説明

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器

【課題】電気光学パネルと偏光板との界面から気泡を除去し易い電気光学装置を得る。
【解決手段】表示面14の表示領域85に画像を表示する電気光学パネル7と、電気光学パネル7の少なくとも表示面14側に貼付された偏光板51と、を有する電気光学装置であって、偏光板51には、偏光板51の厚さ方向に貫通する複数の貫通孔18が形成されていることを特徴とする電気光学装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯型のパーソナルコンピュータ等の電子機器の表示部には、電気光学パネルとしての液晶パネルを用いた、電気光学装置としての液晶装置が広く用いられている。液晶パネルとは、各々が表面に配向膜を備える一対の基板間に液晶層を挟持し、双方の基板、あるいは一方の基板に形成された一対の電極により上記液晶層に電圧を印加して、上記液晶層に含まれる液晶分子の配列方向を変化させることが可能なパネルである。かかる配列方向の変化は透過する光の偏光方向を変化させるのみであり、透過する光量を変化させるためには偏光板と組み合わせて用いる必要がある。したがって、一般の液晶装置は、液晶パネルに偏光板を備えている。また、液晶装置以外の電気光学装置においても、反射防止等を目的とする偏光板を表示面側に備えたものが多い。
【0003】
【特許文献1】特開2005−140836号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる偏光板は、液晶パネルとは別途形成された偏光フィルム及び保護フィルム等の積層体を、液晶パネルに貼付する形で配置されることが一般的である。このような貼付する工程では、上記液晶パネルと上記偏光板との界面に大気が残留して気泡となることがある。かかる気泡は、表示品質を低下させ得るが、除去が容易ではないという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]
表示領域に画像を表示する電気光学パネルと、上記電気光学パネルの少なくとも一方の面側に貼付された偏光板と、を有する電気光学装置であって、上記偏光板には、該偏光板を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする電気光学装置。
【0007】
このような構成であれば、上記偏光板を上記電気光学パネルに貼付する際に、上記電気光学パネルと上記偏光板との界面に気泡が残留することを抑制できる。したがって、かかる気泡の残留による表示品質の低下を抑制できる。
なお、上述の「貫通する」とは、上記偏光板の上記電気光学パネルに対向していない側の表面から上記偏光板と上記電気光学パネルとの界面にまで達するということである。また、上記気泡は上記偏光板と上記電気光学パネルとの界面に存在するため、極薄い層状である。
【0008】
[適用例2]
上述の電気光学装置であって、上記表示領域は、各々が光を射出する複数の画素領域と、隣り合う上記画素領域間を区画する遮光領域と、からなり、上記貫通孔は、上記表示領域内においては、上記偏光板が上記遮光領域と平面視で重なる領域にのみ形成されていることを特徴とする電気光学装置。
【0009】
このような構成であれば、上記貫通孔が、上記画素領域内における上記偏光板の機能に影響を与えることを回避できるため、表示品質を損ねることなく上記気泡の残留を抑制できる。なお上述の画素領域は、明度、彩度、及び色相を制御可能な最小単位であり、該画素領域内では略均一な光が射出される。複数の画素領域から夫々異なる光が射出されることにより、上記表示領域に画像が表示される。また、上記偏光板を貼り付ける面が上記表示領域と該表示領域を囲む周辺領域とからなる場合、該周辺領域にも上記貫通孔が形成されていてもよい。
【0010】
[適用例3]
上述の電気光学装置であって、上記電気光学パネルは液晶パネルであることを特徴とする電気光学装置。
【0011】
このような構成であれば、液晶パネルを用いる電気光学装置における表示品質の低下を抑制できる。
【0012】
[適用例4]
上述の電気光学装置であって、上記液晶パネルは、透過型、半透過反射型、反射型のうちのいずれかであることを特徴とする電気光学装置。
【0013】
上述の三種類の液晶パネルは、少なくとも表示面側には偏光板を備えているので、このような構成により表示品質の低下を抑制できる。
【0014】
[適用例5]
上述の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
【0015】
このような構成によれば、表示品質の向上した電子機器を得ることができる。
【0016】
[適用例6]
表示領域に画像を表示する電気光学パネルと、上記電気光学パネルの少なくとも一方の面側に貼付された偏光板と、を有する電気光学装置の製造方法であって、上記偏光板に、該偏光板を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔を形成する第1の工程と、上記偏光板を上記電気光学パネルに貼付する第2の工程と、上記偏光板を押圧する第3の工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【0017】
このような製造方法によれば、上記貫通孔から上記偏光板と上記電気光学パネルとの界面から容易に気泡を除去できる。したがって、表示品質の向上した電気光学装置を得ることができる。
【0018】
[適用例7]
上述の電気光学装置の製造方法であって、上記表示領域は、各々が光を射出する複数の画素領域と、隣り合う上記画素領域間を区画する遮光領域と、からなり、上記第1の工程は、上記偏光板の、将来的に上記画素領域と平面視で重なる領域を除く領域に形成する工程であることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【0019】
このような製造方法によれば、上記画素領域における上記偏光板の機能に影響を与えることなく、上記偏光板と上記電気光学パネルとの界面から容易に気泡を除去できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明を具体化した電気光学装置としての液晶装置の実施形態について述べる。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、該各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜に異ならせてある。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の液晶装置の構成を模式的に示す図である。(a)は斜視図、(b)は(a)中のA−A’線における断面図である。図示するように、本実施形態の液晶装置は液晶パネル7と該液晶パネルの両面に貼付された第1の偏光板51及び第2の偏光板52、そしてバックライトユニット90からなる。本実施形態の液晶装置は透過型の液晶装置であり、バックライトユニット90から入射した光を観察者側に透過させることによって表示面14に画像を表示する。液晶パネル7のバックライトユニット90が配置されていない側の面が表示面14である。表示面14は、表示領域85と該表示領域の周囲を囲む周縁部86とからなる。そして、表示領域85には、後述するように画素領域が規則的に形成されている。
【0022】
液晶パネル7は、シール材19により貼り合わされた素子基板10と対向基板11、及び、シール材19と素子基板10と対向基板11とで形成される空間に充填された液晶層12等からなる。素子基板10上の表示領域85と平面視で重なる領域には、上記の画素領域毎の(バックライトユニット90から入射した光)の透過量を制御するスイッチング素子としてのTFT40(図2参照)が形成されている。そして、周縁部86と平面視で重なる領域には、上述のTFT40を駆動する図示しない走査線駆動回路等が形成されている。走査線駆動回路等は、実装端子群88を介して外部から画像信号を伝達され、該信号に基づき画像を表示している。
なお、本実施形態の液晶装置では、上述のA−A’線の方向をX方向、表示面14の垂直な方向をZ方向、X方向及びZ方向の双方に垂直な方向をY方向としている。
【0023】
図2は、液晶パネル7の表示領域85内における一画素分の断面を、偏光板(第1の偏光板51と第2の偏光板52との総称)、及びバックライトユニット90等と共に模式的に示す図である。図示するように、液晶パネル7のバックライトユニット90と対向する側の面には第2の偏光板52が貼付され、表示面14側には第1の偏光板51が貼付されている。双方の偏光板の、後述するブラックマトリクス16と平面視で重なる領域の少なくとも一部に貫通孔18が形成されている。
【0024】
ここで「画素」とは、画素領域毎に形成されているTFT40及び図示しない保持容量等の構成要素を含めた概念である。「画素領域」とは、表示領域85を区画して形成された、色彩及び強度等が均一の光を射出可能な最小の領域であり、平面的な概念である。そして「画素領域」は、表示面14の反対側の面においても適用可能な概念である。本実施形態の液晶装置においては、素子基板10の裏面、すなわちバックライトユニット90と対向している面においても、平面視でカラーフィルタ15と重なる領域が画素領域と定義される。以下、画素の各構成要素について述べる。
【0025】
TFT40は、ゲート電極41と、ゲート絶縁膜42と、アモルファスシリコンからなる半導体層43と、ソース電極45と、ドレイン電極46と、からなる。ゲート絶縁膜42は酸化シリコンあるいは窒化シリコン等からなり、少なくとも表示領域85全域に形成されている。
【0026】
TFT40の上には、TFT40と画素電極21とを絶縁する層間絶縁膜23が形成されている。層間絶縁膜23は、酸化シリコンあるいは窒化シリコン等の透光性絶縁材料からなる。そして、該層間絶縁膜の一部を選択的にエッチングして、画素電極21とドレイン電極46とを接続するコンタクトホール25が形成されている。
【0027】
画素電極21は島状にパターニングされたITO(酸化インジウム・すず合金)層からなる。ITOは透明導電材料であり、バックライトユニット90から射出される光の透過と液晶層12への電圧の印加を両立できる。素子基板10の層間絶縁膜23の上層(つまり液晶層12側)には、画素電極21を覆うように第2の配向膜32が形成されている。また、対向基板11の液晶層12側の面には、カラーフィルタ15(若しくはブラックマトリクス16)、オーバーコート層34、対向電極22、第1の配向膜31が順に積層されている。第1の配向膜31及び第2の配向膜32は、ポリイミド等の高分子材料からなる薄膜に配向処理を施した膜であり、液晶層12に含まれる液晶分子の配向方向を揃えることができる。
【0028】
バックライトユニット90は、蛍光管93から射出される光を導光板91及び反射板92により上記双方の基板の面に対して均一に射出することができる。液晶装置は、液晶層12の配向状態を画素毎に変化させることにより、バックライトユニット90から射出される光の透過量を画素毎に変化させて画像を表示している。かかる透過量の変化は、TFT40のON状態及びOFF状態を切り替えて、画素電極21に印加する電圧を変化させることで行われている。
【0029】
対向電極22は、少なくとも表示領域85の全面に形成されたITOからなる薄膜であり、該表示領域において、液晶層12の対向基板側を同電位に保っている。したがって、TFT40を介して画素電極21に印加された電圧が、該画素電極が形成されている領域の液晶層に印加される電圧となる。
【0030】
カラーフィルタ15は、着色された樹脂等で形成された層である。上述したように、入射した光のうちの所定の範囲の波長の光を透過させ、それ以外の波長範囲の光を吸収することにより、バックライトユニット90が射出する白色光を有色光にしている。遮光領域としてのブラックマトリクス16は、黒色に着色され遮光性を付与された樹脂等からなり、表示領域85内に個々のカラーフィルタ15を囲むように格子状に形成されている。カラーフィルタ15が形成されている領域が画素領域であり、後述するようにカラーフィルタ15の色により、赤色画素領域8r(図3参照)等の種類に分かれている。各々の画素領域はブラックマトリクス16で区画されている。
【0031】
液晶装置における上述の透過量の変化は、以下のように行われる。第1の配向膜31の配向方向は、第1の偏光板51の透過軸の方向と平行であり、第2の配向膜32の配向方向は、第2の偏光板52の透過軸の方向と平行である。したがって、液晶層12に電圧が印加されていない状態において、液晶層12に含まれる液晶分子の長軸は、液晶層12内で90度ねじれた状態となる。
【0032】
TFT40がOFF状態、すなわち液晶層12に電圧が印加されていない状態においてバックライトユニット90から照射された光は、第2の偏光板52の透過軸の方向に偏光する直線偏光光として、第2の配向膜32を介して液晶層12に入射する。そして、液晶層12を透過する際に、偏光方向が90度ねじれて第1の偏光板51に入射する。上述したように、第1の偏光板51の透過軸の方向は第2の偏光板52の透過軸の方向と直交している。したがって、かかる光は第1の偏光板51を透過して、図示しない観察者に向けて射出される。
【0033】
一方、TFT40がON状態、すなわち液晶層12に電圧が印加されている状態において、液晶層12に含まれる液晶分子の長軸は素子基板10等に対して垂直方向を向いている。したがって、第2の偏光板52を透過した直線偏光光は偏光状態を維持したまま第1の偏光板51に入射する。上述したように第1の偏光板51の透過軸の方向は、第2の偏光板52の透過軸の方向と直交している。したがって、かかる光は第1の偏光板51内で吸収されて、外部すなわち観察者側に射出されることはない。
【0034】
このように、液晶装置では、画像を表示する光は必ず偏光板を透過している。したがって、偏光板自体は無欠陥であっても、偏光板を液晶パネル7に貼付する際に該偏光板と液晶パネル7との界面に気泡等が残留すると、バックライトユニット90から照射される光を正常に透過できず、表示品質を低下させることになる。本実施形態の液晶装置は、偏光板に上述の気泡を除去するための貫通孔18を開けることにより、表示品質の低下を抑制している。
【0035】
図3は、本実施形態の液晶装置の表示面14側を模式的に示す図である図3(a)は表示領域85内の、画素領域8の配置の態様を示す図であり、図3(b)は表示面14に貼付される第1の偏光板51に形成された貫通孔18の配置を示す図である。なお、本実施形態の液晶装置では、第1の偏光板51と第2の偏光板52とは平面視で略同一である。すなわち、第1の偏光板51と第2の偏光板52とは、略同一の位置に貫通孔18が形成されている。
【0036】
本実施形態の液晶装置の表示領域85には、赤色画素領域8r、緑色画素領域8g、青色画素領域8b、の三種類の画素領域8がマトリクス状に配置されている。上記各名称は射出する光の色相を示しており、カラーフィルタ15の色相の選択により定められている。Y方向には同一種類の画素領域8が一列に並び、X方向にはr、g、bの順に繰り返し配置されている。なお、画素領域8とは、上述の三種類の画素領域の総称である。そして、各々の画素領域8の間はブラックマトリクス16で区画されている。画素領域8の配置がマトリクス状であるため、ブラックマトリクス16の平面視形状は格子状となっている。なお、図3(a)では、4×12の計48の画素領域8を図示しているが、実際の画素領域8の個数は、縦横共に数百乃至数千個が配置されている。
なお、本実施形態の液晶装置における画素領域8の大きさは、X方向が略150μmでY方向が略450μmである。また、本実施形態の液晶装置におけるブラックマトリクス16の幅は、X方向が略10μmでY方向が略30μmである。
【0037】
図3(b)において、2点鎖線で示される方形の領域は第1の偏光板51を表示面14に貼付した場合に画素領域8と重なる領域である。したがって、該方形の領域を除く領域、すなわち該2点鎖線で形成される格子状の領域は、ブラックマトリクス16と重なる領域である。本実施形態の液晶装置が備える第1の偏光板51は、上述のブラックマトリクス16と重なる領域及び周縁部86と重なる領域に貫通孔18が形成されている。該貫通孔は、Y方向に隣り合う画素領域8間に一つの貫通孔18が位置するように規則的に形成されている。また、周縁部86にも貫通孔18が規則的に形成されている。貫通孔18の形成は、レーザー光等を用いてもよく、あるいは機械的な手法を用いることもできる。
【0038】
貫通孔18の形状は、ブラックマトリクス16と重なる領域内に余裕を持って収まることが好ましい。ブラックマトリクス16の幅が略30μmであるため、貫通孔18の短径は10μm以内が好ましい。また、長径については、偏光板の強度に影響しない程度にとどめることが好ましい。そして、本実施形態の液晶装置は、かかる貫通孔18により気泡除去工程で容易に気泡を除去できる。
【0039】
上述したように、偏光板は液晶パネル7とは別の部材であり、液晶パネル7が完成後に、表示面14及び裏面(光源と対向する面)に貼付される。そして、気泡除去工程で偏光板と液晶パネル7との界面に残留する気泡を除去する。ここで、従来の偏光板を用いる従来の液晶装置では、残留する気泡を基板(素子基板10あるいは対向基板11)の端部まで移動させないと除去できない。しかし、本実施形態の液晶装置は、気泡を略一画素分の距離を移動させれば、いずれかの貫通孔18に到達する。上述したように貫通孔18は偏光板を完全に貫通しているため、該貫通孔まで移動してきた気泡は、容易に液晶装置の外部に排出される。したがって、本実施形態の液晶装置によれば画素領域8に気泡が残留することが抑制される。
【0040】
ここで、偏光板は、液晶パネル7の双方の面の全面に貼付されているが、表示に要する光が透過する画素領域8を除く領域では必要な構成要素ではない。つまり、ブラックマトリクス16上及び周縁部86上には配置されていなくても表示品質には影響を及ぼさない構成要素である。したがって、貫通孔18を形成することは表示品質に影響を及ぼすものではなく、表示品質の向上という成果のみを得ることができる。
【0041】
なお、本実施形態の液晶装置は、画素領域8がマトリクス状に配置されているためブラックマトリクス16が格子状となり、貫通孔18の形成が容易である。しかし、画素領域8の配置はマトリクス状に限定されるものではなく、例えば千鳥状でもよい。また画素領域8の形状は完全な方形である必要はなく、TFT40等の形成領域が食い込んでいる形状でもよい。さらに、本実施形態の液晶装置は、平面視において液晶パネル7と偏光板とが同一の形状であるが、偏光板を表示領域85(図1参照)に限定して配置してもよい。
【0042】
続いて、他の(第2以降の)実施形態について説明する。第2の実施形態以降の実施形態の液晶装置は、貫通孔18の平面視形状等と画素領域8の配置を除き、第1の実施形態の液晶装置と同一の構成である。そこで、偏光板の一部の領域のみを用いて説明する。
【0043】
(第2の実施形態)
図4(a)に、第2の実施形態の液晶装置の偏光板の一部領域を示す。液晶装置の表示領域85内の、X方向に隣り合うように形成された一組の三原色の画素領域8、すなわち赤色画素領域8rと緑色画素領域8gと青色画素領域8bとに重なる部分の偏光板を示している。かかる三原色で一組となる画素領域8が、X方向及びY方向に繰り返し配列されて、表示領域85が形成されている。本実施形態の液晶装置の偏光板は、平面視形状が方形の貫通孔が形成されていることが特徴である。Y方向に隣り合う画素領域8の間に一つの貫通孔18が形成されている点は第1の実施形態の液晶装置の偏光板と同様である。
【0044】
本実施形態の液晶装置の偏光板に形成されている貫通孔18は、第1の実施形態の液晶装置に貼付された偏光板に形成された貫通孔18(以下、「第1の実施形態の貫通孔18」と称する。)の短径と等しい短辺、及び第1の実施形態の貫通孔18の長径と等しい長辺をもつ。したがって、偏光板の強度の低下は第1の実施形態における偏光板の強度と同レベルに抑制されている。一方で、貫通孔18の面積は広いので、気泡の除去効果を向上させることができる。
【0045】
(第3の実施形態)
図4(b)に、第3の実施形態の液晶装置の偏光板の一部領域を示す。上述の第2の実施形態の偏光板と同様に、液晶装置の表示領域85内の、X方向に隣り合うように形成された一組の三原色の画素領域8に重なる部分の偏光板を示している。
本実施形態の液晶装置の偏光板は、平面視形状が円形の貫通孔18が形成されていることが特徴である。また、個数についても、Y方向に隣り合う一組の画素領域8間に3つずつ形成されている点で、第1の実施形態の貫通孔18と相違している。第1の実施形態の貫通孔18と比べて個々の貫通孔18の面積が小さいので、偏光板の強度に与える影響は、形成個数の増加にかかわらずあまり増加していない。一方で、個数が増加しているため、基板と偏光板との界面を移動する気泡が該貫通孔に到達し易くなり、気泡除去効果を向上できる。
【0046】
(第4の実施形態)
図4(c)に、第4の実施形態の液晶装置の偏光板の一部領域を示す。上述の第2の実施形態の偏光板と同様に、液晶装置の表示領域85内の、X方向に隣り合うように形成された一組の三原色の画素領域8に重なる部分の偏光板を示している。
本実施形態の液晶装置の偏光板は、貫通孔18がY方向に隣り合う一組の緑色画素領域8g間にのみ形成されている点で、第1の実施形態の貫通孔18と相違している。すなわち、3つの画素領域8につき1つの貫通孔18が形成されおり、該貫通孔の形成密度が第1の実施形態の偏光板における該形成密度の三分の一となっている。第1の実施形態の偏光板と比べて気泡除去効果は低いが、該偏光板の強度の低下は最小限に抑えられており、偏光板を貼付する際に気泡があまり発生しないと予想されるような場合に適している。
【0047】
(第5の実施形態)
図4(d)に、第5の実施形態の液晶装置の偏光板の一部領域を示す。上述の第2の実施形態の偏光板と同様に、液晶装置の表示領域85内の、X方向に隣り合うように形成された一組の三原色の画素領域8に重なる部分の偏光板を示している。
本実施形態の液晶装置は、X方向に隣り合う画素領域8間の距離が、Y方向に隣り合う画素領域8間の距離よりも広くなっている。そして、本実施形態の液晶装置の偏光板は、貫通孔18が、X方向に隣り合う一組の画素領域8間に2つずつ形成されている。つまり、1つの画素領域8につき2つの貫通孔18が形成されおり、該貫通孔の形成密度が第1の実施形態の偏光板における該形成密度の2倍となっている。Y方向に長い画素領域8の形状に合わせてX方向に隣り合う画素領域8間に貫通孔18を形成したため、気泡除去工程における気泡が貫通孔に達するまでの平均距離が短縮されている。したがって、気泡除去効果を向上できる。
【0048】
(第6の実施形態)
図4(e)に、第6の実施形態の液晶装置の偏光板の一部領域を示す。本実施形態の液晶装置は、シアン色光を射出するシアン色画素領域8cが形成されている点で上述の第1〜5の実施形態の液晶装置と異なっている。上述の三原色にシアンを加えた四色で一組となる画素領域8が、X方向及びY方向に繰り返し配列されて、表示領域85が形成されている。上述の三原色に別途一色を加えたことにより、表示できる色相の範囲が拡大されている。偏光板の、Y方向に隣り合う画素領域8の間に一つの貫通孔18が形成されている点は、第1の実施形態の液晶装置の偏光板と同様であり、基板(素子基板10あるいは対向基板11)と偏光板との界面に気泡が残留することを抑制できる。
【0049】
(第7の実施形態)
次に、第7の実施形態として、本発明を具体化した液晶装置の製造方法の実施形態について、液晶パネル7(図1等参照)の対向基板11に第1の偏光板51を貼付する工程を例に説明する。図6は、かかる工程を示す工程断面図である。なお、素子基板10に第2の偏光板52を貼付する工程も同様に行われる。
【0050】
まず、図6(a)に示すように、貫通孔18が形成される前の第1の偏光板51を、平板状に展開する。第1の偏光板51は、PVA(ポリビニールアルコール)等を一定の方向に延伸した偏光フィルムをTAC(トリアセチルセルロース)等の保護膜で挟持して得られる積層体の一方の面に、アクリル等からなる粘着層を付与して形成されている。そして、該粘着層は離型フィルム54で覆われている。かかる状態でロールされている第1の偏光板51を、貫通孔18を形成すべく展開する。
【0051】
次に、図6(b)に示すように、第1の工程として、第1の偏光板51に貫通孔18を形成する。上述したように、貫通孔18は、第1の偏光板51の、将来的にブラックマトリクス16と重なる領域に形成する。貫通孔18はレーザー光を用いて形成することが好ましい。また、微細な針を用いて機械的に形成することもできる。
なお、本図において貫通孔18は離型フィルム54をも貫通するように図示しているが、第1の偏光板51が完全に貫通されていればよく、離型フィルム54に貫通孔18を形成することは必須ではない。
【0052】
次に、図6(c)に示すように、第2の工程として、第1の偏光板51から離型フィルム54を取り除いた後、第1の偏光板51を対向基板11上に貼付する。該貼付工程では位置合わせを厳密に行い、貫通孔18を対向基板11に形成されているブラックマトリクス16上に位置させる必要がある。例えば、ブラックマトリクス16のY方向の幅が略30μmであるときは、±10μm以内の精度で合せることが好ましい。なお、この時点では、第1の偏光板51と対向基板11との界面には局所的に気泡102が発生している。
【0053】
最後に、図6(d)に示すように、第3の工程として第1の偏光板51上に押圧ローラ100を移動させる。気泡102が第1の偏光板51と対向基板11との界面を移動して貫通孔18に達し、該貫通孔から外部ヘ放出される。その結果、上述の界面に気泡を含まない液晶装置が形成される。
【0054】
上述した各実施形態では、電気光学装置として透過型の液晶装置を例に説明した。しかし本発明を具体化した電気光学装置は、透過型以外の液晶装置でもよく、また、液晶装置に限定されるものではない。図5(a)〜(c)に、変形例にかかる電気光学装置を示す。
【0055】
(変形例1)
図5(a)に変形例1にかかる液晶装置の略1画素分の模式断面図を示す。光源を備えず、外光を利用する反射型の液晶装置である。かかる外光の反射量を画素毎に制御して、画像を表示している。上述の各実施形態の透過型液晶装置とは、偏光板及び光源の有無の点を除くと、ほぼ共通している。そこで、共通する構成要素には同一の符号を付与して、説明の記載は省略する。
【0056】
本変形例の液晶装置は、素子基板10側が表示面14となっている。そして、素子基板10の、液晶層12と対向している側の反対側の面には、偏光フィルムと位相差フィルムとの積層体を含む偏光板50が貼付されている。一方、対向基板11の裏面(液晶層12と対向している側の反対側の面)にはアルミニウム等の反射性を有する材料からなる反射層55が配置されている。カラーフィルタ15及びブラックマトリクス16は、対向基板11の、液晶層12と対向している側の面に形成されている。
【0057】
第1の実施形態の液晶装置と同様に、本変形例の偏光板50には、ブラックマトリクス16と平面視で重なる領域の一部に貫通孔18が形成されている。したがって、偏光板50の貼付時に発生し得る気泡を、貼付後の除去工程で容易に除去でき、画素領域8(図3等参照)に気泡が残留することを抑制でき、表示品質を向上できる。
【0058】
なお、本変形例の液晶装置の反射表示は以下のように行われる。まず、画素電極21と対向電極22との間に電圧が印加されていない状態においては、液晶層12に含まれる液晶分子はランダムな配向状態となり、かかる液晶層12中を透過した外光は(偏光板50により付与された)偏光状態が解消される。したがって、かかる状態の画素領域8に入射した外光は、反射層55により反射され、表示面14から射出される。したがって、明状態(明表示)となる。
【0059】
一方、上記双方の(一対の)電極間に電圧が印加されている場合、液晶層12に含まれる液晶分子は上記双方の電極に対して垂直な状態となる。したがって、液晶層12を透過する光の偏光状態は、そのまま維持される。外光は反射層55で反射されるため、偏光板50に含まれる1/4波長板を2回透過することになり偏光方向が90度回転する。反射後の外光は、偏光板50に含まれる偏光フィルムにより吸収されて、暗状態(暗表示)となる。
【0060】
(変形例2)
図5(b)に変形例2にかかる液晶装置の略1画素分の模式断面図を示す。本変形例の液晶装置は、明所では反射表示を行い、暗所では透過表示を行う半透過反射型の液晶装置である。したがって、画素領域8は(図3等参照)は、透過表示領域81と反射表示領域82とからなる。反射表示領域82には、対向基板11とカラーフィルタ15との間に、反射偏光層56が形成されている。
【0061】
なお、素子基板10側が表示面14となっている点、及びカラーフィルタ15及びブラックマトリクス16は、対向基板11の液晶層12と対向している側の面に形成されている点は、変形例1の液晶装置と共通している。また、透過表示時に用いられる光源としてのバックライトユニット90が、表示面14の反対側に配置されている点は、第1の実施形態の液晶装置と共通している。そして、素子基板10の、表示面14側には第1の偏光板51が貼付され、対向基板11の、バックライトユニット90側には第2の偏光板52が貼付されている。
【0062】
反射偏光層56は、微細なスリット構造を具備したアルミニウム等の反射性を有する材料からなる。そして、該スリットの延伸方向に平行な偏光成分は反射し、平行な成分は透過する性質を有する。上記延伸方向が反射軸で、該反射軸と直交する方向が透過軸である。上記透過軸は第1の偏光板51の偏光方向と一致している。
【0063】
第1の実施形態の液晶装置と同様に、本変形例の偏光板(第1の偏光板51及び第2の偏光板52)には、ブラックマトリクス16と平面視で重なる領域の一部に貫通孔18が形成されている。そして、かかる貫通孔18により、偏光板の貼付時に発生し得る気泡を、貼付後の除去工程で容易に除去できる。したがって、画素領域8(図3等参照)に気泡が残留することを抑制でき、表示品質を向上できる。
【0064】
なお、本変形例の液晶装置の反射表示は、以下のように行われる。表示面14側から入射した外光は第1の偏光板51の偏光方向に平行な直線偏光光として液晶層12に入射する。このとき、画素電極21と対向電極22との間に電圧が印加されていれば、上記の直線偏光光は液晶層12の働きにより90度回転して(ねじれた状態で)、反射偏光層56に入射する。上述したように反射偏光層56の透過軸は第1の偏光板51の偏光方向と一致しているため、上記の90度回転した光は、偏光方向を維持したまま反射される。そして、再度液晶層12を透過することで再度90度回転して、第1の偏光板51の偏光方向に平行な直線偏光光として第1の偏光板51に入射する。そして表示面14から射出される。したがって、明表示となる。
【0065】
一方、画素電極21と対向電極22との間に電圧が印加されていない場合、第1の偏光板51から液晶層12に入射した光は、偏光方向を維持したまま反射偏光層56に入射する。上述したように、反射偏光層56の透過軸は第1の偏光板51の偏光方向と同一であるため、上述の入射してきた光は反射偏光層56を透過して第1の偏光板51の偏光方向と直交する偏光軸を有する第2の偏光板52に吸収される。したがって、暗表示となる。
なお、透過表示時の、バックライトユニット90から照射される光の透過量の変化は第1の実施形態の液晶装置と同様に行われる。
【0066】
(変形例3)
図5(c)に変形例3として、本発明を具体化した、電気光学装置としての有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置の略1画素分の模式断面図を示す。なお、有機EL装置は自発光型の表示装置であるため、光源は備えていない。
【0067】
本変形例の有機EL装置は、素子基板10上に、各画素毎にスイッチング素子としてのTFT40と、該TFTと電気的に接続された画素電極21を備えている。各画素電極21は周縁部に形成された絶縁材料からなる隔壁58で区画され、該区画内には、有機EL層を含み白色光を発光する発光機能層57が形成されている。そして隔壁58及び発光機能層57の上には少なくとも表示領域85(図1参照)の全域に対向電極22が形成されている。画素電極21に電圧が印加されて、上記一対の電極間に挟持された発光機能層57に電流が流れると、該発光機能層に含まれる有機EL層が発光する。
【0068】
本変形例の有機EL装置はトップエミッション型であり、発光機能層57内で生じた光は対向電極22の側に射出される。そのため、対向電極22は略10nmの薄い金属材料で形成され、導電性と透光性を有している。そして、素子基板10は、接着層59を介して対向基板11と貼り合わされている。
【0069】
対向基板11の素子基板10と対向する側の面における発光機能層57と対向する領域にはカラーフィルタ15が形成され、隔壁58と対向する領域にはブラックマトリクス16が形成されている。発光機能層57内で生じた白色光はカラーフィルタ15を透過することにより赤色光等の有色光となって表示面14から射出される。そして、対向基板11の表示面14の側には円偏光板53が貼付されている。
【0070】
本変形例にかかる有機EL装置が備える上述の円偏光板53は、反射防止膜として機能している。上述したように、本変形例の有機EL装置が備える対向電極22は透光性を有する。一方で、画素電極21は、発光機能層57内で生じた光を表示面14側に反射する為に対向電極22よりも厚い層厚を有している。そのため、表示面14に照射された外光は画素電極21で反射されて観察者側に射出されて、明所での表示品質を低下させ得る。
【0071】
ここで、表示面14側に円偏光板53が備えられていると画素電極21まで透過してくる光を同一の方向に回転する円偏光光(例えば左回り)にできる。そして、円偏光光は反射により回転方向が逆になるため、上述の左回りの光が右回りとなって、画素電極21で反射された光は円偏光板53で吸収される。したがって、反射された光が観察者に向けて射出されることはなく、反射防止膜として機能することができる。
【0072】
そして、本変形例の有機EL装置が備える円偏光板53の、ブラックマトリクス16と平面視で重なる領域の一部には、貫通孔18が形成されている。そして、かかる貫通孔18により、円偏光板53の貼付時に発生し得る気泡を、貼付後の除去工程で容易に除去できる。したがって、対向基板11と円偏光板53との界面に気泡が残留することを抑制でき、表示品質を向上できる。
【0073】
(変形例4)
図示はしないが、偏光機能をもつ偏光子を液晶パネル内に設けた液晶装置に適用することも可能である。この場合、液晶パネルの少なくとも一方の面側に偏光板を、ブラックマトリクスと平面視で重なる領域の一部には、貫通孔が形成されるように貼り付ける。これにより、かかる貫通孔により、偏光板の貼付時に発生し得る気泡を、貼付後の除去工程で容易に除去できる。したがって、この場合においても、液晶パネル偏光板との界面に気泡が残留することを抑制でき、表示品質を向上できる。
【0074】
(電子機器)
次に、上述の第1〜6の実施形態にかかる液晶装置を、電子機器としてのモバイル型のパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図7は、かかるパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。図7において、パーソナルコンピュータ160は、キーボード162を備えた本体部164と、実施形態にかかる液晶装置を用いて構成された表示ユニット166と、を備えている。パーソナルコンピュータ160は、図1に示す液晶パネル7と偏光板(51,52)との界面から気泡を除去した表示ユニット166を用いているため、高い表示品質を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】第1の実施形態の液晶装置の構成を模式的に示す図。
【図2】液晶パネルの表示領域内における一画素分の断面を模式的に示す図。
【図3】第1の実施形態の液晶装置の表示面側を模式的に示す図。
【図4】第2〜第6の実施形態の液晶装置の偏光板を示す図。
【図5】変形例にかかる電気光学装置を示す図。
【図6】対向基板に第1の偏光板を貼付する工程を示す工程断面図。
【図7】パーソナルコンピュータの構成を示す斜視図。
【符号の説明】
【0076】
7…電気光学パネルとしての液晶パネル、8…画素領域、8b…青色画素領域、8c…シアン色画素領域、8g…緑色画素領域、8r…赤色画素領域、10…素子基板、11…対向基板、12…液晶層、14…表示面、15…カラーフィルタ、16…遮光領域としてのブラックマトリクス、18…貫通孔、19…シール材、21…画素電極、22…対向電極、23…層間絶縁膜、25…コンタクトホール、31…第1の配向膜、32…第2の配向膜、34…オーバーコート層、40…TFT、41…ゲート電極、42…ゲート絶縁膜、43…半導体層、45…ソース電極、46…ドレイン電極、50…偏光板、51…第1の偏光板、52…第2の偏光板、53…円偏光板、54…離型フィルム、55…反射層、56…反射偏光層、57…発光機能層、58…隔壁、59…接着層、81…透過表示領域、82…反射表示領域、85…表示領域、86…周縁部、88…実装端子群、90…バックライトユニット、91…導光板、92…反射板、93…蛍光管、100…押圧ローラ、102…気泡、160…パーソナルコンピュータ、162…キーボード、164…本体部、166…表示ユニット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域に画像を表示する電気光学パネルと、前記電気光学パネルの少なくとも一方の面側に貼付された偏光板と、を有する電気光学装置であって、
前記偏光板には、該偏光板を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電気光学装置であって、
前記表示領域は、各々が光を射出する複数の画素領域と、隣り合う前記画素領域間を区画する遮光領域と、からなり、
前記貫通孔は、前記表示領域内においては、前記偏光板が前記遮光領域と平面視で重なる領域にのみ形成されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電気光学装置であって、
前記電気光学パネルは液晶パネルであることを特徴とする電気光学装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電気光学装置であって、
前記液晶パネルは、透過型、半透過反射型、反射型のうちのいずれかであることを特徴とする電気光学装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
表示領域に画像を表示する電気光学パネルと、前記電気光学パネルの少なくとも一方の面側に貼付された偏光板と、を有する電気光学装置の製造方法であって、
前記偏光板に、該偏光板を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔を形成する第1の工程と、
前記偏光板を前記電気光学パネルに貼付する第2の工程と、
前記偏光板を押圧する第3の工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記表示領域は、各々が光を射出する複数の画素領域と、隣り合う前記画素領域間を区画する遮光領域と、からなり、
前記第1の工程は、前記偏光板の、将来的に前記画素領域と平面視で重なる領域を除く領域に形成する工程であることを特徴とする電気光学装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−163085(P2009−163085A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1893(P2008−1893)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】