説明

電流検出装置

【課題】測定電流値の領域が大幅に異なる複数種類の測定領域での電流値を高感度で測定することが可能で、かつ、小型化及び低コスト化を図ることも可能となる電流検出装置を提供すること。
【解決手段】磁性材で断面略コ字形に形成された磁気遮蔽部材11と、磁気遮蔽部材11の略コ字形の内側に、磁性材で断面略L字形に形成された一対の分割部材12A、12Bの端部を近接させて全体として断面略コ字形状に配置された内部遮蔽部材12と、分割部材12A、12Bの端部間の隙間において、電流路20及び内部遮蔽部材12の積層方向に配置された複数の磁気検出手段13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の電装品等、例えばモータの電流路などに流れる電流の値を、該電流路近傍に設けた磁気検出手段を用いることで検出する電流検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車の車載バッテリと車両電装品とを接続する電流路(例えば、バスバー)に流れる電流を検出するために、電流検出装置が用いられている。この電流検出装置は、例えば特許文献1に示すように、リング状のコアと、このコアの一部分が開放されて形成された磁気ギャップと、この磁気ギャップ内に配置されたホール素子とを備え、リング状のコアに挿通された電流路に流れる電流値を、磁気ギャップ内に配置されたホール素子によって検出するという構成である。
【0003】
この電流検出装置では、電流路に流れる電流によって前記リング状のコア内に磁界が生じた場合、磁気ギャップ内のホール素子がその磁界に応じたホール効果による電圧(ホール電圧)を発生する。このとき、前記コアは電流路に流れる電流によって発生する磁界を強めるように機能する。前記ホール素子が発生するホール電圧は、前記コア内の磁界の強さに対応するとともに、この磁界を発生させる電流路に流れる電流値にも対応するため、電流値検出を可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007‐155400号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近時、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHV)などでは、大電流化が進んでいる。しかしながら、従来の電流検出装置は、1種類の測定領域での電流値の検出を行う構成のものが一般的であって、例えば大電流と小電流との2種類の電流値を同じ装置で高感度に検出するといったことは困難であった。
【0006】
このような事情から、電流値が大きく異なる2種類の異なる測定領域に対して電流値を測定するような場合には、それぞれ専用の電流検出装置を用意することが必要となっている。その結果、設置スペースがそれだけ多く必要であるとともに、コストの点でも嵩んでくる。
【0007】
そこで、例えば単一の電流検出装置で、大電流用と小電流用の2種類のセンサを搭載させた構成のものも考えられる。その場合、大電流用センサは小電流用センサに比べてセンササイズが大きくなるので、余計に設置スペースが必要となり、どうしても大型化が避けられない。しかも、このような大型化された電流検出装置を一つの電流路に対して配設することが必要となるので、特に自動車のようなスペースの限られた場所での設置は、困難を伴う。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、大電流用と小電流用など測定電流値の検出領域が大幅に異なる複数種類の検出領域での電流値を高感度で測定することが可能になるとともに、小型化及び低コスト化を図ることも可能となる電流検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するために、本発明に係る電流検出装置は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 磁性材で断面略コ字形に形成された、該断面において縦横4面のうちの3面が該略コ字形によって取り囲まれた電流路に対して該電流路の電流が流れる方向に対して横断的に設置される磁気遮蔽部材と、
前記磁気遮蔽部材の前記略コ字形の内側に、磁性材で断面略L字形に形成された一対の分割部材の端部を近接させて全体として断面略コ字形状に配置された、該断面において縦横4面のうちの、前記3面とは異なる別の3面が該略コ字形によって取り囲まれた電流路に対して該電流路の電流が流れる方向に対して横断的に設置される内部遮蔽部材と、
前記分割部材の端部間の隙間において、前記電流路及び前記内部遮蔽部材の積層方向に配置された、磁束密度の大きさまたは磁界の強さの検出可能な範囲が異なる複数の磁気検出手段と、
を備えたこと。
(2) 上記(1)に記載の電流検出装置において、
前記隙間は、前記電流路の幅方向の中央に位置する、
こと。
(3) 磁性材で断面略コ字形に形成された、該断面において縦横4面のうちの3面が該略コ字形によって取り囲まれた電流路に対して該電流路の電流が流れる方向に対して横断的に設置される磁気遮蔽部材と、
前記磁気遮蔽部材の前記略コ字形の内側に、磁性材で断面略コ字形状に形成され且つ中央に位置する面に開口が形成された、該断面において縦横4面のうちの、前記3面とは異なる別の3面が該略コ字形によって取り囲まれた電流路に対して該電流路の電流が流れる方向に対して横断的に設置される内部遮蔽部材と、
前記内部遮蔽部材の前記開口において、前記電流路及び前記内部遮蔽部材の積層方向に配置された、磁束密度の大きさまたは磁界の強さの検出可能な範囲が異なる複数の磁気検出手段と、
を備えたこと。
(4) 上記(3)に記載の電流検出装置において、
前記開口は、前記電流路の幅方向の中央に位置する、
こと。
【0010】
上記(1)の構成の電流検出装置によれば、測定電流値の検出領域が大幅に異なる複数種類の測定領域での電流値を高感度に測定することが可能となる。しかも、従来のものに比べて、磁気遮蔽部材の内側に、内部遮蔽部材と複数の磁気検出手段とを追加的に設置するだけで済むので、小型化及び低コスト化を図ることも可能となる。
また、上記(2)の構成の電流検出装置によれば、電流路の中央部に隙間が設置されており、より精度の高い磁気検出が可能となる。
また、上記(3)の構成の電流検出装置によれば、上記(1)の構成の電流検出装置と同様、測定可能な電流値の検出可能領域が大幅に異なる複数種類の測定領域での電流値を高感度で測定することが可能となる。しかも、従来のものに比べて、磁気遮蔽部材の内側に、内部遮蔽部材と複数の磁気検出手段とを追加的に設置するだけで済むので、小型化及び低コスト化を図ることも可能となる。
また、上記(4)の構成の電流検出装置によれば、電流路の中央部に開口が設置されており、より精度の高い磁気検出が可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、測定電流値の検出領域が大幅に異なる複数種類の測定領域での電流値を高感度に測定することが可能となる。しかも、従来のものに比べて、磁気遮蔽部材の内側に、内部遮蔽部材と複数の磁気検出手段とを追加的に設置するだけで済むので、小型化及び低コスト化を図ることも可能となる。
【0012】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る電流検出装置の一部分解斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す電流検出装置の正面図である。
【図3】図3は、図2に示す電流検出装置におけるIII-III線矢視断面図である。
【図4】図4は、図2に示した電流検出装置の内部遮蔽部材の隙間に設けた複数の磁気検出手段である第1及び第2のセンサ部に対する磁束の通過状態を示す説明図である。
【図5】図5は、本発明の変形例に係る電流検出装置である、検出部が開口であるタイプのものを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る電流検出装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、電流路を流れる電流によって発生する磁界の強さを検出する磁気検出器として、ホール素子を採用している。
【0015】
本実施形態の電流検出装置10は、電流路となる導体部材(以下、これを板状良導体の導電板からなる「バスバー」とよぶ)20の電流値を検出するためのものであり、該電流検出装置10の外形をなす誘電材料で形成された、筐体としてのベースブロック(図示せず)と、このベースブロックの上面に設置された磁気遮蔽部材11と、この磁気遮蔽部材11の内側に設置され、電流路となるバスバー20を外側から取り囲む内部遮蔽部材12と、この内部遮蔽部材12の検出部を構成する後述の隙間Gの部分に配置した磁気検出手段13と、を備えている。
【0016】
磁気遮蔽部材11は、適宜の磁性材で断面略コ字形に形成されており、図示外のベースブロックに対して、上方(Y方向)が開口する状態で設置されている。即ち、本発明の磁気遮蔽部材11は、電流路となるバスバー20に対してこの全周4面、つまりX−Y面に沿った方向のうちの3面方向(±X方向及び−Y方向)から取り囲むようにして、その電流Iの流れるZ方向に対して横断的に設置されている。つまり、バスバー20の長さ(Z)方向に対して直交する±X方向に設置される。換言すれば、バスバー20は、この磁気遮蔽部材11に対してその床面の直上に非接触状態で設置されるように構成されている。
【0017】
内部遮蔽部材12は、それぞれ適宜の磁性材で断面略L字形に形成された一対の分割部材12A、12Bから構成されており、全体として断面略コ字形を呈している。この内部遮蔽部材12である分割部材12A、12Bは、磁気遮蔽部材11の略コ字形状内側において、各分割部材12A、12Bの近接する端部が所定の隙間Gを保持して、全体として断面がコ字形状になるように配置されている。また、この内部遮蔽部材12は、磁気遮蔽部材11とは異なり、バスバー20に対して開放された残りの1面方向を含む3面方向(即ち、±X方向及び+Y方向)から取り囲むような状態で設置される。しかしながら、バスバー20に流れる電流Iの方向に対しては、磁気遮蔽部材11と同じ状態で、つまり、バスバー20の長さ(Z)方向に対して横断的に、即ち、これに直交するX方向に設置される。つまり、この内部遮蔽部材12は、バスバー20に対してその上面の直上に非接触状態で設置される。
【0018】
また、この内部遮蔽部材12を構成する一対の分割部材12A、12Bについては、互いに鏡面対称となるように各対応部位が同一寸法に形成されており、これによりバスバー20の中央部に隙間Gが形成される。この隙間Gは、内部遮蔽部材12の長さ方向を一端側から他端側に至るまで、全長Wに亘って形成されている。なお、本実施形態では、隙間Gが形成された場合について説明するが、例えば図5に示すように、内部遮蔽部材14の中央に位置する面に開口Sが形成された構成であっても構わない。
【0019】
磁気検出手段13は、測定すべき電流Iに対応する磁束密度Bの大きさ(若しくは磁界の強さでもよい)の検出範囲が異なる複数のものから構成されており、内部遮蔽部材12の検出部となる隙間Gに対応して、上下(図2の上下方向)積層する状態で立体的に設置されている。例えば本実施形態の磁気検出手段13は、図3に示すように隙間Gを上から覆う状態で配置した配線板、例えば誘電体からなるプリント基板30において、その表裏両面に搭載されている。
【0020】
即ち、この磁気検出手段13は、大電流に対応する磁束密度Bの大きさ(若しくは磁界の強さ)を検出可能な対象とする第1のセンサ部13Aと、小電流に対応する磁束密度Bの大きさ(若しくは磁界の強さ)を検出可能な対象とする第2のセンサ部13Bと、の2種類のもので構成されている。なお、磁束密度Bと磁界の強さHについては、周知のマクスウェル方程式の補助式である、B=μH(但し、μ;透磁率)の関係によりよく知られており、どちらを使用してもよい。
【0021】
本実施形態の第1のセンサ部13A及び第2のセンサ部13Bには、いずれも、周知のホール効果を利用して磁束密度Bの大きさ若しくは磁界の強さを検出するホール素子を用いている。因みに、これらのセンサ部13A、13Bは、検出感度が異なる物性特性のもので構成されている。
【0022】
また、これらのセンサ部13A、13Bは、磁束Φを確実に感受させるようにしている。そのため、単一面積当たりの磁束Φをできるだけ多く貫通させることができるように、磁束Φの方向に対して垂直方向の大きさを大きく、つまり背高構造とするのが好ましい。なお、これらは、プリント基板30上に実装される図示外の制御部か若しくは適宜の部位に設置されている図示外の制御部と図示外の配線で接続される。これにより、各ホール素子からこの制御部に入力する検出信号に応じて所定の演算処理がなされることで、磁気検出手段13設置部位付近でのバスバー20に流れる所望の電流値の検出が行われるようになっている。
【0023】
なお、本発明の磁気検出手段13にとしては、ホール素子に限定されるものではない。
【0024】
次に、本実施形態の作用について説明する。
例えば、バスバー20に電流が流れると、そのバスバー20の回りに磁界が発生し、その磁界の強さに対応する磁束密度Bが生じる。この磁束密度Bに応じて、内部遮蔽部材12内部には磁路R(図2参照)が形成されるが、図4に示すようにこの磁路Rの終端部である、隙間Gを臨む内部遮蔽部材12の両端部12C、12Dの間では、磁気的フラックス、つまり磁束Φの流れが生じている。
【0025】
従って、磁気検出手段13である第1のセンサ部13A及び第2のセンサ部13Bに対して、それぞれここを貫通する磁束Φの密度、つまり磁束密度Bの値に応じた磁界の強さに対応して電場、即ちホール電場が生成される。
【0026】
このようにして、第1のセンサ部13A及び第2のセンサ部13Bである各ホール素子からは、検出された電場、つまりは電圧が検出信号として図示外の制御部へ出力される。制御部では、検出信号が増幅回路で増幅され、検出した磁界の強さに比例した値の電圧値を出力する。つまり、ホール素子からの出力に基づいて、バスバー20に流れる電流値の検出が行われるわけである。
【0027】
ここで、例えば電流路であるバスバー20に流れる電流値Iが大電流Iである場合には、その電流値Iの検出可能領域に対応した高感度の磁気特性を有する第1のセンサ部13Aのホール素子が、確実にその大電流値に対応した磁界の強さBを高感度で検出できる。
【0028】
一方、電流路であるバスバー20に流れる電流値Iが小電流Iである場合には、その電流値Iの検出可能領域に対応した高感度の磁気特性を有する第2のセンサ部13Bのホール素子が、確実にその小電流値に対応した磁界の強さBを高感度で検出できる。
【0029】
従って、以上説明してきたように、本実施形態に係る電流検出装置10によれば、2台、2種類の高感度な電流検出装置を使用しなくても、バスバー20に流れる大電流及び小電流の両方の電流値を高感度で検出可能となる。
【0030】
しかも、本実施形態によれば、従来の1台の電流検出装置において、小型の内部遮蔽部材12と、検出領域の異なる別の磁気検出手段13の第1のセンサ部13A又は第2のセンサ部13Bのいずれかと、を追加するだけでよい。別言すれば、2部品を追加するだけで2種の電流値検出が実現できる。その結果、2台の高精度電流検出装置を用いる場合に比べれば、小型化及び低コスト化を図ることが可能となる。
【0031】
また、従来の電流検出装置であれば、電流検出可能領域から外れた電流値がたまたま流れたときに大きな測定誤差が発生したり、検出可能領域を大きく外れた電流値の測定ときに測定計器の針が振り切れるといった事態が発生する虞があった。しかしながら、本実施形態に係る電流検出装置10によれば、このようなトラブルも解消できる。
【0032】
さらに、本実施形態では、磁気遮蔽部材11の内側に、前述したように、内部遮蔽部材12と、検出領域の異なる別の磁気検出手段の第1のセンサ部13A又は第2のセンサ部13Bのいずれかと、を追加して設置するだけで済む。このため、外形的な寸法は従来のものと同一寸法に収まるので、従来とおなじ設置場所に設置可能となる。しかも、重量的に見ても、従来の単一測定領域を有する電流検出装置と比べて、ユニットとしてそれほどの重量アップとならずに済む。
【0033】
また、本実施形態によれば、磁気遮蔽部材11に囲まれたその内側に磁気検出手段13が設置されているので、従来のものと同様、外乱をもたらす外部磁界に対して耐性を備えている。このため、隣接電流路などの存在による外部磁界影響が懸念される設置環境下でも、良好な検出精度での使用が可能となる。
【0034】
さらに、本実施形態によれば、磁気検出手段13を構成する、第1及び第2のセンサ部13A及び13Bが、検出部である隙間Gにおいて、上下方向に積層するように立体的に設置されている。つまり、磁気検出手段13を構成する第1のセンサ部13A及び第2のセンサ部13Bが、プリント基板30の表裏両面に個別に設置されているため、設置スペースが小さくて済み、電流検出装置として大幅な小型化が可能である。
【0035】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。即ち、本実施形態では、自動車用などに設置されたバスバー20を流れる電流値の検出用として適用してあるが、勿論これに限定されるものではない。各種分野への幅広い適用が期待できる。
【符号の説明】
【0036】
10 電流検出装置
11 磁気遮蔽部材
12 内部遮蔽部材
12A、12B 分割部材
12C、12D 内部遮蔽部材の両端部
13 磁気検出手段
13A 第1のセンサ部
13B 第2のセンサ部
14 内部遮蔽部材
20 導体部材(導電板;バスバー)
30 プリント基板
B 磁束密度
大電流値に対応する磁界の強さ
小電流値に対応する磁界の強さ
G 隙間(検出部)
I 電流
大電流
小電流
R 磁路
S 開口(検出部)
W 磁気遮蔽部材の幅
Φ 磁束(磁気的フラックス)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性材で断面略コ字形に形成された、該断面において縦横4面のうちの3面が該略コ字形によって取り囲まれた電流路に対して該電流路の電流が流れる方向に対して横断的に設置される磁気遮蔽部材と、
前記磁気遮蔽部材の前記略コ字形の内側に、磁性材で断面略L字形に形成された一対の分割部材の端部を近接させて全体として断面略コ字形状に配置された、該断面において縦横4面のうちの、前記3面とは異なる別の3面が該略コ字形によって取り囲まれた電流路に対して該電流路の電流が流れる方向に対して横断的に設置される内部遮蔽部材と、
前記分割部材の端部間の隙間において、前記電流路及び前記内部遮蔽部材の積層方向に配置された、磁束密度の大きさまたは磁界の強さの検出可能な範囲が異なる複数の磁気検出手段と、
を備えたことを特徴とする電流検出装置。
【請求項2】
前記隙間は、前記電流路の幅方向の中央に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
【請求項3】
磁性材で断面略コ字形に形成された、該断面において縦横4面のうちの3面が該略コ字形によって取り囲まれた電流路に対して該電流路の電流が流れる方向に対して横断的に設置される磁気遮蔽部材と、
前記磁気遮蔽部材の前記略コ字形の内側に、磁性材で断面略コ字形状に形成され且つ中央に位置する面に開口が形成された、該断面において縦横4面のうちの、前記3面とは異なる別の3面が該略コ字形によって取り囲まれた電流路に対して該電流路の電流が流れる方向に対して横断的に設置される内部遮蔽部材と、
前記内部遮蔽部材の前記開口において、前記電流路及び前記内部遮蔽部材の積層方向に配置された、磁束密度の大きさまたは磁界の強さの検出可能な範囲が異なる複数の磁気検出手段と、
を備えたことを特徴とする電流検出装置。
【請求項4】
前記開口は、前記電流路の幅方向の中央に位置する、
ことを特徴とする請求項3に記載の電流検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−113630(P2013−113630A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258039(P2011−258039)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】