電気機器収納用箱の蝶番構造
【課題】低コストで優れた生産性を発揮することができ、また蝶番ピンの組み付けも簡単に行うことができる電気機器収納用箱の蝶番構造を提供する。
【解決手段】扉2の上下端部に設けられる蝶番ピン4をスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部7と、箱本体1に設けられるピン受部5とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部7を分割されたヒンジケース6を合体して形成されたものとした。また、ヒンジケース6を樹脂製とし、蝶番ピン4を軸方向に延びる軸止部9で受ける。
【解決手段】扉2の上下端部に設けられる蝶番ピン4をスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部7と、箱本体1に設けられるピン受部5とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部7を分割されたヒンジケース6を合体して形成されたものとした。また、ヒンジケース6を樹脂製とし、蝶番ピン4を軸方向に延びる軸止部9で受ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器収納用箱の蝶番構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば特許文献1に示されるように、扉の上下端部に蝶番ピンスライド部と箱本体の蝶番軸部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番を取り付けたものが知られている。
このような蝶番構造では、扉の取り付け時には蝶番ピンを外側に向けスライドさせて扉の上下端部面から蝶番ピンを突出させ、これを箱本体側のピン受部に軸止して扉を回転可能とし、扉の取り外し時には蝶番ピンを内側に向けスライドさせて扉の上下端部面から蝶番ピンを突出させないようにして、扉を取り外すものである。
【0003】
しかしながら、従来の蝶番構造は蝶番ピンを収納するケースは板材を折り曲げ形成してスライド部材とし蝶番ピンスライド部を形成しているが、この蝶番ピンスライド部に蝶番ピンを組み付けるのが難しく組立性が悪いという問題点や、金属製のスライド部材と蝶番ピンとが擦れて不快な音が出るという問題点があった。更には、扉の上下端部にそれぞれ専用型の蝶番が必要で2種類準備する必要があるという問題点もあった。
【特許文献1】特開2000−310082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記のような問題点を解決して、低コストで優れた生産性を発揮することができ、また蝶番ピンの組み付けも簡単に行うことができ、扉の上下端部のいずれにも取り付けることができる電気機器収納用箱の蝶番構造を提供することを目的として完成されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明の電気機器収納用箱の蝶番構造は、扉の上下端部に設けられる蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部と、箱本体に設けられるピン受部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部を分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとしたことを特徴とするものである。
【0006】
また、ヒンジケースを樹脂製とし、蝶番ピンを軸方向に延びる軸止部で受けることが好ましく、これを請求項2に係る発明とする。
【0007】
前記蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、分割されたヒンジケースの端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとすることが好ましく、これを請求項3に係る発明とする。
【0008】
なお、蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、ヒンジケースの合せ部に隣接する側面に設けたものとすることもでき、これを請求項4に係る発明とする.
【0009】
また、ヒンジケースの長孔に蝶番ピン保持突起を設けたものとすることが好ましく、これを請求項5に係る発明とする。
【0010】
また、ヒンジケースの対向する2面に長孔を設けたものとすることができ、これを請求項6に係る発明とする。
【0011】
また、2分割されたヒンジケースが、薄板部により連結されて一体に形成されているものとすることもでき、これを請求項7に係る発明とする。
【0012】
2分割されたヒンジケースが、弾性係止爪により連結されて一体化されているものとすることもでき、これを請求項8に係る発明とする。
【0013】
また、扉の側端部のコ字状折り曲げ部の開口に、ヒンジケースの端部が配置するように設けたものとすることもでき、これを請求項9に係る発明とする。
【0014】
また、箱本体と扉とのクリアランス確保部材をヒンジケースに設けたものとすることもでき、これを請求項10に係る発明とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、扉の上下端部に設けられる蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部と、箱本体に設けられるピン受部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部を分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとしたので、複雑な形状であっても低コストで、かつ効率よく生産することができ、また蝶番ピンの組み付けも簡単に行うことが可能となる。
【0016】
また、請求項2に係る発明では、ヒンジケースを樹脂製とし、蝶番ピンを軸方向に延びる軸止部で受けたので、扉の安定した取り付け状態を維持でき、また蝶番ピンを長い距離で支持するので安定して保持できることとなる。
【0017】
また、請求項3に係る発明では、蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、分割されたヒンジケースの端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとしたので、簡単な金型で成形できるとともに、蝶番ピンを簡単に組み付けることができる。
【0018】
また、請求項4に係る発明のように、蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、ヒンジケースの合せ部に隣接する側面に設けた場合は、ヒンジケースの箱本体への組み付けを容易に行うことができる。
【0019】
また、請求項5に係る発明では、ヒンジケースの長孔に蝶番ピン保持突起を設けたので、蝶番ピンの操作に節度感が増し、また作業性も向上することとなる。
【0020】
また、請求項6に係る発明では、ヒンジケースの対向する2面に長孔を設けたので、組み立ての際に、蝶番ピンをいずれかの長孔を選択して組み入れることによって、上側と下側のいずれの蝶番にも適用することが可能となる。
【0021】
また、請求項7に係る発明では、2分割されたヒンジケースが薄板部により連結されて一体に形成されているので、ヒンジケースを一部材として製造・管理することができ便利である。
【0022】
また、請求項8に係る発明のように、分割されたヒンジケースが、弾性係止爪により連結されて一体化されている場合も、前項に係る発明と同様に、ヒンジケースを一部材として製造・管理することができる。
【0023】
また、請求項9に係る発明では、扉の側端部のコ字状折り曲げ部の開口に、ヒンジケースの端部が配置するように設けたので、分割されたヒンジケースを連結して扉のコ字状折り曲げ部内に嵌め込んだ場合、ヒンジケースは両側から支えられることとなり、万が一、扉やヒンジケースに力がかかってもヒンジケースが分離することはなく、蝶番が破損するおそれはない。
【0024】
また、請求項10に係る発明では、箱本体と扉とのクリアランス確保部材をヒンジケースに設けたので、クリアランス確保部材を別部材で作成する必要がなく部品点数の削減ができ、また組み立ての作業性もよくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は、本発明に係る蝶番を用いた電気機器収納用箱を示す斜視図、図2は図1の蝶番部を拡大した斜視図、図3は蝶番の取り付け状態を示す正面図、図4は図3で蝶番ピンを下げた状態を示す正面図であり、図において、1は箱本体、2は扉、3は蝶番、4は蝶番ピンである。
この蝶番構造では、図2〜図4に示すように、扉2の取り付け時には蝶番ピン4を外側に向けスライドさせて扉2の上下端部面から蝶番ピン4を突出させ、これを箱本体側のピン受部5に軸止して扉を回転可能とし、扉2の取り外し時には蝶番ピン4を内側に向けスライドさせて扉2の上下端部面から蝶番ピン4を突出させないようにして、扉2を取り外すように構成されている。
【0026】
図5は本発明に係る蝶番を示す斜視図、図6はヒンジケースを開いた状態を示す斜視図、図7は蝶番ピンを組み込んだ状態を示す斜視図、図8はヒンジケースの正面図、図9はヒンジケースの平面図、図10はヒンジケースの側面図である。
そして本発明の蝶番構造は、図5〜図10に示されるように、扉2の上下端部に設けられる蝶番ピン4をスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部7と、箱本体1に設けられるピン受部5とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部7を分割されたヒンジケース6を合体して形成されたものとしてある。
即ち、従来のヒンジケースは板材を折り曲げ形成してスライド部材とし、これをケース内に組み入れて蝶番ピンスライド部を形成しており、組立作業が煩わしいという問題があったが、本発明では2分割されたヒンジケース6、6を合体することにより簡単に筒状の蝶番ピンスライド部7を形成することができる。なお、図中、4aは蝶番ピン4に垂設した操作部でありピン本体と別部材であるが、一体型としてもよく形状もL字状としてもよい。
【0027】
前記ヒンジケース6はポリプロピレン等の合成樹脂からなるものであり、蝶番ピン4を軸方向に延びる蝶番ピン4の直径よりも長い距離の断面半円弧状の軸止部9で受けるものとなっている。また、蝶番ピン4の後端側には蝶番ピンを常にヒンジケースより突出する側に付勢するコイルバネ等の弾性部材8を配置したものとなっている。
このように、蝶番ピン4を常にヒンジケース6より突出する側に付勢することで、常に扉2の安定した取り付け状態を維持し、また蝶番ピン4を軸止部9の蝶番ピン4の直径よりも長い距離でブロック状に保持することで安定した保持ができることとなる。
【0028】
また、蝶番ピン4の操作部4aがスライドする長孔10は、分割されたヒンジケース6の端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとされている。即ち、ヒンジケース6の合せ部11に長孔10が形成されることとなる。これにより、蝶番ピン4の組み付けを簡単に行うことができる。
なお、10aは操作部4aを所定位置に係止する屈曲部であり、一体成形されていても、別部材で成形されていてもよいし、長孔10の上下に設けてもよい。
【0029】
また、図11に示すように、蝶番ピン4の操作部4aがスライドする長孔10を、ヒンジケース6の合せ部11に隣接する側面に設けることもできる。
【0030】
また、ヒンジケース6の長孔10には、蝶番ピン4を突出状態に保持するための蝶番ピン保持突起10bを設けることが好ましい。この蝶番ピン保持突起10bで蝶番ピン4の操作部4aを係止させることにより、蝶番ピン4の突出状態を確実に保持できるので、扉2が脱落するのを防止することができる。
なお、蝶番ピン保持突起10bのような蝶番ピン4を突出状態に保持する機構を設けたものでは弾性部材8を省略することもできる。
【0031】
更に、ヒンジケース6の対向する2面に長孔10を設けることもできる。この場合には、組み立ての際に、蝶番ピン4をいずれかの長孔10を選択して組み入れることにより、上側と下側のいずれの蝶番にも適用することが可能となるので、1種類の部品で管理することができ好ましい。
【0032】
なお、2分割されたヒンジケース6、6は、薄板部12により連結されて一体に形成されているので、ヒンジケースを一部材として製造・管理することができ便利である。
この薄板部12はヒンジケース6、6を一体化した際にヒンジケース6の直方体内に収まるように設けられているのでヒンジケース6を扉2に取付ける際に収まりがよいものであるが、薄板部12はヒンジケース6、6を一体化した際にヒンジケース6の側面より出るものでもよい。
また、薄板部12に代えて2分割されたヒンジケース6、6を、一般的な弾性係止爪(図示せず)により連結して一体化したものとすることもできる。
【0033】
扉2の側端部のコ字状折り曲げ部の開口2aには、各々のヒンジケースの端部が配置するように設けることが好ましい。これにより、2分割されたヒンジケースを一体化して、前記扉のコ字状折り曲げ部2a内に嵌め込んだ場合に、ヒンジケースが両側から支えられることとなって、万が一、扉2やヒンジケース6に力がかかってもヒンジケースが分離することがなく、蝶番が破損するおそれもなくなる。
また、扉2の側端部のコ字状折り曲げ部内へのヒンジケース6の取り付けは、図2に示すように、ヒンジケース6の蝶番ピン4の突出側に弾性係止爪6aを設け、蝶番ピン4の後端側にねじ部6bを設けてあるので扉2の折り曲げ壁2bに対し1本のネジ13のみで簡単に行うことができ便利である。
なお、取り付け箇所は両側とも弾性係止爪としてもよいし、その場合、各々の弾性係止爪の延設する方向を90°異ならせておくことが好ましい。弾性係止爪を変形しない突起として扉自体の変形で係合するようにしてもよい。
【0034】
また、ヒンジケース6には、箱本体1と扉2とのクリアランス確保部材14を一体的に設けることが好ましい。
扉2は自重により下がるため、扉2と箱本体1との間で擦れが生じて異音が発生する場合があった。これを解消するため、従来から箱本体1と扉下端部との間に一定の隙間を確保するように、別に成形した合成樹脂からなるクリアランス確保部材を介在させていた。本発明では、図12に示されるように、このクリアランス確保部材14をヒンジケース6に一体的に設けるようにしたので、従来のようにクリアランス確保部材を別部材で作成する必要がなく、部品点数の削減ができるとともに、クリアランス確保部材だけを組み付ける単独の作業が発生しないため、組立作業性も向上させることが可能となる。このクリアランス確保部材14にも軸止部9を形成し、より安定した保持ができるようにしてあり、クリアランス確保部材14から扉側に半円型の突起9aを設けて扉の丸孔に嵌り込むことによりヒンジケース6を確実に位置固定するとともに蝶番ピン4と扉2との金属同士の擦れを防止している。
【0035】
また、ヒンジケース6の上下にクリアランス確保部材を設けてヒンジケース6に蝶番ピン4の上下を入れ換えできる構造として蝶番ピン4を選択的に組み入れることにより上側と下側の蝶番にも適応できる。
なお、14aは蝶番から遠い側の扉2の端部に取り付けられるクリアランス確保部材であり、従来と同様のものである。
【0036】
次に、本発明の蝶番の取り付けについて説明する。
先ず、図6〜図7に示すように、2分割して成形したヒンジケース6、6を開いた状態とし、この中へ蝶番ピン4とコイルバネからなる弾性部材8をセットする。次に、図5に示すように、ヒンジケース6、6を閉じて一体化し、内部に蝶番ピン4を収納した四角柱状のヒンジケース6とする。この場合、蝶番ピン4とコイルバネの装着は開いた状態にあるヒンジケース6、6内へ載せるだけであり、簡単かつ正確に行うことができる。
【0037】
次に、図4に示すように、蝶番ピン4を引っ込めた状態として、ヒンジケース6を扉側端部のコ字状折り曲げ部の開口2aに嵌め込む。この場合、蝶番ピン4の操作部4aが操作しやすい場所にくるように配置する。例えば、この実施形態のように扉2の側端部がコ字状折り曲げ部の場合は開口2aの手前で扉2の上部及び下部の折り曲げ部にクリアランス確保部材14を重ねるようにした後、ヒンジケース6を扉2のコ字状折り曲げ部に嵌め込む。なお、扉2の側端部が上下部のような単なる折り曲げ部の場合はコーナー部に配置することとなる。その後は、図2に示すように扉2の折り曲げ壁2bに対し1本のネジ13のみで簡単に取り付けることができる。
これにより、ヒンジケースは両側から支えられる状態となるので、扉2やヒンジケース6に力がかかってもヒンジケースが分離することがなく、また蝶番が破損するおそれもなくない。
【0038】
ヒンジケース6を取り付けた後は、図3に示すように、蝶番ピン4を外側に向けスライドさせて扉2の上端部面から蝶番ピン4を突出させ、これを箱本体側のピン受部5に軸止して扉2を回転可能とする。
このとき、ヒンジケース6の長孔10には蝶番ピン保持突起10bが設けられており、蝶番ピン4の操作部4aがしっかりと係合するので、蝶番ピン4が下がることがなく扉2を確実に軸止することができ、また操作の節度感および作業性も向上することとなる。
このような実施形態ではヒンジケース6を蝶番ピン4の軸方向で分割したものであるが、軸の上下で分割するようにしてもよいし、軸に対して斜めであってもよい。
【0039】
以上は、蝶番を箱本体1の上端部に取り付ける場合について説明したが、箱本体1の下端部に取り付ける場合も同様に行うことができることは勿論である。
一方、蝶番の取り外し手順については、前記の取り付け手順と逆の操作を行えばよいので説明を省略する。
【0040】
以上の説明からも明らかなように、本発明は蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部を分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとした構造であるので、低コストで優れた生産性を発揮することができ、また蝶番ピンの組み付けも簡単に行うことができ、更には単一の型で成形したものを扉の上下端部のいずれにも取り付けることができるという種々の効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る蝶番を用いた電気機器収納用箱を示す斜視図である。
【図2】図1の蝶番部を拡大した斜視図である。
【図3】蝶番の取り付け状態を示す正面図である。
【図4】図3で蝶番ピンを下げた状態を示す正面図である。
【図5】本発明に係る蝶番を示す斜視図である。
【図6】ヒンジケースを開いた状態を示す斜視図である。
【図7】図6で蝶番ピンを組み込んだ状態を示す斜視図である。
【図8】ヒンジケースの正面図である。
【図9】ヒンジケースの平面図である。
【図10】ヒンジケースの側面図である。
【図11】その他の実施の形態を示す斜視図である。
【図12】クリアランス確保部材の取り付け状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0042】
1 箱本体
2 扉
2a 開口
3 蝶番
4 蝶番ピン
5 ピン受部
6 ヒンジケース
7 蝶番ピンスライド部
8 弾性部材
9 軸止部
10 長孔
10b 蝶番ピン保持突起
11 合せ部
12 薄板部
14 クリアランス確保部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器収納用箱の蝶番構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば特許文献1に示されるように、扉の上下端部に蝶番ピンスライド部と箱本体の蝶番軸部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番を取り付けたものが知られている。
このような蝶番構造では、扉の取り付け時には蝶番ピンを外側に向けスライドさせて扉の上下端部面から蝶番ピンを突出させ、これを箱本体側のピン受部に軸止して扉を回転可能とし、扉の取り外し時には蝶番ピンを内側に向けスライドさせて扉の上下端部面から蝶番ピンを突出させないようにして、扉を取り外すものである。
【0003】
しかしながら、従来の蝶番構造は蝶番ピンを収納するケースは板材を折り曲げ形成してスライド部材とし蝶番ピンスライド部を形成しているが、この蝶番ピンスライド部に蝶番ピンを組み付けるのが難しく組立性が悪いという問題点や、金属製のスライド部材と蝶番ピンとが擦れて不快な音が出るという問題点があった。更には、扉の上下端部にそれぞれ専用型の蝶番が必要で2種類準備する必要があるという問題点もあった。
【特許文献1】特開2000−310082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記のような問題点を解決して、低コストで優れた生産性を発揮することができ、また蝶番ピンの組み付けも簡単に行うことができ、扉の上下端部のいずれにも取り付けることができる電気機器収納用箱の蝶番構造を提供することを目的として完成されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明の電気機器収納用箱の蝶番構造は、扉の上下端部に設けられる蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部と、箱本体に設けられるピン受部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部を分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとしたことを特徴とするものである。
【0006】
また、ヒンジケースを樹脂製とし、蝶番ピンを軸方向に延びる軸止部で受けることが好ましく、これを請求項2に係る発明とする。
【0007】
前記蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、分割されたヒンジケースの端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとすることが好ましく、これを請求項3に係る発明とする。
【0008】
なお、蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、ヒンジケースの合せ部に隣接する側面に設けたものとすることもでき、これを請求項4に係る発明とする.
【0009】
また、ヒンジケースの長孔に蝶番ピン保持突起を設けたものとすることが好ましく、これを請求項5に係る発明とする。
【0010】
また、ヒンジケースの対向する2面に長孔を設けたものとすることができ、これを請求項6に係る発明とする。
【0011】
また、2分割されたヒンジケースが、薄板部により連結されて一体に形成されているものとすることもでき、これを請求項7に係る発明とする。
【0012】
2分割されたヒンジケースが、弾性係止爪により連結されて一体化されているものとすることもでき、これを請求項8に係る発明とする。
【0013】
また、扉の側端部のコ字状折り曲げ部の開口に、ヒンジケースの端部が配置するように設けたものとすることもでき、これを請求項9に係る発明とする。
【0014】
また、箱本体と扉とのクリアランス確保部材をヒンジケースに設けたものとすることもでき、これを請求項10に係る発明とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、扉の上下端部に設けられる蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部と、箱本体に設けられるピン受部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部を分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとしたので、複雑な形状であっても低コストで、かつ効率よく生産することができ、また蝶番ピンの組み付けも簡単に行うことが可能となる。
【0016】
また、請求項2に係る発明では、ヒンジケースを樹脂製とし、蝶番ピンを軸方向に延びる軸止部で受けたので、扉の安定した取り付け状態を維持でき、また蝶番ピンを長い距離で支持するので安定して保持できることとなる。
【0017】
また、請求項3に係る発明では、蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、分割されたヒンジケースの端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとしたので、簡単な金型で成形できるとともに、蝶番ピンを簡単に組み付けることができる。
【0018】
また、請求項4に係る発明のように、蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、ヒンジケースの合せ部に隣接する側面に設けた場合は、ヒンジケースの箱本体への組み付けを容易に行うことができる。
【0019】
また、請求項5に係る発明では、ヒンジケースの長孔に蝶番ピン保持突起を設けたので、蝶番ピンの操作に節度感が増し、また作業性も向上することとなる。
【0020】
また、請求項6に係る発明では、ヒンジケースの対向する2面に長孔を設けたので、組み立ての際に、蝶番ピンをいずれかの長孔を選択して組み入れることによって、上側と下側のいずれの蝶番にも適用することが可能となる。
【0021】
また、請求項7に係る発明では、2分割されたヒンジケースが薄板部により連結されて一体に形成されているので、ヒンジケースを一部材として製造・管理することができ便利である。
【0022】
また、請求項8に係る発明のように、分割されたヒンジケースが、弾性係止爪により連結されて一体化されている場合も、前項に係る発明と同様に、ヒンジケースを一部材として製造・管理することができる。
【0023】
また、請求項9に係る発明では、扉の側端部のコ字状折り曲げ部の開口に、ヒンジケースの端部が配置するように設けたので、分割されたヒンジケースを連結して扉のコ字状折り曲げ部内に嵌め込んだ場合、ヒンジケースは両側から支えられることとなり、万が一、扉やヒンジケースに力がかかってもヒンジケースが分離することはなく、蝶番が破損するおそれはない。
【0024】
また、請求項10に係る発明では、箱本体と扉とのクリアランス確保部材をヒンジケースに設けたので、クリアランス確保部材を別部材で作成する必要がなく部品点数の削減ができ、また組み立ての作業性もよくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は、本発明に係る蝶番を用いた電気機器収納用箱を示す斜視図、図2は図1の蝶番部を拡大した斜視図、図3は蝶番の取り付け状態を示す正面図、図4は図3で蝶番ピンを下げた状態を示す正面図であり、図において、1は箱本体、2は扉、3は蝶番、4は蝶番ピンである。
この蝶番構造では、図2〜図4に示すように、扉2の取り付け時には蝶番ピン4を外側に向けスライドさせて扉2の上下端部面から蝶番ピン4を突出させ、これを箱本体側のピン受部5に軸止して扉を回転可能とし、扉2の取り外し時には蝶番ピン4を内側に向けスライドさせて扉2の上下端部面から蝶番ピン4を突出させないようにして、扉2を取り外すように構成されている。
【0026】
図5は本発明に係る蝶番を示す斜視図、図6はヒンジケースを開いた状態を示す斜視図、図7は蝶番ピンを組み込んだ状態を示す斜視図、図8はヒンジケースの正面図、図9はヒンジケースの平面図、図10はヒンジケースの側面図である。
そして本発明の蝶番構造は、図5〜図10に示されるように、扉2の上下端部に設けられる蝶番ピン4をスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部7と、箱本体1に設けられるピン受部5とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部7を分割されたヒンジケース6を合体して形成されたものとしてある。
即ち、従来のヒンジケースは板材を折り曲げ形成してスライド部材とし、これをケース内に組み入れて蝶番ピンスライド部を形成しており、組立作業が煩わしいという問題があったが、本発明では2分割されたヒンジケース6、6を合体することにより簡単に筒状の蝶番ピンスライド部7を形成することができる。なお、図中、4aは蝶番ピン4に垂設した操作部でありピン本体と別部材であるが、一体型としてもよく形状もL字状としてもよい。
【0027】
前記ヒンジケース6はポリプロピレン等の合成樹脂からなるものであり、蝶番ピン4を軸方向に延びる蝶番ピン4の直径よりも長い距離の断面半円弧状の軸止部9で受けるものとなっている。また、蝶番ピン4の後端側には蝶番ピンを常にヒンジケースより突出する側に付勢するコイルバネ等の弾性部材8を配置したものとなっている。
このように、蝶番ピン4を常にヒンジケース6より突出する側に付勢することで、常に扉2の安定した取り付け状態を維持し、また蝶番ピン4を軸止部9の蝶番ピン4の直径よりも長い距離でブロック状に保持することで安定した保持ができることとなる。
【0028】
また、蝶番ピン4の操作部4aがスライドする長孔10は、分割されたヒンジケース6の端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとされている。即ち、ヒンジケース6の合せ部11に長孔10が形成されることとなる。これにより、蝶番ピン4の組み付けを簡単に行うことができる。
なお、10aは操作部4aを所定位置に係止する屈曲部であり、一体成形されていても、別部材で成形されていてもよいし、長孔10の上下に設けてもよい。
【0029】
また、図11に示すように、蝶番ピン4の操作部4aがスライドする長孔10を、ヒンジケース6の合せ部11に隣接する側面に設けることもできる。
【0030】
また、ヒンジケース6の長孔10には、蝶番ピン4を突出状態に保持するための蝶番ピン保持突起10bを設けることが好ましい。この蝶番ピン保持突起10bで蝶番ピン4の操作部4aを係止させることにより、蝶番ピン4の突出状態を確実に保持できるので、扉2が脱落するのを防止することができる。
なお、蝶番ピン保持突起10bのような蝶番ピン4を突出状態に保持する機構を設けたものでは弾性部材8を省略することもできる。
【0031】
更に、ヒンジケース6の対向する2面に長孔10を設けることもできる。この場合には、組み立ての際に、蝶番ピン4をいずれかの長孔10を選択して組み入れることにより、上側と下側のいずれの蝶番にも適用することが可能となるので、1種類の部品で管理することができ好ましい。
【0032】
なお、2分割されたヒンジケース6、6は、薄板部12により連結されて一体に形成されているので、ヒンジケースを一部材として製造・管理することができ便利である。
この薄板部12はヒンジケース6、6を一体化した際にヒンジケース6の直方体内に収まるように設けられているのでヒンジケース6を扉2に取付ける際に収まりがよいものであるが、薄板部12はヒンジケース6、6を一体化した際にヒンジケース6の側面より出るものでもよい。
また、薄板部12に代えて2分割されたヒンジケース6、6を、一般的な弾性係止爪(図示せず)により連結して一体化したものとすることもできる。
【0033】
扉2の側端部のコ字状折り曲げ部の開口2aには、各々のヒンジケースの端部が配置するように設けることが好ましい。これにより、2分割されたヒンジケースを一体化して、前記扉のコ字状折り曲げ部2a内に嵌め込んだ場合に、ヒンジケースが両側から支えられることとなって、万が一、扉2やヒンジケース6に力がかかってもヒンジケースが分離することがなく、蝶番が破損するおそれもなくなる。
また、扉2の側端部のコ字状折り曲げ部内へのヒンジケース6の取り付けは、図2に示すように、ヒンジケース6の蝶番ピン4の突出側に弾性係止爪6aを設け、蝶番ピン4の後端側にねじ部6bを設けてあるので扉2の折り曲げ壁2bに対し1本のネジ13のみで簡単に行うことができ便利である。
なお、取り付け箇所は両側とも弾性係止爪としてもよいし、その場合、各々の弾性係止爪の延設する方向を90°異ならせておくことが好ましい。弾性係止爪を変形しない突起として扉自体の変形で係合するようにしてもよい。
【0034】
また、ヒンジケース6には、箱本体1と扉2とのクリアランス確保部材14を一体的に設けることが好ましい。
扉2は自重により下がるため、扉2と箱本体1との間で擦れが生じて異音が発生する場合があった。これを解消するため、従来から箱本体1と扉下端部との間に一定の隙間を確保するように、別に成形した合成樹脂からなるクリアランス確保部材を介在させていた。本発明では、図12に示されるように、このクリアランス確保部材14をヒンジケース6に一体的に設けるようにしたので、従来のようにクリアランス確保部材を別部材で作成する必要がなく、部品点数の削減ができるとともに、クリアランス確保部材だけを組み付ける単独の作業が発生しないため、組立作業性も向上させることが可能となる。このクリアランス確保部材14にも軸止部9を形成し、より安定した保持ができるようにしてあり、クリアランス確保部材14から扉側に半円型の突起9aを設けて扉の丸孔に嵌り込むことによりヒンジケース6を確実に位置固定するとともに蝶番ピン4と扉2との金属同士の擦れを防止している。
【0035】
また、ヒンジケース6の上下にクリアランス確保部材を設けてヒンジケース6に蝶番ピン4の上下を入れ換えできる構造として蝶番ピン4を選択的に組み入れることにより上側と下側の蝶番にも適応できる。
なお、14aは蝶番から遠い側の扉2の端部に取り付けられるクリアランス確保部材であり、従来と同様のものである。
【0036】
次に、本発明の蝶番の取り付けについて説明する。
先ず、図6〜図7に示すように、2分割して成形したヒンジケース6、6を開いた状態とし、この中へ蝶番ピン4とコイルバネからなる弾性部材8をセットする。次に、図5に示すように、ヒンジケース6、6を閉じて一体化し、内部に蝶番ピン4を収納した四角柱状のヒンジケース6とする。この場合、蝶番ピン4とコイルバネの装着は開いた状態にあるヒンジケース6、6内へ載せるだけであり、簡単かつ正確に行うことができる。
【0037】
次に、図4に示すように、蝶番ピン4を引っ込めた状態として、ヒンジケース6を扉側端部のコ字状折り曲げ部の開口2aに嵌め込む。この場合、蝶番ピン4の操作部4aが操作しやすい場所にくるように配置する。例えば、この実施形態のように扉2の側端部がコ字状折り曲げ部の場合は開口2aの手前で扉2の上部及び下部の折り曲げ部にクリアランス確保部材14を重ねるようにした後、ヒンジケース6を扉2のコ字状折り曲げ部に嵌め込む。なお、扉2の側端部が上下部のような単なる折り曲げ部の場合はコーナー部に配置することとなる。その後は、図2に示すように扉2の折り曲げ壁2bに対し1本のネジ13のみで簡単に取り付けることができる。
これにより、ヒンジケースは両側から支えられる状態となるので、扉2やヒンジケース6に力がかかってもヒンジケースが分離することがなく、また蝶番が破損するおそれもなくない。
【0038】
ヒンジケース6を取り付けた後は、図3に示すように、蝶番ピン4を外側に向けスライドさせて扉2の上端部面から蝶番ピン4を突出させ、これを箱本体側のピン受部5に軸止して扉2を回転可能とする。
このとき、ヒンジケース6の長孔10には蝶番ピン保持突起10bが設けられており、蝶番ピン4の操作部4aがしっかりと係合するので、蝶番ピン4が下がることがなく扉2を確実に軸止することができ、また操作の節度感および作業性も向上することとなる。
このような実施形態ではヒンジケース6を蝶番ピン4の軸方向で分割したものであるが、軸の上下で分割するようにしてもよいし、軸に対して斜めであってもよい。
【0039】
以上は、蝶番を箱本体1の上端部に取り付ける場合について説明したが、箱本体1の下端部に取り付ける場合も同様に行うことができることは勿論である。
一方、蝶番の取り外し手順については、前記の取り付け手順と逆の操作を行えばよいので説明を省略する。
【0040】
以上の説明からも明らかなように、本発明は蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部を分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとした構造であるので、低コストで優れた生産性を発揮することができ、また蝶番ピンの組み付けも簡単に行うことができ、更には単一の型で成形したものを扉の上下端部のいずれにも取り付けることができるという種々の効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る蝶番を用いた電気機器収納用箱を示す斜視図である。
【図2】図1の蝶番部を拡大した斜視図である。
【図3】蝶番の取り付け状態を示す正面図である。
【図4】図3で蝶番ピンを下げた状態を示す正面図である。
【図5】本発明に係る蝶番を示す斜視図である。
【図6】ヒンジケースを開いた状態を示す斜視図である。
【図7】図6で蝶番ピンを組み込んだ状態を示す斜視図である。
【図8】ヒンジケースの正面図である。
【図9】ヒンジケースの平面図である。
【図10】ヒンジケースの側面図である。
【図11】その他の実施の形態を示す斜視図である。
【図12】クリアランス確保部材の取り付け状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0042】
1 箱本体
2 扉
2a 開口
3 蝶番
4 蝶番ピン
5 ピン受部
6 ヒンジケース
7 蝶番ピンスライド部
8 弾性部材
9 軸止部
10 長孔
10b 蝶番ピン保持突起
11 合せ部
12 薄板部
14 クリアランス確保部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉の上下端部に設けられる蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部と、箱本体に設けられるピン受部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部を分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとしたことを特徴とする電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項2】
ヒンジケースを樹脂製とし、蝶番ピンを軸方向に延びる軸止部で受けるものとした請求項1に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項3】
蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、分割されたヒンジケースの端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとした請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項4】
蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、ヒンジケースの合せ部に隣接する側面に設けた請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項5】
ヒンジケースの長孔に蝶番ピン保持突起を設けた請求項3または4に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項6】
ヒンジケースの対向する2面に長孔を設けた請求項3または4に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項7】
2分割されたヒンジケースが、薄板部により連結されて一体に形成されている請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項8】
2分割されたヒンジケースが、弾性係止爪により連結されて一体化されている請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項9】
扉の側端部のコ字状折り曲げ部の開口に、ヒンジケースの端部が配置するように設けた請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項10】
ヒンジケースに、箱本体と扉とのクリアランス確保部材を設けた請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項1】
扉の上下端部に設けられる蝶番ピンをスライド自在に支持した蝶番ピンスライド部と、箱本体に設けられるピン受部とで構成される扉取り外し可能な電気機器収納用箱の蝶番構造であって、前記蝶番ピンスライド部を分割されたヒンジケースを合体して形成されたものとしたことを特徴とする電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項2】
ヒンジケースを樹脂製とし、蝶番ピンを軸方向に延びる軸止部で受けるものとした請求項1に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項3】
蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、分割されたヒンジケースの端面に設けた切り欠きによって、ヒンジケースを合体したときに形成されるものとした請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項4】
蝶番ピンの操作部がスライドする長孔を、ヒンジケースの合せ部に隣接する側面に設けた請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項5】
ヒンジケースの長孔に蝶番ピン保持突起を設けた請求項3または4に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項6】
ヒンジケースの対向する2面に長孔を設けた請求項3または4に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項7】
2分割されたヒンジケースが、薄板部により連結されて一体に形成されている請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項8】
2分割されたヒンジケースが、弾性係止爪により連結されて一体化されている請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項9】
扉の側端部のコ字状折り曲げ部の開口に、ヒンジケースの端部が配置するように設けた請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【請求項10】
ヒンジケースに、箱本体と扉とのクリアランス確保部材を設けた請求項2に記載の電気機器収納用箱の蝶番構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−97162(P2009−97162A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−267385(P2007−267385)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(000227401)日東工業株式会社 (374)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(000227401)日東工業株式会社 (374)
【Fターム(参考)】
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