説明

電流検出装置

【課題】電流検出装置において、簡素な構成により、完成した電流の経路を形成する電線に対する取り付けを簡易化でき、電流検出精度のばらつきを防止できること。
【解決手段】電流検出装置1は、磁性体コア7を支持するコア支持部11が形成されたコアモジュール10と、内側にホール素子8を支持する素子支持部21が形成された素子モジュール20とを備える。コアモジュール10における磁性体コア7のギャップ部7Bの位置に、電線挿入路12が形成されている。素子支持部21は、コアモジュール10の電線挿入路12に嵌る外形を有する。磁性体コア7の両端部7A及びホール素子8は、コア支持部11の第1接触面11A及び第2接触面11Bと、素子支持部21の第3接触面21Bとにより位置決めされる。2つのモジュール10,20は、相対的に移動可能に連結され、素子支持部21が電線挿入路12に嵌め入れられた状態でロック機構により固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線に流れる電流を検出する電流検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド自動車又は電気自動車などの車両には、バッテリに接続されたバスバー又は被覆電線などの電線に流れる電流を検出する電流検出装置が搭載されることが多い。また、そのような電流検出装置としては、磁気比例方式の電流検出装置又は磁気平衡方式の電流検出装置が採用される場合がある。なお、本明細書において、電線は、電流の伝送経路を形成する導体を意味し、被覆電線及びバスバーを含む導体を表す用語として用いられている。
【0003】
磁気比例方式又は磁気平衡方式の電流検出装置は、例えば、特許文献1に示されるように、磁性体コアと磁電変換素子(磁気感応素子)とを備える。磁性体コアは、両端がギャップ部を介して対向し、電線が貫通する中空部の周囲を囲んで一連に形成された概ねリング状の磁性体である。磁性体コアの中空部は、被検出電流が通過する空間(電流検出空間)である。
【0004】
また、磁電変換素子は、磁性体コアのギャップ部に配置され、中空部を貫通して配置された電線を流れる電流に応じて変化する磁束を検出し、磁束の検出信号を電気信号として出力する素子である。磁電変換素子としては、通常、ホール素子が採用される。
【0005】
電流検出装置において、磁性体コアの両端部に対する磁電変換素子の位置が理想の位置からずれた場合、電流の検出感度が大きく変化する。そのため、電流検出装置において、磁性体コアの両端部と磁電変換素子とを高い精度で位置決めすることが、装置の小型化と品質の安定化とを両立するために重要である。
【0006】
特許文献1に示されるように、電流検出装置においては、磁性体コアと磁電変換素子とが、絶縁性の筐体によって一定の位置関係に保持されることが多い。この筐体は、電流検出装置を構成する複数の部品を一定の位置関係に位置決めする。なお、筐体は、一般に、絶縁性の樹脂部材により構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−128116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に示されるような従来の電流検出装置は、予め敷設されたバスバーなどの電線への取り付けの際に、磁電変換素子、磁性体コア及びそれらを支持しつつ位置決めする筐体を組み合わせる作業が手間であるという問題点を有している。
【0009】
一方、電線への取り付け作業の容易化のために、電流検出装置が、両端部分に電流伝送経路の前段及び後段各々の導体の接続端と連結される端子を有する電流検出用の電線を備える場合が考えられる。この場合、磁性体コアと、磁電変換素子と、それらを支持しつつ位置決めする筐体と、磁性体コアの中空部に通された電流検出用の電線とが、予め組み合わされた状態で電流検出装置として提供される。
【0010】
しかしながら、電流検出用の電線を備えた電流検出装置が採用される場合、電流検出用の電線の端子と連結される接続端が、電流伝送経路の途中に予め設けられていなければならない。即ち、電流検出用の電線を備えた電流検出装置は、完成した電流の経路を形成する電線に対する取り付けができないという問題点を有している。
【0011】
また、完成した電流の経路を形成する電線に対する取り付けを可能にするため、二分割された磁性体コアが採用される場合が考えられる。この場合、電流検出装置は、磁性体コアの一方の分割片及び磁電変換素子を支持するモジュールと、磁性体コアの他方の分割片を支持するモジュールと、両モジュールを組み合わされた状態で固定するロック機構とを備える。
【0012】
しかしながら、二分割された磁性体コアが採用される場合、2つの分割片の密着性のばらつき、又は2つの分割片の位置ずれが、電流検出精度の悪化を招く。特に、磁性体コアの2つの分割片の位置ずれは、磁性体コアの断面が小さいほど、電流検出精度への影響が顕著となる。そのため、二分割された磁性体コアを備えた電流検出装置は、磁性体コアの2つの分割片を高い位置精度で強固に密着させるために、精密な位置決め機構及び大型のロック機構を要するという問題点を有している。
【0013】
本発明は、電流検出装置において、簡素な構成により、完成した電流の経路を形成する電線に対する取り付けの簡易化と、電流検出精度のばらつき防止とを実現できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1発明に係る電流検出装置は、以下に示す各構成要素を備える。
(1)第1の構成要素は、両端がギャップ部を介して対向し、中空部の周囲を囲んで一連に形成された磁性体コアである。
(2)第2の構成要素は、磁性体コアのギャップ部の位置で磁性体コアの中空部を通過する電流に応じて変化する磁束を検出する磁電変換素子である。
(3)第3の構成要素は、磁性体コアを支持するコア支持部が形成され、さらに磁性体コアのギャップ部の位置において磁性体コアの外側から磁性体コアの中空部へ連通する電線挿入路が形成された第1モジュールである。
(4)第4の構成要素は、第1モジュールの電線挿入路に嵌る外形を有するとともに内側に磁電変換素子を支持する素子支持部が形成された第2モジュールである。
(5)第5の構成要素は、素子支持部が電線挿入路に嵌め入れられた状態で第2モジュールを第1モジュールに固定するロック機構である。
【0015】
また、第2発明に係る電流検出装置は、第1発明に係る電流検出装置の一例であり、以下に示される各構成を有するコア支持部、電線挿入路及び素子支持部を含む。
(1−1)コア支持部は、磁性体コアの中空部に形成され、素子支持部の先端部に接する第1接触面と磁性体コアの両端部各々の内側の面に接するとともに素子支持部の一部と併せて磁性体コアの両端部各々が嵌る窪みを形成する第2接触面とが形成された部分である。
(1−2)電線挿入路は、磁性体コアの両端が露出する状態で磁性体コアの外側から磁性体コアの中空部へ連通する空間である。
(1−3)素子支持部は、磁性体コアの両端部各々の外側の面に接するとともにコア支持部の第2接触面と併せて磁性体コアの両端部各々が嵌る窪みを形成する第3接触面が形成された部分である。
【0016】
また、第3発明に係る電流検出装置は、第2発明に係る電流検出装置の一例であり、以下に示される構成を有する素子支持部を含む。即ち、第3発明における素子支持部は、内側の面が磁電変換素子を嵌め入れられた穴を形成するとともに外側の面が第3接触面を形成する一連の壁からなる。
【0017】
また、第4発明に係る電流検出装置は、第1発明から第3発明までのいずれかに係る電流検出装置の一例であり、第1モジュール及び第2モジュールを相対的に移動可能に連結する連結機構をさらに備える。
【0018】
また、第5発明に係る電流検出装置は、第4発明に係る電流検出装置の一例であり、以下に示される構成を有する連結機構を含む。即ち、第5発明における連結機構は、第1モジュール及び第2モジュールを相対的に回動可能に連結する機構である。
【0019】
また、第6発明に係る電流検出装置は、第4発明に係る電流検出装置の一例であり、以下に示される構成を有する連結機構を含む。即ち、第6発明における連結機構は、軸を中心として第1モジュール及び第2モジュールを相対的に回動可能に連結するとともにその軸を直線方向に沿ってスライド可能に支持する機構である。
【0020】
また、第7発明に係る電流検出装置は、第1発明から第6発明に係る電流検出装置の一例であり、第1モジュール及び第2モジュールの少なくとも一方に、磁性体コアの中空部を通る電流の経路に沿って形成された突起部が形成されている。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る電流検出装置において、電線は、磁性体コアを支持する第1モジュールの電線挿入路を通じて磁性体コアの中空部へ挿入される。さらに、電線が磁性体コアの中空部に挿入された状態で、第2モジュールの素子支持部が、第1モジュールの電線挿入路に嵌め入れられる。これにより、素子支持部内の磁電変換素子が、磁性体コアのギャップ部において位置決めされる。そして、ロック機構が、第2モジュールを第1モジュールに固定することにより、磁性体コア及び磁電変換素子が、予め定められた位置関係で保持される。
【0022】
以上に示したように、磁性体コアの中空部への電線の挿入、第1モジュールの電線挿入路への素子支持部の嵌め込み、及びロック機構による固定、という簡易な作業により、本発明に係る電流検出装置を電線に取り付けることが可能である。また、完成した電流の経路を形成する電線に対する取り付けも可能である。
【0023】
また、本発明に係る電流検出装置において、磁性体コア及び磁電変換素子は、電線挿入路に対する素子支持部の嵌め入れ構造により高い精度で位置決めされる。そのため、本発明に係る電流検出装置が採用されることにより、電流検出精度のばらつきが防止される。しかも、本発明におけるロック機構は、素子支持部が電線挿入路に嵌め入れられた状態を維持できる程度の簡素な機構で十分である。
【0024】
また、第2発明に係る電流検出装置において、コア支持部及び素子支持部は、磁性体コアの両端部各々が嵌る窪みを形成する。この場合、磁性体コア及び磁電変換素子の位置関係の誤差は、コア支持部及び素子支持部における磁性体コアの両端部の近傍のごく狭い範囲内に位置する部分の寸法公差によってのみ生じる。一般に、成形部材において、狭い範囲内に存在する部位の寸法公差は、広い範囲に渡って存在する部位の寸法公差に比べれば十分に小さい。そのため、磁性体コア及び磁電変換素子の位置決めの精度がより高まり、電流検出精度のばらつき防止効果がより高まる。
【0025】
また、第3発明に係る電流検出装置において、内側の面が磁電変換素子を嵌め入れられた穴を形成し、外側の面が磁性体コアの端部に接する第3接触面を形成する一連の壁が、素子支持部を構成する。この場合、磁性体コア及び磁電変換素子の位置関係は、磁電変換素子の周囲を取り囲んで一連に形成された壁の厚みによって定まる。一般に、成形部材において、1箇所の部位の厚みの寸法公差は、離間した複数の部位相互の位置の寸法公差に比べれば十分に小さい。そのため、磁性体コア及び磁電変換素子の位置決めの精度がより高まり、電流検出精度のばらつき防止効果がより高まる。
【0026】
また、第4発明に係る電流検出装置は、第1モジュール及び第2モジュールを相対的に移動可能に連結する連結機構を備える。この場合、第1モジュール及び第2モジュールが分離されている場合よりも、電線への取り付け作業が容易となる。
【0027】
例えば、第5発明に係る電流検出装置において、連結機構は、2つのモジュールを相対的に回動可能に連結する機構である。この場合、電線への取り付け作業を片手で行うことが可能となる。
【0028】
ところで、素子支持部が円周軌道に沿って磁性体コアのギャップ部に嵌め入れられる場合、磁性体コアのギャップ部への入口を広げるために、磁性体コアの両端部に面取り加工などを施す必要が生じる。一方、第6発明に係る電流検出装置において、連結機構は、軸を中心として2つのモジュールを相対的に回動可能に連結し、その軸を直線方向に沿ってスライド可能に支持する機構である。この場合、第1モジュールの素子支持部を直線軌道に沿って第2モジュールの電線挿入路、即ち、磁性体コアのギャップ部に嵌め入れることができる。その結果、電線への取り付け作業が容易になることに加え、磁性体コアの両端部に面取り加工を施す工数を省略できる効果が得られる。
【0029】
また、第7発明に係る電流検出装置においては、第1モジュール及び第2モジュールの少なくとも一方に、磁性体コアの中空部を通る電流の経路に沿って形成された突起部が形成されている。この場合、突起部と電線とを結束する結束具により、電流検出装置を電線に固定することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電流検出装置1の斜視図である。
【図2】電流検出装置1の三面図である。
【図3】電流検出装置1の閉状態における断面図である。
【図4】電流検出装置1の開状態における断面図である。
【図5】磁性体コアが取り外された閉状態の電流検出装置1の断面図である。
【図6】電流検出装置1を構成するコアモジュールの分解斜視図である。
【図7】電流検出装置1を構成するコアモジュールの斜視図である。
【図8】電流検出装置1を構成する素子モジュールの分解斜視図である。
【図9】電流検出装置1を構成する素子モジュールの第1方向からの斜視図である。
【図10】電流検出装置1を構成する素子モジュールの第2方向からの斜視図である。
【図11】電流検出装置1の2つのモジュールとそれらを連結する連結ピンとを示す斜視図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る電流検出装置1Aの三面図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係る電流検出装置1Bの閉状態に移行する前の状態における断面図である。
【図14】電流検出装置1Bの閉状態における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
【0032】
本発明の各実施形態に係る電流検出装置1,1A,1Bは、電気自動車又はハイブリッド自動車などの車両において、バッテリとモータなどの機器とを電気的に接続する電線に流れる電流を検出する装置である。
【0033】
<第1実施形態>
以下、図1から図11を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る電流検出装置1の構成について説明する。図1から図4に示されるように、電流検出装置1は、磁性体コア7を含むコアモジュール10と、ホール素子8を含む素子モジュール20と、コアモジュール10及び素子モジュール20を連結する連結ピン30とを備えている。コアモジュール10及び素子モジュール20は、連結ピン30を中心として、磁性体コア7のギャップ部7Bが開放された開状態からギャップ部7Bが塞がれた閉状態まで相対的に回動可能に構成されている。
【0034】
なお、図1(a)は、開状態の電流検出装置1の斜視図、図1(b)は、閉状態の電流検出装置1の斜視図である。また、図1(b)において、電流検出装置1におけるコアモジュール10が支持する磁性体コア7の中空部7Cには、電線9が通されている。また、図2(a)、図2(b)及び図2(c)は、それぞれ電流検出装置1の平面図、正面図及び側面図である。また、図3から図5は、図2に示されるD−D平面の断面図である。
【0035】
<磁性体コア>
磁性体コア7は、フェライト又はケイ素鋼などからなる磁性体であり、両端が数ミリメートル程度のギャップ部7Bを介して対向し、中空部7Cの周囲を囲んで一連に形成された形状を有している。即ち、磁性体コア7は、狭いギャップ部7Bと併せて環状に形成されている。本実施形態における磁性体コア7は、ギャップ部7Bと併せて円形状の中空部7Cを囲む円環状に形成されている。また、本実施形態における磁性体コア7の両端部7Aの内側の部分及び外側の部分各々は、面取り加工が施されている。
【0036】
<ホール素子(磁電変換素子)>
ホール素子8は、磁性体コア7のギャップ部7Bに配置され、磁性体コア7の中空部7Cを通過する電流に応じて変化する磁束を検出し、磁束の検出信号を電気信号として出力する磁電変換素子の一例である。このホール素子8には、電力の入力用及び検出信号の出力用の接続端子が伸び出て形成されている。
【0037】
ホール素子8は、予め定められた検出中心点が、磁性体コア7のギャップ部7Bの中心点に位置し、かつ、その表裏の面がギャップ部7Bに形成される磁束の方向に対して直交するように配置される。ホール素子8は、その検出中心点が、磁性体コア7における対向する両端部の投影面の中心を結ぶ線上に位置する状態が、理想の配置状態である。
【0038】
<電子基板>
電子基板6は、ホール素子8がその接続端子の部分において実装されたプリント回路基板である。また、電子基板6には、ホール素子8の他、ホール素子8から出力される磁束の検出信号に対して増幅などの処理を施す回路とコネクタ5とが実装されている。
【0039】
コネクタ5は、不図示の電線に設けられた相手側コネクタが接続される部品である。さらに、電子基板6には、ホール素子8とコネクタ5の端子とを電気的に接続する回路が設けられている。例えば、電子基板6には、外部から電線及びコネクタ5を介して入力される電力をホール素子8へ供給する回路、及び、ホール素子8の検出信号を増幅し、増幅後の信号をコネクタ5の端子に出力する回路などが設けられている。これにより、電流検出装置1は、コネクタ5に接続されたコネクタ付き電線を通じて、電流検出信号を電子制御ユニットなどの外部の回路へ出力することができる。
【0040】
<コアモジュール>
図3、図4及び図6に示されるように、コアモジュール10は、磁性体コア7と、磁性体コア7を収容するコア筐体13とを含むモジュールである。コア筐体13は、絶縁性の部材であり、第1本体ケース131と第1本体ケース131に取り付けられる第1蓋部材132とで構成されている。第1本体ケース131及び第1蓋部材132の各々は、例えば、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)又はABS樹脂などの絶縁性の樹脂からなる一体成形部材である。
【0041】
第1蓋部材132は、磁性体コア7を収容する第1本体ケース131に対し、磁性体コア7を挟み込みつつ、第1本体ケース131の開口部を塞ぐように取り付けられる。図6及び図7に示されるように、第1本体ケース131及び第1蓋部材132は、磁性体コア7の両端部7Aが外部に露出する状態で、磁性体コア7をそれらの間に挟み込みつつ収容する。磁性体コア7は、第1本体ケース131及び第1蓋部材132の間に挟み込まれることにより、コア筐体13内における電流通過方向の位置が、一定の位置に保持される。
【0042】
さらに、第1本体ケース131及び第1蓋部材132には、それらを組み合わせ状態で保持する第1ロック機構15が設けられている。図6及び図7に示される第1ロック機構15は、第1本体ケース131の側面に突出して形成された爪部151と、第1蓋部材132の側方に形成された環状の枠部152とを備える。第1本体ケース131の爪部151が、第1蓋部材132の枠部152が形成する孔に嵌り込むことにより、第1本体ケース131及び第1蓋部材132は、それらが組み合わされた状態で保持される。
【0043】
また、コア筐体13には、磁性体コア7のギャップ部7Bの位置において磁性体コア7の外側から磁性体コア7の中空部7Cへ連通する電線挿入路12が形成されている。図1(a)、図4及び図7に示されるように、本実施形態における電線挿入路12は、磁性体コア7の両端部7Aが露出する状態で磁性体コア7の外側から磁性体コア7の中空部7Cへ連通する空間である。
【0044】
また、コアモジュール10のコア筐体13には、磁性体コア7の中空部7Cの位置で磁性体コア7をその内側から支持するコア支持部11と、連結ピン30が通される貫通穴が形成された第1連結部14とが形成されている。
【0045】
図3及び図4に示されるように、コア支持部11は、磁性体コア7の中空部7Cに形成され、磁性体コア7の中空部7Cの輪郭に沿い、ギャップ部7Bの方向の一部が欠けた一連の壁状に形成されている。即ち、コア支持部11が形成する壁は、電線挿入路12の部分において欠けている。コア支持部11は、磁性体コア7とその中空部7Cに通される電線9とを電気的に絶縁し、さらにコア筐体13内への水又は粉塵などの異物の浸入を防ぐ隔壁として機能する。
【0046】
<素子モジュール>
図3、図4及び図8に示されるように、素子モジュール20は、ホール素子8と、ホール素子8及びコネクタ5が実装された電子基板6と、ホール素子8及び電子基板6を収容する素子筐体22とを含むモジュールである。素子筐体22は、絶縁性の部材であり、第2本体ケース221と第2本体ケース221に取り付けられる第2蓋部材222とで構成されている。第2本体ケース221及び第2蓋部材222の各々は、例えば、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)又はABS樹脂などの絶縁性の樹脂からなる一体成形部材である。
【0047】
第2蓋部材222は、ホール素子8及び電子基板6を収容する第2本体ケース221に対し、ホール素子8、コネクタ5及び電子基板6を挟み込みつつ、第2本体ケース221の開口部を塞ぐように取り付けられる。図8から図10に示されるように、第2本体ケース221及び第2蓋部材222は、コネクタ5の接続端が外部に露出する状態で、ホール素子8、コネクタ5及び電子基板6をそれらの間に挟み込みつつ収容する。ホール素子8は、第2本体ケース221及び第2蓋部材222の間に挟み込まれることにより、素子筐体22内における電流通過方向の位置が、一定の位置に保持される。
【0048】
さらに、第2本体ケース221及び第2蓋部材222には、それらを組み合わせ状態で保持する第2ロック機構25が設けられている。図8から図10に示される第2ロック機構25は、第2本体ケース221の側面に突出して形成された爪部251と、第2蓋部材222の側方に形成された環状の枠部252とを備える。第2本体ケース221の爪部251が、第2蓋部材222の枠部252が形成する孔に嵌り込むことにより、第2本体ケース221及び第2蓋部材222は、それらが組み合わされた状態で保持される。
【0049】
また、素子モジュール20の素子筐体22には、ホール素子8支持する素子支持部21と、連結ピン30が通される貫通穴が形成された第2連結部24とが形成されている。素子支持部21は、コアモジュール10の電線挿入路12に嵌る外形を有するとともに、内側にホール素子8を支持する。
【0050】
<連結機構>
コアモジュール10の第1連結部14、素子モジュール20の第2連結部24及び連結ピン30は、コアモジュール10及び素子モジュール20を相対的に回動可能に連結する連結機構を構成する。図11は、電流検出装置1の2つのモジュール10,20とそれらを連結する連結ピン30とを示す斜視図である。
【0051】
連結ピン30は、コアモジュール10及び素子モジュール20を連結する軸である。図11に示されるように、連結ピン30は、軸にネジ穴が形成されたネジ受けピン31とネジ受けピン31のネジ穴に螺着されるネジ32とにより構成されている。ネジ受けピン31及びネジ32は、重ねて配列された第1連結部14及び第2連結部24の両側からそれらの貫通穴に通されて結合される。
【0052】
連結ピン30で連結されたコアモジュール10及び素子モジュール20は、連結ピン30を中心として、磁性体コア7のギャップ部7Bが開放された開状態からギャップ部7Bが塞がれた閉状態まで相対的に回動可能である。なお、相対的に回動可能とは、コアモジュール10に対して素子モジュール20が回動可能であるとともに、素子モジュール20に対してコアモジュール10が回動可能であることを意味する。
【0053】
<磁性体コア及びホール素子の位置決め構造>
図3、図4及び図6に示されるように、コアモジュール10において、コア支持部11は、素子モジュール20における素子支持部21の先端面21Aに接する第1接触面11Aと、磁性体コア7の両端部7A各々の内側の面に接する第2接触面11Bとが形成された部分である。
【0054】
また、図3、図4及び図10に示されるように、素子モジュール20において、素子支持部21は、内側の面がホール素子8を嵌め入れられた穴を形成する一連の壁からなる部分である。即ち、素子支持部21は、ホール素子8の周囲を取り囲んで一連に形成された壁状の部分である。なお、図10に、素子支持部21の外観が示されている。
【0055】
また、素子モジュール20において、素子支持部21は、その外側の面において、磁性体コア7の両端部7A各々の外側の面に接する第3接触面21Bが形成された部分でもある。なお、磁性体コア7の両端部7A各々の外側の面とは、磁性体コア7の両端部7Aにおける、素子支持部21の第2接触面11Bに接触する面に対して相対的に外側に位置する面であることを意味する。
【0056】
図5は、磁性体コア7が取り外された閉状態の電流検出装置1のD−D断面図である。図3及び図5に示されるように、素子支持部21がコアモジュール10の電線挿入路12に嵌め入れられた閉状態において、コア支持部11の外側の第2接触面11Bと、素子支持部21の外側の第3接触面21Bとは、それらが組み合わさることにより、磁性体コア7の両端部7A各々が嵌る2つの窪みを形成する。
【0057】
磁性体コア7の両端部7Aは、ギャップ部7Bの中心を基準に対称な形状であり、コア支持部11の第2接触面11B及び素子支持部21の第3接触面21Bが形成する2つの窪みも、ギャップ部7Bの中心を基準に対称な形状である。
【0058】
電流検出装置1において、電線9は、磁性体コア7を支持するコアモジュール10の電線挿入路12を通じて磁性体コア7の中空部7Cへ挿入される。さらに、電線9が磁性体コア7の中空部7Cに挿入された状態で、素子モジュール20が、コアモジュール10に対して開状態から閉状態へ回動される。これにより、素子モジュール20の素子支持部21が、コアモジュール10の電線挿入路12に嵌め入れられ、素子支持部21内のホール素子8が、磁性体コア7のギャップ部7Bにおいて位置決めされる。
【0059】
また、素子筐体22には、素子モジュール20がコアモジュール10に対して開状態から閉状態へ回動されることにより、コア筐体13の一部が嵌り込む溝26が形成されている。電流通過方向におけるコアモジュール10及び素子モジュール20の位置関係は、コア筐体13の一部と素子筐体22の溝26との嵌め合い構造により、一定の位置関係で保持される。
【0060】
<ロック機構>
コアモジュール10のコア筐体13及び素子モジュール20の素子筐体22には、素子支持部21が電線挿入路12に嵌め入れられた状態で素子モジュール20をコアモジュール10に固定する第3ロック機構40が設けられている。図1及び図2などに示される第3ロック機構40は、コア筐体13の表面に突出して形成された爪部16と、素子筐体22に形成された環状の枠部23とを備える。
【0061】
電流検出装置1において、素子モジュール20が開状態から閉状態へ回動されるだけで、コアモジュール10の電線挿入路12への素子支持部21の嵌め込みと、第3ロック機構40による両モジュール10,20の固定とが完了する。第3ロック機構40が、素子モジュール20をコアモジュール10に固定することにより、磁性体コア7及びホール素子8が、予め定められた位置関係で保持される。なお、爪部16が素子筐体22に、状の枠部23がコア筐体13に形成されてもよい。
【0062】
<効果>
以上に示したように、電流検出装置1が採用されれば、磁性体コア7の中空部7Cへの電線9の挿入、及び素子モジュール20の回動という簡易な作業により、電流検出装置1を電線9に取り付けることが可能である。また、完成した電流の経路を形成する電線9に対する取り付けも可能である。
【0063】
また、電流検出装置1において、磁性体コア7及びホール素子8は、電線挿入路12に対する素子支持部21の嵌め入れ構造により高い精度で位置決めされる。そのため、電流検出装置1が採用されることにより、電流検出精度のばらつきが防止される。しかも、第3ロック機構40は、素子支持部21が電線挿入路12に嵌め入れられた状態を維持できる程度の簡素な機構で十分である。
【0064】
また、図3及び図5に示されるように、電流検出装置1において、コア支持部11及び素子支持部21は、磁性体コア7の両端部7A各々が嵌る窪みを形成する。この構成によれば、磁性体コア7及びホール素子8の位置関係の誤差は、コア支持部11及び素子支持部21における磁性体コア7の両端部7Aの近傍のごく狭い範囲内に位置する部分の寸法公差によってのみ生じる。
【0065】
一般に、成形部材において、狭い範囲内に存在する部位の寸法公差は、広い範囲に渡って存在する部位の寸法公差に比べれば十分に小さい。そのため、電流検出装置1において、磁性体コア7及びホール素子8の位置決めの精度は高く、電流検出精度のばらつきは小さい。
【0066】
また、電流検出装置1において、素子支持部21は、内側の面がホール素子8を嵌め入れられた穴を形成し、外側の面が磁性体コア7の両端部7Aに接する第3接触面21Bを形成する一連の壁である。この構成によれば、磁性体コア7及びホール素子8の位置関係は、ホール素子8の周囲を取り囲んで一連に形成された壁の厚みによって定まる。一般に、成形部材において、1箇所の部位の厚みの寸法公差は、離間した複数の部位相互の位置の寸法公差に比べれば十分に小さい。この構成も、電流検出装置1における磁性体コア7及びホール素子8の位置決めの精度を高め、電流検出精度のばらつきを小さくできる要因の一つである。
【0067】
また、電流検出装置1において、コアモジュール10及び素子モジュール20は、連結機構14,24,30によって回動可能に連結されている。そのため、電線9に対する電流検出装置1の取り付け作業を片手で行うことが可能であり、両モジュール10,20が分離されている場合よりも、取り付け作業が容易となる。
【0068】
<第2実施形態>
次に、図12に示される三面図を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る電流検出装置1Aについて説明する。この電流検出装置1Aは、図1から図12に示された電流検出装置1に対し、電線9に対する固定用の突起部50が追加された構成を有している。図12において、図1〜図11に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、電流検出装置1Aにおける電流検出装置1と異なる点についてのみ説明する。
【0069】
電流検出装置1Aにおけるコアモジュール10のコア筐体13には、磁性体コア7の中空部7Cを通る電流の経路に沿って、即ち、電線9に沿って形成された突起部50が形成されている。この突起部50は、磁性体コア7の中空部7Cに通された電線9に対して電流検出装置1Aを結束用バンド4によって固定するために用いられる。そのため、突起部50には、結束用バンド4が通される貫通孔51が形成されている。なお、図12において、電線9及び結束用バンド4は、仮想線(二点鎖線)によって記されている。
【0070】
電流検出装置1Aが、電線9に対する固定用の突起部50を備えることにより、電流検出装置1Aを電線9に対して固定する作業が容易となる。なお、電流検出装置1Aが、貫通孔51のない突起部50を備えることも考えられる。この場合の電流検出装置1Aは、電線9と突起部50とを結束する粘着テープなどによって電線9に対して固定される。
【0071】
なお、電流検出装置1Aにおいて、突起部50は、コアモジュール10及び素子モジュール20のうちの少なくとも一方に設けられていればよい。
【0072】
<第3実施形態>
次に、図13及び図14に示される断面図を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係る電流検出装置1Bについて説明する。この電流検出装置1Bは、図1から図12に示された電流検出装置1に対し、2つのモジュール10,20を移動可能に連結する連結機構が異なる構成を有している。図13及び図14において、図1〜図11に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、電流検出装置1Bにおける電流検出装置1と異なる点についてのみ説明する。
【0073】
電流検出装置1Bの連結機構は、連結ピン30を中心としてコアモジュール10及び素子モジュール20を相対的に回動可能に連結するとともに、連結ピン30を直線方向に沿ってスライド可能に支持する機構である。
【0074】
より具体的には、電流検出装置1Bの連結機構は、コア筐体13に形成された第1連結部14、素子筐体22に形成さられた第2連結部24B及び連結ピン30を備える。第1連結部14は、連結ピン30の外周面と密接する円形の貫通孔が形成された部分である。一方、第2連結部24Bは、短径が連結ピン30の外周面と密接する寸法で形成された長孔状の貫通孔が形成された部分である。連結ピン30を構成するネジ受けピン31及びネジ32は、重ねて配列された第1連結部14及び第2連結部24Bの両側からそれらの貫通穴に通されて結合される。
【0075】
電流検出装置1Bにおいて、コアモジュール10は、軸である連結ピン30を中心として回動可能である。一方、素子モジュール20は、軸である連結ピン30を中心として回動可能であるとともに、第2連結部24Bの貫通孔の長径方向に沿って直線的にスライド可能である。
【0076】
図13に示されるように、電流検出装置1Aにおいては、まず、素子モジュール20が 回動されることにより、素子支持部21が、電線挿入路12に対して正面から対向する位置へ移動する。次に、素子モジュール20が、コアモジュール10の方向へ直線的にスライド移動されることにより、コアモジュール10の電線挿入路12への素子支持部21の嵌め込みと、第3ロック機構40による両モジュール10,20の固定とが完了する。第3ロック機構40が、素子モジュール20をコアモジュール10に固定することにより、磁性体コア7及びホール素子8が、予め定められた位置関係で保持される。
【0077】
なお、電流検出装置1Aにおけるコア支持部11も、電流検出装置1のそれと同様に、素子モジュール20における素子支持部21の先端面21Aに接する第1接触面11Aと、磁性体コア7の両端部7A各々の内側の面に接する第2接触面11Bとが形成された部分である。また、電流検出装置1Aにおける素子支持部21も、電流検出装置1のそれと同様に、その外側の面において、磁性体コア7の両端部7A各々の外側の面に接する第3接触面21Bが形成された部分である。
【0078】
そして、図14に示されるように、素子支持部21がコアモジュール10の電線挿入路12に嵌め入れられた閉状態において、コア支持部11の外側の第2接触面11Bと、素子支持部21の外側の第3接触面21Bとは、それらが組み合わさることにより、磁性体コア7の両端部7A各々が嵌る2つの窪みを形成する。
【0079】
第1実施形態の電流検出装置1においては、素子支持部21が円周軌道に沿って磁性体コア7のギャップ部7Bに嵌め入れられる。そのため、磁性体コア7のギャップ部7Bへの入口を広げるために、磁性体コア7の両端部7Aに面取り加工などを施す必要が生じる。
【0080】
一方、電流検出装置1Aの連結機構は、連結ピン30を中心として2つのモジュール10,20を相対的に回動可能に連結し、その連結ピン30を直線方向に沿ってスライド可能に支持する。そのため、素子モジュール20の素子支持部21を直線軌道に沿ってコアモジュール10の電線挿入路12、即ち、磁性体コア7のギャップ部7Bに嵌め入れることができる。その結果、電線9への取り付け作業を片手で容易に行うことができ、さらに、磁性体コア7の両端部7Aに面取り加工を施す工数を省略できる効果が得られる。
【0081】
<その他>
電流検出装置1Bにおいて、連結機構が、2つのモジュール10,20を直線方向に沿ってのみ移動可能に支持する機構であることも考えられる。この場合、例えば、角柱状の連結ピン30が採用され、第2連結部24Bの貫通孔は、2つのモジュール10,20を電線9の直径よりも大きな間隔で離隔できる程度に長い長孔状に形成される。
【0082】
また、電流検出装置1,1Aにおいて、2つのモジュール10,20の連結機構が省略され、2つのモジュール10,20が分離して構成されることも考えられる。但し、その場合、電線9への取り付けを片手で行うことは難しくなる。
【符号の説明】
【0083】
1,1A,1B 電流検出装置
4 結束用バンド
5 コネクタ
6 電子基板
7 磁性体コア
7A 磁性体コアの端部
7C 磁性体コアの中空部
7B 磁性体コアのギャップ部
8 ホール素子
9 電線
10 コアモジュール
21 コア支持部
11A コア支持部の第1接触面
11B コア支持部の第2接触面
12 電線挿入路
13 コア筐体
14 第1連結部(連結機構)
15 第1ロック機構
16 爪部
20 素子モジュール
21 素子支持部
21A 素子支持部の先端面
21B 素子支持部の第3接触面
22 素子筐体
24,24B 第2連結部(連結機構)
25 第2ロック機構
26 素子筐体の溝
30 連結ピン(連結機構)
31 ネジ受けピン
32 ネジ
40 第3ロック機構
50 突起部
51 貫通孔
131 第1本体ケース
132 第1蓋部材
221 第2本体ケース
222 第2蓋部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端がギャップ部を介して対向し、中空部の周囲を囲んで一連に形成された磁性体コアと、
前記磁性体コアの前記ギャップ部の位置で前記磁性体コアの前記中空部を通過する電流に応じて変化する磁束を検出する磁電変換素子と、を備える電流検出装置であって、
前記磁性体コアを支持するコア支持部が形成され、さらに前記磁性体コアの前記ギャップ部の位置において前記磁性体コアの外側から前記磁性体コアの前記中空部へ連通する電線挿入路が形成された第1モジュールと、
前記第1モジュールの前記電線挿入路に嵌る外形を有するとともに内側に前記磁電変換素子を支持する素子支持部が形成された第2モジュールと、
前記素子支持部が前記電線挿入路に嵌め入れられた状態で前記第2モジュールを前記第1モジュールに固定するロック機構と、を備えることを特徴とする電流検出装置。
【請求項2】
前記コア支持部は、前記磁性体コアの前記中空部に形成され、前記素子支持部の先端部に接する第1接触面と前記磁性体コアの両端部各々の内側の面に接するとともに前記素子支持部の一部と併せて前記磁性体コアの両端部各々が嵌る窪みを形成する第2接触面とが形成された部分であり、
前記電線挿入路は、前記磁性体コアの両端が露出する状態で前記磁性体コアの外側から前記磁性体コアの前記中空部へ連通する空間であり、
前記素子支持部は、前記磁性体コアの両端部各々の外側の面に接するとともに前記コア支持部の前記第2接触面と併せて前記磁性体コアの両端部各々が嵌る窪みを形成する第3接触面が形成された部分である、請求項1に記載の電流検出装置。
【請求項3】
前記素子支持部は、内側の面が前記磁電変換素子を嵌め入れられた穴を形成するとともに外側の面が前記第3接触面を形成する一連の壁からなる、請求項2に記載の電流検出装置。
【請求項4】
前記第1モジュール及び前記第2モジュールを相対的に移動可能に連結する連結機構をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれかに記載の電流検出装置。
【請求項5】
前記連結機構は、前記第1モジュール及び前記第2モジュールを相対的に回動可能に連結する機構である、請求項4に記載の電流検出装置。
【請求項6】
前記連結機構は、軸を中心として前記第1モジュール及び前記第2モジュールを相対的に回動可能に連結するとともに前記軸を直線方向に沿ってスライド可能に支持する機構である、請求項4に記載の電流検出装置。
【請求項7】
前記第1モジュール及び前記第2モジュールの少なくとも一方に、前記磁性体コアの前記中空部を通る電流の経路に沿って形成された突起部が形成されている、請求項1から請求項6のいずれかに記載の電流検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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