説明

電源装置

【課題】回路構成が複雑化するのを抑制しながら、負荷を流れる電流が急激に増加することに起因して出力電圧が低下するのを抑制することが可能な電源装置を提供する。
【解決手段】この電源装置30は、乾電池1と、エネルギーを蓄積するとともに、蓄積されたエネルギーを出力するインダクタ2と、インダクタ2を制御するためのnチャネルトランジスタ3と、昇圧された電圧をモータ41に出力する出力部6と、出力部6側から乾電池1側に電流が逆流するのを防止するためのダイオード4と、一方端5a側が出力部6とダイオード4のカソード4bとの間に接続され、他方端5b側がインダクタ2と乾電池1との間に接続された抵抗5とを備えている。そして、出力部6から昇圧された電圧がモータ41に供給されている状態で、抵抗5の一方端5a側と他方端5b側との間に約2.3Vの電位差が発生するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電源装置に関し、特に、電圧を昇圧することが可能な電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電圧を昇圧することが可能な電源装置が知られている(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
上記特許文献1には、交流電源と、交流電源の交流電圧を整流する整流ダイオードと、整流ダイオードにより整流された電圧が供給されるチョーク(インダクタ)と、チョークを制御するスイッチ素子(スイッチング素子)と、チョークおよびスイッチ素子により昇圧された出力電圧が供給される負荷と、出力電圧を検出するとともに、出力電圧を所定の電圧に制御するための第1および第2の誤差増幅回路とを備えた電源(電源装置)が開示されている。また、この特許文献1に開示された電源では、負荷を流れる電流が急激に増加することに起因して出力電圧が所定の電圧よりも低くなった場合に、出力電圧の低下を抑制するための第3の誤差増幅回路をさらに備えている。なお、この第3の誤差増幅回路は、基準電圧源、ダイオード、抵抗、比較器および伝達時間制御回路により構成されている。
【0004】
また、上記特許文献2には、交流電源と、交流電源の交流電圧を整流する整流電源と、整流電源により整流された電圧が供給されるチョッパ用インダクタと、チョッパ用インダクタを制御する高周波スイッチ(スイッチング素子)と、チョッパ用インダクタおよび高周波スイッチにより昇圧された出力電圧が供給される負荷とを備えたチョッパ型昇圧装置(電源装置)が開示されている。
【0005】
また、上記特許文献3には、直流電圧源(電源)と、直流電圧源から電圧が供給されるトランス(インダクタ)と、トランスを制御するスイッチング素子と、トランスおよびスイッチング素子により昇圧された出力電圧が供給される負荷回路とを備えた電源装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−274645号公報
【特許文献2】特開平10−80136号公報
【特許文献3】特開2004−282808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に開示された電源では、負荷を流れる電流が急激に増加することに起因して出力電圧が所定の電圧よりも低くなった場合に、出力電圧の低下を抑制する機能を有する一方、この機能を得るために、基準電圧源、ダイオード、抵抗、比較器および伝達時間制御回路により構成される第3の誤差増幅回路を別個に設ける必要があるので、その分、回路構成が複雑化するという問題点がある。
【0008】
また、上記特許文献2および3に開示された電源装置では、上記特許文献1に開示された電源と異なり、負荷を流れる電流が急激に増加することに起因して出力電圧が低下するのを抑制する構造については開示も示唆もされていない。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、回路構成が複雑化するのを抑制しながら、負荷を流れる電流が急激に増加することに起因して出力電圧が低下するのを抑制することが可能な電源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0010】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における電源装置は、直流電圧を供給する電源と、一方端側が電源に接続され、電源により供給されるエネルギーを蓄積するとともに、蓄積されたエネルギーを出力するインダクタと、インダクタの他方端側に接続され、インダクタのエネルギーの蓄積および出力を制御するためのスイッチング素子と、インダクタおよびスイッチング素子により昇圧された電圧を負荷に出力する出力部と、インダクタの他方端側と出力部との間に接続され、出力部側から電源側に電流が逆流するのを防止するためのダイオードを含む逆流防止手段とを備えた電源装置において、一方端側が出力部と逆流防止手段との間に接続され、他方端側がインダクタと電源との間に接続された抵抗をさらに備え、出力部から昇圧された電圧が負荷に供給されている状態で、抵抗の一方端側と他方端側との間に電位差が発生するように構成され、インダクタおよびスイッチング素子により電源から供給される電圧が昇圧されていない場合には、抵抗の一方端側の電位と他方端側の電位とが実質的に一致するように構成され、スイッチング素子は、電界効果型トランジスタを含み、電界効果型トランジスタのソース/ドレインの一方は、インダクタの他方端側に接続されている。
【0011】
この第1の局面による電源装置では、上記のように、一方端側が出力部と逆流防止手段との間に接続されるとともに、他方端側がインダクタと電源との間に接続される抵抗を設け、かつ、出力部から昇圧された電圧が負荷に供給されている状態で、抵抗の一方端側と他方端側との間に電位差が発生するように構成することによって、抵抗として高い抵抗値を有する抵抗を用いれば、抵抗の一方端側から他方端側に電流が少しだけ流れるので、抵抗の他方端側の電源の電圧に対する抵抗の一方端側の昇圧された電圧が維持されやすくなる。これにより、負荷がオフ状態からオン状態に変化することに起因して負荷を流れる電流が急激に増加する場合にも、出力電圧の低下を抑制することができる。その結果、回路構成が複雑化するのを抑制しながら、負荷を流れる電流が急激に増加することに起因して出力電圧が低下するのを抑制することができる。また、インダクタおよびスイッチング素子により電源から供給される電圧が昇圧されていない場合には、抵抗の一方端側の電位と他方端側の電位とが実質的に一致するように構成することによって、抵抗の他方端側が接地されている場合と異なり、抵抗に電流が流れるのを抑制することができる。これにより、抵抗に電流が流れるのを抑制するためのトランジスタを別個に設ける必要がないので、その分、回路構成が複雑化するのを抑制することができる。また、スイッチング素子を、電界効果型トランジスタを含むように構成することによって、電界効果型トランジスタのオン状態およびオフ状態を切換えることにより、容易に、インダクタのエネルギーの蓄積および出力を切換えることができるので、容易に、昇圧された電圧を生成することができる。また、逆流防止手段を、ダイオードを含むように構成することによって、容易に、出力部側から電源側に電流が逆流するのを防止することができる。
【0012】
この発明の第2の局面における電源装置は、直流電圧を供給する電源と、一方端側が電源に接続され、電源により供給されるエネルギーを蓄積するとともに、蓄積されたエネルギーを出力するインダクタと、インダクタの他方端側に接続され、インダクタのエネルギーの蓄積および出力を制御するためのスイッチング素子と、インダクタおよびスイッチング素子により昇圧された電圧を負荷に出力する出力部と、インダクタの他方端側と出力部との間に接続され、出力部側から電源側に電流が逆流するのを防止するための逆流防止手段と、一方端側が出力部と逆流防止手段との間に接続され、他方端側がインダクタと電源との間に接続された抵抗とを備え、出力部から昇圧された電圧が負荷に供給されている状態で、抵抗の一方端側と他方端側との間に電位差が発生するように構成されている。
【0013】
この第2の局面による電源装置では、上記のように、一方端側が出力部と逆流防止手段との間に接続されるとともに、他方端側がインダクタと電源との間に接続される抵抗を設け、かつ、出力部から昇圧された電圧が負荷に供給されている状態で、抵抗の一方端側と他方端側との間に電位差が発生するように構成することによって、抵抗として高い抵抗値を有する抵抗を用いれば、抵抗の一方端側から他方端側に電流が少しだけ流れるので、抵抗の他方端側の電源の電圧に対する抵抗の一方端側の昇圧された電圧が維持されやすくなる。これにより、負荷がオフ状態からオン状態に変化することに起因して負荷を流れる電流が急激に増加する場合にも、出力電圧の低下を抑制することができる。その結果、回路構成が複雑化するのを抑制しながら、負荷を流れる電流が急激に増加することに起因して出力電圧が低下するのを抑制することができる。
【0014】
上記第2の局面による電源装置において、好ましくは、インダクタおよびスイッチング素子により電源から供給される電圧が昇圧されていない場合には、抵抗の一方端側の電位と他方端側の電位とが実質的に一致するように構成されている。このように構成すれば、抵抗の他方端側が接地されている場合と異なり、抵抗に電流が流れるのを抑制することができる。これにより、抵抗に電流が流れるのを抑制するためのトランジスタを別個に設ける必要がないので、その分、回路構成が複雑化するのを抑制することができる。
【0015】
上記第2の局面による電源装置において、好ましくは、スイッチング素子は、電界効果型トランジスタを含み、電界効果型トランジスタのソース/ドレインの一方は、インダクタの他方端側に接続されている。このように構成すれば、電界効果型トランジスタのオン状態およびオフ状態を切換えることにより、容易に、インダクタのエネルギーの蓄積および出力を切換えることができるので、容易に、昇圧された電圧を生成することができる。
【0016】
上記第2の局面による電源装置において、好ましくは、逆流防止手段は、ダイオードを含む。このように構成すれば、容易に、出力部側から電源側に電流が逆流するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による電源装置を適用した携帯機器の構成を示した概略図である。まず、図1を参照して、本実施形態による電源装置30を適用した携帯機器40の構成について説明する。
【0019】
本実施形態による電源装置30を適用した携帯機器40は、図1に示すように、電源装置30と、電源装置30に接続されたモータ41とを備えている。なお、モータ41は、本発明の「負荷」の一例である。
【0020】
電源装置30は、昇圧チョッパ方式の回路であり、方式モータ41に昇圧された電圧を供給するために設けられている。また、電源装置30は、乾電池1と、インダクタ2と、nチャネルトランジスタ3と、ダイオード4と、抵抗5と、インダクタ2およびnチャネルトランジスタ3により昇圧された電圧をモータ41に出力する出力部6とを含んでいる。なお、乾電池1は、本発明の「電源」の一例であり、nチャネルトランジスタ3は、本発明の「スイッチング素子」および「電界効果型トランジスタ」の一例である。また、ダイオード4は、本発明の「逆流防止手段」の一例である。
【0021】
電源装置30の乾電池1は、約2.7Vの直流電圧を供給するために設けられている。電源装置30のインダクタ(コイル)2は、一方端2a側が乾電池1に接続されている。このインダクタ2は、乾電池1により供給されるエネルギーを蓄積するとともに、蓄積されたエネルギーを出力するために設けられている。
【0022】
電源装置30のnチャネルトランジスタ3のドレインは、インダクタ2の他方端2b側に接続されているとともに、ソースは、接地されている。また、nチャネルトランジスタ3のゲートには、nチャネルトランジスタ3のオン状態およびオフ状態を制御するためのパルス信号が入力されている。また、nチャネルトランジスタ3は、インダクタ2のエネルギーの蓄積および出力を制御するために設けられている。具体的には、nチャネルトランジスタ3をオン状態にすることにより、インダクタ2に電流が流れる場合には、インダクタ2にエネルギーが蓄積されるとともに、nチャネルトランジスタ3をオン状態からオフ状態にすることにより、インダクタ2に流れる電流を止めた場合にインダクタ2に逆起電力が発生することによって、インダクタ2に蓄積されたエネルギーが出力部6側に出力されるように構成されている。
【0023】
電源装置30のダイオード4は、出力部6側から乾電池1側に電流が逆流するのを防止するために設けられている。このダイオード4は、アノード4aがインダクタ2の他方端2b側に接続されているとともに、カソード4bが出力部6に接続されている。
【0024】
また、電源装置30は、上記したインダクタ2のエネルギーの蓄積および出力を繰り返し行うことにより、乾電池1の約2.7Vの電圧が約5Vまで昇圧されて出力部6に供給されるように構成されている。なお、この昇圧比は、インダクタ2のインダクタンスおよびnチャネルトランジスタ3のオン状態の時間により制御されるので、出力部6の電圧が約5Vになるようなパルス信号がnチャネルトランジスタ3のゲートに入力されるように構成されている。また、電源装置30は、オン状態の場合に、乾電池1の約2.7Vの電圧を約5Vまで昇圧するとともに、オフ状態の場合に、乾電池1の約2.7Vの電圧を昇圧しないように構成されている。また、電源装置30がオフ状態の場合には、nチャネルトランジスタ3は、オフ状態に維持されるように構成されている。
【0025】
ここで、本実施形態では、電源装置30の抵抗5は、一方端5a側が出力部6とダイオード4のカソード4bとの間に接続されているとともに、他方端5b側がインダクタ2と乾電池1との間に接続されている。この抵抗5は、約1kΩの抵抗値を有する。また、抵抗5は、電源装置30がオン状態である場合に、一方端5a側と他方端5b側との間に約2.3V(=約5V−約2.7V)の電位差が発生するように構成されている。また、抵抗5は、電源装置30がオフ状態である場合に、一方端5a側の電位と他方端5b側の電位とが実質的に一致するように構成されている。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態による電源装置を適用した携帯機器の動作を説明するための信号波形図である。次に、図1および図2を参照して、本実施形態による電源装置30を適用した携帯機器40の動作について説明する。
【0027】
まず、電源装置30をオン状態にすることにより、乾電池1の約2.7Vの電圧が約5Vに昇圧されて出力部6に供給される。具体的には、nチャネルトランジスタ3のオン状態およびオフ状態を繰り返し切換えることにより、インダクタ2のエネルギーの蓄積および出力が繰り返し行われる。なお、このとき、抵抗5には、一方端5a側と他方端5b側との間に約2.3V(=約5V−約2.7V)の電位差が発生する。これにより、電源装置30がオン状態の場合には、抵抗5を介して出力部6側から乾電池1側に約2mA〜約3mAの電流が流れる。
【0028】
その後、モータ41をオン状態にすることにより、図2に示すように、出力部6を流れる電流が急激に増加する。この場合、本実施形態では、抵抗5により、乾電池1と出力部6との電位差(出力部6の昇圧された電圧)が一定に維持されやすくなるので、抵抗5がない場合に比べて、出力部6の電圧の低下量を約0.1Vの少ない低下量に抑えることが可能になる。その後、出力部6の電圧が徐々に約5Vまで昇圧される。
【0029】
本実施形態では、上記のように、一方端5a側が出力部6とダイオード4のカソード4bとの間に接続されるとともに、他方端5b側がインダクタ2と乾電池1との間に接続される抵抗5を設け、かつ、出力部6から昇圧された約5Vの電圧がモータ41に供給されている状態で、抵抗5の一方端5a側と他方端5b側との間に約2.3V(=約5V−約2.7V)の電位差が発生するように構成することによって、出力部6側から乾電池1側に約2mA〜約3mAの電流が流れるので、抵抗5の他方端5b側の乾電池1の約2.7Vの電圧に対する抵抗5の一方端5a側の昇圧された約5Vの電圧が維持されやすくなる。これにより、モータ41がオフ状態からオン状態に変化することに起因して出力部6を流れる電流が急激に増加する場合にも、出力電圧の低下量を約0.1Vの少ない低下量に抑制することができる。なお、抵抗を設けていない場合には、図2の破線に示すように、出力部に電流が流れていないので、モータがオフ状態からオン状態に変化することに起因して出力部を流れる電流が急激に増加する場合には、出力電圧の低下量が約0.3Vになる。その結果、回路構成が複雑化するのを抑制しながら、出力部6を流れる電流が急激に増加することに起因して出力電圧が低下するのを抑制することができる。
【0030】
また、本実施形態では、インダクタ2およびnチャネルトランジスタ3により乾電池1から供給される電圧が昇圧されていない場合には、抵抗5の一方端5a側の電位と他方端5b側の電位とが実質的に一致するように構成することによって、抵抗の他方端側が接地されている場合と異なり、抵抗5に電流が流れるのを抑制することができる。これにより、抵抗に電流が流れるのを抑制するためのトランジスタを別個に設ける必要がないので、その分、回路構成が複雑化するのを抑制することができる。
【0031】
また、本実施形態では、nチャネルトランジスタ3を設けることによって、nチャネルトランジスタ3のオン状態およびオフ状態を切換えることにより、容易に、インダクタ2のエネルギーの蓄積および出力を切換えることができるので、容易に、昇圧された電圧を生成することができる。
【0032】
また、本実施形態では、ダイオード4を設けることによって、容易に、出力部6側から乾電池1側に電流が逆流するのを防止することができる。
【0033】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0034】
たとえば、上記実施形態では、電源装置30を携帯機器40のモータ41の電源として用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、図3に示した本実施形態の第1変形例のように、電源装置30をICレコーダ50の本体部(IC部)51の電源として用いるようにしてもよい。なお、本体部(IC部)51は、本発明の「負荷」の一例である。
【0035】
また、上記実施形態では、スイッチング素子の一例としてnチャネルトランジスタ3を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、nチャネルトランジスタ以外の絶縁ゲート型トランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのその他のスイッチング素子を用いるようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、昇圧された電圧を出力部6に供給する電源装置30を示したが、本発明はこれに限らず、図4に示した本実施形態の第2変形例の電源装置31のように、ダイオード4のカソード4bと抵抗5の一方端5a側との間に一方電極7aを接続するとともに、接地電位に他方電極7bを接続するキャパシタ7を設けることにより、昇圧された電圧を平滑化して出力部6に供給するようにしてもよい。この場合には、nチャネルトランジスタ3がオフ状態の場合に、インダクタ2からエネルギーがモータ41およびキャパシタ7に供給され、かつ、nチャネルトランジスタ3がオン状態の場合に、インダクタ2にエネルギが蓄積されるとともに、キャパシタ7に蓄積されたエネルギーがモータ41に供給されるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態による電源装置を適用した携帯機器の構成を示した概略図である。
【図2】本発明の一実施形態による電源装置を適用した携帯機器の動作を説明するための信号波形図である。
【図3】本発明の一実施形態の第1変形例による電源装置を適用したICレコーダの構成を示した概略図である。
【図4】本発明の一実施形態の第2変形例による電源装置を適用した携帯機器の構成を示した概略図である。
【符号の説明】
【0038】
1 乾電池(電源)
2 インダクタ
2a 一方端
2b 他方端
3 nチャネルトランジスタ(スイッチング素子、電界効果型トランジスタ)
4 ダイオード(逆流防止手段)
5 抵抗
5a 一方端
5b 他方端
6 出力部
30、31 電源装置
41 モータ(負荷)
51 本体部(負荷)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電圧を供給する電源と、一方端側が前記電源に接続され、前記電源により供給されるエネルギーを蓄積するとともに、前記蓄積されたエネルギーを出力するインダクタと、前記インダクタの他方端側に接続され、前記インダクタのエネルギーの蓄積および出力を制御するためのスイッチング素子と、前記インダクタおよび前記スイッチング素子により昇圧された電圧を負荷に出力する出力部と、前記インダクタの他方端側と前記出力部との間に接続され、前記出力部側から前記電源側に電流が逆流するのを防止するためのダイオードを含む逆流防止手段とを備えた電源装置において、
一方端側が前記出力部と前記逆流防止手段との間に接続され、他方端側が前記インダクタと前記電源との間に接続された抵抗をさらに備え、
前記出力部から昇圧された電圧が前記負荷に供給されている状態で、前記抵抗の一方端側と他方端側との間に電位差が発生するように構成され、
前記インダクタおよび前記スイッチング素子により前記電源から供給される電圧が昇圧されていない場合には、前記抵抗の一方端側の電位と他方端側の電位とが実質的に一致するように構成され、
前記スイッチング素子は、電界効果型トランジスタを含み、
前記電界効果型トランジスタのソース/ドレインの一方は、前記インダクタの他方端側に接続されている、電源装置。
【請求項2】
直流電圧を供給する電源と、
一方端側が前記電源に接続され、前記電源により供給されるエネルギーを蓄積するとともに、前記蓄積されたエネルギーを出力するインダクタと、
前記インダクタの他方端側に接続され、前記インダクタのエネルギーの蓄積および出力を制御するためのスイッチング素子と、
前記インダクタおよび前記スイッチング素子により昇圧された電圧を負荷に出力する出力部と、
前記インダクタの他方端側と前記出力部との間に接続され、前記出力部側から前記電源側に電流が逆流するのを防止するための逆流防止手段と、
一方端側が前記出力部と前記逆流防止手段との間に接続され、他方端側が前記インダクタと前記電源との間に接続された抵抗とを備え、
前記出力部から昇圧された電圧が前記負荷に供給されている状態で、前記抵抗の一方端側と他方端側との間に電位差が発生するように構成されている、電源装置。
【請求項3】
前記インダクタおよび前記スイッチング素子により前記電源から供給される電圧が昇圧されていない場合には、前記抵抗の一方端側の電位と他方端側の電位とが実質的に一致するように構成されている、請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記スイッチング素子は、電界効果型トランジスタを含み、
前記電界効果型トランジスタのソース/ドレインの一方は、前記インダクタの他方端側に接続されている、請求項2または3に記載の電源装置。
【請求項5】
前記逆流防止手段は、ダイオードを含む、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電源装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−86092(P2008−86092A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−261619(P2006−261619)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】