説明

電子機器システム

【課題】静電気の放電による破壊や誤動作を防止した信頼性の高い電子機器システム、並びにその電子機器システムを構成する第1の電子機器及び第2の電子機器を提供する。
【解決手段】カメラシステムは、撮像レンズユニット110とカメラ本体150とで構成されている。カメラ本体150は、撮像レンズユニット110と通信するための本体側電気接点170と、マウント部151の開口を塞ぎ、カメラ本体150のグランドに接続されたマウントバリア152とを備えている。また、撮像レンズユニット110は、グランドに接続され、装着時にマウントバリア152に当接してカメラ本体150のグランドに接続され、マウントバリア152を内部に押圧する押圧部120と、装着後に本体側電気接点170と電気的に接続される撮像レンズユニット側電気接点121とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器システムに関し、さらに詳しくは、2つの電子機器を接続して使用する電子機器システムのグランド端子、電気接点の接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
2つの電子機器を接続し、電子機器システムとして使用するものとして、従来、例えば銀塩カメラの分野では、撮影レンズがカメラ本体に着脱自在に装着されるレンズ着脱式のカメラシステムなどが知られている。
【0003】
近年、デジタルカメラの分野においても、銀塩カメラの分野と同様に、2つの電子機器を接続し、電子機器システムとして使用するものとしてレンズユニット着脱式のデジタルカメラが提案されており、例えば、撮影レンズと撮像素子とを一体化したレンズユニットの基端部外周に複数のバヨネット爪を形成するとともに、カメラ本体に設けられたレンズマウントに前記バヨネット爪が係合するバヨネット爪係合部を形成しておき、レンズユニット装着時には、レンズユニット側のバヨネット爪係合部をレンズマウントのバヨネット爪係合部に係合させてレンズユニットを回動させることによりレンズユニット側とカメラ本体側の双方のコネクタが接続されるようにレンズ交換式のカメラシステムが開示されている。
【0004】
しかし、特許文献1に開示されたカメラシステムでは、レンズユニットがカメラ本体に装着されていないときには、カメラ本体側のコネクタの電気接点が露出しており、静電気に帯電した手が近づくと電気接点に放電して内部の素子が破壊したり、カメラシステムが誤動作したりするなどトラブルの原因となることがある。また、レンズユニット側が静電気に帯電している状態でカメラ本体に接続された場合には、帯電したレンズユニット側からカメラ本体に放電が起こり、カメラ本体内部の素子が破壊されたり誤動作したりする(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、着脱自在な撮影レンズが装着されるレンズマウント部と、撮影レンズにより結像された被写体像を撮像する撮像手段とを備えたカメラにおいて、撮影レンズが未装着の状態で人体などから静電気が印加されても、カメラが誤動作をしないようにするため、レンズマウント部に撮影レンズが装着されているか否かを検出するレンズ検出手段と、そのレンズ検出手段により撮影レンズの装着が検出されないときには、撮像手段への電源供給を遮断する電源遮断手段とを備えたカメラが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−156790号公報
【特許文献2】特開平9−5850号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記文献に開示されたカメラでは、撮影レンズの装着の有無を検出するレンズ検出手段、および撮影レンズが未装着の時に撮像手段への電源供給を遮断する電源遮断手段を備える必要があるため、コストアップを招きやすいという問題がある。
【0007】
また、このカメラでは、電源供給が遮断されるため、誤動作は防止できるが、カメラ本体側の電気接点と内部回路とが電気的に接続されている以上、電源供給が遮断されたからといって静電気に帯電した人体などから電気接点に放電して内部回路が破壊される危険性は未解決のまま残っている。本発明は、上記事情を鑑み、第1の電子機器の装着時および非装着時における静電気の放電による破壊や誤動作が防止された小型で信頼性の高い電子機器システム、並びに、その電子機器システムを構成する第1の電子機器および第2の電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明の電子機器システムは、バヨネット爪を備えた第1の電子機器と、前記第1の電子機器が着脱自在に装着されるマウント部を備え、該マウント部に前記バヨネット爪と係合するバヨネット爪係合部が設けられ、前記バヨネット爪と前記バヨネット爪を結合させることで装着された第1の電子機器と通信を行う第2の電子機器と
を有する電子機器システムにおいて、前記第2の電子機器が、前記第2の電子機器内部に配備され、前記第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器との間で通信を行うための第2の電子機器側接点と、前記マウント部に備えられている開口を塞ぐとともに、前記第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器に押されて前記第2の電子機器内部に後退する、該第2の電子機器の電気的なグランドに接続されたグランド接点を有するマウントバリアとを備え、前記第1の電子機器が、該第1の電子機器の電気的なグランドに接続され、装着時に前記グランド接点に当接して該第1の電子機器と前記第2の電子機器との間のグランド同士を接続するとともに該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧する押圧部と、前記バヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に配備され、装着時において該押圧部が該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧を開始した後において前記第2の電子機器側電気接点に接続される第1の電子機器側電気接点とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の電子機器システムによれば、前記第2の電子機器に前記第1の電子機器が装着される時には、前記第1の電子機器側電気接点と前記第2の電子機器側電気接点とが電気的に接続される前に、前記第1の電気接点の電気的なグランドと前記第2の電気接点の電気的なグランドとが接続されるので、前記第1の電子機器の装着時と非装着時とを問わず、静電気の放電による破壊や誤動作を防止することができる。
【0010】
前記第1の電子機器と前記第2の電子機器を装着時に、前記押圧部が前記マウントバリアに当接してその前記第1の電子機器と前記第2の電子機器との間のグランド同士を接続するとともにそのマウントバリアを前記マウント部の凹部奥に向けて押圧し、前記第2の電子機器から見て前記押圧部がそのマウントバリアを前記マウント部の凹部奥に向けて押圧を開始した後において前記本体側電気接点と前記第1の電子機器側電気接点が電気的に接続されることが望ましい。
【0011】
ここで、前記マウントバリアは、バネ付勢を受けて前記マウント開口を塞ぐものであって、前記第1の電子機器の装着時に前記押圧部に押されて前記マウント部の凹部奥に後退するとともにその前記第1の電子機器の取り外し時には前記バネ付勢により前記マウント部に備えられている開口を塞ぐ位置に戻るものであることが好ましい。
【0012】
本発明のカメラシステムを前記のような構成とした場合は、バネを取り付けるだけの簡単な構成によって、前記第1の電子機器の取り外し後の電子機器システムを、静電気の放電による破壊や誤動作やゴミの進入などから保護することが可能となる。また、ここではバネ付勢によってマウント部に備えられている開口を塞ぐ位置に戻る構造を示したが、伸縮する伝導体であればバネ以外の物を用いてもよい。
【0013】
装着時に前記押圧部が前記マウントバリアを前記マウント部の凹部奥に向けて押圧を開始した後において、前記バヨネット爪の回転操作によって前記第1の電子機器側電気接点と前記第2の電子機器側電気接点とが接続されてもよい。
【0014】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合は、回転操作により前記第1の電子機器と前記第2の電子機器の接続を容易に行うことができる。また、ここでは、バヨネット爪を用いた回転動作によって接続される方法を示したが、これに限るものではなく、直進動作やネジによる回転動作等、他の動作によって接続される方式を用いてもよい。
【0015】
前記グランド接点は、前記マウントバリア表面のほぼ中央部に形成されていてもよい。
【0016】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、前記マウントバリア表面のほぼ中央部に設けられたグランド接点と、前記第1の電子機器の押圧部との接触が容易になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0017】
また、前記グランド接点は、前記マウントバリア表面に形成された環状に形成されていてもよい。
【0018】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、この前記第2の電子機器側の環状のグランド接点と、前記第1の電子機器側の押圧部との接触抵抗を低下させることが可能となるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0019】
さらに、前記グランド接点は、前記マウントバリア表面の中央部を取り巻くように配置されていてもよい。
【0020】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合は、このマウントバリアの中央部を取り巻くように配置された複数のグランド接点と、前記第1の電子機器側の押圧部との接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0021】
前記グランド接点は前記マウントバリアの中央部を取り巻くように3つ配置されていてもよい。
【0022】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合は、このマウントバリアの中央部を取り巻くように配置された3つのグランド接点と、前記第1の電子機器側の押圧部との接触抵抗を確実に低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0023】
前記グランド接点は、平板から形成されてもよい。
【0024】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合には、この平板と、前記押圧部との接触抵抗をより確実に低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0025】
前記グランド接点は、突起から形成されてもよい。
【0026】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合には、この突起と、前記押圧部との接触抵抗をより確実に低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0027】
前記グランド接点は、前記第2の電子機器の電気的なグランドに接続され、且つ、前記マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物から形成されていてもよい。
【0028】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合には、このマウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物と、前記押圧部との接触抵抗をより確実に低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0029】
前記押圧部は、装着時に前記マウントバリア側を向く面の中央部に形成されていてもよい。
【0030】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、面の中央部に形成された押圧部と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を確実に減らすことが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0031】
また、前記押圧部は、装着時に前記マウントバリア側を向く面に、環状に形成された押圧部を有するものであってもよい。
【0032】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、この環状に形成された押圧部と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0033】
また、前記押圧部は、装着時に前記マウントバリア側を向く面に、前記面の中央部を取り巻くように形成された押圧部を有するものであってもよい。
【0034】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、この中央部を取り巻くように形成された押圧部と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0035】
また、前記中央部を取り巻くように形成された押圧部は、3つからなることが望ましい。
【0036】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、3つからなる押圧部と前記第2の電子機器側グランド接点との接触が確実に行われるため、接触抵抗を低下させることが可能となるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0037】
また、前記押圧部は前記第1の電子機器側電気接点の近傍にそれぞれ配置されている事が望ましい。
【0038】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、前記第1の電子機器側電気接点で発生した静電気が、近傍に配置されている押圧部と前記第2の電子機器のグランド接点との接触により確実に放電されるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0039】
前記押圧部は、平板から形成されていてもよい。
【0040】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、前記平板と前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0041】
前記押圧部は、突起から形成されていてもよい。
【0042】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、前記突起と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0043】
前記押圧部は、前記第1の電子機器の電気的なグランドに接続され、且つ、前記マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物から形成されていてもよい。
【0044】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、このマウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物と、前記第2の電子機器のグランド接点との接触が容易になるので接触抵抗が低下し、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0045】
また、前記バヨネット爪は光軸と垂直な面内に離散的に3つ備えられていることが望ましい。
【0046】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、バヨネット爪とバヨネット爪係合部の結合が3点で行われるため第1の電子機器と第2の電子機器の接続が確実に行われる。
【0047】
前記第2の電子機器側電気接点および前記第1の電子機器側電気接点は、前記第1の電子機器からの前記第2の電子機器の取り外し時において、前記グランド接点が離れる前に第1、第2の電子機器側電気接点が先に離れる位置に配備されていることが望ましい。
【0048】
本発明の電子機器システムによれば、前記のような押圧部を備えたことにより、前記第2の電子機器に前記第1の電子機器が取り外しされる時には、前記第1の電子機器側電気接点と本体側電気接点とが電気的に取り外された後に、前記第1の電子機器の電気的なグランドと前記第2の電子機器の電気的なグランドとが取り外しされるので、前記第1の電子機器の装着時と非装着時とを問わず、静電気の放電による破壊や誤動作を防止することができる。
【0049】
前記第2の電子機器が、前記第1の電子機器装着時に前記第1の電子機器に押されて前記マウント部の凹部奥に向けて押圧された前記マウントバリア背面に接触して、前記マウントバリアと前記第1の電子機器間の接触抵抗を下げる接点部材を備えていてもよい。
【0050】
本発明の電子機器システムによれば、前記のような接点部材を備えたことにより、前記第1の電子機器装着時に前記第1の電子機器に押されて前記マウント部の凹部奥に向けて押圧された前記マウントバリア背面に接触して前記マウントバリアと前記第1の電子機器間の接触抵抗が下がり、静電気の放電による破壊や誤動作を防止することができる。
【0051】
前記押圧部よりも前記グランド接点の耐摩耗性が高いことが望ましい。
【0052】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とすることで、使用により磨耗されるのは主に前記第1の電子機器の押圧部であり、前記第2の電子機器側のグランド接点は傷が付きにくくすることができる。また、第1の電子機器を消耗品として扱うことができる。
【0053】
前記バヨネット爪はマウントバリアを向く面上において光軸方向と垂直な面内に離散的に4つ備えられ、そのうち対向する2つのバヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に電気接点を設けていてもよい。
【0054】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、4つのバヨネット爪のうち2つは電子機器1と電子機器2の電気接点の接続に用いることができ、他の2つは電子機器1と電子機器2の固定の目的等、他の目的に用いることができる。バヨネット爪は4つの場合だけでなく、2つ以上であればよい。例えば5つ備えられ、そのうち3つを固定部とし、残り2つを電気接点、等としてもよい。
【0055】
前記バヨネット爪に設けられた電気接点はバネ付勢によりカメラボディ側電気接点に向けて突出する構造であり、且つ、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器とを装着した際には、前記バヨネット爪において電気接点が配置されている以外の箇所で前記第1の電子機器と前記第2の電子機器間の圧力を受け持つ固定部が設けられていてもよい。
【0056】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、バヨネット爪に設けられたバネ付勢された電気接点と前記第2の電子機器側電気接点との接続と、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器との接続を、電気接点と固定部を併せ持ったバヨネット爪を介して確実に行うことができる。また、ここではバネ付勢により伸縮される電気接点構造を示したが、伸縮する伝導体であればバネ以外の物を用いてもよい。
【0057】
前記バヨネット爪に設けられた前記第1の電子機器側電気接点は、人の指が触れない程度の溝幅を持ち、且つ、バヨネット爪の近傍に設けられた凹部内側に設けられていてもよい。
【0058】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、人の指が前記第1の電子機器側電気接点に触れることによる感電の防止や電子機器の破壊防止や誤動作を防ぐことができる。
【0059】
前記第1の電子機器側電気接点と、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器を接続する際の電子機器間の圧力を受け持つ固定部とが光軸方向に対し垂直な面内において略同一半径上に設けられていてもよい。
【0060】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、前記第1の電子機器側電気接点と、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器を接続する際の電子機器間の圧力を受け持つ固定部とが略同一半径上に設けることによりバヨネット爪を小型に製造することができる。
【0061】
前記第1の電子機器側電気接点と前記第1の電子機器と前記第2の電子機器を接続する際に両電子機器間の圧力を受け持つ固定部とが光軸方向に対し垂直な面内においてそれぞれ半径が異なる位置に設けられていてもよい。
【0062】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、前記第1の電子機器側電気接点と圧力を受け持つ部分を異なった半径上に設けることにより、前記第1の電子機器側電気接点と前記第2の電子機器側電気接点との接続と、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器の固定をそれぞれ確実に行うことができる。
【0063】
前記第1の電子機器は撮像光学系を有するレンズユニットであり、前記第2の電子機器は前記レンズユニットと通信を行い前記撮像光学系の制御を行う撮像光学系制御部を備えたカメラ本体であってもよい。
【0064】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、レンズユニットの装着時および非装着時における静電気の放電による破壊や誤動作が防止された小型で信頼性の高いカメラシステム、並びに、そのカメラシステムを構成するレンズユニットおよびカメラ本体を実現することができる。
【0065】
前記第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、前記第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い前記撮像レンズユニットから画像信号を受け取って画像を表示する表示部を備えたカメラ本体であってもよい。
【0066】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、撮像レンズユニットの装着時および非装着時における静電気の放電による破壊や誤動作が防止された小型で信頼性の高いカメラシステム、並びに、そのカメラシステムを構成する撮像レンズユニットおよびカメラ本体を実現することができる。また、ここでは第1の電子機器がレンズユニットであり、第2の電子機器がカメラ本体であり、この2つの電子機器から構成されるカメラシステムの例を示したが、この発明はこれ以外に、第1の電子機器がレンズユニットであり、第2の電子機器が、該レンズユニットから画像信号を受け取って信号処理を行う画像処理信号処理部を備えた電子ゲーム機本体であってもよい。また、第1の電子機器は音楽信号機億部を有する音楽信号記憶装置であり、第2の電子機器は前記音楽信号記憶装置と通信を行い、前記音楽記憶装置から音楽信号を受け取って前記音楽信号に基づいて再生を行うこと再生機構を備えた音楽再生プレーヤーであってもよい。また、第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像レンズユニットから画像信号を受け取って信号処理を行う画像信号処理部を備えた自動車であってもよい。
【0067】
バヨネット爪と、押圧部と、第1の電子機器側電気接点とを備えた第1の電子機器と結合することで前記第1の電子機器と通信を行う第2の電子機器において、第1の電子機器が着脱自在に装着されるマウント部と、該マウント部に設けられ、前記バヨネット爪と結合させるバヨネット爪系合部と、前記第2の電子機器内部において、前記第1の電子機器と離した状態で前記第1の電子機器と対向する面の裏側に配備され、前記第1の電子機器との間で通信を行うための第2の電子機器側接点と、前記マウント部に備えられている開口を塞ぐとともに、前記第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器に押されて前記第2の電子機器内部に後退する、該第2の電子機器の電気的なグランドに接続されたグランド接点を有するマウントバリアとを備え、第1の電子機器側電気接点は、前記バヨネット爪の面のうち、第2の電子機器と離した状態で前記第2の電子機器と対向する面の裏面に配備され、装着時において前記押圧部が前記第2の電子機器内部に向けて押圧を開始した後において第2の電子機器側電気接点に接続され、前記押圧部は、第1の電子機器の電気的なグランドに接続されており、装着時にグランド接点に当接して該第1の電子機器と前記第2の電子機器との間のグランド同士を接続するとともに該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧することを特徴とする。
【0068】
本発明の前記第2の電子機器によれば、前記第2の電子機器に前記第1の電子機器が装着される時には、前記第1の電子機器側電気接点と前記第2の電子機器側電気接点とが電気的に接続される前に、前記第1の電子機器の電気的なグランドと前記第2の電子機器の電気的なグランドとが接続されるので、前記第1の電子機器の装着時と非装着時とを問わず、静電気の放電による破壊や誤動作を防止することができる。
【0069】
前記グランド接点は、前記マウントバリア表面のほぼ中央部に形成されていてもよい。
【0070】
本発明の前記第2の電子機器を前記のような構成とした場合は、前記第2の電子機器側の前記マウントバリア表面のほぼ中央部に形成されたグランド接点と、前記第1の電子機器の押圧部との接触抵抗を低下させることが可能となるので、静電気の放電による破壊から前記第2の電子機器を確実に保護することができる。
【0071】
また、前記グランド接点は、前記マウントバリア表面に環状に形成されていてもよい。
【0072】
本発明の前記第2の電子機器を前記のような構成とした場合は、この前記第2の電子機器側の環状のグランド接点と、前記第1の電子機器の押圧部との接触抵抗を低下させることが可能となるので、静電気の放電による破壊から前記第2の電子機器を確実に保護することができる。
【0073】
さらに、前記グランド接点は、前記マウントバリア表面に前記マウントバリアの中央部を取り巻くように複数配置されていてもよい。
【0074】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合は、このマウントバリアの中央部を取り巻くように配置された複数のグランド接点と、前記第1の電子機器の押圧との接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第2の電子機器を確実に保護することができる。
【0075】
前記グランド接点は、前記マウントバリアの中央部を取り巻くように3つ配置されていてもよい。
【0076】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合は、このマウントバリアの中央部を取り巻くように配置された3つのグランド接点と、前記第1の電子機器側の押圧部との接触抵抗を確実に低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0077】
前記グランド接点は、平板であってもよい。
【0078】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、この前記マウントバリア表面に形成された平板と前記第1の電子機器の押圧部との接触が確実に行えるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0079】
前記グランド接点は、突起から構成されてもよい。
【0080】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とした場合には、この突起と前記押圧部との接触抵抗をより確実に低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から電子機器システムを確実に保護することができる。
【0081】
また、前記押圧部は、前記第2の電子機器の電気的なグランドに接続され、且つ、前記マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物から形成されてもよい。
【0082】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、このマウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物と、前記第2の電子機器のグランド接点との接触抵抗を、マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物の接続により低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第2の電子機器を確実に保護することができる。
【0083】
また、前記バヨネット爪は光軸方向に対し垂直な面内に離散的に3つ備えられていることが望ましい。
【0084】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、バヨネット爪とバヨネット爪係合部の係合が3点で行われるため確実に固定される。
【0085】
また前記押圧部は前記第1の電子機器側電気接点の近傍にそれぞれ配置されている事が望ましい。
【0086】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、前記第1の電子機器側電気接点で発生した静電気が、近傍に配置されている押圧部と前記第2の電子機器のグランド接点との接触により放電されるので、静電気の放電による破壊から前記第2の電子機器を確実に保護することができる。
【0087】
前記押圧部よりも前記グランド接点の耐摩耗性が高いことを特徴とする請求項24から請求項30記載の前記第2の電子機器。
【0088】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とすることで、使用により磨耗されるのは主に前記第1の電子機器の押圧部であり、前記第2のグランド接点は傷が付きにくくすることができる。
【0089】
前記第1の電子機器は撮像光学系を有するレンズユニットであり、前記第2の電子機器は前記レンズユニットと通信を行い前記撮像光学系の制御を行う撮像光学系制御部を備えたカメラ本体であってもよい。
【0090】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、レンズユニットの装着時および非装着時における静電気の放電による破壊や誤動作が防止された小型で信頼性の高いカメラシステム、並びに、そのカメラシステムを構成するレンズユニットおよびカメラ本体を実現することができる。
【0091】
前記第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、前記第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い前記撮像レンズユニットから画像信号を受け取って画像を表示する表示部を備えたカメラ本体であってもよい。
【0092】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、撮像レンズユニットの装着時および非装着時における静電気の放電による破壊や誤動作が防止された小型で信頼性の高いカメラシステム、並びに、そのカメラシステムを構成する撮像レンズユニットおよびカメラ本体を実現することができる。また、ここでは第1の電子機器がレンズユニットであり、第2の電子機器がカメラ本体であり、この2つの電子機器から構成されるカメラシステムの例を示したが、この発明はこれ以外に、第1の電子機器がレンズユニットであり、第2の電子機器が、該レンズユニットから画像信号を受け取って信号処理を行う画像処理信号処理部を備えた電子ゲーム機本体であってもよい。また、第1の電子機器は音楽信号機億部を有する音楽信号記憶装置であり、第2の電子機器は前記音楽信号記憶装置と通信を行い、前記音楽記憶装置から音楽信号を受け取って前記音楽信号に基づいて再生を行う再生機構を備えた音楽再生プレーヤーであってもよい。また、第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像レンズユニットから画像信号を受け取って信号処理を行う画像信号処理部を備えた自動車であってもよい。
【0093】
第2の電子機器内部に配備され、第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器との間で通信を行うための第2の電子機器側接点と、前記第1の電子機器が着脱自在に装着されるマウント部と、該マウント部に設けられたバヨネット爪係合部と、前記マウント部に備えられている開口を塞ぐとともに、前記第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器に押されて前記第2の電子機器内部に後退する、該第2の電子機器の電気的なグランドに接続されたグランド接点を有するマウントバリアとを備えた第2の電子機器が着脱自在に装着される第1の電子機器において、前記バヨネット爪係合部と係合するバヨネット爪と、該第1の電子機器の電気的なグランドに接続され、装着時に前記グランド接点に当接して該第1の電子機器と前記第2の電子機器との間のグランド同士を接続するとともに該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧する押圧部と、前記バヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に配備され、装着時において該押圧部が該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧を開始した後において前記第2の電子機器側電気接点に接続される第1の電子機器側電気接点とを備えたことを特徴とする。
【0094】
本発明の前記第1の電子機器によれば、前記のような押圧部を備えたことにより、前記第2の電子機器に前記第1の電子機器が装着される時には、前記第1の電子機器側電気接点と本体側電気接点とが電気的に接続される前に、前記第1の電子機器の電気的なグランドと前記第2の電子機器の電気的なグランドとが接続されるので、前記第1の電子機器の装着時と非装着時とを問わず、静電気の放電による破壊や誤動作を防止することができる。
【0095】
また、前記押圧部は前記第1の電子機器側電気接点の近傍にそれぞれ配置されている事が望ましい。
【0096】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、前記第1の電子機器側電気接点で発生した静電気が、近傍に配置されている押圧部と前記第2の電子機器のグランド接点との接触により放電されるので、静電気の放電による破壊から前記第1の電子機器を確実に保護することができる。
【0097】
前記押圧部よりも前記グランド接点の耐摩耗性が高いことが望ましい。
【0098】
本発明の電子機器システムを上記のような構造とすることで、使用により磨耗されるのは主に前記第1の電子機器の押圧部であり、前記第2の電子機器のグランド接点は傷が付きにくくすることができる。また、第1の電子機器を消耗品として扱うことができる。
【0099】
また、前記押圧部は、装着時に前記マウントバリア側を向く面の中央に形成されていてもよい。
【0100】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、面の中央部に設置された押圧部と、前記第2の電子機器のグランド接点との接触が容易になり接触抵抗をより確実に低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第1の電子機器を確実に保護することができる。
【0101】
また、前記押圧部は、装着時に前記マウントバリア側を向く面に、前記面の中央部を取り巻くように形成されていてもよい。
【0102】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、この中央部を取り巻くように形成された押圧部と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第1の電子機器を確実に保護することができる。
【0103】
また、前記押圧部は、装着時に前記マウントバリア側を向く面に、前記面の環状に形成されていてもよい。
【0104】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、この環状に形成された押圧部と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第1の電子機器を確実に保護することができる。
【0105】
また、前記押圧部は3つから構成されていることが望ましい。
【0106】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、前記3つの押圧部と前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第1の電子機器を確実に保護することができる。
【0107】
また、前記押圧部は突起から構成されていてもよい。
【0108】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、この突起と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第1の電子機器を確実に保護することができる。
【0109】
また、前記押圧部は、前記第2の電子機器の電気的なグランドに接続され、且つ、前記マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物から構成されていてもよい。
【0110】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、この付勢物と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第1の電子機器を確実に保護することができる。
【0111】
また、前記押圧部は平板から構成されていてもよい。
【0112】
本発明の前記第1の電子機器を前記のような構成とした場合は、この平板と、前記第2の電子機器のグランド接点との確実な接触により接触抵抗を低下させることが可能になるので、静電気の放電による破壊から前記第1の電子機器を確実に保護することができる
【0113】
また、前記バヨネット爪は光軸周りに離散的に3つ備えられていることが望ましい。
【0114】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合は、バヨネット爪とバヨネット爪係合部の結合が3点で行われるため確実に固定される。
【0115】
前記バヨネット爪はマウントバリアを向く面上において光軸方向と垂直な面内に離散的に4つ備えられ、そのうち対向する2つのバヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に電気接点を設けていてもよい。
【0116】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、4つのバヨネット爪のうち2つは電子機器2の電気接点と接続するための電気接点を設けることができ、他の2つは電子機器1と電子機器2の固定する固定部等他の用途に用いることができる。また、バヨネット爪は4つの場合だけでなく、2つ以上であればよい。例えば5つ備えられ、そのうち3つを固定部とし、残り2つを電気接点、等としてもよい。
【0117】
前記第2の電子機器に装着された際に、前記接点または前記第2の電子機器側接点のいずれか一方が、付勢部材によって他方に向けて突出する構造であり、且つ、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器とを装着した際には、前記バヨネット爪において電気接点が配置されている以外の領域で前記第1の電子機器と前記第2の電子機器間の圧力を受け持つ固定部を設けてもよい。
【0118】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、バヨネット爪に設けられたバネ付勢された電気接点と前記第2の電子機器側電気接点との接続と、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器との接続を、電気接点と固定部を併せ持ったバヨネット爪を介して確実に行うことができる。また、ここではバネ付勢により伸縮される電気接点構造を示したが、伸縮する伝導体であればバネ以外の物を用いてもよい。
【0119】
前記バヨネット爪に設けられた前記第1の電子機器側電気接点は、人の指が触れない程度の幅を持ち、且つ、前記第1の電子機器のバヨネット爪近傍に設けられた凹部に設けられていてもよい。
【0120】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、人の指が静電気を帯びた前記第1の電子機器側電気接点に触れることによる感電の防止や電子機器の破壊防止や誤動作を防ぐことができる。
【0121】
前記第1の電子機器側電気接点と、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器を接続する際に両電子機器間の圧力を受け持つ固定部とが光軸方向に対し垂直な面内において略同一半径上に設けられていてもよい。
【0122】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、前記第1の電子機器側電気接点と、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器を接続する際の電子機器間の圧力を受け持つ固定部とが略同一半径上に設けることによりバヨネット爪を小型に製造することができる。
【0123】
前記第1の電子機器側電気接点と前記第1の電子機器と前記第2の電子機器を接続する際の電子機器間の圧力を受け持つ固定部とが光軸方向に対し垂直な面内においてそれぞれ異なった半径上に設けられていてもよい。
【0124】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、前記第1の電子機器側電気接点と圧力を受け持つ部分を光軸方向に対し垂直な面内において異なった半径上に設けることにより、前記第1の電子機器側電気接点と前記第2の電子機器側電気接点との接続と、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器の固定をそれぞれ確実に行うことができる。
【0125】
前記第1の電子機器は撮像光学系を有するレンズユニットであり、前記第2の電子機器は前記レンズユニットと通信を行い前記撮像光学系の制御を行う撮像光学系制御部を備えたカメラ本体であってもよい。
【0126】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、前記レンズユニットの装着時および非装着時における静電気の放電による破壊や誤動作が防止された小型で信頼性の高いカメラシステム、並びに、そのカメラシステムを構成するレンズユニットおよびカメラ本体を実現することができる。
【0127】
前記第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、前記第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い前記撮像レンズユニットから画像信号を受け取って画像を表示する表示部を備えたカメラ本体であってもよい。
【0128】
本発明の電子機器システムを前記のような構成とした場合には、撮像レンズユニットの装着時および非装着時における静電気の放電による破壊や誤動作が防止された小型で信頼性の高いカメラシステム、並びに、そのカメラシステムを構成する撮像レンズユニットおよびカメラ本体を実現することができる。また、ここでは第1の電子機器がレンズユニットであり、第2の電子機器がカメラ本体であり、この2つの電子機器から構成されるカメラシステムの例を示したが、この発明はこれ以外に、第1の電子機器がレンズユニットであり、第2の電子機器が、該レンズユニットから画像信号を受け取って信号処理を行う画像処理信号処理部を備えた電子ゲーム機本体であってもよい。また、第1の電子機器は音楽信号機億部を有する音楽信号記憶装置であり、第2の電子機器は前記音楽信号記憶装置と通信を行い、前記音楽記憶装置から音楽信号を受け取って前記音楽信号に基づいて再生を行う再生機構を備えた音楽再生プレーヤーであってもよい。また、第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像レンズユニットから画像信号を受け取って信号処理を行う画像信号処理部を備えた自動車であってもよい。
【発明の効果】
【0129】
以上説明したように、本発明によれば、前記のように構成したことにより、第1の電子機器の装着時および非装着時における静電気の放電による破壊や誤動作が防止された小型で信頼性の高い電子機器システム、並びに、その電子機器システムを構成する前記第2の電子機器および前記第1の電子機器を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0130】
以下図面を参照して本発明の電子機器システムをカメラシステムに適用した場合を例に実施の形態を説明する。
【0131】
図1は、本発明のカメラシステムの各実施形態に共通の外観図である。
【0132】
図1に示すように、このカメラシステム100は、撮像レンズユニット110とカメラ本体150とを有する撮像レンズユニット着脱式のカメラシステムであり、撮像レンズユニット110の基部においてカメラ本体150と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に配備された3つのバヨネット爪101を、カメラ本体150側の、撮像レンズユニット110が着脱自在に装着される凹形状のマウント部151の内側に設けられた、前記バヨネット爪101と係合するバヨネット爪係合部102に係合させて撮像レンズユニット110をカメラ本体150に装着するようになっている。
【0133】
撮像レンズユニット110は、前記バヨネット爪の面のうち、カメラ本体150と離した状態でマウントバリア152と対抗する面の裏側に配置された撮像レンズ側電気接点121と撮影光学系111および撮像素子112(図3参照)を備えている。カメラ本体150は、マウント部151と、カメラ本体150内部において、撮像レンズユニット110と離した状態で撮像レンズユニット110と対抗する面の裏側に配設され、撮像レンズユニット110との間で通信を行うための本体側電気接点170と、マウント部151の開口を塞ぐとともに、撮像レンズユニット110の装着時に撮像レンズユニット110に押されてカメラ本体150の内部に後退する、カメラ本体150の電気的なグランドに接続された板状のグランド接点130をほぼ中央部に有するマウントバリア152とを備え、マウント部151に装着される撮像レンズユニット110と通信を行い、撮像レンズユニット110から画像信号を受け取って信号処理を行うようになっている。
【0134】
図2は、図1に示すカメラシステムの撮像レンズユニット装着時のカメラ本体150を示す図である。
【0135】
このカメラ本体150は、撮像レンズユニット110が装着された後には、図2に示すように、マウントバリア152は撮像レンズユニットに備えられた押圧部(図6参照)に押されてカメラ本体内部に後退する。
【0136】
この時、グランド接点130と前記押圧部との接触により後述するように撮像レンズユニット110およびカメラ本体双方のグランドどうしが電気的に接続されて同電位となる。この状態で撮像レンズユニット110を所定の方向に回転することにより、撮像レンズユニット110側のバヨネット爪101(図1参照)とマウント部151の内側に設けられたバヨネット爪係合部102とが係合し、それとともに撮像レンズユニット側電気接点121と本体側電気接点170とが電気的に接続されて撮像レンズユニット110のカメラ本体150への装着が完了する。
【0137】
前記押圧部およびグランド接点の種々の態様については、図6〜図10を参照して後述する。
【0138】
なお、前記の説明では、図1および図2に示したようなバヨネット爪101およびバヨネット爪係合部102による回転式の係合方式のカメラシステムについて説明したが、本発明のカメラシステムは前記の係合方式のみに限られるものではなく、例えば、撮像レンズユニットをカメラ本体150のマウント部に押し当てるだけで係合が行われる係合方式や押し込むことで係合が行われる係合方式を採用したものであってもよい。
【0139】
図3は、本発明のカメラシステムの各実施形態に共通のブロック図である。
【0140】
図3に示すように、このカメラシステム100は、撮影光学系111と撮像素子112と備えた撮像レンズユニット110と、その撮像レンズユニット110が着脱自在に装着される凹形状のマウント部151を備え、マウント部151に装着された撮像レンズユニット110と通信を行い撮像レンズユニット110から画像信号を受け取って信号処理を行うカメラ本体150とを有するカメラシステムである。
【0141】
撮像レンズユニット110には、上述の押圧部120、および撮像レンズユニット側電気接点121のほかに、カメラ操作者からの操作指示を受ける撮像レンズユニット操作部118、自動露出制御/自動焦点制御などを行うAE/AF制御部116、撮像レンズユニット110内の各部の動作を制御するサブCPU(Central Processing Unit)117、撮像レンズユニット側電気接点121を介してカメラ本体150から受け取ったDC電圧を、撮像レンズユニット110内の各部が必要とするDC電圧に変換して供給するDC/DCコンバータ119などが備えられている。
【0142】
撮影光学系111で撮影され、撮像素子112から出力された画像信号(CCD_RAW)はアナログ信号処理ブロック113でゲイン調整、ノイズ低減などの処理が行われた後、A/D(Digital/Analog)変換器114でデジタル信号に変換され、パラレル/シリアル変換伝送インターフェース115によりシリアル信号に変換された後、撮像レンズユニット側電気接点121および本体側電気接点170を介してカメラ本体150に送信される。なお、撮像素子112としては、CCD(Charge Coupled Devices)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などを用いることができる。
【0143】
なお、押圧部120、撮像レンズユニット側電気接点121、マウント部151、マウントバリア152、および本体側電気接点170の構造については、図4、図5を参照して詳細に説明する。
【0144】
カメラ本体150は、上述の本体側電気接点170、マウント部151、およびマウントバリア152のほかに、カメラ操作者からの操作指示を受けるカメラ本体操作部153、カメラ本体150全体の制御を司るCPU154、撮像レンズユニット110から受け取ったCCD_RAW信号のホワイトバランス補正やγ補正を行ったりYCbCr信号(輝度/色相差信号)に変換したりする信号処理ブロック162、CCD_RAW信号、YCbCr信号、圧縮後のデータなどを一時保存するメモリバッファ161、メモリバッファ161を制御するメモリコントローラ156、撮像レンズユニット110との間の送受信信号のパラレル/シリアル変換処理を行うパラレル/シリアル変換伝送インターフェース155、YCbCr信号を圧縮/伸長する圧縮伸長ブロック163、メモリバッファ161に保存されたデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器157、D/A変換器157でアナログ信号に変換された画像情報を表示する、例えばLCD(Liquid Crystal Display )などからなる表示部158、圧縮された画像情報を外部の、例えば、メモリカードなどの記憶媒体180に記録するためのメディアインターフェース159およびコネクタ160、カメラ本体150の各部に必要な電源を供給するとともに本体側電気接点170を介して撮像レンズユニット110側に必要な電源を供給する電源部164などを備えている。
【0145】
なお、図3は、本発明のカメラシステムの一実施形態を示したものであり、本発明のカメラシステムは、前記実施形態のみに限定されるものではなく、例えば、撮像レンズのバリエーション、CCDの画素数、動画撮影用/静止画撮影用、手振れ補正などの撮影補助機構の有無、立体映像撮影用の複数のCCDおよびレンズを備えたカメラシステムなど、用途に応じて種々の形態のカメラシステムとして構成することができる。
【0146】
次に、第1の実施形態のカメラシステムにおける撮像レンズユニットをカメラ本体に装着する前および装着した後の詳細構造について説明する。
【0147】
図4は、第1の実施形態のカメラシステムの撮像レンズユニット装着前の断面図である。
【0148】
図4には、カメラ本体150の上に、装着前の撮像レンズユニット110が設置され、撮像レンズユニット110の押圧部120が、カメラ本体150側のマウントバリア152に形成されたグランド接点130に接触している状態が示されている。この段階では、撮像レンズユニット側のバヨネット爪101(図1参照)およびそのバヨネット爪101と係合するバヨネット爪係合部102(図1参照)は、まだ互いに係合されてはおらず、撮像レンズユニット側電気接点121と本体側電気接点170とは互いに離れた位置にある。
【0149】
カメラ本体150には、撮像レンズユニット110が着脱自在に装着される凹形状のマウント部151が備えられており、マウント部151内部には、本体側電気接点170と、マウントバリア152とが備えられている。本体側電気接点170は、カメラ本体150内に設けられた、CPU154(図3参照)などの各素子が実装された回路基板173に接続されており、撮像レンズユニット側電気接点121と接続されることにより、カメラ本体150と撮像レンズユニット110との間の送受信が可能となる。
【0150】
マウントバリア152は、マウント部151の開口を塞ぐとともに、撮像レンズユニット110の装着時に撮像レンズユニット110に押されてカメラ本体150内部に後退するものであり、このマウントバリア152に形成されているグランド接点130はバネ171を介して、カメラ本体150内の回路基板173の電気的なグランドである導体174と接続されている。このマウントバリア152は、本体側電気接点170を静電気から保護するとともに、カメラ本体150内部へのゴミの進入を防ぐためのものである。
【0151】
撮像レンズユニット110には、撮像光学系111(図1参照)などのほかに、図4に示すように、撮像レンズユニット側電気接点121および押圧部120が備えられている。
【0152】
撮像レンズユニット側電気接点121は、撮像レンズユニット110内に設けられた、サブCPU117(図3参照)などの各素子が実装された回路基板123に接続されている。この撮像レンズユニット側電気接点121は、前記バヨネット爪121の面のうち、カメラ本体150と離した状態でマウントバリア152と対向する面の裏側に配置されており撮像レンズユニット110装着時における、カメラ本体150から見て押圧部120よりもカメラ本体150から離れた位置に備えられており、装着時において押圧部120がマウントバリア152をカメラ本体150内部に向けて押圧を開始し撮像レンズユニット110をカメラ本体150に対して回転動作させた後に本体側電気接点170と電気的に接続される。
【0153】
押圧部120は、撮像レンズユニット110内の回路基板123の電気的なグランドである導体124に接続され、装着時にカメラ本体150のマウントバリア152に形成されたグランド接点130に当接して撮像レンズユニット110とカメラ本体150との間のグランドどうしを接続する。
【0154】
なお、前記マウントバリア152は、バネ171による付勢を受けてマウント部151の開口を塞ぐようになっており、撮像レンズユニット110がカメラ本体150に装着される時には押圧部120に押されてカメラ本体150内部に後退するとともに撮像レンズユニット110がカメラ本体150から取り外された時にはバネ171の付勢によりマウント部151の開口を塞ぐ位置に戻るようになっている。バネ171の一端はマウントバリア152に取り付けられており、他端はカメラ本体150に内蔵されている各種の素子が組み込まれた回路基板173のグランドである導体174に取り付けられている。このように、マウントバリアにバネを取り付けただけの簡単な構成によって、撮像レンズユニット取り外し後のカメラ本体を、静電気の放電による破壊や誤動作やゴミの進入などから保護することができる。
【0155】
図5は、第1の実施形態のカメラシステムの撮像レンズユニット装着後の断面図である。
【0156】
図4に示した状態から、撮像レンズユニット110をカメラ本体150に装着するには、撮像レンズユニット110に備えられた押圧部120により、カメラ本体150側のマウントバリア152をカメラ本体内部に押圧し、その後撮像レンズユニットを所定の方向に回転させて、撮像レンズユニット110側のバヨネット爪部101(図1参照)とカメラ本体150側のバヨネット爪係合部102(図1参照)とを互いに係合させることにより、図5に示した装着状態とすることができる。
【0157】
本実施形態では、マウント部151の開口は、撮像レンズユニット110が装着されていない時にはマウントバリア152により塞がれているが、撮像レンズユニット110が装着される時にはマウントバリア152は撮像レンズユニット110の押圧部120に押されてカメラ本体150内部に後退する。
【0158】
この時に、押圧部120に接続されている撮像レンズユニット110側のグランドである導体124と、マウントバリア152のグランド接点130に接続されているカメラ本体150側のグランドである導体174とがバネ171を介して互いに接続され、撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150側のグランドとが同電位となる。
【0159】
このように、撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150側のグランドとは同電位となっているので、もし、静電気に帯電した方の手で撮像レンズユニット110を持ち、もう一方の手でカメラ本体150の不導体部分を支持していたとしても、撮像レンズユニット110とカメラ本体150との間に発生する数キロボルトの電位差を持つ電荷は、本体側電気接点170と撮像レンズユニット側電気接点121とが接近する以前に、押圧部120を介してカメラ本体150側に放電され、双方の電気接点間に高電圧が印加されることが防止される。
【0160】
こうして、撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150のグランドとが同電位となった状態で、撮像レンズユニット110がカメラ本体150内部まで挿入され、撮像レンズユニット110がレンズ光軸を中心に所定の方向に回転されることにより前述のバヨネット爪101(図1参照)とバヨネット爪係合部102とが係合され、それとともに、本体側電気接点170と撮像レンズユニット側電気接点121とが接続される。撮像レンズユニット側電気接点121および本体側電気接点170は、それぞれ、電源、グランド、CCD_RAW信号、AE/AF用制御信号、撮像レンズユニット制御信号などの複数の電気接点から構成されており、前記のように、撮像レンズユニット側電気接点121と本体側電気接点170とが接続されることによって撮像レンズユニット110とカメラ本体150との間の電源の授受および各種信号の送受信が可能となる。
【0161】
また、本実施形態では、カメラ本体150から撮像レンズユニット110を取り外す時において、押圧部120とマウントバリア152との接触が継続されている段階で電気的に相互に離れる位置に配備されている。
【0162】
そのため、カメラ本体150から撮像レンズユニット110を取り外す時には、撮像レンズユニット110をレンズ光軸を中心に装着時とは逆の方向に回転することにより、前述のバヨネット爪101(図1参照)とバヨネット爪係合部102との係合が解除されるとともに本体側電気接点170と撮像レンズユニット側電気接点121との接続が解除されるが、この双方の電気接点の接続の解除が完了した時点においても、押圧部120とマウントバリア152との接触が継続されており、双方の電気接点の接続の解除が完了した後に撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150のグランドとの接続が解除される。従って、静電気に帯電した手で撮像レンズユニット110を掴んだ場合であっても、撮像レンズユニット側電気接点121、あるいは本体側電気接点170への静電気の放電は回避され、撮像レンズユニット110内の素子が破壊したり誤動作したりすることが防止される。
【0163】
ここで、撮像レンズユニット110の外装122を金属製の外装とした場合には、外装122も双方のグランドと同電位になるので、撮像レンズユニット110全体の静電気による破壊や誤動作の発生を防止することができる。
【0164】
また、カメラ本体150の外装175を金属製の外装とした場合には、カメラ本体150のグランドは外装175に接続されているので、マウントバリア152がいかなる状態であってもカメラ本体150のグランドと同電位となり、カメラ本体150全体の静電気による破壊や誤動作の発生を防止することができる。
【0165】
なお、本実施形態では、撮像レンズユニット110の底面に、カメラ本体150に向かって突出した押圧部120を設けた例を示したが、撮像レンズユニット110の押圧部、すなわちマウントバリアを押圧する部分は平坦な部材で構成し、マウントバリア152側に撮像レンズユニット110に向かって突出して、撮像レンズユニット110の平坦な押圧部120に当接する部分を設けてもよく、また、撮像レンズユニットに突出した押圧部を設けるとともにマウントバリアにも、その押圧部に当接する突出した部分を設けてもよい。
【0166】
また、撮像レンズユニット110とマウントバリア152とが接触する状態で双方の電気接点間に十分な距離を確保することができる場合は、押圧部120を突出させずに、平坦な形状の部材で押圧部120を形成しその押圧部120と当接するマウントバリア152も平坦な形状としてもよい。
【0167】
また、以下に説明するように、押圧部120を、前記押圧部120のマウントバリア152側を向く面に、一つ又は複数の突起を形成した構成としてもよい。
【0168】
次に、撮像レンズユニットに形成される押圧部の種々の態様について説明する。
【0169】
図6は、撮像レンズユニットに形成された押圧部の一態様を示す図である。
【0170】
図6に示すように、この撮像レンズユニット110には、装着時にマウントバリア側を向く面の中央にマウントバリアに向いて突出した突起141を有する押圧部120が形成されている。
【0171】
この突起141は、例えば図2に示したカメラ本体150のマウントバリア152表面のほぼ中央部に形成された板状のグランド接点130と接触する。これにより、板状のグランド接点130と、撮像レンズユニットの押圧部120との接触が容易となるので、静電気の放電による破壊からカメラシステムを確実に保護することができる。
【0172】
図7は、撮像レンズユニットに形成された押圧部の他の態様を示す図である。
【0173】
図7に示すように、この撮像レンズユニット110には、装着時にマウントバリア側を向く面に、前記面の中央部を取り巻くように形成された、マウントバリアに向けて突出した3つの突起142を有する押圧部120が形成されている。
【0174】
これらの突起142は、例えば後述するマウントバリア側のグランド接点131(図8参照)、又はグランド接点132(図9参照)と接触することにより、カメラ本体側のグランド接点と、撮像レンズユニット110の押圧部120との接触抵抗を低下させることが可能となるので、静電気の放電による破壊からカメラシステムを確実に保護することができる。
【0175】
次に、前記押圧部120と接触するグランド接点の種々の態様について説明する。
【0176】
図8は、マウントバリア152に形成されたグランド接点の一態様を示す図である。
【0177】
前述のように、カメラ本体150のマウントバリア152表面のほぼ中央部に形成された板状のグランド接点130(図2参照)について説明したが、図8には、カメラ本体150の電気的なグランドに接続された、マウントバリア152表面に形成された環状のグランド接点131が示されている。
【0178】
このグランド接点131は、前述の、装着時にマウントバリア152側を向く面に、前記面の中央部を取り巻くように形成された、マウントバリア152に向けて突出した複数の突起142を有する押圧部120(図7参照)と接触してカメラ本体150と撮像レンズユニット110とを同電位とする。
【0179】
このようにグランド接点131を環状に形成することにより、前記複数の突起との接触抵抗を低下させることが可能となるので、静電気の放電による破壊からカメラシステムを確実に保護することができ、また、マウントバリア152の中央部に形成された空所を他の目的に利用することができる。
【0180】
図9は、マウントバリア152に形成されたグランド接点の他の態様を示す図である。
【0181】
図9には、カメラ本体150の電気的なグランドに接続された、マウントバリア152表面に、マウントバリア152の中央部を取り巻くように配置された3つの平板133からなるグランド接点132が示されている。
【0182】
このグランド接点132の3つの平板133は、前述の、装着時にマウントバリア側を向く面に、前記面の中央部を取り巻くように形成された、マウントバリアに向けて突出した3つの突起142を有する押圧部120(図7参照)と接触してカメラ本体と撮像レンズユニットとを同電位とする。
【0183】
このように複数の平板133からなるグランド接点132を形成することにより、図8におけるグランド接点131と同様に、突起との接触抵抗を低下させることが可能となるので、静電気の放電による破壊からカメラシステムを確実に保護することができ、また、マウントバリア152に形成された空所を他の目的に利用することができる。
【0184】
図10は、各種態様のカメラ本体および撮像レンズユニットの組み合わせの成否を示す図である。
【0185】
図10に示すように、図2に示したグランド接点を有するカメラ本体と図6、図7に示したグランド接点を有する撮像レンズユニットとの組み合わせは成立することが示されている。また、図8に示したグランド接点を有するカメラ本体と、図7に示したグランド接点を有する撮像レンズユニットとの組み合わせは成立するが、図6に示したグランド接点を有する撮像レンズユニットとの組み合わせは成立しないことが示されている。また、図9に示したグランド接点を有するカメラ本体と、図7に示したグランド接点を有する撮像レンズユニットとの組み合わせは成立するが、図6に示したグランド接点を有する撮像レンズユニットとの組み合わせは成立しないことが示されている。
【0186】
次に、前記バヨネット爪部の種々の態様について説明する。
【0187】
図11はバヨネット爪部の一態様を示す図である。
【0188】
図11に示すように、バヨネット爪103はマウントバリアを向く面上において光軸方向と垂直な面内に離散的に4つ備えられ、そのうち対向する2つのバヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に電気接点を設けられている。
【0189】
本発明のカメラシステムを図に示す構成とした場合、カメラ本体150側には前記バヨネット爪103がそれぞれ係合する4つのバヨネット爪係合部が備えられる。これらの4つのバヨネット爪103は、カメラ本体150と撮像レンズユニット110の固定を行う固定部として機能し、これらのうちの2つに撮像レンズユニット側電気接点121を設けることにより、カメラ本体150と撮像レンズユニット110の確実な固定と、カメラ本体150と撮像レンズユニット110の確実な接続を行うことができる。
【0190】
図12、図13は、バヨネット爪部の他の態様を表す図である。
【0191】
図12、図13に示すように、本体側接点170は、バネ127の付勢力により、撮像レンズユニット側電気接点121に向けて突出する構造であり、且つ、前記カメラ本体と撮像レンズユニット110とを装着した際には、前記バヨネット爪101において本体側電気接点170が配置されている以外の箇所で前記カメラ本体と撮像レンズユニット110間の固定を行う固定部125を設けられている。
【0192】
本発明の電子機器システムを図12、図13に示す構成とした場合には、本体側接点170は、バネ127の付勢力により、撮像レンズユニット側電気接点121に向けて伸長して接するため、前記レンズユニット側電気接点121と前記本体側電気接点170との接続を確実に行うことができる。
【0193】
なお、バネの付勢力によって本体側接点170を撮像レンズユニット側電気接点121に向けて突出させる場合を例に説明したが、これに限るものではなく、バネの付勢力によって、撮像レンズユニット側電気接点121を本体側接点170に向けて突出させる構造でも良い。
【0194】
次に、本発明のカメラシステムの第2の実施形態について説明する。
【0195】
図14は、第2の実施形態のカメラシステムの撮像レンズユニット装着前の断面図である。
【0196】
図14に示すように、この第2の実施形態のカメラシステムは、カメラ本体150が、前記カメラ本体150のグランドに接続されるとともに、撮像レンズユニット110装着時に前記撮像レンズユニット110に押されてカメラ本体内部に向けて押圧されてきたマウントバリア152背面に接触して、マウントバリア152と押圧部間の接触抵抗を下げる部材を備えている。
【0197】
この第2の実施形態のカメラシステムは、カメラ本体150が前記接点部材190を備えていること以外は、図4に示した第1の実施形態のカメラシステムと同様の構成となっている。
【0198】
図15は、第2の実施形態のカメラシステムの撮像レンズユニット装着後の断面図である。
【0199】
図14に示した状態から、撮像レンズユニット110をカメラ本体150に装着するには、第1の実施形態におけると同様、撮像レンズユニット110に備えられた押圧部120により、カメラ本体150側のマウントバリア152をカメラ本体内部に押圧し、その後撮像レンズユニットを所定の方向に回転させて、撮像レンズユニット110側のバヨネット爪101(図1参照)とカメラ本体150側のバヨネット爪係合部102(図1参照)とを互いに係合させることにより、図15に示した装着状態とすることができる。
【0200】
この第2の実施形態においても、マウント部151の開口は、撮像レンズユニット110が装着されていない時にはマウントバリア152により塞がれているが、撮像レンズユニット110が装着される時にはマウントバリア152は撮像レンズユニット110の押圧部120に押されてカメラ本体内部に向かって後退する。
【0201】
この後退の途中に、押圧部120とマウントバリア152に形成されているグランド接点130とが接触し、その結果、押圧部120に接続されている撮像レンズユニット110側のグランドである導体124と、バネ171を介してグランド接点130に接続されているカメラ本体150側のグランドである導体174とが互いに接続され、撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150側のグランドとが同電位となる。
【0202】
こうして、バネ171を介して撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150側のグランドとが同電位となった後に、撮像レンズユニット110に押されてカメラ本体150内部に向けて押圧されてきたマウントバリア152の背面152aが、前記の接点部材190に接触する。
【0203】
この接点部材190、および接点部材190を支持し、接点部材190をカメラ本体150側のグランドである導体174と接続する支持部材191は、低インピーダンスの部材で構成されているので、撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150側のグランドとの接触状態を十分に低いインピーダンスとすることができる。
【0204】
このように、第2の実施形態では、撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150のグランドとは、第1の実施形態におけるバネ171(図5参照)を介してのグランドよりも低インピーダンスで接続されるので、このカメラシステムは静電気の放電による破壊に対してより安全なものとなる。
【0205】
こうして、撮像レンズユニット110のグランドとカメラ本体150のグランドとが同電位となった状態で、撮像レンズユニット110がカメラ本体内部まで挿入され、撮像レンズユニット110がレンズ光軸を中心に所定の方向に回転されることにより前述のバヨネット爪101(図1参照)とバヨネット爪係合部102(図1参照)とが係合され、それとともに、本体側電気接点170と撮像レンズユニット側電気接点121とが接続される。
【0206】
なお、本発明による方式は必ずしもカメラシステムに限ったことではなく、第1の電子機器がレンズユニットであり、第2の電子機器が、該レンズユニットから画像信号を受け取って信号処理を行う画像処理信号処理部を備えた電子ゲーム機本体であってもよい。また、第1の電子機器は音楽信号機億部を有する音楽信号記憶装置であり、第2の電子機器は前記音楽信号記憶装置と通信を行い、前記音楽記憶装置から音楽信号を受け取って前記音楽信号に基づいて再生を行う再生機構を備えた音楽再生プレーヤーであってもよい。また、第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像レンズユニットから画像信号を受け取って信号処理を行う画像信号処理部を備えた自動車であってもよい。
それ以外に、ユニットどうしの接続やカバー付きのコネクタ部分などにも利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0207】
【図1】本発明のカメラシステムの各実施形態に共通の外観図である。
【図2】カメラシステムの撮像レンズユニット装着時のカメラ本体を示す図である。
【図3】本発明のカメラシステムの各実施形態に共通のブロック図である。
【図4】第1の実施形態のカメラシステムの撮像レンズユニット装着前の断面図である。
【図5】第1の実施形態のカメラシステムの撮像レンズユニット装着後の断面図である。
【図6】撮像レンズユニットに形成された押圧部の一態様を示す図である。
【図7】撮像レンズユニットに形成された押圧部の他の態様を示す図である。
【図8】マウントバリアに形成されたグランド接点の一態様を示す図である。
【図9】マウントバリアに形成されたグランド接点の他の態様を示す図である。
【図10】各種態様のカメラ本体および撮像レンズユニットの組み合わせの成否を示す図である。
【図11】バヨネット爪部の一態様を示す図である。
【図12】バヨネット爪電気接点部の一態様を示す図である。
【図13】バヨネット爪電気接点部の詳細を示す図である。
【図14】第2の実施形態のカメラシステムの撮像レンズユニット装着前の断面図である。
【図15】第2の実施形態のカメラシステムの撮像レンズユニット装着後の断面図である。
【符号の説明】
【0208】
100 カメラシステム
101,103 バヨネット爪
102 バヨネット爪係合部
110 撮像レンズユニット
111 撮影光学系
112 撮像素子
113 アナログ信号処理ブロック
114 A/D変換器
115 パラレル/シリアル変換伝送インターフェース
116 AE/AF制御部
117 サブCPU
118 撮像レンズユニット操作部
119 DC/DCコンバータ
120 押圧部
121 撮像レンズユニット側電気接点
122 外装
124 導体
130,131,132 グランド接点
133 平板
141,142 突起
150 カメラ本体
151 マウント部
152 マウントバリア
153 カメラ本体操作部
154 CPU
155 パラレル/シリアル変換伝送インターフェース
156 メモリコントローラ
157 D/A変換器
158 表示部
159 メディアインターフェース
160 コネクタ
161 メモリバッファ
162 信号処理ブロック
163 圧縮伸長ブロック
164 電源部
170 本体側電気接点
171 バネ
172 マウントホルダ
173 回路基板
174 導体
175 外装
180 記憶媒体
190 接点部材
191 支持部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
バヨネット爪を備えた第1の電子機器と、
前記第1の電子機器が着脱自在に装着されるマウント部を備え、該マウント部に前記バヨネット爪と係合するバヨネット爪係合部が設けられ、前記バヨネット爪と前記バヨネット爪を結合させることで装着された第1の電子機器と通信を行う第2の電子機器と
を有する電子機器システムにおいて、
前記第2の電子機器が、
前記第2の電子機器内部に配備され、前記第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器との間で通信を行うための第2の電子機器側接点と、
前記マウント部に備えられている開口を塞ぐとともに、前記第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器に押されて前記第2の電子機器内部に後退する、該第2の電子機器の電気的なグランドに接続されたグランド接点を有するマウントバリアとを備え、
前記第1の電子機器が、
該第1の電子機器の電気的なグランドに接続され、装着時に前記グランド接点に当接して該第1の電子機器と前記第2の電子機器との間のグランド同士を接続するとともに該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧する押圧部と、
前記バヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に配備され、装着時において該押圧部が該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧を開始した後において前記第2の電子機器側電気接点に接続される第1の電子機器側電気接点とを
備えたことを特徴とする電子機器システム。
【請求項2】
前記マウントバリアは、前記マウント部に備えられている開口を塞ぐ閉じ位置にバネ付勢され、前記第1の電子機器の装着時に前記押圧部に押されて前記第2の電子機器内部に後退するとともに該第1の電子機器の取り外し時には前記バネ付勢により前記マウント部に備えられている開口を塞ぐ位置に戻るものであることを特徴とする請求項1の電子機器システム。
【請求項3】
装着時に該押圧部が該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧を開始した後において、前記第1の電子機器の回転操作によって第1の電子機器側電気接点と前記第2の電子機器側電気接点とが接続されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子機器システム。
【請求項4】
前記グランド接点は、該マウントバリア表面のほぼ中央部に形成されていることを特徴する請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項5】
前記グランド接点は、該マウントバリア表面に形成された環状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項6】
前記グランド接点は、該マウントバリア表面に該マウントバリアの中央部を取り巻くように複数配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項7】
前記グランド接点は、3箇所からなることを特徴とする請求項6記載の電子機器システム。
【請求項8】
前記グランド接点は、平板からなることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項9】
前記グランド接点は、突起からなることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項10】
前記グランド接点は、前記第2の電子機器の電気的なグランドに接続され、且つ、前記マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物からなることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項11】
前記押圧部は、装着時に前記マウントバリア側を向く面のほぼ中央部に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項12】
前記押圧部は、装着時に前記マウントバリアを向く面に、環状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項13】
前記押圧部は、装着時に前記マウントバリアを向く面に、中央部を取り巻くように複数形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項14】
前記押圧部は、3箇所からなることを特徴とする請求項13に記載の電子機器システム。
【請求項15】
前記押圧部は、前記第1の電子機器側電気接点の近傍にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1から請求項14のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項16】
前記押圧部は、平板からなることを特徴とする請求項1から請求項15のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項17】
前記押圧部は、突起からなることを特徴とする請求項1から請求項15のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項18】
前記押圧部は、前記第1の電子機器の電気的なグランドに接続され、且つ、前記マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物から形成されていることを特徴とする請求項1から請求項15のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項19】
前記バヨネット爪は、光軸方向に対し垂直な面内に離散的に3つ備えられていることを特徴とする請求項1から請求項18のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項20】
前記第2の電子機器側電気接点および前記第1の電子機器側電気接点は、
前記第1の電子機器からの前記第2の電子機器の取り外し時において、前記グランド接点が離れる前に第1、第2の電子機器側電気接点が先に離れる位置に配備されていることを特徴とする請求項1から請求項19のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項21】
前記第2の電子機器が、該第2の電子機器のグランドに接続され、且つ、前記第1の電子機器装着時に該第1の電子機器に押されて前記第2の電子機器の内部に向けて押圧された前記マウントバリア背面に接触して、該マウントバリアの、接触抵抗を下げる接点部材を備えたことを特徴とする請求項1から請求項20のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項22】
前記押圧部よりも前記グランド接点の耐摩耗性が高いことを特徴とする請求項1から請求項21のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項23】
前記バヨネット爪は、マウントバリアを向く面上において光軸方向に対し垂直な面内に離散的に4つ備えられ、そのうち対向する2つのバヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に前記第1の電子機器側電気接点を設けたことを特徴とする請求項1から請求項22のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項24】
前記バヨネット爪に設けられた電気接点は付勢物により前記第2の電子機器側電気接点に向けて突出する構造であることを特徴とする請求項1から請求項23のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項25】
前記第1の電子機器は撮像光学系を有する撮像レンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像光学系の制御を行う撮像光学系制御部を備えたカメラ本体であることを特徴とする請求項1から請求項24のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項26】
前記第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像レンズユニットから画像信号を受け取って画像を表示する表示部を備えたカメラ本体であることを特徴とする請求項1から請求項24のうちいずれかに記載の電子機器システム。
【請求項27】
バヨネット爪と、押圧部と、第1の電子機器側電気接点とを備えた第1の電子機器と結合することで前記第1の電子機器と通信を行う第2の電子機器において、
第1の電子機器が着脱自在に装着されるマウント部と、
該マウント部に設けられ、前記バヨネット爪と結合させるバヨネット爪系合部と、
前記第2の電子機器内部において、前記第1の電子機器と離した状態で前記第1の電子機器と対向する面の裏側に配備され、前記第1の電子機器との間で通信を行うための第2の電子機器側接点と、
前記マウント部に備えられている開口を塞ぐとともに、前記第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器に押されて前記第2の電子機器内部に後退する、該第2の電子機器の電気的なグランドに接続されたグランド接点を有するマウントバリアとを備え、
第1の電子機器側電気接点は、前記バヨネット爪の面のうち、第2の電子機器と離した状態で前記第2の電子機器と対向する面の裏面に配備され、装着時において前記押圧部が前記第2の電子機器内部に向けて押圧を開始した後において第2の電子機器側電気接点に接続され、
前記押圧部は、第1の電子機器の電気的なグランドに接続されており、装着時にグランド接点に当接して該第1の電子機器と前記第2の電子機器との間のグランド同士を接続するとともに該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧することを特徴とする第2の電子機器。
【請求項28】
前記グランド接点は、該マウントバリア表面のほぼ中央部に形成されていることを特徴する請求項27に記載の第2の電子機器。
【請求項29】
前記グランド接点は、該マウントバリア表面に環状形成されていることを特徴とする請求項27に記載の第2の電子機器。
【請求項30】
前記グランド接点は、該マウントバリア表面に該マウントバリアの中央部を取り巻くように複数配置されていることを特徴とする請求項27に記載の第2の電子機器。
【請求項31】
前記グランド接点は、3つからなることを特徴とする請求項30記載の第2の電子機器。
【請求項32】
前記グランド接点は、平板からなることを特徴とする請求項27から請求項31のうちいずれかに記載の第2の電子機器。
【請求項33】
前記グランド接点は、前記第2の電子機器の電気的なグランドに接続され、且つ、前記マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物からなることを特徴とする請求項27から請求項31のうちいずれかに記載の第2の電子機器。
【請求項34】
前記グランド接点は、突起からなることを特徴とする請求項27から請求項31のうちいずれかに記載の第2の電子機器。
【請求項35】
前記バヨネット爪は光軸方向に対し垂直な面内に離散的に3つ備えられていることを特徴とする請求項27から請求項34のうちいずれかに記載の第2の電子機器。
【請求項36】
前記押圧部は前記第1の電子機器側電気接点の近傍にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項27から請求項35のうちいずれかに記載の第2の電子機器。
【請求項37】
前記押圧部よりも前記グランド接点の耐摩耗性が高いことを特徴とする請求項27から請求項36記載の第2の電子機器。
【請求項38】
前記第1の電子機器は撮像光学系を有するレンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像光学系の制御を行う撮像光学系制御部を備えたカメラ本体であることを特徴とする請求項27から請求項37のうちいずれかに記載の第2の電子機器。
【請求項39】
前記第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像レンズユニットから画像信号を受け取って画像を表示する表示部を備えたカメラ本体であることを特徴とする請求項27から請求項37のうちいずれかに記載の第2の電子機器。
【請求項40】
第2の電子機器内部に配備され、第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器との間で通信を行うための第2の電子機器側接点と、
前記第1の電子機器が着脱自在に装着されるマウント部と、
該マウント部に設けられたバヨネット爪係合部と、
前記マウント部に備えられている開口を塞ぐとともに、前記第1の電子機器の装着時に該第1の電子機器に押されて前記第2の電子機器内部に後退する、該第2の電子機器の電気的なグランドに接続されたグランド接点を有するマウントバリアとを備えた第2の電子機器が着脱自在に装着される第1の電子機器において、
前記バヨネット爪係合部と係合するバヨネット爪と、
該第1の電子機器の電気的なグランドに接続され、装着時に前記グランド接点に当接して該第1の電子機器と前記第2の電子機器との間のグランド同士を接続するとともに該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧する押圧部と、
前記バヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に配備され、装着時において該押圧部が該マウントバリアを前記第2の電子機器内部に向けて押圧を開始した後において前記第2の電子機器側電気接点に接続される第1の電子機器側電気接点と、
を備えたことを特徴とする第1の電子機器
【請求項41】
前記押圧部は、前記第1の電子機器側電気接点の近傍にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項40に記載の第1の電子機器。
【請求項42】
前記押圧部よりも前記グランド接点の耐摩耗性が高いことを特徴とする請求項40から請求項41のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項43】
前記押圧部は、装着時に前記マウントバリア側を向く面の中央部に形成されていることを特徴とする請求項40から請求項42のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項44】
前記押圧部は、装着時に前記マウントバリアを向く面に、環状に形成されていることを特徴とする請求項40から請求項42のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項45】
前記押圧部は、装着時に前記マウントバリアを向く面に、該面の中央部を取り巻くように複数形成されていることを特徴とする請求項40から請求項42のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項46】
前記押圧部は、3箇所からなることを特徴とする請求項40から請求項45のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項47】
前記押圧部は、前記第2の電子機器の電気的なグランドに接続され、且つ、前記マウントバリアに向けて伸張する伝導性の付勢物からなることを特徴とする請求項40から請求項46のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項48】
前記押圧部は、突起をからなることを特徴とする請求項40から請求項46のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項49】
前記押圧部は、平板からなることを特徴とする請求項40から請求項46のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項50】
前記バヨネット爪は、光軸方向に対し垂直な面内に離散的に3つ備えられていることを特徴とする請求項40から請求項49のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項51】
前記バヨネット爪は、マウントバリアを向く面上において光軸方向と垂直な面内に離散的に4つ備えられ、そのうち対向する2つのバヨネット爪の面のうち、前記第2の電子機器と離した状態で前記マウントバリアと対向する面の裏面に電気接点を設けたことを特徴とする請求項40から請求項49のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項52】
前記第2の電子機器に装着された際に、前記接点または前記第2の電子機器側接点のいずれか一方が、付勢部材によって他方に向けて突出する構造であることを特徴とする請求項47から請求項51のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項53】
前記第1の電子機器は撮像光学系を有するレンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像光学系の制御を行う撮像光学系制御部を備えたカメラ本体であることを特徴とする請求項47から請求項52のうちいずれかに記載の第1の電子機器。
【請求項54】
前記第1の電子機器は撮像光学系と撮像素子を有する撮像レンズユニットであり、第2の電子機器は前記撮像レンズユニットと通信を行い該撮像レンズユニットから画像信号を受け取って画像を表示する表示部を備えたカメラ本体であることを特徴とする請求項47から請求項53のうちいずれかに記載の第1の電子機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−93956(P2007−93956A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−282709(P2005−282709)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】