電子機器およびインジケータの制御方法
【課題】インジケータを適切に制御可能な電子機器、インジケータの制御装置および制御方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、電子機器は、表示部と、出力部と、インジケータとを備えている。前記出力部は、前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する。前記インジケータは、前記出力部が、ユーザが前記視差画像を立体的に見えるよう前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する時には消灯する。そして、前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出される。
【解決手段】実施形態によれば、電子機器は、表示部と、出力部と、インジケータとを備えている。前記出力部は、前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する。前記インジケータは、前記出力部が、ユーザが前記視差画像を立体的に見えるよう前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する時には消灯する。そして、前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器およびインジケータの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ付きのパーソナルコンピュータ等では、カメラが起動していることを示すためのLED(Light Emitting Diode)が搭載されることが多い。しかしながら、LEDが常時点灯していると、LEDがまぶしく、表示画面を見づらいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−272215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インジケータを適切に制御可能な電子機器、インジケータの制御装置および制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、電子機器は、表示部と、出力部と、インジケータとを備えている。前記出力部は、前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する。前記インジケータは、前記出力部が、ユーザが前記視差画像を立体的に見えるよう前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する時には消灯する。そして、前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一実施形態に係るパーソナルコンピュータ100の斜視図。
【図2】パーソナルコンピュータ100とそのユーザ200の上面図。
【図3】コンピュータ本体20に内蔵される制御部11の概略ブロック図。
【図4】制御部11の処理動作の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0008】
本実施形態では、電子機器を代表してパーソナルコンピュータを例にとって説明するが、一般的なパーソナルコンピュータの説明は省略し、本実施形態の特徴について詳しく説明する。
【0009】
図1は、一実施形態に係るパーソナルコンピュータ100の斜視図であり、図2は、パーソナルコンピュータ100とそのユーザ200の上面図である。
パーソナルコンピュータ100は、コンピュータ本体10と、ディスプレイユニット20と、カメラ30と、LED(インジケータ)40とを備えている。
【0010】
コンピュータ本体10には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリおよびハードディスクが内蔵され、かつ、光ディスクドライブが設けられる。ハードディスクは光ディスク再生プログラムを記憶している。CPUが光ディスク再生プログラムを実行することにより、光ディスクドライブに挿入されたDVD(Digital Versatile Disk)やHD DVD(High Definition DVD)、BD(Blu-ray Disk)等の光ディスクに記録された映像信号や音声信号を再生できる。その他、ハードディスクや、USB等により接続される他の記録媒体に記録された映像信号や音声信号を再生することもできる。
【0011】
本実施形態では、ユーザ200が裸眼で映像を立体視できるよう、コンピュータ本体10はディスプレイユニット20へそれぞれ異なる視点から見た複数の視差画像を出力する。光ディスク等に予め奥行き情報が記憶されている場合は、これを用いて視差画像を生成してもよいし、奥行き情報が記憶されていない場合は、映像信号を解析して奥行き情報を算出し、視差画像を生成してもよい。また、右目201用および左目202用に少なくとも2枚の視差画像を生成すればよく、より自然な立体映像を表示するために、水平方向に並ぶ9か所の視点から見た9枚の視差画像を生成してもよい。
【0012】
また、コンピュータ本体10は、後述するように、ディスプレイユニット20やLED40を制御するための制御部(図1および図2には不図示)11を内蔵している。制御部11は、例えばコンピュータプログラムとしてハードディスクに記憶されている。
【0013】
ディスプレイユニット20は、液晶パネル(表示部)21およびフィルタ(出力部)22を有する。液晶パネル21には、光ディスク再生プログラムにより再生された複数の視差画像が同時に表示される。裸眼式立体表示装置の場合、ユーザ200の位置によっては映像が立体的に見えないことがある。そこで、液晶パネル21に対向してフィルタ22を設け、液晶パネル21に表示される視差画像をフィルタ22から特定の方向へ出力する。すなわち、フィルタ22は複数の視差画像のうちの1つをユーザ200の右目201に出力し、他の1つを左目202に出力する。右目201と左目202とで異なる視差画像を見ることで、ユーザ200は映像を立体的に見ることができる。フィルタ22の出力方向は制御部11により制御可能である。
【0014】
カメラ30は、例えばディスプレイユニット20の上方に設けられる。ユーザ200の目の位置を認識するために、カメラ30は所定の範囲を撮影し、撮影された映像を制御部11へ供給する。目を認識するためには、カメラ30は例えば100万画素以上を有するのが望ましい。また、カメラ30で撮影された映像をコンピュータ本体10のハードディスクに記憶することもできる。
【0015】
LED40はカメラ30に近接して設けられ、カメラ30が起動していること等を示す。LED40は制御部11により制御される。
【0016】
図3は、コンピュータ本体20に内蔵される制御部11の概略ブロック図である。制御部11は、アイトラッキング部12と、LED制御部(第1の制御部)13と、フィルタ制御部(第2の制御部)14とを有する。
【0017】
アイトラッキング部12は、カメラ30で撮影された映像に基づいて、ユーザ200の目をトラッキング(追跡)する。そして、ユーザ200の目を認識できたか否かを示す信号をLED制御部13へ、認識できた場合、その位置を示す信号をフィルタ制御部14にそれぞれ供給する。LED制御部13は、カメラ30の起動とともにLED40を点灯し、その後、ユーザ200の目が認識できた場合、LED40を消灯する。フィルタ制御部14は、液晶パネル21に表示される複数の視差画像のうちの1つがユーザ200の右目201に出力され、他の1つが左目202に出力されるよう、フィルタ22を制御する。
【0018】
図4は、制御部11の処理動作の一例を示すフローチャートである。
【0019】
光ディスク再生プログラムが実行され、複数の視差画像が液晶パネル21に表示されると(ステップS1)、ユーザ200の目の位置を認識するためにカメラ30が起動するとともに、LED制御部13はLED40を点灯する(ステップS2)。これにより、ユーザ200はカメラ30が起動したことを知ることができる。カメラ30で撮影された映像は制御部11内のアイトラッキング部12へ供給され、撮影された映像に基づいて、アイトラッキング部12はユーザ200の目をトラッキングする(ステップS3)。
【0020】
アイトラッキング部12がユーザ200の目を認識できた場合(ステップS4のYES)、LED制御部13はLED40を消灯する(ステップS5)。すでに消灯している場合、その状態を維持する。また、フィルタ制御部14は、ユーザ200が映像を立体視できるよう、フィルタ22の出力方向を制御する(ステップS6)。LED40が点灯したままだとLED40がまぶしく、ユーザ200は液晶ディスプレイ21上の映像を見づらいことがあるが、本実施形態ではLED40を消灯するため、快適に映像を視聴することができる。また、パーソナルコンピュータ100の前にいるユーザ200は立体映像を視聴しており、カメラ30が起動していることを知っているため、LED40を消灯しても問題はない。さらに、LED40が消灯したことで、ユーザは立体表示されていることを知ることもできる。
【0021】
一方、カメラ30の起動直後やユーザ200が移動した場合など、アイトラッキング部12がユーザ200の目を認識できない場合(ステップS4のNO)、LED制御部13はLED40を点灯する(ステップS7)。すでに点灯している場合、その状態を維持する。これにより、ユーザ200は、映像の不良等ではなく、目の位置がカメラにより認識されていないために映像が正しく立体表示されていないことを知ることができる。また、ユーザ200が一時的にパーソナルコンピュータ100から離れた場合、LED40が点灯していることで、パーソナルコンピュータ100の付近にいる第三者はカメラ30が起動していることを知ることができる。この第三者は液晶パネル21に表示された映像を見ているわけではないので、LED40が点灯していても問題はない。
【0022】
ユーザ200の目が認識できた場合でもできない場合でも、制御部11は、光ディスク再生プログラムが実行されている間(ステップS8のYES)、上記の処理動作を続ける(ステップS3〜S7)。
【0023】
このように、本実施形態では、アイトラッキングを行い、ユーザ200の目を認識できるとLED40を消灯する。そのため、ユーザ200は快適に映像を視聴することができる。
【0024】
上述した実施形態ではパーソナルコンピュータ100について説明したが、テレビや携帯電話等、ディスプレイを有する他の電子機器において、LED等のインジケータおよびフィルタ等の出力部を同様に制御してもよい。
【0025】
また、光ディスクを再生して立体映像を表示する例を示したが、立体映像を表示する他のアプリケーションを実行する際に、LEDおよびフィルタを同様に制御してもよい。また、必ずしも立体映像を表示するアプリケーションでなくても、カメラを用いたテレビ電話等のアプリケーションを実行する際にも、ユーザの目が認識できたときにLEDを消灯してもよい。これにより、ユーザはLEDを気にすることなく、カメラを直視することができる。立体映像を表示しない電子機器の場合、フィルタ22や制御部11内のフィルタ制御部14は不要である。
【0026】
立体映像を表示するためのフィルタ22は、例えば液晶フィルタであり、液晶材料を偏向させて液晶パネル21からの出力方向を制御することができる。もちろん、他の手法を用いてもよい。また、図4のステップS5ではLED40を消灯する例を示したが、目を認識できたか否かに応じてLED40の表示形態を切り替えればよく、例えば目を認識できない場合より輝度を落としたり、目立たない色にしたりしてもよい。また、LEDを点灯させたままシャッタを閉じて遮光してもよい。
【0027】
上述した実施形態で説明した制御部11の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、制御部11の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0028】
また、制御部11の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0029】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0030】
10 コンピュータ本体
11 制御部
12 アイトラッキング部
13 LED制御部
14 フィルタ制御部
20 ディスプレイユニット
21 液晶パネル
22 フィルタ
30 カメラ
40 LED
100 パーソナルコンピュータ
200 ユーザ
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器およびインジケータの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ付きのパーソナルコンピュータ等では、カメラが起動していることを示すためのLED(Light Emitting Diode)が搭載されることが多い。しかしながら、LEDが常時点灯していると、LEDがまぶしく、表示画面を見づらいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−272215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インジケータを適切に制御可能な電子機器、インジケータの制御装置および制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、電子機器は、表示部と、出力部と、インジケータとを備えている。前記出力部は、前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する。前記インジケータは、前記出力部が、ユーザが前記視差画像を立体的に見えるよう前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する時には消灯する。そして、前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一実施形態に係るパーソナルコンピュータ100の斜視図。
【図2】パーソナルコンピュータ100とそのユーザ200の上面図。
【図3】コンピュータ本体20に内蔵される制御部11の概略ブロック図。
【図4】制御部11の処理動作の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0008】
本実施形態では、電子機器を代表してパーソナルコンピュータを例にとって説明するが、一般的なパーソナルコンピュータの説明は省略し、本実施形態の特徴について詳しく説明する。
【0009】
図1は、一実施形態に係るパーソナルコンピュータ100の斜視図であり、図2は、パーソナルコンピュータ100とそのユーザ200の上面図である。
パーソナルコンピュータ100は、コンピュータ本体10と、ディスプレイユニット20と、カメラ30と、LED(インジケータ)40とを備えている。
【0010】
コンピュータ本体10には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリおよびハードディスクが内蔵され、かつ、光ディスクドライブが設けられる。ハードディスクは光ディスク再生プログラムを記憶している。CPUが光ディスク再生プログラムを実行することにより、光ディスクドライブに挿入されたDVD(Digital Versatile Disk)やHD DVD(High Definition DVD)、BD(Blu-ray Disk)等の光ディスクに記録された映像信号や音声信号を再生できる。その他、ハードディスクや、USB等により接続される他の記録媒体に記録された映像信号や音声信号を再生することもできる。
【0011】
本実施形態では、ユーザ200が裸眼で映像を立体視できるよう、コンピュータ本体10はディスプレイユニット20へそれぞれ異なる視点から見た複数の視差画像を出力する。光ディスク等に予め奥行き情報が記憶されている場合は、これを用いて視差画像を生成してもよいし、奥行き情報が記憶されていない場合は、映像信号を解析して奥行き情報を算出し、視差画像を生成してもよい。また、右目201用および左目202用に少なくとも2枚の視差画像を生成すればよく、より自然な立体映像を表示するために、水平方向に並ぶ9か所の視点から見た9枚の視差画像を生成してもよい。
【0012】
また、コンピュータ本体10は、後述するように、ディスプレイユニット20やLED40を制御するための制御部(図1および図2には不図示)11を内蔵している。制御部11は、例えばコンピュータプログラムとしてハードディスクに記憶されている。
【0013】
ディスプレイユニット20は、液晶パネル(表示部)21およびフィルタ(出力部)22を有する。液晶パネル21には、光ディスク再生プログラムにより再生された複数の視差画像が同時に表示される。裸眼式立体表示装置の場合、ユーザ200の位置によっては映像が立体的に見えないことがある。そこで、液晶パネル21に対向してフィルタ22を設け、液晶パネル21に表示される視差画像をフィルタ22から特定の方向へ出力する。すなわち、フィルタ22は複数の視差画像のうちの1つをユーザ200の右目201に出力し、他の1つを左目202に出力する。右目201と左目202とで異なる視差画像を見ることで、ユーザ200は映像を立体的に見ることができる。フィルタ22の出力方向は制御部11により制御可能である。
【0014】
カメラ30は、例えばディスプレイユニット20の上方に設けられる。ユーザ200の目の位置を認識するために、カメラ30は所定の範囲を撮影し、撮影された映像を制御部11へ供給する。目を認識するためには、カメラ30は例えば100万画素以上を有するのが望ましい。また、カメラ30で撮影された映像をコンピュータ本体10のハードディスクに記憶することもできる。
【0015】
LED40はカメラ30に近接して設けられ、カメラ30が起動していること等を示す。LED40は制御部11により制御される。
【0016】
図3は、コンピュータ本体20に内蔵される制御部11の概略ブロック図である。制御部11は、アイトラッキング部12と、LED制御部(第1の制御部)13と、フィルタ制御部(第2の制御部)14とを有する。
【0017】
アイトラッキング部12は、カメラ30で撮影された映像に基づいて、ユーザ200の目をトラッキング(追跡)する。そして、ユーザ200の目を認識できたか否かを示す信号をLED制御部13へ、認識できた場合、その位置を示す信号をフィルタ制御部14にそれぞれ供給する。LED制御部13は、カメラ30の起動とともにLED40を点灯し、その後、ユーザ200の目が認識できた場合、LED40を消灯する。フィルタ制御部14は、液晶パネル21に表示される複数の視差画像のうちの1つがユーザ200の右目201に出力され、他の1つが左目202に出力されるよう、フィルタ22を制御する。
【0018】
図4は、制御部11の処理動作の一例を示すフローチャートである。
【0019】
光ディスク再生プログラムが実行され、複数の視差画像が液晶パネル21に表示されると(ステップS1)、ユーザ200の目の位置を認識するためにカメラ30が起動するとともに、LED制御部13はLED40を点灯する(ステップS2)。これにより、ユーザ200はカメラ30が起動したことを知ることができる。カメラ30で撮影された映像は制御部11内のアイトラッキング部12へ供給され、撮影された映像に基づいて、アイトラッキング部12はユーザ200の目をトラッキングする(ステップS3)。
【0020】
アイトラッキング部12がユーザ200の目を認識できた場合(ステップS4のYES)、LED制御部13はLED40を消灯する(ステップS5)。すでに消灯している場合、その状態を維持する。また、フィルタ制御部14は、ユーザ200が映像を立体視できるよう、フィルタ22の出力方向を制御する(ステップS6)。LED40が点灯したままだとLED40がまぶしく、ユーザ200は液晶ディスプレイ21上の映像を見づらいことがあるが、本実施形態ではLED40を消灯するため、快適に映像を視聴することができる。また、パーソナルコンピュータ100の前にいるユーザ200は立体映像を視聴しており、カメラ30が起動していることを知っているため、LED40を消灯しても問題はない。さらに、LED40が消灯したことで、ユーザは立体表示されていることを知ることもできる。
【0021】
一方、カメラ30の起動直後やユーザ200が移動した場合など、アイトラッキング部12がユーザ200の目を認識できない場合(ステップS4のNO)、LED制御部13はLED40を点灯する(ステップS7)。すでに点灯している場合、その状態を維持する。これにより、ユーザ200は、映像の不良等ではなく、目の位置がカメラにより認識されていないために映像が正しく立体表示されていないことを知ることができる。また、ユーザ200が一時的にパーソナルコンピュータ100から離れた場合、LED40が点灯していることで、パーソナルコンピュータ100の付近にいる第三者はカメラ30が起動していることを知ることができる。この第三者は液晶パネル21に表示された映像を見ているわけではないので、LED40が点灯していても問題はない。
【0022】
ユーザ200の目が認識できた場合でもできない場合でも、制御部11は、光ディスク再生プログラムが実行されている間(ステップS8のYES)、上記の処理動作を続ける(ステップS3〜S7)。
【0023】
このように、本実施形態では、アイトラッキングを行い、ユーザ200の目を認識できるとLED40を消灯する。そのため、ユーザ200は快適に映像を視聴することができる。
【0024】
上述した実施形態ではパーソナルコンピュータ100について説明したが、テレビや携帯電話等、ディスプレイを有する他の電子機器において、LED等のインジケータおよびフィルタ等の出力部を同様に制御してもよい。
【0025】
また、光ディスクを再生して立体映像を表示する例を示したが、立体映像を表示する他のアプリケーションを実行する際に、LEDおよびフィルタを同様に制御してもよい。また、必ずしも立体映像を表示するアプリケーションでなくても、カメラを用いたテレビ電話等のアプリケーションを実行する際にも、ユーザの目が認識できたときにLEDを消灯してもよい。これにより、ユーザはLEDを気にすることなく、カメラを直視することができる。立体映像を表示しない電子機器の場合、フィルタ22や制御部11内のフィルタ制御部14は不要である。
【0026】
立体映像を表示するためのフィルタ22は、例えば液晶フィルタであり、液晶材料を偏向させて液晶パネル21からの出力方向を制御することができる。もちろん、他の手法を用いてもよい。また、図4のステップS5ではLED40を消灯する例を示したが、目を認識できたか否かに応じてLED40の表示形態を切り替えればよく、例えば目を認識できない場合より輝度を落としたり、目立たない色にしたりしてもよい。また、LEDを点灯させたままシャッタを閉じて遮光してもよい。
【0027】
上述した実施形態で説明した制御部11の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、制御部11の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0028】
また、制御部11の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0029】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0030】
10 コンピュータ本体
11 制御部
12 アイトラッキング部
13 LED制御部
14 フィルタ制御部
20 ディスプレイユニット
21 液晶パネル
22 フィルタ
30 カメラ
40 LED
100 パーソナルコンピュータ
200 ユーザ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する出力部と、
前記出力部が、ユーザが前記視差画像を立体的に見えるよう前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する時には消灯するインジケータと、を備え、
前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出されることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
表示部と、
ユーザの位置に応じた方向に、前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを出力する出力部と、
前記出力部が、前記ユーザの位置に応じた方向に前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを出力する時には消灯するインジケータと、を備え、
前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出されることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
前記インジケータは、撮像していることを示す、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示部は、前記インジケータの近傍に載置される、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力するステップと、 ユーザが前記視差画像を立体的に見えるよう前記表示部に表示された視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する時には、インジケータを消灯するステップと、を備え、 前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出されることを特徴とするインジケータの制御方法。
【請求項6】
ユーザの位置に応じた方向に、表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを出力するステップと、
前記ユーザの位置に応じた方向に前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを出力する時には、インジケータを消灯するステップと、を備え、
前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出されることを特徴とするインジケータの制御方法。
【請求項7】
前記インジケータは、撮像していることを示す、請求項5または6に記載のインジケータの制御方法。
【請求項8】
前記表示部は、前記インジケータの近傍に載置される、請求項5乃至7のいずれかに記載のインジケータの制御方法。
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する出力部と、
前記出力部が、ユーザが前記視差画像を立体的に見えるよう前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する時には消灯するインジケータと、を備え、
前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出されることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
表示部と、
ユーザの位置に応じた方向に、前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを出力する出力部と、
前記出力部が、前記ユーザの位置に応じた方向に前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを出力する時には消灯するインジケータと、を備え、
前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出されることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
前記インジケータは、撮像していることを示す、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示部は、前記インジケータの近傍に載置される、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力するステップと、 ユーザが前記視差画像を立体的に見えるよう前記表示部に表示された視差画像のそれぞれを特定の方向へ出力する時には、インジケータを消灯するステップと、を備え、 前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出されることを特徴とするインジケータの制御方法。
【請求項6】
ユーザの位置に応じた方向に、表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを出力するステップと、
前記ユーザの位置に応じた方向に前記表示部に表示された複数の視差画像のそれぞれを出力する時には、インジケータを消灯するステップと、を備え、
前記表示部は、その表示画面が前記インジケータの発光方向に露出されることを特徴とするインジケータの制御方法。
【請求項7】
前記インジケータは、撮像していることを示す、請求項5または6に記載のインジケータの制御方法。
【請求項8】
前記表示部は、前記インジケータの近傍に載置される、請求項5乃至7のいずれかに記載のインジケータの制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2013−38787(P2013−38787A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−186860(P2012−186860)
【出願日】平成24年8月27日(2012.8.27)
【分割の表示】特願2011−42350(P2011−42350)の分割
【原出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu−ray
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月27日(2012.8.27)
【分割の表示】特願2011−42350(P2011−42350)の分割
【原出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu−ray
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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