説明

電子機器

【課題】部品点数を削減することができる。
【解決手段】第1の面16と、この第1の面16とは反対側に位置する第2の面15とを有し、スルーホール18が設けられた配線板11と、前記スルーホール18に挿入されたリード端子24a,24bを有し、このリード端子24a,24bを前記スルーホール18に半田付けすることで前記配線板11の前記第1の面16に実装され、前記リード端子24a,24bの先端26が前記スルーホール18外に位置する挿入部品12と、可撓性を有し、前記第2の面15に設けられてリード端子24a,24bの先端26を覆った絶縁部151と、を具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路板および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばポータブルコンピュータのような電子機器に用いるプリント回路板は、同一の配線板上に、コネクタのようなリード端子を有する挿入部品を実装している。
従来のプリント回路板によると、配線板は、第1の面と、第1の面の反対側に位置する第2の面と、第1の面および第2の面に開口するスルーホールとを有している。スルーホールの内面は、導電性のメッキ層で覆われている。配線板の第1の面および第2の面の上には、スルーホールの開口端を取り囲むランド部が形成されている。ランド部は、メッキ層に電気的に接続されている。
【0003】
挿入部品は、リード端子をスルーホールに挿入して、このスルーホールに半田付けすることで配線板の第1の面又は第2の面に実装されている。
この種のプリント回路板において、例えば、特許文献1には、リード端子が挿入されたスルーホールのうち、挿入部品とは反対側に位置するランド部に表面実装部品を半田付けする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−41605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1によると、例えば挿入部品が配線板の第1の面に実装されている場合、挿入部品のリード端子の先端がスルーホールを突き抜けて配線板の第2の面上に突出している。従来、この突出したリード端子先端からの電気的影響を低減するため、該リード端子先端と周辺部品との間にインシュレータを設ける必要があった。
【0006】
本発明の目的は、部品点数を削減することができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの形態に係るプリント回路板は、第1の面と、この第1の面とは反対側に位置する第2の面とを有し、スルーホールが設けられた配線板と、前記スルーホールに挿入されたリード端子を有し、このリード端子を前記スルーホールに半田付けすることで前記配線板の前記第1の面に実装され、前記リード端子の前記挿入部品とは反対側の先端が前記スルーホール外に位置する挿入部品と、可撓性を有し、前記第2の面に設けられてリード端子の先端を覆った絶縁部と、を具備することを特徴とする。
【0008】
本発明の一つの形態に係る電子機器は、筐体と前記筐体に収容され、第1の面と、この第1の面とは反対側に位置する第2の面とを有し、スルーホールが設けられた配線板と、 前記スルーホールに挿入されたリード端子を有し、このリード端子を前記スルーホールに半田付けすることで前記配線板の前記第1の面に実装された挿入部品と、可撓性を有し、前記第2の面に設けられてリード端子の先端と対向した対向部を有する絶縁層と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るポータブルコンピュータの斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るポータブルコンピュータの断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るプリント回路板の断面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態において、配線板の第1の面に半田ペーストを供給するとともに、この半田ペースト上に表面実装部品を載置する状態を示す配線板の断面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態において、配線板の第1の面に表面実装部品をリフロー半田付けした状態を示す配線板の断面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態において、配線板の第2の面に半田ペーストを供給した状態を示す配線板の断面図。
【図7】本発明の第1の実施の形態において、半田ペーストが供給されたスルーホールに挿入部品のリード端子を挿入する状態を示す配線板の断面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態において、配線板のスルーホールに半田ペーストを供給するとともに、配線板の第2の面に接着剤を供給した状態を示す配線板の断面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態において、配線板の第2の面に挿入部品を実装した状態を示す配線板の断面図。
【図10】本発明の第2の実施の形態の変形例において、配線板の第2の面に挿入部品を実装した状態を示す配線板の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明の第1の実施の形態を、図1ないし図7に基づいて説明する。
図1および図2は、電子機器の一例であるポータブルコンピュータ1を開示している。ポータブルコンピュータ1は、本体ユニット2と表示ユニット3とを備えている。本体ユニット2は、筐体4を有している。筐体4は、底壁4a、上壁4b、前壁4c、左右の側壁4d,4eおよび図示しない後壁を有する偏平な箱状をなしている。また、其々の壁は、筐体4の内部に露出した内壁部4rを有している。筐体4の上壁4bは、キーボード5を支持している。
【0012】
表示ユニット3は、液晶表示パネル6を内蔵している。表示ユニット3は、筐体4の後端部に一対のヒンジ部7a,7bを介して支持されている。表示ユニット3は、キーボード5を上方から覆うように筐体4の上に横たわる閉じ位置と、キーボード5を露出させるように起立する開き位置との間で回動可能となっている。
【0013】
図2に示すように、筐体4は、プリント回路板10を収容している。プリント回路板10は、プリント配線板11、複数の挿入部品12および複数の表面実装部品13を備えている。
【0014】
図3に示すように、プリント配線板11は、図示しない導体パターンが形成された絶縁基板14を備えている。絶縁基板14は、第1の面15と、第1の面15の反対側に位置する第2の面16とを有している。第1の面15は、上壁4bの内壁部4rbと対向する。第2の面16は、底壁4aの内壁部4raと対向する。本実施の形態のプリント配線板11は、絶縁基板14の第1の面15および第2の面16に夫々導体パターンが形成された両面プリント配線板であり、筐体4の底壁4aに支持されている。このプリント配線板11は、両面プリント配線板に特定されるものではなく、例えば絶縁基板14の内部にも導体パターンを有する多層プリント配線板を用いてもよい。
【0015】
本実施例の絶縁基板14は、第1の面15側に可撓性のソルダーレジスト層151を有する。このソルダーレジスト層151は、例えば絶縁性を有するとともにフレキシブルな材料により構成される。また、本実施例の絶縁基板14は、第2の面16に熱硬化性のレジスト層161が設けられている。
【0016】
プリント配線板11には、複数のスルーホール18が形成されている。スルーホール18は、絶縁基板14を厚み方向に貫通するとともに、第1の面15および第2の面16に開口している。スルーホール18の内面は、導電性のメッキ層19で覆われている。
【0017】
絶縁基板14の第1の面15に複数のランド部20が形成されている。同様に、絶縁基板14の第2の面16に複数のランド部21が形成されている。ランド部20,21は、導体パターンの一部であって、夫々スルーホール18の開口端を取り囲むようなリング状をなしている。ランド部20,21は、スルーホール18のメッキ層19に電気的に接続されている。
【0018】
さらに、絶縁基板14の第1の面15にパッド22が形成されている。パッド22は、導体パターンに電気的に接続されているとともに、一つのランド部20に隣接している。
【0019】
挿入部品12は、例えばプリント配線板11との接合部分に大きな力が加わるコネクタである。挿入部品12は、部品本体23と、この部品本体23から突出する一対のリード端子24a,24bとを備えている。リード端子24a,24bは、互いに間隔を存して平行に配置されている。各リード端子24a,24bは、部品本体23に隣接する基端25と、部品本体23の反対側に位置する先端26とを有している。
【0020】
挿入部品12のリード端子24a,24bは、プリント配線板11の隣り合うスルーホール18に第2の面16の方向から挿入されている。リード端子24a,24bは、スルーホール18にリフロー半田付けされている。これにより、挿入部品12がプリント配線板11の第2の面16に実装されている。
【0021】
挿入部品12を第2の面16に実装した状態では、リード端子24a,24bとスルーホール18のメッキ層19との間に半田27が充填されているとともに、リード端子24a,24bの基端25がプリント配線板11の第2の面16から突出している。この基端25と第2の面16上に位置するランド部21との間には、半田フィレット28が形成されている。
【0022】
さらに、リード端子24a,24bの先端26は、スルーホール18の外側に位置しており、プリント配線板11の第1の面15よりも突出いる。言い換えると、リード端子24a,24bは、スルーホール18を突き通り、このスルーホール18に半田付けされている。
【0023】
第2の面16から突出しているリード端子24a,24bの先端26は、ソルダーレジスト層151に覆われている。ここでは、ソルダーレジスト層151とリード端子24a,24bの先端26とが当接した例を示すが、ソルダーレジスト層151とリード端子24a,24bの先端26とは、例えば半田27を介して離れていても良い。
【0024】
このような構成により、本実施例のプリント配線板11では、プリント配線板11の第1の面15から突出したリード端子24a,24bの先端26が、底壁4aの内壁部4rbと接触してショートしてしまうことを抑制できる。これにより、本実施例のプリント配線板11では、該プリント配線板11と筐体4の底壁4aの内壁部4rbとの間にインシュレータ等の絶縁部材を設ける必要がなく、部品点数を削減できる。
【0025】
上記表面実装部品13は、例えばチップコンデンサであり、挿入部品12よりも軽くて小さな形状を有している。表面実装部品13は、部品本体30と、第1および第2の電極31a,31bとを有している。第1の電極31aは部品本体30の一端に位置するとともに、第2の電極31bは部品本体30の他端に位置している。
【0026】
表面実装部品13の第1の電極31aは、リード端子24aが挿入されたスルーホール18に対応するランド部20にリフロー半田付けされている。第1の電極31aは、第1の面15に位置するスルーホール18の開口端近傍に設けられる。第1の電極31aとランド部20との間には、半田フィレット32が形成されている。
【0027】
表面実装部品13の第2の電極31bは、パッド22にリフロー半田付けされている。第2の電極31bとパッド22との間には、半田フィレット33が形成されている。
【0028】
図3に示すように、プリント配線板11に挿入部品12および表面実装部品13を実装した状態では、リード端子24aの先端26は、表面実装部品13の第1の電極31aから離れている。リード端子24aの先端26と第1の電極31aとの間には、半田27が充填されている。
【0029】
次に、プリント回路板10を製造する手順について、図4ないし図7を加えて説明する。
まず最初に、メッキ層19を有するスルーホール18およびパッド22が形成されたプリント配線板11を準備する。プリント配線板11は、第1の面15を上向きにした姿勢に保持される。プリント配線板11の第1の面15には、可撓性のレジスト膜が予め印刷されている。プリント配線板11の第2の面16には、熱硬化性のレジスト膜161が予め印刷されている。この状態で、プリント配線板11の第1の面15に位置するランド部20およびパッド22に半田ペーストを印刷する。
【0030】
半田ペーストおよびレジスト膜の印刷に当っては、公知のスクリーン・マスクが用いられる。スクリーン・マスクは、ランド部20およびパッド22に対応する位置に開口部を有している。スクリーン・マスクは、半田ペーストの印刷時にプリント配線板11の第1の面15の上に重ね合わせる。この状態で、半田ペーストをスキージを用いてスクリーン・マスクの開口部に押し込み、ランド部20やパッド22に転写させる。
【0031】
これにより、図4に示すように、半田ペーストが第1の面15上のランド部20やパッド22に供給され、これらランド部20やパッド22の表面が半田層35によって覆われる。
【0032】
次に、プリント配線板11の第1の面15に例えば部品搭載機を用いて表面実装部品13を供給し、第1および第2の電極31a,31bを第1の面15の上の所定のランド部20およびパッド22の上に載置する。この時、第1の電極31aは、スルーホール18の近傍に位置する。
【0033】
次に、プリント配線板11をリフロー炉に収容して加熱する。この加熱により、半田層35が溶融し、溶融半田が第1の電極31aとランド部20および第2の電極31bとパッド22との間に充填される。さらに、溶融半田の一部は、第1の電極31aを伝わってスルーホール18の開口端に入り込む。
【0034】
この後、プリント配線板11をリフロー炉から取り出して冷却し、溶融半田を硬化させる。この結果、図5に示すように、第1の電極31aとランド部20との間に半田フィレット32が形成され、第2の電極31bとパッド22との間に半田フィレット33が形成される。よって、第1および第2の電極31a,31bがランド部20およびパッド22に電気的かつ機械的に接合され、第1の面15に対する表面実装部品13の実装が完了する。
【0035】
次に、図6に示すように、第2の面16が上向きとなるようにプリント配線板11を反転させる。この状態で、第2の面16に位置するランド部21にスクリーン・マスクやスキージを用いて半田ペーストを印刷する。これにより、半田ペーストがランド部21やスルーホール18に供給され、ランド部21の表面が半田層36で覆われるとともに、スルーホール18内が半田層36で満たされる。
【0036】
半田ペーストの供給が完了したら、図7に示すように、挿入部品12のリード端子24a,24bを第2の面16の方向から半田ペーストが充填されたスルーホール18に挿入する。この時、リード端子24a,24bの先端26は、第1の面15から突出するとともにスルーホール18の外側に位置する。そして、リード端子24a,24bの先端26は、ソルダーレジスト層151に当接するとともに、該ソルダーレジスト層151をスルーホール18の外側に向かって変形させる。
【0037】
次に、プリント配線板11を再びリフロー炉に収容して加熱する。この加熱により、半田層36が溶融し、溶融半田がリード端子24a,24bとメッキ層19との間およびリード端子24aの先端26と表面実装部品13の第1の電極31aとの間に充填される。
【0038】
この後、プリント配線板11をリフロー炉から取り出して冷却し、溶融半田を硬化させる。この結果、図3に示すように、リード端子24a,24bの基端25とランド部21との間に夫々半田フィレット28が形成されるとともに、リード端子24aの先端26と表面実装部品13の第1の電極31aとの間が半田27によって埋められる。よって、挿入部品12のリード端子24a,24bがスルーホール18に電気的かつ機械的に接合され、第2の面16に対する挿入部品12の実装が完了する。
【0039】
このような第1の実施の形態によれば、挿入部品12をプリント配線板11の第2の面16に実装した状態において、挿入部品12のリード端子24a,24bは、その先端26がプリント配線板11の第1の面15に突出するとともにスルーホール18の外側に止まっている。しかしながら、このリード端子24a,24bの先端26は、ソルダーレジスト層151に当接するとともに、該ソルダーレジスト層151をスルーホール18の外側に向かって変形させる。
【0040】
このため、リード端子24a,24bの先端26と筐体4の内壁部との接触が回避され、プリント配線板11の第1の面15と筐体4の内壁部との間にインシュレータを設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。また、インシュレータを貼る作業がなくなり製造工程を簡易化できる。また、本実施例では、ソルダーレジスト層151が印刷によって設けられるため、張りずれがない。
【0041】
したがって、挿入部品12と表面実装部品13とをスルーホール18を間に挟んで配置することができ、高密度実装が可能となるといった利点がある。
加えて、リード端子24aの先端26とソルダーレジスト層151との間に半田27が充填されているので、プリント配線板11に挿入部品12および表面実装部品13を半田付けした時に、スルーホール18内に空洞が生じ難くなる。このため、例えばプリント回路板10の温度が上昇したとしても、スルーホール18内の空気の膨張に伴う半田27の剥離を防止することができる。よって、プリント配線板11と挿入部品12と4との電気的な接続の信頼性が向上する。
【0042】
本発明は上記第1の実施の形態に特定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施可能である。
図8及び図9は、本発明の第2の実施の形態を開示している。この第2の実施の形態は、ソルダーレジスト層151における、リード端子24a,24bの先端26とは当接しない側の表面に保護部材152が設けられている点が上記第1の実施の形態と相違している。
【0043】
図8に示すように、本発明の第2の実施の形態では、プリント配線板11を第2の面16を上向きにした姿勢に保持し、この第1の面15に位置するランド部20にスクリーン・マスクおよびスキージを用いて半田ペーストを印刷する。これにより、半田ペーストがランド部20やスルーホール18に供給され、ランド部20の表面が半田層41で覆われるとともに、スルーホール18内が半田層41で満たされる。
【0044】
半田ペーストの供給が完了したら、プリント配線板11の第2の面16のうち、挿入部品12のリード端子24a,24bの先端26と対向する領域、即ち、スルーホール18の開口端を覆う領域又はスルーホール18の開口内に位置した領域に保護部材152を塗布する。この保護部材152は、例えば熱硬化性の接着剤である。
【0045】
次に、図9に示すように、挿入部品12のリード端子24a,24bを第2の面16の方向から半田ペーストが充填されたスルーホール18に挿入する。この時、リード端子24a,24bの先端は、第1の面15に突出するとともにスルーホール18の外側に位置する。
【0046】
このとき、このリード端子24a,24bの先端26は、ソルダーレジスト層151に当接するとともに、該ソルダーレジスト層151と保護部材152とをスルーホール18の外側に向かって変形させる。
【0047】
次に、プリント配線板11をリフロー炉に収容して加熱する。この加熱により、半田層41が溶融し、溶融半田がリード端子24a,24bとメッキ層19との間およびリード端子24a,24bの基端25とランド部20との間に充填される。それとともに、保護部材152が硬化し、ソルダーレジスト層151を保護する。
【0048】
この後、プリント配線板11をリフロー炉から取り出して冷却し、溶融半田を硬化させる。この結果、図9に示すように、リード端子24a,24bの基端25とランド部20との間に夫々半田フィレット28が形成され、挿入部品12のリード端子24a,24bがスルーホール18に電気的かつ機械的に接合される。よって、第1の面15に対する挿入部品12の実装が完了する。
【0049】
このような第2の実施の形態においても、挿入部品12のリード端子24a,24bはスルーホール18外に突出する。しかしながら、このリード端子24a,24bの先端26は、ソルダーレジスト層151に当接するとともに、該ソルダーレジスト層151をスルーホール18の外側に向かって変形させる。
【0050】
このため、リード端子24a,24bの先端26と筐体4の内壁部との接触が回避され、プリント配線板11の第1の面15と筐体4の内壁部との間にインシュレータを設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
【0051】
また、第2の実施の形態では、ソルダーレジスト層151が保護部材152によって保護されるため、例えばソルダーレジスト層151が、リード端子24a,24bの先端26と筐体4の内壁との間に挟まれることにより、擦り切れてしまったり、潰れてしまったりすることを抑制することができる。
【0052】
図10は、本発明の第2の実施の形態の変形例を開示している。この第2の実施の形態の変形例は、保護部材152がソルダーレジスト層151の全面に亘って設けられている。
【0053】
このような構成により、本発明の第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、保護部材152を一括で塗布することが出来るので製造工程が簡易化する。
【0054】
本発明を実施するに当っては、表面実装部品はチップコンデンサに限らず、その他のチップ部品やSOP(Small Outline Package)であってもよい。同様に、挿入部品にしてもソケットに限らず、例えばPGA形の半導体パッケージであってもよい。
【0055】
さらに、本発明に係る電子機器は、ポータブルコンピュータに限らず、例えば携帯形情報端末(Personal Digital Assistant)であっても同様に実施可能である。
【符号の説明】
【0056】
4…筐体
10…プリント回路板
11…配線板(プリント配線板)
12…挿入部品
13,51…表面実装部品
15…第1の面
16…第2の面
18…スルーホール
24a,24b…リード端子
26…先端
151…ソルダーレジスト層
152…保護部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面と、この第1の面とは反対側に位置する第2の面とを有し、スルーホールが設けられた配線板と、
前記スルーホールに挿入されたリード端子を有し、このリード端子を前記スルーホールに半田付けすることで前記配線板の前記第1の面に実装され、前記リード端子の先端が前記スルーホール外に位置する挿入部品と、
可撓性を有し、前記第2の面に設けられてリード端子の先端を覆った絶縁部と、
を具備することを特徴とするプリント回路板。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記絶縁部は、前記第2の面に設けられた絶縁性のレジスト層であることを特徴とするプリント回路板。
【請求項3】
請求項2の記載において、前記リード端子の先端は、前記絶縁部と当接したことを特徴とするプリント回路板。
【請求項4】
請求項3の記載において、前記絶縁部の前記リード端子の先端と対向する面とは反対側の面には、保護部材が設けられたことを特徴とするプリント回路板。
【請求項5】
請求項3の記載において、前記保護部材は、複数の前記リード端子の先端に対応して其々設けられたことを特徴とするプリント回路板。
【請求項6】
筐体と
前記筐体に収容され、第1の面と、この第1の面とは反対側に位置する第2の面とを有し、スルーホールが設けられた配線板と、
前記スルーホールに挿入されたリード端子を有し、このリード端子を前記スルーホールに半田付けすることで前記配線板の前記第1の面に実装された挿入部品と、
可撓性を有し、前記第2の面に設けられてリード端子の先端と対向した対向部を有する絶縁層と、
を具備することを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項6の記載において、前記リード端子の先端は、前記リード端子の前記挿入部品とは反対側の先端が前記スルーホール外に位置することを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項7の記載において、前記絶縁部は、前記第2の面に設けられた絶縁性のレジスト層であることを特徴とする電子機器。
【請求項9】
請求項8の記載において、前記リード端子の先端は、前記絶縁部と当接したことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
請求項9の記載において、前記絶縁部の前記リード端子の先端と対向する面とは反対側の面は、前記壁部と対向したことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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