説明

電子音楽装置及びコンテンツ利用プログラム

【課題】コンテンツ利用を許諾する複数の電子音楽装置を表わす利用許諾IDを埋め込んだコンテンツの利用に当ってユーザ側での操作や利用の便を図る。
【解決手段】この発明の電子音楽装置では、機器ID埋込みコンテンツが記録された記憶媒体にアクセスして機器ID埋込みコンテンツを利用する際に、コンテンツリストが表示される。コンテンツリスト上には、各コンテンツ毎に許諾機器ID情報とニックネーム情報とが対応して表示されるので、各コンテンツが自機を含むどの電子音楽装置で利用許諾されているか(コンテンツ利用許諾状態)をニックネームで確認することができる。また、コンテンツリスト上には、各コンテンツの許諾機器IDのうち、自機IDには自機許諾マークSM“※”が併記されるので、自機IDと他の許諾機器IDとを区別してコンテンツ利用許諾状態を確認することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インターネット等の通信ネットワークを介して販売されるコンテンツの違法利用防止を図った電子音楽装置のためのコンテンツ販売・購入システムに関する。
【背景技術】
【0002】
サンプラー等の電子音楽装置において利用可能な、例えば、サンプル楽音波形データなどのコンテンツは、CD−ROM等の記憶媒体に保存されているものを実際の店舗から購入するか、或いは、インターネット等の通信ネットワーク上のコンテンツ販売サイトからダウンロードして購入することができる。このようにして購入されたコンテンツは、ユーザが所有する電子音楽装置で利用することができるほか、他人が所有している電子音楽装置においても利用可能である。また、ユーザが複数台の電子音楽装置を所有している場合には、どの電子音楽装置でも利用することができる。
【0003】
しかしながら、購入したコンテンツは、多数の電子音楽装置で利用することができるので、簡単に違法コピーが作成されてしまい、著作権の保護の上からも好ましくない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、このような実情に鑑み、電子音楽装置で利用可能なコンテンツに対して、購入当初に、コンテンツ利用を許諾する複数の電子音楽装置を表わす利用許諾IDを埋め込んでおくことによって、利用許諾が与えられた電子音楽装置以外でのコンテンツの違法利用を防止して著作権を保護すると共に、コンテンツの購入や利用に当ってユーザ側での操作や利用の便を図ることができるようにしたコンテンツ販売・購入システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の一つの特徴に従うと、複数の許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)を記憶する記憶媒体(5D)であって、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器ID(コンテンツ利用機器ID)をそれぞれ表わす記憶媒体(5D)に対して、アクセス可能であり、自身の機器ID(コンテンツ利用機器ID)を表わす自機ID情報が設定されている電子音楽装置(5;5a,5b)であって、各コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報に基づいて、自身を含む複数の電子音楽装置に対応するニックネーム情報を取得するニックネーム取得手段(段落[0047])と、記憶媒体(5D)に記憶されたコンテンツのリスト(図5)を表示するリスト表示手段(5G,5R;E21,E31)であって、各コンテンツ毎に当該コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報と該許諾機器ID情報に対応するニックネーム情報とを併記して表示する手段(E21,E31)と、記憶媒体(5D)に対して、リスト表示手段(E21,E31)により表示されたリストから利用を希望するコンテンツを指示するコンテンツ指示手段(E22,E32)と、指示されたコンテンツに埋め込まれた複数の許諾機器ID情報がそれぞれ示す電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを利用可能とするコンテンツ利用手段(E23〜E27,E33〜E51)とを具備する電子音楽装置〔請求項1〕、並びに、複数の許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)を記憶する記憶媒体(5D)であって、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器ID(コンテンツ利用機器ID)をそれぞれ表わす記憶媒体(5D)に対して、アクセス可能であり、自身の機器ID(コンテンツ利用機器ID)を表わす自機ID情報が設定されている電子音楽装置として機能するコンピュータ(5;5a,5b)に、各コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報に基づいて、自身を含む複数の電子音楽装置に対応するニックネーム情報を取得するニックネーム取得ステップ(段落[0047])と、記憶媒体(5D)に記憶されたコンテンツのリスト(図5)を表示するリスト表示ステップ(E21,E31)であって、各コンテンツ毎に当該コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報と該許諾機器ID情報に対応するニックネーム情報とを併記して表示するステップ(E21,E31)と、記憶媒体(5D)に対して、リスト表示ステップ(E21,E31)で表示されたリストから利用を希望するコンテンツを指示するコンテンツ指示ステップ(E22,E32)と、指示されたコンテンツに埋め込まれた複数の許諾機器ID情報がそれぞれ示す電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを利用可能とするコンテンツ利用ステップ(E23〜E27,E33〜E51)とから成る手順を実行させるコンテンツ利用プログラム〔請求項3〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号や用語、箇所等を表わす。
【0006】
この発明の別の特徴に従うと、複数の許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)を記憶する記憶媒体(5D)であって、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器ID(コンテンツ利用機器ID)をそれぞれ表わす記憶媒体(5D)に対して、アクセス可能であり、自身の機器ID(コンテンツ利用機器ID)を表わす自機ID情報が設定されている電子音楽装置(5;5a,5b)であって、記憶媒体(5D)に記憶されたコンテンツのリスト(図5)を表示するリスト表示手段(5G,5R;E21,E31)であって、各コンテンツ毎に当該コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報を表示すると共に、自機ID情報に一致する許諾機器ID情報には自機許諾マーク(※)を付して表示する手段(E21,E31)と、記憶媒体(5D)に対して、リスト表示手段(E21,E31)により表示されたリストから利用を希望するコンテンツを指示するコンテンツ指示手段(E22,E32)と、指示されたコンテンツに埋め込まれた複数の許諾機器ID情報がそれぞれ示す電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを利用可能とするコンテンツ利用手段(E23〜E27,E33〜E51)とを具備する電子音楽装置〔請求項2〕、並びに、複数の許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)を記憶する記憶媒体(5D)であって、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器ID(コンテンツ利用機器ID)をそれぞれ表わす記憶媒体(5D)に対して、アクセス可能であり、自身の機器ID(コンテンツ利用機器ID)を表わす自機ID情報が設定されている電子音楽装置として機能するコンピュータ(5;5a,5b)に、記憶媒体(5D)に記憶されたコンテンツのリスト(図5)を表示するリスト表示ステップ(E21,E31)であって、各コンテンツ毎に当該コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報を表示すると共に、自機ID情報に一致する許諾機器ID情報には自機許諾マーク(SM“※”)を付して表示するステップ(E21,E31)と、記憶媒体(5D)に対して、リスト表示手段(E21,E31)により表示されたリストから利用を希望するコンテンツを指示するコンテンツ指示ステップ(E22,E32)と、指示されたコンテンツに埋め込まれた複数の許諾機器ID情報がそれぞれ示す電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを利用可能とするコンテンツ利用ステップ(E23〜E27,E33〜E51)とから成る手順を実行させるコンテンツ利用プログラム〔請求項4〕が提供される。
【発明の効果】
【0007】
この発明による電子音楽装置(5;5a,5b)は、機器ID埋込みコンテンツが記録された記憶媒体5Dにアクセス可能であり、記憶媒体5Dの機器ID埋込みコンテンツを利用する際、埋め込まれた許諾機器ID情報の判別に応じて利用を制御することにより(E23〜E27,E33〜E51)、利用許諾を受けた電子音楽装置(機器)であればコンテンツを利用することができ、許諾を受けていない電子音楽装置(機器)であればそのコンテンツのコピーなどの利用ができないように構成されているので、著作権保護に寄与することができる。つまり、この電子音楽装置では、記憶媒体に記録された機器ID埋込みコンテンツを利用する際、埋め込まれた許諾機器ID情報の判別に応じて利用を制御することにより、利用許諾を受けた機器であればコンテンツを利用することができ、許諾を受けていない機器であれば、そのコンテンツの利用ができないようにし、著作権保護に寄与することができる。
【0008】
この発明の一つの特徴(請求項1,3)によれば、特に、電子音楽装置(自機)で記憶媒体(5D)の機器ID埋込みコンテンツを利用する際に、コンテンツリスト(図5)を表示してリスト上に許諾機器ID情報とニックネーム情報とを対応して表示させるようにしているので、各コンテンツが自機を含むどの電子音楽装置(サンプラーや電子楽器などの機器)において利用許諾されているか(コンテンツ利用許諾状態)をニックネームで確認することができ、ユーザ側での操作や利用の便を図ることができる。
【0009】
また、この発明の別の特徴(請求項2,4)によれば、特に、電子音楽装置(自機)で記憶媒体(5D)の機器ID埋込みコンテンツを利用する際に、各コンテンツの許諾機器ID情報をリスト(図5)で表示すると共に、自機IDには自機許諾マーク(SM“※”)を併記しているので、自機IDと他の許諾機器IDとを区別してコンテンツ利用許諾状態を確認することができ、ユーザ側での操作や利用の便を図ることができる。
【0010】
なお、コンテンツ利用手段(E23〜E27,E33〜E51)は、指示されたコンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報が示す複数の電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを記憶媒体から読み出してRAMにロードしたり(E25)、或いは、指示されたコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)に埋め込まれた許諾機器ID情報が示す複数の電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれていない場合には、利用禁止情報(発音禁止フラグ)を付加して当該コンテンツをRAMにロードする(E39)ように構成し、また、RAMにロードされたコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)に利用禁止情報(発音禁止フラグ)が付加されているときは(E36)、当該コンテンツを別の記憶媒体に保存することを禁止し(E43)、或いは、当該コンテンツを、利用禁止情報を保持したまま、別の記憶媒体(5D)に保存する(E51)ように構成することができる。
【0011】
〔種々の特徴〕
また、上述した課題(目的)に対してこの明細書に記載された種々の発明の実施に関するシステム上の他の特徴により、次の〔1〕〜〔3〕のように構成することができ、これらの構成はプログラムの形態で実現することができる。
【0012】
〔1〕通信ネットワーク(2)を介してコンテンツ購入装置(電子音楽装置5;5a,5b)と通信可能に接続される電子音楽装置用コンテンツ販売サイト(1)であって、アクセスしてきたコンテンツ購入装置(5)から、コンテンツ利用の許諾を受ける複数の電子音楽装置(例えば、コンテンツ購入装置やコンテンツ購入装置に接続可能な任意の電子音楽装置)の機器IDを表わす機器ID情報(コンテンツ利用機器ID)を受信する情報交信手段(S1〜S6)と、コンテンツ購入装置(5)から指示されたコンテンツに機器ID情報を許諾機器ID情報として埋め込み、該許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)をコンテンツ購入装置(5)に供給するコンテンツ供給手段(S7〜S10)とを具備するコンテンツ販売サイト(1):このコンテンツ販売サイト(1)では、コンテンツ購入装置(5;5a,5b)に販売するコンテンツに、その利用(使用)を許諾した複数の電子音楽装置のコンテンツ利用機器IDを埋め込むようにしているので、違法利用を防止することができる。なお、コンテンツ購入装置は、当該コンテンツを利用可能な電子音楽装置でもよいし、コンテンツ購入専用の装置でもよい。
【0013】
また、この電子音楽装置用コンテンツ販売サイト(1)は、さらに、販売済みコンテンツについて、利用許諾が与られている電子音楽装置の機器IDを表わす許諾済み機器ID情報を保持する許諾情報保持手段(許諾済みコンテンツリスト)を具備し、コンテンツ供給手段(S7〜S10)は、コンテンツ購入装置(5)から指示されたコンテンツと同一の販売済みコンテンツについて、機器ID情報(コンテンツ利用機器ID)が許諾済み機器ID情報に一致した場合に、当該コンテンツを無償又は低価格にて提供する(S7,S9)ように構成することができ、この構成においては、さらに、情報交信手段(S1〜S6)は、コンテンツ購入装置(5)から指示されたコンテンツと同一の販売済みコンテンツについて、機器ID情報が許諾済み機器ID情報に一致した場合に、当該コンテンツの利用許諾が既に与えられている旨をコンテンツ購入装置に報知する(S5)ように構成することができる。すなわち、コンテンツ販売サイト(1)側にて、既に販売したことがある販売済みコンテンツに関し、利用許諾済み機器(使用許諾済み機器)を表わす許諾済み機器ID情報を保持することにより、ユーザがダウンロードに失敗したり或いは不慮の事故によりコンテンツをなくしてしまった場合には、許諾済み機器ID情報を利用して、ユーザが安価に再購入したり、利用許諾(使用許諾)を追加したい機器分のみを購入する等、ユーザの使用の便を図ったコンテンツ販売・購入システムを実現することができる。
【0014】
〔2〕通信ネットワーク(2)を介してコンテンツ販売サイト(1)と通信可能に接続される電子音楽装置用コンテンツ購入装置(5;5a,5b)であって、コンテンツ販売サイト(1)に対して、コンテンツ利用の許諾を受ける複数の電子音楽装置(例えば、コンテンツ購入装置やコンテンツ購入装置に接続可能な任意の電子音楽装置)の機器ID(コンテンツ利用機器ID)を表わす機器ID情報を送信する送信手段(E2〜E3)と、購入を希望するコンテンツに機器ID情報が許諾機器ID情報として埋め込まれた許諾機器ID埋込みコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)をコンテンツ販売サイトから受容するデータ受容手段(E17)とを具備するコンテンツ購入装置(5):このコンテンツ購入装置(5)では、コンテンツ購入に際して、利用許諾を受けたい複数の電子音楽装置をコンテンツ販売サイト(1)に指示するので、1回のダウンロードで、複数の電子音楽装置(コンテンツ販売サイトとの交信機能を有しない電子音楽装置を含む)分のコンテンツをまとめて購入することができる。
【0015】
また、この電子音楽装置用コンテンツ購入装置(5)においては、送信手段(E2〜E3)は、電子音楽装置の機器ID情報を、この電子音楽装置用コンテンツ購入装置(5)に接続される電子音楽装置(5;5a,5b)から自動的に取得し(E2)、コンテンツ販売サイト(1)に送信する(E3)ように構成することができる。すなわち、コンテンツ購入装置(5)に接続されている複数の電子音楽装置(5;5a,5b)から各機器ID情報を自動取得することによって、ユーザによる購入操作が容易となる。
【0016】
〔3〕許諾機器ID情報が所定の形式で埋め込まれたコンテンツ(機器ID埋込みコンテンツ)を記憶し、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器ID(コンテンツ利用機器ID)を表わす電子音楽装置用記憶媒体((コンテンツ配信サイトからコンテンツ購入装置を介して配信される機器ID埋込みコンテンツがダウンロードされる記憶媒体5D)であって、許諾機器ID情報は、コンテンツのヘツダ部に埋め込まれ、或いは、コンテンツの実体データ部に電子透かしとして埋め込まれる記憶媒体(5D):この記憶媒体(5D)では、機器ID埋込みコンテンツが記録され、利用許諾された複数の電子音楽装置の機器IDが、許諾機器ID情報として、当該コンテンツのヘツダに埋め込まれたり或いはコンテンツ自体に電子透かしとして埋め込まれるようにしているので、許諾機器ID情報の照合により、利用許諾がない電子音楽装置に対してコピーなどのコンテンツ利用を効果的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、この発明の好適な実施の形態について詳述する。なお、以下の実施例は単なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0018】
〔システムの概要〕
図1は、この発明の一実施例によるコンテンツ販売・購入システムの概略的なネットワーク構成図を示す。この例では、システムは、コンテンツ販売サイト1、インターネット等の広域通信ネットワーク2、中継装置(ルータ)3、LAN等のローカル通信ネットワーク4、複数のコンテンツ利用機器(電子音楽装置)5などで構成され、コンテンツ利用機器5は、その一部又は全部がコンテンツ購入装置として機能することができる。
【0019】
ここで、図1を用いてこの発明のコンテンツ販売・購入システムの概要を説明すると、ローカル通信ネットワーク4を通じて交信可能に接続される複数の電子音楽装置5(5a,5b)のうち或る電子音楽装置(コンテンツ購入装置)は、コンテンツ利用(使用)の許諾を受ける複数の電子音楽装置の機器IDをコンテンツ販売サイト1に登録し、希望のコンテンツについて利用許諾(使用許諾)を希望する電子音楽装置を指示する。コンテンツ販売サイト1は、指示された全ての電子音楽装置の機器IDを表わす複数の許諾機器IDを埋め込んだコンテンツをコンテンツ購入装置に配信し、この際、既に販売したコンテンツで利用許諾済みの電子音楽装置での利用分は、割り引いて販売する。配信されたコンテンツは、許諾機器IDがヘツダ部に埋め込まれたり実体データ部に電子透かしで埋め込まれており、この許諾機器IDをもつ電子音楽装置においてのみ利用することができる。
【0020】
より詳細に説明すると、コンテンツ販売サイト1は、各電子音楽装置5で用いる音波形データ(サウンドデータ)やMIDIデータ、電子楽譜データ、着信メロディ、カラオケデータ、音楽付き映像データなどの電子音楽情報(コンテンツ)を配信する機能を備える。なお、コンテンツ販売サイト1は、音楽情報専用のコンテンツ配信サイトに限らず、ニュース等の文字情報、待ち受け画面等の画像の配信サイトを兼ねてもよいし、或いは、ショッピングサイトでもよいし、情報検索サイトでもよい。
【0021】
ローカル通信ネットワーク4は、音楽データの送受信に適したプロトコルで構築されている。例えば、IEEE1394規格に基づいたmLAN(ヤマハ株式会社の登録商標)により構築されている。これ以外にも、Etherネット(富士ゼロックス株式会社の登録商標)などのプロトコルで構築してもよく、複数のプロトコルが混在したものでもよい。例えば、音楽データのリアルタイム送信にはmLANを利用し、ファイルの送信にはEtherネットを利用する等の方法がある。
【0022】
コンテンツ利用機器5には、サンプラーや電子楽器などの音楽情報処理専用の電子音楽装置5aや、音楽情報処理機能を有するパーソナルコンピュータ(PC)5bなどが含まれる。このシステムでは、このような専用の電子音楽装置5aやPC5bなどのように音楽情報処理機能を有するコンテンツ利用機器5は、一般的に「電子音楽装置」と総称され、音楽ゲーム機、カラオケ装置、携帯電話機などの携帯通信端末、可搬型音楽情報記憶媒体の販売端末、等々を含む。また、これらの電子音楽装置は、固有の電子音楽装置IDを有しており、ユーザによりニックネームが設定される。
【0023】
このコンテンツ販売・購入システムにおいては、音楽情報利用機能を有する電子音楽装置5aやPC5bなどの“電子音楽装置”5は、コンテンツ販売サイト1で販売されるコンテンツを利用可能なコンテンツ利用機器として機能することができ、夫々が有する固有の電子音楽装置IDがコンテンツ利用機器IDに用いられる。これらの電子音楽装置5のうちコンテンツ販売サイト1と交信可能な電子音楽装置は“コンテンツ購入装置”としての機能を有し、コンテンツ販売サイト1から配信される許諾機器ID埋込みコンテンツは、コンテンツ購入装置により記憶媒体にダウンロードすることができる。また、許諾機器ID埋込みコンテンツが記録された記憶媒体には、許諾機器IDに合致するコンテンツ利用機器ID(電子音楽装置ID)を有する複数の電子音楽装置(当該コンテンツ購入装置を含む)以外の機器もアクセス可能であるが、コンテンツを利用することができるのは、許諾機器IDに合致するIDを有する機器のみである。
【0024】
なお、コンテンツ購入装置は、一般のパーソナルコンピュータのように、コンテンツ販売サイト1と交信しコンテンツ配信を受けるだけで特に音楽情報利用機能を有しない購入専用の装置としてもよいが、以下の説明では、上述した専用電子音楽装置5aやPC5bなどのように、当該コンテンツを利用可能な電子音楽装置5の機能を兼備するものとして説明する。また、コンテンツ販売サイト1から購入したコンテンツを利用可能な電子音楽装置には、ローカル通信ネットワーク4に接続される電子音楽装置5だけでなく、コンテンツ購入装置と個別に接続される他の電子音楽装置や、コンテンツ購入装置により機器ID埋込みコンテンツがダウンロードされた記憶媒体の利用が可能な他の電子音楽装置が含まれる。
【0025】
〔各電子音楽装置(コンテンツ利用機器)のハードウエア構成〕
図2は、この発明の一実施例によるコンテンツ利用機器のハードウエア構成を示すブロック図である。この例では、コンテンツ利用機器5は、サンプラーのような専用の電子音楽装置が用いられており、中央処理装置(CPU)5A、読出専用メモリ(ROM)5B、ランダムアクセスメモリ(RAM)5C、外部記憶装置5D、A/Dコンバータ5E、検出回路5F、表示回路5G、音源回路5H、効果回路5J、通信インターフェース(通信I/F)5K、MIDIインターフェース(MIDI・I/F)5Lなどを備え、これらの装置5A〜5Lはバス5Mを介して互いに接続されている。
【0026】
CPU5Aは、所定のソフトウエア・プログラムに従いタイマ5Nによるクロックを利用して、音波形サンプリングなどの音楽情報処理や、コンテンツの購入、利用、作成、許諾機器ID書換えなどのコンテンツに関する各種処理を含む種々の制御を中心的に行う。ROM5Bには、このために、音楽情報処理プログラム、コンテンツの購入や利用に関する各種処理プログラムなどの制御プログラムや、制御パラメータが記憶されている。RAM5Cは、DRAMを含み、各種処理に際して必要なデータやパラメータを記憶し、また、処理中の各種データ等を一時記憶するためのワーク領域として用いられる。
【0027】
外部記憶装置5Dは、ハードディスクドライブ(HDD)の外に、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、半導体メモリ等の可搬型記憶媒体を用いた装置から成り、当該電子音楽装置5(5a,5b)で利用される音楽情報(コンテンツ)を記憶したり、コンテンツの購入に関する他のデータやコンテンツ購入処理プログラムなどを記録しておくことができる。
【0028】
A/Dコンバータ5Eは、これに接続されるオーディオ入力ソース機器5Pからのアナログ形式のオーディオ波形信号をディジタル形式のオーディオ波形データに変換して音波形サンプリング用データ(サウンドデータ)としてシステム内に取り込む。
【0029】
検出回路5Fは、これに接続されるスイッチ等のパネル操作子5Qによる設定/制御操作の内容を検出して当該電子音楽装置5内に導入する。パネル操作子5Qは、操作パネル上において、当該電子音楽装置5の動作状態を設定したりコンテンツ販売サイト1と交信するために各種情報を入力する操作子である。電子音楽装置にPCを用いる場合には、パネル操作子5Qとしてキーボードやマウスなどのポインチングデバイスが利用される。表示回路5Gは、これに接続される表示装置5Rの表示内容をCPU5Aからの指令に従って制御し、表示装置5Rにはディスプレイ(表示器)や各種インジケータが含まれる。
【0030】
音源回路5Hには、DSPを含む効果回路5Jが接続され、効果回路5JにはD/A変換部やアンプ、スピーカを含むサウンドシステム5Sが接続される。これらの装置5H,5J,5Sにより、システムに入力乃至記憶されたサウンドデータや配信コンテンツなどの音楽情報に基づき楽音を発音する楽音生成部が形成される。なお、このシステムには、必要に応じて、音声放音手段(図示せず)を設けることができる。
【0031】
通信I/F5Kには、LANなどのローカル通信ネットワーク4を介して当該他の機器6が接続され、他の機器6には、他の電子音楽装置やPC、中継装置(ルータ)3などが含まれる。従って、この電子音楽装置は、他の電子音楽装置やPCと交信可能であるだけでなく、図1に示されるように、この中継装置(ルータ)3及び広域通信ネットワーク(インターネットなど)2を通じて、コンテンツ販売サイト1と交信することができる。さらに、この例では、MIDI・I/F31には、MIDI形式の音楽情報を取り扱うことができる他の電子音楽装置38が接続され、これにより、MIDI音楽情報を授受することができる。
【0032】
コンテンツ販売サイト1は、特に図示しないが、図2とほぼ同様の構成要素を備えるサーバコンピュータにより構成され、音波形データ(サウンドデータ)や、MIDIデータ、電子楽譜データ、着信メロディ、カラオケデータ、音楽付き映像データなどの電子音楽情報(コンテンツ)や、許諾済みコンテンツリスト情報を、ハードディスク(HD)などの外部記憶装置の大容量記憶媒体に記録しており、CPUの制御の下、ROM等の記憶装置に記憶されているコンテンツ販売処理プログラムなどの制御プログラムに従って、これらのコンテンツの販売に関するコンテンツ販売処理などを実行する。なお、コンテンツ販売サイト1には、オーディオ入力部5Pに接続されるA/Dコンバータ5Eや楽音生成手段(5H,5J,5S)、MIDI・I/F5Lは、必須の構成要素としては、設ける必要がない。
【0033】
〔コンテンツ購入画面〕
この発明の一実施例によるコンテンツ販売・購入システムでは、電子音楽装置は、コンテンツ購入装置として機能し、所定の検索条件等を指定すると、指定された検索条件等でヒットしたコンテンツがコンテンツ販売サイト側から返信され、電子音楽装置の表示装置(ディスプレイ)に検索結果コンテンツリスト(図示せず)としてリスト表示されるようになっている。そして、ユーザの指示により検索結果コンテンツリストの中から或るコンテンツを選択すると、電子音楽装置のディスプレイにはコンテンツ購入画面が表示される。図3は、この発明の一実施例によるコンテンツ購入画面の一例を示す。
【0034】
電子音楽装置5の表示装置(ディスプレイ)5Rに表示されるコンテンツ購入画面は、上述した検索結果コンテンツリストから選択された1つのコンテンツに関する購入画面であり、図3に示すように、購入コンテンツ情報表示領域R1や、コンテンツ利用機器選択表示領域R2、単価表示領域R3、数量表示域R4及び合計表示域R5からなる購入数値表示領域、試聴スイッチ(ボタン)HB、購入スイッチ(ボタン)BBなどが設けられる。
【0035】
購入コンテンツ情報表示領域R1には、ユーザが検索結果コンテンツリスト中から購入候補として選択した或るコンテンツについて、コンテンツの名称(コンテンツ名称)や番号(コンテンツ番号)などの当該コンテンツを特定する購入コンテンツ情報が表示される。ユーザが操作子装置5Qを操作して試聴スイッチHBを押すと、このコンテンツの試聴が可能となる。なお、試聴スイッチHBによる試聴は、例えば、ストリーミング配信されて、電子音楽装置5内には蓄積されない。
【0036】
コンテンツ利用機器選択表示領域R2は、当該コンテンツを利用する機器を選択するために使用され、購入チェック記入枠、機器番号欄及びニックネーム欄から成り、ニックネームがユーザの機器認識の便のために用いられる。機器番号欄及びニックネーム欄には、予めコンテンツ販売サイト1に登録されているコンテンツ利用機器ID及びニックネームが、各行に、互いに対応して表示される。
【0037】
1つのコンテンツを複数の機器で利用するためには、各コンテンツ利用機器ごとに、このコンテンツの利用許諾を受けて購入する必要がある。図3の例では、操作子装置5Qのユーザ操作によって、1行目及び3行目の購入チェック記入枠内に、購入希望を表わすチェック(レ印)が記入されており、ユーザが、選択したコンテンツを1行目の機器及び3行目の機器で利用したいことを表わしている。また、1行目の機器については、例えば、背景がグレーや網掛けで表示されるなどによって、他行の表示とは異なる表示がなされているが、これは以前に購入・許諾済みであることを示す。
【0038】
単価表示領域R3には、当該コンテンツの購入単価が、例えば、“500円”と表示される。購入数値表示領域R4,R5については、当該コンテンツの購入希望、つまり、当該コンテンツを利用する機器へのチェック付与に応じて、機器数に対応する数値(数量表示域R4には利用機器数、合計表示域R5には合計額)が表示される。
【0039】
この発明の一実施例によるコンテンツ販売・購入システムでは、同一コンテンツの購入・許諾済みの機器分については、全額を割り引くか(無償)、或いは、所定の割合だけ割り引く(減額)ように構成されている。図示の購入指示の例では、許諾分を無償とし、1行目の機器での利用については課金されないようにしているので、今回の課金は3行目のもののみになり、数量及び合計表示域R4,R5には機器数“1”及び合計額“500円”が表示される。
【0040】
ユーザが各領域R1〜R5の表示を確認して購入スイッチBBを押すと、当該コンテンツがコンテンツ販売サイト1からダウンロードされ、記憶媒体に保存可能となる。コンテンツが保存される記憶媒体は、この電子音楽装置5或いはこの電子音楽装置5に接続する他の電子音楽装置において外部記憶装置5Dに用いられるハードディスク或いは可搬型記憶媒体(FD、MOディスク等)などである。また、保存されたコンテンツは、利用許諾された電子音楽装置においてのみ利用可能である。
【0041】
〔コンテンツの記憶フォーマット〕
この発明の一実施例においては、記憶媒体に保存されるコンテンツは、利用許諾された電子音楽装置においてのみ利用可能とするために、利用許諾された複数の電子音楽装置を表わすコンテンツ利用機器IDが“許諾機器ID”として所定の形式で埋め込まれる。図4は、この発明の一実施例によるコンテンツの記憶フォーマット例を示す。コンテンツ販売サイト1から送信され電子音楽装置5の記憶媒体に記憶されるコンテンツは、図示のように、コンテンツの名称や番号を含むヘッダデータを記録したヘッダ部と、サンプル波形データ等の実体データを記録したコンテンツ実体部とから成り、複数のコンテンツ利用機器IDが所定形式で許諾機器IDとして埋め込まれる。
【0042】
図4〔A〕に示すフォーマット例(1)では、ヘッダ部に対し、コンテンツの名称や番号などを表わすその他のヘッダデータに加えて、当該コンテンツを利用することができる複数の電子音楽装置(コンテンツ利用機器)を表わす複数の許諾機器IDが埋め込まれる。また、図4〔B〕に示すフォーマット例(2)では、当該コンテンツの複数の許諾機器IDが、電子透かし埋め込み手段によって、コンテンツ実体部に電子透かしとして埋め込まれる。
【0043】
〔保存コンテンツリスト表示画面〕
この発明の一実施例では、各電子音楽装置において、記憶媒体に保存されているコンテンツをリスト表示した保存コンテンツリスト表示画面によりコンテンツの利用許諾状態を確認することができる。図5は、この発明の一実施例による保存コンテンツリスト表示画面の一例を示す。
【0044】
或る電子音楽装置5において、当該電子音楽装置5で利用可能な記憶媒体に記憶されているコンテンツにアクセスすると、この記憶媒体に保存されている購入・許諾済みのコンテンツの情報に基づいて、当該各コンテンツの名称(コンテンツ名)、各コンテンツに対して利用許諾している電子音楽装置のコンテンツ利用機器ID(許諾機器ID)及びそのニックネームが取得され、保存コンテンツリスト表示画面がディスプレイ5R上に表示される。
【0045】
この画面に表示される保存コンテンツリストは、例えば、図5に示されるように、上述のコンテンツ名、許諾機器ID及びそのニックネームで構成される。ここで、この電子音楽装置5自体(「自機」と呼ぶ。)に設定されている電子音楽装置ID(コンテンツ利用機器ID)は「自機ID」と呼ばれ、許諾機器IDが自機IDを表わしているときは、“※”で示される自機マークSMが許諾機器IDに付記され、この電子音楽装置での当該コンテンツの利用が許諾されていることを確認することができる。
【0046】
なお、ニックネームは、この電子音楽装置5に接続されている他の電子音楽装置(各電子音楽装置では、ユーザにより予めニックネームが登録されている。)から、それらのコンテンツ利用機器IDとセットで自動的に取得するか、或いは、ユーザが、この電子音楽装置5上で各コンテンツ利用機器IDとのセットで手入力する。そして、記憶媒体にコンテンツが保存された後は、コンテンツに埋め込まれている許諾機器IDに基づいてニックネームを取得し、保存コンテンツリスト表示画面等に表示する。
【0047】
〔コンテンツ販売・購入メイン処理フロー〕
このコンテンツ販売・購入システムにおいては、コンテンツ販売及び購入処理プログラムに従って、サンプラーなどの音楽情報処理専用の電子音楽装置5aや同様の音楽情報処理機能を有するPC5bなどの電子音楽装置5のうち、コンテンツ販売サイト1と交信可能な電子音楽装置は、コンテンツ購入装置として機能し、当該電子音楽装置に関係する複数の電子音楽装置(当該コンテンツ購入装置が含まれる。)のコンテンツ利用機器ID(電子音楽装置ID)やニックネームを取得し、コンテンツ販売サイト1にアクセスすることができる。図6〜図8は、この発明の一実施例によるコンテンツ販売及び購入処理(メイン処理)を表わすフローチャートを示す。
【0048】
或る電子音楽装置5(PC5bを含む)がコンテンツ購入装置としてコンテンツ販売サイト1にアクセスする際には、まず、この電子音楽装置5は、コンテンツ購入処理プログラムに従って、当該電子音楽装置ユーザに関するユーザIDやパスワードなどのユーザ情報を取得する(ステップE1:図6)。ユーザ情報は、当該電子音楽装置5内に予め登録しておきアクセス時に読み出したり、アクセスの都度手入力する等の方法で、取得することができる。
【0049】
続いて、当該電子音楽装置5において、複数のコンテンツ利用機器ID(電子音楽装置ID)及びニックネームを取得する(ステップE2)。各コンテンツ利用機器ID及びニックネーム情報は、各電子音楽装置(PCを含む)内に予め登録しておき、コンテンツ販売サイト1にアクセスする際に、当該電子音楽装置(自機)5及び当該電子音楽装置(自機)5に接続される各電子音楽装置から読み出したり、アクセスの都度これらの手入力する等の方法で、等で取得することができる。
【0050】
次いで、電子音楽装置5は、このようにして取得されたユーザ情報と、複数のコンテンツ利用機器ID及びニックネーム情報を、コンテンツ販売サイト1に向けて送信する(ステップE3)。
【0051】
コンテンツ販売サイト1は、電子音楽装置5から送信されてきたユーザ情報とコンテンツ利用機器ID及びニックネーム情報を受信すると、コンテンツ販売処理プログラムに従って、まず、受信情報に基づいてアクセス元が新規ユーザであるか否かを判断する(ステップS1:図6)。ここで、新規ユーザでないときは(S1→NO)、受信したコンテンツ利用機器ID及びニックネーム情報に既登録情報との相違があれば相違分を更新した上、コンテンツ販売サイト1のページ(例:トップページ)データを電子音楽装置5側に送信する(ステップS3)。
【0052】
一方、新規ユーザであれば(S1→YES)、ユーザ登録を行い、受信された諸情報を登録すると共に、空の“許諾済みコンテンツリスト”を作成した上(ステップS2)、ページデータを送信する(S3)。なお、許諾済みコンテンツリストは、例えば、各ユーザについて、既に販売したコンテンツ毎に、コンテンツの利用許諾を与えた電子音楽装置のコンテンツ利用機器IDを許諾済み機器IDとして記録したコンテンツの許諾機器情報保持手段であり、新規ユーザ登録分については、この段階では、空のデータになっている。
【0053】
電子音楽装置5は、コンテンツ販売サイト1からのページデータの受信に応じて、コンテンツ販売サイトのページ(図示せず)を表示する(ステップE4)。ここで、電子音楽装置ユーザが、このページ表示に従って、希望するコンテンツの検索条件等を指定し送信操作を行うと、電子音楽装置5は、指定された検索条件をコンテンツ販売サイト1に送信する(ステップE5)。
【0054】
これに対して、コンテンツ販売サイト1は、電子音楽装置5から指定された検索条件等に基づいてコンテンツ検索を行い、検索条件等に合致したコンテンツのリストデータを返信する(ステップS4)ので、電子音楽装置5は、このリストデータに基づいて、検索結果コンテンツリスト(図示せず)をディスプレイ5R上に表示する(ステップE6)。そこで、ユーザが、表示されたコンテンツリストから所望のコンテンツを指示しこれを選択する操作を行うと(ステップE7:図7)、この操作に対応するコンテンツ選択情報がコンテンツ販売サイト1に送信される。
【0055】
コンテンツ販売サイト1は、コンテンツ選択情報の受信に応じ、登録乃至更新されたコンテンツ利用機器IDやニックネーム情報などに基づいて、電子音楽装置5で選択されたコンテンツの購入に関する購入ページデータを当該電子音楽装置5に送信する(ステップS5:図7)。この場合、選択されたコンテンツを許諾済みコンテンツリストと比較し、当該コンテンツが許諾済みコンテンツであれば、その旨を表わす許諾済み情報が購入ページデータに含められる。
【0056】
電子音楽装置5は、コンテンツ販売サイト1からの購入ページデータに基づいて、コンテンツ購入ページをディスプレイ5R上に表示する(ステップE8)。ここで表示されるコンテンツ購入ページは、例えば、図3に示されるようなコンテンツ購入画面である〔但し、この段階ではコンテンツ利用機器選択表示領域R2の購入欄や購入数値表示領域R4,R5は空白である(チェックマークや数値が表示されない)。〕。なお、図3の例では、購入ページデータ中の許諾済み情報に従いコンテンツ利用機器選択表示領域R2の1行目がグレー表示(又は網掛け表示など)され、このコンテンツを1行目のコンテンツ利用機器(電子音楽装置)で利用することについては許諾済みである旨が示されている。
【0057】
次に、電子音楽装置5は、ディスプレイ5R上に表示されているコンテンツ購入ページ(コンテンツ購入画面)において試聴スイッチHBが操作されたか否かを判定し(ステップE9)、試聴スイッチHBの操作があると(E9→YES)、コンテンツ購入ページの購入コンテンツ情報表示領域R1に表示されたコンテンツのストリーム配信をコンテンツ販売サイト1に要求する(ステップE10)。これに対して、コンテンツ販売サイト1は当該コンテンツをストリーム配信し(ステップS6)、電子音楽装置5は、このコンテンツをストリーム受信して楽音生成部5H,5J,5Sより、受信したコンテンツに基づき楽音を発音する(ステップE11)。
【0058】
電子音楽装置5で、試聴スイッチHBを操作しなかったとき(E9→NO)やストリーム受信(E10)の後、ユーザが、コンテンツ購入ページのコンテンツ利用機器選択表示領域R2内の所望行の購入欄をチェックして所望のコンテンツ利用機器を選択する操作を行う(ステップE12)と、この選択操作の度に、購電子音楽装置5は、選択されたコンテンツ利用機器(図3:機器番号欄の選択行のコンテンツ利用機器ID)を指示するコンテンツ利用機器情報をコンテンツ販売サイト1に送信する(ステップE13:図8)。
【0059】
コンテンツ販売サイト1は、コンテンツ利用機器情報を受信すると、コンテンツ利用機器情報によるコンテンツ利用機器IDと許諾済みコンテンツリストの許諾済み機器IDを比較し、既許諾機器分を差し引いて数量や合計金額を算出し、算出された数値情報を電子音楽装置5に送信する(ステップS7:図8)。
【0060】
電子音楽装置5は、これに応じて、数量及びコンテンツ購入金額を購入数値表示領域R4,R5に表示する(ステップE14)。このようにして、コンテンツ利用機器の選択操作の度に、購入数値表示領域R4,R5には選択操作に対応する数値が表示されるので、ユーザは、選択したコンテンツ利用機器に対応したコンテンツの購入数量及び金額を随時確認することができる。
【0061】
電子音楽装置5は、次いで、ユーザによりコンテンツ購入ページの購入スイッチBBが操作されたか否かを判定し(ステップE15)、購入スイッチBBの操作があると(E15→YES)、選択された利用機器で利用される当該コンテンツを購入する旨を表わす購入指示情報をコンテンツ販売サイト1に送信する(ステップE16)。
【0062】
これに対して、コンテンツ販売サイト1は、選択された利用機器の全てのコンテンツ利用機器IDを許諾機器IDとして当該コンテンツの一部に埋め込む(ステップS8)。コンテンツ利用(許諾)機器IDを埋め込む方式としては、
(1)コンテンツ利用(許諾)機器IDをそのままコンテンツのヘッダ部に埋め込む(図4〔A〕参照)、
(2)コンテンツ利用(許諾)機器IDに暗号化等の所定の演算を加え、これをコンテンツのヘッダ部に埋め込む(図4〔A〕参照)、
(3)コンテンツ利用(許諾)機器IDを、電子透かし埋め込み手段により、そのまま電子透かしとしてコンテンツの実体部に埋め込む(図4〔B〕参照)、
(4)コンテンツ利用(許諾)機器IDに所定の演算を加え、これを、電子透かし埋め込み手段により、電子透かしとしてコンテンツの実体部に埋め込む(図4〔B〕参照)
等の手法がある。
【0063】
コンテンツ販売サイト1は、さらに、コンテンツ購入金額の課金処理を行い(ステップS9)、併せて、許諾済みコンテンツリストを更新し、新規ユーザの場合は、ユーザ登録の際(S2)に作成された空の“許諾済みコンテンツリスト”に所要の情報を書き込む。そして、コンテンツ利用機器IDを埋め込んだコンテンツを電子音楽装置5に配信し(ステップS10)、その後、コンテンツ販売サイト1でのコンテンツ販売処理を終了する。
【0064】
一方、電子音楽装置5は、コンテンツ販売サイト1から配信されたコンテンツを受信(ダウンロード)し(ステップE17)、例えば、外部記憶装置5DのHDなどの記憶媒体にこのコンテンツを保存する(ステップE18)。そして、コンテンツ保存処理(E18)の後、或いは、購入スイッチBBの操作判定(E15)で購入スイッチBBの操作がなく終了操作があったときは(E15→NO)、電子音楽装置5側でのコンテンツ購入処理を終了する。
【0065】
〔「コンテンツ利用(その1)」=許諾されていないコンテンツはDRAMにロードしない〕
この発明の一実施例においては、記憶媒体に保存されているコンテンツの一利用手法として、利用しようとする電子音楽装置に許諾されていないコンテンツについては、DRAMなどの主記憶装置上にロードしないようにすることができる。図9は、この発明の一実施例による「コンテンツ利用(その1)」の処理を表わすフローチャートを示し、この「コンテンツ利用(その1)」では、コンテンツ利用(その1)処理プログラムに従って、或る電子音楽装置に利用許諾されていないコンテンツは、当該電子音楽装置のDRAM(主記憶装置)上にロードされないように処理される。
【0066】
或る電子音楽装置5において、記憶媒体に既に保存されているコンテンツを利用しようとする際には、まず、この電子音楽装置5において、記憶媒体内のコンテンツをディスプレイ5Rの保存コンテンツリスト画面にリスト表示する(ステップE21)。この保存コンテンツリスト画面には、例えば、図5に示されるように、各コンテンツ名に対して、利用許諾されている電子音楽装置のコンテンツ利用機器ID(許諾機器ID)とそのニックネームがリスト形式で表示される。
【0067】
そこで、ユーザがこの保存コンテンツリスト画面から所望のコンテンツ名を選択する操作を行うと、この電子音楽装置5は、当該コンテンツ名に対応するコンテンツの情報を読んで、当該コンテンツに関する複数の許諾機器IDを取得する(ステップE22)。さらに、取得された許諾機器IDをこの電子音楽装置5のコンテンツ利用機器ID即ち「自機ID」と比較し(ステップE23)、両者が一致する否かを判定する(ステップE24)。
【0068】
ここで、当該コンテンツの許諾機器IDに自機IDと一致するものがあると(E24→YES)、記憶媒体から当該コンテンツを読み出してDRAM(主記憶装置)5Cにロードし(ステップE25)、次いで、当該コンテンツによる発音のユーザ指示がなされたか否かを検出する(ステップE26)。
【0069】
そして、発音指示があれば(E26→YES)、DRAM5Cにロードされたコンテンツを読み出し、これに基づいて、楽音生成部5H,5J,5Sより楽音の発音を行い(ステップE27)、その後、この「コンテンツ利用(その1)」の処理を終了する。また、発音指示がなければ(E26→NO)直ちにこの処理を終了する。
【0070】
一方、当該コンテンツの許諾機器IDに自機IDと一致するものがなければ(E24→NO)、記憶媒体に保存されている当該コンテンツはDRAM5Cにロードせず、当該コンテンツが「許諾されていないコンテンツである」旨をディスプレイ5R上に警告表示する(ステップE28)。この場合、図示しない音声放音手段を用いて音声により(表示と併用して或いは単独で)警告してもよい。そして、この警告の後、この「コンテンツ利用(その1)」の処理を終了する。
【0071】
〔「コンテンツ利用(その2)」=許諾されていないコンテンツはDRAMにロードされても利用できない〕
この発明の一実施例においては、記憶媒体に保存されているコンテンツの別の利用手法として、コンテンツを利用しようとする電子音楽装置に許諾されていないコンテンツについては、DRAMなどの主記憶装置上にロードされても利用することができないようにすることができる。図10は、この発明の一実施例による「コンテンツ利用(その2)」の処理を表わすのフローチャートを示し、この「コンテンツ利用(その2)」では、コンテンツ利用(その2)処理プログラムに従って、或る電子音楽装置に利用許諾されていないコンテンツは、当該電子音楽装置のDRAM(主記憶装置)上にロードすることはできるが、発音やデータ加工などの利用には供することができないように処理される。
【0072】
この処理フローの前半(ステップE31〜E35)は、図9の「コンテンツ利用(その1)」の前半のフロー(ステップE21〜E25)と、殆ど、変わるところがなく、利用が許諾されているコンテンツはそのままDRAM5Cにロードされる。
【0073】
すなわち、この「コンテンツ利用(その2)」でも、或る電子音楽装置5において、記憶媒体(5D)に保存されているコンテンツを利用する際に、記憶媒体内のコンテンツが保存コンテンツリスト画面(図5参照)でリスト表示され(E31)。保存コンテンツリスト画面から所望コンテンツ名を選択すると、当該コンテンツの許諾機器IDが取得される(E32)。そして、取得された許諾機器IDは自機IDと比較され(E33)、両者が一致する否かが判定され(E34)、許諾機器IDに自機IDと一致するものがあると(E34→YES)、当該コンテンツが記憶媒体から読み出されDRAM5Cにロードされる(E35)。
【0074】
さて、許諾機器IDと自機IDとの比較(E33)を判定した結果、両IDが一致しないときは(E34→NO)、電子音楽装置5は、当該コンテンツを記憶媒体から読み出し、発音禁止フラグを立ててDRAM5Cにロードする(ステップE36)。
【0075】
コンテンツがDRAM5Cにロードされた後(E35,E36)、当該コンテンツによる発音のユーザ指示がなされたか否かを検出し(ステップE37)、発音指示がなければ(E37→NO)直ちにこの「コンテンツ利用(その2)」の処理を終了する。
【0076】
一方、発音指示があれば(E37→YES)、さらに、当該コンテンツに発音禁止フラグが立っていないか否かが判定される(ステップE38)。ここで、発音禁止フラグ立っていなければ(E38→YES)、コンテンツを記憶媒体から読み出し、楽音生成部5H,5J,5Sを介して、このコンテンツに対応する発音を行い(ステップE39)、その後、この「コンテンツ利用(その2)」の処理を終了する。また、発音禁止フラグが立っていれば(E38→NO)、コンテンツの発音を行わず、直ちにこの処理を終了する。
【0077】
〔DRAMロードデータの保存手法〕
前述した「コンテンツ利用(その2)」の処理においてコンテンツを発音禁止フラグ付きでDRAMにロードした場合には、当該コンテンツの再保存について種々の手法を採用することができる。図11及び図12は、この発明の一実施例による2種のDRAMロードデータ保存手順例を表わすフローチャートを示す。
【0078】
図11に示される「DRAM内データの保存(その1)」の処理では、ユーザが、電子音楽装置5のDRAM5Cにロードしたコンテンツを、当該コンテンツを読み出した記憶媒体(例えば、当該電子音楽装置5のHD)とは別の記憶媒体(例えば、FD)に保存しようとする際には、まず、DRAM5C内のコンテンツに発音禁止フラグが立っていないか否かを調べる(ステップE41)。
【0079】
ここで、発音禁止フラグが立っていないときは(E41→YES)、DRAM5C内のコンテンツを別の記憶媒体に保存して(ステップE42)、この「DRAM内データの保存(その1)」の処理を終了する。また、発音禁止フラグが立っているときには(E41→NO)、当該コンテンツのDRAM5Cへのロードを禁止し、当該コンテンツは「許諾されていないためコンテンツを記憶媒体に保存できない」旨を表示乃至音声で警告して(ステップE43)、この処理を終了する。
【0080】
これに対して、図12の「DRAM内データの保存(その2)」では、DRAM5C内にロードしたコンテンツに発音禁止フラグが立っているかいないかに拘わらず、そのまま、別の記憶媒体に保存する(ステップE51)。つまり、発音禁止フラグが立っているコンテンツ発音禁止フラグを保持したまま該記憶媒体に保存して、この処理を終了する。
【0081】
〔ユーザによるコンテンツの作成及びその許諾機器ID書換え〕
この発明の一実施例においては、電子音楽装置上で、コンテンツ作成処理プログラムに従って、ユーザ自身がコンテンツを作成することができる。この場合、ユーザにより作成されたコンテンツにも許諾機器IDを埋め込むことができ、これにより、第三者がこのコンテンツを不正に取得しても利用することができなくなり、著作権保護を図ることができる。図13は、この発明の一実施例による「ユーザによるコンテンツ作成」の処理を表わすフローチャートを示す。
【0082】
この「ユーザによるコンテンツ作成」の処理では、電子音楽装置5上でユーザがコンテンツを作成すると(ステップE61)、続いて、許諾機器IDを入力する(ステップE62)。ここで、入力される許諾機器IDは、少なくとも当該電子音楽装置5のコンテンツ利用機器ID(自機ID)であり、必要に応じて、他の電子音楽装置のコンテンツ利用機器ID(電子音楽装置ID)が加えられ、また、夫々にニックネームを付加してもよい。なお、これらのIDやニックネームは、既に説明したように、該当する電子音楽装置からの読出しや手入力により取得することができる。
【0083】
次に、入力された許諾機器ID及び作成機器IDをコンテンツに埋め込んで所要の記憶媒体に保存し(ステップE63)、その後、この「ユーザによるコンテンツ作成」の処理を終了する。なお、作成機器IDは、ユーザがコンテンツ作成に用いた電子音楽装置5の電子音楽装置IDであって、許諾機器IDに含まれる自機IDと同一であるが、コンテンツ提供源を判別可能とするために別途設定されるものである。
【0084】
〔許諾機器IDの書換え〕
この発明の一実施例においては、さらに、コンテンツ作成処理プログラムに従って、電子音楽装置上でユーザ自身が作成したコンテンツの許諾機器IDについて、変更や追加、削除などの編集を行うことができる。この編集により全ての許諾機器IDを削除した場合は全ての電子音楽装置にて利用可能となる。ただし、ユーザ自身で作成したコンテンツ以外の(コンテンツ販売サイトから購入・許諾を受けたコンテンツなど)の許諾機器IDは編集することができない。図14は、この発明の一実施例による「許諾機器IDの書換え」の処理を表わすフローチャートを示す。
【0085】
電子音楽装置5において、記憶媒体に記憶されているコンテンツにアクセスすると、この記憶媒体に保存されているコンテンツの情報に基づいて、図5と同様の形式で保存コンテンツリスト表示画面がディスプレイ5R上に表示される。この「許諾機器IDの書換え」の処理では、ユーザが作成したコンテンツの許諾機器IDを書き換えるに際し、保存コンテンツリスト表示画面から書換え対象のコンテンツを指定し、その許諾機器IDの書換えを指示する操作を行う(ステップE71)と、電子音楽装置5は、指定されたコンテンツの作成機器IDが当該電子音楽装置5の電子音楽装置ID(自機ID)と一致するか否かを判定する(ステップE72)。
【0086】
ここで、作成機器IDが自機IDと一致するときは(E72→YES)、ユーザ操作により許諾機器IDの変更や追加、削除などの編集が可能となり、保存コンテンツリスト表示画面は編集後の内容に対応した表示に変更される。そして、ユーザが、当該許諾機器IDの編集後の内容を画面で確認し、保存を指示する操作を行うと、電子音楽装置5は、当該許諾機器IDを編集後内容に書き換えて記憶媒体に保存し(ステップE73)、その後、この「許諾機器IDの書換え」の処理を終了する。
【0087】
一方、作成機器IDが自機IDと一致しないときは(E72→NO)、当該コンテンツは、コンテンツ提供源が当該電子音楽装置5ではないので、「許諾機器IDの書き換えができない」旨を表示乃至音声で警告し(ステップE74)、許諾機器IDの更新をすることなく、この処理を終了する。
【0088】
なお、上述した実施形態では、コンテンツ内に複数の許諾機器IDを埋め込む例のみを示したが、許諾機器が1台のみの場合は、当然、1つの許諾機器IDのみを埋め込むようにする。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】図1は、この発明の一実施例によるコンテンツ販売・購入システムの概略的なネットワーク構成図を示す。
【図2】図2は、この発明の一実施例によるコンテンツ利用機器(電子音楽装置)のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、この発明の一実施例によるコンテンツ購入画面(電子音楽装置側)の一例である。
【図4】図4は、この発明の一実施例による電子音楽装置側の記憶媒体に保存されるコンテンツの記憶フォーマット例である。
【図5】図5は、この発明の一実施例による保存コンテンツリスト表示画面(電子音楽装置側)の一例である。
【図6】図6は、この発明の一実施例によるコンテンツ販売・購入処理(メイン処理)を表わすフローチャートの第1部分(1/3)である。
【図7】図7は、この発明の一実施例によるコンテンツ販売・購入処理(メイン処理)を表わすフローチャートの第2部分(2/3)である。
【図8】図8は、この発明の一実施例によるコンテンツ販売・購入処理(メイン処理)を表わすフローチャートの第3部分(3/3)である。
【図9】図9は、この発明の一実施例による「コンテンツ利用(その1)」の処理を表わすフローチャートである。
【図10】図10は、この発明の一実施例による「コンテンツ利用(その2)」の処理を表わすフローチャートである。
【図11】図11は、この発明の一実施例による「DRAM内データの保存(その1)」の処理を表わすフローチャートである。
【図12】図12は、この発明の一実施例による「DRAM内データの保存(その2)」の処理を表わすフローチャートである。
【図13】図13は、この発明の一実施例による「ユーザによるコンテンツ作成」の処理を表わすフローチャートである。
【図14】図14は、この発明の一実施例による「許諾機器IDの書換え」の処理を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
5 音楽情報処理専用の電子音楽装置5aや音楽情報処理機能を有するパーソナルコンピュータ(PC)5bなどを含む電子音楽装置(コンテンツ利用機器)、
R1 購入コンテンツ情報表示領域、
R2 コンテンツ利用機器選択表示領域、
R3 単価表示領域、
R4,R5 数量及び合計表示域(購入数値表示領域)、
HB,BB 試聴及び購入スイッチ(ボタン)、
SM 自機マーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツを記憶する記憶媒体であって、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器IDをそれぞれ表わす記憶媒体に対して、アクセス可能であり、自身の機器IDを表わす自機ID情報が設定されている電子音楽装置であって、
各コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報に基づいて、自身を含む複数の電子音楽装置に対応するニックネーム情報を取得するニックネーム取得手段と、
記憶媒体に記憶されたコンテンツのリストを表示するリスト表示手段であって、各コンテンツ毎に当該コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報と該許諾機器ID情報に対応するニックネーム情報とを併記して表示する手段と、
記憶媒体に対して、リスト表示手段により表示されたリストから利用を希望するコンテンツを指示するコンテンツ指示手段と、
指示されたコンテンツに埋め込まれた複数の許諾機器ID情報がそれぞれ示す電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを利用可能とするコンテンツ利用手段と
を具備することを特徴とする電子音楽装置。
【請求項2】
複数の許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツを記憶する記憶媒体であって、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器IDをそれぞれ表わす記録媒体に対して、アクセス可能であり、自身の機器IDを表わす自機ID情報が設定されている電子音楽装置であって、
記憶媒体に記憶されたコンテンツのリストを表示するリスト表示手段であって、各コンテンツ毎に当該コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報を表示すると共に、自機ID情報に一致する許諾機器ID情報には自機許諾マークを付して表示する手段と、
記憶媒体に対して、リスト表示手段により表示されたリストから利用を希望するコンテンツを指示するコンテンツ指示手段と、
指示されたコンテンツに埋め込まれた複数の許諾機器ID情報がそれぞれ示す電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを利用可能とするコンテンツ利用手段と
を具備することを特徴とする電子音楽装置。
【請求項3】
複数の許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツを記憶する記憶媒体であって、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器IDをそれぞれ表わすものに対して、アクセス可能であり、自身の機器IDを表わす自機ID情報が設定されている電子音楽装置として機能するコンピュータに、
各コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報に基づいて、自身を含む複数の電子音楽装置に対応するニックネーム情報を取得するニックネーム取得ステップと、
記憶媒体に記憶されたコンテンツのリストを表示するリスト表示ステップであって、各コンテンツ毎に当該コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報と該許諾機器ID情報に対応するニックネーム情報とを併記して表示するステップと、
記憶媒体に対して、リスト表示ステップで表示されたリストから利用を希望するコンテンツを指示するコンテンツ指示ステップと、
指示されたコンテンツに埋め込まれた複数の許諾機器ID情報がそれぞれ示す電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを利用可能とするコンテンツ利用ステップと
から成る手順を実行させるコンテンツ利用プログラム。
【請求項4】
複数の許諾機器ID情報が埋め込まれたコンテンツを記憶する記憶媒体であって、該許諾機器ID情報は、当該コンテンツの利用許諾が与えられた複数の電子音楽装置の機器IDをそれぞれ表わす記録媒体に対して、アクセス可能であり、自身の機器IDを表わす自機ID情報が設定されている電子音楽装置として機能するコンピュータに、
記憶媒体に記憶されたコンテンツのリストを表示するリスト表示ステップであって、各コンテンツ毎に当該コンテンツに埋め込まれた許諾機器ID情報を表示すると共に、自機ID情報に一致する許諾機器ID情報には自機許諾マークを付して表示するステップと、
記憶媒体に対して、リスト表示手段により表示されたリストから利用を希望するコンテンツを指示するコンテンツ指示ステップと、
指示されたコンテンツに埋め込まれた複数の許諾機器ID情報がそれぞれ示す電子音楽装置の機器IDの中に自機ID情報に一致する機器IDが含まれている場合にのみ、当該コンテンツを利用可能とするコンテンツ利用ステップと
から成る手順を実行させるコンテンツ利用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−216077(P2006−216077A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−81020(P2006−81020)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【分割の表示】特願2002−72125(P2002−72125)の分割
【原出願日】平成14年3月15日(2002.3.15)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】