説明

電波時計

【課題】高感度の受信と、受信中の表示という相反する目的を実現することにある。
【解決手段】 電波時計のシステムを制御する制御部4と、該制御部4の制御信号に応答して表示装置8の液晶駆動信号を作成する表示駆動部2と、該液晶駆動信号に応答して時刻を表示する表示装置8と、前記標準時刻信号を受信する受信部6とによって構成され、該受信部6に受信する前記標準時刻信号の電界強度によって設定レベルが変動する受信信号の増幅率を決定する電界強度設定手段と、該電界強度設定手段の状態を維持させる維持手段とを有し、前記標準時刻信号受信中において該維持手段を作動させ、前記電界強度設定手段の設定内容を維持している時に前記表示装置8の駆動出力を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標準時刻信号を受信して保持時刻を修正する電波時計に関する。
【背景技術】
【0002】
電波時計において、表示デバイスであるモータや液晶表示装置(以下LCDと略記する)はノイズ源となるため、電波受信中の表示はかなり困難なものであった。
【0003】
図32は従来の電波時計の問題点を説明するブロック図である。
【0004】
図32の電波時計において、アンテナ108が標準時刻信号を受信し、受信部104に送る。制御部100は受信部104に受信タイミング等を制御する制御信号120を送るとともに、受信部104から受信信号118を受け取り、制御部が保持している時刻データを修正する。制御部100はまた表示駆動部102に駆動クロック114と制御信号116を送り表示器を駆動する駆動信号の作成を指示する。表示器106がLCDの場合、表示器106は表示駆動部102から列電極駆動信号SEG110,と行電極駆動信号COM112を受け取りLCDに印加する。
【0005】
問題となるのはノイズで、制御部100から表示駆動部102に信号や駆動クロック114を送ることによって生じるノイズ130,表示駆動部102が駆動信号を表示器106に送ることによって生じるノイズ128,表示器106が駆動されることによって生じるノイズ126等があり、これらのノイズがアンテナ108に影響を及ぼして標準時刻信号124の受信を困難にする。
【0006】
なお以下の図において、同様の部材には同様の番号を付して説明を省略している。
【0007】
この問題を解決するため、受信中はLCDを停止することで、受信中のLCDノイズを排除するという提案がなされている(例えば特許文献1 図5参照)。
【0008】
しかしこの技術では、受信中にLCD表示が消えてしまうために、少なくとも2分、通常は5〜6分LCDの表示が消えてしまい、時計としての機能発揮に不十分なものとなっていた。
【0009】
また標準時刻信号を受信して正秒に同期させる秒同期以前は、LCD表示を0.1秒単位でランダムにずらしながら点滅表示を行うことで秒同期を取りやすくし、秒同期以降(分同期から標準時刻データ取得まで)は、受信データ判定に不要な0.8秒〜1.0秒間表示するという提案もあった(例えば特許文献2 図9参照)。
【0010】
しかしこの技術では、LCD表示部で点滅表示しか出来ず、表示上の制約が大きいという問題があった。
【0011】
特に、最近の受信回路は外装の金属化に伴い受信感度が向上しているが、逆にノイズに対しては弱くなってきており、 特許文献2の方法では、秒同期の時点で受信が不可能になりつつある。
【0012】
ここでタイムコードについて説明をしておく。
【0013】
図33は各国のタイムコードを説明するタイミングチャートである。
【0014】
標準時刻信号は1ビットが1秒で送られてくるが、各ビット毎に(復調後には)図33に示したコードとなっている。
【0015】
すなわち、図示したように、米国、日本、ドイツ、スイスで波形は異なるものの、コード「0」、「1」、「P」でそれぞれ決まった波形をとることになっている。(ドイツの場合、「M」コードと呼ばれるが、「P」と同じ役割を担うものなので、以降も便宜上「P」と称する。)また各国のタイムコードによって各ビットの始まり時点を知ることが出来る。例えば米国コードではタイムコードが立ち下がった時であり、日本コードではタイムコードが立ち上がった時点である。各ビットの始まり時点が正秒であるから、このポイントを検出することによって時計の保持時刻を正秒に合わせ込むことが出来る。すなわち図示した「秒同期タイミング」が各ビットの始まり時点であり、すなわち正秒である。
【0016】
また、秒同期位置の検出が確定することによって標準時刻信号の送信コード(0、1、P)判別が出来、コード判別によって判明した送信コード(0、1、P)の並びによって標準時刻信号の分同期位置(0秒タイミング)を認識でき、分同期位置を認識することによって標準時刻信号から送られてくる送信コード(0、1、P)の重み付け(時のデータ、分データ、年データ、曜日データ、パリティ、十桁、一桁、0bit、1bit、2bit、3bitなど)を認識出来ることによって標準時刻を読み取ることが出来る。
【0017】
ここで受信時の動作についての説明を行っておく。
【0018】
図34は受信時の動作の流れを示すフローチャートである。
【0019】
図34において、電波時計に受信するよう指示があると、140のステップで受信ICの電源がONにされる。次の段階142で「秒同期検出」が行われる。秒同期検出は1秒に1ビット送られているタイムコードの先頭のタイミングを検出する動作すなわち正秒を検出する動作で、例えば米国のコードではタイムコードが立ち下がるタイミング、日本のコードではタイムコードが立ち上がるタイミングと一致している。この秒同期タイミングは例えば32Hzでタイムコードの変動を所定期間サンプリングし、各サンプリングポイントで最も秒同期タイミングが発生する又は所定回数以上、秒同期タイミングが発生したポイント(米国のコードではタイムコードが立ち下がるタイミング、日本のコードではタイムコードが立ち上がるタイミングが多く発生したタイミング)を検出することによって秒同期タイミングが決定される。
この段階で秒同期タイミングが所定回数、同一箇所で検出されないなど、秒同期タイミングが決定できない場合は受信NGとなる。
【0020】
秒同期タイミング決定後「分同期検出」144の段階に移る。分同期検出は秒の桁が00秒である正分のタイミングを検出する動作で、Pコードが2回連続したことを知ることで検出することが出来る。
【0021】
秒同期と分同期が検出されるとタイムコードから時刻情報を読み取る「データ取得照合」の段階146に移る。この段階146で妥当でない情報等を排除して時刻情報を時計内に取り込む。
【0022】
以上のステップが終了すると148のステップで受信ICの電源がOFFされ、時計の保持している時刻情報が検出された時刻情報に置き換えられて時刻修正がなされる。
【0023】
なお正秒のタイミングを秒同期位置、正分のタイミングを分同期位置と呼ぶことも一般的であり、以降この呼称は定義無く使用する。
【0024】
また電波時計の各種制御等に関しては特許文献3,4に詳述されており、以下の説明においては該特許文献3,4の記載を引用する。
【特許文献1】特開2001−27681号公報(図5)
【特許文献2】特開2004−93375号公報(図9)
【特許文献3】特開平11−304973号公報(図4)
【特許文献4】特開2003−222687号公報(図9、図13)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
上述の如く、従来の電波時計では標準時刻信号受信中の表示制約が大きく、時計としての表示が不十分であった。
【0026】
また表示駆動信号に起因するノイズのため標準時刻信号の受信が困難になってきている。
【0027】
そこで本発明の目的は、高感度の受信と、受信中の表示という相反する目的を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明による電波時計は、
該電波時計のシステムを制御する制御部と、
該制御部の制御信号に応答して表示装置の駆動信号を作成する表示駆動部と、
該駆動信号に応答して時刻を表示する表示装置と、
前記標準時刻信号を受信する受信部とによって構成され、
該受信部に
受信する前記標準時刻信号の電界強度によって設定レベルが変動する受信信号の増幅率や波形判別レベルの閾値を決定する電界強度設定手段と
該電界強度設定手段の設定内容を維持させる維持手段とを有し、
前記標準時刻信号受信中において該維持手段を作動させ、前記」電界強度設定手段の設定内容を維持している時に前記表示装置の駆動信号を変更する
ことを特徴とする。
【0029】
また、本発明による電波時計は、
該電波時計のシステムを制御する制御部と、
該制御部の制御信号に応答して表示装置の駆動信号を作成する表示駆動部と、
該駆動信号に応答して時刻をディジタル的に表示する表示装置と、
前記標準時刻信号を受信する受信部とによって構成され、
受信中は駆動信号の全電位を同一電位としたことを特徴とする。
【0030】
さらに、標準時刻信号を受信して該標準時刻信号に従って表示時刻を修正する電波時計において、
該電波時計のシステムを制御する制御部と、
前記標準時刻信号を受信する受信部とによって構成され、
該受信部に、
受信する前記標準時刻信号の電界強度によって設定レベルが変動する受信信号の増幅
率や波形判別レベルの閾値を決定する電界強度設定手段と、
該電界強度設定手段の設定内容を維持させる維持手段とを有し、
前記標準時刻信号中の各タイムコードによって前記標準時刻信号の振幅変調が変動する区間においては、 前記維持手段が前記電界強度設定手段を維持し、
前記標準時刻信号の振幅変調が変動しない区間においては、前記維持手段が前記電界強度設定手段を維持しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
電波時計などの受信感度は表示駆動などの発生するノイズによって標準電波の受信感度が低下するのは受信回路の電界強度によって設定レベルが変動する受信信号の増幅率や波形判別レベルの閾値がノイズによって大きく変動する為である。
表示駆動によって発生するノイズは表示部に印加されている電位の切り替え時のみに発生しており、本発明では表示部の電位を変動する前後で電界強度によって設定レベルが変動する受信信号の増幅率や波形判別レベルの閾値を維持する維持手段を作動させることによって、表示駆動によって発生するノイズの影響を受けず、表示動作が可能となる。
表示駆動によって発生するノイズは表示部に印加されている電位の切り替え時のみに発生しており、本発明では表示部の全電位を同一電位とすることによってノイズの発生を抑え、表示部の全電位を固定することによって外乱からの影響で表示が乱れることはない。
各タイムコードによって前記標準時刻信号の振幅変調が変動する区間において電界強度によって設定レベルが変動する受信信号の増幅率や波形判別レベルの閾値を維持する維持手段を作動させることによって各タイムコードの違いによって設定レベルが変動する受信信号の増幅率や波形判別レベルの閾値の変動を抑えることが出来、標準時刻信号の時刻情報差による受信感度差をなくすことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下実施例に基づいて本発明の説明を行う。
【実施例1】
【0033】
以下実施例に基づいて本発明の説明を行う。
【0034】
図2は本発明の電波時計の実施例を示す第1のブロック図である。
【0035】
図2の電波時計において、受信部6が標準時刻信号を受信し、制御部4に送る。制御部4は受信部6に受信タイミング等を制御する制御信号を送るとともに、受信部6から標準時刻情報を受け取り、制御部4が保持している時刻データを修正する。制御部4はまた表示駆動部2に駆動クロック信号と制御信号を送り表示装置8を駆動する駆動信号の作成を指示する。時計用の表示装置としては、消費電力の点からLCDを用いることが望ましい。
【0036】
また以下の説明で表示装置としてはLCDを用いた例で本発明を説明するが、駆動信号の電位変化によってノイズを発生するような表示装置を用いた場合は本発明が有効であることは勿論である。
【0037】
表示駆動部2は表示装置8の駆動信号が必要とする各種の電位レベルを作る電源回路を有することは勿論であるが、さらに2倍昇圧回路12を有する。
【0038】
2倍昇圧回路12は表示動作を図1、6記載のVDD、V1、V2、V3(VDD−V1、V1−V2、V2−V3間の電位差はほぼ等しい。)を用いたダイナミック駆動と図28記載のVDD、V2、V3Vup2(VDD−V2、V2−V3Vup2間の電位差はほぼ等しい。)を用いたスタティック駆動を切り替え可能な表示駆動を行う表示機能に用いられ、2倍昇圧回路12は図2
8記載のVDD、V2、V3Vup2(VDD−V2、V2−V3Vup2間の電位差はほぼ等しい。)を用いたスタティック駆動を切り替え可能な表示駆動を行う時にV2を2倍昇圧してV3の電位をV3Vup2にして駆動を行うことによって、受信中もしくはサンプリング手段10が作動中にはダイナミック駆動時とは異なる電位レベルの駆動信号で表示装置8を、例えばLCDを、駆動し駆動マージンを高めることが出来る。
【0039】
ここで制御部4は例えばマイクロコンピューターで構成されており、マイクロコンピュータのコマンド入力によって各部が制御されている。
【0040】
また表示装置がLCDの場合、表示駆動部2は制御部4によって制御できる液晶ドライバーを用いている。
【0041】
制御部4が表示駆動部2を制御する方法の1つは表示駆動部2への駆動信号作成用クロックの供給、停止がある。駆動信号作成用クロックの供給を停止することにより発生するノイズを低減することが出来る。
【0042】
図3は本発明の実施例を示す第2のブロック図で、図2における制御部と受信部6とを詳述したものである。
【0043】
図3において、受信部6はアンテナ14、増幅手段18,復調手段20,判定手段24,サンプリング手段10、電界強度設定手段16,維持手段22を有しており、アンテナ14で受信した標準時刻信号を増幅手段18で増幅し、復調手段20で復調し、判定手段24で内容を判定し、サンプリング手段10でサンプリングすることにより標準時刻情報として取り出している。なおこのサンプリング手段10は制御部4に置かれているものとしても問題はない。
【0044】
電界強度設定手段(以下AGCと略記する)16はアンテナ14が受信した増幅レベルを決定する電圧を(以下AGC電圧と略記する)増幅手段18に送って増幅率を決定する。またAGC電圧は後述する復調手段20の信号及び維持手段22の信号によって制御される。
【0045】
維持手段22は制御部4からの信号を受けて、HOLD信号を増幅手段18と判定手段24に送り、AGC電圧と後述する判定手段24で用いる波形判定レベルの閾値とを維持(HOLD)させる。
【0046】
すなわち波形判定レベルの閾値が一定範囲内にある場合はAGC電圧を変動させないが、復調手段20の電圧レベルが足りない場合は信号の増幅レベルをUP方向に、復調手段20の電圧レベルが大きすぎる場合は信号の増幅レベルをDOWN方向にして復調手段20の出力レベルを一定範囲内に押さえることによって安定的な受信を行えるようにしている。また該HOLD状態の時のみ表示装置8の駆動信号の電位が変化するよう制御部4が表示駆動部2を制御している。
【0047】
つまり、維持手段22から出力されるHOLD信号をH(HOLD状態)にすることによってAGC電圧と波形判定レベルの閾値を維持し(入力された電波の強度に依存して変動しない)、HOLD信号をL(非HOLD状態)にすることによってAGC電圧と波形判定レベルの閾値を維持しない(入力された電波の強度に依存して変動することによって電界強度に追従した値に設定できる。)。
【0048】
この機能のためAGC電圧と波形判定レベルの閾値とがHOLD状態となって安定している時のみ、図32に示した駆動信号に起因するノイズが発生することとなり、受信を安
定化させている。
【0049】
制御部4は時計の計時機能を有するとともに他の各ブロックを制御する機能を持つ。
図5は復調手段20のアンテナ14入力で受信した波形が増幅手段18によって増幅された波形を復調する動作を説明する波形図であり、図5中の検出タイミングは増幅手段18から出力される信号の周期に同期し、図5に示すように増幅手段18の出力波形のほぼ最大値に近い部分のみサンプリングすることにより、図5に示すような復調波形となる。
【0050】
図6は電界強度設定手段16の実施例を示す回路図である。
【0051】
図6において、電界強度設定手段16は差動アンプ60,68,入力70,抵抗64,コンデンサー66,スイッチ手段62を有し、差動アンプ60の+入力70には復調手段20からの信号が印加されてインピーダンス変換され、差動アンプ60の出力を抵抗64とコンデンサー66とからなるCR回路で平滑化して差動アンプ68に送り、差動アンプ68の出力がAGC電圧として増幅手段18に送られる。
【0052】
電界強度設定手段16は維持手段22から送られてくるHOLD信号がHになることによってスイッチ手段62のインピーダンスが高くなり、抵抗64への電荷の出入りがなくなり、復調手段20が大きく変動してもコンデンサー66の電位は変動しないため、AGC電圧72は影響を受けない。(ノイズに対して影響を受けない)
また、維持手段22から送られてくるHOLD信号がLになることによってスイッチ手段62のインピーダンスが低くなり、抵抗64とコンデンサー66の時定数に従って電荷の出入りが出来るようになり、復調手段20の電位変動に追従してコンデンサー66の電位も変動するため、AGC電圧72は受信した電波の電界強度に追従できる。
このため、HOLD信号がHになることによってAGC電圧72の更新を禁止してホールド状態となる。
【0053】
図4は本発明の実施例を示す第3のブロック図で、図3における判定手段24を詳述したものである。
【0054】
判定手段24は差動アンプ30,32,抵抗34,コンデンサー36,スイッチ手段38を有し、差動アンプ32の出力を抵抗34とコンデンサー36とからなるCR回路で平滑化して波形判定レベルの閾値として差動アンプ30に送る。差動アンプ30は該閾値と復調手段20から送られてくる復調信号とを比較して受信した信号の論理レベルを判定し標準時刻信号を出力する。
【0055】
スイッチ手段38は維持手段22から送られてくるHOLD信号がHになることによって波形判定レベルの閾値の更新を禁止してホールド状態とする。該HOLD信号の機能はノイズが発生した時の影響を低減し、受信を安定化させている。
【0056】
つぎに本発明と標準時刻信号の概要を図7,8,9のタイミングチャートを用いて説明する。
【0057】
図7は本発明による電波時計の概要を説明する第1のタイミングチャートである。
【0058】
図7は1日の長さにわたって電波時計の制御法を示したものであるが、例えば午前2時というようなタイミングtSで標準時刻信号の受信が始まり、該受信動作はタイミングtEまで続く。この間受信していないT20,T22の期間には表示装置をAの駆動方法で駆動し、受信中であるT24の期間には表示装置をBの駆動方法で駆動している。駆動方法Aの例としては例えば32Hz程度のフレーム周波数で3分割駆動する通常のダイナミ
ック駆動方法があり、駆動方法Bの例としては後述するスタティック駆動方法、周期を2秒程度としたのスタティック駆動方法、全電極の電位を一定にした駆動方法等がある。
【0059】
このような駆動方法の変更は受信期間をはさんで繰り返される。
【0060】
なお標準時刻信号の受信は1日1回でも、1日数回でも、数日に1回でも良い。
【0061】
図8は本発明による電波時計の概要を説明する第2のタイミングチャートで、図7のタイミングチャートの時間軸を拡大した図である。
【0062】
「標準時刻信号」は特許文献4の図7,13に例が示されている如く、周期が1分の信号となっており、1日中発信されている。
【0063】
電波時計それぞれがこの「標準時刻信号」を受信するタイミングを定めており、図8ではT24の期間に受信する例を示している。
【0064】
受信した「標準時刻信号」の先頭が正しい00秒のタイミングであり、「分同期タイミング」はこの「標準時刻信号」の先頭である。電波時計は分同期タイミングで正しい00秒のタイミングを知ることができる。
【0065】
「標準時刻信号」から正分が検出出来ることは特許文献3の−0005−、特許文献4の−0004−に詳述されている。
【0066】
図9は本発明による電波時計の概要を説明する第3のタイミングチャートで、図8のタイミングチャートの時間軸をさらに拡大した図である。
【0067】
「標準時刻信号」は1ビットを1秒で送っており、各ビットの先頭が正秒のタイミングである。電波時計は「秒同期タイミング」で正しく正秒のタイミングを知ることができ、これにより標準電波から送信されている0,1,Pのコードを判別することが出来る。 たとえば「分同期タイミング」の検出にあわせて(図示されていない)秒未満のカウンタをリセットすれば秒未満の桁まで時計の計時時刻を合わせ込むことが出来る。
ダイナミック駆動の説明
次にタイミングチャートを用いて本発明の電波時計の動作を説明する。
【0068】
図1は本発明の実施例を示すタイミングチャートである。
【0069】
図1において「COM1」、「COM2」、「COM3」は液晶表示装置を3分割ダイナミック駆動する行電極駆動信号を示し、「SEG選択(COM1)」、「SEG非選択(COM1)」はそれぞれCOM1に接続されるSEG電極を点灯状態/非点灯状態にする列電極駆動信号を示している。(図1に示したSEG駆動信号はCOM2,COM3に接続されるSEG電極を非点灯状態にする駆動信号を示している。)
時計用の液晶表示装置の場合は半導体チップの小型化の必要があるため、ダイナミック駆動することが好ましい。また駆動周期はT32に示すように、消費電力、表示のフリッカーから考えて、1000/32と、ほぼ32msec以下にすることが妥当である。
【0070】
液晶駆動信号に起因するノイズは「ノイズ発生タイミング」に示すタイミングで、すなわち液晶駆動信号の電位が変化するタイミングで発生する。これは表示装置を駆動すると、主に駆動信号の電位変化によってノイズが発生することによる。
【0071】
HOLD信号はHレベルの時、図3に示したHOLD信号が出力されていることを示し
、Hレベルの時AGC電圧と波形判定レベルの閾値とを維持させる。
【0072】
このHOLD信号は、ノイズ発生期間中はHレベルになるよう構成している。
【0073】
受信するICの電波信号の増幅度を受信する時の電界強度によってコントロールする機能をAGCというが、ノイズなどが入ることによりAGC信号(増幅レベル)や波形判定レベルの閾値がずれてしまう。
このため、ノイズが入ることがわかっている場合はこのAGCのレベルが変化しないように一定期間AGCのレベル変動を無視する機能がAGC HOLDである。
【0074】
すなわち、標準時刻信号受信中においては
図3のサンプリング手段10が図1の受信信号取得サンプリングタイミングで受信信号取得後、
図1(1)のように図3のHOLD信号をHレベルにして維持手段22で電界強度設定手段の設定内容を維持し、図1(2)のように表示装置の駆動信号の電位を変更することによって図1のノイズ発生タイミングでノイズが発生する。
このノイズは維持手段22が維持状態なので電界強度設定手段の設定内容の変動はない。次に図1(3)のようにHOLD信号をLレベルにして維持手段22の維持状態を解除し、電界強度設定手段の設定内容を電界強度に追従させる。
【0075】
従って図3等で示した判定手段24で標準時刻信号を判定する際には駆動信号によるノイズによって瞬間的には判定結果が影響されるが、AGC信号や波形判定レベルの閾値は維持手段によって変化しない為、後まで判定結果が乱されることはない。
駆動信号の電位が変化するように、かつこれらの同期が順を追って起きるよう構成している。
【0076】
このように、駆動信号の電位変化タイミングを維持手段が前記電界強度設定手段を維持させている期間とし、サンプリング手段のサンプリングタイミングを維持手段が作動を維持したタイミングに同期させたことによりシステム構成を簡略化することが出来、また表示の自由度を上げることが出来た。
【0077】
さらに、図3で示した、サンプリング手段10で標準時刻情報26をサンプリングするタイミング「受信信号取得タイミング」と「ノイズ発生タイミング」とを図示したように異ならせている。
【0078】
具体的には駆動信号(COM1,2,3、SEG選択、SEG非選択)の電位が変化するタイミングをサンプリングのタイミングよりも15マイクロsecから1秒遅らせている。
【0079】
該遅延時間は1μS以上あれば十分と思われるが、時計のクロック周期から考えると1周期の約31μS、半周期にした場合は約15μSが論理回路的に作れるディレイであり、時計用マイクロコンピューターの処理周期を考えると通常マイクロコンピュータの命令処理には4クロック程度必要であるので約122μSとなる。これらが遅延時間のMIN.値となる。MIN.値としてはこれらのうちどの数値を採用しても良い。
【0080】
またMAX.値は液晶駆動上の問題から考えると、1/4デューティー駆動の場合は4mS、1/3デューティー駆動の場合は6mS以下、またタイムコードが1秒に1ビット送られてくることからは1秒以下であることが必要である。
【0081】
また、図1では受信信号取得サンプリングタイミングは駆動信号の電位が変化する毎に
行っているが(1000/32mSec/6毎)、受信信号取得サンプリングタイミングを間引いても問題はないが、駆動信号の電位が変化する時はHOLD信号が維持となるようにする必要がある。
【0082】
さらに受信中には液晶駆動信号の電位変化のタイミングをずらしてサンプリング周期T30の前半としている。
【0083】
このようにサンプリング信号周期の前半に駆動信号の電位変化に起因するノイズが発生するように構成したことにより、たとえ、HOLD状態によって押さえきれないノイズが発生した場合も、次のサンプリングまでにはノイズの影響がおさまっている確率を高くしている。
【実施例2】
【0084】
実施例2の説明の前にタイムコードとAGC信号や波形判定レベルの閾値との関係について説明をする。
【0085】
次に標準時刻信号すなわちタイムコードの説明をする。
【0086】
図10はタイムコードの詳細を説明する図で、米国、日本、ドイツの3カ国のタイムコードを1ビットすなわち1秒の期間示している。
【0087】
各国ともコード0,コード1,コードPで決まったフォーマットの信号を送信している。実際の信号はAM電波で送られてくるが、復調前の波形に関しては特許文献3の図4で説明されている。
【0088】
米国と日本の標準時刻信号ではT3,T4の区間ドイツではT5,T6区間はタイムコード(コード0,コード1,コードPの波形)に関係なくタイムコード(コード0,コード1,コードPの波形)が一定しており、ドイツではT5,T6区間は時刻データに関係なくタイムコードが一定している。逆に表現すると米国と日本ではT35の区間、ドイツではT34の区間にコードの違いによる判別が出来る。
図11はタイムコードによってAGC信号レベルや波形判定レベルの閾値が変動を示した図である。
【0089】
前記したAGC信号レベルや波形判定レベルの閾値は復調信号の積分値であり、タイムコード(コード0,コード1,コードPの波形)の出力によって(例えば、コード0が連続した場合とコード1が連続した場合)ではAGC信号や波形判定レベルの閾値が変動してしまい、「電界強度に増幅率が適合しない」、「波形判定レベルの閾値が復調波形の中心からずれた電位になる」などの受信感度に不利な方向になる問題がある。
【0090】
一方、米国と日本では図10中のT3とT4の区間、ドイツではT5とT6の区間では時刻によらずタイムコードの違いによらず、出力が一定しているため、この全区間または一部区間のみ維持手段22のHLOD信号を非HOLD状態(HOLD信号をL)、それ以外の区間をHOLD状態(HOLD信号をH)にすることによって復調信号の平滑化を行い、AGC信号レベルや波形判定レベルの閾値を定めることによって上記のようなタイムコードの違いによってAGC信号レベルや波形判定レベルの閾値が影響を受けない為、安定した受信が期待出来る。
また、米国と日本ではT3とT4の区間、ドイツではT5とT6の区間では復調波形がH、L両方あり、H区間(米国と日本ではT4、ドイツではT6)、L区間(米国と日本ではT3、ドイツではT5)の比率を変えることで電界強度に対するAGC信号や波形判定レベルの閾値を調整することが出来、この比率を受信する電波の種類によって変更すること
によって各々の電波に適合したAGC信号や波形判定レベルの閾値を調整できる。
次に実施例2について説明を行う。
【0091】
図12は本発明による電波時計制御の第2の実施例を示すタイミングチャートで、図13は図12の時間軸を拡大した部分図である。
【0092】
図12,13において、コード0、コード1,コードPは図10に示したタイムコードと同一で、図12,13のT7が図10のT4+T3に相当する。
【0093】
図12に示した液晶駆動信号、COM1,COM2,COM3,SEG選択、SEG非選択はT8期間は通常の3分割駆動波形となっており、T7においては休止している。
【0094】
従ってノイズはT8期間に発生してT7期間には発生しない。
【0095】
「HOLD」信号はノイズが発生するT8期間のみホールド状態を示すHレベルとなり駆動が休止しているT7期間はLレベルとなっている。
【0096】
すなわち、標準時刻信号中の各タイムコードがデータによって変動する区間においては、維持手段のホールド信号が電界強度設定手段の増幅率及び波形判定レベルの閾値を維持させている。
【0097】
この結果、電界強度設定手段の増幅率及び波形判定レベルの閾値はタイムコードによって設定値が変化せず、結果として受信感度の安定化に繋がる。
【0098】
また、受信信号取得サンプリングとAGC HOLD、液晶駆動信号の電位変化タイミングはそれぞれ同期しており、液晶駆動信号の電位変化タイミングは受信信号取得サンプリングの間隔の前半であり、AGC HOLDがLからHになるタイミングは受信信号取得サンプリングと液晶駆動信号の動作開始の間であり、AGC HOLDがHからLになるタイミングは液晶駆動信号の停止タイミング以降である。
【0099】
図12,13の実施例が他の実施例と大きく異なるのは、タイムコードによって依存しない出力のタイミング(米国と日本ではT3とT4の区間、ドイツではT5とT6の区間)でのみ電界強度設定手段の増幅率及び波形判定レベルの閾値を電界強度に追従させることによってタイムコードに依存しない安定した受信ができる。
【0100】
図14は図12の変形例を示すタイミングチャートで、図15は図14の時間軸を拡大した部分図である。
【0101】
図14の構成が図12の構成と異なるのはT7においても3分割駆動を継続していることと、T7期間の液晶駆動信号の電位変化に起因するノイズが発生する期間はHOLD信号を立てて(Hレベルにして)電界強度設定手段の増幅率及び波形判定レベルの閾値を維持させている点である。
【0102】
図16は図14の変形例を示すタイミングチャートで、図14の受信信号サンプリングタイミングを間引いた図であり、サンプリング周期の方が液晶駆動信号の電位変化の周期よりも長い場合には図16のように行う。
【0103】
このように構成すると例外なく通常の液晶駆動方法を維持出来ることで、これによりシステムをさらに大きく簡略化することが出来、また受信中の表示も通常と全く同じに出来るため大きく表示の自由度を増すことが出来た。
【実施例3】
【0104】
実施例1,2では表示のダイナミック駆動の場合について説明したが、次はスタティック駆動の場合について説明を行う。
本発明で用いるスタティック駆動は以下の2つ駆動方法である。
【0105】
図17は本発明で用いる液晶の第1のスタティック駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【0106】
図17において、「COM1」、「COM2」、「COM3」は本来、液晶表示装置を3分割ダイナミック駆動する行電極駆動信号であるが、図17の「COM1」、「COM2」、「COM3」はVDDとV3の電位間をとる同一波形の矩形波としている。また点灯させるSEG電極にはVDDとV3の電位間をとるCOM信号と逆極性の、非点灯させるSEG電極にはVDDとV3の電位間をとるCOM信号と同極性の信号を与えている。
【0107】
すなわち点灯する領域の列電極には異なる電位を与えている。
このため、液晶に印加される実行電圧はVDD−V3となる。
【0108】
本発明の実施例1,2は、通常は液晶表示装置を3分割駆動し、標準時刻信号の受信中は時分割的に駆動休止期間を設けてノイズの発生を防ぎ、液晶はスタティック駆動するというものである。
この駆動方法の特徴としては後述の第2のスタティック駆動方法に比べて実行電圧が大きい利点がある反面、極性の切り替え時に全てのCOM、SEG線が切り替わる為、発生するノイズが大きい。
【0109】
図18は液晶の第2のスタティック駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【0110】
図18において、「COM1」、「COM2」、「COM3」は本来液晶表示装置を3分割ダイナミック駆動する行電極駆動信号であるが、図18の「COM1」、「COM2」、「COM3」はV2の電位に固定されており、非点灯状態の列電極に与える信号「SEG非点灯」には同じくV2の電位に固定されて、非点灯とされる液晶セグメントには電圧が印加されず、点灯状態の列電極に与える信号「SEG点灯」にはVDDとV3Vup2の電位をとる矩形波信号が与えられている。該V3Vup2の電位は図2で述べた2倍昇圧回路12で昇圧された電位、電源から作成された電位どちらでも良く、VDD−V2とV2−V3Vup2とは等しい電圧となる。すなわちV2がVDDとV3up2との真ん中の電位となっている。
このため、液晶に印加される実行電圧はVDD−V2(又はV2−V3Vup2)となる。
この駆動方法の特徴としては前述の第1のスタティック駆動方法に比べて実行電圧が小さい欠点はあるものの、「COM1」、「COM2」、「COM3」及び非点灯セグメントからノイズが発生しないため、ノイズを小さく押さえ受信をより安定化することが出来る。
【0111】
すなわちこの第2のスタティック駆動方法では、図17に示した、いわゆるプッシュプル駆動法を用いないため液晶駆動信号の電位変化に伴うノイズの発生を小さく抑えることが出来ている。
【0112】
以下「スタティック駆動」と述べる時は図17で示した第1のスタティック駆動方法を用いても図18で示した第2のスタティック駆動方法を用いてもどちらでも良く、それぞれが前述した異なる効果を有する。
次にスタティック駆動を行った場合の表示例を図19〜23を用いて説明する。
【0113】
図19は本発明による電波時計の表示部40を説明する図で、「標準時刻信号」受信中の表示例を示している。
【0114】
図19において、44は短針、42は長針、46は例えば液晶表示装置からなるディジタル的な表示部で6個のディジット48によって表示を行っている。
【0115】
図19においては受信中に6個並んだディジット48のうち左側の2つのディジットにマークを表示して受信中である旨を表示した例を示している。
【0116】
図20は本発明で表示部に用いるディジット48の構成例で、行電極であるCOMに対する各セグメントの接続を示している。この例ではCOMが3つあり3分割駆動出来る構成になっていることが示されている。
【0117】
図21は図20と同じく本発明で表示部に用いるディジット48の構成例で、列電極であるSEGに対する各セグメントの接続を示している。この例ではセグメントAとセグメントDとが2つずつあり、それぞれ同じCOM,SEG電極に接続されていることから、実質的には1ディジットが14セグメントで構成されている。
【0118】
図22は本発明の電波時計が標準時刻信号の受信中にLCDをスタティック駆動で表示するパターンの第1の例である。
【0119】
図22(A)〜(G)において、各図とも図19に示した表示装置46と同様6つのディジット48が横方向に並んでいる。
【0120】
図22(A)は6つのディジットとも消灯されている例を示している。
【0121】
図22(B)では6つのディジットのうち一番左の1つのディジットのみ図20,21に示したセグメントH,G,Qを点灯させている。
【0122】
図22(C)では6つのディジットのうち左側の2つのディジットのみ図20,21に示したセグメントH,G,Qを点灯させている。
【0123】
図22(D)では6つのディジットのうち左側の3つのディジットのみ図20,21に示したセグメントH,G,Qを点灯させている。
【0124】
同様にして 図22(E)では左側の4つのディジットが、(F)では左側から5つのディジットが、(G)では6つの全ディジットが、図20,21に示したセグメントH,G,Qを点灯させている。
【0125】
このように図19で示した表示部46によって受信中であることを表示することが出来、かつ後述するように無表示とか点滅に表示内容が限定されないため、表示の自由度を大きく高めることが出来る。
【0126】
受信中の表示内容は図22の例からも選ぶことが出来る。
【0127】
図19に示した表示部46は図22(C)の表示内容を選択した例である。
【0128】
図23は本発明の電波時計が標準時刻信号の受信中に表示するパターンの第2の例であ
る。
【0129】
図23(A)〜(G)において、各図とも図19に示した表示装置46と同様6つのディジット48が横方向に並んでいる。
【0130】
図23(A)は6つのディジットとも消灯されている例を示している。
【0131】
図23(B)では6つのディジットのうち一番左の1つのディジットのみ図20,14に示し6セグメントH,G,Q、J,K,Lを点灯させている。
【0132】
図23(C)では6つのディジットのうち左側の2つのディジットのみ図20,14に示したセグメントH,G,Q、J,K,Lを点灯させている。
【0133】
図23(D)では6つのディジットのうち左側の3つのディジットのみ図20,14に示したセグメントH,G,Q、J,K,Lを点灯させている。
【0134】
同様にして 図23(E)では左側の4つのディジットが、(F)では左側から5つのディジットが、(G)では6つの全ディジットが、図20,14に示したセグメントH,G,Q、J,K,Lを点灯させている。
【0135】
このように図22の例に変えて図23(A)〜(G)の表示例を選ぶことも可能であるし、また全く別の形を選択することも可能である。
次に実施例3における秒同期検出動作について3例を用いて説明を行う。
【0136】
図24は液晶表示装置に与える液晶駆動信号の全電位を同一電位とする第2の実施例の駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【0137】
0秒の単位を同期させている秒同期検出動作期間は特にノイズの発生を抑えたいため、この期間においては表示装置に与える液晶駆動信号の全電位を同一電位とすると効果がある。
【0138】
図24において、「COM1」、「COM2」、「COM3」は本来液晶表示装置を3分割ダイナミック駆動する行電極駆動信号であるが、図24の「COM1」、「COM2」、「COM3」は同一の電位V2をとり続ける信号としている。これに応じてSEG電極にも同一の電位V2を与えている。
【0139】
このように構成することにより、液晶駆動信号の電位変化によって生じるノイズもなくすことが出来、秒同期を安定して検出出来るという効果が生じる。
なお、秒同期検出1の動作は秒同期検出以外の受信状態に用いても有効である。
【0140】
図25は本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートで、表示駆動信号の電位変化タイミングを秒同期タイミング及び標準時刻情報を読み取るサンプリング信号のタイミングからずらせば時刻情報の検出が可能になる状況を概念的に示したタイミングチャートである。
【0141】
図25において、液晶の駆動信号は、点灯時の列電極駆動信号である「SEG点灯駆動信号」がVDDとV3Vup2の電位をとる周期約2秒の矩形波、非点灯時の列電極駆動信号及び行電極駆動信号であるCOMが電位V2に固定された信号、すなわち前述したスタティック駆動方法2となっている。
液晶の駆動方法については第1のスタティック駆動方法を用いても良いことは勿論である

【0142】
また、図25のHOLD信号はHレベルの時、図3に示したHOLD信号が出力されていることを示し、Hレベルの時AGC電圧と波形判定レベルの閾値とを維持させる。
【0143】
このHOLD信号は、ノイズ発生期間中はHレベルになるよう構成している。
【0144】
「SEG点灯駆動信号」の電位を変化させると図示の「ノイズ発生タイミング」でノイズが発生する。
【0145】
「HOLD」信号は発生するノイズを低減する為に「SEG点灯駆動信号」の電位変化前後の区間をHにして電界強度設定手段の増幅率及び波形判定レベルの閾値を維持させている。
また、タイムコードの0,1、Pを判定する「受信信号取得期間」はHOLD信号がLの期間に行っている。
【0146】
秒同期位置が不明な状態の秒同期受信時においてT1のように秒同期位置が「受信信号取得期間」と重ならない場合、秒同期位置は検出不能になってしまう。

そこで所定時間受信して秒同期位置が検出できなかった場合には液晶駆動信号の電位を変化させるタイミングを図示のtdのようにずらし、T2のように受信を行うようにし、秒同期位置の検出を行なうようにする。
図26は図25のtdの長さによる秒同期位置検出不能期間の影響を概念的に示したタイミングチャートである。
図26aのようにtdが非受信信号取得期間(「HOLD」信号がHの期間)よりも短い場合、前回の受信信号取得期間と液晶駆動信号の電位を変化させるタイミングをずらした後の受信信号取得期間で重ならない部分が発生するため、秒同期位置の検出不能期間が発生する。このため、2回以上液晶駆動信号の電位を変化させるタイミングをずらす必要がある。
また、図26bのようにtdが非受信信号取得期間(「HOLD」信号がHの期間)よりも長い場合、前回の受信信号取得期間と液晶駆動信号の電位を変化させるタイミングをずらした後の受信信号取得期間で重ならない部分が発生しないため、秒同期位置の検出不能期間は発生しない。
このため、液晶駆動信号の電位を変化させるタイミングをずらす行為は1回で済む。
【0147】
このように構成したことにより、秒同期検出に必要なタイムコードの立ち上がり又は立下り検出は図25のT1,T2のどちらかで可能となり、「秒同期位置及び受信信号取得」が行えるようになった。
【0148】
秒同期位置が確定した後はタイムコードの認識を可能にする為に、秒同期位置に同期した位置で液晶駆動信号の電位を変化させ、タイムコードの判定が出来るようにし、標準時刻データの取得を行う。
この場合、SEG点灯駆動信号の駆動タイミングは図10のT4の期間は米国、日本、ドイツのタイムコードともに時刻データに関係なく一定しているため、この期間は時刻情報を読み取らない。したがって液晶駆動信号の電位変化タイミングをずらしてこのT4期間に電位を切り換えてノイズを発生させる事が望ましい。
【0149】
T4は秒同期タイミングからの経過時間が0.8〜1.0秒の間で表示装置の液晶駆動信号の電位を切り換えることで、液晶駆動によるノイズの影響を抑えることが出来る。
【0150】
なお図25の液晶駆動信号は周期2秒で描かれているが、受信中は、ノイズが発生するタイミングを少なくするため、この程度まで液晶駆動信号の周期を落とすと更に有効である。
【0151】
図27は秒同期検出前の本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートである。
【0152】
秒同期検出は図示した「受信コード取得」期間、すなわちT9以外の期間、に行っている。
【0153】
T9の受信コード非取得期間では、点灯SEGは図に示した液晶駆動信号のようにVDDとV3Vup2間の電位がかかり、全てのCOM線、点灯しないSEG線の電位はV2となっている。すなわち前述したスタティック駆動方法2を用いている。
【0154】
今まで秒同期は各ビット毎に検出することを前提に説明してきたが、秒同期は1分のタイムコード中のどこで検出しても良い。図27は秒同期検出が行われる前の、秒同期検出を試みている時の、制御状況を示している。
【0155】
図27において、「点灯SEG」にはT9の期間VDDとV3Vup2間の電位がかかっており、全てのCOM線、点灯しないSEG線の電位は常にV2電位となっている。
【0156】
すなわちT9の期間は前述した第2のスタティック駆動方法を用いている。このT9の期間前述した第1のスタティック駆動方法を用いても良いことは勿論である。
また、図25のHOLD信号はHレベルの時、図3に示したHOLD信号が出力されていることを示し、Hレベルの時AGC電圧と波形判定レベルの閾値とを維持させる。
【0157】
このHOLD信号は、ノイズ発生期間中はHレベルになるよう構成している。
【0158】
「液晶コントラスト」は液晶のコントラストの状態を示している。
【0159】
この制御法では液晶表示駆動信号がT9の期間以外休止するので、T9期間には出来得る限りコントラストをあげて表示が維持されている時間を長くする必要がある。そこでT9の期間はスタティック駆動方法をとすることが望ましい。
【0160】
このように、秒同期検出の時は特に検出がノイズの影響を受けやすいため、秒同期期間、すなわち「受信コード取得」期間、にはノイズが発生しないよう考慮する必要がある。そのため「液晶ドライバー用クロック信号」も「受信コード取得」期間には供給を停止してノイズの発生を防いでいる。
【0161】
「タイムコード」がLの期間は図10に示した日本のコード0がHの期間、すなわち図10に示したT3の期間、を示している。未だ秒同期検出前のため「タイムコード」がLのタイミングと他のタイミングとは同期していない。
【0162】
T9の期間HOLD信号をHにしてノイズの影響を防いではいるが、液晶の駆動によって大きなノイズが発生しているため、T9では受信コード非取得、それ以外の期間で取得としている。
【0163】
また図2,3に示した制御部4はT9の期間表示駆動回路に「液晶ドライバー用クロック信号」を供給して液晶駆動信号を作成させ、その他の期間では供給を停止してノイズの発生を防ぎ、受信コードの取得を容易ならしめている。
前述の秒同期検出1,2,3の動作を行うことにより秒同期検出は可能となる。
次に秒同期検出後の動作について説明する。
【0164】
図28は秒同期検出後もしくは分同期検出後の本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートである。
液晶の駆動方法は第2のスタティック駆動方法を用いているが、第1のスタティック駆動方法を用いても良いことは勿論である。
また、図25のHOLD信号はHレベルの時、図3に示したHOLD信号が出力されていることを示し、Hレベルの時AGC電圧と波形判定レベルの閾値とを維持させる。
【0165】
このHOLD信号は、ノイズ発生期間中はHレベルになるよう構成している。
【0166】
図28は秒同期検出後の制御状態を示しているため、
秒同期位置に同期して「点灯SEG」駆動信号の電位を変化させることは出来、図28では秒同期位置から0.8〜1.0秒の間で駆動信号の電位を変化させている。
HOLD信号は「点灯SEG」駆動信号の電位を変化させるタイミングをはさんでHとなって諸制御をホールドさせており、該ホールド中は受信コード非取得、それ以外の期間で取得としおり、秒同期位置から0.8秒の区間のタイムコードがサンプリングできることから受信した信号が0,1、Pの判定が出来、分同期位置の検出が可能となり、標準時刻信号の取得が可能となる。
【0167】
図28において、「点灯SEG」にはVDDとV3Vup2間の電位をとる2秒周期の液晶駆動信号が印加されている。このような液晶駆動信号を作成する1つの方法は「液晶ドライバー用クロック信号」の供給及び供給停止である。図に示したように「液晶ドライバー用クロック信号」がHレベルの時表示駆動回路にクロックを供給し、「点灯SEG」の液晶駆動信号電位が変化するのを待ってクロック供給を停止すれば所望の2秒周期の液晶駆動信号が得られる。
次に秒同期検出後の表示内容を切り替える動作について説明する。
【0168】
図29は図25の秒同期検出後もしくは分同期検出後に表示部の表示内容を切り替えた場合の悪い例を示している。
タイムコードは日本のコードを例に示している。
液晶の駆動方法は第2のスタティック駆動方法を用いているが、第1のスタティック駆動方法を用いても良いことは勿論である。
「点灯SEG」駆動信号の電位を変化は図28と同様に秒同期位置から0.8〜1.0秒の間で駆動信号の電位を変化させている。
HOLD信号は「点灯SEG」駆動信号の電位を変化させるタイミングをはさんでHとなって諸制御をホールドさせており、該ホールド中は受信コード非取得、それ以外の期間で取得としおり、秒同期位置から0.8秒の区間のタイムコードがサンプリングできることから受信した信号が0,1、Pの判定が出来、分同期位置の検出が可能となり、標準時刻信号の取得が可能となるが、図29のT138のように受信中に表示内容を切り替える場合(受信レベル、受信経過時間、受信経過状況などの表示内容を変える)、切り替えの最初と最後では液晶にかかる実行電圧レベルが低いため(T140、T142区間において点灯SEGにかかる電位変動はVdd−V3Vup2電位変動があるが、表示内容切り替えの最初と最後は点灯SEGにかかる電位変動はVdd−V2又はV2−V3Vup2と半分になる)、T140、T142区間の液晶コントラストより悪くなり、見栄えが好ましくない。
【0169】
図30は図25の秒同期検出後もしくは分同期検出後の本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートで、表示部の表示内容を切り換えるタイミング例を示している

タイムコードは日本のコードを例に示している。
液晶の駆動方法は第2のスタティック駆動方法を用いているが、第1のスタティック駆動方法を用いても良いことは勿論である。
「点灯SEG」駆動信号の電位を変化は図28と同様に秒同期位置から0.8〜1.0秒の間で駆動信号の電位を変化させている。
HOLD信号は「点灯SEG」駆動信号の電位を変化させるタイミングをはさんでHとなって諸制御をホールドさせており、該ホールド中は受信コード非取得、それ以外の期間で取得としおり、秒同期位置から0.8秒の区間のタイムコードがサンプリングできることから受信した信号が0,1、Pの判定が出来、分同期位置の検出が可能となり、標準時刻信号の取得が可能となるが、受信中に表示内容を切り替える時、点灯から消灯する場合、図30のT38のように一定期間早い周期で「点灯SEG」駆動信号の電位を変化させて充分な液晶コントラストを得てから消灯電位に変更しているため、図29のように中途半端なコントラストにはならない。
また、消灯から点灯する場合も図30のT38のように一定期間早い周期で「点灯SEG」駆動信号の電位を変化させて充分な液晶コントラスト得てから所望の電位にしているので図29のように中途半端なコントラストにはならない。
【0170】
AGC電圧と波形判定レベルの閾値との変更を禁止するHOLD信号はT40,T42では液晶駆動信号の切り替わり目を挟んで、表示内容の切り替えタイミングであるT38では全領域でHとなり諸制御をホールドさせている。これに従って、T40,T42では「受信コード」を取得しているが、T38では非取得としている。
このため、表示切り替えのタイミングは予めタイムコードが判明しているタイミング、又は時刻コードの判定には不要なタイミング(例えば、分同期位置の前後1秒のPPコードなど)で実施する。
【0171】
また2秒周期の液晶駆動信号を作成するため「液晶ドライバー用クロック信号」の供給を制御している点は前図と同様である。なおT38では供給を継続している。
【0172】
このように表示内容の切り換えのための液晶駆動信号の電位切り換え周期はタイムコードの周期の整数倍の長さとしている。すなわち標準時刻信号の1ビット分の時間の整数倍の長さとしている。
図31は図30をさらに改善した例で、タイムコード1秒の中で日本、アメリカのコードにおける秒同期位置を基準に0.8SECから1.2SECのように0,1、Pの判定に不要な部分で表示の切り替えを行っている。
【0173】
以上説明したように本発明の電波時計は表示の液晶駆動信号によって生じるノイズの影響を軽減出来るため、受信の安定化と受信中の表示の自由度を増すことが出来、効果は大きい。
また、本発明の実施例では液晶を例にとって説明したが、本発明で説明したノイズ源は液晶などに限定されず、受信に悪影響を与えるモーターなども含む。
【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】本発明の電波時計の第1の実施例を示すタイミングチャートである。
【図2】本発明の実施例を示す第1のブロック図である。
【図3】本発明の実施例を示す第2のブロック図である。
【図4】本発明の実施例を示す第3のブロック図である。
【図5】本発明のブロック図の動作を説明する波形図である。
【図6】電界強度設定手段の実施例を示す回路図である。
【図7】本発明による電波時計の概要を説明する第1のタイミングチャートである。
【図8】本発明による電波時計の概要を説明する第2のタイミングチャートである。
【図9】本発明による電波時計の概要を説明する第3のタイミングチャートである。
【図10】タイムコードの詳細を説明する図である。
【図11】受信したタイムコードによって波形判定レベルの閾値とAGC信号レベルの変化を示した図である。
【図12】本発明による電波時計のタイミングチャートである。
【図13】図12の部分拡大図である。
【図14】本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートである。
【図15】図14の部分拡大図である。
【図16】図14の受信信号のサンプリングタイミングを間引いたタイミングチャートである。
【図17】液晶の第1のスタティック駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【図18】液晶の第2のスタティック駆動方法を説明するタイミングチャートである。
【図19】本発明による電波時計の表示部を説明する図である。
【図20】本発明で表示部に用いるディジットの構成例で、COM接続を示している。
【図21】本発明で表示部に用いるディジットの構成例で、SEG接続を示している。
【図22】本発明の電波時計が標準時刻信号の受信中に表示するパターンの第1の例である。
【図23】本発明の電波時計が標準時刻信号の受信中に表示するパターンの第2の例である。
【図24】本発明の第2の実施例を説明するタイミングチャートである。
【図25】本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートである。
【図26】図25のtdの長さによる秒同期位置検出不能期間の影響を概念的に示したタイミングチャートである。
【図27】本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートである。
【図28】本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートである。
【図29】図30の実施例を用いない場合に発生する不具合例を示すタイミングチャートである。
【図30】本発明による電波時計の制御例を示すタイミングチャートである。
【図31】図30をさらに改善した駆動方法例のタイミングチャートである。
【図32】従来の電波時計の問題点を説明するブロック図である。
【図33】各国のタイムコードを説明するタイミングチャートである。
【図34】受信時の動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0175】
4 制御部
2 表示駆動部
8 表示装置
6 受信部、
16 電界強度設定手段
22 維持手段
10 サンプリング手段
12 2倍昇圧回路
T7 標準時刻信号中の各タイムコードが一定である区間
T8 標準時刻信号中の各タイムコードが時刻データによって変動する区間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標準時刻信号を受信して該標準時刻信号に従って表示時刻を修正する電波時計において、
該電波時計のシステムを制御する制御部と、
該制御部の制御信号に応答して表示装置の駆動信号を作成する表示駆動部と、
該駆動信号に応答して時刻を表示する表示装置と、
前記標準時刻信号を受信する受信部とによって構成され、
該受信部に
受信する前記標準時刻信号の電界強度によって設定レベルが変動する受信信号の増幅率や波形判別レベルの閾値を決定する電界強度設定手段と
該電界強度設定手段の設定内容を維持させる維持手段とを有し、
前記標準時刻信号受信中において該維持手段を作動させ、前記電界強度設定手段の設定内容を維持している時に前記表示装置の駆動信号を変更する
ことを特徴とする電波時計。
【請求項2】
前記表示装置が液晶表示装置であることを特徴とする請求項1記載の電波時計。
【請求項3】
前記標準時刻信号受信部は前記受信した標準時刻信号をサンプリングする手段を有し、
前記液晶表示装置の駆動信号の電位が変化するタイミングと該サンプリングのタイミングとを異ならせたことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の記載の電波時計。
【請求項4】
前記標準時刻信号受信中は、前記表示装置の駆動方式をスタティック駆動とした
ことを特徴とする請求項1、2、3のうちの少なくとも一項に記載の電波時計。
【請求項5】
前記表示装置は共通電極である行電極と列電極を有して該両電極の交点の領域の点灯消灯を制御するよう構成され、
前記駆動方式をスタティック駆動とした時には
該行電極と消灯する前記領域の前記列電極にはほぼ同一の電位を与え、
点灯する前記領域の前記列電極には異なる電位を与える
ことを特徴とする請求項4記載の電波時計。
【請求項6】
前記表示装置の駆動信号の電位切り替え周期は前記標準時刻信号の1ビット分の時間の整数倍の長さであることを特徴とする請求項1〜5のうちの少なくとも1項に記載の電波時計。
【請求項7】
前記標準時刻信号の00秒位置を検出する分同期検出後、
前記標準時刻信号中の各タイムコード復調後のレベルが同一である区間に前記表示装置の駆動信号を切り換えることを特徴とする請求項6に記載の電波時計。
【請求項8】
前記標準時刻信号によって前記電波時計の0秒の単位を同期させている秒同期期間は、該秒同期タイミングからの経過時間が0.8〜1.0秒の間に前記表示装置の駆動信号を切り替えることを特徴とする請求項7に記載の電波時計。
【請求項9】
前記秒同期検出期間において、前記液晶駆動信号の電位変化タイミング
は所定期間同期検出後、秒同期位置が検出できなかった場合、前記液晶駆動信号の電位変化タイミングを整数秒以外の間隔で一定時間ずらすことを特徴とする請求項8記載の電波時計。
【請求項10】
前記液晶表示装置は共通電極である行電極と列電極を有して該両電極の交点の領域の点
灯消灯を制御するよう構成され、
前記駆動方式をスタティック駆動とした時には
該行電極と消灯する前記領域の前記列電極にはほぼ一定の1/2バイアス電位を与え、
点灯する前記領域の前記列電極には異なるバイアス値の周期信号を与える
ことを特徴とする請求項4記載の電波時計。
【請求項11】
前記表示駆動部に2倍昇圧回路を設け、
前記サンプリング手段が作動中は該2倍昇圧回路を作動させ、前記表示装置の駆動部に供給した
ことを特徴とする請求項10記載の電波時計。
【請求項12】
前記サンプリング手段は受信中には前記受信信号を周期的にサンプリングし、
前記受信信号のサンプリング後に前記駆動信号の電位を異ならせることを特徴とする請求項3記載の電波時計。
【請求項13】
前記サンプリング手段は受信中には前記受信信号を周期的にサンプリングし、
前記駆動信号の電位変化タイミングは前記受信信号のサンプリング周期の前半とした
ことを特徴とする請求項12記載の電波時計。
【請求項14】
前記駆動信号の電位変化タイミングを前記維持手段が維持させている期間とし、
前記サンプリング手段のサンプリングタイミングを前記維持手段が作動せず、前記電界強度設定手段が作動中においたことを特徴とする請求項12記載の電波時計。
【請求項15】
前記駆動信号の電位変化タイミングを前記維持手段が前記電界強度設定手段を維持させている期間とし、
前記維持手段が作動を維持したタイミングは前記サンプリング手段のサンプリングタイミングに同期させたことを特徴とする請求項12記載の電波時計。
【請求項16】
前記表示装置の駆動方法はダイナミック駆動であることことを特徴とする請求項12記載の電波時計。
【請求項17】
前記ダイナミック駆動の1フレームは32mS以下であることを特徴とする請求項16記載の電波時計。
【請求項18】
前記液晶表示装置を前記制御部によって制御できる液晶ドライバーによって駆動した
ことを特徴とする請求項3記載の電波時計。
【請求項19】
前記制御部がマイクロコンピュータであり、
前記制御の方法は該マイクロコンピュータからのコマンド入力である
ことを特徴とする請求項18記載の電波時計。
【請求項20】
前記制御の方法は前記表示駆動部への駆動信号作成用クロックの供給、停止である
ことを特徴とする請求項18記載の電波時計。
【請求項21】
前記維持手段の信号に同期して前記表示装置の駆動方式を異ならせた
ことを特徴とする請求項18記載の電波時計。
【請求項22】
標準時刻信号を受信して該標準時刻信号に従って表示時刻を修正する電波時計において、
該電波時計のシステムを制御する制御部と、
該制御部の制御信号に応答して表示装置の駆動信号を作成する表示駆動部と、
該駆動信号に応答して時刻をディジタル的に表示する表示装置と、
前記標準時刻信号を受信する受信部とによって構成され、
受信中は駆動信号の全電位を同一電位としたことを特徴とする電波時計。
【請求項23】
標準時刻信号を受信して該標準時刻信号に従って表示時刻を修正する電波時計において、
該電波時計のシステムを制御する制御部と、
前記標準時刻信号を受信する受信部とによって構成され、
該受信部に、
受信する前記標準時刻信号の電界強度によって設定レベルが変動する受信信号の増幅率や波形判別レベルの閾値を決定する電界強度設定手段と、
該電界強度設定手段の設定内容を維持させる維持手段とを有し、
前記標準時刻信号中の各タイムコードによって前記標準時刻信号の振幅変調が変動する区間においては、前記維持手段が前記電界強度設定手段を維持し、
前記標準時刻信号の振幅変調が変動しない区間においては、前記維持手段が前記電界強度設定手段を維持しない
ことを特徴とする電波時計。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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