説明

電子機器及びプログラム

【課題】任意の演算式を入力し、その式の変形途中でも当該変形式の正誤を判定する。
【解決手段】判定対象となる方程式、該方程式を変形した変形式を入力する入力するキーボード18,タッチ入力部21と、入力された方程式を記憶する対象方程式記憶部17bと、該対象方程式記憶部17bで記憶する対象式と入力した変形式夫々の全ての解の値を算出し、算出した2つの式の解の個数を比較し、上記算出結果及び比較結果の少なくとも一方に応じた表示をLCD20で行なわせるCPU11とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教育機材としての関数電卓等に好適な電子機器及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、任意の演算式を入力し、ユーザ自身の計算による解を入力した上で正解の判定を求めるキー操作を行なうと、ユーザの入力した解と、上記入力した演算式から算出した正解とが比較され、正誤表示されるようにした技術が考えられている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−298423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献に記載された技術では、最終的な解の正誤を知ることができるものの、式を解く途中段階の変形式の状態での正誤を判定することはできない。したがってユーザは、間違った解を導き出した場合、式を変形する過程のどこから間違ったのかを検証することができない、という不具合がある。
【0005】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、任意の演算式を入力した上で、その式の変形途中でも当該変形式の正誤を判定することが可能な電子機器及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、判定対象となる方程式を入力する対象式入力手段と、上記対象式入力手段で入力された方程式を記憶する対象式記憶手段と、上記方程式を変形した変形式を入力する変形式入力手段と、上記対象式記憶手段で記憶する対象式と、上記変形式入力手段で入力した変形式それぞれの全ての解の値を算出する解算出手段と、上記解算出手段で算出した2つの式の解の個数を比較する解個数比較手段と、上記解算出手段での算出結果、及び上記解個数比較手段での比較結果の少なくとも一方に応じた表示を行なう表示制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記表示制御手段は、上記解個数比較手段での比較結果により対象式と変形式の解の個数が異なった場合にその旨を表示することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記表示制御手段は、上記解算出手段による算出結果、及び上記解個数比較手段での比較結果により、対象式と変形式の解の少なくとも一部が一致し、且つ解の個数が異なった場合にはその旨を表示し、対象式と変形式の解がいずれも不一致の場合には変形式が誤っている旨の表示を行なうことを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、上記表示制御手段は、上記対象式と変形式の解の個数が異なった場合にその旨を表示した後、さらに上記変形式入力手段での変形式入力に対して解の個数が異なる旨の省略表示を行なうことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、上記表示制御手段は、上記対象式と変形式の解の個数が異なった場合にその旨を表示した後、さらに上記解算出手段で算出した対象式の解の値と同じ値を上記変形式入力手段で入力した場合に正解である旨の表示を行なうことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、小型電子機器が内蔵するコンピュータを制御するためのプログラムであって、上記コンピュータを、判定対象となる方程式を入力する対象式入力手段、上記対象式入力手段で入力された方程式を記憶する対象式記憶手段、上記方程式を変形した変形式を入力する変形式入力手段、上記対象式記憶手段で記憶する対象式と、上記変形式入力手段で入力した変形式それぞれの全ての解の値を算出する解算出手段、上記解算出手段で算出した2つの式の解の個数を比較する解個数比較手段、及び上記解算出手段での算出結果、及び上記解個数比較手段での比較結果の少なくとも一方に応じた表示を行なう表示制御手段として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、任意の演算式を入力した上で、その式の変形途中でも当該変形式の正誤を判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子機器の機能構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態に係る電子機器の外観構成を示す平面図。
【図3】同実施形態に係るサブルーチンとしての入力式判定処理の内容を示すフローチャート。
【図4】同実施形態に係る第1の動作例でのキー操作と表示画面の変移を示す図。
【図5】同実施形態に係る第1の動作例でのキー操作と表示画面の変移を示す図。
【図6】同実施形態に係る第2の動作例でのキー操作と表示画面の変移を示す図。
【図7】同実施形態に係る第2の動作例でのキー操作と表示画面の変移を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
(実施形態の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る関数電卓10の電子回路の機能構成を示すブロック図である。
図2は、上記関数電卓10の外観構成を示す正面図である。
【0015】
関数電卓10は、コンピュータの主構成要素となる制御部(CPU)11を備えている。
【0016】
制御部(CPU)11は、フラッシュメモリで構成されるROM12に予め記憶されているシステムプログラム及び計算機制御プログラムに従い、DRAM17を作業用メモリ(ワークメモリ)として関数電卓10全体の動作を制御する。、
上記ROM12のシステム領域に記憶される計算機制御プログラムは、外部記憶媒体であるメモリカード13からI/Oポート14を介して入力されるか、あるいはI/Oポート14から外部パーソナルコンピュータ(PC)15を経由して接続される通信ネットワークN上のWebサーバ(プログラムサーバ)16からダウンロードされて入力されるものも含む。
【0017】
上記ROM12に記憶されたシステムプログラムやそのシステム領域に記憶された計算機制御プログラムは、キーボード18からのキー入力信号、あるいは後述するタッチ入力部21でのタッチ入力信号に応じて起動される。
【0018】
なお、上記ROM12に記憶される計算機制御プログラムには、本関数電卓10の全動作中に渡ってその計算、表示動作の制御を行なうための基本処理プログラムが含まれており、入力された数値、記号、計算式の表示、計算式の演算、演算結果の表示、グラフの描画表示、カーソル(ポインタ)の表示が制御される。
【0019】
また、上記計算機制御プログラムには、後述する入力式判定処理プログラム12a(図3参照)を1つのサブルーチンとして含む。
【0020】
上記DRAM17には、制御部(CPU)11による上記入力式判定処理プログラム12a実行時に、式データ記憶部17a、対象方程式記憶部17b、対象方程式solve結果記憶部17c、変形式記憶部17d、及び変形式solve結果記憶部17eの各記憶部が設けられる。
【0021】
式データ記憶部17aは、ユーザが入力する、検証の対象となる任意の方程式や、その方程式に対する変形式等、入力途中の式に関するデータを記憶する。
対象方程式記憶部17bは、検証の対象となる任意の方程式を記憶する。
対象方程式solve結果記憶部17cは、対象方程式の解の値を記憶する。
変形式記憶部17dは、対象の方程式に対する変形式を記憶する。
変形式solve結果記憶部17eは、変形式の解の値を記憶する。
【0022】
上記制御部(CPU)11には、上記ROM12、メモリカード13、I/Oポート14、DRAM17、キーボード18が接続される他に、液晶駆動回路19を介して液晶表示部(LCD)20が接続される。
【0023】
液晶表示部(LCD)20は、例えばバックライトを有するドットマトリックスタイプの半透過型液晶表示パネルとそれらの駆動回路とで構成され、各種方程式や関数のグラフ等を表示する。
【0024】
また、液晶表示部(LCD)20には、例えば電子式の透明タッチパネルによるタッチ入力部21が一体に構成される。液晶表示部(LCD)20で表示されるキーボードや各種アイコン等の位置に応じてユーザが直接表示内容を指示するようにタッチ入力部21でタッチ操作すると、そのタッチ入力信号は座標入力部22に送られる。
【0025】
座標入力部22は、タッチ入力部21からのタッチ入力信号により、ユーザによるタッチ操作を時系列状の2次元の座標信号に変換して上記制御部(CPU)11へ出力する。
【0026】
上記キーボード18は、図2に示すように、各種関数の指定や計算形式の指定などを行なう関数・機能キーと共に、演算子キー、テンキー、カーソルキーなどの種々のキーを設ける。
【0027】
次に、上記実施形態の動作について説明する。
(実施形態の第1の動作例)
図3は、ベリファイ(Verify:検証)機能とも呼称する、入力式の変形に係る判定処理の詳細な内容を示すサブルーチンのフローチャートであり、上記ROM12が記憶する入力式判定処理プログラム12aを制御部(CPU)11が実行することにより実現される。
【0028】
図4及び図5は、第1の動作例としてキー操作と表示画面の変移を示す図である。
【0029】
その当初には、ユーザが処理対象となる方程式をキーボード18及びタッチ入力部21での操作により入力するのを待機する(ステップS101)。
【0030】
図4(A)は、処理対象となる2次方程式
「(x+3)2=6x+18」 …(1)
を入力し、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作した場合に液晶表示部(LCD)20で表示される内容を示す。液晶表示部(LCD)20では、入力された方程式部分に下線を付して表示している。
【0031】
制御部(CPU)11により、対象の方程式が入力される過程で、入力データは式データ記憶部17aに順次入力され、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している方程式のデータを対象方程式記憶部17bに転送して記憶させる(ステップS102)。
【0032】
制御部(CPU)11は、対象方程式記憶部17bに記憶した方程式中の変数(ここではxしかないので無条件にxとなる)を特定し、その特定した変数について自動的にソルブ(solve)機能と称される、変数の値を求める計算を、ROM12が記憶する計算機制御プログラムに基づいて実行する(ステップS103)。
【0033】
ここでは、上記(1)式を解くことで解「x=3,−3」が得られるもので、制御部(CPU)11は得た解を対象方程式solve結果記憶部17cに記憶させる(ステップS104)。
【0034】
次いで、ユーザが処理対象となる方程式を変形した変形式をキーボード18及びタッチ入力部21での操作により入力するのを待機する(ステップS105)。
【0035】
図4(B)は、ユーザが上記(1)式の変形式として
「x2=6x+9」 …(2)
を入力し、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作した場合を示す。
【0036】
制御部(CPU)11により、変形式が入力される過程で、入力データは式データ記憶部17aに順次入力され、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している変形式のデータを変形式記憶部17dに転送して一時記憶させる(ステップS106)。
【0037】
制御部(CPU)11は、変形式記憶部17dに一時記憶した変形式中の変数(ここではxしかないので無条件にxとなる)を特定し、その特定した変数について自動的にソルブ(solve)機能と称される、変数の値を求める計算を、ROM12が記憶する計算機制御プログラムに基づいて実行する(ステップS107)。
【0038】
ここでは、上記(2)式を解くことで解「x=3+3√(2),3−3√(2)」が得られるもので、制御部(CPU)11は得た解を変形式solve結果記憶部17eに記憶させる(ステップS108)。
【0039】
次いで、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と、変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とを比較し、2つの式の解が一致するか否か検知する(ステップS109)。
【0040】
そして、上記検知の結果、2つの式の解が全く一致しないかどうかを判断する(ステップS110)。
【0041】
ここでは、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とが全く一致していないものと判断し、一致していない旨を示すエラーメッセージを液晶表示部(LCD)20で表示させる(ステップS111)。
【0042】
図4(B)は、液晶表示部(LCD)20において、上記(2)式の変形式の下部にエラーメッセージのウィンドウW1を表示した状態を示す。同図(B)では、エラーメッセージ
「Sorry,not equivalent」
と共に、間違った変形式であることを視覚的に示す顔のシンボルF1と、間違った変形式であることをユーザが理解した場合の確認を促す「OK」の文字とを表示している。
【0043】
このように、変形式、または直接解を入力した場合に、対象式と変形式の解がいずれも不一致の場合には変形式が誤っている旨を示すメッセージやシンボル等を表示してユーザに認識させることができ、誤った変形式をさらに継続して使用することなく、直ちに正しい変形式の入力に戻ることで、効率的な学習に寄与できる。
【0044】
制御部(CPU)11は、上記エラーメッセージ表示後にユーザの確認入力のための「EXE」キー操作がなされるのを待機する(ステップS112)。
【0045】
図4(C)に示すようにキーボード18の「EXE」キーが操作されると、制御部(CPU)11は上記ステップS112でそれを判断し、変形式記憶部17d及び変形式solve結果記憶部17eの記憶内容を消去し、液晶表示部(LCD)20における間違った変形式の表示を取り消した後(ステップS113)、上記ステップS105からの処理に戻って、他の変形式の入力を待機する。
【0046】
図4(D)に示す如く、今度はユーザが上記(1)式の変形式として
「x2=9」 …(3)
を入力し、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作する。
【0047】
制御部(CPU)11により、変形式が入力される過程で、入力データは式データ記憶部17aに順次入力され、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している変形式のデータを変形式記憶部17dに転送して一時記憶させる(ステップS106)。
【0048】
制御部(CPU)11は、変形式記憶部17dに一時記憶した変形式中の変数(ここではxしかないので無条件にxとなる)を特定し、その特定した変数について自動的にソルブ(solve)機能と称される、変数の値を求める計算を、ROM12が記憶する計算機制御プログラムに基づいて実行する(ステップS107)。
【0049】
ここでは、上記(3)式を解くことで解「x=3,−3」が得られるもので、制御部(CPU)11は得た解を変形式solve結果記憶部17eに記憶させる(ステップS108)。
【0050】
次いで、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と、変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とを比較し、2つの式の解が一致するか否か検知する(ステップS109)。
【0051】
そして、上記検知の結果、2つの式の解が全く一致しないかどうかを判断する(ステップS110)。
【0052】
ここでは、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とが全一致であるので、少なくとも一部は一致しているものと判断し、次に2つの式の解の個数が一致しているか否かを判断する(ステップS114)。
【0053】
ここで解の個数も一致していると判断すると、次に2つの式の解の値が全て一致しているか否かを判断する(ステップS115)。
【0054】
ここで解の値も全て一致していると判断すると、次に上記入力された変形式自体が解であり、且つ対象式の解と完全一致しているか否かを判断する(ステップS116)。
【0055】
この場合、上記(3)式は解そのものではないため、ステップS116でそれを判断して、上記ステップS105からの処理に戻る。
【0056】
図4(D)に示すように液晶表示部(LCD)20では、上記(3)式の表示に加えて、次なる変形式または解の入力を促すべく、改行位置にカーソル(ポインタ)Cを表示している。
【0057】
図5(A)に示す如く、今度はユーザが上記(3)式を発展させた変形式として、解の一部
「x=3」 …(4)
を入力すると、その入力が液晶表示部(LCD)20にて表示される。
【0058】
次いで、図5(B)に示すように、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作すると、制御部(CPU)11により、変形式が入力される過程で入力データが式データ記憶部17aに順次入力され(ステップS105)、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している変形式のデータを変形式記憶部17dに転送して一時記憶させる(ステップS106)。
【0059】
制御部(CPU)11は、変形式記憶部17dに一時記憶した変形式中の変数を特定した後、変数の値を求める計算を実行する(ステップS107)。
【0060】
ここでは、上記(4)式自体が「変数=数値」の形態を有する解となっているため、制御部(CPU)11はそれを認識して、その解の数値部分を変形式solve結果記憶部17eに記憶させる(ステップS108)。
【0061】
次いで、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と、変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とを比較し、2つの式の解が一致するか否か検知する(ステップS109)。
【0062】
そして、上記検知の結果、2つの式の解が全く一致しないかどうかを判断する(ステップS110)。
【0063】
ここでは、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とが一部一致するものと判断し、次に2つの式の解の数が一致しているか否かを判断する(ステップS114)。
【0064】
ここで解の数が一致していないと判断すると、次に変形式solve結果記憶部17eで記憶する変形式の解の数の方が、対象方程式solve結果記憶部17cで記憶する対象式の解の数よりも多いか否かを判断する(ステップS118)。
【0065】
ここで対象式側の解の数の方が多いと判断すると、対象となる方程式の解が、変形式で入力した以外の解を含んでいることを示す警告メッセージを表示する(ステップS120)。
【0066】
図5(B)で、このとき液晶表示部(LCD)20で表示される警告メッセージのウィンドウW2を例示する。同図(B)に示すようにこのウィンドウW2では、警告メッセージ
「More solutions may exist!」
と共に、まだ他にも解があることを視覚的に示す顔のシンボルF2と、完全ではない解であることをユーザが理解した場合の確認を促す「OK」の文字とを表示している。
【0067】
このように、入力した変形式、または直接解を入力した場合に、入力した内容と正しい解の個数が異なる場合には、その個数の過不足についてを表示するため、ユーザに方程式を解く方向性を示唆でき、効率的な学習に寄与できる。
【0068】
特に、対象となる方程式と変形式の解の少なくとも一部が一致し、且つ解の個数が異なった場合にはその旨を示すメッセージやシンボル等を表示することにより、ユーザが入力する変形式の少なくとも一部が誤っている場合に即時その旨をユーザに視覚的にも認識させることができ、効率的な学習に寄与できる。
【0069】
制御部(CPU)11は、上記警告メッセージ表示後にユーザの確認入力のための「EXE」キー操作がなされるのを待機し、図5(C)に示すようにキーボード18の「EXE」キーが操作されるとそれを判断し、上記ステップS105からの処理に戻って、他の変形式の入力を待機する。
【0070】
次いで図5(C)に示す如く、ユーザが上記(3)式を発展させた変形式として、正しい解
「x=3 or x=−3」 …(5)
を入力すると、その入力が液晶表示部(LCD)20にて表示される。
【0071】
次いで、図5(C)に示すように、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作すると、制御部(CPU)11により、変形式が入力される過程で入力データが式データ記憶部17aに順次入力され(ステップS105)、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している変形式のデータを変形式記憶部17dに転送して一時記憶させる(ステップS106)。
【0072】
制御部(CPU)11は、変形式記憶部17dに一時記憶した変形式中の変数を特定した後、変数の値を求める計算を実行する(ステップS107)。
【0073】
ここでは、上記(5)式自体が2つの「変数=数値」の形態を有する解となっているため、制御部(CPU)11はそれを認識して、その解の数値部分を変形式solve結果記憶部17eに記憶させる(ステップS108)。
【0074】
次いで、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と、変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とを比較し、2つの式の解が一致するか否か検知する(ステップS109)。
【0075】
そして、上記検知の結果、2つの式の解が全く一致しないかどうかを判断する(ステップS110)。
【0076】
ここでは、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とが少なくとも一部一致するものと判断し、次に2つの式の解の個数が一致しているか否かを判断する(ステップS114)。
【0077】
ここで解の個数も一致していると判断すると、次に解の内容をそれぞれ比較し、2つの式の解の値が全て一致しているか否かを判断する(ステップS115)。
【0078】
ここで解の値も全て一致していると判断すると、次に上記入力された変形式自体が解であり、且つ対象式の解と完全一致しているか否かを判断する(ステップS116)。
【0079】
この場合、変形式自体が解を直接表す形式であり、且つ完全一致しているため、制御部(CPU)11がそれを判断し、正解マーク及び正解メッセージを表示し(ステップS117)、以上でこの図3による、入力式の変形に係る判定処理の詳細な内容を示すサブルーチンを終了し、元のメインルーチンに復帰する。
【0080】
図5(C)は、このとき液晶表示部(LCD)20で表示される正解メッセージのウィンドウW3を例示する。同図(C)に示すようにこのウィンドウW3では、正解メッセージ
「Right!」
の文字を、正解したことを視覚的に示す顔のシンボルF3と共に表示している。
【0081】
このように、対象となる方程式とユーザが入力した変形式の解の個数が異なった場合にその旨を示すメッセージやシンボル等を表示した後、さらに正しい解を変形式として入力した場合には、正解である旨の表示を行なうものとしたため、ユーザのモチベーションを上げて教育効果を高めることができる。
【0082】
(実施形態の第2の動作例)
図3は、ベリファイ機能とも呼称する、入力式の変形に係る判定処理の詳細な内容を示すサブルーチンのフローチャートであり、上記ROM12が記憶する入力式判定処理プログラム12aを制御部(CPU)11が実行することにより実現される。
【0083】
図6及び図7は、第2の動作例でのキー操作と表示画面の変移を説明する図である。
その当初には、ユーザが処理対象となる方程式をキーボード18及びタッチ入力部21での操作により入力するのを待機する(ステップS101)。
【0084】
図6(A)は、処理対象となる方程式
「√(x−1)=x−3」 …(6)
を入力し、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作した場合に液晶表示部(LCD)20で表示される内容を示す。液晶表示部(LCD)20では、入力された方程式部分に下線を付して表示している。
【0085】
制御部(CPU)11により、対象の方程式が入力される過程で、入力データは式データ記憶部17aに順次入力され、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している方程式のデータを対象方程式記憶部17bに転送して記憶させる(ステップS102)。
【0086】
制御部(CPU)11は、対象方程式記憶部17bに記憶した方程式中の変数(ここではxしかないので無条件にxとなる)を特定し、その特定した変数について自動的にソルブ(solve)機能と称される、変数の値を求める計算を、ROM12が記憶する計算機制御プログラムに基づいて実行する(ステップS103)。
【0087】
ここでは、上記(6)式を解くことで解「x=5」が得られるもので、制御部(CPU)11は得た解を対象方程式solve結果記憶部17cに記憶させる(ステップS104)。
【0088】
次いで、ユーザが処理対象となる方程式を変形した変形式をキーボード18及びタッチ入力部21での操作により入力するのを待機する(ステップS105)。
【0089】
図6(B)は、ユーザが上記(6)式の変形式として、両辺を二乗して
「(√(x−1))^2=(x−3)^2」 …(7)
((x)^2はxの2乗を表すものとする)
を入力した場合の操作例、及びそれに対応した表示例を示す。
【0090】
この場合のユーザ入力は、左辺または右辺に平方根を含む方程式を解くべく、両辺を2乗して平方根を外す、変形式としてセオリーである。
【0091】
制御部(CPU)11により、変形式が入力される過程で、入力データは式データ記憶部17aに順次入力される。
【0092】
その後、図6(C)に示すように変形式の入力を確定する「EXE」キーが操作されると、入力が確定したものとしてその時点で記憶している変形式のデータを変形式記憶部17dに転送して一時記憶させる(ステップS106)。
【0093】
制御部(CPU)11は、変形式記憶部17dに一時記憶した変形式中の変数(ここではxしかないので無条件にxとなる)を特定し、その特定した変数について自動的にソルブ(solve)機能と称される、変数の値を求める計算を、ROM12が記憶する計算機制御プログラムに基づいて実行する(ステップS107)。
【0094】
ここでは、上記(7)式を解くことで解「x=2,5」が得られるもので、制御部(CPU)11は得た解を変形式solve結果記憶部17eに記憶させる(ステップS108)。
【0095】
次いで、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と、変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とを比較し、2つの式の解が一致するか否か検知する(ステップS109)。
【0096】
そして、上記検知の結果、2つの式の解が全く一致しないかどうかを判断する(ステップS110)。
【0097】
ここでは、対象方程式solve結果記憶部17cに記憶した対象式の解と変形式solve結果記憶部17eに記憶した変形式の解とが少なくとも一部は一致しているものと判断し、次に2つの式の解の個数が一致しているか否かを判断する(ステップS114)。
【0098】
ここで解の個数が一致していないと判断した場合には、次いで変形式solve結果記憶部17eで記憶する変形式の解の数の方が、対象方程式solve結果記憶部17cで記憶する対象式の解の数よりも多いか否かを判断する(ステップS118)。
【0099】
ここで変形式側の解の数の方が多いと判断すると、変形式の解が、対象となる方程式の解以外の解を含んでいることを示す警告メッセージを表示する(ステップS119)。
【0100】
図6(C)で、このとき液晶表示部(LCD)20で表示される警告メッセージのウィンドウW4を例示する。同図(C)に示すようにこのウィンドウW4では、警告メッセージ
「Extra solutions may exist!」
と共に、余計な解があることを視覚的に示す顔のシンボルF2と、完全ではない解であることをユーザが理解した場合の確認を促す「OK」の文字とを表示している。
【0101】
このように、入力した変形式、または直接解を入力した場合に、入力した内容と正しい解の個数が異なる場合には、その個数の過不足についてを表示するため、ユーザに方程式を解く方向性を示唆でき、効率的な学習に寄与できる。
【0102】
特に、対象となる方程式と変形式の解の少なくとも一部が一致し、且つ解の個数が異なった場合にはその旨を示すメッセージやシンボル等を表示することにより、ユーザが入力する変形式の少なくとも一部が誤っている場合に即時その旨をユーザに視覚的にも認識させることができ、効率的な学習に寄与できる。
【0103】
制御部(CPU)11は、上記警告メッセージ表示後にユーザの確認入力のための「EXE」キー操作がなされるのを待機し、「EXE」キーが操作されるとそれを判断し、上記ステップS105からの処理に戻って、他の変形式の入力を待機する。
【0104】
次いで図7(A)に示す如く、ユーザが上記(7)式を展開させた変形式として、
「x−1=x2−6x+9」 …(8)
を入力し、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作すると、制御部(CPU)11により、変形式が入力される過程で入力データが式データ記憶部17aに順次入力され(ステップS105)、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している変形式のデータを変形式記憶部17dに転送して一時記憶させる(ステップS106)。
【0105】
制御部(CPU)11は、上記と同様にして上記ステップS107〜S110,S114を介して上記ステップS118で変形式側の解の数の方が多いと判断し、上記ステップS119で、変形式の解が、対象となる方程式の解以外の解を含んでいることを示す警告メッセージを表示する。
【0106】
図7(A)では、液晶表示部(LCD)20において上記図6(C)で示した状態から引き続いて解の個数が違う旨を、警告メッセージに代わる2回目以降の警告シンボルS1により表示する。
【0107】
このように、ユーザが意図して解の個数が異なる変形式の入力を継続する場合に、表示容量が限られる画面内でメッセージの表示が煩雑なものとなるのを避けながらも、変形式が依然として間違っている段階を容易に視認できるため、正しく解法を導き出す際のガイドとなり、効率的な学習に寄与できる。
【0108】
制御部(CPU)11は、上記警告シンボル表示後にユーザの確認入力のための「EXE」キー操作がなされるのを待機し、「EXE」キーが操作されるとそれを判断し、上記ステップS105からの処理に戻って、他の変形式の入力を待機する。
【0109】
その後、図7(B)に示す如く、ユーザが上記(8)式を解いた変形式として、解
「x=5 or x=2」 …(9)
を入力すると、その入力が液晶表示部(LCD)20にて表示される。
【0110】
次いで、図7(B)に示すように、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作すると、制御部(CPU)11により、変形式が入力される過程で入力データが式データ記憶部17aに順次入力され(ステップS105)、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している変形式のデータを変形式記憶部17dに転送して一時記憶させる(ステップS106)。
【0111】
制御部(CPU)11は、上記と同様にして上記ステップS107〜S110,S114を介して上記ステップS118で変形式側の解の数の方が多いと判断し、上記ステップS119で、引き続き変形式の解が、対象となる方程式の解以外の解を含んでいることを警告シンボルS1により図7(B)に示すように表示する。
【0112】
制御部(CPU)11は、上記警告シンボル表示後にユーザの確認入力のための「EXE」キー操作がなされるのを待機し、「EXE」キーが操作されるとそれを判断し、上記ステップS105からの処理に戻って、他の変形式の入力を待機する。
【0113】
さらに、図7(C)に示す如く、ユーザが上記(9)式中の解「x=2」を用いた場合、上記処理対象となる方程式である(6)式の左辺全体が平方根の式であるにも拘わらず、右辺の符号がマイナスとなり、解としてそぐわないことに気付き、あらためて変形式として、解
「x=5」 …(10)
を入力すると、その入力が液晶表示部(LCD)20にて表示される。
【0114】
次いで、図7(C)に示すように、入力を確定するべくキーボード18の「EXE」キーを操作すると、制御部(CPU)11により、変形式が入力される過程で入力データが式データ記憶部17aに順次入力され(ステップS105)、上記「EXE」キーが操作された時点で、入力が確定したものとしてその時点で記憶している変形式のデータを変形式記憶部17dに転送して一時記憶させる(ステップS106)。
【0115】
制御部(CPU)11は、上記と同様にして上記ステップS107〜S109を介して上記ステップS110で解の値が全て一致したものと判断し、続くステップS114で解の個数も一致していると判断した後に、ステップS115で2つの式の解の値が全て一致していると判断する。そして、続くステップS116で入力された変形式自体が解であり、且つ対象式の解と完全一致していると判断すると、上記ステップS117に進んで正解マーク及び正解メッセージを表示し、以上でこの図3による、入力式の変形に係る判定処理の詳細な内容を示すサブルーチンを終了し、元のメインルーチンに復帰する。
【0116】
図7(C)は、このとき液晶表示部(LCD)20で表示される正解メッセージのウィンドウW3を例示する。同図(C)に示すようにこのウィンドウW3では、正解メッセージ
「Right!」
の文字を、正解したことを視覚的に示す顔のシンボルF3と共に表示している。
このように、対象となる方程式とユーザが入力した変形式の解の個数が異なった場合にその旨を示すメッセージやシンボル等を表示した後、さらに正しい解を変形式として入力した場合には、正解である旨の表示を行なうものとしたため、ユーザのモチベーションを上げて教育効果を高めることができる。
【0117】
以上第1及び第2の動作例でも詳述した如く本実施形態によれば、任意の方程式を入力した上で、その式の変形途中でも当該変形式の正誤を随時判定することが可能となる。
【0118】
特に、入力した変形式、または直接解を入力した場合に、入力した内容と正しい解の個数が異なる場合には、その個数の過不足についても表示内容に反映することができるため、ユーザに方程式を解く方向性を示唆でき、効率的な学習に寄与できる。
【0119】
また上記実施形態では、対象となる方程式と変形式の解の少なくとも一部が一致し、且つ解の個数が異なった場合にはその旨を示すメッセージやシンボル等を表示し、対象式と変形式の解がいずれも不一致の場合には変形式が誤っている旨を示すメッセージやシンボル等を表示するものとしたので、ユーザが入力する変形式の少なくとも一部が誤っている場合に即時その旨をユーザに認識させることができ、効率的な学習に寄与できる。
【0120】
さらに上記実施形態では、対象となる方程式とユーザが入力した変形式の解の個数が異なった場合にその旨を示すメッセージやシンボル等を表示した後、さらなる変形式の入力がなされる場合には解の個数が異なる旨の省略表示を行なうようにした。
【0121】
これにより、ユーザが意図して解の個数が異なる変形式の入力を継続する場合に、表示容量が限られる画面内でメッセージの表示が煩雑なものとなるのを避けながらも、変形式が依然として間違っている段階を容易に視認できるため、正しく解法を導き出す際のガイドとなり、効率的な学習に寄与できる。
【0122】
そして、上記実施形態では、対象となる方程式とユーザが入力した変形式の解の個数が異なった場合にその旨を示すメッセージやシンボル等を表示した後、さらに正しい解を変形式として入力した場合に、正解である旨の表示を行なうものとしたため、ユーザのモチベーションを上げて教育効果を高めることができる。
【0123】
なお、上記実施形態において図3のフローチャートに記載した入力式判定処理の手法は、いずれもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカードや磁気ディスク(フロッピディスク(登録商標)装置やハードディスク装置)、光ディスク(CD−ROM、MOディスク、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶媒体に格納して配布することができる。
【0124】
また、本実施形態は本発明を関数電卓に適用した場合について説明したが、本発明はそれに限ることなく、小型PC、PDA(Personal Digital Assistants:個人向け情報携帯端末)、携帯電話端末、携帯音楽プレーヤなどの種々の電子機器であるコンピュータ端末で、外部記憶媒体(13)に記憶されプログラムを内部メモリ(12)に記憶させ、この記憶させたプログラムを読出して動作を実行させることにより、上記実施形態において説明した入力式判定処理と同様の処理を実行させることができる。
【0125】
さらに、上記手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(インターネット)N上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(インターネット)Nに接続されたコンピュータ端末(プログラムサーバ)16から上記プログラムデータを取込み、上述した入力式判定処理を実現することもできる。
【0126】
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0127】
10…関数電卓、11…制御部(CPU)、12…ROM、12a…入力式判定処理プログラム、13…メモリカード、14…I/Oポート、15…外部パーソナルコンピュータ(PC)、16…Webサーバ、17…DRAM、17a…式データ記憶部、17b…対象方程式記憶部、17c…対象方程式solve結果記憶部、17d…変形式記憶部、17e…変形式solve結果記憶部、18…キーボード、19…液晶駆動回路、20…液晶表示部(LCD)、21…タッチ入力部、22…座標入力部、N…ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
判定対象となる方程式を入力する対象式入力手段と、
上記対象式入力手段で入力された方程式を記憶する対象式記憶手段と、
上記方程式を変形した変形式を入力する変形式入力手段と、
上記対象式記憶手段で記憶する対象式と、上記変形式入力手段で入力した変形式それぞれの全ての解の値を算出する解算出手段と、
上記解算出手段で算出した2つの式の解の個数を比較する解個数比較手段と、
上記解算出手段での算出結果、及び上記解個数比較手段での比較結果の少なくとも一方に応じた表示を行なう表示制御手段と
を具備したことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
上記表示制御手段は、上記解個数比較手段での比較結果により対象式と変形式の解の個数が異なった場合にその旨を表示することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
上記表示制御手段は、上記解算出手段による算出結果、及び上記解個数比較手段での比較結果により、対象式と変形式の解の少なくとも一部が一致し、且つ解の個数が異なった場合にはその旨を表示し、対象式と変形式の解がいずれも不一致の場合には変形式が誤っている旨の表示を行なうことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
上記表示制御手段は、上記対象式と変形式の解の個数が異なった場合にその旨を表示した後、さらに上記変形式入力手段での変形式入力に対して解の個数が異なる旨の省略表示を行なうことを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項5】
上記表示制御手段は、上記対象式と変形式の解の個数が異なった場合にその旨を表示した後、さらに上記解算出手段で算出した対象式の解の値と同じ値を上記変形式入力手段で入力した場合に正解である旨の表示を行なうことを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項6】
電子機器が内蔵するコンピュータを制御するためのプログラムであって、
上記コンピュータを、
判定対象となる方程式を入力する対象式入力手段、
上記対象式入力手段で入力された方程式を記憶する対象式記憶手段、
上記方程式を変形した変形式を入力する変形式入力手段、
上記対象式記憶手段で記憶する対象式と、上記変形式入力手段で入力した変形式それぞれの全ての解の値を算出する解算出手段、
上記解算出手段で算出した2つの式の解の個数を比較する解個数比較手段、及び
上記解算出手段での算出結果、及び上記解個数比較手段での比較結果の少なくとも一方に応じた表示を行なう表示制御手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−180267(P2011−180267A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42628(P2010−42628)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】