説明

電気自動車充電ステーション遠隔切断システム

【課題】電気自動車充電ステーション(EVCS)(2)を提供する。
【解決手段】EVCS(2)は、充電可能装置(16)を受け取るように構成された充電コンセント(14)と、充電コンセント(14)に動作可能に接続され、高度検針インフラストラクチャ(AMI)メーター(20)に電気的に接続された接触器(18)と、充電コンセント(14)に供給される電力量を変更することについて、AMIメーター(20)から命令の組を受け取るように構成されたEVCSコントローラ(22)と、を含み、EVCSコントローラ(22)は、命令の組を受け取ると、接触器(18)を介して、充電コンセント(14)に供給される電力量を変更するように構成されていても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する主題は、電気自動車充電ステーション用の遠隔切断システムに関する。具体的には、本明細書で開示する主題は、電気自動車充電ステーション(EVCS)の遠隔切断用のチャージ・カプラ遮断装置(CCID)を用いるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
EVCSに供給される電力の制御は、無数のリレーおよび別個のスイッチによって行なわれることが多い。これらのリレーおよび別個のスイッチがあるせいで、必要に応じて特定のEVCSに対する電力供給を効率的に制御することが難しい場合がある。さらに加えて、現在のEVCSシステムでは、EVCSコンポーネントおよび接続部に対する大きな変更を伴うことなく認証機関に対する仕様を満足することはできない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7,746,624号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気自動車充電ステーション(EVCS)の遠隔切断用のチャージ・カプラ遮断装置(CCID)を用いるシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様によって、電気自動車充電ステーション(EVCS)が提供される。一実施形態においては、EVCSは、充電可能装置を受け取るように構成された充電コンセントと、充電コンセントに動作可能に接続され、高度検針インフラストラクチャ(AMI)メーターに電気的に接続された接触器と、充電コンセントに供給される電力量を変更することについてAMIメーターから命令の組を受け取るように構成されたEVCSコントローラと、を含み、EVCSコントローラは、命令の組を受け取ると、接触器を介して、充電コンセントに供給される電力量を変更するように構成されていても良い。
【0006】
本発明の第1の態様は、電気自動車充電ステーション(EVCS)であって、充電可能装置を受け取るように構成された充電コンセントと、充電コンセントに動作可能に接続され、高度検針インフラストラクチャ(AMI)メーターに電気的に接続された接触器と、充電コンセントに供給される電力量を変更することについてAMIメーターから命令の組を受け取るように構成されたEVCSコントローラと、を含み、EVCSコントローラは、命令の組を受け取ると、接触器を介して、充電コンセントに供給される電力量を変更するように構成される、電気自動車充電ステーション(EVCS)を含む。
【0007】
本発明の第2の態様は、電気通信ネットワークに接続された電気自動車充電ステーション(EVCS)を遠隔に切断するように構成された少なくとも1つのコンピューティング・デバイスであって、遮断を、電気通信ネットワークを介して、EVCSの充電コンセントに供給される電力を終了させるための命令の組を取得することと、命令の組の取得に応えて、EVCS内の接触器に、充電コンセントに供給される電力を終了させるように命令を出すことと、を含む行為を実行することによって行なう少なくとも1つのコンピューティング・デバイスを含むシステムを含む。
【0008】
本発明の第3の態様は、コンピュータ読取可能媒体上に記憶されたプログラム製品であって、少なくとも1つのコンピューティング・デバイスによって実行されたときに、電気ネットワークを介して、EVCSの充電コンセントに供給される電力を終了させるための命令の組を取得することと、命令の組の取得に応えて、EVCS内の接触器に、充電コンセントに供給される電力を終了させるように命令することと、を行なうプログラム製品を含む。
【0009】
本発明のこれらおよび他の特徴は、本発明の種々の態様の以下の詳細な説明とともに本発明の種々の実施形態を示す添付図面からより容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態による電気自動車充電ステーションを含む例示的な環境を示す図である。
【図2】本発明の実施形態による電気自動車充電ステーション・コントローラを含む例示的な環境を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の図面は必ずしも一定の比率ではないことに注意されたい。図面は、本発明の典型的な態様のみを示すことが意図されており、したがって、本発明の範囲を限定するものと考えてはならない。図面において、図面間で同様の番号付けは同様の要素を表している。
【0012】
前述したように、本明細書で開示する主題は、電気自動車充電ステーション用の遠隔切断システムに関する。具体的には、本明細書で開示する主題は、電気自動車充電ステーション(EVCS)の遠隔切断用に充電回路遮断装置(CCID)を用いるシステムに関する。
【0013】
一般的に、本発明の態様は、電気ネットワークを介した負荷制御に向けられている。EVCSは、その電気ネットワークにノードにおいて接続されている。ここで、各EVCSは、比較的「重」負荷装置であり、約15〜20アンペア(ACレベル1充電器、1.9kW)、または最大で80アンペア(ACレベル充電器2、19kW)、またはそれ以上を、DC急速充電(100kW)に対して、動作中に消費する。EVCSに供給される電力の制御は、無数のリレーおよび別個のスイッチによって行なわれることが多い。これらのリレーおよび別個のスイッチがあるせいで、必要に応じて特定のEVCSに対する電力供給を効率的に制御することが難しい場合がある。さらに加えて、現在のEVCSシステムでは、EVCSコンポーネントおよび接続部に対する大きな変更を伴うことなく認証機関に対する仕様を満足することはできない場合がある。
【0014】
一般的に、公益事業会社が所有する電気インフラストラクチャ機器は消費者安全認証を受けない。EVCSは、認証機関(たとえば、独立した認証機関)による認証が、このようなステーションを公的にアクセス可能な電気自動車充電ステーションとして実施しても良いとなる前に、必要である。従来、EVCSがその認証要求を満足するためには、EVCSは、認証されたコンポーネント(たとえば、リレーおよびスイッチ)を含む必要があり、これが、EVCSのコストおよびサイズの両方における増加の一因となっている。
【0015】
このような従来のEVCSシステムとは対照的に、本発明の態様は、EVCS内に遠隔切断機能を実現するように構成されたシステムおよびコンピュータ・プログラム製品に向けられている。従来のシステムにおける遠隔切断機能は通常、ハードウェア接触器リレーにAMI計量コンポーネントが密接に統合されたものである。本発明の態様により開示されるEVCSシステムでは、EVCSコントローラ(遠隔切断ソフトウェア・モジュールを有する)を介して制御可能な共有された接触器リレー(たとえば、リレー充電回路遮断装置(CCID))を用いている。すなわち、本発明の態様により開示されるEVCSシステムでは、AMI計量コンポーネントに対するリレーとして働くように構成された二機能性(または、二重目的)接触器とともに、遠隔切断スイッチを用いている。したがって、本システムは、ソフトウェア・ベースのコマンド・インフラストラクチャを用いて、EVCS内に収容されるハードウェア・コンポーネントを減らし、最終的に、遠隔切断問題に対する入手可能で認証可能な解決方法の一因となる。
【0016】
本発明の一態様には、電気自動車充電ステーション(EVCS)が含まれる。図1を参照して、EVCS2の実施形態を環境4内に示す。環境4は、従来の高度検針インフラストラクチャ(AMI)ヘッド・エンド6を含んでいても良い。高度検針インフラストラクチャ(AMI)ヘッド・エンド6は、従来のネットワーク・マネージメント・システム(NMS)8とリンクされている(たとえば、無線でまたは有線手段を介して)。当該技術分野で知られるように、NMS8は、複数の装置に対する配電を電気ネットワークを介して構成および制御するようにデザインしても良い。NMS8の機能についてのさらなる説明は、明瞭にするために本明細書では省略する。NMS8は、EVCS2に、従来のAMIネットワーク10(および対応する受信部12)を介して接続されている。AMIネットワーク10は、無線および/または有線ネットワーク(および対応する受信部12)であっても良い。一実施形態においては、AMIネットワーク10は、当該技術分野で知られているように、無線3Gネットワークであっても良い。EVCS2は、充電コンセント14(充電ケーブルを含むと図示している)(または、充電管理システム、CMS30)を含んでいても良い。これは、電気自動車16に電気的に接続して、その自動車16に対する電力供給(たとえば、自動車のバッテリを充電する目的で)をもたらすように、構成されている。また図示するように、EVCS2は、接触器18を含んでいても良い。接触器18は、充電コンセント14に動作可能に(たとえば、電気的に)接続され、また高度検針インフラストラクチャ(AMI)メーター20(この実施形態では任意的に示している)に電気的に接続されている。当然のことながら、本発明の態様では、EVCS2内にAMIメーター20を組み込むことを含んでいても良いが、他の実施形態では、本明細書で説明した機能を、EVCS2内にAMIメーター20を組み込むことなく、行なっても良い。これらの態様について、EVCSコントローラ(たとえば、物理的な制御盤および/またはソフトウェア実装)22を参照して、さらに説明する。図示したように、EVCS2は、AMIメーター20(EVCS2内または外部に配置されていても良い)から第1の命令の組を受け取るように構成されたEVCSコントローラ22を含んでいても良い。AMIメーター20からの第1の命令の組によって、充電コンセント14に対する電力供給をどのように変更すべきかについての詳細が与えられても良い。たとえば、第1の命令の組を、AMIネットワーク10を介して(たとえば、NMS8から)送信しても良く、また第1の命令の組は、充電コンセント14に対する電力供給を(たとえば、即座に)終了すべきことを示しても良い。別の場合では、第1の命令の組は、充電コンセント14に供給される電力量を変更すべき(たとえば、特定の割合だけ減らすべき)であることを示しても良い。別の場合では、第1の命令の組は、充電コンセント14に供給される電力を、AMI事象の後に変更すべき(たとえば、未払金の支払い後に元に戻すべき)ことを示しても良い。またEVCS2には、回路遮断器(CB)24が含まれていることも示されている。回路遮断器(CB)24は、AMIメーター20と、電源(または電力供給)26たとえばAC電力供給(EVCS2に電力供給する)とに電気的に接続されている。回路遮断器24は、過剰な電流が検出されたときに安全機能を実現するように構成されている。EVCS2はさらに、従来のヒューマン・マシン・インターフェース(または、HMI)28を含んでいても良い。ヒューマン・マシン・インターフェース28は、人間(たとえば、運転員または技師)がEVCS2とやり取りすることおよび1または複数の機能(たとえば、電気を消費する、支払いを行なうなど)を制御することを可能にする1または複数のインターフェースを含んでいても良い。
【0017】
実際には、充電コンセント14に供給される電力量を変更する第1の命令の組(AMIメーター20から)を受け取ると、EVCSコントローラ22は、充電コンセント14に供給される電力量を、接触器(または、リレー)18の作動を介して、変更しても良い。すなわち、EVCS22は、AMIメーター20から第1の命令の組を受け取ると、第2の命令の組を接触器18に送り、回路遮断器24およびAMIメーター20を介して充電コンセント14に供給される電力を切断しても良い。一実施形態においては、第1の命令の組の通信を、ネットワーキング・インターフェース(たとえば、RS232、RS485、RS422、G.703、C37.94)を介して、また業界標準のプロトコル(たとえば、イーサネット(商標)、モドバス(Modbus)、DNP、IEC61850)または専用プロトコルを用いて、行なうことができる。第2の命令の組は、第1の命令の組のプロトコルと同様または別個のプロトコルとすることができる(たとえば、イーサネット(商標)、モドバス、DNP、IEC61850、または専用プロトコル)。すなわち、EVCSコントローラ22は、第1の命令の組を第1の通信プロトコルを用いて解釈するとともに、EVCSコントローラ22は、第2の命令の組を接触器18に、第2の通信プロトコルを用いて送るように構成されている。
【0018】
EVCS2に示すように、接触器18は、主に充電コンセント14(電気自動車一般供給および公共事業会社命令による遠隔切断の両方用)に対する電力供給を制御するように、充電コンセント14に対する単一リレーとして働いても良い。すなわち、接触器18は、EVCS2の電力供給機能と遠隔切断機能との両方に対する共有リレーとして働いても良い。これは、EVCSコントローラ22が行なっても良い。この結果、EVCS2は、遠隔切断機能を、充電コンセント14において、付加的なリレー/スイッチを実装する必要なく、実行することができる。
【0019】
さらに加えて、本明細書で示したように、EVCS2によって、AMIメーター20から従来のリレー・ハードウェアを取り除くことができ、EVCS2内のAMIメーター20は、共有接触器18をそのリレーとして用いる。この共有接触器構成によって、従来の構成と比べて、システム・コストを削減することができる(たとえば、要求されるリレー・ハードウェア・コンポーネントが1つ少ない)だけでなく、本発明の実施形態により開示されるEVCS2によって、充電ステーションを認証する負担も実質的に減る。すなわち、ハードウェア・コンポーネントの数が、従来の構成と比べて少なくなれば、EVCS2が満足する認証基準を低く(または、簡単に)することができる。このことは本当であり得る。なぜならば、本発明の実施形態により開示されるEVCS2では、少なくとも部分的にソフトウェア・ベースの制御システム(たとえば、EVCSコントローラ22)が実施され、その結果、ハードウェア・ベースのリレーがAMIメーター20から省かれるからである。
【0020】
当業者であれば分かるように、本明細書で説明したEVCSコントローラを、システム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品として(たとえば、EVCSコントローラの一部として)、具体化しても良い。したがって、本発明の実施形態は、完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロ・コードなどを含む)、またはソフトウェアおよびハードウェア態様を組み合わせた実施形態という形を取っても良く、すべて、一般的に、本明細書において「回路」、「モジュール」、または「システム」と言う場合がある。さらに、本発明は、コンピュータ利用可能なプログラム・コードが媒体中に具体化された任意の有形の表現媒体中に具体化されたコンピュータ・プログラム製品という形を取っても良い。
【0021】
1または複数のコンピュータ利用可能またはコンピュータ読取可能媒体の任意の組み合わせを用いても良い。コンピュータ利用可能またはコンピュータ読取可能媒体は、たとえば、しかし限定することなく、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線、または半導体のシステム、設備、または装置であっても良い。コンピュータ読取可能媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)には、以下のものが含まれるであろう。1または複数のワイヤを有する電気的接続、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、光ファイバー、ポータブル・コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、光学記憶装置、伝送媒体たとえばインターネットもしくはイントラネットをサポートするもの、または磁気記憶装置である。なお、コンピュータ利用可能またはコンピュータ読取可能媒体は、プログラムがプリントされた紙または別の好適な媒体とすることさえできる。なぜならば、プログラムを、たとえば紙または他の媒体の光学的走査を介して電子的に取り込み、次にコンパイルし、インタープリットし、その他の場合には、必要に応じて好適な方法で処理し、次にコンピュータ・メモリに記憶することができるからである。この文献に関連して言えば、コンピュータ利用可能またはコンピュータ読取可能媒体は、プログラムを命令実行システム、設備、または装置によって用いるかまたはそれらと共に用いるために収容し、記憶し、通信し、または運ぶことができる任意の媒体であっても良い。コンピュータ利用可能な媒体は、コンピュータ利用可能なプログラム・コードが具体化される伝搬データ信号を、ベースバンドにおいてまたは搬送波の一部として、含んでいても良い。コンピュータ利用可能なプログラム・コードの送信は、任意の適切な媒体(たとえば、限定することなく、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなど)を用いて行なっても良い。
【0022】
本発明の動作を行なうためのコンピュータ・プログラム・コードを、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込んでも良い。プログラミング言語としては、オブジェクト指向のプログラミング言語、たとえばジャバ、マジック(Magik)、スモールトーク(Smalltalk)、C++など、および従来の手続き型のプログラミング言語、たとえば「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語が挙げられる。プログラム・コードの実行は、完全にユーザ・コンピュータ上で、部分的にユーザ・コンピュータ上で、スタンド・アローンのソフトウェア・パッケージとして、部分的にユーザ・コンピュータ上で、および部分的に遠隔コンピュータ上で、または完全に遠隔コンピュータまたはサーバ上で行なっても良い。後者のシナリオでは、遠隔コンピュータを、ユーザ・コンピュータに、任意のタイプのネットワーク(たとえば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN))を介して接続しても良いし、または接続を外部のコンピュータに対して(たとえば、インターネット・サービス・プロバイダを用いたインターネットを通して)設けても良い。
【0023】
本発明の実施形態を、本発明の実施形態による方法、設備(システム)およびコンピュータ・プログラム製品のデータ・フロー説明図および/またはブロック図を参照して、本明細書で説明する。当然のことながら、データ・フロー説明図および/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図および/またはブロック図内のブロックの組み合わせを、コンピュータ・プログラム命令によって実施することができる。これらのコンピュータ・プログラム命令を、多目的コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサに送って、マシンの生成を、フローチャートおよび/またはブロック図ブロック内で特定される機能/行為を実施するための手段が命令(コンピュータまたは他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサを介して実行される)によって形成されるように、行なっても良い。
【0024】
またこれらのコンピュータ・プログラム命令を、コンピュータまたは他のプログラマブル・データ処理装置に特定の方法で機能するように命令を出すことができるコンピュータ読取可能媒体に記憶して、フローチャートおよび/またはブロック図ブロック内で特定される機能/行為を実施する命令手段を含む製造品がコンピュータ読取可能媒体に記憶された命令によって形成されるようにしても良い。
【0025】
またコンピュータ・プログラム命令をコンピュータまたは他のプログラマブル・データ処理装置上にロードして、一連の動作ステップをコンピュータまたは他のプログラマブル設備上で実行させてコンピュータ実施処理を形成して、フローチャートおよび/またはブロック図ブロック内で特定される機能/行為を実施するための処理がコンピュータまたは他のプログラマブル設備上で実行される命令によって実現されるようにしても良い。
【0026】
図2を参照して、本発明の実施形態によるEVCSコントローラ22を含む例示的な環境100を示す。環境100は、本明細書で説明した種々の処理を行なうことができるコンピュータ・インフラストラクチャ102を含んでいる。詳細には、コンピュータ・インフラストラクチャ102を、コンピューティング・デバイス104を含むと図示している。コンピューティング・デバイス104は、EVCSコントローラ22を含んでいる。EVCSコントローラ22によって、コンピューティング・デバイス104は、遠隔切断機能をEVCS2(図1)において実施することができる。当然のことながら、本明細書で図示し説明したEVCSコントローラ22は、厳密にハードウェア・コンポーネント、厳密にソフトウェア・コンポーネント、またはハードウェアおよびソフトウェア・コンポーネントの組み合わせという形を取っても良い。場合によって、EVCSコントローラ22はマイクロプロセッサおよびメモリを含むことができるが、多くの構成が、本明細書で説明した機能を達成することができる。
【0027】
コンピューティング・デバイス104は、メモリ112、プロセッサ(PU)114、入出力(I/O)インターフェース116、およびバス118を含むと図示している。さらに、コンピューティング・デバイス104は、外部のI/O装置/資源120および記憶システム122と通信状態にあると図示している。当該技術分野で知られるように、一般的に、プロセッサ114によって、コンピュータ・プログラム・コード(たとえばEVCSコントローラ22)を実施する。コンピュータ・プログラム・コードは、メモリ112および/または記憶システム122内に記憶されている。コンピュータ・プログラム・コードを実行する間に、プロセッサ114は、データ、たとえばHMIデータ208(たとえば、HMI28との間で送信/受信されるデータ)、接触器データ212(たとえば、接触器18との間で送信/受信されるデータ)、AMIメータ・データ214(たとえば、AMIメーター20との間で送信/受信されるデータ)および/または回路遮断器データ218(たとえば、回路遮断器24との間で送信/受信されるデータ)を、メモリ112、記憶システム122、および/またはI/Oインターフェース116との間で、読み出しおよび/または書き込むことができる。バス118によって、コンピューティング・デバイス104内の各コンポーネント間の通信リンクが実現される。I/O装置120は、ユーザがコンピューティング・デバイス104とやり取りすることを可能にする任意の装置、またはコンピューティング・デバイス104が1または複数の他のコンピューティング・デバイスと通信することを可能にする任意の装置を含むことができる。入出力装置(たとえば、限定することなく、キーボード、ディスプレイ、ポインティング・デバイスなど)を、直接に、または介在するI/Oコントローラを通して、システムに結合することができる。
【0028】
いくつかの実施形態においては、図2に示すように、環境100は、従来のネットワーク・マネージメント・システム8(AMIヘッド・エンド6に接続される)とAMIメーター20とを任意的に含んでいても良く、それぞれ、EVCSコントローラ22に、コンピューティング・デバイス104(EVCS2内に収容されていても良い)を通して、(たとえば、無線または有線の手段を介して)動作可能に接続されていても良い。いくつかの実施形態においては、これらのコンポーネントは、(たとえば、無線または有線の手段を介して)互いにリンクしていても良い。当然のことながら、EVCSコントローラ22は、NMS8および/またはAMIメーター20との間でデータをそれぞれ送受信するために、従来の送信部および受信部を含んでいても良い。
【0029】
いずれにしても、コンピューティング・デバイス104は、ユーザ(たとえば、パーソナル・コンピュータ、サーバ、ハンドヘルド・デバイスなど)によってインストールされたコンピュータ・プログラム・コードを実行することができる任意の多目的コンピューティング製造品を含むことができる。しかし、当然のことながら、コンピューティング・デバイス104およびEVCSコントローラ22は、開示の種々の処理ステップを行なう場合がある種々の可能な等価なコンピューティング・デバイスを代表しているだけである。この点で、他の実施形態においては、コンピューティング・デバイス104は、特定の機能を行なうためのハードウェアおよび/またはコンピュータ・プログラム・コードを含む任意の特定目的コンピューティング製造品、特定目的および多目的のハードウェア/ソフトウェアの組み合わせを含む任意のコンピューティング製造品などを、含むことができる。各場合において、プログラム・コードおよびハードウェアは、標準的なプログラミングおよびエンジニアリング技法をそれぞれ用いて形成することができる。
【0030】
同様に、コンピュータ・インフラストラクチャ102は、開示内容を実施するためのコンピュータ・インフラストラクチャの種々のタイプを例示しているにすぎない。たとえば、一実施形態においては、コンピュータ・インフラストラクチャ102は、2つ以上のコンピューティング・デバイス(たとえば、サーバ・クラスタ)を含んでいて、それらが、任意のタイプの有線および/または無線通信リンク(たとえば、ネットワーク)、共有メモリなどを介して通信して、開示の種々の処理ステップを行なう。通信リンクがネットワークを含む場合、ネットワークには、1または複数のタイプのネットワーク(たとえば、インターネット、ワイド・エリア・ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク、仮想プライベート・ネットワークなど)の任意の組み合わせを含むことができる。またネットワーク・アダプタをシステムに結合して、データ処理システムが他のデータ処理システムまたは遠隔プリンタまたは記憶装置に、介在するプライベートまたはパブリック・ネットワークを通して結合できるようにしても良い。モデム、ケーブル・モデム、およびイーサネット(商標)・カードは、現時点で利用可能なタイプのネットワーク・アダプタのうちの少数でしかない。それとは関係なく、コンピューティング・デバイス間の通信では、種々のタイプの送信技法の任意の組み合わせを用いても良い。
【0031】
前述したように、また以下でさらに説明するように、EVCSコントローラ22には、コンピューティング・インフラストラクチャ102が、とりわけ、本明細書で説明した遠隔切断機能を行なうことができるという技術的効果がある。当然のことながら、図2に示す種々のコンポーネントのいくつかについて、独立に実施することもできるし、組み合わせることもできるし、および/またはコンピュータ・インフラストラクチャ102に含まれる1または複数の別個のコンピューティング・デバイスに対するメモリに記憶することができる。さらに、当然のことながら、コンポーネントおよび/または機能性のいくつかを実施しなくても良いし、さらなるスキーマおよび/または機能性を環境100の一部として含めても良い。
【0032】
図におけるデータ・フロー図およびブロック図に、本発明の種々の実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な具体化のアーキテクチャ、機能性、および動作を例示している。この点に関して、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、コードのモジュール、セグメント、または部分を表わしていても良い。これらには、特定の論理機能を実施するための1または複数の実行可能命令が含まれている。また、いくつかの代替的な実施においては、ブロック内に示した機能は、図に示した順番に従わずに行なっても良いことにも注意されたい。たとえば、含まれる機能性に応じて、連続して示した2つのブロックを実際には実質的に同時に実行しても良いし、またはブロックをときどき逆の順序で実行しても良い。また、ブロック図および/またはフローチャート図の各ブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャート図内のブロックの組み合わせを、特定の機能もしくは行為または専用のハードウェアおよびコンピュータ命令の組み合わせを実行する専用のハードウェア・ベースのシステムによって実施することができることに注意されたい。
【0033】
本明細書で述べたように、種々のシステムおよびコンポーネントは、データ(たとえば、電圧、電流、温度、グリッド周波数など)を「取得する」として記載している。当然のことながら、対応するデータを、任意の解法を用いて取得することができる。たとえば、対応するシステム/コンポーネントは、データを生成すること、および/またはデータを生成するために用いること、1または複数のデータ記憶装置またはセンサ(たとえば、データベース)からデータを取り出すこと、別のシステム/コンポーネントからデータを受け取ることなどができる。データが特定のシステム/コンポーネントによって生成されないときは、当然のことながら、示したシステム/コンポーネント以外の別のシステム/コンポーネントを実施し、データを生成してシステム/コンポーネントに与え、および/またはデータを記憶してシステム/コンポーネントによるアクセスに備えることができる。
【0034】
前述の図面では、本開示の複数の実施形態に付随する処理のうちのいくつかを示している。この点に関して、各図面または図面のフロー図内の各ブロックは、記載した方法の実施形態に付随するプロセスを表わしている。また、いくつかの代替的な実施においては、図面またはブロック内に示した行為は、含まれる行為に応じて、図に示した順番に従わずに行なっても良いし、または、たとえば、実際には実質的に同時に実行しても良いことにも注意されたい。また、当業者であれば分かるように、処理を記述するさらなるブロックを加えても良い。
【0035】
本明細書で用いる専門用語は、単に特定の実施形態を説明するためであり、本開示を限定することは意図されていない。本明細書で用いる場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに他の場合を示す場合を除き、複数形も含むことが意図されている。さらに当然のことながら、用語「含む(comprises)」および/または「含んでいる(comprising)」は、本明細書で用いる場合、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定しているが、1または複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはそのグループの存在または付加を排除するものではない。
【0036】
この書面の説明では、実施例を用いて、本発明を、ベスト・モードも含めて開示するとともに、どんな当業者も本発明を実施できるように、たとえば任意の装置またはシステムを作りおよび用いること、ならびに取り入れた任意の方法を実行することができるようにしている。本発明の特許可能な範囲は、請求項によって規定されており、当業者に想起される他の例を含んでいても良い。このような他の実施例は、請求項の文字通りの言葉使いと違わない構造要素を有する場合、または請求項の文字通りの言葉使いとの違いが非実質的である均等な構造要素を含む場合には、請求項の範囲内であることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車充電ステーション(EVCS)(2)であって、
充電可能装置(16)を受け取るように構成された充電コンセント(14)と、
前記充電コンセント(14)に動作可能に接続され、高度検針インフラストラクチャ(AMI)メーター(20)に電気的に接続された接触器(18)と、
前記充電コンセント(14)に供給される電力量を変更することについて前記AMIメーター(20)から命令の組を受け取るように構成されたEVCSコントローラ(22)と、を含み、
前記EVCSコントローラ(22)は、前記命令の組を受け取ると、前記接触器(18)を介して、前記充電コンセント(14)に供給される前記電力量を変更するように構成される、電気自動車充電ステーション(EVCS)(2)。
【請求項2】
前記接触器(18)は、前記充電コンセント(14)に対する単一リレーとして働く請求項1に記載の前記EVCS(2)。
【請求項3】
前記接触器(18)は、前記EVCS(2)内の共有リレーとして働く請求項1に記載の前記EVCS(2)。
【請求項4】
前記EVCS(2)のハウジング内に実質的に収容される前記AMIメーター(20)をさらに含む請求項1に記載の前記EVCS(2)。
【請求項5】
前記AMIメーター(20)は、前記EVCS(2)の外部のAMIネットワーク(10)を介して第2の命令の組を受け取るように構成される請求項4に記載の前記EVCS(2)。
【請求項6】
ヒューマン・マシン・インフラストラクチャ(HMI)(28)をさらに含む請求項1に記載の前記EVCS(2)。
【請求項7】
前記接触器(18)は、前記AMIメーター(20)に対する遠隔切断機能をもたらすように構成された二機能性接触器である請求項1に記載の前記EVCS(2)。
【請求項8】
電気通信ネットワーク(10)に接続された電気自動車充電ステーション(EVCS)(2)を遠隔に切断するように構成された少なくとも1つのコンピューティング・デバイス(104)であって、前記遮断を、
前記電気通信ネットワーク(10)を介して、前記EVCS(2)の充電コンセント(14)に供給される電力を終了させるための命令の組を取得することと、
前記命令の組の前記取得に応えて、前記EVCS(2)内の接触器(18)に、前記充電コンセント(14)に供給される前記電力を終了させるように命令を出すことと、を含む行為を実行することによって行なう少なくとも1つのコンピューティング・デバイス(104)を含むシステム。
【請求項9】
前記命令の組は、前記EVCS(2)内に実質的に収容される高度検針インフラストラクチャ(AMI)メーター(20)から取得される請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
コンピュータ読取可能媒体上に記憶されたプログラム(22)であって、少なくとも1つのコンピューティング・デバイス(104)によって実行されたときに、
電気ネットワーク(10)を介して、前記EVCS(2)の充電コンセント(14)に供給される電力を終了させるための命令の組を取得することと、
前記命令の組の前記取得に応えて、前記EVCS(2)内の接触器(18)に、前記充電コンセント(14)に供給される前記電力を終了させるように命令することと、を行なうプログラム(22)。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−31364(P2013−31364A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−164262(P2012−164262)
【出願日】平成24年7月25日(2012.7.25)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】