電線取付管、及び、この電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材
【課題】電線に取り付けても電線にかかる風の力を低減し、かつ、安定した形状で成型ができる電線取付管、及び、この電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材を提供する。
【解決手段】この電線取付管1は、折返部12が筒状本体10の外部表面に折り返されているので、開腹部が筒状本体の外部表面から径方向に沿って延設された従来の電線取付管と比較して受風面積が小さく、しかも、この折返しによって折返部12が錘となり安定するため、電線に取り付けた後、風を受けても揺動しない。そのため、電線取付管が取り付けられた電線が受風時に受ける力を比較した場合、本実施形態の電線取付管1は、従来の電線取付管に比べ、電線が受風時に受ける力を大幅に低減することができる。また、この電線取付管1は、全体が同じ厚みで形成されているので、冷却時に均一に収縮し弓なりに曲がって変形しないので安定した形状で成型することができる。
【解決手段】この電線取付管1は、折返部12が筒状本体10の外部表面に折り返されているので、開腹部が筒状本体の外部表面から径方向に沿って延設された従来の電線取付管と比較して受風面積が小さく、しかも、この折返しによって折返部12が錘となり安定するため、電線に取り付けた後、風を受けても揺動しない。そのため、電線取付管が取り付けられた電線が受風時に受ける力を比較した場合、本実施形態の電線取付管1は、従来の電線取付管に比べ、電線が受風時に受ける力を大幅に低減することができる。また、この電線取付管1は、全体が同じ厚みで形成されているので、冷却時に均一に収縮し弓なりに曲がって変形しないので安定した形状で成型することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の電線に対し脱着可能な電線取付管と、この電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、図12に示すように、電線の径より大きな内径で筒状に形成され、軸方向に沿って形成された割目111を有する筒状本体110と、この筒状本体110のうち、割れ目111を形成するために付き合わされた各端部部分の外部表面上から筒状本体110の径方向に沿って延設された一対の開腹部120とを備える電線取付管100がある。
【0003】
この電線取付管100は、これら開腹部120を左右に開いて、これらの間に電線を挿入すると、筒状本体110の割目111が開くので、この状態で筒状本体110を押して電線を筒状本体110内に押し込むことで、電線に取り付けられる。
【0004】
そして、この電線取付管100は、電線に取り付けられた後、開腹部120が錘となって、開腹部120が下方を向いた状態で安定的に電線に取り付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の電線取付管100は、開腹部120が筒状本体110の外部表面から、筒状本体110の径方向に沿って外部に向かって延設されているため受風面積が大きくなり、その結果、電線にかかる風の力が大きくなる。
【0006】
また、開腹部120に風が当たると、電線取付管100が電線に対して揺動し、この揺動によって生じる力が、電線に繰り返し作用することとなる。
そのため、この開腹部120に代えて、錘の役割を担いつつ、風の影響を避ける構成として、割目111の両側に筒状本体110よりも肉厚な部分を設けることも考えられる。
【0007】
しかし、このような肉厚な部分を設けると、筒状本体110を押出成型後に冷却したときに、肉厚な部分と薄肉な部分との収縮率の違いによって、筒状本体110が弓なりに曲がって変形してしまうので、成型が難しいという問題がある。
【0008】
具体的には、筒状本体110は、肉厚に形成された部分を下に向けて水平に設置したとき、筒状本体110の軸方向の両端部が、軸方向の中間位置よりも下方に位置する弓なりな形状に曲がってしまう。
【0009】
そこで本発明は、電線にかかる風の力を低減し、かつ、安定した形状で成型ができる電線取付管、及び、この電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために、電線の径より大きな内径で筒状に形成され、軸方向に沿って形成された割目を割って前記電線を管内に挿入する筒状本体と、前記割目を形成する前記筒状本体の両端部から延設され、前記筒状本体の外側に折り返された折返部と、前記割目を形成する前記筒状本体の一方の端部から延設され、前記筒状本体の内側で、該筒状本体の他方の端部側に重なる重なり部とを備え、前記筒状本体、前記折返部、及び、前記重なり部がともに同じ厚みの前記弾性変形部材で形成されていることを特徴とする。
【0011】
この電線取付管は、折返部が筒状本体の外部表面に折り返されているので、従来の電線取付管と比較して受風面積が小さく、しかも、この折返しによって折返部が錘となり安定するため、電線に取り付けた後、風を受けても揺動しない。
【0012】
そのため、本発明の電線取付管を電線に取り付けた場合、従来の電線取付管を取り付けた場合に比べ、電線が受風時に受ける力を大幅に低減することができる。
また、この電線取付管は、重なり部が割目を覆い隠すので、電線を筒状本体内に挿入すると、割目を介して電線から外れることを確実に防止できる。
【0013】
また、この電線取付管は、全体が同じ厚みで形成されているので、冷却時に均一に収縮し弓なりに曲がって変形しないので安定した形状で成型することができる。
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電線取付管において、筒状本体を電線に取り付けたときに、電線の外部表面と、筒状本体の内壁面との間に風を通すことができる大きさの第1風抜孔を設けたことを特徴とする。
【0014】
このようにすると、筒状本体に当たる風が第1風抜孔を通りすぎるので、筒状本体に当たる風の影響を抑えることができる。
そのため、この電線取付管は受風面積をさらに小さくできるので、電線が受風時に受ける力を大幅に低減することができる。
【0015】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1,2のいずれか1項に記載の電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材であって、筒状本体に対して脱着可能な面状に形成された土台部と、この土台部から立設された複数の針状部と、を備え、各針状部の先端は、針状部の軸方向に対し先端を斜めに切った切口が形成されており、また、各針状部は、列毎に切口が同じ方向を向き、隣接する列間では切口が反対方向を向くように土台部上に立設されていることを特徴とする。
【0016】
このように形成された鳥害防止具部材の針状部に対し平面的に手を当てると、他の形状で形成されたものに比べて強い痛みを感じるので、これら針状部に鳥が触れることを確実に防止することができ、その結果、鳥が電線に留まることを確実に防止できる。
【0017】
尚、土台部は、電線取付管の筒状本体の外周面に沿った断面円弧状に形成されていてもよいし、平板状に形成されていてもよい。
次に、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の鳥害防止具部材において、土台部は、針状部が形成する列と列の間に、土台部を貫通する第2風抜孔が形成されたことを特徴とする。
【0018】
これによると、土台部に第2風抜孔が形成されているので、電線取付管の筒状本体に前述した第1風抜孔が形成されている場合、これら風抜孔を風が通過するようにすることで、受風面積を小さくすることができるので、鳥害防止具部材又は電線取付管に当たる風の影響を軽減することができる。
【0019】
次に、請求項5に記載の発明は、請求項1,2のいずれか1項に記載の電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材であって、筒状本体に対して脱着可能な土台部と、この土台部から延設される棒状部と、棒状部の先端に取り付けられた弾性変形可能な線状材取付部とを備えることを特徴とする。
【0020】
電線取付管を電線に取り付けると、電線が放物線を描いた状態で電柱間に架けられるので、電線の形状に合わせて曲がる。そのため、電線取付管を電線に取り付ける前に複数のの鳥害防止部部材を電線取付管に取り付けて棒状部間に紐状の線状材を張っても、電線取付管を電線に取り付けた後は、線状材がたるんでしまう。
【0021】
しかし、本発明の鳥害防止具部材を用い、弾性変形可能な線状材取付部を介して棒状部間に線状材を張れば、電線取付管を電線に取り付けた後に線状材がたるんでも、そのたるみを弾性変形部材が吸収する。
【0022】
従って、本発明の鳥害防止具部材を用いれば、線状材をたるませることなく棒状部間に線状材を張ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態の電線取付管の説明図であって、(a)は電線取付管の斜視図、(b)は(a)の矢印Aから見た側面図である。
【図2】第1実施形態の他の態様の電線取付管に関する斜視図である。
【図3】第2実施形態の鳥害防止具部材の斜視図である。
【図4】第2実施形態の鳥害防止具部材を電線取付管に取り付けた様子を示す斜視図である。
【図5】第2実施形態の他の態様の鳥害防止具部材に関する斜視図である。
【図6】第2実施形態の他の態様の鳥害防止具部材を電線取付管に取り付けた様子を示す斜視図である。
【図7】第3実施形態の鳥害防止具部材の斜視図である。
【図8】線状材のたるみについて説明する模式図である。
【図9】第3実施形態の鳥害防止具部材を電線取付管に取り付け、鳥害防止具部材間に線状材を張った様子を示す斜視図である。
【図10】第3実施形態の他の態様の鳥害防止具部材を電線取付管に取り付けた様子を示す斜視図である。
【図11】電線取付管の他の態様の斜視図である。
【図12】従来の電線取付管の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態) 第1実施形態の電線取付管1は、図1に示すように、電線の径より大きな内径で筒状に形成された筒状本体10を備えている。
【0025】
この筒状本体10には、軸方向に沿って割目11が形成されており、本実施形態の電線取付管1は、この割目11を割って電線を筒状本体10内に挿入することで、既設の電線に取り付けることができる。
【0026】
また、この筒状本体10には、割目11が下方に位置する状態で軸方向に沿って筒状本体10を見たときの左右の壁面に、筒状本体10の中心軸に沿って一定間隔毎に開口する第1風抜孔10aが形成されている。
【0027】
この第1風抜孔10aが形成されることにより、筒状本体10に当たる風を、左右の一方の第1風抜孔10aから、電線の下部の外部表面と筒状本体10の下部の内壁面との間を通って他方の第1風抜孔10aに通すことができ、この結果、電線取付管1への風の影響を軽減することができる。
【0028】
また、この電線取付管1には、割目11を形成する筒状本体10の両端部から延設された折返部12が形成されており、この折返部12は、筒状本体10の外側に折り返されている。
【0029】
また、この電線取付管1には、割目11を形成する筒状本体10の一方の端部から延設され、筒状本体10の内側で、筒状本体10の他方の端部側に重なる重なり部13が設けられている。この重なり部13が設けられることにより、筒状本体10内からみて割目11が覆われるので、電線取付管1が電線から外れにくくなっている。
【0030】
これら筒状本体10、折返部12、及び、重なり部13は、ともに同じ厚みの合成樹脂ポリオレフィン系樹脂で形成されている。
以上のように構成された電線取付管1は、折返部12が筒状本体10の外部表面に折り返されているので、従来の電線取付管と比較して受風面積が小さく、しかも、この折返しによって折返部12が錘となり安定するため、電線に取り付けた後、風を受けても揺動しない。
【0031】
そのため、電線取付管が取り付けられた電線が受風時に受ける力を比較した場合、本実施形態の電線取付管1は、従来の電線取付管に比べ、電線が受風時に受ける力を大幅に低減することができる。
【0032】
また、この電線取付管1は、重なり部13が割目11を覆い隠すので、電線を筒状本体10内に挿入すると、割目11を介して電線から外れることを確実に防止できる。
また、この電線取付管1は、全体が同じ厚みで形成されているので、冷却時に弓なりに曲がって変形しないので安定した形状で成型することができる。
【0033】
本実施形態の電線取付管1は、筒状本体10に当たる風が第1風抜孔10aを通りすぎるので、筒状本体10に当たる風の影響を軽減することができる。
尚、上記実施形態では、第1風抜孔10aを、左右の筒状本体10の壁面に軸方向に沿って一定間隔毎に孔を開けて形成したが、図2に示すように、割目11に対向する筒状本体10の上部壁面に第1風抜孔10aを一定間隔毎に開けるようにしてもよい。
【0034】
次に、第1実施形態で説明した電線取付管1に取り付けられる鳥害防止具部材3について説明する。
本実施形態の鳥害防止具部材3は、図3に示すように、筒状本体10の外周面に沿った断面円弧状の面を有する土台部30と、この土台部30から立設された複数の針状部32とを備えている。
【0035】
各針状部32は、土台部30に対し垂直に立設され、各針状部32の先端は、各針状部32の軸方向に対し斜めに切られた切口32aが形成されている。
また、各針状部32は、土台部30の円周方向に沿った列毎に切口32aが同じ方向を向き、隣接する列間では切口32aが反対方向を向くように土台部上に立設されている。
【0036】
また、土台部30には、針状部32が形成する列と列の間に、土台部30を貫通する第2風抜孔34が形成されている。
また、土台部30の円周方向の端部であって、軸方向の中央付近には、治具用突起36が設けられている。
【0037】
このように構成された鳥害防止具部材3は、図4に示すように、電線取付管1の外部表面上に、電線取付管1の軸方向に沿って複数取り付けられる。
一方、本実施形態の筒状本体10には、各鳥害防止具部材3を固定するための図示しない係合孔が設けられ、治具の先端に治具用突起36を挿入し、この治具で治具用突起36が設けられた部分を押し、筒状本体10に設けられた係合孔に、土台部30のうち、治具用突起36が設けられた部分の裏面側から突設された図示しない突起を挿嵌することで、各鳥害防止具部材3は筒状本体10に着脱される。
【0038】
以上説明した本実施形態の鳥害防止具部材3は、針状部32に対し平面的に手を当てると、他の形状で形成されたものに比べて強い痛みを感じるので、これら針状部32に鳥が触れることを確実に防止することができ、その結果、鳥が電線に留まることを確実に防止できる。
【0039】
また本実施形態の鳥害防止具部材3は、土台部30に第2風抜孔34が形成されているので、電線取付管1の筒状本体10に前述した第1風抜孔10aが形成されている場合、これら風抜孔10a、34を風が通過するようにすることで、鳥害防止具部材3又は電線取付管1に当たる風の影響を軽減することができる。
【0040】
尚、上述の第2実施形態では、断面円弧状に形成された土台部30を有する鳥害防止具部材3について説明したが、図5に示すように、土台部30は平板状に形成されていてもよい。この場合、各鳥害防止具部材1は、図6に示すように、筒状本体10の軸方向に沿って、一定の間隔毎に配置してもよいし、当接させて配置してもよい。
【0041】
(第3実施形態)
次に、第1実施形態で説明した電線取付管1に取り付けられる鳥害防止具部材5について説明する。
【0042】
本実施形態の鳥害防止具部材5は、図7に示すように、筒状本体10の外部表面に沿った円弧状に形成された土台部50、及び、この土台部50に対して垂直に立設される複数の棒状部52を備えている。
【0043】
本実施形態の筒状本体10は、土台部50を取り付ける部分の外部表面に、土台部50の長手方向両端の裏面から突設された突設された突起54を嵌挿可能な嵌合孔19を有している。
【0044】
土台部50には、突起54が設けられた部分の表面側に、治具を用いて突起54を嵌合孔19に差し込むときに用いられる治具用突起56が突設されている。
そのため、この土台部50は、筒状本体10の嵌合孔19に突起54を挿抜することで、筒状本体10に対し脱着することができる。
【0045】
棒状部52は、土台部の長手方向中央と、長手方向左右の両端部から、土台部50に対して垂直に立設されている。
次に、鳥害防止具部材5は、各棒状部52の先端に差し込み可能なリング状の着脱部61、及び、2つのリング状部材の間に円板状部材が配置された形状の弾性部材62を備え、弾性部材62を構成するリング状部材のうち一方の部材と着脱部61とが連結されている線状材取付部材60を備えている。
【0046】
上記のように構成された複数の鳥害防止具部材5を電線取付管1に取り付ける。
このとき各鳥害防止具部材5は、筒状本体10の各嵌合孔19に突起54を挿嵌させることで固定する。
【0047】
次に、各棒状部52の先端に線状材取付部材60の着脱部61を挿入して、各棒状部52に線状材取付部材60を固定する。
そして、弾性部材62を構成するリング状部材のうち着脱部61と連結されていないリング状部材に線状材を結びつける。このとき、この弾性部材62と、隣接する土台部50の棒状部52に取り付けられた線状材取付部材60を構成する弾性部材62とが伸びた状態となるように線状材を取り付ける。
【0048】
電線取付管1を電線に取り付けると、図8に示すように、電線が放物線を描いた状態で電柱間に架けられるので、電線の形状に合わせて曲がる。そのため、電線取付管1を電線に取り付ける前に、線状材取付部材60なしで電線取付管1に鳥害防止具部材5を取り付け、電線取付管がまっすぐなときに棒状部52間に線状材を張っても、電線取付管1を電線に取り付けた後は、線状材がたるんでしまう。
【0049】
しかし、図9に示すように、本実施形態の鳥害防止具部材5を用い、線状材取付部材60を介して線状材を張れば、電線取付管を電線に取り付けた後、線状材がたるんでも、そのたるみを線状材取付部材60が吸収するので、線状材をたるませることなく棒状部52間に線状材を張ることができる。
【0050】
上記第3実施形態では線状材を用いたが、図10に示すように、用途によっては、棒状部52間を渡して棒状の鳥害忌避部材70を取り付けてもよい。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態では、筒状本体10について第1風抜孔10aが形成された形状としたが、図11に示すように、筒状本体10を網目状に形成してもよい。
【0051】
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0052】
1…電線取付管、3…鳥害防止具部材、5…鳥害防止具部材、10…筒状本体、10a…第1風抜孔、11…割目、12…折返部、13…重なり部、19…嵌合孔、30…土台部、32…針状部、32a…切口、34…第2風抜孔、36…治具用突起、50…土台部、52…棒状部、54…突起、56…治具用突起、60…線状材取付部材、61…着脱部、62…弾性部材、70…鳥害忌避部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の電線に対し脱着可能な電線取付管と、この電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、図12に示すように、電線の径より大きな内径で筒状に形成され、軸方向に沿って形成された割目111を有する筒状本体110と、この筒状本体110のうち、割れ目111を形成するために付き合わされた各端部部分の外部表面上から筒状本体110の径方向に沿って延設された一対の開腹部120とを備える電線取付管100がある。
【0003】
この電線取付管100は、これら開腹部120を左右に開いて、これらの間に電線を挿入すると、筒状本体110の割目111が開くので、この状態で筒状本体110を押して電線を筒状本体110内に押し込むことで、電線に取り付けられる。
【0004】
そして、この電線取付管100は、電線に取り付けられた後、開腹部120が錘となって、開腹部120が下方を向いた状態で安定的に電線に取り付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の電線取付管100は、開腹部120が筒状本体110の外部表面から、筒状本体110の径方向に沿って外部に向かって延設されているため受風面積が大きくなり、その結果、電線にかかる風の力が大きくなる。
【0006】
また、開腹部120に風が当たると、電線取付管100が電線に対して揺動し、この揺動によって生じる力が、電線に繰り返し作用することとなる。
そのため、この開腹部120に代えて、錘の役割を担いつつ、風の影響を避ける構成として、割目111の両側に筒状本体110よりも肉厚な部分を設けることも考えられる。
【0007】
しかし、このような肉厚な部分を設けると、筒状本体110を押出成型後に冷却したときに、肉厚な部分と薄肉な部分との収縮率の違いによって、筒状本体110が弓なりに曲がって変形してしまうので、成型が難しいという問題がある。
【0008】
具体的には、筒状本体110は、肉厚に形成された部分を下に向けて水平に設置したとき、筒状本体110の軸方向の両端部が、軸方向の中間位置よりも下方に位置する弓なりな形状に曲がってしまう。
【0009】
そこで本発明は、電線にかかる風の力を低減し、かつ、安定した形状で成型ができる電線取付管、及び、この電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために、電線の径より大きな内径で筒状に形成され、軸方向に沿って形成された割目を割って前記電線を管内に挿入する筒状本体と、前記割目を形成する前記筒状本体の両端部から延設され、前記筒状本体の外側に折り返された折返部と、前記割目を形成する前記筒状本体の一方の端部から延設され、前記筒状本体の内側で、該筒状本体の他方の端部側に重なる重なり部とを備え、前記筒状本体、前記折返部、及び、前記重なり部がともに同じ厚みの前記弾性変形部材で形成されていることを特徴とする。
【0011】
この電線取付管は、折返部が筒状本体の外部表面に折り返されているので、従来の電線取付管と比較して受風面積が小さく、しかも、この折返しによって折返部が錘となり安定するため、電線に取り付けた後、風を受けても揺動しない。
【0012】
そのため、本発明の電線取付管を電線に取り付けた場合、従来の電線取付管を取り付けた場合に比べ、電線が受風時に受ける力を大幅に低減することができる。
また、この電線取付管は、重なり部が割目を覆い隠すので、電線を筒状本体内に挿入すると、割目を介して電線から外れることを確実に防止できる。
【0013】
また、この電線取付管は、全体が同じ厚みで形成されているので、冷却時に均一に収縮し弓なりに曲がって変形しないので安定した形状で成型することができる。
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電線取付管において、筒状本体を電線に取り付けたときに、電線の外部表面と、筒状本体の内壁面との間に風を通すことができる大きさの第1風抜孔を設けたことを特徴とする。
【0014】
このようにすると、筒状本体に当たる風が第1風抜孔を通りすぎるので、筒状本体に当たる風の影響を抑えることができる。
そのため、この電線取付管は受風面積をさらに小さくできるので、電線が受風時に受ける力を大幅に低減することができる。
【0015】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1,2のいずれか1項に記載の電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材であって、筒状本体に対して脱着可能な面状に形成された土台部と、この土台部から立設された複数の針状部と、を備え、各針状部の先端は、針状部の軸方向に対し先端を斜めに切った切口が形成されており、また、各針状部は、列毎に切口が同じ方向を向き、隣接する列間では切口が反対方向を向くように土台部上に立設されていることを特徴とする。
【0016】
このように形成された鳥害防止具部材の針状部に対し平面的に手を当てると、他の形状で形成されたものに比べて強い痛みを感じるので、これら針状部に鳥が触れることを確実に防止することができ、その結果、鳥が電線に留まることを確実に防止できる。
【0017】
尚、土台部は、電線取付管の筒状本体の外周面に沿った断面円弧状に形成されていてもよいし、平板状に形成されていてもよい。
次に、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の鳥害防止具部材において、土台部は、針状部が形成する列と列の間に、土台部を貫通する第2風抜孔が形成されたことを特徴とする。
【0018】
これによると、土台部に第2風抜孔が形成されているので、電線取付管の筒状本体に前述した第1風抜孔が形成されている場合、これら風抜孔を風が通過するようにすることで、受風面積を小さくすることができるので、鳥害防止具部材又は電線取付管に当たる風の影響を軽減することができる。
【0019】
次に、請求項5に記載の発明は、請求項1,2のいずれか1項に記載の電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材であって、筒状本体に対して脱着可能な土台部と、この土台部から延設される棒状部と、棒状部の先端に取り付けられた弾性変形可能な線状材取付部とを備えることを特徴とする。
【0020】
電線取付管を電線に取り付けると、電線が放物線を描いた状態で電柱間に架けられるので、電線の形状に合わせて曲がる。そのため、電線取付管を電線に取り付ける前に複数のの鳥害防止部部材を電線取付管に取り付けて棒状部間に紐状の線状材を張っても、電線取付管を電線に取り付けた後は、線状材がたるんでしまう。
【0021】
しかし、本発明の鳥害防止具部材を用い、弾性変形可能な線状材取付部を介して棒状部間に線状材を張れば、電線取付管を電線に取り付けた後に線状材がたるんでも、そのたるみを弾性変形部材が吸収する。
【0022】
従って、本発明の鳥害防止具部材を用いれば、線状材をたるませることなく棒状部間に線状材を張ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態の電線取付管の説明図であって、(a)は電線取付管の斜視図、(b)は(a)の矢印Aから見た側面図である。
【図2】第1実施形態の他の態様の電線取付管に関する斜視図である。
【図3】第2実施形態の鳥害防止具部材の斜視図である。
【図4】第2実施形態の鳥害防止具部材を電線取付管に取り付けた様子を示す斜視図である。
【図5】第2実施形態の他の態様の鳥害防止具部材に関する斜視図である。
【図6】第2実施形態の他の態様の鳥害防止具部材を電線取付管に取り付けた様子を示す斜視図である。
【図7】第3実施形態の鳥害防止具部材の斜視図である。
【図8】線状材のたるみについて説明する模式図である。
【図9】第3実施形態の鳥害防止具部材を電線取付管に取り付け、鳥害防止具部材間に線状材を張った様子を示す斜視図である。
【図10】第3実施形態の他の態様の鳥害防止具部材を電線取付管に取り付けた様子を示す斜視図である。
【図11】電線取付管の他の態様の斜視図である。
【図12】従来の電線取付管の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態) 第1実施形態の電線取付管1は、図1に示すように、電線の径より大きな内径で筒状に形成された筒状本体10を備えている。
【0025】
この筒状本体10には、軸方向に沿って割目11が形成されており、本実施形態の電線取付管1は、この割目11を割って電線を筒状本体10内に挿入することで、既設の電線に取り付けることができる。
【0026】
また、この筒状本体10には、割目11が下方に位置する状態で軸方向に沿って筒状本体10を見たときの左右の壁面に、筒状本体10の中心軸に沿って一定間隔毎に開口する第1風抜孔10aが形成されている。
【0027】
この第1風抜孔10aが形成されることにより、筒状本体10に当たる風を、左右の一方の第1風抜孔10aから、電線の下部の外部表面と筒状本体10の下部の内壁面との間を通って他方の第1風抜孔10aに通すことができ、この結果、電線取付管1への風の影響を軽減することができる。
【0028】
また、この電線取付管1には、割目11を形成する筒状本体10の両端部から延設された折返部12が形成されており、この折返部12は、筒状本体10の外側に折り返されている。
【0029】
また、この電線取付管1には、割目11を形成する筒状本体10の一方の端部から延設され、筒状本体10の内側で、筒状本体10の他方の端部側に重なる重なり部13が設けられている。この重なり部13が設けられることにより、筒状本体10内からみて割目11が覆われるので、電線取付管1が電線から外れにくくなっている。
【0030】
これら筒状本体10、折返部12、及び、重なり部13は、ともに同じ厚みの合成樹脂ポリオレフィン系樹脂で形成されている。
以上のように構成された電線取付管1は、折返部12が筒状本体10の外部表面に折り返されているので、従来の電線取付管と比較して受風面積が小さく、しかも、この折返しによって折返部12が錘となり安定するため、電線に取り付けた後、風を受けても揺動しない。
【0031】
そのため、電線取付管が取り付けられた電線が受風時に受ける力を比較した場合、本実施形態の電線取付管1は、従来の電線取付管に比べ、電線が受風時に受ける力を大幅に低減することができる。
【0032】
また、この電線取付管1は、重なり部13が割目11を覆い隠すので、電線を筒状本体10内に挿入すると、割目11を介して電線から外れることを確実に防止できる。
また、この電線取付管1は、全体が同じ厚みで形成されているので、冷却時に弓なりに曲がって変形しないので安定した形状で成型することができる。
【0033】
本実施形態の電線取付管1は、筒状本体10に当たる風が第1風抜孔10aを通りすぎるので、筒状本体10に当たる風の影響を軽減することができる。
尚、上記実施形態では、第1風抜孔10aを、左右の筒状本体10の壁面に軸方向に沿って一定間隔毎に孔を開けて形成したが、図2に示すように、割目11に対向する筒状本体10の上部壁面に第1風抜孔10aを一定間隔毎に開けるようにしてもよい。
【0034】
次に、第1実施形態で説明した電線取付管1に取り付けられる鳥害防止具部材3について説明する。
本実施形態の鳥害防止具部材3は、図3に示すように、筒状本体10の外周面に沿った断面円弧状の面を有する土台部30と、この土台部30から立設された複数の針状部32とを備えている。
【0035】
各針状部32は、土台部30に対し垂直に立設され、各針状部32の先端は、各針状部32の軸方向に対し斜めに切られた切口32aが形成されている。
また、各針状部32は、土台部30の円周方向に沿った列毎に切口32aが同じ方向を向き、隣接する列間では切口32aが反対方向を向くように土台部上に立設されている。
【0036】
また、土台部30には、針状部32が形成する列と列の間に、土台部30を貫通する第2風抜孔34が形成されている。
また、土台部30の円周方向の端部であって、軸方向の中央付近には、治具用突起36が設けられている。
【0037】
このように構成された鳥害防止具部材3は、図4に示すように、電線取付管1の外部表面上に、電線取付管1の軸方向に沿って複数取り付けられる。
一方、本実施形態の筒状本体10には、各鳥害防止具部材3を固定するための図示しない係合孔が設けられ、治具の先端に治具用突起36を挿入し、この治具で治具用突起36が設けられた部分を押し、筒状本体10に設けられた係合孔に、土台部30のうち、治具用突起36が設けられた部分の裏面側から突設された図示しない突起を挿嵌することで、各鳥害防止具部材3は筒状本体10に着脱される。
【0038】
以上説明した本実施形態の鳥害防止具部材3は、針状部32に対し平面的に手を当てると、他の形状で形成されたものに比べて強い痛みを感じるので、これら針状部32に鳥が触れることを確実に防止することができ、その結果、鳥が電線に留まることを確実に防止できる。
【0039】
また本実施形態の鳥害防止具部材3は、土台部30に第2風抜孔34が形成されているので、電線取付管1の筒状本体10に前述した第1風抜孔10aが形成されている場合、これら風抜孔10a、34を風が通過するようにすることで、鳥害防止具部材3又は電線取付管1に当たる風の影響を軽減することができる。
【0040】
尚、上述の第2実施形態では、断面円弧状に形成された土台部30を有する鳥害防止具部材3について説明したが、図5に示すように、土台部30は平板状に形成されていてもよい。この場合、各鳥害防止具部材1は、図6に示すように、筒状本体10の軸方向に沿って、一定の間隔毎に配置してもよいし、当接させて配置してもよい。
【0041】
(第3実施形態)
次に、第1実施形態で説明した電線取付管1に取り付けられる鳥害防止具部材5について説明する。
【0042】
本実施形態の鳥害防止具部材5は、図7に示すように、筒状本体10の外部表面に沿った円弧状に形成された土台部50、及び、この土台部50に対して垂直に立設される複数の棒状部52を備えている。
【0043】
本実施形態の筒状本体10は、土台部50を取り付ける部分の外部表面に、土台部50の長手方向両端の裏面から突設された突設された突起54を嵌挿可能な嵌合孔19を有している。
【0044】
土台部50には、突起54が設けられた部分の表面側に、治具を用いて突起54を嵌合孔19に差し込むときに用いられる治具用突起56が突設されている。
そのため、この土台部50は、筒状本体10の嵌合孔19に突起54を挿抜することで、筒状本体10に対し脱着することができる。
【0045】
棒状部52は、土台部の長手方向中央と、長手方向左右の両端部から、土台部50に対して垂直に立設されている。
次に、鳥害防止具部材5は、各棒状部52の先端に差し込み可能なリング状の着脱部61、及び、2つのリング状部材の間に円板状部材が配置された形状の弾性部材62を備え、弾性部材62を構成するリング状部材のうち一方の部材と着脱部61とが連結されている線状材取付部材60を備えている。
【0046】
上記のように構成された複数の鳥害防止具部材5を電線取付管1に取り付ける。
このとき各鳥害防止具部材5は、筒状本体10の各嵌合孔19に突起54を挿嵌させることで固定する。
【0047】
次に、各棒状部52の先端に線状材取付部材60の着脱部61を挿入して、各棒状部52に線状材取付部材60を固定する。
そして、弾性部材62を構成するリング状部材のうち着脱部61と連結されていないリング状部材に線状材を結びつける。このとき、この弾性部材62と、隣接する土台部50の棒状部52に取り付けられた線状材取付部材60を構成する弾性部材62とが伸びた状態となるように線状材を取り付ける。
【0048】
電線取付管1を電線に取り付けると、図8に示すように、電線が放物線を描いた状態で電柱間に架けられるので、電線の形状に合わせて曲がる。そのため、電線取付管1を電線に取り付ける前に、線状材取付部材60なしで電線取付管1に鳥害防止具部材5を取り付け、電線取付管がまっすぐなときに棒状部52間に線状材を張っても、電線取付管1を電線に取り付けた後は、線状材がたるんでしまう。
【0049】
しかし、図9に示すように、本実施形態の鳥害防止具部材5を用い、線状材取付部材60を介して線状材を張れば、電線取付管を電線に取り付けた後、線状材がたるんでも、そのたるみを線状材取付部材60が吸収するので、線状材をたるませることなく棒状部52間に線状材を張ることができる。
【0050】
上記第3実施形態では線状材を用いたが、図10に示すように、用途によっては、棒状部52間を渡して棒状の鳥害忌避部材70を取り付けてもよい。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態では、筒状本体10について第1風抜孔10aが形成された形状としたが、図11に示すように、筒状本体10を網目状に形成してもよい。
【0051】
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0052】
1…電線取付管、3…鳥害防止具部材、5…鳥害防止具部材、10…筒状本体、10a…第1風抜孔、11…割目、12…折返部、13…重なり部、19…嵌合孔、30…土台部、32…針状部、32a…切口、34…第2風抜孔、36…治具用突起、50…土台部、52…棒状部、54…突起、56…治具用突起、60…線状材取付部材、61…着脱部、62…弾性部材、70…鳥害忌避部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線の径より大きな内径で筒状に形成され、軸方向に沿って形成された割目を割って前記電線を管内に挿入する筒状本体と、
前記割目を形成する前記筒状本体の両端部から延設され、前記筒状本体の外側に折り返された折返部と、
前記割目を形成する前記筒状本体の一方の端部から延設され、前記筒状本体の内側で、前記筒状本体の他方の端部側に重なる重なり部と
を備え、
前記筒状本体、前記折返部、及び、前記重なり部がともに同じ厚みの弾性変形部材で形成されていることを特徴とする電線取付管。
【請求項2】
請求項1に記載の電線取付管において、
前記筒状本体は、
電線に取り付けられたときに、電線の下部の外部表面と、当該筒状本体の下部の内壁面との間に風を通すことができる位置に第1風抜孔が形成されていることを特徴とする電線取付管。
【請求項3】
請求項1,2のいずれか1項に記載の電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材であって、
前記筒状本体に対して脱着可能な面状に形成された土台部と、
該土台部から立設された複数の針状部と、
を備え、
前記各針状部の先端は、該針状部の軸方向に対し先端を斜めに切った切口が形成されており、
また、前記各針状部は、列毎に前記切口が同じ方向を向き、隣接する列間では前記切口が反対方向を向くように土台部上に立設されている
ことを特徴とする鳥害防止具部材。
【請求項4】
請求項3に記載の鳥害防止具部材において、
前記土台部は、
前記針状部が形成する列と列の間に、当該土台部を貫通する第2風抜孔が形成されたことを特徴とする鳥害防止具部材。
【請求項5】
請求項1,2のいずれか1項に記載の電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材であって、
前記筒状本体に対して脱着可能な土台部と、
該土台部から延設される棒状部と、
前記棒状部の先端に取り付けられた弾性変形可能な線状材取付部と
を備えることを特徴とする鳥害防止具部材。
【請求項1】
電線の径より大きな内径で筒状に形成され、軸方向に沿って形成された割目を割って前記電線を管内に挿入する筒状本体と、
前記割目を形成する前記筒状本体の両端部から延設され、前記筒状本体の外側に折り返された折返部と、
前記割目を形成する前記筒状本体の一方の端部から延設され、前記筒状本体の内側で、前記筒状本体の他方の端部側に重なる重なり部と
を備え、
前記筒状本体、前記折返部、及び、前記重なり部がともに同じ厚みの弾性変形部材で形成されていることを特徴とする電線取付管。
【請求項2】
請求項1に記載の電線取付管において、
前記筒状本体は、
電線に取り付けられたときに、電線の下部の外部表面と、当該筒状本体の下部の内壁面との間に風を通すことができる位置に第1風抜孔が形成されていることを特徴とする電線取付管。
【請求項3】
請求項1,2のいずれか1項に記載の電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材であって、
前記筒状本体に対して脱着可能な面状に形成された土台部と、
該土台部から立設された複数の針状部と、
を備え、
前記各針状部の先端は、該針状部の軸方向に対し先端を斜めに切った切口が形成されており、
また、前記各針状部は、列毎に前記切口が同じ方向を向き、隣接する列間では前記切口が反対方向を向くように土台部上に立設されている
ことを特徴とする鳥害防止具部材。
【請求項4】
請求項3に記載の鳥害防止具部材において、
前記土台部は、
前記針状部が形成する列と列の間に、当該土台部を貫通する第2風抜孔が形成されたことを特徴とする鳥害防止具部材。
【請求項5】
請求項1,2のいずれか1項に記載の電線取付管に取り付けられる鳥害防止具部材であって、
前記筒状本体に対して脱着可能な土台部と、
該土台部から延設される棒状部と、
前記棒状部の先端に取り付けられた弾性変形可能な線状材取付部と
を備えることを特徴とする鳥害防止具部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−213304(P2012−213304A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78387(P2011−78387)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000139573)株式会社愛洋産業 (23)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000139573)株式会社愛洋産業 (23)
【Fターム(参考)】
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