説明

電子機器

【課題】番組(コンテンツ)を記録(録画)可能な電子機器を提供する。
【解決手段】実施形態の電子機器は、番組表表示手段と、エンコーダ手段と、デコード手段と、表示制御手段と、を具備する。番組表表示手段は、コンテンツ供給元と時間軸により規定される表示領域のそれぞれに、少なくともコンテンツの情報及び継続時間を表示する。エンコーダ手段は、前記コンテンツをエンコードする。デコード手段は、前記コンテンツをデコードする。表示制御手段は、前記番組表表示部が表示する番組表内に、前記エンコード手段及び前記デコード手段が動作しない非動作時間を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、空間波や通信回線を用いて放送事業者や配信事業者により提供される番組(コンテンツ)を私的な利用のために記録(録画)可能な電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
放送事業者や配信事業者から空間波や通信回線を介して提供される番組(コンテンツ)を私的な利用のために録画(記録)可能な映像記録再生装置として、往年のビデオテープを用いるビデオテープレコーダに代わって、光ディスク、特にDVD規格の光ディスクを記録媒体に用いる光ディスクレコーダ装置が広く普及している。なお、光ディスクレコーダにおいては、光ディスクに比較して記録容量の多いHDD(ハードディスク装置)が搭載され、HDDにおいて一旦記録したコンテンツ(番組)のうち長期的な保存等を目的とするコンテンツについて、光ディスクにダビングする、という利用が広がっている。
【0003】
しかしながら、光ディスクレコーダ装置において、ハードディスク装置から光ディスクへコンテンツをダビングする場合、エンコーダおよびデコーダが稼動する(専有される)ことにより、一部の多機能機種や上位モデルのレコーダに見られるような、2以上のエンコーダとデコーダが用意されているレコーダを除いては、録画が予約されている場合に、ダビングができないか、ダビングが一時的に中断される。
【0004】
特許文献1には、予約画面からダビング開始時刻を指定してダビングが予約可能な装置が開示されている。
【特許文献1】特開2005−167297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の表示方法では、コンテンツをダビングしようとするユーザが指定しようとする開始時刻およびダビングに必要な所要時間に既に録画が予約されている場合すなわちダビングが録画の予約されている時間帯と重複する場合、重複する予約のいずれかを破棄または変更しなければならない。
【0006】
この発明の目的は、ダビング予約または直接指示によってコンテンツ(タイトル)のダビングを設定する際に、既に予約されている録画予約やダビング予約に影響を及ぼすことのないダビング開始時刻、あるいはダビング可能時間帯を設定可能な映像記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の電子機器は、番組表表示手段と、エンコーダ手段と、デコード手段と、表示制御手段と、を具備する。番組表表示手段は、コンテンツ供給元と時間軸により規定される表示領域のそれぞれに、少なくともコンテンツの情報及び継続時間を表示する。エンコーダ手段は、前記コンテンツをエンコードする。デコード手段は、前記コンテンツをデコードする。表示制御手段は、前記番組表表示部が表示する番組表内に、前記エンコード手段及び前記デコード手段が動作しない非動作時間を表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態が適用される映像記録再生装置の一例を示す概略図。
【図2】図1に示した映像記録再生装置における『ダビング予約』の指示(設定/登録)に利用される画面の表示の一例を示す概略図。
【図3】『ダビング予約』済み表示あるいは『録画予約』済み表示を表示させるための、ソフトウエア的な動作の一例を示す概略図。
【図4】図2に示したダビング予約(番組ナビ画面(録画予約付情報付番組表))画面から任意の時間のタイトルコンテンツのダビングをダビング予約する際に表示される表示の一例を示す概略図。
【図5】図2ないし図4を用いて説明した『ダビング予約』の別の実施の形態の一例を示す概略図。
【図6】図5により説明した実施の形態において、『最大ダビング可能時間』を算出する工程により表示される表示の一例を示す概略図。
【図7】図5により説明した実施の形態において表示される『ダビング対象タイトル選択』画面の表示の一例を示す概略図。
【図8】図5により説明した実施の形態において表示される1つの『ダビング予約』が終了した状態の表示の一例を示す概略図。
【図9】図2ないし図4、及び図5ないし図8を用いて説明した『ダビング予約』の別の実施の形態の一例を示す概略図。
【図10】図9により説明した実施の形態において表示される『ダビング対象タイトル選択』画面の表示の一例を示す概略図。
【図11】図9により説明した実施の形態において表示される『編集ナビ(ダビング)画面(ダビング詳細/日時/優先度設定)』画面の表示の一例を示す概略図。
【図12】図9により説明した実施の形態において表示される1つの『ダビング予約』が終了した状態の表示の一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態が適用可能な映像記録再生装置(レコーダ装置)の一例を示す。
【0011】
映像記録再生装置1は、例えばチューナ部3もしくは外部入力部5から入力された動画像(映像信号)/オーディオ信号(音声信号)を、HDD(ハードディスクドライブ)に代表される大容量記録装置7において記録可能に、あるいは大容量記録装置7に保持されている映像信号及び音声信号を、外部に接続されるモニタ装置111及びスピーカ113あるいはテレビ受信機115等に出力する録画再生信号処理部(Digital Signal processor,DSP)9を有する。
【0012】
チューナ部3には、例えば、放送衛星あるいは通信衛星を介して提供される衛星デジタルTV放送を受信するための衛星アンテナや地表波として提供される地上デジタル/アナログTV放送を受信するための地上波アンテナが接続される。なお、映像及びオーディオ信号は、外部入力部5を介して供給されてもよいし、図示しないがネットワークを介して配信されるものであってもよいことはいうまでもない。
【0013】
録画再生信号処理部9は、詳述しないが、ビデオエンコーダ部、ビデオデコーダ部、オーディオエンコーダ部、及びオーディオデコーダ部、等を含む。
【0014】
録画再生信号処理部9には、主制御ブロック11及び主制御ブロック11に接続されたメモリ部(RAM)13、ユーザによる操作により生成される制御信号の入力に利用されるユーザ操作入力部15、ユーザによるリモート端末(以下リモコンと略称する)RMの操作により生成される制御信号の入力に利用されるリモコン受信部17、及び予約録画等の時間管理に利用されるタイマ部19等が接続されている。
【0015】
また、録画再生信号処理部9には、例えばDVD規格の光ディスクDがセットされることで、光ディスクDに収容されている情報を再生し、あるいはHDD7やチューナ部5から供給される映像信号及び音声信号が記録可能なディスクドライブ部21、及び外部に接続されるモニタ装置111及びスピーカ113あるいはテレビ受信機115等に出力するための出力部23が接続されている。
【0016】
チューナ部3は、地上アナログ/地上デジタル等に代表される任意形式の公衆向け放送や、放送衛星や通信衛星を介して供給される公衆向け衛星放送波を受信可能で、例えばTS(Transport stream,以降“TS”と称する)形式であるデジタル放送波の映像信号および音声信号も受信できる。なお、チューナ部3は、例えば光ケーブル等を介して、プロバイダあるいは配信局(地域ネットワーク基地局)等から供給される限定的なコンテンツも受信可能である。
【0017】
HDD(ハードディスクドライブ)7は、例えば250〜1000Gバイトの記録容量が与えられた書き換え可能な大容量記録装置であって、記録レートを変えることにより、最大で1000時間程度の映像信号および音声信号が記録可能である。なお、HDD7に保持されているタイトル(コンテンツ)は、詳述しないが、家庭内ネットワークやサーバを介して接続されている他の映像記録再生装置のハードディスク装置や映像記録再生装置1に増設されたハードディスク装置であってもよいことはいうまでもない。
【0018】
主制御ブロック11は、詳述しないが、CPU(Central processing unit)またはMPU(Main processing unit)と、少なくとも番組表/ダビング予約同時表示制御部11a、ダビング予約可能時間帯検索部11b、ダビング所要時間算出部11c、ダビング可能タイトル(コンテンツ)検索部11d、ダビング予約制御部11e、及び録画予約制御部11fを含み、例えばディスクドライブ部21にセットされた光ディスクMに、HDD7に保持されている任意のタイトル(コンテンツ)をダビングする際に、ダビングが開始された後、終了するまでの間に、録画予約されている録画が開始することのないよう、すなわちダビング開始あるいはダビング予約が設定された際に、録画予約されているタイトルの録画時間と重複することのない時間帯を検索し、設定できる。なお、ダビング予約制御部11eは、ダビング予約があった(指示された)場合に、タイマ部19が管理するダビング予約情報の更新を指示する。また、録画予約制御部11fは、録画予約があった(指示された)場合に、タイマ部19が管理する録画予約情報の更新を指示する。
【0019】
また、主制御ブロック11は、図示しないOSD(On Screen Display)ユニットを含み、例えばユーザ操作入力部15またはリモートコントロール受信部17を介して入力された操作情報や選択されたチャンネル、あるいはダビングの指示に対応する選択画面や操作画面を、出力部23に接続されるテレビ受像機115やモニタ装置111に表示可能に、出力する。
【0020】
メモリ部13は、詳述しないが、ワークメモリとして機能するメインメモリ(SDRAM)、主制御ブロック11や映像記録再生装置1の任意の要素を動作させるためのプログラムを保持したROM、及び録画予約制御部11fおよびダビング予約制御部11eにおいて予約(登録/設定)された日時、録画/ダビング種別、長さ(開始時間/終了時間)、チャンネル(ch)、レート等の情報を保持する不揮発性メモリ(NVM)等を含む。
【0021】
ユーザ操作入力部15は、図示しないが、映像記録再生装置1本体に設けられている操作ボタン群により直接指示される(ユーザからの)操作入力を受け付ける。例えば、映像記録再生装置1本体に通常設けられている再生(PLAY)ボタンによる再生指示や録画(REC)ボタンによる録画指示が、ユーザ操作入力部15により入力可能である。
【0022】
リモコン受信部17は、リモコンRMを介してユーザから指示される制御情報、例えばチューナ部3/外部入力部5を経由して受信(取得)すべき放送波/入力の選択や、録画再生信号処理部9による録画処理、ならびに光ディスクへのダビング(あるいはムーブ)すべきコンテンツ(タイトル)を決定する、等のユーザ操作を受け付ける。
【0023】
なお、主制御ブロック11においては、例えばリモートコントロール(リモコン)受信部17を経由してダビング/またはダビング予約、もしくは録画予約が指示された場合、OSD(On Screen Display)ユニットにより、出力部23に接続されているモニタ装置111またはテレビ受像機115に、GUI(Graphical User Interface)を表示させる。また、図2、あるいは図3に示す表示もしくは手順は、主制御ブロック11により制御される録再信号処理部9の動作(タイマ部19からの予約データの抽出を含む)として、実現される。
【0024】
次に、図1に示した映像記録再生装置を用いて、録画済のタイトル(コンテンツ)を、光ディスクまたは別の映像記録再生装置のHDD(ハードディスク)にダビング(複製)あるいはムーブ(移動)する例を説明する。
【0025】
リモコンRMを介して、ダビング指示あるいは番組表の表示が入力されると、図2に示すような、番組ナビ画面(全チャンネル一覧画面)201が、主制御ブロック11により制御される録再信号処理部9の出力画面(画像)として、モニタ装置111あるいはTV受像機115に表示される。なお、番組表に表示すべき情報は、例えばアンテナを介して入力される空間波(テレビ放送)に重畳され、または外部入力部5を介して配信データに付随して、もしくは詳述しないネットワークサーバ(配信元)への接続により、随時取り込まれることはいうまでもない。
【0026】
番組表(番組ナビ画面(全チャンネル一覧画面))は、例えばメモリ部13に予め保持されている表示形式であって、時間軸及びチャンネル(配信元情報)をマトリクス状に表示するものである。なお、番組表は、空間波(テレビ放送)、配信データあるいはネットワークサーバへの接続により取り込まれたデータを、個々のチャンネルと時間軸により規定される表示領域に、継続時間(コンテンツの長さ)とともに表示する。また、(番組表は)少なくとも1つのチャンネル(コンテンツ供給元表示)分の表示欄に、後段に説明する『ダビング予約』表示、『録画予約』表示及び『ダビング予約可能』表示を、他の表示と同時に表示する。
【0027】
図2から明らかなように、モニタ装置111/TV受像機115に表示される出力画面としては、全チャンネル一覧画面(番組ナビ画面)であるが、同時に「ダビング予約」が設定されている場合、もしくは「録画予約」が設定されている場合、あるいはその両者が設定されている場合には、対応する時間帯の所定の表示位置(領域)に『ダビング予約』済み表示211−1,・・・,211−k(kは任意の整数)及び『録画予約』済み表示221−1,・・・,221−m(mは任意の整数)が、同一表示(画面)内に、表示される。なお、『ダビング予約』済み表示211−1,・・・,211−kは、例えば黄の着色等により、『録画予約』済み表示221−1,・・・,221−mは、例えば赤の着色等により、同一画面表示(番組ナビ画面/全チャンネル一覧表示)内に、表示される。また、『ダビング予約』済み表示及び『録画予約』済みは、現在表示されている番組ナビ画面内で、設定されている予約に対応する数だけ表示されることはいうまでもない。
【0028】
また、図2から明らかなように、『録画予約』の無い所定の時間長、例えば1時間に渡ってダビングが可能である場合には、その時間長部分においてダビングが可能であることを示す『ダビング可能表示』231−1,・・・,231−n(nは任意の整数)が、例えば水色の着色等により、同一画面表示(番組ナビ画面/全チャンネル一覧表示)内に表示される。なお、『ダビング可能表示』は、現在表示されている番組ナビ画面内で、設定されている予約に対応する数だけ表示されることはいうまでもない。
【0029】
このとき、『ダビング予約』済み表示及び『録画予約』済み表示は、録再信号処理部9(及び主制御ブロック11)によるタイマ部19からの予約済みデータの抽出により、表示可能であることは既に説明した通りである。
【0030】
図3は、図2に示した番組ナビ画面(全チャンネル一覧)表示において、『ダビング予約』済み表示あるいは『録画予約』済み表示を表示させるための、工程(ソフトウエア的な動作)の一例を示す。
【0031】
図3に示す通り、ダビングの開始もしくはダビング予約に際して、リモコンRMによりダビング開始あるいはダビング予約が指示されると、主制御ブロック11の番組表/ダビング予約可能時間帯検索部11bにより、既に予約されているダビング(ダビング予約)の有無が検索される(S11)。
【0032】
ステップS1において、既にダビング予約が予約(設定/登録)されている日時(時間帯)が検出された場合(S12−YES)、録画予約情報付番組表(番組表)に、予約済みのダビング予約が同時に表示される。なお、表示された時間帯において、録画予約が予約されていない場合には、通常の番組表と同等の表示が表示される(S13)。
【0033】
ステップS1において、既にダビング予約が予約(設定/登録)されている日時(時間帯)が検出されない(ダビング予約がない)場合(S12−NO)、録画予約情報付番組表(番組表)のみが表示される。なお、表示された時間帯において、録画予約が予約されていない場合には、通常の番組表と同等の表示が表示される(S14)。
【0034】
図4は、図2に示したダビング予約(番組ナビ画面(録画予約付情報付番組表))画面から任意の時間のタイトルコンテンツのダビングをダビング予約する際に表示される表示画面の例を示す。
【0035】
リモコンRMを介して、任意の『ダビング可能表示』が選択される(リモコンRMの、図示しないが、例えば上下左右の4方向の矢印キー等により、現在表示されている『ダビング可能表示』の1つにフォーカスが当てられ(カーソルが移動され)、例えば「決定」キーがオンされる)ことで、図4(b)に示すような、編集ナビ(ダビング)画面が表示される。
【0036】
例えば、図4(a)に示したダビング予約画面401において、1時間分の『ダビング可能表示』431−2にフォーカスが当てられる(カーソルが移動される)と、ダビング可能タイトル(コンテンツ)検索部11d(主制御ブロック11)により、1時間のタイトル(コンテンツ)が、HDD7から抽出(検索)され、図4(b)の編集ナビ(ダビング)画面401の上部に規定されるダビング候補表示領域410に、ダビング候補として表示される。このとき、表示されるタイトル(コンテンツ)は、図示しないが、予め設定されている表示条件に基づいて、タイトルのサムネイル画面もしくはEPG(電子番組表)の要約(またはトップページの縮小版)等が表示可能である。また、ダビング候補は、例えば記録日時順、あるいは記録された時間のうちの現在時間に近い順等の予め設定されている条件に従って表示される。
【0037】
このとき、ダビング候補表示領域410には、画面番号表示とともに表示される、所定個数のサムネイル画面(もしくはEPG(電子番組表)の要約(またはトップページの縮小版))と現在フォーカス(カーソル)が当てられているタイトル(コンテンツ)の名称が表示される。
【0038】
また、編集ナビ(ダビング)画面の下方に規定されるダビング先情報表示領域420には、リモコンRMからの入力によりダビング予約の対象として選択されたタイトル(コンテンツ)のサムネイル画面(またはEPGの要約(またはトップページの縮小版))が表示される。
【0039】
なお、リモコンRMにより(ユーザから)決定(登録)が指示されることで、ダビング予約が完了する。
【0040】
図5は、図2ないし図4を用いて説明した『ダビング予約』の別の実施の形態の一例を示す。
【0041】
ダビングの開始もしくはダビング予約に際して、リモコンRMによりダビング開始あるいはダビング予約が指示されると、主制御ブロック11の番組表/ダビング予約可能時間帯検索部11bにより、既に予約されているダビング(ダビング予約)ならびに録画予約の有無、及びダビング予約と録画予約が設定されている時間帯(開始時間/終了時間)が取得される(S111)。
【0042】
次に、取得した録画予約およびダビング予約情報に基づいて、ダビング予約可能時間帯検索部11bにより、既に録画予約およびダビング予約が設定されている時間帯を除いたダビング予約可能時間帯が検索される(S112)。
【0043】
続いて、ダビング予約可能な時間帯の有無が検索される。なお、通常、現在表示されている番組表が表示する時間帯の範囲内でダビング予約可能な時間帯の有無が検索され、ユーザにより画面スクロール(次の時間帯表示)が指示されることで、引き続く時間帯のうちのダビング予約可能な時間帯の有無が検索される。もちろん、例えば24時間以内等の所定期間の間のダビング予約可能な時間帯の有無が検索された後、番組表が1回に表示可能な範囲内のダビング予約可能な時間帯の有無が、逐次表示されてもよい(S113)。
【0044】
ステップS113において、ダビング予約可能な時間帯が存在することが検出された場合(S113−YES)、図2により既に説明したと同様に、番組表(番組ナビ画面(全チャンネル表示))画面に、例えば水色の着色等により、『ダビング可能表示』231−1,・・・,231−n(nは任意の整数)が、表示される。なお、同一の番組表(番組ナビ画面(全チャンネル表示))画面に表示される時間帯において録画予約が予約(設定)されている場合には、図2を用いて一例を示したように『ダビング可能表示』231−1,・・・,231−nとともに、『録画予約』済みの時間帯が、例えば赤の着色等により、ダビング予約可能時間帯の表示と同時に表示される(S114)。
【0045】
ステップS114で表示された『ダビング可能表示』631−1,・・・,631−nの任意の1つ(図6参照)が選択されることによりダビング開始時間が指定され(S115)、最も近接した時間(時刻)に開始されるダビング予約/録画予約の開始までの間の『最大ダビング可能時間』が算出される(S116)。
【0046】
以下、ダビング対象となりうる任意のタイトル(コンテンツ)のダビング時間(レート変換の有無やダビング先の倍速対応の可否等により異なる)とファイナライズ等に必要な処理時間とから『タイトルのダビング所要時間』が算出される(S117)。
【0047】
次に、『タイトルのダビング所要時間』と『最大ダビング可能時間』とに基づいて、ダビング可能タイトル(コンテンツ)検索部11d(主制御ブロック11)により、HDD7内に保持されているタイトル(コンテンツ)のうちの最も近接した時間(時刻)に開始されるダビング予約/録画予約の開始までにダビングが可能な任意数のタイトル(コンテンツ)が抽出(検索)され(S118)、ダビング可能なタイトル(コンテンツ)が存在する場合(S119−YES)には、図7に示すように、ダビング対象タイトル選択画面701が表示される。なお、図7から明らかなように、ダビング対象タイトル選択画面701の上部に規定されるダビング候補表示領域710に、検索されたタイトル(コンテンツ)が、ダビング候補として表示される。このとき、ダビング候補は、例えば記録日時順、あるいは記録された時間のうちの現在時間に近い順等の予め設定されている条件に従って表示される。また、ダビング対象タイトル選択画面の下方に規定されるダビング先情報表示領域720には、リモコンRMからの入力によりダビング予約の対象として選択されたタイトル(コンテンツ)のサムネイル画面(またはEPGの要約(またはトップページの縮小版))が表示される(S120)。
【0048】
以下、リモコンRMにより(ユーザから)決定(登録)が指示されることで、ダビング予約が完了する。このとき、ダビング対象タイトル選択画面701から図8に示す番組表(番組ナビ画面(全チャンネル表示))画面に、画面表示が変化される。なお、図8から明らかなように、例えば黄の着色等により『ダビング予約』済み表示811−2(ここで追加)と既に設定されていた『ダビング予約』済み表示811−1,811−kが、例えば赤の着色等により、予め録画予約が予約されている『録画予約』済み表示821−1,821−mが、同一画面表示(番組ナビ画面/全チャンネル一覧表示)内に、表示される(S121)。
【0049】
図9は、図5ないし図8を用いて説明した『ダビング予約』の別の実施の形態の一例を示す。
【0050】
ダビングの開始もしくはダビング予約に際して、リモコンRMによりダビング開始あるいはダビング予約が指示されると、図10に示すように、ダビング対象タイトル選択画面1001が表示される。なお、図10から明らかなように、ダビング対象タイトル選択画面1001の上部に規定されるダビング候補表示領域1010に、ダビング対象となりうるさまざまなタイトル(コンテンツ)が、ダビング候補として表示される。このとき、ダビング候補は、例えば記録日時順、あるいは記録された時間のうちの現在時間に近い順等の予め設定されている条件に従って表示される(S211)。
【0051】
次に、リモコンRM(図1参照)の、例えば上下左右の4方向の矢印キー(図示せず)等により、ダビング候補表示領域1010に示されているサムネイル画面(またはEPGの要約(またはトップページの縮小版))が、選択(決定)されることで、選択画面1001の下方に規定されるダビング先情報表示領域1020に、ダビング予約の対象として選択されたタイトル(コンテンツ)のサムネイル画面(またはEPGの要約(またはトップページの縮小版))が表示される(S212)。
【0052】
続いて、リモコンRM(図1参照)の図示しない所定のキー、例えば「ダビング予約」キーがオンされることで、図11に示すような、「編集ナビ(ダビング)画面(ダビング詳細/日時/優先度設定)」表示1101(画面)が表示される(S213)。
【0053】
以下、ステップS213で表示された「編集ナビ(ダビング)画面(ダビング詳細/日時/優先度設定)」表示1101(画面)からダビング開始時間が入力されると(S214)、ダビング対象として選択されたタイトル(コンテンツ)のダビング時間(レート変換の有無やダビング先の倍速対応の可否等により異なる)とファイナライズ等に必要な処理時間とから『タイトルのダビング所要時間』が算出される(S215)。
【0054】
続いて、あるいは平行して、既に『ダビング予約』が予約(設定/登録)されている日時(時間帯)ならびに『録画予約』が予約(設定/登録)されている日時(時間帯)が検出される(S216)。
【0055】
次に、取得した『ダビング予約』が予約(設定/登録)されている日時(時間帯)及び『録画予約』が予約(設定/登録)されている日時(時間帯)を除いたダビング予約可能時間帯が検索される(S217)。
【0056】
続いて、ステップS215で算出された『タイトルのダビング所要時間』を実行可能な『ダビング予約可能』時間帯が存在するか否かがチェックされ(S218)、『ダビング予約可能』時間帯が見つかった場合は(S218−YES)、図12に示すように、録画予約情報付番組表(番組表)に、『ダビング予約可能』時間帯として、例えば水色の着色等により『ダビング可能表示』1231−1,・・・,1231−n(nは任意の整数)が、表示される(S219)。
【0057】
以下、ユーザによるリモコンRMの操作により、ステップS219で表示された『ダビング可能表示』1231−1,・・・,1231−nの任意の1つが選択されることで、ダビング開始時間帯が指定される(S220)。
【0058】
次に、リモコンRMにより(ユーザから)決定(登録)が指示されることで、ダビング予約が完了する。このとき、番組ナビ画面(全チャンネル表示))画面1201においては、例えば黄の着色等により『ダビング予約』済み表示1211−2(ここで追加)と既に設定されていた『ダビング予約』済み表示1211−1,1211−kが、例えば赤の着色等により、予め録画予約が予約されている『録画予約』済み表示1221−1,1221−mが、同一画面表示(番組ナビ画面/全チャンネル一覧表示)内に表示される(S121)。
【0059】
以上説明したように、本発明の実施の形態の1つを用いることで、コンテンツ(番組)のダビング/ムーブが要求された場合、ダビング/ムーブが可能な時間帯が、番組表画面に、同時に表示される。これにより、録画予約等によりダビングができない時間帯が直ちに確認できるとともに、ダビング予約を設定した結果、先行して予約されていることのある録画予約やダビング等との重複により、再びダビング予約を設定することが要求されることが解消される。
【0060】
すなわち、ダビングをダビング予約により、映像記録再生装置のエンコーダ/デコーダが動作しない非動作時間に、ダビングを実行可能となり、ユーザの操作性や利便性が向上する。
【0061】
なお、本発明の内容はここに記述した形態だけに限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲で、他にも様々な形態を取り得ることはいうまでもない。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて、もしくは一部を削除して実施されてもよく、その場合は、組み合わせもしくは削除に起因したさまざまな効果が得られる。
【0062】
また、上述した各画面の『表示』は、映像記録再生装置1において、出力部23に接続されたモニタ装置111(テレビ受像機(モニタ装置)115)に表示される表示例であり、その『表示』となる表示パターンは、主制御ブロック11の詳述しないOSDにより生成され、録再信号処理部9から出力部23から出力される映像出力に重ね合わせられることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0063】
1…映像記録再生装置(レコーダ装置)、3…チューナ部、5…外部入力部、7…ハードディスクドライブ(HDD(記録装置))、9…録画再生信号処理部(DSP)、11…主制御ブロック、11a…番組表/ダビング予約同時表示制御部、11b…ダビング予約可能時間帯検索部、11c…ダビング所要時間算出部、11d…ダビング可能タイトル(コンテンツ)検索部、11e…ダビング予約制御部、11f…録画予約制御部、13…メモリ部、15…ユーザ操作入力部、17…リモートコントロール(リモコン)受信部、19…タイマ部、21…ディスクドライブ部、23…出力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ供給元と時間軸により規定される表示領域のそれぞれに、少なくともコンテンツの情報及び継続時間を表示する番組表表示手段と、
前記コンテンツをエンコードするエンコーダ手段と、
前記コンテンツをデコードするデコード手段と、
前記番組表表示部が表示する番組表内に、前記エンコード手段及び前記デコード手段が動作しない非動作時間を表示させる表示制御手段と、
を具備する電子機器。
【請求項2】
前記表示制御手段は、ダビング予約及び録画予約のいずれとも重複しない時間帯を表示する請求項1の電子機器。
【請求項3】
前記表示制御手段は、ダビング可能時間内にダビング及び付随する処理が終了可能なコンテンツを表示する請求項2の電子機器。
【請求項4】
番組表表示手段が表示する番組表内に、コンテンツをエンコードするエンコーダ部と、コンテンツをデコードするデコード部が動作しない非動作時間を表示させる電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−253803(P2012−253803A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−177062(P2012−177062)
【出願日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【分割の表示】特願2008−48413(P2008−48413)の分割
【原出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】