説明

電気二重層キャパシタ

【課題】簡単な構成でありながらも、放熱性が良く、且つ耐振動性及び耐衝撃性を確保することができ、厳しい周辺環境での耐用性を向上させることができる電気二重層キャパシタを提供する。
【解決手段】キャパシタセル10と、キャパシタセル10を複数並設し、並設した複数のキャパシタセル10・・の両側に配設される一対の端板3、3と、この端板3、3及び複数のキャパシタセル10・・を収納する金属ケース6と、金属ケース6内で端板3、3、複数のキャパシタセル10・・及びリード端子12・・を覆うように充填される絶縁樹脂7とを具備し、一方端部が絶縁樹脂7内で端板3に配設され、他方端部が絶縁樹脂7から外方に突出する外部接続用端子5を設け、端板3に隣接するキャパシタセル10のリード端子12を外部接続用端子5の一方端部と接続し、端板3に固定するように構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、セパレータを介在した正電極と負電極とを電解液とともに外装ケースに収納したキャパシタセルを有する電気二重層キャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、大容量で高エネルギの蓄電器として、電力用途等に電気二重層キャパシタが使用されている。電気二重層キャパシタは、セパレータを介在した正電極と負電極とを電解液とともに外装ケース(例えばアルミラミネートケース等)に収納したキャパシタセルを備えるものが多い。キャパシタセルは、通常、外装ケースの封止部分から正極端子と負極端子とを引き出した構成とされている。また、キャパシタセル単体は、出力電圧が数V程度と低いため、所望の出力性能を得るために、複数のキャパシタセルの端子同士を直列接続、並列接続または直列接続と並列接続とが混在する直並列接続してなるキャパシタモジュールとして用いられるのが一般的である(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3848190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電気二重層キャパシタは、大容量の急速充電が可能なことから、電気車等の回生エネルギの蓄電用として、また瞬時に放電が可能なことから電源の補償用として等、様々な用途で使用されており、より厳しい周囲環境、例えば高い周囲温度、激しい振動や衝撃が加わる環境での耐用が求められている。
【0005】
そこで、従来、キャパシタセルの熱による劣化を防止するため、キャパシタセルを複数並設してキャパシタケースに収納する際に、キャパシタセル間に放熱板を介在させたり、冷媒用の媒体(液体又は気体)を通す熱交換器を配設することがあった。ところが、キャパシタケース内に放熱用の部品を配置するため、キャパシタモジュールが大型化してしまい、それに伴う機械的強度の低下や実装スペース及び重量の増加が避けられず、また、モジュールケースを介してキャパシタセルに加わる振動や衝撃を抑制することが容易でなく、キャパシタセルの耐久性を改善することが困難であった。
【0006】
また、特許文献1に示すように、各キャパシタセルの外装ケースの外周に伝熱枠を設け、キャパシタセルの放熱効果とセルの支持強度を確保する方法もあるが、各セル毎に伝熱枠を取り付ける必要があるため、モジュールの組立作業が煩雑なものとなっていたとともに、キャパシタセルの外装ケースが支持されるだけで、キャパシタセルのリード端子に対して対策が施されていないことから、リード端子同士の接続部や、リード端子と外部接続用端子との接続部の耐振動性、耐衝撃性を確保できていなかった。
【0007】
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、簡単な構成でありながらも、放熱性が良く、且つ耐振動性及び耐衝撃性を確保することができ、厳しい周辺環境での耐用性を向上させることができる電気二重層キャパシタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の電気二重層キャパシタ1は、セパレータを介在した正電極と負電極とを外装ケース11に収納し電解液を充填するとともに、正電極及び負電極にそれぞれ接続されたリード端子12、12を外装ケース11の外方に引き出してなるキャパシタセル10と、上記キャパシタセル10を複数並設し、並設した複数のキャパシタセル10・・の両側に配設される一対の端板3、3と、この端板3、3及び複数のキャパシタセル10・・を収納する金属ケース6と、上記金属ケース6内で上記端板3、3、上記複数のキャパシタセル10・・及び上記リード端子12・・を覆うように充填される絶縁樹脂7とを具備し、一方端部が上記絶縁樹脂7内で上記端板3に配設され、他方端部が上記絶縁樹脂7から外方に突出する外部接続用端子5を設け、上記端板3に隣接するキャパシタセル10のリード端子12を上記外部接続用端子5の一方端部と接続し、上記端板3に固定するように構成したことを特徴としている。
【0009】
また、上記外装ケース11は、上記キャパシタセル10の内部で発生した気体を外部に放出する放出弁13を有し、上記絶縁樹脂7は、上記放出弁13と外部とを連通させる放出路8を形成するようにして上記金属ケース6内に充填されている。
【0010】
さらに、上記放出路8を、上記放出弁13に対向して設けた筒体20によって構成している。
【0011】
さらにまた、上記金属ケース6の開口部6a側で、上記絶縁樹脂7の上部に上記各キャパシタセル10・・の電圧を制御する制御基板21を配設している。
【0012】
また、上記金属ケース6の内側に当接するスペーサ9を設けている。
【発明の効果】
【0013】
この発明の電気二重層キャパシタによれば、金属ケース内に収納されたキャパシタセルと端板と外部接続用端子の一方端部とが絶縁樹脂によって覆われる、すなわち、絶縁樹脂によって金属ケース内に収納された各部材が支持された状態とされるため、外部からの振動や衝撃が加わった際に、キャパシタセル、端板、外部接続用端子、絶縁樹脂、金属ケースが略同じ挙動となる、すなわち、互いに相対的な移動が殆ど拘束された状態となり、部材同士の衝突を防止することができる。また、リード端子同士の接続部や、リード端子と外部接続用端子との接続部においても、絶縁樹脂によって覆われているため、他の部材と略同じ挙動となり、振動や衝撃による破損を防止することができる。このように、絶縁樹脂を充填するだけの簡単な構成でありながらも、耐振動性や耐衝撃性を確保することができる。また、キャパシタセルから発せられる熱は、絶縁樹脂によって絶縁樹脂表面や金属ケースに伝達され、外部へと放熱されるため、放熱性も良好となる。
【0014】
また、放出弁を設けるとともに、外部と放出弁とを連通する放出路を形成するようにして絶縁樹脂を充填していることで、内圧上昇によるキャパシタセルの破損を防止しながらも、絶縁樹脂によって保護することができ、耐振動性や耐衝撃性を確保することができる。
【0015】
さらに、筒体によって放出路を形成することにより、絶縁樹脂の充填作業が容易になる。
【0016】
さらにまた、制御基板を絶縁樹脂の上部に配設しているため、キャパシタセル等の部材と制御基板とが略同じ挙動となり、キャパシタセルと制御基板とを接続する配線等に振動や衝撃が加わり難くなって、耐振動性や耐衝撃性を確保することができる。
【0017】
また、金属ケースの内側に当接するスペーサを設けているため、金属ケースとキャパシタセル等の部材との間に絶縁樹脂層が確実に形成されることとなり、絶縁樹脂による耐振動性や耐衝撃性、放熱性を保障することができる。また、キャパシタセルの金属ケース内での位置合わせが簡単になるため、組立作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る電気二重層キャパシタのキャパシタセルを示す斜視図である。
【図2】キャパシタモジュールと金属ケースとを示す斜視図である。
【図3】電気二重層キャパシタを示す斜視図である。
【図4】図3の電気二重層キャパシタの平面図である。
【図5】図3の電気二重層キャパシタの断面図である。
【図6】異なる実施形態の電気二重層キャパシタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の電気二重層キャパシタの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明の電気二重層キャパシタ1は、図1に示すキャパシタセル10を所望の出力を得るために、複数直列接続することでなるキャパシタモジュール2を備えている。なお、キャパシタモジュール2は、複数のキャパシタセル10・・を直列接続してなるものに限らず、並列接続や直列接続と並列接続とを混在させた直並列接続することで形成されても良い。
【0020】
キャパシタセル10は、正電極と負電極とをセパレータを介して重ね合わせた状態で外装ケース11に収納するとともに、外装ケース11内に電解液を充填し、さらに外装ケース11外方に正電極及び負電極にそれぞれ接続されたリード端子12、12を引き出すことで構成されている。
【0021】
具体的には、正電極及び負電極は、例えばアルミニウム等の金属箔上に活性炭を直接塗布することで構成されており、例えば樹脂等の絶縁体からなるセパレータを介在させた状態で交互に複数枚積層され、正電極と負電極とセパレータとが一体に形成されている。また、正電極及び負電極には、電気機器との接続を行うための帯状のリード端子12、12の一方端部がそれぞれ接続され、リード端子12、12の他方端部が外装ケース11外方にそれぞれ引き出されている。
【0022】
外装ケース11は、例えばアルミニウムの金属箔をプラスチックフィルムで挟み込んで形成されたラミネートアルミ箔11aからなり、平板状の一方のラミネートアルミ箔11aと、略中央部に、正電極と負電極とセパレータとを収納可能な凹部(収納部)11bが形成された他方のラミネートアルミ箔11aとを対向させるとともに、収納部11bを囲む外周部同士を熱融着等によって接合することで、内部空間を密閉するように形成されている。なお、外装ケース11は、ラミネートアルミ箔11aに限らず、種々の材質のものを使用して形成されても良い。また、ラミネートアルミ箔11aは、熱融着に限らず、接着剤による接着等、種々の接合方法を用いても良い。また、双方のラミネートアルミ箔11a、11aに収納部11bを設けても良い。
【0023】
また、外装ケース11には、収納部11bの上方に、電解液が電気分解を起こす等して生じる分解ガス(例えば一酸化炭素や二酸化炭素等の気体)を外装ケース11の外方へと放出するガス放出弁13が設けられている。なお、ガス放出弁13としては、外装ケース11の内圧上昇を抑えるものであれば良く、公知の種々のものが使用可能である。
【0024】
図1のように形成されたキャパシタセル10は、図2に示すように、複数並設されるとともに、隣接するキャパシタセル10、10の正極側リード端子12と負極側リード端子12とがそれぞれ接続されることで、複数のキャパシタセル10・・が直列接続されてなるキャパシタモジュール2が形成される。
【0025】
また、キャパシタモジュール2の両側には、図2に示すように、一対の端板3、3が当接配置されるとともに、例えば金属製のバンド4、4がキャパシタモジュール2及び端板3、3に外嵌されることで、キャパシタモジュール2と一対の端板3、3とが一体に留め付けられている。なお、端板3は、キャパシタセル10よりも大とされた例えばエポキシ樹脂等の絶縁樹脂板からなるが、エポキシ樹脂等の絶縁樹脂に限られることなく、種々の材質のもので形成された板を使用可能である。また、バンド4は、図2において、上下に間隔を開けて2個取り付けているが、1個又は3個以上取り付けていても良い。
【0026】
また、端板3の上端部3aには、図2に示すように、外部接続用端子5の一方端部が当接されている。外部接続用端子5は、一方端部(下端側)にキャパシタセル10のリード端子12と接続するための平板状の接続片5aが形成されている。また、接続片5aには2個のネジ孔5b、5bが穿設されている。そして、接続片5aの下面と端板3の上端面3aとの間に、隣接するキャパシタセル10のリード端子12を挿通させた状態において、ネジ等を接続片5aのネジ孔5bから端板3に至るまで捩じ込むことによって、接続片5aと端板3の上端面3aとでリード端子12を挟持し、外部接続用端子5とリード端子12とを電気的に接続するとともに、リード端子12を端板3に固定している。また、外部接続用端子5の他方端部(上端側)は、端板3から上方に突出するように略立方体状に形成されており、その上面側には、外部装置や部品、バスバー等と接続するためのネジ孔5cが穿設されている。
【0027】
一体とされたキャパシタモジュール2と、一対の端板3、3と、バンド4、4と、外部接続用端子5、5とは、図2に示すように、上方に開口部6aを有する金属ケース6に収納されるとともに、金属ケース6内に絶縁樹脂7が充填されることで電気二重層キャパシタ1が形成される。
【0028】
具体的には、絶縁樹脂7は、例えばウレタン樹脂であって、図3乃至図5に示すように、キャパシタセル10・・のガス放出弁13・・の上部を除いて、すなわち、ガス放出弁13・・と外部とを連通するガス放出路8を形成するようにして、キャパシタセル10・・のリード端子12・・を含むキャパシタセル10・・全体と、一対の端板3、3と、バンド4、4と、外部接続用端子5、5の下端側とが絶縁樹脂面7a下に位置されるように充填される。従って、キャパシタセル10・・のリード端子12・・同士の接続部や、リード端子12と外部接続用端子5との接続部も絶縁樹脂7で覆われた状態となる。なお、ガス放出路8を形成する方法としては、絶縁樹脂7を充填する前に、ガス放出弁13を囲むようにして型枠を設けて、絶縁樹脂7が流れ込まないようにする方法が挙げられるが、他の方法でも良く適宜変更可能である。
【0029】
また、金属ケース6内に絶縁樹脂7を充填する以前に、金属ケース6の内側に当接するスペーサ9が設けられる。具体的には、スペーサ9は、例えばガラスエポキシ製の棒材であって、図5及び図6に示すように、端板3と金属ケース6との間に配設され、金属ケース6の内側と端板3との間に絶縁樹脂層を形成するための隙間を形成する。なお、スペーサ9は、金属ケース6の内側に予め固定しておいたり、端板3に予め固定しておいたり、また、端板3に一体に形成しておいたりしても良い。すなわち、金属ケース6とキャパシタセル10や端板3等の部材とを当接させず、金属ケース6と部材との間に一定の隙間を設け、耐振動性や耐衝撃性、放熱性を確保できる厚みの絶縁樹脂層が形成されるように設ければ良い。また、スペーサ9の形状は、棒状に限らず適宜変更可能である。さらに、その材質についても、ガラスエポキシ製であることに限らず、適宜変更可能である。
【0030】
このように構成された電気二重層キャパシタ1は、金属ケース6内に収納された複数のキャパシタセル10・・と、一対の端板3、3と、外部接続用端子5、5の下端部とが絶縁樹脂7によって覆われている、すなわち、絶縁樹脂7によって支持(固定)されているため、部材同士が異なる挙動を示し、衝突する等といったことを防止することができる。また、キャパシタセル10・・のリード端子12・・同士の接続部や、リード端子12と外部接続用端子5との接続部においても、絶縁樹脂7によって固定された状態となるため、振動や衝撃による破損を防止することができる。さらに、絶縁樹脂7によって固定された端板3に、外部接続用端子5が取り付けられるため、上端側が絶縁樹脂7から突出しているにもかかわらず、振動や衝撃による影響を抑えることができる。また、絶縁樹脂7が伝熱材として機能するとともに、金属ケース6であるため放熱性も良い。また、絶縁樹脂7として比較的柔軟なウレタン樹脂を使用しているため、キャパシタセル10の膨張収縮に追随できるとともに、80℃程度まで使用可能であるため、キャパシタセル10の発熱や外部からの熱に対しても対応することができる。また、弾性を有するため、振動や衝撃を吸収することができ、耐振動性や耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0031】
また、ガス放出路8を設けているため、ガスの放出を滞りなく行うことができる。また、スペーサ9を設けているため、金属ケース6とキャパシタセル10や端板3との間に、絶縁樹脂層を確実に形成することができ、耐振動性や耐衝撃性、放熱性を保障することができるとともに、キャパシタセル10や端板3の金属ケース6内での位置合わせが行い易くなるため、組立作業が容易となる。
【0032】
以上に、この発明の具体的な実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施例においては、絶縁樹脂7としてウレタン樹脂が用いられていたが、ウレタン樹脂に限らず、シリコン樹脂等他の樹脂やゴム等を使用しても良い。この場合、樹脂の特性によって放熱性の向上や衝撃吸収性能の向上を図ることができる。
【0033】
また、図6に示すように、絶縁樹脂7を充填する前に、一方側(下端側)がガス放出弁13に対向配置された状態において、他方側(上端側)が充填される絶縁樹脂面7aと同じ高さ、若しくはそれよりも上側に位置する筒体20を配設しておき、その後、絶縁樹脂7を充填することで、ガス放出路8を形成するようにしても良い。この場合、絶縁樹脂7の充填作業が簡素化される利点がある。なお、この筒体20は、樹脂硬化後、絶縁樹脂7から抜き取っても良い。
【0034】
また、図6に示すように、金属ケース6の開口部6a側で、且つ絶縁樹脂面7a上に、各キャパシタセル10・・の電圧を制御する制御基板21を配設しても良い。この場合、制御基板21は、例えば、制御基板21の脚部21aを絶縁樹脂7に埋設することで固定される。このように、絶縁樹脂7を介して制御基板21を固定することで、外部からの振動や衝撃が加わった場合でも、振動や衝撃が直接伝わらず、絶縁樹脂7を介して伝わり、他の部材と略同じ挙動となるため、制御基板21や制御基板21とキャパシタセル10とを接続する(図示しない)配線等の破損を抑制できるといった効果を奏する。なお、制御基板21を固定するものとしては、絶縁樹脂7に限らず、端板3等、絶縁樹脂7によって覆われた部材であれば良い。
【符号の説明】
【0035】
1・・電気二重層キャパシタ、3・・端板、5・・外部接続用端子、6・・金属ケース、7・・絶縁樹脂、7a・・絶縁樹脂面、8・・放出路、9・・スペーサ、10・・キャパシタセル、11・・外装ケース、12・・リード端子、13・・放出弁、20・・筒体、21・・制御基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セパレータを介在した正電極と負電極とを外装ケース(11)に収納し電解液を充填するとともに、正電極及び負電極にそれぞれ接続されたリード端子(12)(12)を外装ケース(11)の外方に引き出してなるキャパシタセル(10)と、上記キャパシタセル(10)を複数並設し、並設した複数のキャパシタセル(10・・)の両側に配設される一対の端板(3)(3)と、この端板(3)(3)及び複数のキャパシタセル(10・・)を収納する金属ケース(6)と、上記金属ケース(6)内で上記端板(3)(3)、上記複数のキャパシタセル(10・・)及び上記リード端子(12・・)を覆うように充填される絶縁樹脂(7)とを具備し、一方端部が上記絶縁樹脂(7)内で上記端板(3)に配設され、他方端部が上記絶縁樹脂(7)から外方に突出する外部接続用端子(5)を設け、上記端板(3)に隣接するキャパシタセル(10)のリード端子(12)を上記外部接続用端子(5)の一方端部と接続し、上記端板(3)に固定するように構成したことを特徴とする電気二重層キャパシタ。
【請求項2】
上記外装ケース(11)は、上記キャパシタセル(10)の内部で発生した気体を外部に放出する放出弁(13)を有し、上記絶縁樹脂(7)は、上記放出弁(13)と外部とを連通させる放出路(8)を形成するようにして上記金属ケース(6)内に充填されていることを特徴とする請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項3】
上記放出路(8)を、上記放出弁(13)に対向して設けた筒体(20)によって構成していることを特徴とする請求項2に記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項4】
上記金属ケース(6)の開口部(6a)側で、上記絶縁樹脂(7)の上部に上記各キャパシタセル(10・・)の電圧を制御する制御基板(21)を配設したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項5】
上記金属ケース(6)の内側に当接するスペーサ(9)を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電気二重層キャパシタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−104571(P2012−104571A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250124(P2010−250124)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(000000974)川崎重工業株式会社 (1,710)
【出願人】(390022460)株式会社指月電機製作所 (99)
【Fターム(参考)】