説明

電子機器の取り付け装置

【課題】無線機を挿脱自在な方式で車内に取り付ける場合に、壁に固定したブラケットと電子機器の間のガタツキがあると、車両が振動した際に出力音にノイズ等の異音が混入する。
【解決手段】無線機1の両側壁12a,12bに形成された直線状のガイド溝13a,13bにブラケット2の各ガイドレール板23a,23bが嵌合摺動して挿脱される構成において、ガイド溝13a,13bの前端部と後端部近傍に形成した各凹部にナイロン製のホルダ15a-1,15a-2,15b-1,15b-2をそれぞれ嵌入・固着させる。無線機1の挿入によりガイドレール板23a,23bの前端部が前方のホルダ15a-1,15b-1にクリアランスの無い状態で挟持されると共に、後方のホルダ15a-2,15b-2においてもガイドレール板23a,23bの板厚を大きくした区間23a,23bが同様の条件で挟持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器の取り付け装置に係り、より詳細には無線通信機等の電子機器を所定位置に固定したブラケットに対して挿脱自在に取り付けるための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信機やナビゲーション装置等の高価な車載用電子機器は自動車の無人駐車時に盗難に遭い易く、運転手は車両から離れる際に車載用電子機器を取り外して持ち歩くことが多い。
また、無線通信機によっては一定期間毎に送信出力等について検査が義務付けられていることもあり、いずれにしても着脱自在な方式で取り付けられている必要がある。
【0003】
そのようなことから、ダッシュボードの下側等にブラケットをネジ止め固定しておき、そのブラケットに対して無線通信機を着脱する方式が採用されている。
例えば、下記特許文献1の図1及び図4には、抜け止めのための係止機構と共に、最も簡易で一般的な挿脱方式による取り付け装置が開示されている。
【0004】
より具体的には、図8は特許文献1の図1に相当し、無線通信機100の筐体101の両側壁面102a,102bに形成されたガイド溝103a,103bに対してブラケット104側の各ガイドレール板105a,105bが嵌合して摺動することにより、無線通信機100がブラケット104で挿脱自在に支持されるようになっている。
【0005】
尚、特許文献1の図1では、ブラケット104の一方の側板部104aに係止孔106が形成されており、無線通信機100がブラケット104に挿入された状態でハンドセット107のコネクタ108を嵌入すると、それに連動して側壁面102aから係止片109が突出し、ブラケット104側の係止孔106と係合することにより無線通信機100がブラケット104に係止されるようになっている。
【0006】
また、特許文献1の図4では、一般的な先行技術として、無線通信機の側壁面の前方側とブラケットの前端の側方へそれぞれ止め板を付加形成しておき、無線通信機がブラケットに挿入された状態で各止め板同士をネジ止めすることにより無線通信機をブラケットに係止させる方式も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開平6−9175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、無線通信機100の両側壁面102a,102bに形成されているガイド溝103a,103bの幅とブラケット104側の各ガイドレール板105a,105bの板厚との関係は、所定クリアランスが介在することによって嵌合・摺動条件が得られるように設計されているが、車載用無線通信機の場合には、クリアランスがあるとブラケット104に対する無線通信機100のガタツキにより出力音に異音が混入する。
このガタツキの問題に関しては、クリアランスを小さくすることで抑制できるが、無線通信機100の筐体(シャーシー)101がアルミダイカスト製であり、ブラケット104もアルミ板の板金加工品であることが多く、クリアランスが小さくなると無線通信機100をブラケット104に挿脱する際にカジリが生じ、無線通信機100を滑らかな摺動条件で挿脱できなくなる。
【0009】
即ち、無線通信機100のガタツキを防止する問題とブラケット104に対する円滑な嵌合・摺動を確保するという問題とは背反する関係にあり、機種ごとにサイズ等の機械的条件が異なることから、その設計には常に細かな配慮が必要になるという課題があった。
尚、特許文献1の図1や図4に示されているような無線通信機のブラケットに対する係止機構は、無線通信機の抜け止め機能として有効であるが、無線通信機の質量を考慮すると振動の抑制については殆ど寄与しない。
【0010】
そこで、本発明は、無線通信機等の電子機器をブラケットに対して挿脱自在に取り付けて固定する場合に、電子機器のブラケットに対するガタツキがなく、挿脱作業も常に円滑に行える電子機器の取り付け装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、電子機器にはその平行な関係にある両側壁面に後端から前端近傍まで直線状のガイド溝が形成されており、前記電子機器の各ガイド溝に嵌合して摺動する一対のガイドレール板を備えたブラケットを介して前記電子機器を固定壁に取り付けると共に、前記電子機器を前記ブラケットに対して係止する係止機構を備えた電子機器の取り付け装置において、前記電子機器は、その両側壁面の各ガイド溝の前端部と後端部近傍に形成された各凹部に、前記ブラケットのガイドレール板を挟持する樹脂製の第1ホルダ及び第2ホルダをそれぞれ嵌入・固着させた構成を有し、前記第1ホルダは、前記ガイドレール板の受け入れ側の溝幅が前記ガイド溝の幅以上で、最小溝幅部分が前記ガイドレール板の厚みと同一か又は僅かに小さく形成されており、また、前記第2ホルダは、前記ガイドレール板の受け入れ側の溝幅が前記ガイド溝の幅以上で、最小溝幅部分が前記ガイドレール板の厚みより大きく形成されており、一方、前記ガイドレール板は、その前端部が前記第1ホルダの最小溝幅部分に挿通する過程で前記第2ホルダの最小溝幅部分を通過する区間の厚みが、前方から後方にかけて徐々に増大して、前記第2ホルダの最小溝幅と同一か又は僅かに大きくなるように形成されており、前記ガイドレール板が前記第1ホルダ及び前記第2ホルダに挿通した状態で、前記電子機器が前記係止機構により係止されることを特徴とする電子機器の取り付け装置に係る。
【0012】
本発明によれば、電子機器の両側壁面のガイド溝をブラケットの各ガイドレール板に合せて挿入すると、ガイドレール板は第2ホルダとガイド溝を緩嵌状態で摺動し、その前端部は第1ホルダに対して圧入条件又はクリアランスの無いハメアイ条件で挿入される。
そして、その圧入過程では、ガイドレール板における厚みが徐々に増大する区間が第2ホルダを通過することになるが、その区間内ではガイドレール板の厚みが第2ホルダの最小溝幅と同一か又は僅かに大きくなるため、前端部と第1ホルダとの関係と同様に、圧入条件又はクリアランスの無いハメアイ条件での挿入状態となる。
したがって、ガイドレール板は電子機器側の第1ホルダ及び第2ホルダの最小溝幅部分で挟持され、その状態で電子機器は係止機構によってブラケットに係止されて取り付けられため、電子機器のブラケットに対する相対的振動を無くすることができる。
尚、第1ホルダ及び第2ホルダは、その機能を考慮すると、耐摩耗性と柔軟性に優れたナイロンを素材とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の電子機器の取り付け装置は、ブラケットを介して前記電子機器を固定壁に取り付ける場合に、電子機器側の両側壁面に形成されているガイド溝の前端部と後端部近傍に固着させた樹脂製のホルダによってブラケット側の各ガイドレール板を挟持させることにより、電子機器がブラケットに対して振動せず、電子機器の挿脱も金属同士のカジリがなく円滑に行える機構を実現し、車載用の無線通信機等を自動車のダッシュボード等に取り付けるための最適な構成を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】自動車のダッシュボードの下側にネジ止めされているブラケットに簡易無線機を取り付けた状態を示す正面図(A)、底面図(B)、(A)における要部破断図(C)、及び(B)におけるX-X矢視断面図である。
【図2】簡易無線機のシャーシ本体とホルダとの関係を示す外観斜視図である。
【図3】簡易無線機の外観斜視図である。
【図4】第1ホルダの正面図(A)、側面図(B)、背面図(C)、断面図(D)、及び底面図(E)である。
【図5】第2ホルダの正面図(A)、側面図(B)、背面図(C)、断面図(D)、及び底面図(E)である。
【図6】ブラケットの底面側から見た外観斜視図である。
【図7】簡易無線機をブラケットに嵌挿する過程における第1及び第2のホルダとブラケットのガイドレール板との関係を示す図である。
【図8】従来技術の無線通信機の取り付け装置に係る外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の電子機器の取り付け装置を図1から図7を参照しながら詳細に説明する。
先ず、図1は簡易無線機がブラケットを介して自動車のダッシュボードの下側に挿脱自在に取り付けられている状態を示し、各図において、1は簡易無線機、2はブラケット、3a,3bはダッシュボードの下側の固定壁である。
【0016】
簡易無線機1のシャーシ本体11はアルミダイカスト製であり、その両側壁面12a,12bにはそれぞれ後端から前端近傍まで直線状にガイド溝13a,13bが形成されており、またその各ガイド溝13a,13bにおける前端部と後端部近傍の位置にはそれぞれ後述のナイロン製ホルダ15a-1,15a-2,15b-1,15b-2を嵌入・固着させるための凹部14a-1,14a-2,14b-1,14b-2が形成されている。
【0017】
そして、図2はシャーシ11の凹部14a-1,14a-2,14b-1,14b-2と4個のホルダ15a-1,15a-2,15b-1,15b-2との関係を示し、各凹部14a-1,14a-2,14b-1,14b-2は直方体状の各ホルダ15a-1,15a-2,15b-1,15b-2が緊合する形状に形成されており、各ホルダ15a-1,15a-2,15b-1,15b-2はその背面側が各凹部14a-1,14a-2,14b-1,14b-2の底面に接着固定される。
尚、ガイド溝13a,13bの溝幅Gwは、後述するブラケット1のガイドレール板23a,23bの厚みRwより大きく形成されており、ガイドレール板23a,23bはガイド溝13a,13bを緩嵌して摺動する。
【0018】
したがって、シャーシ本体11に所要電子回路部品を組み込んでシャーシ蓋11aを取り付けると共に、シャーシ本体11に操作パネル部16を組み付けると、図11に示すような簡易無線機1となるが、前記のようにシャーシ本体11の両側壁面12a,12bの後端から前端近傍までガイド溝13a,13bが形成されており、且つその各ガイド溝13a,13bの前端部と後端部近傍にナイロン製のホルダ15a-1,15a-2,15b-1,15b-2が埋設固定されている点に特徴がある。
【0019】
ところで、ガイド溝13a,13bの前端部側に取り付けられるホルダ15a-1,15b-1と後端部近傍に取り付けられるホルダ15a-2,15b-2はそれぞれ図4及び図5に示される形態をなしている。
各図から明らかなように、ホルダ15a-1,15b-1とホルダ15a-2,15b-2は、ブラケット2の各ガイドレール板23a,23bを挟持するために略コ字状の基本的形態を有している点で共通しているが、溝幅の大きさについては異なっており、また前端部側と後端部近傍のいずれに適用されるホルダであるかを分かり易くするためにダミー穴の形成位置も相違している。
【0020】
より具体的には、先ず、図4及び図5で図示されているように、ホルダ15a-1,15b-1とホルダ15a-2,15b-2の各溝17,18は、両側部で広く、中央部で上下の溝壁が膨出して狭くなった構成を有している。
ホルダ15a-1,15b-1の溝17については、両側部での溝幅W1がガイド溝13a,13bの溝幅Gwと同一か又はそれより僅かに大きく、中央部の溝幅S1(最小幅)が後述のガイドレール板23a,23bの厚みRwと同一か又はそれより僅かに小さく設計されており、W1≧Gw>Rw≧S1の関係になっている。
また、ホルダ15a-2,15b-2の溝18については、両側部での溝幅W2がガイド溝13a,13bの溝幅Gwと同一か又はそれより僅かに大きく、中央部の溝幅S2(最小幅)が後述のガイドレール板23a,23bの厚みRwより大きく設計されており、W2≧Gw>S2>Rwの関係になっている。
【0021】
尚、溝17の深さd1と溝18の深さd2についてはd1<d2とされており、ホルダ15a-1,15b-1のダミー穴19はシャーシ本体11への接合面側に、ホルダ15a-2,15b-2のダミー穴20は外面側に形成されて、シャーシ本体11への組み付け時に誤って固着させないように配慮されている。
【0022】
一方、ブラケット2についてみると、図6(底面側から見た外観斜視図)に示すように、簡易無線機1の上側を覆う上面板21と、両側板22a,22bと、両側板22a,22bから内側へ折曲せしめられたガイドレール板23a,23bとからなり、板金加工により一体的に成形されている。
そして、一方のガイドレール板23aは他方のガイドレール板23bよりも幅広く形成されており、ガイドレール板23a側には簡易無線機1をブラケット2に係止するための係止機構が設けられている。
【0023】
この係止機構は、上面板21とガイドレール板23aの間に縦架した軸24を支点として回動自在に取り付けた揺動部材25と、軸24の位置より後方において揺動部材25と側板22aの間に介装させたコイルバネ(又は板バネ)26とを備えている。
ブラケット2に簡易無線機1を挿入すると、簡易無線機1の後端面が揺動部材25の後端部に形成されている係止片25aの傾斜部分に摺接しながら、係止片25aをコイルバネ26の付勢力に抗して側方へ押し込み、簡易無線機1がブラケット2への装着状態まで挿入されて、ホルダ15a-2が係止片25aを超えて後方へ移動すると、コイルバネ26によって内側へ付勢されている係止片25aが簡易無線機1の側壁面12aに形成されている凹部(図示せず)に嵌合し、それによって簡易無線機1がブラケット2に係止されることになる。
【0024】
逆に、ブラケット2から簡易無線機1を取り外す場合には、揺動部材25の先端に設けられているツマミ部25bを側方から内側へ押すと、揺動部材25がコイルバネ26の付勢力に抗して係止片25aを外側へ引き込ませるように回転し、それによって係止片25aの簡易無線機1に対する係止状態が解除されて、簡易無線機1を手前へ引き出すことが可能になる。
尚、この実施形態では、以上のように作動する係止機構を適用しているが、他の方式による係止機構であってもよい。
【0025】
ところで、図6に示すように、ブラケット2の各ガイドレール板23a,23bにおける後端部には傾斜面を介在させて板厚を大きくした区間27a,27bが設けられている。
この区間27a,27bは、ガイドレール板23a,23bの前端部がそれぞれホルダ15a-1,15b-1の最小溝幅部分(溝幅S1の部分)に挿通する過程で、ホルダ15a-2,15b-2の最小溝幅部分(溝幅S2の部分)を通過する区間に相当し、前方から後方へ徐々に厚みが増大する傾斜面区間と、ホルダ15a-2,15b-2の最小溝幅S2と同一か又は僅かに大きい厚みを有する平坦区間とからなる。
【0026】
以上の構成において、ブラケット2に簡易無線機1を嵌挿して取り付ける際のガイド溝13aとホルダ15a-1,15a-2に対するガイドレール板23aの摺動・挿入状態は図7に示される。
尚、他方の側面におけるガイド溝13bとホルダ15b-1,15b-2に対するガイドレール板23bの関係も同様であるため、ここではガイド溝13aとホルダ15a-1,15a-2に対するガイドレール板23aの関係だけを説明する。
【0027】
先ず、ガイド溝13aの後端をガイドレール板23aに合せて簡易無線機1をブラケット2に挿入すると、図7(A)に示すように、ガイドレール板23aはガイド溝13aの後端側区間からホルダ15a-2の溝18へ進行するが、溝18の両側部の溝幅W2はガイド溝13aの溝幅Gwと同一か僅かに大きく形成されており、また溝18の最小幅S2はガイドレール板23aの厚みRwより大きく形成されているため、図7(B)に示すように、ガイドレール板23aはホルダ15a-2の溝18とガイド溝13aを円滑に摺動して前進する。
【0028】
簡易無線機1のブラケット2への挿入が進行すると、図7(C)に示すように、ガイドレール板23aの前端部がホルダ15a-1の溝17へ進入することになるが、溝17の両側部の溝幅W1はガイド溝13aの溝幅Gwと同一か僅かに大きく形成されており、一方、溝17の最小幅S1はガイドレール板23aの厚みRwと同一か又は僅かに小さく形成されているため、ガイドレール板23aの前端部はホルダ15a-1の溝17の入口部分では円滑に前進し、溝17の最小幅部分に差しかかると、クリアランスの無い条件での挿入状態又はS1<Rwの場合は圧入条件での挿入状態になる。
【0029】
一方、この段階でのホルダ15a-2とガイドレール板23aとの関係に着目すると、図7(C)に示すように、ホルダ15a-2の溝18にガイドレール板23aの区間27aが進入し、徐々に厚みが増大する傾斜面区間を経て、ホルダ15a-2の最小溝幅S2と同一か又は僅かに大きい厚みを有する平坦区間が溝18に挿入される。
したがって、ホルダ15a-2とガイドレール板23aの関係においても、ホルダ15a-1側と同様にクリアランスの無い条件での挿入状態又は圧入条件での挿入状態となる。
【0030】
そして、この段階で簡易無線機1のブラケット2への挿入が完了し、前記係止機構が作動して簡易無線機1に対する係止がなされると、ホルダ15a-1,15a-2とホルダ15b-1,15b-2によってブラケット2の各ガイドレール板23a,23bがそれぞれクリアランスの無い条件で挟持された状態となり、ブラケット2側(自動車側)に振動があっても、簡易無線機1がブラケット2に対してガタツクことはない。
したがって、自動車自体の振動は固定壁3a,3bを介して簡易無線機1も受けるが、簡易無線機1とブラケット2の間のガタツキがないために、出力音に前記ガタツキに伴うノイズ等の異音が混入することを防止できる。
【0031】
また、逆に、簡易無線機1をブラケット2から取り外す際には、ツマミ部25bを側方から内側へ押して係止片25aの簡易無線機1に対する係止状態を解除し、簡易無線機1をブラケット2から引き抜くことになるが、その場合もナイロン製のホルダ15a-1,15b-1,15a-2,15b-2の最小溝幅部で各ガイドレール板23a,23bを局所的に軽く挟持しているに過ぎないため、最初に前記挟持状態が解除されると簡単に引き抜くことができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は車載用電子機器を挿脱可能な方式で車内に取り付けるための装置として適用できる。
【符号の説明】
【0033】
1…簡易無線機、2…ブラケット、3a,3b…固定壁、11…シャーシ本体、11a…シャーシ蓋、12a,12b…シャーシ本体の側壁面、13a,13b…ガイド溝、14a-1,14a-2,14b-1,14b-2…凹部、15a-1,15a-2,15b-1,15b-2…ホルダ、16…操作パネル部、17,18…溝、19,20…ダミー穴、21…上面板、22a,22b…側板、23a,23b…ガイドレール板、24…軸、25…揺動部材、25a…係止片、25b…ツマミ部、26…コイルバネ、27a,27b…傾斜面を介在させて板厚を大きくした区間、100…無線通信機、101…筐体、102a,102b…側壁面、103a,103b…ガイド溝、104…ブラケット、105a,105b…ガイドレール板、106…係止孔、107…ハンドセット、108…コネクタ、109…係止片。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器にはその平行な関係にある両側壁面に後端から前端近傍まで直線状のガイド溝が形成されており、前記電子機器の各ガイド溝に嵌合して摺動する一対のガイドレール板を備えたブラケットを介して前記電子機器を固定壁に取り付けると共に、前記電子機器を前記ブラケットに対して係止する係止機構を備えた電子機器の取り付け装置において、
前記電子機器は、その両側壁面の各ガイド溝の前端部と後端部近傍に形成された各凹部に、前記ブラケットのガイドレール板を挟持する樹脂製の第1ホルダ及び第2ホルダをそれぞれ嵌入・固着させた構成を有し、
前記第1ホルダは、前記ガイドレール板の受け入れ側の溝幅が前記ガイド溝の幅以上で、最小溝幅部分が前記ガイドレール板の厚みと同一か又は僅かに小さく形成されており、
また、前記第2ホルダは、前記ガイドレール板の受け入れ側の溝幅が前記ガイド溝の幅以上で、最小溝幅部分が前記ガイドレール板の厚みより大きく形成されており、
一方、前記ガイドレール板は、その前端部が前記第1ホルダの最小溝幅部分に挿通する過程で前記第2ホルダの最小溝幅部分を通過する区間の厚みが、前方から後方にかけて徐々に増大して、前記第2ホルダの最小溝幅と同一か又は僅かに大きくなるように形成されており、
前記ガイドレール板が前記第1ホルダ及び前記第2ホルダに挿通した状態で、前記電子機器が前記係止機構により係止されることを特徴とする電子機器の取り付け装置。
【請求項2】
前記第1ホルダ及び前記第2ホルダはナイロン製である請求項1に記載の電子機器の取り付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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