択モードと当該物体の検出による選択対象を1つの操作標識とする単数選択モードとの何れかの選択モードを決定する選択モード決定部とを具備する電子機器およびその表示制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、表示面における物体の検出状態に基づいて選択モードを決定し、この決定された選択モードおよびその物体の検出状態に基づいて表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択するという作用をもたらす。
【0023】
また、本発明の第3の側面は、操作入力を行うための複数の操作標識を表示面に表示して上記表示面に近接または接触する物体を検出する入出力部と、上記表示面における物体の検出状態が一定の基準を超えた場合には当該物体の検出による選択対象を複数の操作標識とし、上記検出状態が上記一定の基準を超えていない場合には当該物体の検出による選択対象を1つの操作標識として上記検出状態に基づいて上記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択する選択部と、上記表示面に表示されている複数の操作標識のうち上記選択された操作標識について選択状態を示す表示形態に変更して上記表示面に表示させる表示制御部とを具備する電子機器およびその表示制御方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、表示面における物体の検出状態が一定の基準を超えた場合には、その物体の検出による選択対象を複数の操作標識とし、その検出状態が一定の基準を超えていない場合には、その物体の検出による選択対象を1つの操作標識として、その検出状態に基づいて、表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択するという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、操作標識の選択操作を容易に行うことができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100の内部構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における入出力パネル200の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における入出力パネル200において検出される物体検出領域と、この物体検出領域に対応する物体検出情報との関係を概略的に示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260におけるコンテンツ選択画面の表示例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260における物体検出領域と、この物体検出領域に基づいて算出される選択領域との関係を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260における物体検出領域と、この物体検出領域に基づいて算出される選択領域との関係を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における選択方法および表示例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における選択方法および表示例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図18】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図20】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図24】本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第2の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図26】本発明の第2の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。
【図27】本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図28】本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順のうちの複数選択モード選択/解除処理を示すフローチャートである。
【図29】本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順のうちの単数選択モード選択/解除処理を示すフローチャートである。
【図30】本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図31】本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図32】本発明の第3の実施の形態における電子機器700の機能構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(操作標識の選択制御:一度の選択操作により複数の操作標識を同時に選択する例)
2.第2の実施の形態(操作標識の選択制御:一度の選択操作により複数の操作標識の選択状態を同時に解除する例)
3.第3の実施の形態(操作標識の選択制御:他の電子機器において一度の選択操作により複数の操作標識を同時に選択する例)
【0027】
<1.第1の実施の形態>
[撮像装置の内部構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100の内部構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、光学ユニット111と、ドライバ112と、撮像素子113と、タイミングジェネレータ114と、AFE(Analog Front End:アナログフロントエンド)回路115とを備える。また、撮像装置100は、カメラ信号処理回路120と、画像エンコーダ130と、記録部140と、マイクロコンピュータ150と、画像デコーダ160とを備える。また、撮像装置100は、操作部170と、LED(Light Emitting Diode)発光部180と、音声出力部190と、入出力パネル200とを備える。撮像装置100は、例えば、被写体を撮像して画像データを生成し、この画像データをコンテンツとして記録するデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ(例えば、カメラ一体型レコーダ)等の撮像装置により実現される。
【0028】
光学ユニット111は、被写体からの光を撮像素子113に集光するための複数のレンズ、これらのレンズを移動させてフォーカス合わせやズーミングを行うための駆動機構、シャッタ機構、アイリス機構等を備える。
【0029】
ドライバ112は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいて、光学ユニット111内の各機構の駆動を制御するドライバである。
【0030】
撮像素子113は、タイミングジェネレータ114から出力されたタイミング信号に基づいて駆動する固体撮像素子であり、被写体からの入射光を電気信号に変換し、この変換後の電気信号(画像信号)をAFE回路115に供給する。なお、撮像素子113として、例えば、CCD(Charge Coupled Device)型、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型等の固体撮像素子を用いることができる。
【0031】
タイミングジェネレータ114は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいてタイミング信号を生成するタイミングジェネレータであり、生成されたタイミング信号を撮像素子113に出力する。
【0032】
AFE回路115は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいて、撮像素子113から出力された画像信号に対して各種信号処理を施してデジタル画像データを生成するものであり、このデジタル画像データをカメラ信号処理回路120に出力する。すなわち、AFE回路115は、撮像素子113から出力された画像信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理によりS/N(Signal/Noise)比を良好に保つようにサンプルホールドを行う。そして、AGC(Auto Gain Control)処理により利得を制御し、A/D(Analog/Digital)変換処理を行うことによりデジタル画像データを生成する。
【0033】
カメラ信号処理回路120は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいて、AFE回路115から出力されたデジタル画像データに対する検波処理や画質補正処理を行うものである。そして、これらの処理が施された画像データを画像エンコーダ130および入出力パネル200に出力する。
【0034】
画像エンコーダ130は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいて、カメラ信号処理回路120から出力された画像データを圧縮符号化し、この圧縮符号化された符号化データを記録部140に出力するものである。例えば、静止画の記録指示が行われた際には、カメラ信号処理回路120により処理された1フレーム分の画像データが画像エンコーダ130に供給され、所定の符号化方式に従って画像エンコーダ130により圧縮符号化される。また、動画の記録指示が行われた際には、カメラ信号処理回路120により処理された画像データが画像エンコーダ130に連続的に供給され、所定の符号化方式に従って画像エンコーダ130により圧縮符号化される。
【0035】
記録部140は、画像エンコーダ130から出力された符号化データを静止画ファイルまたは動画ファイルとして記録する記録装置である。なお、記録部140として、例えば、磁気テープ、光ディスク等の可搬型記録媒体のドライブ装置、HDD(Hard Disk Drive)等を用いることができる。
【0036】
マイクロコンピュータ150は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを備え、このメモリに格納されている制御プログラムを実行するものである。すなわち、マイクロコンピュータ150は、撮像装置100を統括的に制御するものである。なお、マイクロコンピュータ150が備えるメモリは、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリである。また、マイクロコンピュータ150により実現される機能構成例については、図4を参照して詳細に説明する。
【0037】
画像デコーダ160は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいて、記録部140に記録されている画像データを所定の復号化方式により復号化するものである。そして、複合化された画像データが入出力パネル200およびマイクロコンピュータ150に出力される。
【0038】
操作部170は、ユーザにより行われた操作を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作内容に応じた制御信号をマイクロコンピュータ150に出力する。操作部170として、例えば、コンテンツ再生モード設定/解除ボタンや再生指示ボタン等が備えられる。コンテンツ再生モード設定/解除ボタンは、記録部140に記録されているコンテンツを再生させるコンテンツ再生モードの設定または解除を行うためのボタンである。例えば、コンテンツ再生モードが設定されると、再生対象となるコンテンツを選択するためのコンテンツ選択画面が入出力パネル200に表示される。また、再生指示ボタンは、入出力パネル200において選択されたコンテンツの再生開始を指示するボタンである。
【0039】
LED発光部180は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいて、撮像装置100の外装面に設けられているLEDを点灯させるものである。
【0040】
音声出力部190は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいて、各種の音声出力を行うものである。
【0041】
入出力パネル200は、マイクロコンピュータ150からの制御信号に基づいて各種画像を表示するとともに、入出力パネル200に近接または接触する物体を検出することによりユーザからの操作入力を受け付けるものである。また、入出力パネル200は、受け付けられた操作入力に応じた制御信号をマイクロコンピュータ150に出力する。入出力パネル200には、例えば、カメラ信号処理回路120から出力された画像データに対応する画像(いわゆる、カメラスルー画像)が表示される。また、入出力パネル200には、例えば、記録部140に記録されているコンテンツ(例えば、動画または静止画)が表示される。また、この表示対象となるコンテンツを選択するためのコンテンツ選択画面が入出力パネル200に表示される。このコンテンツ選択画面において近接または接触する物体を検出することにより、入出力パネル200がユーザからのコンテンツの選択操作を受け付ける。このコンテンツ選択画面および選択操作については、図5乃至図14等を参照して詳細に説明する。また、入出力パネル200の内部構成については、図2を参照して詳細に説明する。
【0042】
図2は、本発明の第1の実施の形態における入出力パネル200の内部構成例を示すブロック図である。入出力パネル200は、光センサ210と、受光信号処理部220と、画像処理部230と、物体検出情報生成部240と、表示信号処理部250と、表示パネル260とを備える。入出力パネル200は、例えば、光センサ方式のタッチパネルにより実現される。
【0043】
光センサ210は、外部から入射される光を受光し、この光の受光量に対応する受光信号を生成する光センサであり、生成された受光信号を受光信号処理部220に供給する。光センサ210は、例えば、表示パネル260の表示面全体に分布するように、表示パネル260に内蔵されて配置される。例えば、表示パネル260の表示素子(発光素子)である液晶素子と、光センサ210の受光素子(撮像素子)とのそれぞれをマトリクス状に配置する。このようにマトリクス状に配置する場合、例えば、受光素子の数と表示素子の数とが異なるように配置するようにしてもよい。例えば、受光素子を表示素子に対して間欠的に配置することができる。
【0044】
受光信号処理部220は、光センサ210から供給された受光信号に所定の信号処理を施すことにより、表示パネル260の表示面において、物体が近接または接触している部分と、その他の部分とで輝度が異なる画像(フレーム)を順次生成するものである。そして、受光信号処理部220は、生成された画像を画像処理部230に順次供給する。この画像の生成は、例えば、一定のフレームレートにより行われる。ここで、検出対象となる物体は、例えば、ユーザの指やスタイラス(座標を指定するために用いるペン型の入力装置)である。また、物体が近接している部分は、例えば、表示パネル260の表示面から短い距離だけ離れた位置に物体が存在する部分であり、物体が接触している部分は、例えば、表示パネル260の表示面に物体が物理的に接触している部分である。すなわち、入出力パネル200は、例えば、ユーザの指が表示パネル260の表示面に接触していなくても、ユーザの指が表示パネル260の表示面に近接している場合には、その操作入力を受け付けることができる。
【0045】
画像処理部230は、受光信号処理部220から供給された各画像に基づいて、表示パネル260の表示面において、物体が近接または接触している部分(物体検出領域)を検出し、この物体検出領域に対応する点情報を生成するものである。そして、生成された点情報を物体検出情報生成部240に供給する。具体的には、画像処理部230は、受光信号処理部220から供給された各画像について、2値化、ノイズ除去、ラベリング等の画像処理を施すことにより、物体検出領域を特定する。そして、この物体検出領域に対応する表示パネル260の表示面における領域(座標領域)を点情報として生成する。
【0046】
物体検出情報生成部240は、画像処理部230から供給された点情報に基づいて、表示パネル260の表示面における操作入力を特定するための物体検出情報を生成するものであり、生成された物体検出情報をマイクロコンピュータ150に出力する。この物体検出情報については、図3を参照して詳細に説明する。
【0047】
表示信号処理部250は、マイクロコンピュータ150から供給された画像データを表示パネル260に表示させるための処理を施すものであり、この処理が施された画像データ(表示信号)を表示パネル260に出力する。また、表示信号処理部250は、カメラ信号処理回路120または画像デコーダ160から出力された画像データを表示パネル260に表示させるための処理を施し、この処理が施された画像データを表示パネル260に出力する。なお、表示パネル260における表示例については、図5、図8乃至図14等を参照して詳細に説明する。
【0048】
表示パネル260は、表示信号処理部250から供給される画像データに対応する画像を表示する表示パネルであり、例えば、液晶パネル(LCD:Liquid Crystal Display)により構成される。なお、上述したように、表示パネル260には、光センサ210が内蔵されて配置される。
【0049】
[表示パネル上の物体の検出例]
図3は、本発明の第1の実施の形態における入出力パネル200において検出される物体検出領域と、この物体検出領域に対応する物体検出情報との関係を概略的に示す図である。図3(a)には、表示パネル260において検出された物体検出領域を示す。図3(a)に示す例では、表示面を矩形状とした表示パネル260の左上隅を原点とし、横軸をx軸とし、縦軸をy軸とするxy座標上において、近接または接触する物体を検出する場合を例にして説明する。
【0050】
この例では、表示パネル260の表示面において、2つの物体(例えば、2本の指)が近接または接触している場合を想定して説明する。この場合には、受光信号処理部220が、光センサ210から供給された受光信号に基づいて、表示パネル260の表示面において、その2つの物体が近接または接触している部分と、それ以外の部分とで輝度が異なる画像を生成する。ここで、その2つの物体が近接または接触している部分は、図3(a)に示す物体検出領域311および312に対応するものとする。
【0051】
続いて、画像処理部230が、受光信号処理部220から供給された画像に基づいて、表示パネル260の表示面において、その2つの物体が近接または接触している部分(物体検出領域311および312)を検出する。そして、画像処理部230が、この物体検出領域311および312に対応する点情報を生成する。この点情報は、物体検出領域311および312に対応する表示パネル260の表示面における座標領域を示す情報である。
【0052】
続いて、物体検出情報生成部240が、画像処理部230から供給された点情報に基づいて、図3(b)に示す物体検出情報を生成する。
【0053】
図3(b)には、表示パネル260における物体検出領域311および312について生成された物体検出情報300を示す。この物体検出情報300として、物体検出数301と、検出された物体毎の各データとが生成される。図3(b)では、物体毎に生成されるデータの種類をデータ種類303として示し、その内容をデータ内容304として示す。この物体検出情報300により、表示パネル260において検出された物体の検出状態が特定される。
【0054】
物体検出数301は、表示パネル260において検出された物体の数を示すデータである。この例では、図3(a)に示すように、表示パネル260において2つの物体が検出されているため、物体検出数301として2が生成される。
【0055】
検出物体識別情報302は、表示パネル260において検出された各物体を識別する識別情報である。図3(b)では、表示パネル260において検出された2つの物体を物体1および物体2として示す。
【0056】
データ種類303は、表示パネル260において検出された物体毎に生成されるデータの種類を示し、データ内容304は、データ種類303の内容を示すものである。例えば、表示パネル260において検出された物体毎に生成されるデータの種類として、物体検出領域の重心座標(Xn,Yn)、物体の検出面積An、物体の上端座標Tn、物体の左端座標Ln、物体の右端座標Rn、物体の下端座標Bnが生成される。なお、nは、検出物体識別情報302に示す識別情報の数値に対応する。
【0057】
例えば、図3(a)に示すように、表示パネル260において2つの物体検出領域311および312が検出されている場合において、物体検出領域311に対応する物体を物体1とし、物体検出領域312に対応する物体を物体2とする。この場合には、物体検出領域311に対応する物体検出情報として、物体1の検出領域の重心座標(X1,Y1)、物体1の検出面積A1、物体1の上端座標T1、物体1の左端座標L1、物体1の右端座標R1、物体1の下端座標B1が生成される。また、物体検出領域312に対応する物体検出情報として、物体2の検出領域の重心座標(X2,Y2)、物体2の検出面積A2、物体2の上端座標T2、物体2の左端座標L2、物体2の右端座標R2、物体2の下端座標B2が生成される。なお、この例では、検出された物体の位置として、物体検出領域の重心座標を用いる例を示すが、例えば、物体検出領域の中心位置を用いるようにしてもよい。
【0058】
[撮像装置の機能構成例]
図4は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、コンテンツ記憶部400と、入出力部410と、閾値保持部430と、選択モード決定部420と、操作標識作成部440と、選択部450と、選択情報保持部460と、表示制御部470と、操作受付部480とを備える。また、入出力部410は、物体検出部411および表示部412を備える。なお、入出力部410は、図1に示す入出力パネル200に対応する。
【0059】
コンテンツ記憶部400は、動画(ビデオデータ)や静止画等のコンテンツを記憶するものであり、記憶されているコンテンツを操作標識作成部440および表示制御部470に供給する。なお、コンテンツ記憶部400は、図1に示す記録部140に対応する。
【0060】
物体検出部411は、表示パネル260の表示面に近接または接触する物体を検出するものであり、検出された物体に関する物体検出情報を選択モード決定部420、選択部450および表示制御部470に出力する。具体的には、物体検出部411は、検出された物体の検出面積を選択モード決定部420に出力し、検出された物体の検出領域の重心座標、検出面積、上端座標、左端座標、右端座標、下端座標を選択部450および表示制御部470に出力する。なお、物体検出部411は、図2に示す光センサ210、受光信号処理部220、画像処理部230および物体検出情報生成部240に対応する。また、物体検出部411は、特許請求の範囲に記載の操作受付部の一例である。
【0061】
表示部412は、表示制御部470の制御に基づいて、コンテンツ選択画面やコンテンツ再生画面等を表示するものである。なお、表示部412は、図2に示す表示パネル260に対応する。
【0062】
選択モード決定部420は、コンテンツ選択画面に表示されている複数の操作標識を選択する場合における選択モードを決定するものであり、決定された選択モードを選択部450に出力する。この選択モードは、表示部412のコンテンツ選択画面に表示されている複数の操作標識を選択する際に一度の選択操作により選択可能な操作標識の数を設定するものである。例えば、表示パネル260の表示面に近接または接触する物体の検出状態に基づいて、その物体の検出による選択対象を複数の操作標識とする複数選択モードと、その物体の検出による選択対象を1つの操作標識とする単数選択モードとの何れかが決定される。具体的には、選択モード決定部420は、物体検出部411から出力された物体の検出面積の値と、閾値保持部430に保持されている閾値とを比較し、この比較結果に基づいて選択モードを決定する。例えば、選択モード決定部420は、その物体の検出面積の値がその閾値以上である場合には複数選択モードを決定する。一方、選択モード決定部420は、その物体の検出面積の値がその閾値以下である場合には単数選択モードを決定する。また、操作標識は、例えば、コンテンツ記憶部400に記憶されているコンテンツを表す画像(例えば、図5に示すC0乃至C39)である。例えば、コンテンツ記憶部400に記憶されているコンテンツが動画の場合には、その動画の代表フレーム(例えば、先頭フレーム)のサムネイル画像を操作標識として用いる。また、例えば、コンテンツ記憶部400に記憶されているコンテンツが静止画の場合には、その静止画のサムネイル画像を操作標識として用いる。なお、選択モードの決定については、図6を参照して詳細に説明する。なお、選択モード決定部420は、図1に示すマイクロコンピュータ150に対応する。
【0063】
閾値保持部430は、コンテンツ選択画面に表示されている複数の操作標識を選択する場合における選択モードを決定する際に用いられる閾値を保持するものであり、保持されている閾値を選択モード決定部420に供給する。また、閾値として、本発明の第1の実施の形態では、検出された物体の検出面積に関する閾値を用いる例を示す。なお、閾値保持部430は、図1に示すマイクロコンピュータ150に対応する。
【0064】
操作標識作成部440は、コンテンツ記憶部400に記憶されているコンテンツに基づいて、各コンテンツを表す操作標識を作成するものであり、作成された操作標識を表示制御部470に出力する。なお、本発明の第1の実施の形態では、コンテンツに基づいて作成された操作標識をコンテンツ選択画面に表示する例を示すが、例えば、コンテンツに関する他の操作標識をコンテンツ選択画面に表示するようにしてもよい。例えば、コンテンツ管理ファイル等に操作標識(例えば、コンテンツに関するサムネイル画像やアイコン等)を記憶しておき、この操作標識をコンテンツ選択画面に表示するようにしてもよい。なお、操作標識作成部440は、図1に示すマイクロコンピュータ150に対応する。
【0065】
選択部450は、コンテンツ選択画面に表示されている複数の操作標識から、1または複数の操作標識を選択するものであり、選択された操作標識に関する選択情報を表示制御部470に出力する。また、選択部450は、その選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を順次更新する。具体的には、選択部450は、選択モード決定部420により決定された選択モードと、物体検出部411から出力された物体検出情報により特定される検出状態(例えば、物体の検出面積や検出物体の数)とに基づいて、1または複数の操作標識を選択する。この場合に、コンテンツ選択画面に表示されている操作標識の配置は、表示制御部470から出力された操作標識の配置情報により特定される。この操作標識の選択方法については、図6および図7等を参照して詳細に説明する。なお、選択部450は、図1に示すマイクロコンピュータ150に対応する。
【0066】
選択情報保持部460は、選択部450により選択された操作標識に関する選択情報を保持するものであり、保持されている選択情報を選択情報保持部460に供給する。なお、選択情報保持部460は、図1に示すマイクロコンピュータ150に対応する。
【0067】
表示制御部470は、物体検出部411から出力された物体検出情報、選択部450から出力された選択情報または操作受付部480から出力された操作内容に基づいて、表示部412の表示状態を制御するものである。例えば、表示制御部470は、物体検出部411から出力された物体検出情報または操作受付部480から出力された操作内容に基づいて、操作標識作成部440から出力された複数の操作標識を含むコンテンツ選択画面を表示部412に表示させる。また、表示制御部470は、選択部450から出力された選択情報に基づいて、コンテンツ選択画面に表示されている操作標識のうち、選択状態の操作標識に関する表示形態を変更して表示させる。また、表示制御部470は、物体検出部411から出力された物体検出情報または操作受付部480から出力された操作内容に基づいて、コンテンツ選択画面に表示されている操作標識のスクロール処理を行い、このスクロール処理後の各操作標識を表示させる。また、表示制御部470は、物体検出部411から出力された物体検出情報または操作受付部480から出力された操作内容に基づいて、コンテンツ記憶部400に記憶されているコンテンツの再生処理を行う。なお、表示制御部470は、コンテンツ選択画面に表示されている操作標識の配置に関する配置情報を選択部450に出力する。また、表示制御部470は、図1に示すマイクロコンピュータ150および図2に示す表示信号処理部250に対応する。なお、表示制御部470は、特許請求の範囲に記載の出力制御部の一例である。
【0068】
操作受付部480は、ユーザにより行われた操作を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作内容を表示制御部470に出力する。例えば、再生指示操作やスクロール操作等の操作が受け付けられる。なお、これらの操作入力については、物体検出部411において受け付けるようにしてもよい。なお、操作受付部480は、図1に示す操作部170に対応する。
【0069】
[コンテンツ選択画面の表示例]
図5は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260におけるコンテンツ選択画面の表示例を示す図である。このコンテンツ選択画面は、例えば、コンテンツ記憶部400に記憶されているコンテンツのうちから、再生対象となるコンテンツを選択するための画面である。
【0070】
図5(a)に示すコンテンツ選択画面には、複数の操作標識C0乃至C19と、上ボタン261と、下ボタン262と、再生指示ボタン263とが表示される。また、コンテンツ選択画面において、複数の操作標識(例えば、C0乃至C19)が表示される領域をコンテンツ選択領域270とする。なお、コンテンツ選択画面は、例えば、操作部170または入出力パネル200による指示操作に応じて表示される。また、本発明の各実施の形態では、操作標識を簡略化して矩形内に識別情報(例えば、C0乃至C19)を含めて示す。
【0071】
上ボタン261は、現在表示されている操作標識を上側にスクロールする際に用いられる操作ボタンであり、押下操作に応じて1頁単位または1行単位で操作標識を移動させることができる。
【0072】
下ボタン262は、現在表示されている操作標識を下側にスクロールする際に用いられる操作ボタンであり、押下操作に応じて1頁単位または1行単位で操作標識を移動させることができる。図5(b)には、下ボタン262の押下操作が行われ、コンテンツ選択領域270の操作標識が1頁分移動された場合におけるコンテンツ選択画面を示す。図5(b)に示すコンテンツ選択画面には、複数の操作標識C20乃至C39と、上ボタン261と、下ボタン262と、再生指示ボタン263とが表示される。
【0073】
再生指示ボタン263は、選択状態にある1または複数の操作標識に対応するコンテンツの再生を指示する際に用いられる操作ボタンである。なお、本発明の各実施の形態では、選択状態となっている操作標識を太枠(例えば、図9(a)に示すC13、C14、C18およびC19)で示す。例えば、1または複数の操作標識が選択状態となっている場合に、再生指示ボタン263の押下操作が行われた場合には、この押下操作の際に選択状態となっている操作標識に対応するコンテンツが再生される。この再生例については図9および図11に示す。
【0074】
[選択領域の算出例]
図6および図7は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260における物体検出領域と、この物体検出領域に基づいて算出される選択領域との関係を示す図である。図6(a)には、1つの物体が検出された場合における物体検出領域および選択領域の関係例を示し、図6(b)および図7には、2つの物体が検出された場合における物体検出領域および選択領域の関係例を示す。なお、図6および図7に示す物体検出領域311および312と、これらにより特定される物体検出情報とは、図3(a)に示す例と同一であるため、ここでの説明を省略する。
【0075】
図6(a)に示すように、1つの物体(例えば、指1とする。)が検出された場合には、この検出された指1の検出面積(物体検出領域311の面積)に基づいて、選択モードが決定される。具体的には、選択モード決定部420が、指1の検出面積の値と、閾値保持部430に保持されている閾値とを比較し、指1の検出面積の値が閾値以上である場合には、複数選択モードを決定する。一方、指1の検出面積の値が閾値未満である場合には、選択モード決定部420が単数選択モードを決定する。
【0076】
ここで、指1が検出された場合において、選択モード決定部420により複数選択モードが決定された場合について説明する。この場合には、選択部450が、指1について生成された物体検出情報に基づいて、1または複数の操作標識を選択する。例えば、選択部450が、指1について生成された物体検出情報により特定される選択領域として、指1の上端座標、左端座標、右端座標、下端座標により特定される矩形状の選択領域321を算出する。続いて、選択部450が、選択領域321内に、少なくとも一部が含まれる1または複数の操作標識を選択し、この選択された操作標識に関する選択情報を表示制御部470に出力するとともに、その選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する。表示制御部470は、その選択情報に基づいて選択部450により選択された操作標識の表示状態を選択状態に変更する。なお、選択領域321内に少なくとも一部が含まれる操作標識が存在しない場合には、選択部450により操作標識の選択が行われない。
【0077】
また、指1が検出された場合において、選択モード決定部420により単数選択モードが決定された場合について説明する。この場合には、選択部450が、指1について生成された物体検出情報に基づいて、1つの操作標識を選択する。例えば、選択部450が、指1について生成された物体検出情報に含まれる重心座標(X1,Y1)の位置に存在する1つの操作標識を選択する。そして、選択部450が、その選択された操作標識に関する選択情報を表示制御部470に出力するとともに、その選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する。表示制御部470は、その選択情報に基づいて選択部450により選択された操作標識の表示状態を選択状態に変更する。なお、重心座標(X1,Y1)の位置に操作標識が存在しない場合には、選択部450により操作標識の選択が行われない。
【0078】
図6(b)に示すように、例えば、2つの物体(例えば、指1および指2とする。)が検出された場合には、この検出された指1および指2の検出面積(物体検出領域311および312の面積)に基づいて、選択モードが決定される。具体的には、選択モード決定部420が、指1の検出面積の値と指2の検出面積の値とを加算し、この加算値と閾値保持部430に保持されている閾値とを比較する。そして、選択モード決定部420が、その加算値が閾値以上である場合には複数選択モードを決定する。一方、その加算値が閾値未満である場合には、選択モード決定部420が単数選択モードを決定する。
【0079】
ここで、指1および指2が検出された場合において、選択モード決定部420により複数選択モードが決定された場合について説明する。この場合には、選択部450が、指1および指2について生成された物体検出情報に基づいて、1または複数の操作標識を選択する。例えば、選択部450が、指1について生成された物体検出情報により特定される選択領域として選択領域321を算出する。また、選択部450が、指2について生成された物体検出情報により特定される選択領域として、指2の上端座標、左端座標、右端座標、下端座標により特定される矩形状の選択領域322を算出する。続いて、選択部450が、選択領域321または322内に、少なくとも一部が含まれる1または複数の操作標識を選択する。なお、表示状態の変更等については、図6(a)に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0080】
また、指1および指2が検出された場合において、選択モード決定部420により単数選択モードが決定された場合について説明する。この場合には、選択部450が、指1および指2について生成された物体検出情報に基づいて、1つの操作標識を選択する。例えば、選択部450が、物体検出領域の面積が大きい指(例えば、物体検出領域311に対応する指1)について生成された物体検出情報に含まれる重心座標(X1,Y1)の位置に存在する1つの操作標識を選択する。なお、表示状態の変更等については、図6(a)に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0081】
図6(b)では、検出された指1および指2について生成された物体検出情報により算出される選択領域として選択領域321および322を用いる例を示した。しかしながら、検出された1または複数の物体について生成された物体検出情報により算出される選択領域として、例えば、図7に示すように他の選択領域を用いるようにしてもよい。
【0082】
図7(a)には、複数選択モードが決定された場合において、指1および指2について生成された物体検出情報により算出される選択領域として、指1および指2の物体検出領域の重心座標の位置を1組の対角とする矩形を用いる例を示す。具体的には、選択部450が、指1の物体検出領域311の重心座標(X1,Y1)と、指2の物体検出領域312の重心座標(X2,Y2)とを対角とする矩形に対応する選択領域323を算出する。そして、選択部450が、選択領域323を用いて操作標識の選択処理を行う。なお、操作標識の選択処理については、図6(a)および(b)に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0083】
図7(b)には、複数選択モードが決定された場合において、指1および指2について生成された物体検出情報により特定される選択領域として、指1および指2の物体検出領域を包含する矩形を用いる例を示す。具体的には、選択部450が、指1の上端座標T1、左端座標L1、右端座標R1および下端座標B1と、指2の上端座標T2、左端座標L2、右端座標R2および下端座標B2とを用いて選択領域324を算出する。すなわち、指1および指2の上端座標のうちy軸の値が低い上端座標T2と、指1および指2の下端座標のうちy軸の値が高い下端座標B1とにより選択領域324に対応する矩形の上辺および下辺が特定される。また、指1および指2の左端座標のうちx軸の値が低い左端座標L2と、指1および指2の右端座標のうちx軸の値が高い左端座標R1とにより選択領域324に対応する矩形の左辺および右辺が特定される。これにより、選択部450が、選択領域324を算出し、この選択領域324を用いて操作標識の選択処理を行う。なお、操作標識の選択処理については、図6(a)および(b)に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0084】
図7に示すように、複数の物体が検出された場合には、これらの各物体の物体検出領域を含む選択領域を用いることにより、比較的広範囲に存在する操作標識を一度の操作で同時に選択することができる。例えば、2本の指を用いて複数の操作標識を選択する場合でも、比較的広範囲の操作標識を一度の操作で同時に選択することができる。
【0085】
なお、選択モードを決定する際に用いられる閾値は、例えば、ユーザの好みに応じてユーザの手動操作により設定するようにしてもよい。また、この例では、物体の検出面積を用いて選択モードを決定する例を示したが、例えば、検出された物体の物体検出情報により特定される他の情報(例えば、物体検出数や選択領域)を用いて選択モードを決定するようにしてもよい。例えば、シングルタップであるかマルチタップであるかに基づいて選択モードを決定するようにしてもよい。
【0086】
また、図6(b)および図7に示す選択領域の算出方法については、例えば、ユーザの好みに応じてユーザの手動操作により設定するようにしてもよい。また、検出された物体の物体検出情報を用いて他の算出方法により選択領域を求めるようにしてもよい。また、この例では、選択領域内に少なくとも一部が含まれる操作標識を選択する例を示したが、例えば、選択領域内に全てが含まれる操作標識のみを選択するようにしてもよい。
【0087】
[操作標識の選択例]
図8および図9は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。図8(a)には、表示パネル260に表示される複数の操作標識についてユーザにより行われる選択操作の一例を示す。図8(b)および図9には、図8(a)に示す選択操作により表示パネル260に表示される表示画面の遷移を示す。なお、この例では、ユーザの1本の指を用いて選択操作を行う場合を例にして示す。また、本発明の各実施の形態では、説明の容易のため、撮像装置100に備えられている入出力パネル200の外観を簡易的な平面形状で示す。
【0088】
例えば、表示パネル260には、図5(a)に示すコンテンツ選択画面が表示されているものとする。この場合に、図8(a)に示すように、表示パネル260において所望のコンテンツに対応する操作標識の表示部分にユーザが右手801の指を触れる(または指を近接させる)選択操作を行う。例えば、所望のコンテンツが1つの場合には、表示パネル260における物体検出領域が比較的小さくなるように、所望のコンテンツに対応する操作標識の表示部分にユーザが指を触れる選択操作を行う。
【0089】
一方、所望のコンテンツが複数存在する場合には、表示パネル260における物体検出領域が比較的大きくなるように、所望のコンテンツに対応する複数の操作標識の表示部分にユーザが指を触れる選択操作を行う。このように物体検出領域が比較的大きくなるように指を触れる選択操作を行うことにより、一度の選択操作のみで複数のコンテンツを同時に選択することができる。
【0090】
例えば、図8(b)では、図8(a)に示す選択操作が行われた場合に、この選択操作により検出された物体検出領域を物体検出領域311とし、物体検出領域311に対応する楕円を点線で示す。なお、物体検出領域311は、図3(a)に示す物体検出領域311と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0091】
このように、表示パネル260において物体が検出された場合には、上述したように、検出された物体の検出面積(物体検出領域311の面積)に基づいて、選択モードが決定される。例えば、選択モード決定部420により複数選択モードが決定された場合には、物体検出領域311に対応する物体検出情報に基づいて、1または複数の操作標識が選択される。例えば、物体検出領域311に対応する物体検出情報により算出される選択領域321には、操作標識C13、C14、C18およびC19の少なくとも一部が含まれているため、操作標識C13、C14、C18およびC19が選択される。このように選択された操作標識C13、C14、C18およびC19については、例えば、図9(a)に示すように、他の操作標識と異なる表示形態に変更して選択状態であることをユーザが容易に認識することができるようにする。なお、本発明の各実施の形態では、操作標識が選択状態であることを示す表示形態として、操作標識の矩形の枠を太字にした場合を例にして示す。ただし、例えば、色の変更やサイズの変更等により表示形態を変更して選択状態を表示するようにしてもよい。
【0092】
例えば、選択状態となっている操作標識が表示パネル260に表示されている状態で、再生指示ボタン263の押下操作がユーザにより行われた場合には、この押下操作の際に選択状態となっている操作標識に対応するコンテンツが再生される。例えば、図9(a)に示すように、選択状態となっている操作標識C13、C14、C18およびC19が表示パネル260に表示されている状態で、再生指示ボタン263の押下操作がユーザにより行われた場合について説明する。この場合には、図9(b)に示すように、操作標識C13、C14、C18およびC19に対応するコンテンツ(例えば、コンテンツC13、C14、C18およびC19とする)が再生される。この再生順序は、例えば、記録時刻の順序で行うことができる。また、複数のコンテンツを同時に再生するようにしてもよい。なお、再生指示ボタン263の押下操作により表示される再生画面には、例えば、図9(b)に示すように、再生に関する各種操作ボタン264と、「選択画面に戻る」ボタン265と、コンテンツ再生領域266とが表示される。この「選択画面に戻る」ボタン265は、コンテンツ選択画面に戻る際に押下されるボタンである。
【0093】
このように、複数のコンテンツを再生させる場合でも、1本の指による一度の選択操作と、その後の再生指示操作との2回のタッチ操作を行うのみでよいため、複数のコンテンツの再生処理を迅速に開始させることができる。
【0094】
なお、図8(b)に示す状態で、選択モード決定部420により単数選択モードが決定された場合には、物体検出領域311に対応する物体検出情報に基づいて、1つの操作標識が選択される。例えば、物体検出領域311に対応する物体検出情報に含まれる重心座標(X1,Y1)の位置に存在する1つの操作標識C13が選択される。
【0095】
なお、この例では、コンテンツ選択画面に複数の操作標識と、再生指示ボタン263とを表示する例を示したが、例えば、コンテンツ選択画面には複数の操作標識のみを表示させ、再生指示操作を行う場合には他の操作部材を用いるようにしてもよい。
【0096】
図10および図11は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。図10(a)には、表示パネル260に表示される複数の操作標識についてユーザにより行われる選択操作の一例を示す。図10(b)および図11には、図10(a)に示す選択操作により表示パネル260に表示される表示画面の遷移を示す。なお、図10および図11に示す例は、図8および図9の変形例であり、ユーザの右手802の2本の指を用いて選択操作を行う点が異なる。このため、以下では、図8および図9と異なる点を中心に説明し、図8および図9と共通する点についての説明を省略する。
【0097】
例えば、図10(b)では、図10(a)に示す選択操作が行われた場合に、この選択操作により検出された物体検出領域を物体検出領域311および312とし、物体検出領域311および312に対応する楕円を点線で示す。なお、物体検出領域312は、図3(a)に示す物体検出領域312と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0098】
このように、表示パネル260において複数の物体が検出された場合には、上述したように、検出された複数の物体の検出面積(物体検出領域311および312の面積)の加算値に基づいて、選択モードが決定される。例えば、選択モード決定部420により複数選択モードが決定された場合には、物体検出領域311および312に対応する物体検出情報に基づいて、1または複数の操作標識が選択される。例えば、物体検出領域312に対応する物体検出情報により算出される選択領域322には、操作標識C0、C1、C5およびC6の少なくとも一部が含まれている。このため、物体検出領域311に対応する操作標識C13、C14、C18およびC19とともに、操作標識C0、C1、C5およびC6が選択される。このように選択された場合における表示例を図11(a)に示す。
【0099】
例えば、図11(a)に示す選択状態で再生指示ボタン263の押下操作がユーザにより行われた場合には、図11(b)に示すように、選択状態となっていた8つの操作標識に対応するコンテンツが順次再生される。
【0100】
このように比較的離れて配置されている複数の操作標識を選択する場合でも、2本の指による一度の選択操作を行うのみで同時に選択することができる。これにより、複数のコンテンツの再生処理を迅速に開始させることができる。
【0101】
なお、図10(b)に示す状態で、選択モード決定部420により単数選択モードが決定された場合には、物体検出領域311および312に対応する物体検出情報に基づいて、1つの操作標識が選択される。例えば、物体検出領域311および312のうち、その面積が大きい物体検出領域311に対応する物体検出情報に含まれる重心座標(X1,Y1)の位置に存在する1つの操作標識C13が選択される。
【0102】
図12および図13は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における選択方法および表示例を示す図である。図12および図13に示す例は、図10および図11の変形例であり、図10および図11に示す例とは選択領域の算出方法が異なる。なお、図12には、図7(a)に示す例と同様に選択領域を算出する例を示し、図13には、図7(b)に示す例と同様に選択領域を算出する例を示す。また、以下では、図7、図10および図11と異なる点を中心に説明し、図7、図10および図11と共通する点についての説明を省略する。
【0103】
図12には、図10(a)に示す選択操作が行われ、図7(a)と同様に選択領域が算出された場合に表示パネル260に表示される表示画面の遷移を示す。なお、図12(a)に示す表示画面は、図10(b)に示す表示画面に対応し、図12(b)に示す表示画面は、図11(a)に示す表示画面に対応する。このように算出された選択領域323により操作標識C6乃至C8、C11乃至C13が選択される。
【0104】
図13には、図10(a)に示す選択操作が行われ、図7(b)と同様に選択領域が算出された場合に表示パネル260に表示される表示画面の遷移を示す。なお、図13(a)に示す表示画面は、図10(b)に示す表示画面に対応し、図13(b)に示す表示画面は、図11(a)に示す表示画面に対応する。このように算出された選択領域324により操作標識C0乃至C19の全てが選択される。
【0105】
このように、例えば、選択領域の算出方法を変更することにより、ユーザの好みに応じた複数の操作標識の選択操作を容易に行うことができる。
【0106】
図14は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。図14に示す例は、図8乃至図11に示す例と同様であり、指の代わりにユーザの手のひら全体を用いて選択操作をする例である。この例では、一度の選択操作で操作標識C0乃至C2、C5乃至C7、C10乃至C19を選択する例を示す。
【0107】
図14(a)に示すように、表示パネル260において操作標識C0乃至C2、C5乃至C7、C10乃至C12、C15乃至C17の表示部分にユーザが左手803の手のひら全体を触れる(または近接させる)。この触れる動作と同時に、表示パネル260において操作標識C13、C14、C18、C19の表示部分にユーザが左手803の親指を触れる(または近接させる)。すなわち、左手803の親指の付け根付近が検出されない程度に表示パネル260の表示面から離して左手803の手のひら全体および親指をその表示面に触れる(または近接させる)。
【0108】
例えば、図14(b)では、図14(a)に示す選択操作が行われた場合に、この選択操作により検出された物体検出領域を物体検出領域331および332とし、物体検出領域331および332に対応する楕円を点線で示す。また、物体検出領域331および332について算出された選択領域を選択領域333および334とし、選択領域333および334に対応する矩形を点線で示す。この選択操作により操作標識C0乃至C2、C5乃至C7、C10乃至C19が選択される。そして、図14(b)に示すように、操作標識C0乃至C2、C5乃至C7、C10乃至C19が選択状態となる。
【0109】
このように、例えば、比較的広い範囲において操作標識をL字形に選択する場合でも、手のひらや親指等を用いることにより、一度の操作で容易に選択することができる。
【0110】
[撮像装置の動作例]
次に、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100の動作について図面を参照して説明する。
【0111】
図15は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。この例では、コンテンツ再生待機状態である場合において、再生対象となるコンテンツに対応する操作標識がコンテンツ選択画面に複数表示されている状態で操作標識選択処理を行う場合を例にして説明する。
【0112】
最初に、表示パネル260の表示面に近接または接触する物体が物体検出部411により検出されたか否かが判断される(ステップS901)。なお、ステップS901は、特許請求の範囲に記載の検出手順の一例である。表示パネル260の表示面に近接または接触する物体が検出されない場合には(ステップS901)、表示パネル260の表示面に近接または接触する物体の検出処理が繰り返される。一方、表示パネル260の表示面に近接または接触する物体が検出された場合には(ステップS901)、選択モード決定部420が、検出された物体の検出面積が、閾値保持部430に保持されている閾値以上であるかを判断する(ステップS902)。検出された物体の検出面積が閾値以上である場合には(ステップS902)、選択モード決定部420が、選択モードとして複数選択モードを決定する(ステップS903)。
【0113】
続いて、選択部450が、検出された物体について生成された物体検出情報に基づいて、選択領域を算出する(ステップS904)。続いて、選択部450が、算出された選択領域内に操作標識が存在するか否かを判断する(ステップS905)。算出された選択領域内に操作標識が存在する場合には(ステップS905)、選択部450が、算出された選択領域内に存在する操作標識を選択し、この選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する(ステップS906)。なお、算出された選択領域内に操作標識が存在しない場合には(ステップS905)、ステップS901に戻る。
【0114】
また、検出された物体の検出面積が閾値未満である場合には(ステップS902)、選択モード決定部420が、選択モードとして単数選択モードを決定する(ステップS907)。なお、ステップS902、S903、S907は、特許請求の範囲に記載の選択モード決定手順の一例である。続いて、選択部450が、検出された物体について生成された物体検出情報に含まれる物体検出領域の重心座標の位置に操作標識が存在するか否かを判断する(ステップS908)。その重心座標の位置に操作標識が存在する場合には(ステップS908)、選択部450が、その重心座標の位置に存在する操作標識を選択し、この選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新し(ステップS909)、ステップS910に進む。なお、その重心座標の位置に操作標識が存在しない場合には(ステップS908)、ステップS901に戻る。なお、ステップS904乃至S906、S908、S909は、特許請求の範囲に記載の選択手順の一例である。
【0115】
続いて、表示制御部470が、選択部450により選択された操作標識の表示形態を選択状態に変更する(ステップS910)。これにより、表示パネル260に表示されている操作標識のうち、選択された操作標識の表示形態が変更して表示される。なお、ステップS910は、特許請求の範囲に記載の表示制御手順の一例である。
【0116】
続いて、再生指示操作が行われたか否かが判断され(ステップS911)、再生指示操作が行われていない場合には(ステップS911)、ステップS901に戻る。一方、再生指示操作が行われた場合には(ステップS911)、表示制御部470が、その再生指示操作がされた際に選択状態となっていた操作標識に対応するコンテンツの再生処理を行う(ステップS912)。すなわち、表示制御部470が、その再生指示操作がされた際に選択状態となっていた操作標識に対応するコンテンツをコンテンツ記憶部400から抽出し、この抽出されたコンテンツを表示部412に表示させる。
【0117】
図16は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、この例は、図15に示す操作標識選択処理の変形例であり、検出された物体の数に基づいて選択モードを決定する例である。このため、図15に示す処理手順と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0118】
表示パネル260の表示面に近接または接触する物体が検出された場合には(ステップS901)、選択モード決定部420が、複数の物体(例えば、2本の指)が検出されたか否かを判断する(ステップS913)。複数の物体が検出された場合には(ステップS913)、選択モード決定部420が、選択モードとして複数選択モードを決定する(ステップS903)。一方、複数の物体が検出されていない場合(すなわち、1つの物体のみが検出された場合)には(ステップS913)、選択モード決定部420が、選択モードとして単数選択モードを決定する(ステップS907)。なお、ステップS913、S903、S907は、特許請求の範囲に記載の選択モード決定手順の一例である。
【0119】
[操作標識の選択の第1の変形例]
図8乃至図14に示す例では、表示パネル260のコンテンツ選択領域270に表示されている1画面において操作標識の選択操作を行う場合を示した。しかしながら、例えば、図5に示すように、選択対象となる操作標識が複数画面に存在することが想定される。そこで、以下では、複数画面に存在する操作標識を選択する選択方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0120】
図17および図18は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。図17(a)には、表示パネル260に表示される複数の操作標識についてユーザにより行われる選択操作の一例を示す。図17(b)および図18(a)には、図17(a)に示す選択操作により表示パネル260に表示される表示画面の遷移を示す。図18(b)には、図17(a)に示す選択操作により表示パネル260に表示される表示画面の変形例を示す。なお、図17および図18に示す例は、図8乃至図14の変形例であり、複数画面に存在する操作標識を選択する選択操作を行う点が異なる。このため、以下では、図8乃至図14と異なる点を中心に説明し、図8乃至図14と共通する点についての説明を省略する。
【0121】
図17(a)には、表示パネル260においてコンテンツ選択領域270(図5に示す)にユーザが左手804の手のひら全体を触れる(または手のひら全体を近接させる)選択操作を行う場合を示す。また、図17(a)には、その選択操作の後に、ユーザの右手805の1本の指を用いて下ボタン262の押下操作を行う場合を示す。なお、図17(a)に示す例では、左手804の手のひら全体を用いてコンテンツ選択領域270に含まれる操作標識C0乃至C19の全てを選択する選択操作を行ったものとする。
【0122】
例えば、図17(b)では、図17(a)に示す選択操作が行われた場合に、この選択操作により生成された物体検出情報に基づいて算出された選択領域を選択領域325とし、選択領域325に対応する矩形を点線で示す。また、図17(b)では、右手805の指を用いて行われた下ボタン262の押下操作により検出された物体検出領域を物体検出領域313とし、物体検出領域313に対応する楕円を点線で示す。
【0123】
図17(b)に示すように、左手804の手のひら全体を用いて行われた選択操作により算出された選択領域325には、操作標識C0乃至C19の全てが含まれている。このため、選択部450が、操作標識C0乃至C19を選択し、この選択された操作標識C0乃至C19に関する選択情報を選択情報保持部460に保持させる。また、この選択操作の後に、図17(b)に示すように、右手805の指を用いて下ボタン262の押下操作が行われると、表示制御部470によりコンテンツ選択領域270に含まれる操作標識のスクロール処理が行われる。例えば、図5(b)に示すように、下ボタン262の押下操作毎に1頁単位でスクロール処理が行われる。
【0124】
図18(a)には、図17(b)に示す表示状態から1頁単位でスクロール処理が行われた後の表示例を示す。なお、図18(a)に示す表示画面は、図5(b)に示す表示画面と同一である。このスクロール処理後においても、図17(a)に示す選択操作が継続して行われているものとする。すなわち、スクロール処理の前後において、表示パネル260においてコンテンツ選択領域270に左手804の手のひら全体が触れた(または手のひら全体が近接された)状態が継続されているものとする。
【0125】
図18(a)に示すように、左手804の手のひら全体を用いて継続して行われた選択操作により算出された選択領域326には、操作標識C20乃至C39の全てが含まれている。このため、選択部450が、操作標識C20乃至C39を選択する。この場合に、選択部450が、スクロール処理前の選択情報保持部460の保持内容を取得し、新たに選択対象となる操作標識C20乃至C39と、スクロール処理前の保持内容に対応する操作標識C0乃至C19との全てを選択する。そして、選択部450が、この選択された操作標識C0乃至C39に関する選択情報を選択情報保持部460に保持させる。このように、既に操作標識の選択操作が行われた後にスクロール処理が行われ、このスクロール処理後の表示画面において選択操作が行われた場合には、この選択操作により選択された操作標識と、既に操作状態となっている操作標識との全てを選択状態とする。
【0126】
このように複数画面において選択操作を行う場合には、例えば、左手804の手のひら全体を表示パネル260に乗せた状態で、右手805により下ボタン262の押下操作を順次行う。また、下ボタン262の押下操作毎に、表示パネル260から左手804を離してコンテンツ選択領域270に含まれる操作標識をユーザが確認するようにしてもよい。そして、この確認後に、左手804の手のひら全体を表示パネル260に再度触れる(または近接させる)選択操作を行うことにより複数画面における選択操作を行うようにしてもよい。
【0127】
例えば、図17(b)および図18(a)に示すように、コンテンツ選択領域270に表示される操作標識のうち、2頁分の全ての操作標識が選択される。この選択操作が行われた後に、左手804を表示パネル260から離した場合には、2頁分の全ての操作標識C0乃至C39が選択状態となる。また、図18(a)に示す状態の後に、さらにスクロール操作および選択操作を行った場合についても同様に、その選択操作に係る操作標識が順次追加されて選択される。なお、図17(a)では、両手を用いて選択操作を行う例を示すが、例えば、左手804の親指を用いて下ボタン262の押下操作を行うことにより片手で選択操作を行うようにしてもよい。
【0128】
このように、複数画面に含まれる操作標識を選択状態とした場合には、その選択状態の全てを一覧表示させることにより、その選択状態を容易に把握することができる。そこで、例えば、図18(b)に示すように、複数画面における選択操作が終了した後、一定時間経過後、または、所定操作(例えば、再生指示操作)が行われた後に、選択状態となっている操作標識を一覧表示させるようにしてもよい。例えば、各操作標識を縮小処理して、この縮小された操作標識を表示させる。図18(b)に示す例では、図17(b)および図18(a)に示す押下操作により選択状態となれた2頁分の全ての操作標識C0乃至C39の表示形態が変更され、他の操作標識C40乃至C47の表示形態は変更されていない場合の表示例を示す。
【0129】
このように、例えば、複数画面における選択操作が終了した後に、選択された操作標識の一覧を表示させることにより、複数のコンテンツの選択状態を容易に把握することができる。
【0130】
図19は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。図19(a)には、表示パネル260に表示される複数の操作標識についてユーザにより行われる選択操作の一例を示す。図19(b)には、図19(a)に示す選択操作により表示パネル260に表示される表示画面の一例を示す。なお、図19に示す例は、図17および図18の変形例であり、上下ボタンの代わりにスクロール操作領域280を用いてスクロール操作を行う点が異なる。このため、以下では、図17および図18と異なる点を中心に説明し、図17および図18と共通する点についての説明を省略する。
【0131】
図19(a)には、表示パネル260においてコンテンツ選択領域270(図5に示す)の一部の領域にユーザが左手806の手のひら全体を触れる(または手のひら全体を近接させる)選択操作を行う場合を示す。また、図19(a)には、その選択操作の後に、左手806の親指を用いてスクロール操作領域280のスクロール操作を行う場合を示す。なお、図19(a)に示す例では、左手806の手のひら全体を用いて操作標識C1乃至C4、C6乃至C9、C11乃至C14、C16乃至C19を選択する選択操作を行ったものとする。
【0132】
この選択操作の後に、図19(a)に示すように、左手806の親指をスクロール操作領域280に触れた状態(または近接させた状態)でその親指をスクロール操作領域280上を移動させるスクロール操作を行う。このスクロール操作が行われると、表示制御部470によりコンテンツ選択領域270に含まれる操作標識のスクロール処理が行われる。例えば、スクロール操作領域280上の親指の移動量に応じて操作標識のスクロール処理が行われる。
【0133】
図19(b)には、図19(a)に示す表示状態から2行分のスクロール操作を行った後の表示例を示す。なお、スクロール操作の前後において、表示パネル260において左手806の手のひらが触れた状態(または近接された状態)が継続されているものとする。図19(b)に示すように、そのスクロール操作の前後の何れかにおいて、選択領域に含まれていた操作標識C1乃至C4、C6乃至C9、C11乃至C14、C16乃至C19、C21乃至C24、C26乃至C29が選択される。なお、この例では、スクロール操作領域280内における物体の移動量に応じてスクロール処理を行う例を示すが、他の領域における物体の移動量に応じてスクロール処理を行うようにしてもよい。例えば、表示パネル260における任意の領域において、少なくとも1つの物体の重心座標が、一定時間に一定距離以上を移動したか否かを検出し、この検出結果に基づいてスクロール処理を行うようにしてもよい。すなわち、表示パネル260における任意の領域において、重心座標が一定時間に一定距離以上を移動した物体が検出された場合には、その移動方向および移動距離に応じてスクロール処理を行うようにしてもよい。これにより、例えば、ユーザが自然な体勢で選択操作およびスクロール操作を行うことができる。
【0134】
[撮像装置の動作例]
図20は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。この例では、上ボタン261または下ボタン262を用いて操作標識を頁単位でスクロールして、複数画面に含まれる複数の操作標識を選択する操作標識選択処理を行う場合を例にして説明する。なお、この例は、図15に示す操作標識選択処理の変形例である。このため、図15に示す処理手順と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0135】
表示パネル260の表示面に近接または接触する物体が検出された場合には(ステップS901)、検出された物体の物体検出領域の重心座標が上ボタン261または下ボタン262の位置となる物体が検出されたか否かが判断される(ステップS921)。その重心座標が上ボタンまたは下ボタンの位置となる物体が検出された場合には(ステップS921)、表示制御部470が、その重心座標の位置に対応する上ボタンまたは下ボタンに応じて頁単位でスクロール処理を行う(ステップS922)。例えば、物体検出領域の重心座標が上ボタン261の位置となる物体が検出された場合には、表示制御部470がコンテンツ選択領域270に表示される複数の操作標識を頁単位で上側にスクロール表示させる。このスクロール処理が行われた後に(ステップS922)、ステップ901に戻る。
【0136】
一方、検出された物体の物体検出領域の重心座標が上ボタン261または下ボタン262の位置となる物体が検出されていない場合には(ステップS921)、ステップS902に進む。
【0137】
また、算出された選択領域内に操作標識が存在する場合には(ステップS905)、選択部450が、算出された選択領域内に存在する操作標識を選択し、選択情報保持部460の保持内容を取得する(ステップS906)。また、物体検出領域の重心座標の位置に操作標識が存在する場合には(ステップS908)、選択部450が、その重心座標の位置に存在する操作標識を選択し、選択情報保持部460の保持内容を取得する(ステップS909)。そして、この操作標識の選択処理が終了した後に(ステップS906、S909)、選択部450が、選択情報保持部460の保持内容に基づいて、選択状態となっている操作標識が既に存在するか否かを判断する(ステップS923)。選択状態となっている操作標識が既に存在する場合には(ステップS923)、選択部450が、既に選択状態となっている操作標識と、新たに選択された操作標識との全てを選択状態とし、この選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する。そして、表示制御部470が、選択部450により選択された全ての操作標識の表示形態を選択状態に変更する(ステップS924)。なお、この表示形態の変更は、表示パネル260に表示されている操作標識について行われる。また、スクロール操作により順次表示される操作標識についても順次行われる。
【0138】
また、選択状態となっている操作標識が存在しない場合には(ステップS923)、選択部450が、新たに選択された操作標識を選択状態とし、この選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する。そして、表示制御部470が、選択部450により選択された操作標識の表示形態を選択状態に変更する(ステップS925)。
【0139】
図21は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。この例では、上ボタン261または下ボタン262を用いて操作標識を行単位でスクロールして、複数画面に含まれる複数の操作標識を選択する操作標識選択処理を行う場合を例にして説明する。なお、この例は、図20に示す操作標識選択処理の変形例である。このため、図20に示す処理手順と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0140】
検出された物体の物体検出領域の重心座標が上ボタン261または下ボタン262の位置となる物体が検出された場合には(ステップS921)、行単位でスクロール処理が行われる(ステップS926)。すなわち、表示制御部470が、その重心座標の位置に対応する上ボタン261または下ボタン262に応じて行単位でスクロール処理を行う(ステップS926)。例えば、物体検出領域の重心座標が上ボタン261の位置となる物体が検出された場合には、表示制御部470がコンテンツ選択領域270に表示される複数の操作標識を行単位で上側にスクロール表示させる。
【0141】
図22は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。この例では、表示パネル260における任意の領域における物体の重心座標の移動量を用いて操作標識をスクロールして、複数画面に含まれる複数の操作標識を選択する操作標識選択処理を行う場合を例にして説明する。なお、この例は、図20に示す操作標識選択処理の変形例である。このため、図20に示す処理手順と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0142】
表示パネル260の表示面に近接または接触する物体が検出された場合には(ステップS901)、検出された物体のうち、少なくとも1つの物体の重心座標が、一定時間に一定距離以上を移動したか否かが判断される(ステップS927)。少なくとも1つの物体の重心座標が、一定時間に一定距離以上を移動した場合には(ステップS927)、表示制御部470が、その移動方向および移動距離に応じてスクロール処理を行う(ステップS928)。このスクロール処理が行われた後に(ステップS928)、ステップ902に進む。
【0143】
また、検出された全ての物体の重心座標が、一定時間に一定距離以上を移動していない場合には(ステップS927)、ステップS902に進む。
【0144】
[操作標識の選択の第2の変形例]
図17乃至図19に示す例では、上下ボタン等を用いてコンテンツ選択領域270に表示される複数画面における操作標識の選択操作を行う場合を示した。しかしながら、例えば、スクロール操作と操作標識の選択操作とを同一の操作により行うことができれば、さらに迅速に選択操作を行うことができる。そこで、以下では、複数画面に存在する操作標識を選択する他の選択方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0145】
図23は、本発明の第1の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。図23(a)には、表示パネル260に表示される複数の操作標識についてユーザにより行われる選択操作の一例を示す。具体的には、図23(a)には、時間軸tにおける時刻t1からt2までに行われたユーザ操作の遷移を示す。図23(b)には、図23(a)に示す時刻t1に行われたユーザ操作の直前に表示パネル260に表示される表示画面の例を示す。また、図23(c)には、図23(a)に示す時刻t2に行われたユーザ操作の直前に表示パネル260に表示される表示画面の例を示す。なお、図23に示す例は、図17乃至図19に示す場合の変形例である。このため、以下では、図17乃至図19と異なる点を中心に説明する。
【0146】
また、この例では、図23(b)および(c)に示すように、表示パネル260には複数の操作標識のみを表示し、上ボタン261、下ボタン262、再生指示ボタン263等の表示を省略する例を示す。また、この例では、表示パネル260において検出された物体の選択領域の重心座標の移動に応じて、表示パネル260に表示されている操作標識をスクロール処理する例を示す。
【0147】
例えば、時刻t1において、表示パネル260に表示されている操作標識C10乃至C19を選択するように左手807が表示パネル260上に配置されているものとする。また、時刻t1に示す状態では、左手807による選択操作により選択領域327が算出されているものとする。このように左手807が配置されている状態で、表示パネル260上において左手807を矢印810方向に移動させる。時刻t2には、表示パネル260上において左手807を矢印810方向に移動させた後の状態を示す。この移動により、時刻t1において算出された選択領域327の重心座標331が矢印810方向に移動する。ここで、時刻t2に示す状態では、表示パネル260に表示されている操作標識C10乃至C24を選択するように左手807が表示パネル260上に配置されているものとする。また、時刻t2に示す状態では、左手807による選択操作により選択領域328が算出されているものとする。すなわち、図23(b)に示す時刻t1における選択領域327の重心座標331が、左手807の移動に応じて、図23(c)に示す時刻t2における選択領域328の重心座標332に移動する。この左手807の選択領域の重心座標の移動に応じて、表示パネル260に表示されている操作標識がスクロールされる。例えば、図23(b)に示す操作標識C0乃至C19から、図23(c)に示す操作標識C10乃至C29にスクロール処理される。
【0148】
このように表示パネル260において右手807の選択操作および移動操作を行うことにより、複数画面に含まれる操作標識C10乃至C24を容易に選択することができる。すなわち、操作標識の選択処理とスクロール処理とを手の移動による一度の単純操作で容易に行うことができる。
【0149】
なお、この例では、一度のスクロール操作を行う場合のみを示すが、2回以上連続してスクロール操作を行う場合についても同様に適用することができる。また、この例では、表示パネル260の一部のみを手で覆いながら、スクロール操作を行う場合を例にして説明した。しかしながら、例えば、表示パネル260の全面を手で覆った状態で、その手の移動を検出することが可能なタッチパネル等を用いて、表示パネル260の全面を手で覆いながら、スクロール操作を行う場合にも適用することができる。
【0150】
[撮像装置の動作例]
図24は、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。この例では、操作標識の選択操作を行っている物体の移動に応じて操作標識をスクロールして、複数画面に含まれる複数の操作標識を選択する操作標識選択処理を行う場合を例にして説明する。なお、この例は、図22に示す操作標識選択処理の変形例である。このため、図22に示す処理手順と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0151】
表示パネル260の表示面に近接または接触する物体が検出された場合には(ステップS901)、検出された物体について算出された選択領域の重心座標が、一定時間に一定距離以上を移動したか否かが判断される(ステップS931)。検出された物体について算出された選択領域の重心座標が、一定時間に一定距離以上を移動した場合には(ステップS931)、表示制御部470が、その移動方向および移動距離に応じてスクロール処理を行う(ステップS932)。このスクロール処理が行われた後に(ステップS932)、ステップ902に進む。
【0152】
また、検出された物体について算出された選択領域の重心座標が、一定時間に一定距離以上を移動していない場合には(ステップS931)、ステップS902に進む。
【0153】
<2.第2の実施の形態>
[撮像装置の機能構成例]
本発明の第1の実施の形態では、表示パネル260に表示される操作標識の選択操作を行う例を示した。ここで、例えば、既に選択状態となっている複数の操作標識のうち、一部の操作標識について解除を行う場合も想定される。例えば、その解除を行う場合に、一度の操作により複数の操作標識を同時に解除することができれば、さらに迅速に選択操作を行うことができる。そこで、以下では、既に選択状態となっている複数の操作標識のうち、一部の操作標識について解除を行う選択方法について図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の第2の実施の形態における機能構成については、本発明の第1の実施の形態における撮像装置100と略同一であるため、以下では、撮像装置100と異なる点を中心に説明する。
【0154】
図4に示す選択部450は、コンテンツ選択画面に表示されている複数の操作標識から、1または複数の操作標識を選択または解除するものであり、選択された操作標識に関する選択情報を表示制御部470に出力する。具体的には、選択部450は、選択モード決定部420により決定された選択モードに従って、物体検出部411から出力された物体検出情報と、コンテンツ選択画面における操作標識の配置情報とに基づいて、処理対象となる1または複数の操作標識を特定する。そして、選択部450は、選択情報保持部460の保持内容に基づいて、処理対象となる操作標識が選択状態であるか否かを判断し、選択状態である場合には、その選択を解除する。また、選択部450は、処理対象となる操作標識が選択状態でない場合には、その操作標識を選択する。この操作標識の選択方法については、図25および図26等を参照して詳細に説明する。
【0155】
[操作標識の選択および解除例]
図25および図26は、本発明の第2の実施の形態における表示パネル260に表示される複数の操作標識について選択操作をする場合における操作方法および表示例を示す図である。図25(a)には、表示パネル260に表示される複数の操作標識についてユーザにより行われる選択操作の一例を示す。具体的には、図25(a)には、時間軸tにおける時刻t11からt12までに行われたユーザ操作の遷移を示す。図25(b)には、図25(a)に示す時刻t11に行われたユーザ操作により算出される選択領域351を示す。また、図25(c)には、図25(a)に示す時刻t12に行われたユーザ操作により算出された選択領域352を示す。
【0156】
図26(a)には、図25(a)に示す時刻t11に行われたユーザ操作の直前に表示パネル260に表示される表示画面の例を示す。また、図26(b)には、図25(a)に示す時刻t11に行われたユーザ操作の直後に表示パネル260に表示される表示画面の例を示す。また、図26(c)には、図25(a)に示す時刻t12に行われたユーザ操作の直後に表示パネル260に表示される表示画面の例を示す。なお、図25および図26に示す例は、本発明の第1の実施の形態の変形例である。このため、以下では、本発明の第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
【0157】
例えば、図25(a)に示す時刻t11において、表示パネル260に表示されている操作標識C0乃至C3、C5乃至C8、C10乃至C13、C15乃至C18を選択するように右手809が表示パネル260上に配置されたものとする。すなわち、時刻t11において、右手809による選択操作により選択領域351が算出されたものとする。このように右手809が配置された後には、図26(b)に示すように、選択領域351に基づいて選択された操作標識C0乃至C3、C5乃至C8、C10乃至C13、C15乃至C18の表示形態が変更されて表示パネル260に表示される。
【0158】
続いて、例えば、図25(a)に示す時刻t12において、表示パネル260に表示されている操作標識C6、C7、C11およびC12を選択するように右手809の指が表示パネル260上に配置されたものとする。すなわち、図25(c)に示すように、時刻t12に示す状態では、右手809の指による選択操作により選択領域352が算出されているものとする。このように、既に選択状態となっている操作標識について、選択操作が行われた場合には、選択部450が、選択モード決定部420により決定された選択モードに従って、処理対象となる1または複数の操作標識を特定する。すなわち、選択モード決定部420により複数選択モードが決定された場合には、選択部450が、処理対象となる1または複数の操作標識を特定する。一方、選択モード決定部420により単数選択モードが決定された場合には、選択部450が、処理対象となる1つの操作標識を特定する。なお、この処理対象となる操作標識の特定方法については、本発明の第1の実施の形態における操作標識の選択方法と同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。続いて、選択部450が、選択情報保持部460の保持内容に基づいて、処理対象となる操作標識が選択状態であるか否かを判断し、選択状態である場合には、その選択を解除する。この例では、選択モード決定部420により複数選択モードが決定された場合について説明する。例えば、図25(a)に示す時刻t11において、表示パネル260に表示されている操作標識C0乃至C3、C5乃至C8、C10乃至C13、C15乃至C18が選択されているため、処理対象となる操作標識C6、C7、C11およびC12が選択状態である。このため、選択部450が、処理対象となる操作標識C6、C7、C11およびC12の選択を解除する。
【0159】
これにより、時刻t12において右手809の指が配置された後には、図26(c)に示すように、選択領域352に基づいて選択状態が解除された操作標識C6、C7、C11およびC12の表示形態が変更されて表示パネル260に表示される。すなわち、操作標識C0乃至C3、C5、C8、C10、C13、C15乃至C18が選択状態となるように表示形態が変更されて表示パネル260に表示される。
【0160】
このように表示パネル260において選択操作を行うことにより、例えば、図26(c)に示すように、環状の配置となるように操作標識を選択する場合でも、2度の選択操作のみで容易に選択することができる。
【0161】
なお、この例では、1頁の操作標識を選択および解除する場合について説明するが、例えば、複数頁の操作標識を選択および解除する場合についても適用することができる。
【0162】
[撮像装置の動作例]
図27は、本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、この例は、図15に示す操作標識選択処理の変形例である。このため、図15に示す処理手順と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0163】
選択部450により算出された選択領域内に操作標識が存在する場合には(ステップS905)、選択部450が複数選択モード選択/解除処理を行う(ステップS950)。この複数選択モード選択/解除処理については、図28を参照して詳細に説明する。
【0164】
また、検出された物体について生成された物体検出情報に含まれる物体検出領域の重心座標の位置に操作標識が存在する場合には(ステップS908)、選択部450が単数選択モード選択/解除処理を行う(ステップS960)。この単数選択モード選択/解除処理については、図29を参照して詳細に説明する。
【0165】
図28は、本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順のうちの複数選択モード選択/解除処理(図27に示すステップS950の処理手順)を示すフローチャートである。
【0166】
最初に、選択部450が、算出された選択領域内に存在する操作標識のうちの1つを対象操作標識とし(ステップS951)、選択情報保持部460の保持内容に基づいて、対象操作標識が選択状態となっているか否かを判断する(ステップS952)。対象操作標識が選択状態となっている場合には(ステップS952)、選択部450が対象操作標識の選択を解除し、この解除に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する(ステップS953)。一方、対象操作標識が選択状態となっていない場合には(ステップS952)、選択部450が対象操作標識を選択し、この選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する(ステップS954)。
【0167】
続いて、選択部450が、算出された選択領域内に存在する全ての操作標識について選択/解除処理が終了したか否かを判断する(ステップS955)。算出された選択領域内に存在する全ての操作標識について選択/解除処理が終了している場合には(ステップS955)、複数選択モード選択/解除処理の動作を終了する。一方、全ての操作標識について選択/解除処理が終了していない場合には(ステップS955)、選択部450が、算出された選択領域内に存在する操作標識のうちの未処理の操作標識を対象操作標識とし(ステップS956)、ステップS952に戻る。
【0168】
図29は、本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順のうちの単数選択モード選択/解除処理(図27に示すステップS960の処理手順)を示すフローチャートである。
【0169】
最初に、選択部450が、選択情報保持部460の保持内容に基づいて、検出された物体について生成された物体検出情報に含まれる物体検出領域の重心座標の位置に存在する操作標識が選択状態となっているか否かを判断する(ステップS961)。その重心座標の位置に存在する操作標識が選択状態となっている場合には(ステップS961)、選択部450がその操作標識の選択を解除し、この解除に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する(ステップS962)。一方、その重心座標の位置に存在する操作標識が選択状態となっていない場合には(ステップS961)、選択部450がその操作標識を選択し、この選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する(ステップS963)。
【0170】
図30は、本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、この例は、図16に示す操作標識選択処理の変形例である。このため、図16に示す処理手順と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0171】
選択部450により算出された選択領域内に操作標識が存在する場合には(ステップS905)、選択部450が複数選択モード選択/解除処理(図28に示す)を行う(ステップS950)。
【0172】
また、検出された物体について生成された物体検出情報に含まれる物体検出領域の重心座標の位置に操作標識が存在する場合には(ステップS908)、選択部450が単数選択モード選択/解除処理(図29に示す)を行う(ステップS960)。
【0173】
図31は、本発明の第2の実施の形態における撮像装置100による操作標識選択処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、この例は、図20に示す操作標識選択処理の変形例である。このため、図20に示す処理手順と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0174】
選択部450により算出された選択領域内に操作標識が存在する場合には(ステップS905)、選択部450が複数選択モード選択/解除処理(図28に示す)を行う(ステップS950)。
【0175】
また、検出された物体について生成された物体検出情報に含まれる物体検出領域の重心座標の位置に操作標識が存在する場合には(ステップS908)、選択部450が単数選択モード選択/解除処理(図29に示す)を行う(ステップS960)。
【0176】
続いて、選択部450が、選択情報保持部460の保持内容に基づいて、処理対象となった操作標識以外に選択状態となっている操作標識が既に存在するか否かを判断する(ステップS923)。選択状態となっている操作標識が既に存在する場合には(ステップS923)、選択部450が、処理対象となった操作標識以外で既に選択状態となっている操作標識と、処理対象となった操作標識のうち選択された操作標識との全てを選択状態とする。また、その選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する。そして、表示制御部470が、選択部450により選択された全ての操作標識の表示形態を選択状態に変更する(ステップS924)。
【0177】
また、選択状態となっている操作標識が存在しない場合には(ステップS923)、選択部450が、処理対象となった操作標識のうち選択された操作標識を選択状態とし、この選択に基づいて選択情報保持部460の保持内容を更新する。そして、表示制御部470が、選択部450により選択された操作標識の表示形態を選択状態に変更する(ステップS925)。
【0178】
なお、本発明の第2の実施の形態では、頁単位でスクロールして操作標識選択処理を行う例を示したが、例えば、行単位でスクロールする場合や表示面における物体の移動に応じてスクロールする場合についても適用することができる。この場合には、例えば、スクロールの前後における選択領域に重複して含まれる操作標識については、複数選択モード選択/解除処理および単数選択モード選択/解除処理の処理対象としないようにする。これにより、スクロール操作によりユーザが意図しない操作標識が解除されることを防止することができる。
【0179】
<3.第3の実施の形態>
[電子機器の機能構成例]
上述した本発明の各実施の形態では、電子機器の一例として撮像装置100を示した。ただし、上述した本発明の各実施の形態については、光センサタッチパネル等の入出力部を備える他の電子機器にも適用することができる。以下では、入出力パネルを備える他の電子機器について図面を参照して詳細に説明する。
【0180】
図32は、本発明の第3の実施の形態における電子機器700の機能構成例を示すブロック図である。電子機器700は、マイクロコンピュータ710と、入出力パネル720と、操作部730と、記録部740と、USB(Universal Serial Bus)端子750とを備える。また、電子機器700は、ビデオデコーダ760と、オーディオデコーダ770と、出力端子780とを備える。電子機器700は、例えば、音楽、動画、静止画等のコンテンツを再生することが可能な携帯型メディアプレーヤー等の電子機器により実現される。なお、マイクロコンピュータ710は図1に示すマイクロコンピュータ150に対応し、入出力パネル720は図1に示す入出力パネル200に対応し、操作部730は図1に示す操作部170に対応し、記録部740は図1に示す記録部140に対応する。
【0181】
USB端子750は、電子機器700と、他の電子機器とを接続するためのインターフェースであり、USB端子750に接続された他の電子機器との間で各種情報の送受信が可能である。例えば、USB端子750に接続された他の電子機器からコンテンツの読出しが行われ、この読み出されたコンテンツが記録部740に記録される。また、例えば、USB端子750に接続された他の電子機器へのコンテンツの出力制御が行われる。
【0182】
ビデオデコーダ760は、画像データ(ビデオデータ)を所定の復号化方式により復号化するものであり、複合化された画像データを出力端子780に出力する。
【0183】
オーディオデコーダ770は、音声データを所定の復号化方式により復号化するものであり、複合化された音声データを出力端子780に出力する。
【0184】
出力端子780は、ビデオデコーダ760から出力された画像データと、オーディオデコーダ770から出力された音声データとを電子機器700以外の外部装置(例えば、出力装置790)に出力する出力端子である。
【0185】
出力装置790は、電子機器700から出力されたコンテンツを出力するものであり、例えば、コンテンツとして動画および音声を出力するテレビジョン等の映像視聴装置により実現される。
【0186】
例えば、電子機器700は、出力端子780を介して出力装置790と接続され、記録部740に記憶されているコンテンツまたはUSB端子750から入力されたコンテンツを出力装置790に出力させる。また、例えば、電子機器700は、USB端子750に接続された他の電子機器へのコンテンツの出力制御を行う。また、例えば、電子機器700は、記録部740に記憶されているコンテンツまたはUSB端子750から入力されたコンテンツを入出力パネル720に表示させる。これらの出力対象となるコンテンツを選択する際に、入出力パネル720において選択操作を行う。なお、これらの選択方法については、上述した選択方法と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0187】
このように、本発明の実施の形態によれば、タッチパネル等の入出力部を備える電子機器において、タッチパネルの限られたスペースを活かし、複数のコンテンツを効率よく選択することができる。また、タッチパネルにおける直感的な操作により複数のコンテンツを同時に選択することができるため、複数のコンテンツを選択する際のユーザの負荷を大幅に減らすことができる。すなわち、選択したいコンテンツを指や手のひらで覆うという直感的で理解しやすい選択操作により、複数のコンテンツを容易に選択することができる。また、複数のコンテンツを選択する場合における選択操作開始から選択操作終了までのステップ数を大幅に減らすことができるため、ユーザの不可を大幅に減らすことができる。
【0188】
なお、本発明の実施の形態では、動画や静止画等のコンテンツを選択する場合を例にして説明したが、例えば、店内情報、観光情報、地域情報、ニュース、天気予報等のコンテンツを選択する場合に本発明の実施の形態を適用することができる。また、タッチパネルに表示される操作標識として、カーナビゲーションシステム等において病院、コンビニ等を検索する際に用いられる検索ボタン、所定機能を操作する際に用いられるアイコン、数値を入力する際に用いられるテンキー等を用いることができる。また、複数のボタンをタッチパネルに表示してこれらの中から所望のボタンを選択するゲーム装置、携帯電話機、デジタル家電、カーナビゲーションシステム等の電子機器に本発明の実施の形態を適用することができる。
【0189】
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、上述のように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
【0190】
また、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
【符号の説明】
【0191】
100、700 撮像装置
111 光学ユニット
112 ドライバ
113 撮像素子
114 タイミングジェネレータ
115 AFE回路
120 カメラ信号処理回路
130 画像エンコーダ
140、740 記録部
150、710 マイクロコンピュータ
160 画像デコーダ
170、730 操作部
180 LED発光部
190 音声出力部
200、720 入出力パネル
210 光センサ
220 受光信号処理部
230 画像処理部
240 物体検出情報生成部
250 表示信号処理部
260 表示パネル
400 コンテンツ記憶部
410 入出力部
411 物体検出部
412 表示部
420 選択モード決定部
430 閾値保持部
440 操作標識作成部
450 選択部
460 選択情報保持部
470 表示制御部
480 操作受付部
750 USB端子
760 ビデオデコーダ
770 オーディオデコーダ
780 出力端子
790 出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力を行うための複数の操作標識を表示面に表示して前記表示面に近接または接触する物体を検出する入出力部と、
前記表示面における物体の検出状態に基づいて当該物体の検出による選択対象を複数の操作標識とする複数選択モードと当該物体の検出による選択対象を1つの操作標識とする単数選択モードとの何れかの選択モードを決定する選択モード決定部と、
前記決定された選択モードおよび前記検出状態に基づいて前記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択する選択部と、
前記表示面に表示されている複数の操作標識のうち前記選択された操作標識について選択状態を示す表示形態に変更して前記表示面に表示させる表示制御部と
を具備する電子機器。
【請求項2】
前記入出力部は、前記表示面に近接または接触する物体の前記表示面における大きさを検出し、
前記選択モード決定部は、前記検出された物体の前記表示面における大きさと基準値とを比較して当該比較結果に基づいて前記選択モードを決定する
請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記選択モード決定部は、前記表示面に近接または接触する物体が複数検出された場合には前記検出された各物体の前記表示面における大きさの加算値と基準値とを比較して当該比較結果に基づいて前記選択モードを決定する
請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記選択モード決定部は、前記検出された物体の前記表示面における大きさが前記基準値を超えている場合には前記複数選択モードを決定し、前記検出された物体の前記表示面における大きさが前記基準値を超えていない場合には前記単数選択モードを決定する請求項2記載の電子機器。
【請求項5】
前記入出力部は、前記表示面に近接または接触する物体の数を検出し、
前記選択モード決定部は、前記検出された物体の数と基準値とを比較して当該比較結果に基づいて前記選択モードを決定する
請求項1記載の電子機器。
【請求項6】
前記物体検出部は、前記表示面に近接または接触する物体の前記表示面における位置および大きさを検出し、
前記選択部は、前記複数選択モードが決定された場合には前記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから前記検出された物体の前記表示面における位置および大きさにより特定される選択領域に基づいて操作標識を選択し、前記単数選択モードが決定された場合には前記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから前記検出された物体の前記表示面における位置により特定される操作標識を選択する
請求項1記載の電子機器。
【請求項7】
前記選択部は、前記表示面に近接または接触する物体が複数検出された場合において前記複数選択モードが決定された場合には前記検出された各物体の前記表示面における位置および大きさにより特定される選択領域に基づいて操作標識を選択する請求項6記載の電子機器。
【請求項8】
前記選択部は、前記表示面に近接または接触する物体が検出される毎に前記操作標識の選択を行い、
前記表示制御部は、前記表示面に表示されている複数の操作標識のうち新たに選択された操作標識と既に選択されている操作標識との全てについて前記選択状態を示す表示形態に変更して前記表示面に表示させる
請求項1記載の電子機器。
【請求項9】
前記表示面に表示されている複数の操作標識を移動させる移動操作を受け付ける操作受付部をさらに具備し、
前記表示制御部は、前記受け付けられた移動操作による移動後の前記表示面に表示される複数の操作標識のうち前記新たに選択された操作標識と前記既に選択されている操作標識との全てについて前記選択状態を示す表示形態に変更して前記表示面に表示させる
請求項8記載の電子機器。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記検出された物体の移動に応じて前記表示面に表示されている複数の操作標識を移動させ、当該移動後の前記表示面に表示される複数の操作標識のうち当該移動後の物体の検出状態に基づいて新たに選択された操作標識と既に選択されている操作標識との全てについて前記選択状態を示す表示形態に変更して前記表示面に表示させる
請求項1記載の電子機器。
【請求項11】
前記選択部は、前記表示面に近接または接触する物体が検出された場合において選択対象となる操作標識が既に選択状態である場合には当該操作標識の選択を解除し、
前記表示制御部は、前記表示面に表示されている複数の操作標識のうち前記選択が解除された操作標識について前記選択状態を示す表示形態から選択前の表示形態に変更して前記表示面に表示させる
請求項1記載の電子機器。
【請求項12】
コンテンツを出力させる出力制御部をさらに具備し、
前記表示制御部は、前記コンテンツを表す標識として前記操作標識を表示させ、
前記出力制御部は、前記選択された操作標識に対応するコンテンツを出力させる
請求項1記載の電子機器。
【請求項13】
前記コンテンツは画像コンテンツであり、
前記表示制御部は、前記コンテンツを表す操作標識として当該コンテンツの代表画像を表示させる
請求項12記載の電子機器。
【請求項14】
操作入力を行うための複数の操作標識を表示面に表示して前記複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択するため前記表示面に近接または接触する物体を検出する入出力部と、
前記表示面における物体の検出状態に基づいて当該物体の検出による選択対象を複数の操作標識とする複数選択モードと当該物体の検出による選択対象を1つの操作標識とする単数選択モードとの何れかの選択モードを決定する選択モード決定部と
を具備する電子機器。
【請求項15】
操作入力を行うための複数の操作標識を表示面に表示して前記表示面に近接または接触する物体を検出する入出力部と、
前記表示面における物体の検出状態が一定の基準を超えた場合には当該物体の検出による選択対象を複数の操作標識とし、前記検出状態が前記一定の基準を超えていない場合には当該物体の検出による選択対象を1つの操作標識として前記検出状態に基づいて前記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択する選択部と、
前記表示面に表示されている複数の操作標識のうち前記選択された操作標識について選択状態を示す表示形態に変更して前記表示面に表示させる表示制御部と
を具備する電子機器。
【請求項16】
操作入力を行うための複数の操作標識が表示される表示面に近接または接触する物体を検出する検出手順と、
前記表示面における物体の検出状態に基づいて当該物体の検出による選択対象を複数の操作標識とする複数選択モードと当該物体の検出による選択対象を1つの操作標識とする単数選択モードとの何れかの選択モードを決定する選択モード決定手順と、
前記決定された選択モードおよび前記検出状態に基づいて前記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択する選択手順と、
前記表示面に表示されている複数の操作標識のうち前記選択された操作標識について選択状態を示す表示形態に変更して前記表示面に表示させる表示制御手順と
を具備する表示制御方法。
【請求項17】
操作入力を行うための複数の操作標識が表示される表示面に近接または接触する物体を検出する検出手順と、
前記表示面における物体の検出状態に基づいて当該物体の検出による選択対象を複数の操作標識とする複数選択モードと当該物体の検出による選択対象を1つの操作標識とする単数選択モードとの何れかの選択モードを決定する選択モード決定手順と、
前記決定された選択モードおよび前記検出状態に基づいて前記表示面に表示されている複数の操作標識のうちから1または複数の操作標識を選択する選択手順と、
前記表示面に表示されている複数の操作標識のうち前記選択された操作標識について選択状態を示す表示形態に変更して前記表示面に表示させる表示制御手順と
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate


【公開番号】特開2010−225016(P2010−225016A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73266(P2009−73266)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】