説明

電気集塵装置

【課題】電気集塵装置の小型化または処理風量を多くする目的で、平行電極板に対する単位面積あたりの通過風速を上げると、平行電極板に加わる風圧が上昇し、平行電極が破損する。または振動が発生することにより集塵性能が低下するという課題がある。
【解決手段】平行電極板に荷電して空気中の粉塵及びミスト等の粒子に高電圧を印加し、帯電させる帯電部2と、これら帯電した粉塵及びミスト等を捕集する集塵部3で構成された電気集塵装置において、前記平行電極板の放電極板(または高圧側極板)12と対向する接地極板11との間に、風向に対して平行に、極板の幅相当の長さを有する極板幅スペーサー14を配置したことにより、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られる。また、高風速の風圧により、平行電極が破損する。または振動することがなくなり、集塵性能の低下を防止する効果が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調及び産業分野で大気塵、室内の粉塵、オイルミストなどを集塵する電気集塵装置において、高風速集塵を可能とする電気集塵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、粒子を捕集する電気集塵装置は、放電電極と対向電極の対となる2電極より構成され、放電電極には正または負の高電圧を印加し、対向電極を接地する構成となっている。この状態で放電電極に高電圧を印加すると、両電極間にコロナ電界が形成されコロナ放電電流が流れる。そのコロナ電界内を粒子が通過すると、コロナ電界内を移動する電子と粒子が衝突することで粒子が電荷を帯びる。電荷を帯びた粒子は電極間の電界の力を受け、対向電極に吸い寄せられ付着し、粒子は除去される。
【0003】
この種の電気集塵装置の電極板は、鋼板またはアルミ製の平板を適宜カットして形成されたものを平行に重ねて、平行電極板を構成されることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、その従来の平行電極板の構成について図10〜12を参照しながら説明する。
【0005】
図10は集塵装置の内部構造を示した側面図、図11は電気集塵機の帯電部または集塵部の平行電極板の構成を示した正面図である。また、図12は従来の電気集塵装置の全体図である。
【0006】
図10〜12に示すように平行電極板は、放電電極112と対向する接地極板111とを円筒形の軸105〜108に取付けたスペーサー113を用いて均等な間隔を保ちながら、複数枚交互に重ね合わせることで構成されている。
【0007】
また、接地極板111は鋼板またはアルミ製の平板を適宜カットして形成されている。
【0008】
また、放電電極112は放電線または放電針、複数の突起物を形成した平板形状の極板が用いられている。
【0009】
また、平行電極板の支持には円筒形の軸105〜108が用いられている。
【0010】
また、電気集塵装置の下流側には、集塵した粉塵及びミスト等の粒子が再飛散した場合の捕集用として、不織布製または金属製のフィルター109が配置されている。
【0011】
また、電気集塵装置の上流側には、異物の進入による機器の損傷を防止する金属製の格子または網、フィルター110等が配置されている。この電気集塵装置による空気の流れは、装置の吸気口から排気口まで直線状に流れる構造となっている。
【特許文献1】特開2007−222717号公報
【特許文献2】特開2004−97980号公報
【特許文献3】特開2007−69118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このような従来の平行電極板で構成された電気集塵装置では、電気集塵装置の小型化または処理風量を多くする目的で、平行電極板に対する単位面積あたりの通過風速を上げると、平行電極板に加わる風圧が上昇し、平行電極が破損する。または振動が発生することにより集塵性能が低下するという課題があった。
【0013】
また、平行電極板への通過風速を上げた場合、通過する粉塵及びミスト等の粒子の増加に対しコロナ放電電流が不足し、電気集塵装置の性能が低下するため、帯電部での印加電圧を上昇させ、コロナ放電電流を確保する方法がとられるが、印加電圧の上昇は火花放電の発生率を上げ、集塵効率の低下を招くという課題があった。
【0014】
また、平行電極板への通過風速を上げた場合、平行極板を支持する円筒状の軸での空気抵抗が大きくなり、集塵装置の圧力損失が大きく上昇してしまうという課題があった。
【0015】
また、平行電極板への通過風速を上げた場合、集塵部において電荷を帯びた粒子が電極間の電界の力を受け、対向電極に吸い寄せられずに、粒子が通過する量が増加してしまい、集塵部の電極板面積を大きくしないといけないという課題があった。
【0016】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、電気集塵装置の平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、通過風速の風圧に耐え得ると共に、必要とする集塵性能を確保することが可能な電気集塵装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の電気集塵装置は上記目的を達成するために、平行電極板に荷電して空気中の粉塵及びミスト等の粒子に高電圧を印加し、帯電させる帯電部と、これら帯電した粉塵及びミスト等を捕集する集塵部で構成された電気集塵において、前記平行電極板の放電極板または高圧側極板と対向する接地極板との間に、風向に対して平行に、極板の幅相当の長さを有する絶縁スペーサーを配置したことを特徴としている。また、前記絶縁スペーサーは、碍子製または絶縁樹脂製であることを特徴とするものである。
【0018】
上記手段によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行極板は強固に保持されており、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られる。
【0019】
また、他の手段は、平行電極板の端部を折り曲げたことを特徴とするものである。
【0020】
上記手段によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行極板は端部の曲げ加工により極板の強度が増し、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られる。
【0021】
また、他の手段は、平行電極板は、平板をふたつ折りして2枚重ねとして構成し、折り曲げた辺を上流側に配置したことを特徴とするものである。
【0022】
上記手段によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行極板は曲げ加工により極板の強度が増し、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られる。
【0023】
また、他の手段は、平行電極板の接地側極板を保持するレールを帯電部または集塵部のフレームと一体で構成し、上部からスライド挿入することで、接地極板の保持をすることを特徴とするものである。
【0024】
上記手段によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、接地極板が帯電部または集塵部のフレームに支持され、通過風速に対して十分な強度を有し、かつ、メンテナンス時の電極交換が容易な電気集塵装置が得られる。
【0025】
また、他の手段は、帯電部の放電極板の表面あるいは裏面に複数の三角状の切り起こしを設け、この切り起こし先端に対向する形で接地極板を配置したことを特徴とするものである。
【0026】
上記手段によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、帯電部での印加電圧を上昇させずに、放電極の表裏両面で均一なコロナ放電電流が得られ、かつ、通過風速に対して十分な強度を有した、放電極を容易に得られることができる。
【0027】
また、他の手段は、前記平行電極板を支持する軸は、断面を楕円形にし、長い径側を風向に平行に配置したことを特徴とするものである。
【0028】
上記手段によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行電極板を支持する軸での、空気抵抗による圧力損失を小さくでき、圧力損失の小さな電気集塵装置が得られる。
【0029】
また、他の手段は、前記平行電極板を支持する軸に楕円状のスペーサーを取付け、極板間隔を保持することを特徴とするものである。
【0030】
上記手段によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行電極板を支持する軸での、空気抵抗による圧力損失を小さくでき、圧力損失の小さな電気集塵装置が得られる。
【0031】
また、他の手段は、前記集塵部の下流側に、前記平行電極板の接地極板と電気的に同電位となるように接続された金属製メッシュフィルターを備えたことを特徴とするものである。
【0032】
上記手段によれば、電気集塵装置の下流側に配置した金属メッシュフィルターを帯電部の接地極板と同電位にすることで、集塵極板面積を大きくせず、集塵性能を確保できる電気集塵装置を得られることができる。
【0033】
また、他の手段は、前記電気集塵装置の上流側で空気の流れを急峻に変化させ、吸込まれた空気中の粉塵及びミスト等を衝突集塵させる風路構成としたことを特徴とするものである。
【0034】
上記手段によれば、電気集塵装置の上流側にて吸入空気の流れを急峻に変更する機構を設けることで、空気中の粉塵及びミスト等の粒子の衝突集塵効果を備えた電気集塵装置が得られる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、電気集塵装置の平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、通過風速の風圧に耐え得ると共に、必要とする集塵性能を確保することが可能な電気集塵装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明は、平行電極板に荷電して空気中の粉塵及びミスト等の粒子に高電圧を印加し、帯電させる帯電部と、これら帯電した粉塵及びミスト等を捕集する集塵部で構成された電気集塵において、前記平行電極板の放電極板または高圧側極板と対向する接地極板との間に、風向に対して平行に、極板の幅相当の長さを有する絶縁スペーサーを配置したものであり、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行極板は強固に保持されており、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られるという作用を有する。この絶縁スペーサーは、碍子製または絶縁樹脂製である。
【0037】
また、平行電極板の端部を折り曲げたものであり、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行極板は端部の曲げ加工により極板の強度が増し、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られるという作用を有する。
【0038】
また、平行電極板は、平板をふたつ折りして2枚重ねとして構成し、折り曲げた辺を上流側に配置したものであり、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行極板は曲げ加工により極板の強度が増し、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られるという作用を有する。
【0039】
また、平行電極板の接地側極板を保持するレールを前記帯電部または集塵部のフレームと一体で構成し、上部からスライド挿入することで、前記接地極板の保持をするものであり、接地極板が帯電部または集塵部のフレームに支持され、通過風速に対して十分な強度を有し、かつ、メンテナンス時の電極交換が容易な電気集塵装置が得られるという作用を有する。
【0040】
また、帯電部の放電極板の表面あるいは裏面に複数の三角状の切り起こしを設け、この切り起こし先端に対向する形で接地極板を配置したものであり、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、帯電部での印加電圧を上昇させずに、放電極の表裏両面で均一なコロナ放電電流が得られ、かつ、通過風速に対して十分な強度を有した、放電極を容易に得られるという作用を有する。
【0041】
また、前記平行電極板を支持する軸は、断面を楕円形にし、長い径側を風向に平行に配置したものであり、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行電極板を支持する軸での、空気抵抗による圧力損失を小さくでき、圧力損失の小さな電気集塵装置が得られるという作用を有する。
【0042】
また、前記平行電極板を支持する軸に楕円状のスペーサーを取付け、極板間隔を保持するものであり、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行電極板を支持する軸での、空気抵抗による圧力損失を小さくでき、圧力損失の小さな電気集塵装置が得られるという作用を有する。
【0043】
また、集塵部の下流側に、前記平行電極板の接地極板と電気的に同電位となるように接続された金属製メッシュフィルターを備えたものであり、電気集塵装置の下流側に配置した金属メッシュフィルターを集塵部の接地極板と同電位にすることで、集塵極板面積を大きくせず、集塵性能を確保できる電気集塵装置を得られるという作用を有する。
【0044】
また、電気集塵装置の上流側に空気の流れを急峻に変化させ、吸込まれた空気中の粉塵及びミスト等を衝突集塵させる風路構成としたものであり、電気集塵装置の上流側にて吸入空気の流れを急峻に変更する機構を設けることで、空気中の粉塵及びミスト等の粒子の衝突集塵効果を備えた電気集塵装置が得られるという作用を有する。
【0045】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0046】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の一形態を示す集塵装置の全体を表現した側面図である。図1に示すように、空気中の粉塵及びミスト等の粒子を捕集する集塵装置は、集塵装置本体ケース1、吸入空気に含まれる異物または粗塵を捕集するプレフィルター10、粉塵及びミスト等の粒子に高電圧を印加し、帯電させる帯電部2と、これら帯電した粉塵及びミスト等を捕集する集塵部3、集塵した粉塵及びミスト等の粒子が再飛散した場合の捕集用として金属メッシュフィルター9で構成されている。また、帯電部2および集塵部3は、高圧側極板と接地側極板を電気的に絶縁する碍子4、平行極板を支持する軸5〜8で構成されている。(軸5は帯電部2の接地極板を支持し、軸6は帯電部2の放電極板を指示する。また、軸7は集塵部3の接地極板を支持し、軸8は集塵部3の高圧側極板を支持する。)また、金属メッシュフィルター9は集塵部3の接地極板と軸7および金属フレームを介して同電位になるように接続されている。
【0047】
図2は、帯電部2または集塵部3の上流側から見た正面図である。図2に示すように、帯電部2または集塵部3の平行電極板は、放電極板(または高圧側極板)12と対向する接地極板11とを平行に重ね合わせた構成となっている。また、放電極板(または高圧側極板)12と接地極板11との間には極板間隔を保持するためのスペーサー13または絶縁樹脂または碍子製の極板幅スペーサー14を軸5〜8に取付けた構成となっている。ここで極板幅スペーサー14とは、気流に対する平行極板の長さ、すなわち、図3で示す横方向の極板の幅とほぼ同じ長さを有し、その長手方向を気流方向と平行に配置したものである。本実施の形態では、放電極板(または高圧側極板)12を支持する軸6、8には、極板幅スペーサー14を取り付けている。また、上下方向中央に配置した接地極板11にも極板幅スペーサー14を取り付けている。
【0048】
上記構成によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行極板は絶縁樹脂または碍子製スペーサー14の作用により強固に保持されており、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られる。また、高風速の風圧により、平行電極が破損する。または振動することがなくなり、集塵性能の低下を防止する効果が得られる。
【0049】
また、電気集塵装置の下流側に配置した金属メッシュフィルター9を集塵部3の接地極板11と同電位に接続20することで、金属メッシュフィルター9にて帯電部2で帯電された粒子を捕集する効果が発揮され、集塵部3の極板面積を大きくせず、集塵性能を確保できる電気集塵装置が得られる。
【0050】
また、帯電部2の上流側にて吸入空気の流れを急峻に変更する風路曲折部1aを設けることで、空気中の粉塵及びミスト等の粒子を集塵装置本体ケース1内で衝突集塵する効果を備えた電気集塵装置が得られる。
【0051】
(実施の形態2)
以下、本発明の電気集塵装置の他の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、上記実施例と同一機能を有する構成には同一符号を付して説明を省略する。また下記の実施の形態で図示しないその他の構成については上記実施の形態と同様の構成をしている。
【0052】
図4は、放電極板(または高圧側極板)12と接地極板11の平面図である。図4に示すように、平行電極板の各々の電極板端部を折り曲げて(端部折り曲げ15)、電極板を構成している。
【0053】
あるいは、図5に示すように、平行電極板は1枚の平板を二つ折りし、2枚重ねにして折り曲げ極板16を形成しても良い。この場合折り曲げた辺は気流に対し上流側に配置する。
【0054】
上記構成によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行極板は曲げ加工により極板の強度が増し、通過風速に対して十分な強度を有した電気集塵装置が得られる。
【0055】
(実施の形態3)
図6は、集塵部3の上流側から見た正面図および平行電極板のD視図である。図6に示すように、集塵部3の接地極板11は、集塵部フレームと一体で構成されたレール17に挿入する形で保持される構成となっている。
【0056】
上記構成によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、接地極板が帯電部または集塵部のフレームに支持され、通過風速に対して十分な強度を有し、かつ、メンテナンス時の電極交換が容易な電気集塵装置が得られる。
【0057】
(実勢の形態4)
図7は、帯電部2の放電極板18を示した図である。図7に示すように、帯電部2で使用する放電極板18はその表面および裏面に、三角形の切り起こしを行い、多数の切起こし突起19を形成させた構成としている。
【0058】
上記構成によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、コロナ放電を発生させる突起部が容易に形成することができ、帯電部2での印加電圧を上昇させずに、放電極板18の表裏両面で均一なコロナ放電電流が得られ、かつ、通過風速に対して十分な強度を有した、放電極板18を容易に得られる。
【0059】
(実施の形態5)
図8は、平行電極板を支持する軸を示した図である。図8に示すように、放電極板(または高圧側極板)12と接地極板11は軸21により支持されている。軸21の断面形状は、長い径を風向に対して平行に配置した楕円形とした構成となっている。また、軸21は、楕円部21aと平行極板挟み込み部21bで構成されている。
【0060】
図9は、平行電極板の間隔を保持するためのスペーサーを示した図である。図9に示すように、スペーサーは楕円形状の楕円形スペーサー22となっており、平行電極板の極板間隔を保持する構成となっている。
【0061】
上記構成によれば、平行電極板への通過風速を上昇させた場合においても、平行電極板を支持する軸21または楕円形スペーサー22での、空気抵抗による圧力損失を小さくでき、圧力損失の小さな電気集塵装置が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、単位面積あたりの処理風量を増やし、高風速下で使用する電気集塵装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施の形態による電気集塵装置の構成図
【図2】本発明の第1の実施の形態による集塵部または帯電部の正面図
【図3】本発明の第1の実施の形態による平行極板側面図
【図4】本発明の第2の実施の形態による平行極板の(a)平面図、(b)断面図
【図5】本発明の第2の実施の形態による平行極板の(a)平面図、(b)断面図
【図6】本発明の第3の実施の形態による集塵部接地極板の保持方法を示した(a)正面図、(b)平面断面図
【図7】本発明の第4の実施の形態による帯電部放電極板の(a)平面図、(b)側面図
【図8】(a)本発明の第5の実施の形態による電極板を支持する軸を取り付けた平行極板の平面図、(b)同電極板を支持する軸の正面図、(c)同電極板を支持する軸の側面図
【図9】本発明の第5の実施の形態による平行極板間隔を保持するスペーサーの(a)正面図、(b)側面図
【図10】従来の電気集塵装置の構成図
【図11】従来の電気集塵装置の集塵部または帯電部の正面図
【図12】従来の電気集塵装置の全体図
【符号の説明】
【0064】
1 集塵装置本体ケース
1a 風路曲折部
2 帯電部
3 集塵部
4 碍子
5 軸
6 軸
7 軸
8 軸
9 金属メッシュフィルター
10 プレフィルター
11 接地極板
12 放電極板(または高圧側極板)
13 スペーサー
14 極板幅スペーサー
15 端部折り曲げ
16 折り曲げ極板
17 レール
18 放電極板
19 切起こし突起
21 軸(電極板支持)
21a 楕円部
21b 平行極板挟み込み部
22 楕円形スペーサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行電極板に荷電して空気中の粉塵及びミスト等の粒子に高電圧を印加し、帯電させる帯電部と、これら帯電した粉塵及びミスト等を捕集する集塵部で構成された電気集塵において、前記平行電極板の放電極板または高圧側極板と対向する接地極板との間に、風向に対して平行に、極板の幅相当の長さを有する絶縁スペーサーを配置したことを特徴とする電気集塵装置。
【請求項2】
前記絶縁スペーサ−は、碍子製または絶縁樹脂製であることを特徴とする請求項1記載の電気集塵装置。
【請求項3】
平行電極板に荷電して空気中の粉塵及びミスト等の粒子に高電圧を印加し、帯電させる帯電部と、これら帯電した粉塵及びミスト等を捕集する集塵部で構成された電気集塵において、前記平行電極板の端部を折り曲げたことを特徴とする電気集塵装置。
【請求項4】
平行電極板に荷電して空気中の粉塵及びミスト等の粒子に高電圧を印加し、帯電させる帯電部と、これら帯電した粉塵及びミスト等を捕集する集塵部で構成された電気集塵において、前記平行電極板は、平板をふたつ折りして2枚重ねとして構成し、折り曲げた辺を上流側に配置したことを特徴とする電気集塵装置。
【請求項5】
平行電極板に荷電して空気中の粉塵及びミスト等の粒子に高電圧を印加し、帯電させる帯電部と、これら帯電した粉塵及びミスト等を捕集する集塵部で構成された電気集塵において、前記平行電極板の接地側極板を保持するレールを前記帯電部または集塵部のフレームと一体で構成し、上部からスライド挿入することで、前記接地極板の保持をすることを特徴とする電気集塵装置。
【請求項6】
前記帯電部の放電極板の表面あるいは裏面に複数の三角状の切り起こしを設け、この切り起こし先端に対向する形で接地極板を配置することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電気集塵装置。
【請求項7】
前記平行電極板を支持する軸は、断面を楕円形にし、長い径側を風向に平行に配置したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電気集塵装置。
【請求項8】
前記平行電極板を支持する軸に楕円状のスペーサーを取付け、極板間隔を保持することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電気集塵装置。
【請求項9】
前記集塵部の下流側に、前記平行電極板の接地極板と電気的に同電位となるように接続された金属製メッシュフィルターを備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気集塵装置。
【請求項10】
前記電気集塵装置の上流側で空気の流れを急峻に変化させ、吸込まれた空気中の粉塵及びミスト等を衝突集塵させる風路構成としたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電気集塵装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−178626(P2009−178626A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−17770(P2008−17770)
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】