説明

電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、及び充電装置

【課題】光を透過する領域を有する蓄電装置を提供すること、及び、太陽電池と蓄電装置の占める面積を抑制する。
【解決手段】透光性を有する第1及び第2の基板と、第1及び第2の基板の間に直立し、両基板によって挟持される一対の集電体と、一対の集電体が対向する面に設けられた活物質層と、第1及び第2の基板との間の領域のうち、対向する活物質層との間の領域に設けられた電解質とを有する電気二重層キャパシタ、透光性を有する第1及び第2の基板と、第1及び第2の基板の間に直立し、両基板によって挟持される正極活物質層及び負極活物質層と、対向する第1及び第2の基板の間の領域のうち、正極活物質層及び負極活物質層との間の領域に設けられた電解質とを有するリチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタ又はリチウムイオンキャパシタ、及び太陽電池を有する充電装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される発明の一態様は、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、及び充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽エネルギーには、近年主流となっているエネルギー源に比べて数々の有利な点がある。例えば、太陽エネルギーは事実上無限であり、世界中で利用が可能である。
【0003】
このような太陽エネルギーは、様々な分野で有効に利用されている。例えば、ビルや自動車では、日光が照射される部分に太陽電池を設置し、設置された太陽電池により太陽エネルギーを電気に変換する。このようにして得られた電気を、ビルの照明や自動車の動力源の一部として利用することができる。
【0004】
太陽エネルギーは日光が照射される昼間に得られるが、上記のようにして得られた電気を蓄積すれば、日光が照射されない夜間や雨天時にも利用することが可能である。従って太陽エネルギーは、貴重な自然資源の減少や破壊を招かないエネルギー源となる(特許文献1参照)。
【0005】
太陽電池により変換された電気を蓄積する蓄電装置(蓄電デバイスともいう)として、二次電池や電気化学キャパシタ等が挙げられる。
【0006】
電気化学キャパシタとして、リチウムイオンキャパシタ(特許文献2参照)のようなハイブリッドキャパシタ、電気二重層キャパシタ(Electric Double Layer Capacitor:EDLC)(特許文献3及び特許文献4参照)等が開発されてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−170967号公報
【特許文献2】特開2010−135361号公報
【特許文献3】特開平11−260669号公報
【特許文献4】特開2004−221531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
太陽電池は光を吸収して発電するものであり、少なくとも可視光は半導体層で吸収されるように構成されているので不透明である。もっとも、特許文献1で開示される太陽電池のように、半導体層を透光性を有する電極で挟んだ構造とすれば透光性を持たせることができる。しかし、この場合でも半導体層で可視光の大部分は吸収されてしまい、また特定の波長帯域(半導体のバンドギャップエネルギー以下の波長の光)の光しか透過しないという特性を有している。
【0009】
特許文献3に示されるような従来の電気二重層キャパシタは、集電体や活物質が非透光性の材料で構成されている。つまり、従来の電気二重層キャパシタは非透光性の蓄電装置であると言える。
【0010】
すなわち、二次電池や電気化学キャパシタ等の蓄電装置は、充電容量や充放電のサイクル特性の他、薄型化や小型化ばかりが注目され、透光性が問題とされることはなかった。このため、従来の二次電池や電気化学キャパシタ等は光を遮断するため、太陽電池と組み合わせて多機能化を図ることが困難であった。
【0011】
蓄電装置が光を透過させることができると、太陽電池と重畳して設けることができる。蓄電装置と太陽電池を重畳して設けることができると、太陽電池と蓄電装置を別々に設けた場合に比べて、それらの占有面積を減少させることができる。
【0012】
以上を鑑みて、開示される発明の一態様では、充放電機能を確保しつつ、光を透過する領域を有する蓄電装置を提供することを課題の一とする。
【0013】
また開示される発明の一様態では、太陽電池と蓄電装置の占める面積を抑制することを課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
開示される発明の一様態によって、光を透過する領域を有する蓄電装置を提供する。
【0015】
また開示される発明の一様態によって、光を透過する領域を有する太陽電池及び蓄電装置を重畳させた充電装置を提供する。
【0016】
光を透過する領域を有する太陽電池及び蓄電装置を重畳させることにより、太陽電池と蓄電装置の占める面積を抑制することが可能である。
【0017】
開示される発明の一様態は、互いに対向し、透光性を有する第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板との間に直立するように設けられ、当該第1の基板及び第2の基板に挟持される一対の集電体と、当該一対の集電体が対向する面のそれぞれに設けられた活物質層と、当該対向する第1の基板及び第2の基板との間の領域のうち、当該対向する活物質層との間の領域に設けられた電解質とを有することを特徴とする電気二重層キャパシタに関する。
【0018】
開示される発明の一様態は、互いに対向し、透光性を有する第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板との間に直立するように設けられ、当該第1の基板及び第2の基板に挟持される一対の集電体と、当該一対の集電体が対向する面のそれぞれに設けられた活物質層と、当該対向する第1の基板及び第2の基板との間の領域のうち、当該対向する活物質層との間の領域に設けられた電解質と、当該一対の集電体のそれぞれと電気的に接続された配線を有する電気二重層キャパシタと、透光性を有する第3の基板上に、透光性を有する第1の導電膜、当該第1の導電膜に接して設けられた光電変換層、当該光電変換層に接して設けられ、透光性を有する第2の導電膜を有する太陽電池とを有し、当該電気二重層キャパシタ及び当該太陽電池は、当該一対の集電体のそれぞれと電気的に接続された配線、当該第1の導電膜、及び当該第2の導電膜を介して電気的に接続されていることを特徴とする充電装置に関する。
【0019】
開示される発明の一様態において、当該充電装置は、直列に接続された、複数の当該電気二重層キャパシタを有していることを特徴とする。
【0020】
開示される発明の一様態において、当該充電装置には、並列接続された、複数の当該電気二重層キャパシタを有していることを特徴とする。
【0021】
開示される発明の一様態は、互いに対向し、透光性を有する第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板との間に直立するように設けられ、当該第1の基板及び第2の基板に挟持される正極集電体及び正極活物質層を含む正極、並びに、負極集電体及び負極活物質層を含む負極と、当該対向する第1の基板及び第2の基板の間の領域のうち、当該正極活物質層及び当該負極活物質層との間の領域に設けられた電解質とを有することを特徴とするリチウムイオンキャパシタに関する。
【0022】
開示される発明の一様態は、互いに対向し、透光性を有する第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板との間に直立するように設けられ、当該第1の基板及び第2の基板に挟持される正極集電体及び正極活物質層を含む正極、並びに、負極集電体及び負極活物質層を含む負極と、当該対向する第1の基板及び第2の基板の間の領域のうち、当該正極活物質層及び当該負極活物質層との間の領域に設けられた電解質と、当該正極集電体及び当該負極集電体のそれぞれと電気的に接続された配線とを有することを特徴とするリチウムイオンキャパシタと、透光性を有する第3の基板上に、透光性を有する第1の導電膜、当該第1の導電膜に接して設けられた光電変換層、当該光電変換層に接して設けられ、透光性を有する第2の導電膜を有する太陽電池とを有し、当該リチウムイオンキャパシタ及び当該太陽電池は、当該正極集電体及び当該負極集電体のそれぞれと電気的に接続された配線、当該第1の導電膜、及び当該第2の導電膜を介して電気的に接続されていることを特徴とする充電装置に関する。
【0023】
開示される発明の一様態において、当該充電装置は、直列に接続された、複数の当該リチウムイオンキャパシタを有していることを特徴とする。
【0024】
開示される発明の一様態において、当該充電装置には、並列接続された、複数の当該リチウムイオンキャパシタを有していることを特徴とする。
【0025】
開示される発明の一様態において、当該光電変換層は、非晶質半導体層、多結晶半導体層、微結晶半導体層のいずれかであることを特徴とする。
【0026】
開示される発明の一様態において、当該光電変換層は、p型半導体層、真性半導体層、及びn型半導体層を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
開示される発明の一態様により、充放電機能を確保しつつ、光を透過する領域を有する蓄電装置を提供することができる。
【0028】
開示される発明の一様態により、太陽電池と蓄電装置の占める面積を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】電気二重層キャパシタの断面図。
【図2】太陽電池と電気二重層キャパシタを重畳させた充電装置を示す断面図。
【図3】太陽電池と電気二重層キャパシタを重畳させた充電装置を示す断面図。
【図4】充電装置を電気自動車の窓又はルーフに設置する例を示す図。
【図5】充電装置を自動ドアの扉に設置する例を示す図。
【図6】充電装置をビルの窓に設置する例を示す図。
【図7】リチウムイオンキャパシタの断面図。
【図8】太陽電池とリチウムイオンキャパシタを重畳させた充電装置を示す断面図。
【図9】太陽電池とリチウムイオンキャパシタを重畳させた充電装置を示す断面図。
【図10】電気二重層キャパシタの上面図。
【図11】リチウムイオンキャパシタの上面図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本明細書に開示された発明の実施の態様について、図面を参照して説明する。但し、本明細書に開示された発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本明細書に開示された発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に示す図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0031】
<電気二重層キャパシタ>
本実施の形態の電気二重層キャパシタを図1(A)に示す。図1(A)の電気二重層キャパシタ105は、一対の集電体103、当該一対の集電体103のそれぞれに設けられた活物質層104、及び透光性を有する電解質109を有している。活物質層104は、一対の集電体103が対向する面に設けられている。なお本明細書では、集電体及び活物質層を総じて電極と呼ぶこととする。
【0032】
電気二重層キャパシタ105は、透光性を有し、互いに対向する基板101及び基板102との間に設けられている。基板101及び基板102の対向する面と一対の電極(集電体103及び活物質層104)が対向する面が垂直になるように、基板101、基板102、集電体103、及び活物質層104を配置する。これにより、対向する基板101と基板102との間の領域のうち、かつ、対向する活物質層104との間の領域に電解質109を設けることができる。
【0033】
透光性を有する基板101及び基板102として、例えば、ガラス基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム等のいずれかを用いることができる。
【0034】
集電体103は、金属材料で形成されるものであり、例えば、アルミニウム、ステンレス等を用いて形成することができる。また集電体103は平板状であり、基板101と基板102の間に略直立するように、両基板によって挟持される。
【0035】
集電体103は、基板101及び基板102との隙間を維持するスペーサとしても機能する。集電体103がスペーサとして機能するため、集電体103の他にスペーサを設ける必要がないので、作製コストを低減することができ好適である。
【0036】
活物質層104は、比表面積が大きい活性炭やポリアセン系材料を用いて形成される。
【0037】
集電体103及び活物質層104は、入射する光を妨げないように、その厚さを可能な限り薄くすることが好ましい。ただし、集電体103は、基板101及び基板102との隙間を維持するスペーサとしても機能するため、集電体103の厚さは、スペーサとして機能する程度の厚さであり、かつ入射する光を可能な限り妨げない厚さである。
【0038】
また活物質層104の厚さも可能な限り薄くする。活物質層104に比表面積が大きい活性炭やポリアセン系材料を用いると、活物質層104の厚さを薄くできるので好適である。
【0039】
電解質109としては、液体の電解質である電解液、或いは固体電解質を用いればよい。ただし電解質109として、透光性を有する電解液又は固体電解質を用いる必要がある。なお電解質109として電解液を用いる場合は、電極の間にセパレータを設け、当該セパレータ内部に電解液を含浸させてもよい。セパレータ内部に電解液を含浸させる場合は、セパレータも透光性を有する材料を用いる。
【0040】
電解液は、イオン化合物を溶媒に溶かした溶液であり、主に水溶液系と有機系(非水溶液系)とに分類できる。電解質109として電解液を用いる場合、有機系の溶媒として、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、およびビニレンカーボネート(VC)などの環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、イソブチルメチルカーボネート、およびジプロピルカーボネート(DPC)などの非環状カーボネート類、スルホラン(SL)、3メチルスルホラン(MSL)などのスルホン類、アセトニトリルなどのニトリル類、メタノールなどのアルコール類、ギ酸メチル、酢酸メチル、およびプロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの非環状鎖状エステル類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類、ジメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、およびエトキシメトキシエタン(EME)等の非環状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン等やリン酸トリメチル、リン酸トリエチル、およびリン酸トリオクチルなどのアルキルリン酸エステルやそのフッ化物があり、これらの一種または二種以上を混合して使用する。
【0041】
またイオン化合物を構成する陰イオンとしては、四フッ化ホウ酸イオン(BF)、ヘキサフルオロリン酸アニオン(PF)、過塩素酸イオン(ClO)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドアニオン((CFSO)などを用いることができる。そして、陽イオンとしては、リチウムイオンの他、トリエチルメチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン(CH、テトラエチルアンモニウムイオン((CN)などのアンモニウム類、エチルメチルイミダゾリウムカチオンなどのアミジン類などを用いることができる。
【0042】
イオン化合物とその溶媒は、溶媒内におけるイオン化合物の溶解度が高く、イオン化しやすい組み合わせであることが望ましく、それを考慮して上記溶媒と電解質の組み合わせを決める。
【0043】
なお、高分子ポリマーと有機可塑剤を上記溶媒に加えて、電解液をゲル化しておいても良い。
【0044】
電解質109として固体電解質を用いる場合は、例えば、ポリエチレンオキシド(polyethylene oxide、略称PEO)のフィルム等の透光性を有する固体電解質を用いて形成すればよい。
【0045】
図1(A)において、矢印は光が入射する方向を示している。図1(A)に示す電気二重層キャパシタ105の集電体103及び活物質層104は、光が入射する方向と平行に設けられている。そのため、集電体103及び活物質層104が、入射した光の透過を可能な限り妨げず好適である。本実施の形態に示す電気二重層キャパシタ105では、集電体103及び活物質層104以外の領域は光が透過する領域である。よって上述のように集電体103及び活物質層104は、入射する光を妨げないように、その厚さを可能な限り薄くする。
【0046】
以上により、光を透過する領域を有する電気二重層キャパシタを得ることができる。
【0047】
図1(B)に、図1(A)の複数の電気二重層キャパシタ105を直列に接続した構成を示す。また図10(A)に、図1(B)に示す直列に接続した電気二重層キャパシタ105の上面図を示す。
【0048】
図1(B)に示すように複数の電気二重層キャパシタ105を直列に接続すること、或いは後述する、図1(C)に示すように複数の電気二重層キャパシタ115を並列に接続することで、任意の電圧を取り出すことができる。
【0049】
図1(B)の構成では、透光性を有する基板101及び基板102との間に、複数の集電体103、当該複数の集電体103のそれぞれの第1の面及び第1の面と反対の第2の面に設けられた活物質層104が設けられている。なお、一番外側に配置される集電体103は一方の面にのみ活物質層104が設けられている。
【0050】
上述のように、基板101及び基板102の対向する面と一対の電極(集電体103及び活物質層104)の対向する面が垂直になるように、基板101、基板102、集電体103、及び活物質層104を配置する。これにより、対向する基板101と基板102との間の領域のうち、集電体103の第1の面に設けられた活物質層104と隣り合う集電体103の第2の面に設けられた活物質層104との間の領域に電解質109を設けることができる。
【0051】
電気二重層キャパシタ105は、隣り合う集電体103、当該隣り合う集電体103の対向する面に設けられた活物質層104、及び電解質109によって構成される。なお隣り合う集電体103の対向する面とは、任意の集電体103の第1の面、及び当該任意の集電体103の隣の集電体103の第2の面とも言える。
【0052】
なお、図1(B)に示すように、電気二重層キャパシタ105を直列に接続するには、電極間を完全に隔てて、電解質109を電気二重層キャパシタ105毎に隔てる必要がある。電解質109を電気二重層キャパシタ105毎に隔てないと、電気二重層キャパシタ105を直列に接続できない。
【0053】
そのため、図1(B)のように電気二重層キャパシタ105を直列に接続する場合、断面図を見ると、電解質109は、基板101、基板102、集電体103の第1の面に設けられた活物質層104、及び、隣り合う集電体103の第2の面に設けられた活物質層104によって囲まれた領域に設けられる。さらに平面図(図10(A)参照)を見ると、集電体103の第1の面に設けられた活物質層104、隣り合う集電体103の第2の面に設けられた活物質層104、及び、封止材108によって囲まれた領域に電解質109が設けられる。
【0054】
基板101、基板102、集電体103、活物質層104、及び電解質109は、透光性を有する外装部材110の内部に設けられている。当該透光性を有する外装部材110として、透光性を有するラミネートフィルム、透光性を有する高分子フィルム、透光性を有するプラスチックケース等を用いることができる。
【0055】
当該複数の電気二重層キャパシタ105のうち、一番外側に配置される電気二重層キャパシタ105は2つ存在する。当該一番外側に配置される電気二重層キャパシタ105それぞれの集電体103に接続して、外装部材110の外側に配線106が設けられる。また一番外側に配置される電気二重層キャパシタ105の集電体103及び外装部材110との間に、電解質109が漏れ出すのを防ぐための封止材108を設ける。
【0056】
図1(B)に示すように、電気二重層キャパシタ105を直列に接続する構成において、外装部材110の外側に配置される配線106は、一番外側に配置された電気二重層キャパシタ105の集電体103にのみ設ければよい。配線106は透光性導電材料を用いて形成することが好ましいが、一番外側に配置された電気二重層キャパシタ105のうち一方の集電体103と基板101(或いは基板102)との端部との距離、並びに、一番外側に配置された電気二重層キャパシタ105のうち他方の集電体103と基板101(或いは基板102)の端部との距離が短い場合は、配線106の材料として非透光性導電材料を用いてもよい。
【0057】
透光性導電材料として、例えば、水分散性ポリエステル、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛を含むインジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide)、ガリウム(Ga)をドープした酸化亜鉛、酸化スズ(SnO)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物等が好適である。
【0058】
図1(B)に示す電気二重層キャパシタ105を直列に接続する構成を作製するには、まず基板101上に、第1の面と第2の面の両方に活物質層104を設けた集電体103を複数配置する。このとき配線106も集電体103に接続される。次いで活物質層104を設けた集電体103の周辺に封止材108を設ける。封止材108は、例えば熱硬化性樹脂等を用いればよい。活物質層104を設けた集電体103、及び封止材108で囲まれた領域に電解質109を設ける。次いで基板102を基板101に対向させ、かつ基板102を集電体103及び封止材108に接触して設ける。次いで封止材108を硬化させることにより、電気二重層キャパシタ105を直列に接続する構成を作製する。なお上述の説明では、基板101上に活物質層104を設けた集電体103を配置してから、封止材108を設けたが、基板101上に封止材108を設けてから、活物質層104を設けた集電体103を配置してもよい。
【0059】
以上により、光を透過する領域を有する電気二重層キャパシタを直列に接続した構成を得ることができる。
【0060】
図1(C)に、本実施の形態の電気二重層キャパシタを並列に接続した構成を示す。また図10(B)に、図1(C)に示す並列に接続した電気二重層キャパシタ115の上面図を示す。
【0061】
図1(C)の構成には、透光性を有する基板101及び基板102との間に、複数の集電体113、当該複数の集電体113のそれぞれの第1の面及び第1の面と反対の第2の面に設けられた活物質層114が設けられている。なお、一番外側に配置される集電体113は一方の面にのみ活物質層114が設けられている。
【0062】
上述のように、基板101及び基板102の対向する面と一対の電極(集電体113及び活物質層114)とが対向する面が垂直になるように、基板101、基板102、集電体113、及び活物質層114を配置する。これにより、対向する基板101と基板102との間の領域のうち、集電体113の第1の面に設けられた活物質層114と隣り合う集電体113の第2の面に設けられた活物質層114との間の領域に電解質119を設けることができる。なお、図1(C)に示すように、電気二重層キャパシタ115を並列に接続する場合には、電解質119を完全に隔てる必要はない。
【0063】
電気二重層キャパシタ115は、隣り合う集電体113、当該隣り合う集電体113の対向する面に設けられた活物質層114、及び電解質119によって構成される。なお隣り合う集電体113の対向する面とは、任意の集電体113の第1の面、及び当該任意の集電体113の隣の集電体113の第2の面とも言える。
【0064】
ただし、電気二重層キャパシタ115を並列に接続するには、複数の集電体113を互い違いに接続する必要がある。複数の集電体113を互い違いに接続するために、基板101及び基板102上にそれぞれ、配線116を形成する。配線116は光を透過させる必要があるので、透光性導電材料で形成する必要がある。このような透光性導電材料としては、上述の透光性導電材料のうちのいずれかを用いればよい。
【0065】
基板101、基板102、集電体113、活物質層114、及び電解質119は、透光性を有する外装部材120の内部に設けられている。当該透光性を有する外装部材120として、上述した外装部材110と同様のものを用いればよい。なお配線116は、外装部材120の外側にも配置される。
【0066】
また端部の集電体113及び外装部材120との間に、電解質119が漏れ出すのを防ぐための封止材118を設ける。
【0067】
図1(C)に示す電気二重層キャパシタ115を並列に接続する構成を作製するには、まず基板101及び基板102それぞれの上に、配線116を設ける。次いで配線116上に、第1の面と第2の面の両方に活物質層114を設けた集電体113を複数配置する。このとき配線116も基板101及び基板102上の集電体113に接続される。次いで、基板101或いは基板102において、活物質層114を設けた集電体113の周辺に封止材118を設ける。封止材118は、例えば熱硬化性樹脂等を用いればよい。活物質層114を設けた集電体113、及び封止材118で囲まれた領域に電解質119を設ける。次いで基板102を基板101に対向させ、封止材118を硬化させることにより、電気二重層キャパシタ115を並列に接続する構成を作製する。
【0068】
或いは電解質119が電解液の場合、基板101或いは基板102において、活物質層114を設けた集電体113の周辺に封止材118を設ける際に開口部を形成しておく。次いで基板102を基板101に対向させ、封止材118を硬化させる。封止材118の開口部から電解質119(電解液)を注入する。次いで封止材118の開口部に別の封止材(封止材118と同じ材料でよい)を設け、当該別の封止材を硬化させる。これにより電気二重層キャパシタ115を並列に接続する構成を作製することができる。
【0069】
なお上述の説明では、基板101上に活物質層114を設けた集電体113を配置してから、封止材118を設けたが、基板101又は基板102上に封止材118を設けてから、活物質層114を設けた集電体113を配置してもよい。
【0070】
以上により、光を透過する領域を有する電気二重層キャパシタを並列に接続した構成を得ることができる。
【0071】
<リチウムイオンキャパシタ>
本実施の形態のリチウムイオンキャパシタ135を図7(A)に示す。図7(A)に示すリチウムイオンキャパシタは、正極集電体131、正極活物質層132、負極集電体133、負極活物質層134を有している。正極活物質層132及び負極活物質層134は、それぞれ正極集電体131及び負極集電体133が対向する面に設けられている。本明細書では、正極集電体131及び正極活物質層132を総じて正極、負極集電体133及び負極活物質層134を総じて負極と呼ぶこととする。
【0072】
リチウムイオンキャパシタ135は、透光性を有し、互いに対向する基板101及び基板102との間に設けられている。基板101及び基板102の対向する面と、正極及び負極が対向する面が垂直になるように、基板101、基板102、正極(正極集電体131及び正極活物質層132)、負極(負極集電体133及び負極活物質層134)を配置する。これにより、対向する基板101及び基板102との間の領域のうち、正極活物質層132及び負極活物質層134との間の領域に透光性の電解質139を設けることができる。
【0073】
正極集電体131は、アルミニウム、ステンレス等を用いる。正極集電体131は、箔状、板状、網状等の形状を適宜用いることができる。
【0074】
正極活物質層132は、リチウムイオンに代表されるキャリアイオンを可逆的に吸蔵できる材料を含んでいる。正極活物質層132に含まれる材料の代表例としては、活性炭、ポリアセン系材料がある。
【0075】
負極集電体133は、ステンレス、銅、ニッケル等を用いる。負極集電体133は、箔状、板状、網状等の形状を適宜用いることができる。
【0076】
負極活物質層144は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵できる材料、導電性材料、およびバインダーで構成される。リチウムイオンを可逆的に吸蔵できる材料の代表例としては、黒鉛、難黒鉛化炭素、ポリアセン系材料等があり、リンが吸蔵されていることが好ましい。また、ポリアセン系材料は高容量が得られるため好ましい。また、バインダーの代表例としては、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂等がある。また、導電性材料の代表例としては、アセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等が挙げられる。
【0077】
負極活物質層144は、当該リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な材料に、金属リチウムを含浸させることにより形成する。
【0078】
ただし、キャリアイオンとしてリチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、又はキャリアイオンとしてアルカリ土類金属イオンを用いる場合は、当該キャリアイオンの原料となる元素を、炭素材料、シリコン材料、シリコン合金材料等に含浸させたものを負極活物質層144として用いる。このようにして、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、又はアルカリ土類金属イオンをキャリアイオンとする電気化学キャパシタを得ることが可能である。
【0079】
正極集電体131及び負極集電体133は、基板101と基板102の間に略直立するように、両基板によって挟持され、基板101及び基板102との隙間を維持するスペーサとしても機能する。正極集電体131及び負極集電体133がスペーサとして機能するため、正極集電体131及び負極集電体133の他にスペーサを設ける必要がないので、作製コストを低減することができ好適である。
【0080】
正極集電体131、正極活物質層132、負極集電体133、及び負極活物質層134は、入射する光を妨げないように、その厚さを可能な限り薄くする。ただし、正極集電体131及び負極集電体133は、基板101及び基板102との隙間を維持するスペーサとしても機能するため、正極集電体131及び負極集電体133の厚さは、スペーサとして機能する程度の厚さであり、かつ入射する光を可能な限り妨げない厚さである。
【0081】
透光性の電解質139として液体状電解質、すなわち電解液を用いる場合、当該電解液の溶質は、キャリアイオンであるリチウムイオンの移送が可能であり、かつ、リチウムイオンが安定に存在する材料を用いる。このような材料として、例えば、LiClO、LiAsF、LiBF、LiPF、Li(CSONなどのリチウム塩などの材料を用いることができる。また、キャリアイオンを、リチウム以外のアルカリ金属イオン、またはアルカリ土類金属イオンとする場合は、当該電解液の溶質として、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、または当該電解液の溶質として、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩を用いることができる。さらに当該電解液の溶質として、ベリリウム塩、マグネシウム塩を用いることができる。
【0082】
当該電解液の溶媒は、キャリアイオンの移送が可能な材料を用いることができ、非プロトン性有機溶媒を用いることが好ましい。非プロトン性有機溶媒は、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γーブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどを用いることができる。また、当該電解液の溶媒は、一または複数の材料を用いることができる。また、当該電解液の溶媒としてゲル化される高分子材料を用いることで、漏液性を含めた安全性が高まり、また、本実施の形態の電気化学キャパシタの薄型化および軽量化が可能となる。ゲル化される高分子材料は、例えば、シリコンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、フッ素系ポリマーなどがある。
【0083】
なお上述のように、電解質139として液体の電解質である透光性の電解液を用いる場合は、正極及び負極の間にセパレータを設け、当該セパレータ内部に電解液を含浸させる。セパレータ内部に電解液を含浸させる場合は、セパレータも透光性を有する材料を用いる。
【0084】
図7(A)において、矢印は光が入射する方向を示している。図7(A)に示すリチウムイオンキャパシタ135の正極集電体131、正極活物質層132、負極集電体133、及び負極活物質層134は、光が入射する方向と垂直に設けられている。そのため、正極集電体131、正極活物質層132、負極集電体133、及び負極活物質層134が、入射した光の透過を可能な限り妨げず好適である。本実施の形態に示すリチウムイオンキャパシタ135では、正極集電体131、正極活物質層132、負極集電体133、及び負極活物質層134以外の領域は光が透過する領域である。よって上述のように正極集電体131、正極活物質層132、負極集電体133、及び負極活物質層134は、入射する光を妨げないように、その厚さを可能な限り薄くする。
【0085】
図7(B)に、図7(A)の複数のリチウムイオンキャパシタ135を直列に接続した構成を示す。また図11(A)に図7(B)の直列に接続された複数のリチウムイオンキャパシタ135の上面図を示す。図7(B)に示すように複数のリチウムイオンキャパシタ135を直列に接続すること、或いは後述する、図7(C)に示すようにリチウムイオンキャパシタ135を並列に接続することで、任意の電圧を取り出すことができる。
【0086】
図7(B)の構成では、透光性を有する基板101及び基板102との間に、複数のリチウムイオンキャパシタ135が直列に接続されている。
【0087】
図7(B)の構成には、透光性を有する基板101及び基板102との間に、複数の正極集電体131、当該複数の正極集電体131のそれぞれの第1の面及び第1の面と反対の第2の面に設けられた正極活物質層132が設けられている。同様に、透光性を有する基板101及び基板102との間に、複数の負極集電体133、当該複数の負極集電体143のそれぞれの第1の面及び第1の面と反対の第2の面に設けられた負極活物質層134が設けられている。
【0088】
上述のように、基板101及び基板102の対向する面と、正極(正極集電体131及び正極活物質層132)及び負極(負極集電体133及び負極活物質層134)が対向する面が垂直になるように、基板101、基板102、正極、負極を配置する。これにより、基板101、基板102、正極活物質層132、及び負極活物質層134との間の領域に電解質139を設けることができる。
【0089】
リチウムイオンキャパシタ135の正極集電体131は、隣り合うリチウムイオンキャパシタ135の負極集電体133に接続されている。またリチウムイオンキャパシタ135の負極集電体133は、別の隣り合うリチウムイオンキャパシタ135の正極集電体131に接続されている。これにより、複数のリチウムイオンキャパシタ135が直列に接続できる。
【0090】
なお、図7(B)に示すように、リチウムイオンキャパシタ135を直列に接続するには、正極及び負極間を完全に隔てて、電解質139をリチウムイオンキャパシタ135毎に隔てる必要がある。電解質139をリチウムイオンキャパシタ135毎に隔てないと、リチウムイオンキャパシタ135を直列に接続できない。
【0091】
そのため、図7(B)のようにリチウムイオンキャパシタ135を直列に接続する場合、断面を見ると、電解質139は、基板101、基板102、正極集電体131に設けられた正極活物質層132、及び、負極集電体133に設けられ、正極活物質層132と対向する負極活物質層134によって囲まれた領域に設けられる。さらに平面図(図11(A)参照)を見ると、正極集電体131に設けられた正極活物質層132、負極集電体133に設けられた負極活物質層134、及び、封止材138によって囲まれた領域に電解質139が設けられる。
【0092】
基板101、基板102、正極、負極、及び電解質139は、透光性を有する外装部材130の内部に設けられている。当該透光性を有する外装部材130として、外装部材110と同様に、透光性を有するラミネートフィルム、透光性を有する高分子フィルム、透光性を有するプラスチックケース等を用いることができる。
【0093】
当該複数のリチウムイオンキャパシタ135のうち、一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135は2つ存在する。当該一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135のうち一方の正極集電体131に接続して、外装部材130の外側に配線136が配置される。また当該一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135のうち他方の負極集電体133に接続して、外装部材130の外側に配線136が配置される。また当該一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135のうち一方の正極集電体131及び外装部材130との間、並びに、当該一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135のうち他方の負極集電体133及び外装部材130との間に、電解質139が漏れ出すのを防ぐための封止材138を設ける。
【0094】
図7(B)に示すように、リチウムイオンキャパシタ135を直列に接続する構成において、外装部材130の外側に配置される配線136は、当該一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135のうち一方の正極集電体131及び当該一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135のうち他方の負極集電体133にのみ設ければよい。配線136は透光性導電材料を用いて形成することが好ましいが、当該一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135のうち一方の正極集電体131と基板101(或いは基板102)の端部との距離、並びに、当該一番外側に設けられるリチウムイオンキャパシタ135のうち他方の負極集電体133と基板101(或いは基板102)の端部との距離が短い場合は、配線136の材料として非透光性導電材料を用いてもよい。配線136の材料としては、配線106と同様の材料を用いればよい。
【0095】
図7(B)に示すリチウムイオンキャパシタ135を直列に接続する構成を作製するには、まず基板101上に、一方の面に正極活物質層132を設けた正極集電体131、並びに一方の面に負極活物質層134を設けた負極集電体133を複数配置する。このとき正極活物質層132を設けた正極集電体131、及び負極活物質層134を設けた負極集電体133は互い違いになるように配置し、かつ、正極集電体の他方の面が隣接する負極集電体の他方の面に接するように配置する。またこのとき配線136は一番外側の正極集電体131、及び別の一番外側の負極集電体133に接続される。次いで互い違いに配置した正極活物質層132を設けた正極集電体131、及び負極活物質層134を設けた負極集電体133の周辺に封止材138を設ける。封止材138は、例えば熱硬化性樹脂等を用いればよい。正極活物質層132を設けた正極集電体131、負極活物質層134を設けた負極集電体133、及び封止材138で囲まれた領域に電解質139を設ける。次いで基板102を基板101に対向させ、基板102を正極集電体131、負極集電体133及び封止材138に接触して設ける。次いで封止材138を硬化させることにより、リチウムイオンキャパシタ135を直列に接続する構成を作製する。なお上述の説明では、基板101上に正極活物質層132を設けた正極集電体131、及び負極活物質層134を設けた負極集電体133を配置してから、封止材138を設けたが、基板101上に封止材138を設けてから、正極活物質層132を設けた正極集電体131、及び負極活物質層134を設けた負極集電体133を配置してもよい。
【0096】
以上により、光を透過する領域を有するリチウムイオンキャパシタを直列に接続した構成を得ることができる。
【0097】
図7(C)に、本実施の形態のリチウムイオンキャパシタを並列に接続した構成を示す。また図11(B)に図7(C)の並列に接続したリチウムイオンキャパシタの上面図を示す。
【0098】
図7(C)の構成には、透光性を有する基板101及び基板102との間に、複数の正極集電体141、当該複数の正極集電体141のそれぞれの第1の面及び第1の面と反対の第2の面に設けられた正極活物質層142が設けられている。同様に、透光性を有する基板101及び基板102との間に、複数の負極集電体143、当該複数の負極集電体143のそれぞれの第1の面及び第1の面と反対の第2の面に設けられた負極活物質層144が設けられている。
【0099】
上述のように、基板101及び基板102の対向する面、並びに、正極(正極集電体141及び正極活物質層142)及び負極(負極集電体143及び負極活物質層144)が対向する面が垂直になるように、基板101、基板102、正極、及び負極を配置する。これにより、基板101及び基板102との間の領域のうち、正極活物質層142及び負極活物質層144の間に電解質149を設けることができる。なお、図7(C)に示すように、リチウムイオンキャパシタ145を並列に接続する場合には、電解質149を完全に隔てる必要はない。
【0100】
ただし、リチウムイオンキャパシタ145を並列に接続するために、基板101及び基板102上にそれぞれ、複数の正極集電体141に電気的に接続する配線146、及び複数の負極集電体143に電気的に接続する配線146を形成する。配線146は光を透過させる必要があるので、透光性導電材料で形成する必要がある。このような透光性導電材料としては、上述の透光性導電材料のうちのいずれかを用いればよい。
【0101】
基板101、基板102、正極、負極、及び電解質149は、透光性を有する外装部材140の内部に設けられている。当該透光性を有する外装部材140として、上述した外装部材110と同様のものを用いればよい。なお配線146は、外装部材140の外側にも配置される。
【0102】
また端部の正極集電体141、別の端部の負極集電体143、及び外装部材140との間に、電解質149が漏れ出すのを防ぐための封止材148を設ける。
【0103】
図7(C)に示すリチウムイオンキャパシタ145を並列に接続する構成を作製するには、まず基板101及び基板102それぞれの上に、配線146を設ける。次いで配線146上に、第1の面と第2の面の両方に正極活物質層142を設けた正極集電体141、及び第1の面と第2の面の両方に負極活物質層144を設けた負極集電体143を複数配置する。このとき、正極活物質層142を設けた正極集電体141、及び負極活物質層144を設けた負極集電体143は基板101及び基板102を対向させた際に互い違いになるように配置する。またこのとき配線146も基板101及び基板102上の正極集電体131及び負極集電体143に接続される。次いで、基板101或いは基板102において、正極活物質層142を設けた正極集電体141、及び負極活物質層144を設けた負極集電体143の周辺に封止材148を設ける。封止材148は、例えば熱硬化性樹脂等を用いればよい。正極活物質層142を設けた正極集電体141、負極活物質層144を設けた負極集電体143、及び封止材148で囲まれた領域に電解質149を設ける。次いで基板102を基板101に対向させ、封止材148を硬化させることにより、リチウムイオンキャパシタ145を並列に接続する構成を作製する。
【0104】
或いは電解質149が電解液の場合、正極活物質層142を設けた正極集電体141、及び負極活物質層144を設けた負極集電体143の周辺に封止材148を設ける際に、開口部を形成しておく。次いで基板102を基板101に対向させ、封止材148を硬化させる。次いで、封止材148の開口部から電解質149(電解液)を注入する。次いで封止材148の開口部に別の封止材(封止材148と同じ材料でよい)を設け、当該別の封止材を硬化させる。これによりリチウムイオンキャパシタ145を並列に接続する構成を作製することができる。
【0105】
なお上述の説明では、基板101及び基板102上に正極活物質層142を設けた正極集電体141、及び負極活物質層144を設けた負極集電体143を配置してから、封止材148を設けたが、基板101又は基板102上に封止材148を設けてから、正極活物質層142を設けた正極集電体141、及び負極活物質層144を設けた負極集電体143を配置してもよい。
【0106】
以上により、光を透過する領域を有するリチウムイオンキャパシタを並列に接続した構成を得ることができる。
【0107】
<充電装置>
図2に、図1(B)に示す直列に接続した電気二重層キャパシタ105、及び太陽電池を重畳させた充電装置の例を示す。
【0108】
図2に示される太陽電池200は、透光性を有する基板201上に、透光性を有する導電膜210、透光性を有する導電膜210に接して設けられた光電変換層211、光電変換層211に接して設けられた、透光性を有する導電膜212を有している。
【0109】
透光性を有する基板201として、例えば、青板ガラス、白板ガラス、鉛ガラス、強化ガラス、セラミックガラスなどのガラス板を用いることができる。また、アルミノシリケート酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどの無アルカリガラス基板、石英基板、セラミック基板を用いることができる。
【0110】
透光性を有する基板201として、可撓性を有する合成樹脂からなる基板(例えば、プラスチック基板)を用いる場合は、上記基板と比較して耐熱温度が一般的に低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。
【0111】
プラスチック基板として、ポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド系合成繊維、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂などが挙げられる。ポリエステルとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。
【0112】
透光性を有する導電膜210及び導電膜212の材料として、上述した透光性を有する導電材料を用いればよい。
【0113】
光電変換層211は、p型半導体層、真性半導体層、及びn型半導体層、又は、n型半導体層、真性半導体層、及びp型半導体層が順に積層された積層膜である。p型半導体層、真性半導体層、n型半導体層は、それぞれ、非晶質半導体層、多結晶半導体層、微結晶半導体層などを用いて形成することができる。本実施の形態では、光電変換層211として、p型半導体層213、真性半導体層214、及びn型半導体層215を積層した積層膜を用いる。
【0114】
導電膜212と1つの光電変換層211は、n型半導体層215側において電気的に接続されている。かつ、導電膜210と当該1つの光電変換層211は、p型半導体層213側において電気的に接続されている。導電膜210は、当該1つの光電変換層211とは異なる光電変換層211の導電膜212と、電気的に接続されている。これにより、各セルが異なるセルと電気的に接続される。各セルが異なるセルと直列に接続されていると、出力電圧を上昇させることが可能である。
【0115】
太陽電池200の1つの端部のセルの導電膜212及び別の端部のセルの導電膜212は、電気二重層キャパシタ105と電気的に接続されている配線106と、電気的に接続されている。ただし、配線106が非透光性を有する材料で形成されている場合は、太陽電池200及び電気二重層キャパシタ105の光を透過する領域を阻害しないように、配線106を配置する。ただし電気二重層キャパシタ105に蓄えられた電気が太陽電池200に放電されないように、太陽電池200及び電気二重層キャパシタ105との間に、ダイオード220を設ける。太陽電池200及び電気二重層キャパシタ105との間に、ダイオード220を設けるには、ダイオード220の入力端子及び出力端子をそれぞれ配線106に電気的に接続すればよい。
【0116】
これにより、太陽電池200により発電された電気は、導電膜210、導電膜212及び配線106を介して、電気二重層キャパシタ105に蓄えられる。太陽電池200により発電され、電気二重層キャパシタ105に蓄えられた電気によって、他の電気機器を充電することができる。
【0117】
電気二重層キャパシタ105の外装部材110及び配線106、並びに太陽電池200の導電膜212及び光電変換層211との間には、透光性を有する接着剤209が充填されている。透光性を有する接着剤209により、電気二重層キャパシタ105及び太陽電池200は接着される。
【0118】
以上のようにして、電気二重層キャパシタ105及び太陽電池200を重畳させた充電装置300を得ることができる。太陽電池200及び電気二重層キャパシタ105が光を透過する領域を有しているので、充電装置300も光を透過する領域を有する。このような電気二重層キャパシタ105及び太陽電池200を重畳させることにより、電気二重層キャパシタ105及び太陽電池200の占める面積の増大を抑制することが可能である。
【0119】
図3に、図1(C)に示す並列に接続した電気二重層キャパシタ115、及び太陽電池200を重畳させた充電装置の例を示す。
【0120】
太陽電池200の1つの端部のセルの導電膜212及び別の端部のセルの導電膜212は、電気二重層キャパシタ115と電気的に接続されている配線116と、電気的に接続されている。ただし、配線116が非透光性を有する材料で形成されている場合は、太陽電池200及び電気二重層キャパシタ115の光を透過する領域を阻害しないように、配線116を配置する。ただし電気二重層キャパシタ115に蓄えられた電気が太陽電池200に放電されないように、太陽電池200及び電気二重層キャパシタ115との間に、ダイオード220を設ける。太陽電池200及び電気二重層キャパシタ115との間に、ダイオード220を設けるには、ダイオード220の入力端子及び出力端子をそれぞれ配線116に電気的に接続すればよい。
【0121】
これにより、太陽電池200により発電された電気は、導電膜210、導電膜212及び配線116を介して、電気二重層キャパシタ115に蓄えられる。太陽電池200により発電され、電気二重層キャパシタ115に蓄えられた電気によって、他の電気機器を充電することができる。
【0122】
電気二重層キャパシタ115の外装部材120及び配線116、並びに太陽電池200の導電膜212及び光電変換層211との間には、透光性を有する接着剤209が充填されている。透光性を有する接着剤209により、電気二重層キャパシタ115及び太陽電池200は接着される。
【0123】
以上のようにして、電気二重層キャパシタ115及び太陽電池200を重畳させた充電装置310を得ることができる。太陽電池200及び電気二重層キャパシタ115が光を透過する領域を有しているので、充電装置310も光を透過する領域を有する。このような電気二重層キャパシタ115及び太陽電池200を重畳させることにより、電気二重層キャパシタ115及び太陽電池200の占める面積の増大を抑制することが可能である。
【0124】
図8に、図7(B)に示す直列に接続したリチウムイオンキャパシタ135、及び太陽電池を重畳させた充電装置の例を示す。
【0125】
太陽電池200の1つの端部のセルの導電膜212及び別の端部のセルの導電膜212は、リチウムイオンキャパシタ135と電気的に接続されている配線136と、電気的に接続されている。ただし、配線136が非透光性を有する材料で形成されている場合は、太陽電池200及びリチウムイオンキャパシタ135の光を透過する領域を阻害しないように、配線136を配置する。ただしリチウムイオンキャパシタ135に蓄えられた電気が太陽電池200に放電されないように、太陽電池200及びリチウムイオンキャパシタ135との間に、ダイオード220を設ける。太陽電池200及びリチウムイオンキャパシタ135との間に、ダイオード220を設けるには、ダイオード220の入力端子及び出力端子をそれぞれ配線136に電気的に接続すればよい。
【0126】
これにより、太陽電池200により発電された電気は、導電膜210、導電膜212及び配線136を介して、リチウムイオンキャパシタ135に蓄えられる。太陽電池200により発電され、リチウムイオンキャパシタ135に蓄えられた電気によって、他の電気機器を充電することができる。
【0127】
リチウムイオンキャパシタ135の外装部材130及び配線136、並びに太陽電池200の導電膜212及び光電変換層211との間には、透光性を有する接着剤209が充填されている。透光性を有する接着剤209により、リチウムイオンキャパシタ135及び太陽電池200は接着される。
【0128】
以上のようにして、リチウムイオンキャパシタ135及び太陽電池200を重畳させた充電装置330を得ることができる。太陽電池200及びリチウムイオンキャパシタ135が光を透過する領域を有しているので、充電装置330も光を透過する領域を有する。このようなリチウムイオンキャパシタ135及び太陽電池200を重畳させることにより、リチウムイオンキャパシタ135及び太陽電池200の占める面積の増大を抑制することが可能である。
【0129】
図9に、図7(C)に示す並列に接続したリチウムイオンキャパシタ145、及び太陽電池を重畳させた充電装置の例を示す。
【0130】
太陽電池200の1つの端部のセルの導電膜212及び別の端部のセルの導電膜212は、リチウムイオンキャパシタ145と電気的に接続されている配線146と、電気的に接続されている。ただし、配線146が非透光性を有する材料で形成されている場合は、太陽電池200及びリチウムイオンキャパシタ145の光を透過する領域を阻害しないように、配線146を配置する。ただしリチウムイオンキャパシタ145に蓄えられた電気が太陽電池200に放電されないように、太陽電池200及びリチウムイオンキャパシタ145との間に、ダイオード220を設ける。太陽電池200及びリチウムイオンキャパシタ145との間に、ダイオード220を設けるには、ダイオード220の入力端子及び出力端子をそれぞれ配線146に電気的に接続すればよい。
【0131】
これにより、太陽電池200により発電された電気は、導電膜210、導電膜212及び配線146を介して、リチウムイオンキャパシタ145に蓄えられる。太陽電池200により発電され、リチウムイオンキャパシタ145に蓄えられた電気によって、他の電気機器を充電することができる。
【0132】
リチウムイオンキャパシタ145の外装部材140及び配線146、並びに太陽電池200の導電膜212及び光電変換層211との間には、透光性を有する接着剤209が充填されている。透光性を有する接着剤209により、リチウムイオンキャパシタ145及び太陽電池200は接着される。
【0133】
以上のようにして、リチウムイオンキャパシタ145及び太陽電池200を重畳させた充電装置340を得ることができる。太陽電池200及びリチウムイオンキャパシタ145が光を透過する領域を有しているので、充電装置340も光を透過する領域を有する。このようなリチウムイオンキャパシタ145及び太陽電池200を重畳させることにより、リチウムイオンキャパシタ145及び太陽電池200の占める面積の増大を抑制することが可能である。
【0134】
<充電装置の応用例>
図4(A)は電気自動車301の斜視図である。図4(A)に示す電気自動車301では、サイドウィンドウ302に光を透過する領域を有する充電装置320が設置されている。図4(A)に示す充電装置320として、上述の充電装置300、充電装置310、充電装置330、又は充電装置340を用いることができる。
【0135】
図4(B)は電気自動車301の上面図である。図4(B)に示す電気自動車301では、ルーフ303に光を透過する領域を有する充電装置320が設置されている。図4(B)に示す充電装置320として、上述の充電装置300、充電装置310、充電装置330、又は充電装置340を用いることができる。
【0136】
図4(A)及び図4(B)に示されるように、光を透過する領域を有する充電装置320は、電気自動車301のサイドウィンドウ302又はルーフ303、或いはその両方に設置可能である。
【0137】
なお図4(A)及び図4(B)に示すように、表面が曲面形状を有するサイドウィンドウ302やルーフ303に、本実施の形態の充電装置320を設ける場合は、蓄電装置(電気二重層キャパシタ又はリチウムイオンキャパシタ)及び太陽電池の基板として、透光性及び可撓性を有する基板を用いる。
【0138】
充電装置320で発電及び蓄電された電気は、電気自動車301の動力、或いはライトの電源等に用いることができる。
【0139】
図5に、光を透過する領域を有する充電装置320を、自動ドアの扉に設置した例を示す。
【0140】
図5は自動ドア304の正面図である。図5の自動ドア304では、扉305に光を透過する領域を有する充電装置320が設置されている。図5に示す充電装置320として、上述の充電装置300、充電装置310、充電装置330、又は充電装置340を用いることができる。
【0141】
充電装置320で発電及び蓄電された電気は、自動ドア304の動力等に用いることができる。
【0142】
図6に、光を透過する領域を有する充電装置320を、ビルの窓に設置した例を示す。
【0143】
図6はビル306の斜視図である。図6に示すビル306では、窓307に光を透過する領域を有する充電装置320が設置されている。図6に示す充電装置320として、上述の充電装置300、充電装置310、充電装置330、又は充電装置340を用いることができる。
【0144】
充電装置320で発電及び蓄電された電気は、ビル306の内部に設けられた様々な装置の動力、或いはビル306の内部や外部に設置された照明の電源等に用いることができる。
【0145】
また本実施の形態により、透光性を有する太陽電池及び電気二重層キャパシタを重畳させた充電装置、及び太陽電池及びリチウムイオンキャパシタを重畳させた充電装置を提供することができる。
【0146】
透光性を有する太陽電池及び電気二重層キャパシタを重畳させることにより、太陽電池及び電気二重層キャパシタを有する充電装置の占める面積の増大を抑制することが可能である。又は、透光性を有する太陽電池及びリチウムイオンキャパシタを重畳させることにより、太陽電池及びリチウムイオンキャパシタを有する充電装置の占める面積の増大を抑制することが可能である。
【符号の説明】
【0147】
101 基板
102 基板
103 集電体
104 活物質層
105 電気二重層キャパシタ
106 配線
108 封止材
109 電解質
110 外装部材
113 集電体
114 活物質層
115 電気二重層キャパシタ
116 配線
118 封止材
119 電解質
120 外装部材
130 外装部材
131 正極集電体
132 正極活物質層
133 負極集電体
134 負極活物質層
135 リチウムイオンキャパシタ
136 配線
138 封止材
139 電解質
140 外装部材
141 正極集電体
142 正極活物質層
143 負極集電体
144 負極活物質層
145 リチウムイオンキャパシタ
146 配線
148 封止材
149 電解質
200 太陽電池
201 基板
209 接着剤
210 導電膜
211 光電変換層
212 導電膜
213 p型半導体層
214 真性半導体層
215 n型半導体層
220 ダイオード
300 充電装置
301 電気自動車
302 サイドウィンドウ
303 ルーフ
304 自動ドア
305 扉
306 ビル
307 窓
310 充電装置
320 充電装置
330 充電装置
340 充電装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向し、透光性を有する第1の基板及び第2の基板と、
前記第1の基板及び第2の基板との間に直立するように設けられ、前記第1の基板及び第2の基板に挟持される一対の集電体と、
前記一対の集電体が対向する面のそれぞれに設けられた活物質層と、
前記対向する第1の基板及び第2の基板との間の領域のうち、前記対向する活物質層との間の領域に設けられた電解質と、
を有することを特徴とする電気二重層キャパシタ。
【請求項2】
互いに対向し、透光性を有する第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板及び第2の基板との間に直立するように設けられ、前記第1の基板及び第2の基板に挟持される一対の集電体と、前記一対の集電体が対向する面のそれぞれに設けられた活物質層と、前記対向する第1の基板及び第2の基板との間の領域のうち、前記対向する活物質層との間の領域に設けられた電解質と、前記一対の集電体のそれぞれと電気的に接続された配線を有する電気二重層キャパシタと、
透光性を有する第3の基板上に、透光性を有する第1の導電膜、前記第1の導電膜に接して設けられた光電変換層、前記光電変換層に接して設けられ、透光性を有する第2の導電膜を有する太陽電池と、
を有し、
前記電気二重層キャパシタ及び前記太陽電池は、前記一対の集電体のそれぞれと電気的に接続された配線、前記第1の導電膜、及び前記第2の導電膜を介して電気的に接続されていることを特徴とする充電装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記充電装置は、直列に接続された、複数の前記電気二重層キャパシタを有していることを特徴とする充電装置。
【請求項4】
請求項2において、
前記充電装置には、並列接続された、複数の前記電気二重層キャパシタを有していることを特徴とする充電装置。
【請求項5】
互いに対向し、透光性を有する第1の基板及び第2の基板と、
前記第1の基板及び第2の基板との間に直立するように設けられ、前記第1の基板及び第2の基板に挟持される正極集電体及び正極活物質層を含む正極、並びに、負極集電体及び負極活物質層を含む負極と、
前記対向する第1の基板及び第2の基板の間の領域のうち、前記正極活物質層及び前記負極活物質層との間の領域に設けられた電解質と、
を有することを特徴とするリチウムイオンキャパシタ。
【請求項6】
互いに対向し、透光性を有する第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板及び第2の基板との間に直立するように設けられ、前記第1の基板及び第2の基板に挟持される正極集電体及び正極活物質層を含む正極、並びに、負極集電体及び負極活物質層を含む負極と、前記対向する第1の基板及び第2の基板の間の領域のうち、前記正極活物質層及び前記負極活物質層との間の領域に設けられた電解質と、前記正極集電体及び前記負極集電体のそれぞれと電気的に接続された配線とを有することを特徴とするリチウムイオンキャパシタと、
透光性を有する第3の基板上に、透光性を有する第1の導電膜、前記第1の導電膜に接して設けられた光電変換層、前記光電変換層に接して設けられ、透光性を有する第2の導電膜を有する太陽電池と、
を有し、
前記リチウムイオンキャパシタ及び前記太陽電池は、前記正極集電体及び前記負極集電体のそれぞれと電気的に接続された配線、前記第1の導電膜、及び前記第2の導電膜を介して電気的に接続されていることを特徴とする充電装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記充電装置は、直列に接続された、複数の前記リチウムイオンキャパシタを有していることを特徴とする充電装置。
【請求項8】
請求項6において、
前記充電装置には、並列接続された、複数の前記リチウムイオンキャパシタを有していることを特徴とする充電装置。
【請求項9】
請求項2乃至請求項4、及び請求項6乃至請求項8のいずれか一項において、
前記光電変換層は、非晶質半導体層、多結晶半導体層、微結晶半導体層のいずれかであることを特徴とする充電装置。
【請求項10】
請求項2乃至請求項4、及び請求項6乃至請求項9のいずれか一項において、
前記光電変換層は、p型半導体層、真性半導体層、及びn型半導体層を有することを特徴とする充電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−124471(P2012−124471A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245243(P2011−245243)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】