説明

電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法及び装置

【課題】本発明は電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法及び装置に関し、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができるようにした電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法及び装置を提供することを目的としている。
【解決手段】電子顕微鏡の可動絞りの位置を制御する装置であって、絞りの移動方向を指定する操作部10と、該操作部10からの指定に基づいて絞りの移動方向の補正制御を行なうCPU12と、絞りの移動方向データと絞りの移動方向に対する位置ずれを補正するための補正データが記憶された光学系条件テーブル11よりなり、前記CPU12は前記操作部10からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブル11を参照して、可動絞り14の位置が前記操作部10で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータ13を駆動するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は可動絞り位置制御方法及び装置に関し、更に詳しくはオペレータが指定した方向に可動絞りが動くようにした可動絞り位置制御方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
走査型電子顕微鏡(SEM)や、透過型電子顕微鏡(TEM)や走査透過型電子顕微鏡(STEM)では、電子ビームの広がりを抑える目的で絞りが用いられる。この絞りは、図4に示すような形状をしており、板1の長手方向に沿って、異なる大きさの孔が空いている。図のA〜Cがその孔である。図は平面図である。孔は図に示すように3個に限るものではなく、更に多くの孔を具備していてもよい。この孔A〜Cが絞りである。使用の実際においては、後述するように、板1を矢印X方向に出し入れし、電子顕微鏡の光軸の中心にその孔の中心が一致するように位置合わせを行なう。
【0003】
従来のこの種の装置としては、透過型電子顕微鏡で、試料面での試料の移動方向と観察面での像の移動方向が一致しないという不都合を解決するため、流れる電流値に応じた像の回転角を所定の演算式により求め、もとめた演算結果に基づいて試料の移動つまみを操作した場合に、つまみの移動方向と全く同じ方向に観察面の像が移動するように補正する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭62−12042号公報(第2頁左下欄第1行〜第3頁右上欄第16行)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した可動絞りは、モータで駆動される。しかしながら、従来の装置では実際の絞りのX,Y方向と蛍光板上で観察されるX,Y方向が結像系条件や照射系条件によって食い違い、直感的な操作ができないという問題があった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができるようにした電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法及び装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の問題を解決するために、本発明は以下のような構成をとっている。
(1)請求項1記載の発明は、電子顕微鏡の可動絞りの位置を制御する方法であって、絞りの移動方向を指定する操作部と、該操作部からの指定に基づいて絞りの移動方向の補正制御を行なうCPUと、絞りの移動方向データと絞りの移動方向に対する位置ずれを補正するための補正データが記憶された光学系条件テーブルよりなり、前記光学系条件テーブルに予め、絞り移動方向データと該絞り移動方向データに対応した位置補正データとを記憶させておき、前記CPUは前記操作部からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブルを参照して、前記可動絞りの位置が前記操作部で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータを駆動することを特徴とする。
【0008】
(2)請求項2記載の発明は、前記電子顕微鏡は透過型電子顕微鏡であり、前記光学系条件テーブルには、照射系モードのスポットサイズの個数分の移動方向データと、該移動方向データを補正する位置補正データとが記憶され、また前記光学系条件テーブルには、結像系モードの倍率の個数分の移動方向データと、該移動方向データを補正する位置補正データとが記憶されていることを特徴とする。
【0009】
(3)請求項3記載の発明は、前記電子顕微鏡は走査透過型電子顕微鏡であり、前記光学条件テーブルには、倍率の個数分の移動方向データと、該移動方向データを補正する位置補正データとが記憶され、また前記光学系条件テーブルには、カメラ長の個数分の移動方向データと、該移動方向データを補正する位置補正データとが記憶されていることを特徴とする。
【0010】
(4)請求項4記載の発明は、電子顕微鏡の可動絞りの位置を制御する装置であって、絞りの移動方向を指定する操作部と、該操作部からの指定に基づいて絞りの移動方向の補正制御を行なうCPUと、絞りの移動方向データと絞りの移動方向に対する位置ずれを補正するための補正データが記憶された光学系条件テーブルよりなり、前記CPUは前記操作部からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブルを参照して、前記可動絞りの位置が前記操作部で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータを駆動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は以下に示すような効果を奏する。
(1)請求項1記載の発明によれば、前記CPUは前記操作部からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブルを参照して、前記可動絞りの位置が前記操作部で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータを駆動することにより、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができるようにした電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法を提供することができる。
【0012】
(2)請求項2記載の発明によれば、電子顕微鏡が透過電子顕微鏡であった場合に、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、電子顕微鏡が走査透過型電子顕微鏡であった場合に、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができる。
【0013】
(4)請求項4記載の発明によれば、前記CPUは前記操作部からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブルを参照して、前記可動絞りの位置が前記操作部で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータを駆動することにより、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができるようにした電子顕微鏡の可動絞り位置制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】透過型電子顕微鏡の構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図3】光学系条件テーブルの構成例を示す図である。
【図4】絞りの形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。図1は本発明が適用される透過型電子顕微鏡の構成例を示す図である。図において、30は電子銃、31は電子銃第1偏向コイル、32は電子銃第2偏向コイル、33は第1集束レンズコイル、34は第2集束レンズである。35は集束絞り1装置、36は集束絞り2装置、37は集束レンズ非点補正コイル、38は集束レンズ第1偏向コイル、39は集束レンズ第2偏向コイル、40は集束ミニレンズ(CMレンズ)コイルである。
【0016】
41は散乱X線防止絞り装置、42は対物絞り装置、43はハイコントラスト絞り装置である。44は対物レンズコイル、45は対物レンズ非点補正コイル、46は対物ミニレンズ(CMレンズ)コイル、47は第1イメージシフトコイル、48は第2イメージシフトコイルである。49は中間レンズ非点補正コイル、50は制限視野絞り装置、51は第1中間レンズコイル、52は第2中間レンズコイル、53は第3中間レンズコイル、54は投影レンズ偏向コイル、55は投影レンズコイル、56は蛍光板である。60は散乱X線防止絞り装置41と対物絞り装置42との間に設けられた試料ホルダである。該試料ホルダ60の上に試料が載置される。このように、透過型電子顕微鏡には多くの絞り装置が用いられている。
【0017】
図2は本発明の一実施例を示す構成図である。図において、10は可動絞りの移動方向の操作を行なう操作部であり、a〜dまでの4方向に進めるためのボタンが設けられている。その操作方向は、以下の通りである。ボタンaは−X方向に移動させるボタン、ボタンcは+X方向に移動させるボタン、ボタンbは−Y方向に移動させるボタン、ボタンdは+Y方向に移動させるためのボタンである。
【0018】
11は絞りに対する位置補正データが記憶された光学系条件テーブルである。図3は光学系条件テーブルの構成例を示す図である。該光学系条件テーブル11は、透過像観察用テーブル20と、走査像観察用テーブル21から構成されている。透過像観察用テーブル20は、照射系条件1テーブル20Aと、結像系条件1テーブル20Bと、照射系条件2テーブル20Cと結像系条件2テーブル20Dから構成されている。走査像観察用テーブル21は、走査倍率条件1テーブル21Aと、カメラ長条件1テーブル21Bと、走査倍率条件2テーブル21Cと、カメラ長条件2テーブル21Dから構成されている。
【0019】
照射系条件1テーブル20Aは、集束絞りと対応する補正用角度データから構成され、スポットサイズの個数分設けられている。結像系条件1テーブル20Bは、散乱X線防止絞りと、対物絞りと、ハイコントラスト絞りと制限視野絞りと、それぞれの対応する補正用角度データから構成され、倍率の個数分設けられている。照射系条件2テーブル20Cは、集束絞りと対応する補正用角度データから構成され、スポットサイズの個数分設けられている。結像系条件2テーブル20Dは、散乱X線防止絞りと、対物絞りと、ハイコントラスト絞りと、制限視野絞りと、それぞれの対応する補正用角度データから構成され、倍率の個数分設けられている。
【0020】
走査像倍率条件1テーブル21Aは、集束絞りと対応する補正用角度データから構成され、倍率の個数分設けられている。カメラ長条件1テーブル21Bは、散乱X線防止絞りと、対物絞りと、ハイコントラスト絞りと、制限視野絞りと、それぞれの対応する補正用角度データから構成され、カメラ長の個数分設けられている。ここで、カメラ長とは、試料から観察する回折図形を形成する面までの有効距離のことである。
【0021】
走査倍率条件2テーブル21Cは集束絞りと対応する補正用角度データから構成され、倍率の個数分設けられている。カメラ長条件2テーブル21Dは、散乱X線防止絞りと、対物絞りと、ハイコントラスト絞りと、制限視野絞りと、それぞれの対応する補正角度から構成され、カメラ長の個数分設けられている。
【0022】
12は操作部10及び光学系条件テーブル11と接続され、絞りの位置制御(回転角補正制御)を行なうCPUである。13は該CPU12で制御される可動絞り用モータ、14は該可動絞り用モータで駆動される可動絞りである。なお、可動絞り14は照射系及び結像系のそれぞれに設けられており、一つの可動絞り14に対して可動絞り用モータ13はX方向及びY方向にそれぞれ1個設けられている。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
【0023】
このように構成された装置において、光学条件テーブル11に、各可動絞りが駆動指示された場合の回転補正情報を記憶させる。ここで、回転補正情報は45°刻みで指定が可能である。操作部10より可動絞り駆動の指示があった場合、CPU12で光学系条件テーブル11を参照して、駆動させる軸を補正して可動絞り用モータ13を制御する。
【0024】
光学系条件テーブル11には、透過像観察用テーブル20と、走査像観察用テーブル21を用意する。透過像観察用テーブル20は、照射系用データと結像系データを用意して、試料位置の上側/下側により条件を設定できる仕組みを用意する。走査像観察用テーブル21は、結像側カメラ長データと走査倍率データを用意する。
【0025】
以下に操作説明を行なう。
(照射系の絞りを操作した場合の説明)
1)ユーザは、操作部10の集束絞り1(図1の35参照)のボタンc(X+)を操作する。
2)CPU12は光学系条件テーブル11より照射系レンズデータを取得する。この照射系レンズデータは、照射系に用いられる各種レンズを駆動するためのデータであり、各種照射系レンズに流す電流値を決定するものである。
3)CPU12は、照射系レンズデータより、集束絞り1の回転補正情報を取得する。この場合において、照射条件1では45°、照射条件2では0°を取得する。光学系条件テーブル11には照射系絞りの回転補正情報である照射系絞りデータ20A,20Bが記憶されている。そこで、CPU12は、ボタンcを操作した時に例えば照射系絞り1のデータを照射系絞りの回転補正情報として取得する。
4)CPU12は、取得した回転補正情報により、駆動軸変換を行なう。駆動軸変換は、例えばX軸に対して45°方向に移動させた場合でもX軸に対して0°方向に移動させるような変換を行なうものである。駆動軸変換のデータと、駆動方向は以下の通りである。
1.補正角度:0° X+を駆動させる。
2.補正角度:45° X+とY−を同時に駆動させる。
3.補正角度:90° Y−を移動させる。
4.補正角度:135° Y−とX−を駆動させる。
5.補正角度:180° X−を駆動させる。
6.補正角度:225° X−とY+を駆動させる。
7.補正角度:270° Y+を移動させる。
8.補正角度:315° Y+とX+を駆動させる。
【0026】
以上の駆動軸変換の様子より、時計方向に補正していることが分かる。
5)CPU12は、上記駆動軸変換後のデータに基づき、絞りを駆動させる。具体的には、CPU12は駆動軸変換後のデータに基づき、可動絞り用モータ13を駆動し、該可動絞り用モータ13は可動絞り14を駆動する。
【0027】
このように、本発明によれば、前記CPU12は前記操作部10からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブル11を参照して、前記可動絞り14の位置が前記操作部10で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータ13を駆動することにより、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができるようにした電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法を提供することができる。
【0028】
本発明によれば、電子顕微鏡が透過電子顕微鏡であった場合に、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができる。また、電子顕微鏡が走査透過型電子顕微鏡であった場合に、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができる。
(結像系の絞りを操作した場合の説明)
1)ユーザは、操作部10の対物絞り42(図1参照)のボタンc(X+)を操作する。
2)CPU12は光学系条件テーブル11より結像系レンズデータを取得する。この結像系レンズデータは、結像系に用いられる各種レンズを駆動するためのデータであり、各種結像系レンズに流す電流値を決定するものである。
3)CPU12は、結像系レンズデータより、対物絞り42の回転補正情報を取得する。この場合において、結像系条件1では135°、照射条件2では270°を取得する。光学系条件テーブル11には結像系絞りの回転補正情報である結像系絞りデータ20B,20Dが記憶されている。そこで、CPU12は、ボタンcを操作した時に例えば結像系絞り1のデータを結像系絞りの回転補正情報として取得する。
4)CPU12は、取得した回転補正情報により、駆動軸変換を行なう。駆動軸変換のデータと、駆動方向は以下の通りである。
1.補正角度:0° X+を駆動させる。
2.補正角度:45° X+とY−を同時に駆動させる。
3.補正角度:90° Y−を移動させる。
4.補正角度:135° Y−とX−を駆動させる。
5.補正角度:180° X−を駆動させる。
6.補正角度:225° X−とY+を駆動させる。
7.補正角度:270° Y+を移動させる。
8.補正角度:315° Y+とX+を駆動させる。
【0029】
以上の駆動軸変換の様子より、時計方向に補正していることが分かる。
5)CPU12は、上記駆動軸変換後のデータに基づき、絞りを駆動させる。具体的には、CPU12は駆動軸変換後のデータに基づき、可動絞り用モータ13を駆動し、該可動絞り用モータ13は可動絞り14を駆動する。
【0030】
このように、本発明によれば、前記CPU12は前記操作部10からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブル11を参照して、前記可動絞り14の位置が前記操作部10で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータ13を駆動することにより、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができるようにした電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法及び装置を提供することができる。
【0031】
本発明によれば、電子顕微鏡が透過電子顕微鏡であった場合に、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができる。また、電子顕微鏡が走査透過型電子顕微鏡であった場合に、絞りを移動させる場合に直感的な操作を行なうことができる。
【0032】
以上説明した本発明の効果を列挙すれば、以下の通りである。
1)操作部で選択した可動絞りの方向と蛍光板上の絞りの動きが一致しているので、直感的な操作が可能となる。
2)観察モード(TEM/STEM)、各種モード(TEM:照射系モード、STEM:結像側カメラ長データ/走査倍率)毎にデータを持つことができ、補正の幅を拡げることが可能である。
3)可動絞りの構成や、ちょっとした取り付け位置の違いを、光学系条件テーブルで吸収することができる。
4)光学系条件テーブルを拡張することで、様々な状態でも対応可能となる。
【符号の説明】
【0033】
10 操作部
11 光学条件テーブル
12 CPU
13 可動絞り用モータ
14 可動絞り

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子顕微鏡の可動絞りの位置を制御する方法であって、
絞りの移動方向を指定する操作部と、該操作部からの指定に基づいて絞りの移動方向の補正制御を行なうCPUと、絞りの移動方向データと絞りの移動方向に対する位置ずれを補正するための補正データが記憶された光学系条件テーブルよりなり、
前記光学系条件テーブルに予め、絞り移動方向データと該絞り移動方向データに対応した位置補正データとを記憶させておき、
前記CPUは前記操作部からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブルを参照して、前記可動絞りの位置が前記操作部で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、
該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータを駆動する、
ことを特徴とする電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法。
【請求項2】
前記電子顕微鏡は透過型電子顕微鏡であり、前記光学系条件テーブルには、照射系モードのスポットサイズの個数分の移動方向データと、該移動方向データを補正する位置補正データとが記憶され、また前記光学系条件テーブルには、結像系モードの倍率の個数分の移動方向データと、該移動方向データを補正する位置補正データとが記憶されていることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法。
【請求項3】
前記電子顕微鏡は走査透過型電子顕微鏡であり、前記光学条件テーブルには、倍率の個数分の移動方向データと、該移動方向データを補正する位置補正データとが記憶され、また前記光学系条件テーブルには、カメラ長の個数分の移動方向データと、該移動方向データを補正する位置補正データとが記憶されていることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡の可動絞り位置制御方法。
【請求項4】
電子顕微鏡の可動絞りの位置を制御する装置であって、
絞りの移動方向を指定する操作部と、該操作部からの指定に基づいて絞りの移動方向の補正制御を行なうCPUと、絞りの移動方向データと絞りの移動方向に対する位置ずれを補正するための補正データが記憶された光学系条件テーブルよりなり、
前記CPUは前記操作部からの移動方向の指定に応じて前記光学系条件テーブルを参照して、前記可動絞りの位置が前記操作部で指定した移動方向になるように補正演算を行ない、
該補正演算の結果の駆動データで可動絞り用モータを駆動する、
ことを特徴とする電子顕微鏡の可動絞り位置制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−129444(P2011−129444A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288678(P2009−288678)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(000004271)日本電子株式会社 (811)
【Fターム(参考)】