説明

電解液流通型電池システム

【課題】自然エネルギーを利用した発電装置に併設される電解液流通型電池の電池効率を改善することができる電解液流通型電池システムを提供する。
【解決手段】電解液流通型電池システムは、自然エネルギーを利用した発電装置10と、発電装置10に併設される電解液流通型電池20と、電解液流通型電池20に接続され、電解液流通型電池20の充放電制御を行う充放電制御装置30と、を備える。そして、電解液流通型電池20における電解液を流通させるポンプ230の電源として発電装置10の電力を供給する系統を有し、発電装置10からの電力供給量に応じてポンプ230の出力を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然エネルギーを利用した発電装置と、発電装置に併設される電解液流通型電池と、電解液流通型電池に接続され、電解液流通型電池の充放電制御を行う充放電制御装置とを備える電解液流通型電池システムに関する。特に、自然エネルギーを利用した発電装置に併設される電解液流通型電池の電池効率を改善することができる電解液流通型電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、地球温暖化への対策として、太陽光や風力などの自然エネルギー(再生可能エネルギー)を利用した太陽光発電装置や風力発電装置などの発電装置の導入が世界的に推進されている。しかし、このような発電装置の発電出力は、時間帯や天候、風況などによって、エネルギー源となる自然エネルギー量が不規則に変化するため、不安定である。そこで、発電装置に蓄電池を併設し、発電装置と蓄電池とを組み合わせることで、出力の安定化が図られている。また、発電装置に併設される蓄電池の一つにレドックスフロー電池などの電解液流通型電池がある(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
自然エネルギーを利用した発電装置と電解液流通型電池とを組み合わせた場合、発電装置の出力が不規則に変動することから、電解液流通型電池の電解液を循環させるポンプの出力を常に一定にし、電解液の流量を一定にして電池を運転した場合、ロスが生じ、電池効率が低下する問題があることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
例えば特許文献1には、このような問題を解決するための技術が開示されている。この技術は、風力発電機に組み合わされるレドックスフロー電池システムの運転方法に関するものであり、風力発電機の出力を平均化処理し、その結果を元に演算処理して、それに基づいてレドックスフロー電池の電解液を循環させるポンプの出力を決定するものである。そして、この技術によれば、風力発電機の出力に応じてポンプの出力を調整することで、電池効率を改善できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003‐317763号公報
【特許文献2】特開2007‐87829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
自然エネルギーを利用した発電装置に併設される電解液流通型電池の電池効率をより改善し、電解液流通型電池システム全体の総合エネルギー効率をより向上することが望まれる。
【0007】
上記した特許文献1に記載されるような従来の電解液流通型電池システムでは、発電装置の出力を平均化処理したり演算処理するための演算装置が必要であり、また、発電装置の出力規模に合わせてこれらの処理も変更する必要がある。さらに、発電装置の出力を平均化処理したり演算処理するため、ポンプの出力を決定するまでにタイムラグが生じ易く、発電装置の出力変動に対するリアルタイム性(即応性)の点で難がある。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、自然エネルギーを利用した発電装置に併設される電解液流通型電池の電池効率を改善することができる電解液流通型電池システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電解液流通型電池システムの第1の形態は、自然エネルギーを利用した発電装置と、発電装置に併設される電解液流通型電池と、電解液流通型電池に接続され、電解液流通型電池の充放電制御を行う充放電制御装置と、を備える。そして、電解液流通型電池における電解液を流通させるポンプの電源として発電装置の電力を供給する系統を有し、発電装置からの電力供給量に応じてポンプの出力を制御することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、ポンプの電源として発電装置の電力を供給し、発電装置からの電力供給量に応じてポンプの出力を制御することで、発電装置の出力に応じてポンプの出力を制御することができる。したがって、電池効率を改善することができ、以って、システム全体の総合エネルギー効率を向上することが可能である。また、この構成によれば、従来必要であった平均化処理や演算処理を不要とすることができ、発電装置の出力変動に対するリアルタイム性を確保することができる。よって、本発明の第1の形態の電解液流通型電池システムは、従来技術に比較して、自然エネルギーを利用した発電装置に併設される電解液流通型電池の電池効率をより改善することが可能である。さらに、この構成によれば、自然エネルギーを利用した発電装置の電力でポンプを駆動して電池を運転することができる。
【0011】
第1の形態の電解液流通型電池システムでは、発電装置からの電力供給量に応じて電解液流通型電池のポンプの出力を制御することで、電解液の流量を変化させる。具体的には、発電装置からの電力供給量が大きい、即ち発電装置の出力が大きいときは、ポンプの出力を上げて電解液の流量を増やし、一方、発電装置からの電力供給量が小さい、即ち発電装置の出力が小さいときは、ポンプの出力を下げて電解液の流量を減らす。また、ポンプの出力制御は、発電装置からの電力供給量に応じて、ポンプの回転数や吐出量を制御したり、ポンプの運転台数を制御したりするなど種々の手法で実現することができる。例えば、ポンプに、供給電力(例えば、電圧)によって出力(例、回転数や吐出量など)を制御可能な可変ポンプを使用し、発電装置からポンプに電力を直接供給することが挙げられる。この場合、ポンプの種類(直流式、交流式など)や定格に応じて、インバータなどの電力変換装置や、変圧器などの電圧調整装置を有してもよい。
【0012】
第1の形態の電解液流通型電池システムにおいて、発電装置には、例えば、自然エネルギーとして太陽光を利用した太陽光発電装置や、自然エネルギーとして風力を利用した風力発電装置が挙げられる。
【0013】
第1の形態の電解液流通型電池システムにおける一形態としては、ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、ポンプの電源を発電装置の系統と商用電源の系統との2系統間で切り替える第1電源切替手段を備えることが挙げられる。この第1電源切替手段は、発電装置からの電力供給がない場合は、ポンプの電源を発電装置の系統から商用電源の系統に切り替え、発電装置からの電力供給がある場合は、ポンプの電源を商用電源の系統から発電装置の系統に切り替える。
【0014】
発電装置のみからポンプに電力を供給する場合、例えば発電装置が発電していないときなどは、発電装置からポンプへの電力供給が停止し、ポンプが自動的に停止するが、一方で、ポンプを駆動することができず、電池を運転することができない。この構成によれば、ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、発電装置の電力と商用電源の電力とを供給する2系統を有するので、発電装置からポンプへの電力供給が停止するようなときは、ポンプの電源を発電装置の系統から商用電源の系統に切り替えることで、商用電源から電力を供給してポンプを駆動することが可能である。
【0015】
具体的には、第1電源切替手段により、発電装置からの電力供給がない場合は、ポンプの電源を発電装置の系統から商用電源の系統に切り替え、発電装置からの電力供給がある場合は、ポンプの電源を商用電源の系統から発電装置の系統に切り替える。ここで、発電装置からの電力供給がないとは、例えば、発電装置がほとんど発電せず、発電装置からの電力供給量がポンプを駆動できない程度に低下した(電力供給量がほぼゼロ)状態をいう。一方、発電装置からの電力供給があるとは、例えば、発電装置が発電し、発電装置からの電力供給量がポンプを駆動できる程度に維持された状態をいう。よって、発電装置からの電力供給がない、即ち、発電装置がほとんど発電せず、発電装置からポンプへの電力供給が停止するような場合であっても、第1電源切替手段により、ポンプの電源を発電装置の系統から商用電源の系統に切り替えることで、ポンプを駆動することができる。一方、発電装置からの電力供給がある、即ち、発電装置が発電し、発電装置からポンプへの電力供給が可能な場合は、第1電源切替手段により、ポンプの電源を商用電源の系統から発電装置の系統に切り替えることで、ポンプを駆動することができる。これにより、自然エネルギーを利用した発電装置からポンプへの電力供給が停止するような場合であっても、必要なときにポンプを駆動して電池を運転することができ、電池の充放電を支障なく行うことができる。
【0016】
第1の形態の電解液流通型電池システムにおける発電装置が太陽光発電装置である形態において、時間帯を検出するためのタイマを備え、ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、ポンプの電源を発電装置の系統と商用電源の系統との2系統間で切り替える第2電源切替手段を備えることが挙げられる。この第2電源切替手段は、タイマにより検出された時間帯が夜間である場合は、ポンプの電源を発電装置の系統から商用電源の系統に切り替え、タイマにより検出された時間帯が夜間以外である場合は、ポンプの電源を商用電源の系統から発電装置の系統に切り替える。
【0017】
発電装置が太陽光発電装置である場合、夜間にはほとんど発電しない。よって、太陽光発電装置からポンプに電力を供給する場合、夜間には発電装置からポンプへの電力供給が停止し、ポンプを駆動することができず、電池を運転することができない。この構成によれば、時間帯を検出するためのタイマを備えると共に、ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、発電装置の電力と商用電源の電力とを供給する2系統を有するので、発電装置の太陽光発電装置からポンプへの電力供給が停止するような夜間は、ポンプの電源を発電装置の系統から商用電源の系統に切り替えることで、商用電源から電力を供給してポンプを駆動することが可能である。
【0018】
具体的には、第2電源切替手段により、時間帯が夜間である場合は、ポンプの電源を発電装置の系統から商用電源の系統に切り替え、時間帯が夜間以外である場合は、ポンプの電源を商用電源の系統から発電装置の系統に切り替える。よって、太陽光発電装置がほとんど発電しない夜間の場合は、第2電源切替手段により、ポンプの電源を発電装置の系統から商用電源の系統に切り替えることで、ポンプを駆動することができる。一方、太陽光発電装置が発電可能な夜間以外の場合は、第2電源切替手段により、ポンプの電源を商用電源の系統から発電装置の系統に切り替えることで、ポンプを駆動することができる。これにより、太陽光発電装置がほとんど発電しない夜間であっても、必要なときに電池を運転することができ、電池の充放電を支障なく行うことができる。
【0019】
次に、本発明の電解液流通型電池システムの第2の形態は、自然エネルギーを利用した発電装置と、発電装置に併設される電解液流通型電池と、電解液流通型電池に接続され、電解液流通型電池の充放電制御を行う充放電制御装置と、を備える。そして、発電装置とは別に発電装置と同じ自然エネルギーを利用した補助発電装置を備え、電解液流通型電池における電解液を流通させるポンプの電源として補助発電装置の電力を供給する系統を有し、発電装置からの電力供給量に応じてポンプの出力を制御することを特徴とする。
【0020】
上述した第1の形態の電解液流通型電池システムにおいては、ポンプの電源として発電装置の電力を供給する場合について説明したが、第2の形態の電解液流通型電池システムは、発電装置とは別に、発電装置と同じ自然エネルギーを利用した補助発電装置を備え、ポンプの電源としてこの補助発電装置の電力を供給する。この補助発電装置は、発電装置と同じ自然エネルギーを利用したものであることから、自然エネルギー量に応じて発電装置と同じように発電し、その出力も同じように変動する。つまり、この構成によっても、ポンプの電源として補助発電装置の電力を供給し、補助発電装置からの電力供給量に応じてポンプの出力を制御することで、発電装置の出力に応じてポンプの出力を制御することができる。また、この構成によっても、従来必要であった平均化処理や演算処理を不要とすることができ、発電装置の出力変動に対するリアルタイム性を確保することができる。よって、本発明の第2の形態の電解液流通型電池システムは、第1の形態の電解液流通型電池システムと同様の効果が得られる。
【0021】
第2の形態の電解液流通型電池システムでは、上述したように、補助発電装置からポンプに電力を供給し、補助発電装置からの電力供給量に応じてポンプの出力を制御する点が第1の形態の電解液流通型電池システムと相違し、その他の点は第1の形態の電解液流通型電池システムと同様とすることができる。
【0022】
第2の形態の電解液流通型電池システムにおいて、発電装置及び補助発電装置には、例えば、自然エネルギーとして太陽光を利用した太陽光発電装置や、自然エネルギーとして風力を利用した風力発電装置が挙げられる。
【0023】
第2の形態の電解液流通型電池システムにおける一形態としては、ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、ポンプの電源を補助発電装置の系統と商用電源の系統との2系統間で切り替える第3電源切替手段を備えることが挙げられる。この第3電源切替手段は、補助発電装置からの電力供給がない場合は、ポンプの電源を補助発電装置の系統から商用電源の系統に切り替え、補助発電装置からの電力供給がある場合は、ポンプの電源を商用電源の系統から補助発電装置の系統に切り替える。
【0024】
この構成によれば、ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、補助発電装置の電力と商用電源の電力とを供給する2系統を有するので、補助発電装置からポンプへの電力供給が停止するようなときは、ポンプの電源を補助発電装置の系統から商用電源の系統に切り替えることで、商用電源から電力を供給してポンプを駆動することが可能である。よって、上述した第1の形態の電解液流通型電池システムにおける第1電源切替手段を有する形態と同様の効果が期待できる。また、自然エネルギーを利用した補助発電装置からポンプへの電力供給が停止するような場合であっても、必要なときに電池を運転することができ、電池の充放電を支障なく行うことができる。補助発電装置は、ポンプの電源に主として利用されるため、発電装置に比して規模が小さくてもよい。
【0025】
第2の形態の電解液流通型電池システムにおける発電装置及び補助発電装置が太陽光発電装置である形態において、時間帯を検出するためのタイマを備え、ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、ポンプの電源を補助発電装置の系統と商用電源の系統との2系統間で切り替える第4電源手段を備えることが挙げられる。この第4電源切替手段は、タイマにより検出された時間帯が夜間である場合は、ポンプの電源を補助発電装置の系統から商用電源の系統に切り替え、タイマにより検出された時間帯が夜間以外である場合は、ポンプの電源を商用電源の系統から補助発電装置の系統に切り替える。
【0026】
この構成によれば、時間帯を検出するためのタイマを備え、ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、補助発電装置の電力と商用電源の電力とを供給する2系統を有するので、補助発電装置の太陽光発電装置(補助太陽光発電装置)からポンプへの電力供給が停止するような夜間は、ポンプの電源を補助発電装置の系統から商用電源の系統に切り替えることで、商用電源から電力を供給してポンプを駆動することが可能である。よって、上述した第1の形態の電解液流通型電池システムにおける第2電源切替手段を有する形態と同様の効果が期待できる。また、補助太陽光発電装置がほとんど発電しない夜間であっても、必要なときに電池を運転することができ、電池の充放電を支障なく行うことができる。補助太陽光発電装置は、ポンプの電源に主として利用されるため、太陽光発電装置に比して規模が小さくてもよい。
【0027】
上述した第1及び第2の形態の電解液流通型電池システムであって、ポンプ電源の切り替え手段(第1〜第4電源切替手段)を備える形態において、ポンプの電源が商用電源の系統に切り替わったときは、電解液流通型電池が放電のみを行うことが挙げられる。
【0028】
ポンプの電源が商用電源の系統に切り替わったときは、発電装置(太陽光発電装置)がほとんど発電していないと考えられ、電池の放電を行うことで、電池から電力系統に電力を供給することができる。
【0029】
本発明の電解液流通型電池システムの一形態としては、電解液流通型電池がレドックスフロー電池であることが挙げられる。
【0030】
レドックスフロー電池としては、特に限定されるものではなく、例えば、正負極の電解液が以下の(1)〜(5)のいずれかであることが挙げられる。
(1)正極電解液は、マンガンイオンを含有し、負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、クロムイオン、亜鉛イオン、及びスズイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
(2)正極電解液は、マンガンイオン及びチタンイオンの双方を含有し、負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、クロムイオン、亜鉛イオン、及びスズイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
(3)正負極の電解液はそれぞれ、マンガンイオン及びチタンイオンの双方を含有する。
(4)正負極の電解液はそれぞれ、バナジウムイオンを含有する。
(5)正極電解液は、鉄イオンを含有し、負極電解液は、チタンイオン、バナジウムイオン、クロムイオン、亜鉛イオン、及びスズイオンから選択される少なくとも一種の金属イオンを含有する。
【0031】
正負極の電解液を上記(1)〜(5)のいずれかとすることで、本発明の電解液流通型電池システムに好適なレドックスフロー電池を構成することができる。特に、上記(1)、(2)の電解液として、正極活物質にマンガンイオン、負極活物質に上記列挙したチタンイオンやバナジウムイオンなどを用いることで、高い起電力が得られる。上記(3)の電解液として、正極活物質にマンガンイオン、負極活物質にチタンイオンを用いることで、高い起電力が得られる。さらに、上記(2)、(3)の電解液として、正極活物質をマンガンイオンとし、別途チタンイオンを含有することで、高い起電力が得られる上に、電池抵抗の増加につながる析出物の発生を効果的に抑制することができる。上記(5)の電解液としては、正極電解液が鉄イオンを含有し、負極電解液がクロムイオンを含有する組み合わせが好適である。
【発明の効果】
【0032】
本発明の電解液流通型電池は、自然エネルギーを利用した発電装置(補助発電装置を含む)からポンプに電力を供給し、発電装置からの電力供給量に応じてポンプの出力を制御することで、電池効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施の形態1‐1に係るレドックスフロー電池を説明するための概要図である。
【図2】実施の形態1‐2に係るレドックスフロー電池を説明するための概要図である。
【図3】実施の形態1‐3に係るレドックスフロー電池を説明するための概要図である。
【図4】実施の形態2‐1に係るレドックスフロー電池を説明するための概要図である。
【図5】実施の形態2‐2に係るレドックスフロー電池を説明するための概要図である。
【図6】実施の形態2‐3に係るレドックスフロー電池を説明するための概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の実施の形態を、図を用いて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0035】
(実施の形態1‐1)
図1に示す実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムは、自然エネルギーを利用した発電装置10と、電解液流通型電池20と、充放電制御装置30と、を備え、電解液流通型電池20における電解液を流通させるポンプ230の電源として発電装置10の電力を供給する系統を有する。
【0036】
発電装置10は、自然エネルギーを利用して発電する装置であり、この例では、太陽光発電装置又は風力発電装置である。この発電装置10は、商用電力系統60に連系されている。
【0037】
電解液流通型電池20は、発電装置10に併設されており、この例では、レドックスフロー電池である。この電解液流通型電池20は、電池セル200を備える。電池セル200は、イオンを透過することができる隔膜201で正極セル202と負極セル203とに区画され、正極セル202には正極電極204が、負極セル203には負極電極205がそれぞれ内蔵されている。また、この電解液流通型電池20は、正極用及び負極用にそれぞれ、電解液を貯蔵する電解液タンク210と、電解液を電解液タンク210と電池セル200(正極セル202、負極セル203)との間で循環させるための流通経路220と、流通経路220に電解液を流通させるポンプ230と、を備える。流通経路220は、電解液を電解液タンク210から電池セル200(正極セル202、負極セル203)に送る往路配管221と、電解液を電池セル200(正極セル202、負極セル203)から電解液タンク210に戻す復路配管222とを有する。そして、正極側及び負極側のそれぞれにおいて、ポンプ230が起動されることで、電解液タンク210から往路配管221を介して電解液が電池セル200に送られる。電池セル200に供給された電解液は、電池セル200の内部を通って、復路配管222を介して電解液タンク210に戻されて循環する。電池セル200内では、電池反応(充放電反応)が行われる。なお、図1に示す電解液流通型電池20では、正負極の電解液にバナジウムイオン水溶液を用いたバナジウム系レドックスフロー電池を例に挙げている。また、図1中の電池セル内の実線矢印は充電反応を、破線矢印は放電反応をそれぞれ示す。
【0038】
この電解液流通型電池20における電解液を流通させるポンプ230は、この例では、供給電力(例えば、電圧)によって回転数を制御可能な可変ポンプであり、電源として発電装置10から電力を直接供給している。そのため、発電装置10からの電力供給量、即ち発電装置10の出力に応じて、このポンプ230の出力を制御することができ、電解液の流量を変化させることが可能である。具体的には、発電装置10からの電力供給量が大きい、即ち発電装置10の出力が大きいときは、ポンプ230の出力を上げて電解液の流量を増やし、一方、発電装置10からの電力供給量が小さい、即ち発電装置10の出力が小さいときは、ポンプ230の出力を下げて電解液の流量を減らすように動作する。その他、ポンプ230の種類(直流式、交流式など)や定格に応じて、インバータなどの電力変換装置や、変圧器などの電圧調整装置を介して発電装置10からポンプ230に電力を直接供給してもよい。
【0039】
充放電制御装置30は、電解液流通型電池20に接続され、電解液流通型電池20の充放電制御を行う装置である。この充放電制御装置30には、例えば交流/直流変換器が含まれる。電解液流通型電池20は、発電装置10と商用電力系統60との間に充放電制御装置30を介して接続されている。
【0040】
以上説明した実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムでは、ポンプ230の電源として発電装置10の電力を供給し、発電装置10からの電力供給量に応じてポンプ230の出力を制御することで、発電装置10の出力に応じてポンプ230の出力を制御することができる。したがって、電池効率を改善することができ、以って、システム全体の総合エネルギー効率を向上することができる。また、この電解液流通型電池システムでは、従来必要であった平均化処理や演算処理を不要とすることができ、発電装置10の出力変動に対するリアルタイム性を確保することができる。さらに、この電解液流通型電池システムでは、自然エネルギーを利用した発電装置10の電力でポンプ230を駆動して電池を運転することができる。
【0041】
(実施の形態1‐2)
図2に示す実施の形態1‐2に係る電解液流通型電池システムは、ポンプ230の電源として、商用電力系統(商用電源)60の電力を供給する系統を併用し、ポンプ230の電源を発電装置10の系統と商用電源60の系統との2系統間で切り替える第1電源切替手段71を備える点が、図1を用いて説明した実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムと相違する。よって、ここでは、実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムとの相違点を中心に説明する。
【0042】
この電解液流通型電池システムでは、ポンプ230の電源として、商用電源60の電力を供給する系統を併用し、発電装置10の電力と商用電源60の電力とを供給する2系統を有しており、第1電源切替手段71により、ポンプ230の電源を2系統間で切り替えることができる。そして、発電装置10からポンプ230への電力供給が停止するようなとき(例えば発電装置10が発電していないときなど)は、ポンプ230の電源を発電装置10の系統から商用電源60の系統に切り替えることで、商用電源60から電力を供給してポンプ230を駆動することが可能である。
【0043】
第1電源切替手段71は、発電装置10からの電力供給がない場合は、ポンプ230の電源を発電装置10の系統から商用電源60の系統に切り替える。また、発電装置10からの電力供給がある場合は、ポンプ230の電源を商用電源60の系統から発電装置10の系統に切り替える。この例では、第1電源切替手段71が発電装置10からの電力供給量を検知して、ポンプ電源の系統を自動的に切り替える。また、この例では、発電装置10からの電力供給がないとは、発電装置10がほとんど発電せず、発電装置10からポンプ230への電力供給量がポンプ230を駆動できない程度に低下した状態をいう。一方、発電装置10からの電力供給があるとは、発電装置10が発電し、発電装置10からの電力供給量がポンプ230を駆動できる程度に維持された状態をいう。よって、発電装置10からの電力供給がない、即ち、発電装置10がほとんど発電せず、発電装置10からポンプ230への電力供給が停止するような場合であっても、第1電源切替手段71により、ポンプ230の電源を発電装置10の系統から商用電源60の系統に切り替えることで、ポンプ230を駆動することができる。一方、発電装置10からの電力供給がある、即ち、発電装置10が発電し、発電装置10からポンプ230への電力供給が可能な場合は、第1電源切替手段71により、ポンプ230の電源を商用電源60の系統から発電装置10の系統に切り替えることで、ポンプ230を駆動することができる。
【0044】
以上説明した実施の形態1‐2に係る電解液流通型電池システムでは、自然エネルギーを利用した発電装置10からポンプ230への電力供給が停止するような場合であっても、必要なときにポンプ230を駆動して電池を運転することができ、電池の充放電を支障なく行うことができる。また、ポンプ230の電源が商用電源60の系統に切り替わったときは、発電装置10がほとんど発電していないので、充放電制御装置30を介して電解液流通型電池20が放電のみを行い、商用電力系統60に電力を供給してもよい。
【0045】
(実施の形態1‐3)
図3に示す実施の形態1‐3に係る電解液流通型電池システムは、図1を用いて説明した実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムにおける発電装置10が太陽光発電装置101である場合である。また、時間帯を検出するためのタイマ80を備え、ポンプ230の電源として、商用電力系統(商用電源)60の電力を供給する系統を併用し、ポンプ230の電源を太陽光発電装置101の系統と商用電源60の系統との2系統間で切り替える第2電源切替手段72を備える点が、実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムと相違する。よって、ここでは、実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムとの相違点を中心に説明する。
【0046】
この電解液流通型電池システムでは、ポンプ230の電源として、商用電源60の電力を供給する系統を併用し、太陽光発電装置101の電力と商用電源60の電力とを供給する2系統を有しており、第2電源切替手段72により、ポンプ230の電源を2系統間で切り替えることができる。そして、時間帯を検出するタイマ80を備えることで、太陽光発電装置101からポンプ230への電力供給が停止するような夜間は、ポンプ230の電源を太陽光発電装置101の系統から商用電源60の系統に切り替えることで、商用電源60から電力を供給してポンプ230を駆動することが可能である。
【0047】
第2電源切替手段72は、タイマ80により検出された時間帯が夜間である場合は、ポンプ230の電源を太陽光発電装置101の系統から商用電源60の系統に切り替える。また、タイマ80により検出された時間帯が夜間以外である場合は、ポンプ230の電源を商用電源60の系統から太陽光発電装置101の系統に切り替える。この例では、タイマ80が第2電源切替手段72に接続されており、タイマ80により検出された時間帯は、信号として第2電源切替手段72に入力される。よって、太陽光発電装置101がほとんど発電しない夜間の場合は、第2電源切替手段72により、ポンプ230の電源を太陽光発電装置101の系統から商用電源60の系統に切り替えることで、ポンプ230を駆動することができる。一方、太陽光発電装置101が発電可能な夜間以外の場合は、第2電源切替手段72により、ポンプ230の電源を商用電源60の系統から太陽光発電装置101の系統に切り替えることで、ポンプ230を駆動することができる。
【0048】
以上説明した実施の形態1‐3に係る電解液流通型電池システムでは、太陽光発電装置101がほとんど発電しない夜間であっても、必要なときにポンプ230を駆動して電池を運転することができ、電池の充放電を支障なく行うことができる。また、ポンプ230の電源が商用電源60の系統に切り替わったときは、太陽光発電装置101がほとんど発電していないので、充放電制御装置30を介して電解液流通型電池20が放電のみを行い、商用電力系統60に電力を供給してもよい。
【0049】
(実施の形態2‐1)
図4に示す実施の形態2‐1に係る電解液流通型電池システムは、発電装置10とは別に、発電装置10と同じ自然エネルギーを利用した補助発電装置11を備え、ポンプ230の電源としてこの補助発電装置11の電力を供給する系統を有する点が、図1を用いて説明した実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムと相違する。よって、ここでは、実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムとの相違点を中心に説明する。
【0050】
この電解液流通型電池システムでは、実施の形態1‐1に係る電解液流通型電池システムとの大きな違いは、発電装置10に代えて補助発電装置11からポンプ230に電力を供給し、補助発電装置11からの電力供給量に応じてポンプ230の出力を制御することである。この補助発電装置11は、発電装置10と同じ自然エネルギーを利用したものであることから、自然エネルギー量に応じて発電装置10と同じように発電し、その出力も同じように変動する。
【0051】
以上説明した実施の形態2‐1に係る電解液流通型電池システムでは、ポンプ230の電源として補助発電装置11の電力を供給し、補助発電装置11からの電力供給量に応じてポンプ230の出力を制御することで、発電装置10の出力に応じてポンプ230の出力を制御することができる。したがって、電池効率を改善することができ、以って、システム全体の総合エネルギー効率を向上することができる。また、この電解液流通型電池システムでは、従来必要であった平均化処理や演算処理を不要とすることができ、発電装置10の出力変動に対するリアルタイム性を確保することができる。さらに、この電解液流通型電池システムでは、自然エネルギーを利用した補助発電装置11の電力でポンプ230を駆動して電池を運転することができる。補助発電装置11は、ポンプ230の電源に主として利用されるため、発電装置10に比して規模が小さくてもよい。
【0052】
(実施の形態2‐2)
図5に示す実施の形態2‐2に係る電解液流通型電池システムは、ポンプ230の電源として、商用電力系統(商用電源)60の電力を供給する系統を併用し、ポンプ230の電源を補助発電装置10の系統と商用電源60の系統との2系統間で切り替える第3電源切替手段73を備える点が、図4を用いて説明した実施の形態2‐1に係る電解液流通型電池システムと相違する。また、商用電源60の電力を供給する系統を併用し、ポンプ230の電源を2系統有する点は、図2を用いて説明した実施の形態1‐2に係る電解液流通型電池システムと同様である。よって、ここでは、実施の形態1‐2及び実施の形態2‐1に係る電解液流通型電池システムとの相違点を中心に説明する。
【0053】
この電解液流通型電池システムでは、ポンプ230の電源として、商用電源60の電力を供給する系統を併用し、補助発電装置11の電力と商用電源60の電力とを供給する2系統を有しており、第3電源切替手段73により、ポンプ230の電源を2系統間で切り替えることができる。そして、補助発電装置11からポンプ230への電力供給が停止するようなとき(例えば発電装置10が発電していないときなど)は、ポンプ230の電源を補助発電装置11の系統から商用電源60の系統に切り替えることで、商用電源60から電力を供給してポンプ230を駆動することが可能である。
【0054】
第3電源切替手段73は、補助発電装置11からの電力供給がない場合は、ポンプ230の電源を補助発電装置11の系統から商用電源60の系統に切り替える。また、補助発電装置11からの電力供給がある場合は、ポンプ230の電源を商用電源60の系統から補助発電装置11の系統に切り替える。その他の点は、実施の形態1‐2に係る電解液流通型電池システムにおける第1電源切替手段71のところで説明したのと同様である。よって、補助発電装置11からの電力供給がない、即ち、補助発電装置11がほとんど発電せず、補助発電装置11からポンプ230への電力供給が停止するような場合であっても、第3電源切替手段73により、ポンプ230の電源を補助発電装置11の系統から商用電源60の系統に切り替えることで、ポンプ230を駆動することができる。一方、補助発電装置11からの電力供給がある、即ち、補助発電装置11が発電し、補助発電装置11からポンプ230への電力供給が可能な場合は、第3電源切替手段73により、ポンプ230の電源を商用電源60の系統から補助発電装置11の系統に切り替えることで、ポンプ230を駆動することができる。
【0055】
以上説明した実施の形態2‐2に係る電解液流通型電池システムでは、自然エネルギーを利用した補助発電装置11からポンプ230への電力供給が停止するような場合であっても、必要なときにポンプ230を駆動して電池を運転することができ、電池の充放電を支障なく行うことができる。また、ポンプ230の電源が商用電源60の系統に切り替わったときは、発電装置10もほとんど発電していないので、充放電制御装置30を介して電解液流通型電池20が放電のみを行い、商用電力系統60に電力を供給してもよい。
【0056】
(実施の形態2‐3)
図6に示す実施の形態2‐3に係る電解液流通型電池システムは、図4を用いて説明した実施の形態2‐1に係る電解液流通型電池システムにおける発電装置10及び補助発電装置11が太陽光発電装置(太陽光発電装置101及び補助太陽光発電装置111)である場合である。また、時間帯を検出するためのタイマ80を備え、ポンプ230の電源として、商用電力系統(商用電源)60の電力を供給する系統を併用し、ポンプ230の電源を補助太陽光発電装置111の系統と商用電源60の系統との2系統間で切り替える第4電源切替手段74を備える点が、実施の形態2‐1に係る電解液流通型電池システムと相違する。また、時間帯を検出するためのタイマ80を備え、商用電源60の電力を供給する系統を併用し、ポンプ230の電源を2系統有する点は、図3を用いて説明した実施の形態1‐3に係る電解液流通型電池システムと同様である。よって、ここでは、実施の形態1‐3及び実施の形態2‐1に係る電解液流通型電池システムとの相違点を中心に説明する。
【0057】
この電解液流通型電池システムでは、ポンプ230の電源として、商用電源60の電力を供給する系統を併用し、補助太陽光発電装置111の電力と商用電源60の電力とを供給する2系統を有しており、第4電源切替手段74により、ポンプ230の電源を2系統間で切り替えることができる。そして、時間帯を検出するタイマ80を備えることで、補助太陽光発電装置111からポンプ230への電力供給が停止するような夜間は、ポンプ230の電源を補助太陽光発電装置111の系統から商用電源60の系統に切り替えることで、商用電源60から電力を供給してポンプ230を駆動することが可能である。
【0058】
第4電源切替手段74は、タイマ80により検出された時間帯が夜間である場合は、ポンプ230の電源を補助太陽光発電装置111の系統から商用電源60の系統に切り替える。また、タイマ80により検出された時間帯が夜間以外である場合は、ポンプ230の電源を商用電源60の系統から補助太陽光発電装置111の系統に切り替える。その他の点は、実施の形態1‐3に係る電解液流通型電池システムにおける第2電源切替手段72のところで説明したのと同様である。よって、補助太陽光発電装置111がほとんど発電しない夜間の場合は、第4電源切替手段74により、ポンプ230の電源を補助太陽光発電装置111の系統から商用電源60の系統に切り替えることで、ポンプ230を駆動することができる。一方、補助太陽光発電装置111が発電可能な夜間以外の場合は、第4電源切替手段74により、ポンプ230の電源を商用電源60の系統から補助太陽光発電装置111の系統に切り替えることで、ポンプ230を駆動することができる。
【0059】
以上説明した実施の形態2‐3に係る電解液流通型電池システムでは、補助太陽光発電装置111がほとんど発電しない夜間であっても、必要なときにポンプ230を駆動して電池を運転することができ、電池の充放電を支障なく行うことができる。また、ポンプ230の電源が商用電源60の系統に切り替わったときは、太陽光発電装置101もほとんど発電していないので、充放電制御装置30を介して電解液流通型電池20が放電のみを行い、商用電力系統60に電力を供給してもよい。
【0060】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、電解液流通型電池(レドックスフロー電池)の電解液の種類やポンプの種類などを適宜変更してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の電解液流通型電池システムは、自然エネルギーを利用した発電装置に併設する電解液流通型電池システムに好適に利用可能である。
【符号の説明】
【0062】
10 発電装置 101 太陽光発電装置
11 補助発電装置 111 補助太陽光発電装置
20 電解液流通型電池(レドックスフロー電池)
200 電池セル
201 隔膜 202 正極セル 203 負極セル
204 正極電極 205 負極電極
210 電解液タンク
220 流通経路 221 往路配管 222 復路配管
230 ポンプ
30 充放電制御装置
60 商用電力系統(商用電源)
71 第1電源切替手段 72 第2電源切替手段
73 第3電源切替手段 74 第4電源切替手段
80 タイマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然エネルギーを利用した発電装置と、前記発電装置に併設される電解液流通型電池と、前記電解液流通型電池に接続され、前記電解液流通型電池の充放電制御を行う充放電制御装置と、を備える電解液流通型電池システムであって、
前記電解液流通型電池における電解液を流通させるポンプの電源として、前記発電装置の電力を供給する系統を有し、
前記発電装置からの電力供給量に応じて、前記ポンプの出力を制御することを特徴とする電解液流通型電池システム。
【請求項2】
前記自然エネルギーが太陽光で、前記発電装置が太陽光発電装置であることを特徴とする請求項1に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項3】
前記自然エネルギーが風力で、前記発電装置が風力発電装置であることを特徴とする請求項1に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項4】
前記ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、
前記発電装置からの電力供給がない場合は、前記ポンプの電源を前記発電装置の系統から前記商用電源の系統に切り替え、前記発電装置からの電力供給がある場合は、前記ポンプの電源を前記商用電源の系統から前記発電装置の系統に切り替える第1電源切替手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項5】
時間帯を検出するためのタイマを備え、
前記ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、
前記タイマにより検出された時間帯が夜間である場合は、前記ポンプの電源を前記発電装置の系統から前記商用電源の系統に切り替え、前記タイマにより検出された時間帯が夜間以外である場合は、前記ポンプの電源を前記商用電源の系統から前記発電装置の系統に切り替える第2電源切替手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項6】
自然エネルギーを利用した発電装置と、前記発電装置に併設される電解液流通型電池と、前記電解液流通型電池に接続され、前記電解液流通型電池の充放電制御を行う充放電制御装置と、を備える電解液流通型電池システムであって、
前記発電装置とは別に、前記発電装置と同じ自然エネルギーを利用した補助発電装置を備え、
前記電解液流通型電池における電解液を流通させるポンプの電源として、前記補助発電装置の電力を供給する系統を有し、
前記補助発電装置からの電力供給量に応じて、前記ポンプの出力を制御することを特徴とする電解液流通型電池システム。
【請求項7】
前記自然エネルギーが太陽光で、前記発電装置及び前記補助発電装置が太陽光発電装置であることを特徴とする請求項6に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項8】
前記自然エネルギーが風力で、前記発電装置及び前記補助発電装置が風力発電装置であることを特徴とする請求項6に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項9】
前記ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、
前記補助発電装置からの電力供給がない場合は、前記ポンプの電源を前記補助発電装置の系統から前記商用電源の系統に切り替え、前記補助発電装置からの電力供給がある場合は、前記ポンプの電源を前記商用電源の系統から前記補助発電装置の系統に切り替える第3電源切替手段を備えることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項10】
時間帯を検出するためのタイマを備え、
前記ポンプの電源として、商用電源の電力を供給する系統を併用し、
前記タイマにより検出された時間帯が夜間である場合は、前記ポンプの電源を前記補助発電装置の系統から前記商用電源の系統に切り替え、前記タイマにより検出された時間帯が夜間以外である場合は、前記ポンプの電源を前記商用電源の系統から前記補助発電装置の系統に切り替える第4電源切替手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項11】
前記ポンプの電源が前記商用電源の系統に切り替わったときは、前記電解液流通型電池が放電のみを行うことを特徴とする請求項4、5、9、10のいずれか一項に記載の電解液流通型電池システム。
【請求項12】
前記電解液流通型電池がレドックスフロー電池であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の電解液流通型電池システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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