説明

電磁石

【課題】本発明は、磁路本体や端部磁路等の磁性部材に被覆される金属層において意図しない突起部が形成されないようにし、大きな磁気的吸引力を有する電磁石を提供することにある。
【解決手段】磁路を構成する磁路本体2や上側端部磁路3等の各磁性部材において、部材間接触部の角部を面取りして湾曲面20,21を形成し、それら各磁性部材の表面にはニッケル等から成る金属層22を電気メッキ法により被覆する。これにより、各磁性部材が部材間接触部にて面接触する。前記の湾曲面20,21は、例えば該湾曲面の半径が0.8mm以上となるようにすることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁石に関するものであって、複数の磁性部材を組み合わせて磁路を構成し、各磁性部材に対し電気メッキ法により金属層が被覆された電磁石に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電磁石(例えば、特許文献1)においては、磁性材料から成る部材(以下、磁性部材と称する)を複数組み合わせることにより磁路が構成され、例えば磁路本体(例えば、略筒状の磁路本体)と、その磁路本体の各端部に対し該磁路本体を塞ぐように設けられる端部磁路(例えば、略円盤状の端部磁路)と、を組み合わせて構成された磁路が知られている。
【0003】
前記のように磁路本体と端部磁路とから成る磁路の場合には、各端部磁路にそれぞれ軸孔が設けられ、一端側の端部磁路には他端側の端部磁路方向に突出するように軸方向磁路が形成され、磁路の一部をなしている。前記の軸方向磁路には、端部磁路の軸孔に連通するように、軸孔が貫通して設けられている。また、磁路内にはプランジャーが配置され、そのプランジャーの両端部にはプランジャー軸が取付けられている。プランジャー軸は、前記の各軸孔に挿入される。したがって、前記の各軸孔によって、プランジャー軸が挿通される通路(以下、軸通路と称する)が形成される。
【0004】
そして、プランジャーの外周側と対向する磁路内には、電磁力発生手段である励磁コイルが配置されている。この励磁コイルにおいて給電すると、その給電によって発生する磁束が磁路内を循環し、プランジャーが磁気的吸引力により駆動して例えば軸方向磁路の端面に当接し、一端側のプランジャー軸に接続された負荷、例えば遮断器の操作器を駆動して遮断器を開閉する。このような操作器の駆動を速やかに行う場合には、比較的大きな磁気的吸引力が必要になることが知られており、その磁気的吸引力を大きくするための研究.開発も種々行われている。
【0005】
一般的に、前記のように磁路を構成する磁路本体や端部磁路等の磁性部材には、主に鉄が適用されている。また、例えば前記の各磁性部材の酸化(例えば、錆の発生)を防止する目的で、該磁性部材の表面には電気メッキ法により金属層が被覆される(所謂、防食処理が施される)。したがって、前記の磁路本体や端部磁路等の各磁性部材は、それぞれに被覆された金属層を介して互いに接触(以下、磁性部材同士が接触している箇所を部材間接触部と称する)することにより、磁路を構成している。
【特許文献1】特開2002−8498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記の磁路のうち何れかの部材間接触部に角部(例えば、磁性部材の端部で直角に成形された部分)が形成されている場合、例えば図6に示すように磁路本体や端部磁路の部材間接触部(図6中では、磁路本体と端部磁路とが互いに嵌合する構造の部材間接触部2B)に角部が形成されている場合には、前記のように電気メッキ法により金属層を被覆した際に該金属層が角部にて隆起し易く、意図しない突起部が形成されてしまうことがある。
【0007】
このような意図しない突起部を有する金属層が被覆された磁路本体や端部磁路等の磁性部材を組み合わせて磁路を構成した場合、それら各磁性部材同士は突起部でのみ互いに接触(以下、点接触と称する)する恐れがある。前記のように突起部にて磁性部材同士が点接触していると、その部材間接触部には該突起部の大きさに応じてギャップ(図6中では、符号G)が形成されてしまう。
【0008】
このギャップGにより該部材間接触部には磁気抵抗の大きい空気層(例えば、鉄等の磁性部材と比較して磁気抵抗が数百倍の空気層)が形成され、磁気損失が生じる、すなわち電磁石の磁気的吸引力が妨げられてしまう(すなわち、大きな磁気的吸引力を有する電磁石を構成することは困難)。また、前記のような突起部により、各磁性部材の破損(例えば、部材間接触部が破損)を招く恐れもある。
【0009】
本発明の目的は、前記の課題に基づいてなされたものであり、磁路本体や端部磁路等の磁性部材に被覆される金属層において意図しない突起部が形成されないようにし、大きな磁気的吸引力を有し寿命を長くした電磁石を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電磁石装置は、前記の課題の解決を図るものであり、請求項1に記載の発明は、複数の磁性部材を組み合わせて成る磁路と、前記磁路内に配置されたプランジャーと、前記磁路に設けられ前記プランジャーを磁気吸引力により駆動する電磁力発生手段と、を備えた電磁石に関するものである。そして、前記の各磁性部材間における部材間接触部の角部に対し面取りにより湾曲面が形成され、それら各磁性部材の表面に対し電気メッキ法により金属層が被覆されたことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、前記の湾曲面の半径は0.8mm以上であることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記の請求項1または2記載の発明において、前記の金属層はニッケルから成ることを特徴とする。
【0013】
本発明のように、各磁性部材間における部材間接触部の角部に対し面取りによりR面を形成したことにより、それら各磁性部材に対して電気メッキ法により金属層を被覆する際に、メッキ電流が角部に集中することはなく、該金属層の表面を平坦にし略均一な厚さで形成できる。また、前記の湾曲面の半径を0.8mm以上にすることにより、磁気抵抗値を十分に低くできる(例えば、従来の電磁石よりも低くできる)。
【発明の効果】
【0014】
本発明の電磁石によれば、磁路を構成する各磁性部材に被覆される金属層において、意図しない突起部が形成されることはなく(すなわち、突起部によるギャップGが形成されることはなく)、それら各磁性部材が互いに面接触して磁路が構成される。
【0015】
したがって、電磁石において十分な大きさの磁気的吸引力を得ることができる、該突起部による部材間接触部等の破損を防止して電磁石の寿命を延ばすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る実施の形態の電磁石を図面等に基づいて詳細に説明する。なお、図6に示したものと同様なものには例えば同一符号等を用い、その詳細な説明を適宜省略する。
【0017】
図1は本実施の形態における電磁石の一例(図1中では符号1)を示す断面図であり、図2は図1に示す電磁石における磁性部材の部材間接触部の一例を示す断面図である。
【0018】
(実施例1)
まず、本実施の形態における電磁石の実施例1を説明する。図1に示すように、磁路本体2は包囲体(略筒状体)により形成され、その磁路本体2の上側および下側端部には各端部を塞ぐように(被覆するように)上側端部磁路3および下側端部磁路4が配置されている。これら磁路本体2と各端部磁路3,4とにより、磁路1Aが形成されている。
【0019】
各端部磁路3,4内面(磁路1A内側の面)には窪部(図1中では切り欠き部)3A,4Aが形成され、それら窪部3A,4Aには磁路本体2の端部がそれぞれ嵌込まれている。これら窪部3A,4Aと磁路本体2の端部とは、例えば後述の金属層が被覆された状態で互いに面接触して嵌合する形状(例えば、後述のR面20,21を有する形状)に形成される。
【0020】
前記の上側端部磁路3には、その上側端部磁路3から下側端部磁路4に向かって、軸方向(図1中では、プランジャー軸13の軸方向)に沿って突出する軸方向磁路5が形成されている。軸方向磁路5および各端部磁路3,4には、軸孔(すなわち、軸通路)6が形成されている。軸方向磁路5は、ボルト5Aを介して、上側端部磁路3に取付けられている。磁路本体2の中間には、その磁路本体2から内径方向に突出する中間磁路部7が形成され、磁路1Aの一部を構成している。なお、図1では、磁路1Aの一部として軸方向磁路5,端部磁路3が構成されているが、例えば軸方向磁路5を省略した構成であっても良い。
【0021】
軸方向磁路5と対向する上側端部磁路3と中間磁路部7との間には、第1励磁コイル8が配置されている。下側端部磁路4と中間磁路部7との間には永久磁石からなる始動磁石9と第2励磁コイル10が配置され、始動磁石9と第2励磁コイル10との間には支持金具11が配置されている。この支持金具11により、下側端部磁路4と中間磁路部7との間に、始動磁石9と第2励磁コイル10が支持されている。また、前記の支持金具11は、例えば下側端部磁路4の内側に配置された支持座19によって支持される。
【0022】
第1励磁コイル8,第2励磁コイル10および始動磁石9の内周側には、プランジャー12が配置され、このプランジャー12の軸方向寸法は軸方向磁路5の軸方向寸法よりも短く形成されている。プランジャー12の両端には、プランジャー軸13が取付けられ、このプランジャー軸13は軸孔6を貫通して外部側に伸びている。
【0023】
なお、プランジャー12及び磁路1Aには、磁性部材が使用される。また、前記の軸孔6においては、その軸孔6の軸方向に対する横断面の形状が丸型以外の形状(例えば、楕円状,多角形状等)であって、プランジャー軸13の形状に応じて任意に設計された軸通路とすることが好ましい。
【0024】
以上示したような構成において、第1励磁コイル8および第2励磁コイル10に励磁電流を給電すると、この励磁電流により発生した磁束Φが中間磁路部7を介して磁路1A内を循環し、この発生した電磁吸引力によりプランジャー12が駆動し軸方向磁路5に対して接離する。なお、符号17は、軸方向磁路5とプランジャー12とが接触する接触面を示すものである。
【0025】
図2は、前記磁路本体2と上側端部磁路3とにおける部材間接触部の説明図(磁路本体2と上側端部磁路3とを嵌合させる前の図)を示すものである。図2に示すように、磁路本体2の部材間接触部(図2中では符号2B)に相当する端部における角部2Aは面取りされ、湾曲面(以下、R面と称する)20が形成されている。また、上側端部磁路3の部材間接触部に相当する窪部3Aの角部3Bにおいても、前記のR面20が形成された磁路本体2の端部と該窪部3Aとが面接触して嵌合するように、R面21が形成される。なお、符号2Cは、磁路本体2の側面を示すものである。
【0026】
前記のように、R面20が形成された磁路本体2の表面,R面21が形成された上側端部磁路3の表面には、磁性材料から成る金属層22がそれぞれ電気メッキ法により被覆される。この金属層22の磁性材料には、例えばニッケル等の金属が用いられる。
【0027】
前記のように、磁路本体2や上側端部磁路3における部材間接触部の角部には、それぞれR面20,21が形成されているため、前記の電気メッキ法により金属層22を被覆する際にメッキ電流が角部2A,3Bに集中することがなく、該金属層22は平坦な表面を有し略均一な厚さに形成される。すなわち、例えば図6に示したような意図しない突起部が形成されることはなく(すなわち、突起部によるギャップGが形成されることはなく)、前記の磁路本体2と上側端部磁路3とは部材間接触部にて面接触する。
【0028】
したがって、本実施例の電磁石によれば、図6に示したような構造の電磁石と比較すると、突起部によるギャップを形成されなくなった分と金属層を被覆した分とに応じて磁気抵抗が減少し、大きい磁気的吸引力を得ることができる。また、前記のような突起部が形成されないため、該突起部による部材間接触部等の破損を防止でき、電磁石の寿命を延ばすことができる。
【0029】
なお、磁路本体2と下側端部磁路4との部材間接触部においては、該磁路本体2と上側端部磁路3との部材間接触部と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
【0030】
(実施例2)
次に、本実施の形態における電磁石の実施例2を説明する。なお、実施例1と同様なものについては同一符号等を用いて、その詳細な説明を適宜省略する。
【0031】
図3は、本実施例における磁路本体2と上側端部磁路3,下側端部磁路4との部材間接触部の説明図(磁路本体2と上側端部磁路3,下側端部磁路4とを接触させた図)を示すものである。図3に示すように、上側端部磁路3,下側端部磁路4の部材間接触部には窪部3A,4Aが形成されておらず、磁路本体2側の部材間接触部の角部2Aにおいて、実施例1と同様に面取りされR面20が形成されている。そして、前記のようにR面20が形成された磁路本体2の表面,上側端部磁路3および下側端部磁路4の表面には、磁性材料から成る金属層22がそれぞれ電気メッキ法により被覆される。
【0032】
したがって、磁路本体2の端部は、上側磁路部材3,下側端部磁路4における平坦な面に被覆された金属層22に対してそれぞれ面接触している(すなわち、上側磁路部材3,下側端部磁路4の各部材間接触部が平坦な面)。磁路本体2側の部材間接触部の角部2Aにおいては、実施例1と同様に面取りされR面20が形成されている。
【0033】
本実施例のように、磁路本体2の端部が上側端部磁路3や下側端部磁路4の平坦な面に対して接触している磁路の構成であっても、磁路本体2の部材間接触部の角部にR面が形成されているため、実施例1と同様に金属層22は平坦な表面を有し略均一な厚さで形成され(すなわち、例えば図6に示したような意図しない突起部によるギャップGが形成されることはなく)、前記の磁路本体2と上側端部磁路3とは部材間接触部にて面接触する。
【0034】
そして、本実施例の電磁石によれば、実施例1と同様に、図6に示したような構造の電磁石よりも磁気抵抗が減少して大きい磁気的吸引力を得ることができ、部材間接触部での破損(図6に示したような意図しない突起部による部材間接触部の破損)を防止し電磁石の寿命を延ばすことができる。
【0035】
(実施例3)
次に、本実施の形態における電磁石の実施例3を説明する。なお、実施例1と同様なものについては同一符号等を用いて、その詳細な説明を適宜省略する。
【0036】
本実施例では、例えば図1に示したような複数の磁性部材から成る電磁石において、磁路本体2と上側端部磁路3,下側端部磁路4との間以外における部材間接触部、例えば磁路本体2と中間磁路部7との部材間接触部の角部,上側端部磁路3と軸方向磁路5との部材間接触部の角部,軸方向磁路5とプランジャー12との部材間接触部の角部に対し、実施例1,2と同様に面取りによりR面を形成し、それら各磁性部材の表面には磁性材料から成る金属層22がそれぞれ電気メッキ法により被覆される。
【0037】
本実施例のように、磁路本体2と上側端部磁路3,下側端部磁路4との間以外における部材間接触部であっても、その部材間接触部の角部にはR面が形成されているため、それら各磁性部材に被覆される金属層22は実施例1と同様に平坦な表面を有し略均一な厚さで形成され(すなわち、例えば図6に示したような意図しない突起部によるギャップGが形成されることはなく)、各磁性部材(例えば、磁路本体2と中間磁路部7)はそれぞれ部材間接触部にて面接触する。
【0038】
そして、本実施例の電磁石によれば、実施例1と同様に、図6に示したような構造の電磁石よりも磁気抵抗が減少して大きい磁気的吸引力を得ることができ、部材間接触部での破損(図6に示したような意図しない突起部による部材間接触部の破損)を防止し電磁石の寿命を延ばすことができる。
【0039】
(実施例4)
次に、本実施例では、前記の実施例1に示したように構成された電磁石の磁路本体2のR面20の大きさを種々変化させた場合において、その電磁石の吸着力をそれぞれ測定することにより、R面の大きさに対する磁性部材の磁気抵抗特性の変化を調べた。
【0040】
まず、図4の概略図に示すように、鎖線で示された磁路本体2の角部(90°の角部)2Aを面取りして種々の大きさのR面(半径rの異なるR面)20を形成し、それら各大きさのR面を有する磁路本体2に対しニッケルから成る金属層20を被覆(電気メッキ法により被覆)した。
【0041】
そして、前記のように金属層20が被覆された各磁路本体2を用いて実施例1に示したような電磁石を構成し、それら各電磁石におけるプランジャーの吸着力を測定し、その測定結果を半径rに対する磁気抵抗値特性変化に換算して図5に示した。また、前記の各磁路本体2に被覆された各金属層20において、突起部の有無を観察した。
【0042】
その結果、R面20の半径rが0.8mm未満の場合には、電磁石の吸着力は急激に低く(半径rが0.8mm未満で小さくなるに連れて急激に低く)なることが確認でき、各金属層20の表面には突起部が観察された。すなわち、R面20の半径rが0.8mm未満の場合には、磁性部材の磁気抵抗値は大きくなってしまい、電磁石として十分な磁気的吸引力が得られないことを判明した。
【0043】
一方、R面20の半径rが0.8mm以上の場合には、前記のR面20の半径rが0.8mm未満の場合と比較して、電磁石の吸着力は高くなることが確認でき、各金属層20の表面には突起部が観察されなかった(すなわち、金属層20が平坦な表面を有し略均一な厚さで形成されていることを観察できた)。すなわち、R面20の半径rが0.8mm以上の場合には、磁性部材の磁気抵抗値を小さくすることができ、電磁石として十分な磁気的吸引力が得られること(R面20の半径rが0.8mm未満の場合と比較して、磁気的吸引力が約10%〜15%増加すること)を判明した。
【0044】
なお、本実施例では、磁路本体2におけるR面20の半径rを0.8mm以上にした場合を説明したが、例えば実施例3で示したような他の磁性部材におけるR面の半径rを0.8mm以上にした場合も、図5に示したような結果が得られ、各金属層20の表面には突起部が観察されず、前記の磁路本体2動揺に磁気抵抗値を小さくすることができ、電磁石として十分な磁気的吸引力が得られること(R面20の半径rが0.8mm未満の場合と比較して、磁気的吸引力が約10%〜15%増加すること)を確認できた。
【0045】
以上のように、本発明の電磁石によれば、各磁性部材における部材間接触部での磁気抵抗を少なくし、その部材間接触部等での破損を防止することができることから、磁気的吸引力を増加させることができると共に、電磁石の寿命を長くすることができる。
【0046】
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態に係わる電磁石の縦断面図。
【図2】図1に示す電磁石における磁性部材の部材間接触部の一例を示す断面図。
【図3】実施例3における磁路本体2と上側端部磁路3,下側端部磁路4との部材間接触部の説明図。
【図4】実施例4における磁路本体2のR面を示す概略図。
【図5】実施例4におけるR面の半径rに対する磁気抵抗値特性図。
【図6】一般的な電磁石における磁路本体や端部磁路の部材間接触部の概略図。
【符号の説明】
【0048】
1…電磁石、1A…磁路、2…磁路本体、2A,3B…角部、2B…磁路本体の部材間接触部、3…上側端部磁路、3A,4A…窪部、4…下側端部磁路、5…軸方向磁路、5A…ボルト、6…軸孔(軸通路)、7…中間磁路部、8…第1励磁コイル、9…始動磁石、10…第2励磁コイル、11…支持金具、12…プランジャー、13…プランジャー軸、17…接触面、20,21…R面(湾曲面)、22…金属層(ニッケル等から成る層)、Φ…磁束。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁性部材を組み合わせて成る磁路と、
前記磁路内に配置されたプランジャーと、
前記磁路に設けられ前記プランジャーを磁気吸引力により駆動する電磁力発生手段と、を備えた電磁石であって、
前記の各磁性部材間における部材間接触部の角部に対し面取りにより湾曲面が形成され、それら各磁性部材の表面に対し電気メッキ法により金属層が被覆されたことを特徴とする電磁石。
【請求項2】
前記の湾曲面の半径は0.8mm以上であることを特徴とする請求項1記載の電磁石。
【請求項3】
前記の金属層はニッケルから成ることを特徴とする請求項1または2記載の電磁石。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−41045(P2006−41045A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−216269(P2004−216269)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(501383635)株式会社日本AEパワーシステムズ (168)
【出願人】(503426639)有限会社技術コンサルティング谷水 (8)
【Fターム(参考)】