説明

電気車両用充電設備のモジュール、及び電気車両用充電設備

【課題】充電ケーブルの所持の如何に関わらず充電を行うことができ且つ充電対象となる電気車両の増加に容易に対応可能とした電気車両用充電設備のモジュールを提供する。
【解決手段】 電気車両の接続部と挿抜自在に接続される充電ガン212が設けられた充電ケーブル210と、充電ガン212を収納し且つ造営材若しくは構造物に設けられる収納スペースに着脱自在に収納される箱型の筐体201とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車両用充電設備のモジュール、及び電気車両用充電設備に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車や電気自動二輪車、プラグインハイブリット車などのように、電気を主動力として走行する機能を持つ車両(以下、「電気車両」と呼ぶ)が普及しつつある。そして、これらの電気車両の普及に合わせて、電気車両に搭載されている二次電池を充電するための電気車両用充電設備(以下、充電スタンドと呼ぶ)の提供も開始され始めている。従来の充電スタンドとして、複数の収納空所を有して電気車両を駐車する地面に立設されるスタンド本体と、コンセントを保持して収納空所内に収納される筐体を具備したコンセントモジュールとを備えた充電スタンドがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−277855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の充電スタンドでは、運転者が電気車両とコンセントとを接続する充電ケーブルを用意する必要があり、充電ケーブルを所持していない場合には充電を行うことができなかった。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、充電ケーブルの所持の如何に関わらず充電を行うことができ且つ充電対象となる電気車両の増加に容易に対応可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の電気車両用充電設備のモジュールは、電気車両の接続部と挿抜自在に接続される充電接続部が設けられた充電ケーブルと、前記充電接続部を収納し且つ造営材若しくは構造物に設けられる収納スペースに着脱自在に収納される箱型の筐体とを備えることを特徴とする。
【0007】
この電気車両用充電設備のモジュールにおいて、前記筐体は、前記充電ケーブルを収納する収納スペースが設けられていることが好ましい。
【0008】
この電気車両用充電設備のモジュールにおいて、前記筐体は、開閉自在な扉が設けられ、当該扉は、閉状態において前記充電ケーブルを前記筐体外へ導出するための挿通孔が形成されることが好ましい。
【0009】
この電気車両用充電設備のモジュールにおいて、前記充電接続部は、前記電気車両の接続部に設けられる被係合部に係合する係合部を備え、前記筐体は、前記係合部と係合して前記充電接続部を支持する支持部が設けられることが好ましい。
【0010】
この電気車両用充電設備のモジュールにおいて、前記充電接続部は、前記係合部の係合を解除するための操作部が設けられ、当該操作部に取り付けられて前記操作部の操作を規制する規制部材を備えることが好ましい。
【0011】
この電気車両用充電設備のモジュールにおいて、前記筐体内で前記充電接続部を保持する保持部を備えることが好ましい。
【0012】
この電気車両用充電設備のモジュールにおいて、前記筐体は、外部電源に電気的に接続された給電線と前記充電ケーブルとを接続する接続部が内部に設けられることが好ましい。
【0013】
本発明の電気車両用充電設備は、上記いずれかの電気車両用充電設備のモジュールと、給電以外の機能を有した機能モジュールとを少なくとも備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、充電ケーブルの所持の如何に関わらず充電を行うことができ且つ充電対象となる電気車両の増加に容易に対応できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態の充電ケーブルモジュールの斜視図を示す。
【図2】同上におけるモジュールが備える充電ガンの側面図を示す。
【図3】同上におけるモジュールの別形態における要部拡大図を示す。
【図4】同上におけるモジュールが収納されるスタンド本体の外観図を示す。
【図5】同上におけるモジュールが収納されるスタンド本体の正面図を示す。
【図6】同上におけるモジュールを備える充電スタンドの斜視図を示す。
【図7】同上におけるモジュールを備える充電スタンドの正面図を示す。
【図8】同上における充電スタンドの要部外略図を示す。
【図9】同上における充電スタンドが備えるコンセントモジュールと充電制御モジュールの概略ブロック図を示す。
【図10】同上における充電スタンドが備えるコンセントモジュールと充電制御モジュールの別形態における概略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る充電設備(充電スタンド)の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。但し、以下に説明する各実施形態では、電気車両が駐車される駐車場に設置される充電スタンド本体に、充電ケーブルモジュールの筐体が収納される場合を例示するが、当該筐体が収納される対象はスタンド本体に限定されない。つまり、充電ケーブルモジュールは、その他の構造物もしくは壁などの造営物に収納されてもよい。
【0017】
(実施形態)
本実施形態の充電ケーブルモジュール200は、図1に示すように、前面に開口窓201Aを有する箱型の筐体201と、充電ケーブル210と、開口窓201Aを開閉自在に塞ぐ扉202とを具備する。ここで、筐体201は、後述のコンセントモジュール10の筐体11を縦方向に略2倍した寸法に形成されている。
【0018】
充電ケーブル210は、給電線と通信線を含む多芯の電気ケーブル211と、電気ケーブル211の先端に設けられた充電ガン(充電接続部)212とを有し、電気ケーブル211の後端が筐体201内に配設される端子ブロック213に接続される。
【0019】
充電ガン212は、電気車両の充電口(受け側のコネクタ)に着脱自在に接続されるものであって、作業者(運転者)が持ち易いように略筒状のグリップ212Aが一体に形成されている。そして、グリップ212Aは、軸方向における略中央に先端側へ向かって幅広となる拡幅部212dが形成され、後端から電気ケーブル211が引き出されている。また、充電ガン212の先端側には、電気車両の充電口に接続された際に当該充電口の周囲に形成される図示しない被係止部に係止する係止爪212aが突設されている。更に、グリップ212Aには、押圧操作可能な操作部212bが形成されており、当該操作部212bを操作することで係止爪212aを被接続部から離れる方向へ移動させることができる。これにより、充電ガン212を電気車両の充電口に接続した際に、被係止部に係止爪212aが係合して充電ガン212の脱落が防止される。また、操作部212bには、押圧方向に直交する方向へ挿通孔212cが形成されており、当該挿通孔212cには、例えば南京錠の掛け金が挿通される。これにより、操作部212bを押圧操作した際の移動量(ストローク量)が制限され、充電時に第三者によって操作部212bが操作されて充電ガン212が電気車両のコネクタから外されてしまうことを防止できる。
【0020】
端子ブロック213は、電気ケーブル211の後端が接続される端子台(接続部)214と、矩形箱型に形成され、端子台214を覆い隠すように筐体201に取り付けられる端子カバー213Aとを有する。また、筐体201内には、グリップ212Aを縦方向に起立させた状態で充電ガン212を保持する保持部材(保持部)203が配設されている。
【0021】
保持部材203は、図2に示すように、筐体201の後面に沿って形成されるベース板203aと、ベース板203aの上端から前方へ向かうに従って下方へ延設される傾斜板203bと、ベース板203aの下端側と傾斜板203bの先端側を連結する連結板203cとからなる。そして、傾斜板203bの先端側の両側縁からは前方へ向かって規制壁203dが各々突設される。ここで、一対の規制壁203dは、逆ハの字状に形成されており、上端側から下端側へ向かうに従って互いの間隔が狭くなっている。そして、一対の規制壁203d間に充電ガン212を挿し入れることで、充電ガン212の拡幅部212dが一対の規制部203dによって保持されると共に、左右方向への移動が規制される。なお、本実施形態では、充電ガン212が保持部材203に保持されているが、例えば図3に示すように、係止爪212aが係止する棒体状の係止棒204aを有した支持部材204を筐体201内に形成してもよい。
【0022】
支持部材204は、後端が筐体201の後面に固定されて先端側が前方へ向けて延設されたベース板204bと、ベース板204bの左右両側縁から斜め下方へ互いに離れる形で延設される一対の延設板204cと、一対の延設板204c間に架設される係止棒204aとからなる。充電ガン212を支持部材204に係止した際には、上述のように操作部212bに南京錠Kをかけることで当該操作部212bの操作を制限して充電ガン212を筐体201から取り外せないようにできる。これにより、例えば、契約を行った運転者にのみ南京錠のカギを渡すことで、契約者のみが充電を行うことができる。
【0023】
扉202は、扁平な矩形箱型に形成されており、ヒンジ部204によって左側端部が筐体201の前面側左端部に軸支されている。また、扉202の背面側にはロック装置205が取着されている。なお、扉202の下端部における右端は、略矩形状に切り欠かれて充電ケーブル210が引き出される引き出し口202Aが形成されている。
【0024】
また、充電ケーブルモジュール200には、図1,8に示すように、インターロックスイッチ17とリレー307とからなるインターロック装置が設けられている。リレー307は、リレー接点307Aと励磁コイル307Bとを備えており、インターロックスイッチ17がオンされた場合にのみ励磁コイル307Bを通電させてリレー接点307Aを閉じ、充電ケーブル210を端子台213を介して給電線130に導通させる。つまり、インターロック装置によって、扉202が閉位置にないときは充電ケーブル210への通電がオフされ、扉202が閉位置にあるときにだけ充電ケーブル210への通電がオンされる。このようなインターロック装置は従来周知であって、扉202の後面から後方へ突出する駆動片17aによって押駆動されるアクチュエータ17bを有している。そして、扉202が閉位置にあるときにアクチュエータ17bが駆動片17aに押駆動されてインターロックスイッチが17がオンとなり、リレー307が充電ケーブル210への給電路を閉成する。また、扉202が閉位置にないときはアクチュエータ17bが駆動片17aに押駆動されないことでリレー307が充電ケーブル210への給電路を開成する。これにより、充電ケーブル210を端子台213に接続する際、扉202は開かれた状態で行われるので充電ケーブル210に通電されず、結線作業の安全性が向上する
次に、充電ケーブルモジュール200が設置される充電スタンド本体1について図4〜6を用いて説明を行う。充電スタンド本体1は、図4に示すように、長尺の矩形板状に形成された3枚の金属板(左側板2,右側板3,背板4)を組み立てることで前面並びに天面、底面がそれぞれ開口した角筒状に形成されている。また、スタンド本体1の最上部には円環状の図示しない蛍光ランプが配設されており、アクリル樹脂などの透光性材料からなるランプカバー5がスタンド本体1の天面に取着されて蛍光ランプを覆っている。尚、蛍光ランプはスタンド本体1内に収納される点灯回路(図示せず)により、時刻あるいは周囲の明るさに応じて自動的に点灯・消灯する。
【0025】
左側板2並びに右側板3の内側面には、図5に示すように、幅細の矩形板状に形成された取付板6,6が上下方向に沿い且つ左右方向に突出するようにして形成されている。そして、取付板6,6には、充電ケーブルモジュール200やコンセントモジュール10等のモジュールを取り付けるための複数のねじ孔6aが上下方向に沿って等間隔に貫設されている。
【0026】
また、スタンド本体1前面における最上部並びに最下部には、矩形板状の上パネル7A並びに下パネル7Bが取り付けられている。そして、スタンド本体1内において上パネル7Aの下端から下パネル7Bの上端までの空間に、4つの収納空所8A〜8Dが縦方向に並設されている。本実施形態では、図6に示すように、収納空所8Aに後述の充電制御モジュール(機能モジュール)300が収納され、収納空所8B,8Cに亘って充電ケーブルモジュール200が収納され、収納空所8Dに下記のコンセントモジュール10が収納される。
【0027】
ところで、スタンド本体1の右側面には、略L字状のケーブルハンガー9が突設されており、扉202の引き出し口202Aから引き出された電気ケーブル211はケーブルハンガー9に保持される、なお、筐体201の縦寸法を伸ばしてその内部に電気ケーブル211を収納可能なスペース(収納部)を形成し、当該電気ケーブルを筐体201外へ引き出さずに筐体201内に収納してもよい。また、図7(a)に示すように、充電ガン212が保持部材203に保持されて、図7(b)に示すように、電気ケーブル211が扉202の切り欠き202Aを介して外部に引き出されていてもよい。この場合、電気ケーブル211を収納するための収納スペースを筐体201に設ける必要がなく、充電ケーブルモジュールのサイズを抑えることができる。
【0028】
コンセントモジュール10は、図8に示すように筐体11、コンセントブロック12、扉13、天井カバー15などを具備している。筐体11は、金属板により前面に開口窓11Aを有する箱形に形成されている。扉13は扁平な矩形箱状に形成されており、開口窓11Aを塞ぐ閉位置と開口窓11Aを開放する開位置との間で水平方向(前後方向)に回動自在となるように、ヒンジ部13Aによって左側端部が筐体11の前面側左端部に軸支されている。また、扉13にはロック装置16が取着されており、閉位置にあるときにロック装置16によって扉13がロックされる。なお、扉13の右下角部には、充電ケーブル90が引き出される切り欠き(挿通孔)13Bが形成されている。
【0029】
コンセントブロック12は、前面に差込口が設けられたコンセント12Gと、コンセント12Gを保持し且つコンセント12Gの前面を覆うコンセントプレート12Aと、コンセントプレート12Aの中央に開口するプラグ挿入口12Bを開閉自在に塞ぐコンセントカバー12Cとを有する。コンセントプレート12Aは、プラグ挿入口12Bが開口する中央部分が前方へ突出し、当該中央部の左右両端部にそれぞれねじ挿通孔12Dが形成されている。コンセントカバー12Cは略半円板状に形成され、直線部分においてコンセントプレート12Aの中央部分に回動自在に軸支される。つまり、コンセントカバー12Cは、コンセントプレート12Aのプラグ挿入口12Bを覆う閉位置と、プラグ挿入口12Bを開放する開位置との間で回動し、さらに図示しないねじりコイルばねのばね力によって開位置から閉位置に向かう向きに弾性付勢されている。なお、コンセントプレート12Aの内側面には、電気車両に付属の図示しない充電ケーブルの先端に設けられているプラグの被係合部と係合する係合部12Eが設けられている。そして、コンセント12Gの差込口に差込接続された上記プラグが、係合部12Eと被係合部との係合によって抜け止めされる。
【0030】
コンセントブロック12は、筐体11内部における上部後方に配設されている取付板11Bに対して、左右両端部のねじ挿通孔12Dに挿通されるねじ(図示せず)によってねじ止めされる。ここで、取付板11Bは、後方に向かって徐々に下方へ下がるように傾いて配設されている。そのため、コンセントの差込口も水平面(前後左右を含む平面)に対して下向きに傾いて配置されている。また、筐体11内部の底板(内底板)11Cは、後方に向かって徐々に上方へ上がるように傾けられている(図3参照)。つまり、開口窓11Aを通して筐体11に浸入した雨水が、前方に向かって傾斜する内底板11Cを伝って開口窓11Aから筐体11の外へ排水されるようになっている。
【0031】
また、コンセントモジュール10には、インターロックスイッチ18、及びリレー19からなるインターロック装置が設けられている。リレー19は、リレー接点19Aと励磁コイル19Bとを備えており、インターロックスイッチ18がオンされた場合にのみ励磁コイル18Bを通電させてリレー接点19Aを閉じ、コンセント12Gを給電線130に導通させる。つまり、インターロック装置によって、扉13が閉位置にないときはコンセント12Gへの通電がオフされ、扉13が閉位置にあるときにだけコンセントへの通電がオンされる。このインターロック装置は、扉13の後面から後方へ突出する駆動片18aによって押駆動されるアクチュエータ18bを有しており、扉13が閉位置にあるときにアクチュエータ18bが駆動片18aに押駆動されてコンセントへの給電路を閉成する。また、扉13が閉位置にないときはアクチュエータ18bが駆動片18aに押駆動されないことでコンセントへの給電路を開成する。
【0032】
ところで、筐体11の背面側にはコンセントへの給電線(図示せず)が配線される空間(配線スペース)が設けられる。この配線スペースは、筐体11の背面にねじ止めされる矩形箱状の配線カバー(図示せず)によって形成される。
【0033】
天井カバー15は下面が開口する箱形に形成され、筐体11及び配線カバーの天面(上面)を覆うように筐体11に取り付けられる。天井カバー15の配線カバーを覆う部位には、給電線を配線スペースに引き込むための入線口(図示せず)が設けられている。
【0034】
充電制御モジュール300は、箱型の筐体301と、筐体301内に収納される充電制御ブロック302(図9参照)とを具備する。筐体301は、全面が板材で塞がれている点を除き、コンセントモジュール10の筐体11と共通の構造及び寸法に形成されている。
【0035】
充電制御ブロック302は、図9に示すように、2つの接続端子台303,304と、制御回路305と、リレー306とを有している。一方の接続端子台303は、給電路130と接続され、他方の接続端子台304は充電ケーブルモジュール200の端子ブロック213と接続される。リレー306は、リレー接点306Aと励磁コイル306Bとからなり、制御回路305が励磁コイル306Bに励磁電流を流している間だけ、給電路130から接続端子台303,304を介して充電ケーブルモジュール200の端子ブロック213、すなわち、充電ケーブル210に給電される。
【0036】
制御回路305は、マイクロコンピュータやメモリを主構成要素とし、充電ケーブル210の通信線を介して電気車両と通信する通信機能、上述したリレー306の制御機能などを実現する。すなわち、充電ケーブル210の充電ガン212が電気車両の充電口に接続され、電気車両から通信線を介して送信されてくる信号(充電開始のCPLT信号)を受信すると、制御回路305は励磁コイル306Bに励磁電流を流してリレー接点306Aをオンする。また、二次電池の充電が終了して電気車両から通信線を介して送信されてくる信号(充電終了のCPLT信号)を受信すると、制御回路305は、励磁コイル306Bの励磁電流を停止してリレー接点306Aを停止する。なお、制御回路305が備える機能は、上記充電開始及び充電完了を検出して電路の導通、遮断を自動で行うものに限定されない。例えば充電ケーブル210の漏電を検出して電路を遮断する漏電検出機能や、充電ケーブル210が接続される電気車両を識別して充電を行うか否かを判断する識別機能等を、制御回路305が備えてもよい。
【0037】
上述のように構成される充電制御モジュール300は、他のモジュール10,200と同様に前面側からスタンド本体1内の収納空所8A内に収納され、取付板6に対して筐体301がねじ留めされることでスタンド本体1に固定される。
【0038】
ここで、従来例で示した特許文献1に記載の充電スタンドにおいて、コンセントモジュールを本実施形態の充電ケーブルモジュールに交換することで、充電ケーブル210の増設に容易に対応することができる。そして、充電ガン212を有する充電ケーブル210とコンセント12Gとの両方を充電スタンドが備えることで、電気車両に付属する充電ケーブルがコンセント12Gに接続されて充電されると同時に、充電ケーブル210を用いて別の電気車両の充電を行うことができる。つまり、本実施形態の充電スタンドによれば、専用の充電ケーブル(電気車両に付属している充電ケーブル)の有無に関わらず、複数台(本実施形態では2台)の電気車両を同時且つ安全に充電することができる。
【0039】
また、インターロック装置が、扉13の閉じているときにだけコンセント12Gへの給電を行うので、充電中に充電ケーブルのプラグがコンセント12Gから引き抜かれて火花(アーク)が飛ぶような事態を回避することができて安全性の向上が図れる。
【0040】
また、特許文献1に記載の充電スタンドでは、充電ケーブルを収納するために充電機能を有していないボックスをコンセントユニットとは別に設けていた。これに対し、本実施形態の充電ケーブルモジュール200は、充電ケーブル210が一体に設けられると共に当該充電ケーブル210を収納するスペースが筐体201内に設けられており、充電ケーブル210を収納するスペースを別途設ける必要がなく構成を簡単にすることができる。
【0041】
また、本実施形態では、充電ケーブル210が端子ブロック213接続されることから、例えば充電ケーブル210が故障等した場合、充電ケーブル210のみを取り外して交換でき、メンテナンス性に優れている。
【0042】
更に、本実施形態では、コンセント12Gや充電ケーブル210を筐体11,201に収納してなるコンセントモジュール10、充電ケーブルモジュール200をスタンド本体1内に着脱自在に収納している。従って、充電ケーブルモジュール200やコンセントモジュール10を必要に応じて着脱することができ、コンセント12Gや充電ケーブル210を容易に増設することができる。
【0043】
なお、充電制御モジュール300の充電制御ブロック302が、インターロック装置の代わりにコンセントモジュール10のインターロック機能を実現することも可能である。例えば、図10に示すように、コンセントモジュール10のインターロックスイッチ18と励磁コイル19Bとが充電制御ブロック302の制御回路305と接続され、インターロックスイッチ18がオンしているときに制御回路305が励磁コイル19Bに励磁電流を流せばよい。
【符号の説明】
【0044】
1 スタンド本体
8(8A〜8D) 収納空所
10 コンセントモジュール
200 充電ケーブルモジュール
201 筐体
202 扉
202A 引き出し口(挿通孔)
203 保持部材(保持部)
204 支持部材(支持部)
210 充電ケーブル
212 充電ガン(充電接続部)
214 端子台(接続部)
300 充電制御モジュール(機能モジュール)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気車両の接続部と挿抜自在に接続される充電接続部が設けられた充電ケーブルと、前記充電接続部を収納し且つ造営材若しくは構造物に設けられる収納スペースに着脱自在に収納される箱型の筐体とを備えることを特徴とする電気車両用充電設備のモジュール。
【請求項2】
前記筐体は、前記充電ケーブルを収納する収納スペースが設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気車両用充電設備のモジュール。
【請求項3】
前記筐体は、開閉自在な扉が設けられ、当該扉は、閉状態において前記充電ケーブルを前記筐体外へ導出するための挿通孔が形成されることを特徴とする請求項1または2記載の電気車両用充電設備のモジュール。
【請求項4】
前記充電接続部は、前記電気車両の接続部に設けられる被係合部に係合する係合部を備え、前記筐体は、前記係合部と係合して前記充電接続部を支持する支持部が設けられることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の電気車両用充電設備のモジュール。
【請求項5】
前記充電接続部は、前記係合部の係合を解除するための操作部が設けられ、当該操作部に取り付けられて前記操作部の操作を規制する規制部材を備えることを特徴とする請求項4記載の電気車両用充電設備のモジュール。
【請求項6】
前記筐体内で前記充電接続部を保持する保持部を備えることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の電気車両用充電設備のモジュール。
【請求項7】
前記筐体は、外部電源に電気的に接続された給電線と前記充電ケーブルとを接続する接続部が内部に設けられることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の電気車両用充電設備のモジュール。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれか記載の電気車両用充電設備のモジュールと、給電以外の機能を有した機能モジュールとを少なくとも備えることを特徴とする電気車両用充電設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−165533(P2012−165533A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23070(P2011−23070)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】