説明

電子機器

【課題】部品点数を増やすことなく、蓋体の開閉操作時のクリック力を得ることを可能とした電子機器を提供する。
【解決手段】撮像装置は、電池蓋4と、電池蓋4がロックされたときに回動軸4aが位置する第1の軸穴6b、電池蓋4がロックが解除されたときに回動軸4aが位置する第2の軸穴6cを有する収納ケース6とを備える。電池蓋取り付け用長穴6aの第1の軸穴6bと第2の軸穴6cの間に、フック部6dを形成する。フック部6dは、回動軸4aが第1の軸穴6bと第2の軸穴6cに移動する際に、回動軸4aが第1の軸穴6bに位置するとき又は回動軸4aが第2の軸穴6cに位置するときよりも、第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cを広げる方向に弾性変形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉可能な蓋体を有する収納部を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、蓋の開閉が可能で電池等を収納する電池収納ケースを備えた撮像装置(デジタルカメラ)がある。従来の電池収納ケースの蓋開閉構造には、回動可能な支持軸を有する電池蓋と、支持軸をスライド可能に保持する軸穴と、電池蓋を支持軸を介してスライドさせる際にクリック力を発生させるためのバネ材(クリックバネ)を有する筐体を備えたものがある。
【0003】
近年、低価格のデジタルカメラの需要の増加に伴い、コスト削減のため部品点数を削減することが求められている。そこで、部品点数を削減するために、電池収納ケースを構成する樹脂部材でクリックバネを一体に構成するものがある。しかし、電池収納ケースにクリックバネを一体で構成しようとすると、金型構造上から電池蓋自体の形状に制約を受けることが多く、電池蓋をスライドさせた際にクリックバネの周辺にできた穴から内部が見えたりするなど高級感に欠けるという問題がある。
【0004】
上記の電池蓋開閉機構に関しては以下のような技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、電池収納ケースとは別構成のクリックバネを使用し回動可能な電池蓋支持軸を保持すると共に、電池蓋の開閉時のスライドに伴いクリックバネでクリック力を発生させる電池蓋開閉機構を有する撮像装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−27637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1に開示された電池蓋開閉機構では、電池蓋と電池収納ケースの他にクリック用バネ材が必要であり、部品点数が増加すると共にコストが上昇するという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、部品点数を増やすことなく、蓋体の開閉操作時のクリック力を得ることを可能とした電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、収納ケースと、前記収納ケースに対して回動軸を介して開閉可能で且つロックが可能な蓋体とを備えた電子機器であって、前記収納ケースは、前記蓋体が前記収納ケースに対してロックされたときに前記回動軸が位置する第1の軸穴と、前記蓋体が前記収納ケースに対してロックが解除されたときに前記回動軸が位置する第2の軸穴とを備え、前記第1の軸穴と前記第2の軸穴を一体的に形成すると共に、前記第1の軸穴と前記第2の軸穴の間に、フック部を形成し、前記フック部は、前記回動軸が前記フック部に当接しながら前記第1の軸穴と前記第2の軸穴との間を移動することが可能に且つ前記回動軸の当接に伴い弾性変形するように形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、蓋体の回動軸が位置する第1の軸穴と第2の軸穴の間に第1の軸穴及び第2の軸穴と一体的に、弾性変形が可能なフック部を形成している。これにより、部品点数を増やすことなく、蓋体の開閉操作時のクリック力を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子機器としての撮像装置の電池収納ケースから電池蓋を外した状態を示す斜視図である。
【図2】(a)は、電池収納ケースの電池蓋を閉じた状態(全閉状態)を示す外観斜視図、(b)は、電池収納ケースの電池蓋を開いた状態(全開状態)を示す外観斜視図である。
【図3】電池蓋機構、フロントカバー、リアカバーの構成を示す分解斜視図である。
【図4】(a)は、図2(a)の矢視A−A線に沿う構成を示す断面図、(b)は、図2(b)の矢視B−B線に沿う構成を示す断面図である。
【図5】(a)は、電池収納ケースの電池蓋を閉じた状態における電池蓋と回動軸の位置関係を示す拡大図、(b)は、電池収納ケースの電池蓋を閉じた状態における電池蓋と回動軸の位置関係を示す拡大図である。
【図6】電池収納ケースとリアカバーの構成を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る電子機器としての撮像装置の電池収納ケースから電池蓋を外した状態を示す斜視図である。図2(a)は、電池収納ケースの電池蓋を閉じた状態(全閉状態)を示す外観斜視図、図2(b)は、電池収納ケースの電池蓋を開いた状態(全開状態)を示す外観斜視図である。図3は、電池蓋機構、フロントカバー、リアカバーの構成を示す分解斜視図である。
【0013】
図2に示すように、撮像装置1は、筐体内部の機構を覆うフロントカバー2及びリアカバー3と、電池蓋4(蓋体)と、電池収納ケース6(収納ケース)を備えたデジタルカメラとして構成されている。電池蓋4は、撮像装置1の筐体底面部に開閉可能に装着される。電池収納ケース6は、撮像装置1の筐体内部に設けられており、電池蓋4によって開閉される開口部を備えると共に電池5の挿入/取り出しが可能に構成されている。また、電池収納ケース6には、撮影した画像データを保存するメモリカード7が収納されると共に、撮像装置の設定項目を保存するためのバックアップ用電源を供給するコイン電池を収納するコイン電池収納部8も設けられている。
【0014】
撮像装置の筐体底面部には、三脚を固定するための三脚ねじ9が設けられている。また、撮像装置の筐体側面部には、ストラップベルトを固定するための穴10と、撮像装置内部に装備された外部インタフェースコネクタ(不図示)を保護するジャックカバー11が設けられている。更に、撮像装置の筐体背面部及び筐体上面部には、電源ボタン、操作ボタン、ズームレバー、撮影した画像を表示するための液晶表示部(以上不図示)が設けられている。
【0015】
また、図1に示すように、電池収納ケース6の電池蓋取り付け側の端部には、電池蓋取り付け用長穴6aが設けられている。また、電池蓋4の端部には、回動軸4aが設けられている。電池蓋4は、回動軸4aを介して電池収納ケース6の開口部に対し開閉可能に構成されている。電池収納ケース6に電池蓋4を装着する際に、電池蓋取り付け用長穴6aには、電池蓋4の回動軸4aが挿入される。これにより、電池蓋4が電池収納ケース6に対してスライド可能に且つ回動自在に固定される。
【0016】
また、図3に示すように、電池蓋4の裏面側には、電池収納ケース6に対して電池が極性を逆にして挿入される逆接続を防止する電池逆接続防止ガード13と、電池収納ケース6に挿入された電池の電池蓋4側の端子に接触する蓋側電池接片14が固定される。即ち、電池逆接続防止ガード13は、例えば熱溶着により蓋側電池接片14に固定される。電池逆接続防止ガード13が固定された蓋側電池接片14は、例えば熱溶着により電池蓋4の裏面側に固定される。また、電池収納ケース6の奥側には、電池収納ケース内に挿入される電池5のマイナス側端子が接触するプラスの電池接片11aと、電池収納ケース内に挿入される電池5のプラス側端子が接触するマイナスの電池接片11bが取り付けられる。
【0017】
次に、電池蓋4の開閉機構について図2乃至図6を参照しながら説明する。
【0018】
図4(a)は、図2(a)の矢視A−A線に沿う構成を示す断面図、図4(b)は、図2(b)の矢視B−B線に沿う構成を示す断面図である。
【0019】
図2(b)に示すように、電池蓋4の裏面側には、係合部4c、係合部4eが設けられている。電池収納ケース6には、電池蓋4を電池収納ケース6に対して閉じた全閉状態(図2(a))において電池蓋4の係合部4c、係合部4eにそれぞれ対向する箇所に、係合部6c、係合部6eが設けられている。電池蓋4の全閉状態では、電池蓋4の係合部4c、係合部4と、電池収納ケース6の係合部6c、係合部6eとが係合される。
【0020】
また、電池蓋4の裏面側には、係合部4f、係合部4gが設けられている。フロントカバー2には、電池蓋4を電池収納ケース6に対して閉じた電池蓋4の全閉状態において電池蓋4の係合部4f、係合部4gにそれぞれ対向する箇所に、係合部2f、係合部2gが設けられている。電池蓋4の全閉状態では、フロントカバー2の係合部2f、係合部2gにより、電池蓋4の係合部4f、係合部4gが保持される。
【0021】
また、図4(a)に示すように、電池蓋4の全閉状態では、電池蓋4における電池収納ケース6への取り付け側端部である電池蓋端部4bと、電池収納ケース6の三脚座端面傾斜部6hとが対向する。その際、電池蓋端部4bと三脚座端面傾斜部6hとの間には、必要最小限の隙間が空くように構成されている。電池収納ケース6の長穴6a(図1)に沿ってスライド可能に係合された電池蓋4を全閉状態(図2(a))から全開状態(図2(b))に開く動作を行うと、電池蓋4は撮像装置の筐体底面部に平行に且つ回動軸4aに対し直交する方向にスライド移動する。更に、電池蓋4は回動軸4aを中心に回動することで全開状態となる。
【0022】
また、図3に示すように、電池収納ケース6の電池接片11aと電池5(図2(b))との導通、電池収納ケース6の電池接片11bと電池5(図2(b))との導通を確実にするために、電池接片11a及び電池接片11bにバネ性を持たせる構成としている。これにより、電池接片11a及び電池接片11bによる電池5に対する接圧を確保している。
【0023】
また、図4(a)、図4(b)に示すように、電池蓋4の電池蓋端部4bの近傍には、傾斜面4hが設けられている。また、電池収納ケース6の電池蓋取り付け側の端部には、電池蓋4の全開状態において電池蓋4の傾斜面4hに対向する箇所にリブ6eが設けられている。電池蓋4を全開状態とした際、電池蓋4の傾斜面4hが電池収納ケース6のリブ6eと当接することにより、撮像装置の塗装面や外観面にキズが生じないように電池蓋4の動きにストッパ機能が働く。これにより、撮影者は撮像装置側のキズを気にしないで電池やメモリカードの交換ができる上、長期間使用しても塗装はがれ等が発生する心配はない。
【0024】
背景技術で説明したような、電池収納ケースを構成する樹脂部材でクリックバネを一体に構成する電池蓋の場合、電池蓋の裏面側にクリックを発生させるための凸部を設け、凸部に対向する電池収納ケース側に爪を配置することが多い。しかし、電池蓋を開閉させる操作時の電池蓋の軌跡とスペースの不足から、回動軸と電池蓋の端面の距離を短くすると共に、電池蓋の端面をR状に肉を落とし込み、なおかつ外観側に電池蓋の開き角を確保するための凹部を追加することが多い。これでは、撮像装置自体のデザイン品位を下げることになる。
【0025】
図5(a)は、電池収納ケースの電池蓋を閉じた状態における電池蓋と回動軸の位置関係を示す拡大図、図5(b)は、電池収納ケースの電池蓋を閉じた状態における電池蓋と回動軸の位置関係を示す拡大図である。
【0026】
図5(a)、図5(b)に示すように、電池収納ケース6の電池蓋取り付け側の端部に設けられた電池蓋取り付け用長穴6aは、撮像装置の光軸方向へのスライド型により成形され、第1の軸穴6bと第2の軸穴6cを内包している。第1の軸穴6bは、電池蓋4が電池収納ケース6に対してロックされた状態で回動軸4aが位置(係合)する軸穴である(図5(b))。第2の軸穴6cは、電池蓋が電池収納ケース6に対してロックが解除された状態で回動軸4aが位置(係合)する軸穴である(図5(a))。
【0027】
電池蓋取り付け用長穴6aを構成する第1の軸穴6bと第2の軸穴6cの間には、第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cと一体的に、弾性変形が可能なフック部6dが形成されている。また、第1の軸穴6bと第2の軸穴6cとの間のフック部6dに沿った空間(穴)は、電池蓋4の開閉操作に伴って回動軸4aが移動可能に形成されると共に、回動軸4aがスライドする際にフック部6dによるクリック力を発生させるために狭く形成されている。
【0028】
即ち、フック部6dは、第1の軸穴6bと第2の軸穴6cとの間のフック部6dに沿った空間(穴)を回動軸4aがフック部6dに当接しながらスライドして通過する際に、回動軸4aの当接に伴い弾性変形するように樹脂バネ形状となっている。フック部6dは、回動軸4aが第1の軸穴6bと第2の軸穴6cに移動する際に、回動軸4aが第1の軸穴6bに位置するとき又は回動軸4aが第2の軸穴6cに位置するときよりも、第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cを広げる方向に弾性変形する。
【0029】
これにより、電池収納ケース6に対する電池蓋4の開閉時において電池蓋4をスライドさせる際にクリック力を得ることができる上、回動軸4aは常に第1の軸穴6bか第2の軸穴6cの位置に付勢されるためガタを抑えることができる。また、電池蓋4を開閉させても第1の軸穴6bと第2の軸穴6cは外部からは見えないため、あとからクリック力を変更したい場合でも外観を心配する必要がなく設計自由度も高い。
【0030】
また、図4(a)、図4(b)に示すように、電池蓋4の電池蓋端部4bの近傍に配置された傾斜面4hと、該傾斜面4hに対向する電池収納ケース6の三脚座端面傾斜部6hとは、それぞれテーパ状に形成されている。また、電池蓋端部4b及び三脚座端面傾斜部6hは、電池蓋4の回動軸4aから離間させた箇所に設けられている。電池蓋4を開いた際に、三脚座端面傾斜部6hと電池蓋4の相対距離を離すことが可能となるため、電池蓋4のより大きな開き角を得ることができる。これにより、電池蓋4の外観面に凹部を形成して開き角を確保することが不要となり、電池蓋4の外観面はデザイン上の制約を受けることもなく、例えば安全規格マークなどの彫刻文字を表示する上でも好適である。
【0031】
なお、本実施の形態では、撮像装置の三脚座の一部をテーパ状に切り欠いて三脚座端面傾斜部6hを設ける構成としているが、三脚座の一部の強度低下の影響は三脚ネジ9の不完全ネジ部の範囲であるため問題はない。
【0032】
図6は、電池収納ケースとリアカバーの構成を示す分解斜視図である。
【0033】
図5で説明した電池収納ケース6の電池蓋取り付け用長穴6aを構成する第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cの軸方向の形状を、電池蓋4の回動軸4aの軸方向両端部に対して対称な形状にすると、電池蓋4を電池収納ケース6に組み込む際の組立性が損なわれる。即ち、第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cにおける電池蓋4の回動軸4aの軸方向両端部が係合する部分を同じ形状にすると、前記組立性が損なわれる。
【0034】
そこで図6に示すように、本実施の形態では、電池蓋取り付け用長穴6aを構成する第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cにおける電池蓋4の回動軸4aの軸方向一端部(リアカバー3側の端部)のみ、リアカバー3が有するリブ12に設ける構成としている。即ち、電池蓋4の回動軸4aの軸方向一端部が係合する部分を、リアカバー3のリブ12により形成される切り欠き部分としている。
【0035】
電池蓋4を電池収納ケース6に組み込む際は、まだリアカバー3が組み込まれていないので、電池蓋取り付け用長穴6aを構成する第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cにおける電池蓋4の回動軸4aの軸方向一端部(リアカバー3側の端部)は開口している。そのため、電池蓋4を電池収納ケース6に問題なく組み込むことが可能であり、特にこじる必要もないためキズ等に繋がる心配もない。その後、リアカバー3を組み込めば、通常の電池蓋取り付け用長穴6aとして機能する。
【0036】
以上説明したように本実施の形態によれば、撮像装置は、電池収納ケース6の電池蓋取り付け用長穴6aを構成する第1の軸穴6bと第2の軸穴6cの間に、第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cと一体的に形成された、弾性変形が可能なフック部6dを備える。フック部6dは、回動軸4aが第1の軸穴6bと第2の軸穴6cに移動する際に、回動軸4aが第1の軸穴6bに位置するとき又は回動軸4aが第2の軸穴6cに位置するときよりも、第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cを広げる方向に弾性変形する。また、第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cにおける電池蓋4の回動軸4aの軸方向一端部を、リアカバー3のリブ12に設ける構成としている。
【0037】
これにより、電池収納ケース6に電池蓋4を組み込む際や電池収納ケース6に対し電池蓋4を開閉する際に、撮像装置側のキズを気にせずに電池やメモリカードを交換できると共に、電池蓋4を長期間使用しても塗装はがれ等が発生する心配もなくなる。
【0038】
また、第1の軸穴6b及び第2の軸穴6cにおける電池蓋4の回動軸4aの軸方向一端部を、リアカバー3のリブ12に設ける構成としているため、電池蓋4の組立性の向上を図ることが可能となる。
【0039】
また、電池蓋4の外観面に凹部等を形成して開き角を確保することが不要となるため、電池蓋外観面のデザイン自由度を高めることができると共に、電池蓋4の回動軸4aをスライドさせる際のクリック力を得ることが可能となる。この場合、クリック力の設定も比較的簡単に調整可能である。
【0040】
また、電池蓋4の回動軸4aは常に、電池収納ケース6の電池蓋取り付け用長穴6aを構成する第1の軸穴6bか第2の軸穴6cの位置に付勢されるため、電池蓋4のガタを抑えることが可能となる。
【0041】
即ち、電池蓋4の組立性及び開閉操作性と撮像装置の外観品位を確保しながら、部品点数を増やすことなく且つ撮像装置側に対するキズの発生を気にすることなく、電池蓋4の開閉操作を行うことが可能となるという効果を奏する。更に、電池蓋4の開閉操作時のクリック力を得ることが可能となるなどの効果を奏する。
【0042】
〔他の実施の形態〕
上記実施の形態では、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0043】
4 電池蓋
4a 回動軸
6 電池収納ケース
6b 第1の軸穴
6c 第2の軸穴
6d フック部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納ケースと、前記収納ケースに対して回動軸を介して開閉可能で且つロックが可能な蓋体とを備えた電子機器であって、
前記収納ケースは、前記蓋体が前記収納ケースに対してロックされたときに前記回動軸が位置する第1の軸穴と、前記蓋体が前記収納ケースに対してロックが解除されたときに前記回動軸が位置する第2の軸穴とを備え、
前記第1の軸穴と前記第2の軸穴を一体的に形成すると共に、前記第1の軸穴と前記第2の軸穴の間に、フック部を形成し、
前記フック部は、前記回動軸が前記フック部に当接しながら前記第1の軸穴と前記第2の軸穴との間を移動することが可能に且つ前記回動軸の当接に伴い弾性変形するように形成されていることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記フック部は、前記第1の軸穴及び前記第2の軸穴と一体的に形成されると共に、前記回動軸が前記第1の軸穴と前記第2の軸穴に移動する際に、前記回動軸が前記第1の軸穴に位置するとき又は前記回動軸が前記第2の軸穴に位置するときよりも、前記第1の軸穴及び前記第2の軸穴を広げる方向に弾性変形することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記電子機器には、前記収納ケースを電池の収納に用いる撮像装置が含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−133564(P2011−133564A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−290971(P2009−290971)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】